
「VALUE」参加企業の業務風景【(1)(2)有限会社オランジェ(3)株式会社シマムラ】
問い合わせ:企業振興課 電話073-441-2760 ファックス073-424-1199
県内企業の99.9パーセントが中小企業である和歌山県では、中小企業が県の経済を支える大きな原動力となっています。
県では、これらの企業の成長や起業に対する幅広い支援を行い、県経済のさらなる発展に向けた取組を進めています。
物価の高騰、競争の激化などで企業の経営環境は厳しさを増しています。このような状況の中でも企業が持続的に発展していけるよう、県では、企業の価値創出や、生産性向上、海外への販路拡大などを推進し、成長をめざす企業を支援しています。
企業の価値を高める
企業の価値を高めるための経営手法として、近年「デザイン経営」が注目されています。デザイン経営は、「自社らしさ」を起点として企業ブランドの構築や新商品・新サービスの開発、組織力の強化などを図り、企業全体の価値向上をめざしていく経営手法です。
デザイン経営の実践によって、他社との差別化や市場での優位性確立が期待できます。


県では令和4年度から、デザイン経営の手法を用いて企業価値向上を図るプロジェクト「VALUE」を実施しています。
このプロジェクトでは、参加企業がデザイナーなどの多様な経験を持つ外部支援者とチームを組み、チームで魅力的な商品・サービスづくりや持続的な組織構築に挑戦して、企業価値の向上をめざします。

今年度から新たに、「デザインプロデューサー※」養成のためのセミナーやワークショップも開催します。
日時:6月25日(水)13:00〜16:30
会場:和歌山城ホール(和歌山市)、オンライン
「VALUE」参加企業の声
自社の価値を問い続け、成長をめざす

デザイン経営は、今抱える課題を解決したいと考える企業にとって大切な視点の一つだと思います。当社の場合、「既存事業の先細りを何とかしたい、そのためには保守的な社内の風土を変え、新しいことに挑戦しなくては」と感じていた矢先に出会ったのがデザイン経営を学べる「VALUE」でした。
「VALUE」では、支援者の方々に多くの気づきを与えてもらいながら、自社の強みや価値を極限まで追究し、それまで曖昧だった社員の行動指針となるブランドビジョンを策定することができました。さらに、取組経過を社内で共有することに努めた結果、私を含む社員皆の考え方が徐々に前向きで意欲的なものへと変わり、徹底的にお客様目線で考える意識が根付いてきたことを実感しています。
「VALUE」終了後は、企業の基盤を固めたいという思いから、ブランドビジョンをさらに磨き上げることに注力し、そうして確立したビジョンを軸にして、既存商品のリブランディングに取り組みました。より多くのお客様に当社の価値を感じてもらえるよう、今後は販路開拓や新商品の開発にも挑戦したいです。
誇りと技術を未来につなぐために

どの業界でも人手不足が深刻化する中で、「高いスキルを持つ職人を育て、縫製技術を後世に継承する」という当社の願いを実現するためには、若者に選ばれる魅力的な雇用環境づくりが必要でした。その解決には、OEM(他社ブランド製品の製造)受注だけでなく自社ブランドの創設が必要だと考え、新規事業開発のために「VALUE」に参加しました。
「VALUE」では多くの収穫がありました。例えば、私たちは何でも作れることが強みだと思っていましたが、作りたいものが定まっていないという意味でそれは弱点だと支援者の方から指摘されたことで、自社の強みや顧客のことを徹底して考え直すきっかけになりました。他にも、社内の皆で意見を交わす時間が増えたほか、社員の仕事に対する姿勢も前向きに変化したように感じます。
今後は、ブラッシュアップした自社ブランドから、当社の技術力だからこそ提供できる高品質な製品を開発・販売することを考えています。そして自社の価値を高め続けることで、ワクワクしながら働ける職場をつくっていきたいと思います。
生産性を高める
企業が人材・時間・設備などの限られた資源を使ってどれだけ効率良く成果を上げているかを測る指標を「企業の生産性」といい、企業は生産性の向上によって競争力の強化やコスト削減を図ることができます。生産性の向上には、デジタル技術の上手な活用が必要不可欠となっています。

企業のDXを推進
デジタル技術を活用して企業や組織の変革を通じた成長をめざすDX(デジタルトランスフォーメーション)は、企業の生産性向上においても強力な手段となります。
企業のDXへの課題や取組状況に応じた的確なサポートを行うため、県では、機運醸成・啓発から導入支援まで一気通貫の支援をしています。
支援内容
機運醸成・啓発
成功事例紹介や情報提供
診 断
企業向け診断ツールを提供
登録後、30個の質問に答えるだけで診断が完了!
デジタル経営診断のページへリンク
デジタル経営診断結果をフォローし、技術習得や国や県等の事業につなぐなどDX化を支援
技術習得
デジタル技術や経営変革手法を習得する講座を開講
DXリテラシーや生成AI、ローコード開発など、今の時代に必要な知識・技術を学べる講座を新規追加(全6講座)
導入支援
実績豊富な支援員が、企業のDXによる業務改善を伴走支援
■デジタル専門家派遣
専門家が企業に赴き、デジタル化の悩み解決を支援
企業が生産性向上や競争力強化を図るには、デジタル技術を活用し、自社の現状分析や目標達成の手法を論理的に検討・実践できる人材が必要です。県では、このような人材を育成する「わかやま生産性向上スクール」を開講しています。
ご利用ください
わかやま産業振興財団
電話073-432-3412 ファックス073-432-3314
地域産業技術の振興のため、県内唯一の総合支援機関として県内の中小企業等にさまざまな支援を行っています。
わかやま産業振興財団のページへリンク

販路を拡(ひろ)げる
人口減少で国内市場が縮小傾向にある一方、海外市場は成長を続けています。国内だけでなく海外に向かって積極的に取引をすることで、企業はさらなる発展や新たなビジネスチャンスを得られる可能性があります。

企業の販促活動を支援
国内外の著名な展示会への出展支援や、県内外の購買企業との商談会開催、販路開拓に役立つセミナー開催などを行い、企業の積極的な販促活動を支援しています。
詳しくはこちら和歌山一番星アワード
「和歌山一番星アワード」は、優れた県産品を厳選し、認定・推奨する新しい制度です。独自性、消費者等からの共感性、成長可能性のある商品を県が厳選して認定するとともに、全国や世界へ届けることをめざし、情報発信や販路拡大を支援します。

※生鮮物、観光資産は対象外
申請上限:1事業者につき、1年度あたり1商品
認定件数:年間20商品程度
認定期間:5年 ※更新なし
今年度の認定品を募集します
申請受付開始:7月上旬から
詳しくは応募要領をご確認ください
和歌山一番星アワードのページへリンク