イベントレポート「令和3年度男女共同参画週間特別公開セミナー」

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イベントレポート

講座名

男女共同参画週間特別公開セミナー
「田中俊之さん講演会 多様性の時代  女が稼(かせ)ぐ、男が家事(かじ)る、いいじゃないか!~男性学の視点から~」

開催日時

令和3年6月24日(木)19:00~20:30

場所

和歌山ビッグ愛 1階大ホール

講師

田中 俊之さん(大正大学心理社会学部准教授)

内容

 男女共同参画週間に因んで開催する特別公開セミナーは、今年度は新型コロナウイルス感染拡大防止に配慮し、工夫を凝らしながら実際に対面して話を聴く形式で実施しました。

 講師の田中先生は、わかりやすい言葉で例え話をふんだんに盛り込んで話され、満足度の高い講演会となりました。

 講師はこれからの男女共同参画の取組みは、性別、シングル、ひとり親家庭、性的少数者、子供の有無にかかわらず、誰にとっても生きやすい社会を目ざすことが必要だと指摘するとともに、現状は、男女の所得格差(10:7)があり、家族のために男性が働き過ぎていること、それを解決するためには男性も真剣に考えなければならないことを説かれました。

 また、講師の専門である男性学とは「男性が男性であるがゆえに抱える悩みや葛藤を対象にした学問である」と定義されています。生きるために働いているのに過労死をするのは本末転倒だと話され、働き過ぎ、自殺、過労死、過労自殺、男性が平日昼間に子供と遊んでいると不審がられる「平日昼間問題」、職場以外で居場所がないなどの男性の深刻な問題を挙げられました。そして長時間労働を当たり前と捉える意識や慣習が解決を難しくしており、週40時間労働が普通となることを徹底させることが必要だと説明されました。さらに男性は「働くしかない現実と、働いてさえいればいいという意識」から「職場、地域、家庭、個人というそれぞれの領域で居場所をつくる」ことへの変革が必要だと話されました。 

 男性の自殺率は女性の約3倍で、特に中年男性の自殺の理由は調査の結果、男らしさにこだわり人に相談できないことにあるとされ、性別にとらわれず、辛い時に辛いと言い、泣きたい時に泣き、疲れた時はその気持ちを出してもよいのだと話されました。

 最後に、誰もが生きやすい社会をつくるには、多様性を受け入れることやお互いを認め合うことが必要だと話され、さらに相手を受容するには、人に対して無関心な消極的寛容ではなく、自分とは異なる人への敬意や人と人との交流のなかで生まれる積極的寛容をもつことが重要だと締めくくられました。

 参加者からは、「男女共同参画を男性学の視点から考えることに興味を持った。」、「今日の講演内容のような考え方が広く世間に浸透していく事を望みます。」などのお声をいただきました  


 

 講座の様子1  講座の様子2

     田中 俊之さん              講演の様子

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