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掲載内容
ICT教育で
「未来を切り拓く力」を育む
問い合わせ:県教育庁教育政策課 電話073-441-3648 ファックス073-432-4517
県では、デジタル化やグローバル化、価値観の多様化など急速に変化する社会の中で、こどもたちが将来直面するさまざまな課題に主体的に向き合い、自ら考え、未来を切り拓く力を育む教育をめざしています。
その一環として、ICTを活用し、こどもたちが興味や理解に応じて学びを深め、思考力や判断力を育む学びを「あたりまえ」にしていきます。また、先生たちが授業づくりやこどもたちの指導に集中できるよう、ICTによる業務の効率化にも取り組んでいます。
この特集では、県が進めるICT活用の取組と、変化する学校現場の様子を紹介します。
進化する学び
県内の公立学校に、児童生徒がパソコンやタブレットなどの端末を一人一台利用できる環境を整備しています。これにより、資料の作成や児童生徒同士での情報共有・意見交換などが容易に行えるようになり、学習の幅が広がっています。
オンラインでの国際交流の様子(県立橋本高等学校での探究の授業)
自分に合った学び
例えば、グループ学習中に先生が対応できない場合でも、児童生徒自身がパソコンで調べて理解を深めるなど、一人一人が主体的に学ぶことが可能となっています。また体育の授業では、自分の動きを撮影してパソコンで見直し、課題や改善点に気づく学習を行う学校もあります。他にも、通学が難しい児童生徒には、必要に応じてオンラインで先生が指導したり、課題をやりとりする機会を設けています。さらに令和8年度から県立高校では、自分に合った端末を使えるように、個人端末の持ち込みか貸与端末を選べる制度も始まります。
体の動かし方のポイントや改善点をパソコンで確認
(県立粉河高等学校での体育の授業)
みんなで創る学び
ICTを活用した学びは、児童生徒同士の協働的な学習や、学校外の人々との交流にも役立てられています。ある学校の国語の授業では、防災をテーマにした複数の評論文を比較して読み、パソコンで意見を共同編集しながら整理し、グループで理解を深める取組が行われています。理科の実験では、グループごとに異なる条件で行った実験の結果を、オンラインで共有して比較することで、実験にかかる時間を短縮し、考察の時間を増やすことが可能となっています。また、調査学習では、専門家などの話をオンラインで聞くことで、教室では得られない知識や体験に触れることができます。
ICT活用について生徒に聞きました
県立箕島高等学校
濵井 祢音さん 江川 こころさん
学校では多くの授業でパソコンを使っていて、国語、英語、歴史などの教科で活用しています。英語の課題では、自分が話した発音を録音し、その音声データを先生に送って採点してもらうなどしています。パソコンを使用して学校外の専門家の話を聞くこともあり、探究学習の授業でSDGs(持続可能な開発目標)について調べた際には、外国の国際機関で働いている方の話を聞いたりする機会もありました。他にも、パソコンを使用すると国語などの作文で、文章を修正する際にも消したり書き直したりが簡単で便利だと感じています。また、授業でパソコンを使用することで、タイピングや表計算ソフトの使い方にも自然と慣れることができ、社会や仕事でも役立つスキルとして身についていくと感じています。
進化する授業
県内の学校では、AI(人工知能)などの最新技術を授業で活用する取組も始まっています。その一方で、便利さだけでなく、情報の受け取り方や取り扱いの注意点を児童生徒に伝えるように努めています。これからは、「最新技術を使いこなす力」と「適切な活用ルール」を身につけることができる授業が求められます。
最新技術の活用
英語の授業でAIを活用した英会話を導入している学校では、AIとの対話形式での学習に取り組んでいます。発音や表現について、AIを相手に繰り返し練習し、児童生徒それぞれに合ったアドバイスをAIから受けることで自然な英語表現を身につけることをめざしています。このように最新の技術を積極的に取り入れることで授業の方法も時代に合わせて変化しています。
AIを活用した英会話授業(県立桐蔭中学校での英語の授業)
活用ルールの習得
県では先生を対象に情報モラル教育に関する研修を実施しています。また、端末使用による健康への影響にも配慮し、目を休める時間を設けたり、画面の明るさを調整するなど、体への負担を減らす使い方について児童生徒に指導しています。さらに、SNS上のトラブルや犯罪被害を防ぐ教材を活用し、児童生徒が自ら考え、議論しながら適切な情報発信を学ぶ機会も設けています。教材では、性的な写真の送信を要求する行為が犯罪となる可能性や、トラブル時の相談の重要性を取り上げ、児童生徒がリスクに対応する力を育むことにつなげています。ICT活用について先生に聞きました
県立箕島高等学校
網代 涼佑 先生
授業内容に応じて、生徒が主体的に学べるようにICTを活用しています。現在取り組んでいる授業ではアプリのホワイトボード機能を活用した評論文の読み比べを行っています。共同編集機能により、評論文の共通点や相違点を生徒同士で整理・共有しやすくなっています。他の生徒の考えを容易に把握できるようになり、一人一人が自分の考えを深め、新しい気づきを得ることにつながっています。授業外でも、会議がペーパーレス化され、保護者との連絡もアプリで行うようになりました。
一方、考えの基本となる情報は確かな内容を参照するように伝えるなど、情報を扱う際の注意点も授業で伝えています。今後はICT活用をさらに進め、クラスや学校の枠を超えた学びの実現にも取り組んでいきたいと考えています。
一方、考えの基本となる情報は確かな内容を参照するように伝えるなど、情報を扱う際の注意点も授業で伝えています。今後はICT活用をさらに進め、クラスや学校の枠を超えた学びの実現にも取り組んでいきたいと考えています。