モデル事例集「八尾一己」

「日々発見、日々感動-地域の中で生きがいづくり-」

いきいきシニアわかやま

事務長 八尾 一己さん(和歌山市)

生きがいと仲間づくりを応援するため

「いきいきシニアわかやま」はシニア世代の生きがいと仲間づくりの応援を目的に、平成20年4月に発足しました。県社会福祉協議会(社協)の講習を受けたメンバー8人で、社協の後援のもと自主運営で活動しています。55歳以上なら個人、夫婦や友だち単位で入会でき、会員は開始当初から順調に増え、平成22年度は652人を数え(うち男性263人、女性389人)、平均年齢は69.6歳です。現在運営委員は14人(うち女性4人)。活動は、自分たちで企画を立て準備から当日の運営、会計までを1人の担当制で実施してきました。運営委員の高齢化と質の向上のため、また運営委員も楽しめるように平成25年度からは3人程度のチーム形式での運営を予定しています。
主な活動内容は、パソコン教室、バスツアー、ハイキング、歴史散策など。どのイベントも申込みが多数あり毎回抽選するほどの人気です。パソコン教室で高齢の参加者が初歩から懸命に取組む姿を見ると、逆に自分たちが学ばせてもらっていると言います。またバスツアーは、歴史への研鑚を深めることを目的に独自の視点で企画し、地元の語り部や委員自らが解説を行うこともあります。イベントの開催日当日までは不安が多いが、無事に終えて参加者から「良かった」と言ってもらえるのが何より嬉しいと話されました。
そのほか、県内のNPOが集まるイベントに出向き、他の団体と情報交換を行い資質向上を心がけています。和歌山市内の会員以外に、日高以南でも71人会員があり、最近の増加傾向を受け、平成24年度は田辺支部をつくり、女性2人専従で支部独自のイベントも行っています。
八尾さんは、現役の頃から定年後は地域で何かやりたいと思い、退職後シニア向けボランティア講座を受講し様々な活動を経験してこられました。そのため自主運営への不安はありませんでしたが、発足当初はお互いの価値観がぶつかりあい苦労したこともあったと言います。しかし、そうした活動に真摯に取組む姿勢はそれぞれの個性や長所を活かした活動の基盤づくりに役立ったと話されました。

現役時代の“上着”を脱いで

八尾さんは、これまで活動を続けてこられた理由には人材に恵まれたことが大きいと言います。なかでも、運営委員全員に共通しているのが現役時代や家庭の事情などを普段から話題に出さず、引きずらないこと。常に対等に話し合える環境であることが自然で、長続きしている秘訣だと思うと話されました。今後は、運営委員を増やして新陳代謝をはかり、地域ごとに支部をつくり県内全域で活動できるように整備していきたいと考えています。
「男性は、女性に比べ地域に入るのが苦手で、若い時は仕事中心の生活で地域につながりがなかった人も多いが、きっかけがあればまず参加してみてほしい、そこから新しい世界が始まる。そのためには、現役時代や過去のプライドにこだわらないこと、これが大切」と話す八尾さんは現在71歳。大切にしている言葉は『日々発見、日々感動』。色々なことに興味を持ちつづける、その姿勢は活動にも活かされています。これからシニア世代を迎える人、特に男性には「現役時代を引っ張らず、それまでのこだわりの“上着”を脱いで、積極的に地域に入っていってほしい」とエールをいただきました。

(センターニュース第57号より、一部修正して掲載)

情報

いきいきシニアわかやま
事務局
〒640-0112
和歌山市手平2-1-2 和歌山ビッグ愛9階和歌山県NPOサポートセンター内
FAX:073-435-5425
URL:http://seniorwakayama.blog.eonet.jp/(外部リンク)

メニュー

りぃぶるについて

利用案内

講座・イベント情報

りぃぶる相談室

図書・情報資料室 

りぃぶる出版物

モデル事例集

男女共同参画情報

団体・グループ情報

交通案内

リンク集

サイトマップ

このページの先頭へ