イベントレポート(平成29年度語り合い広場「メディア・リテラシー入門~CMを見ながら考えてみませんか~」)
講座・イベント情報
講座・イベントレポート
イベント名
語り合い広場「メディア・リテラシー入門~CMを見ながら考えてみませんか~」
開催日時
平成30年2月25日(日曜日) 13時半から15時半
場所
和歌山県男女共同参画センター“りぃぶる”会議室A
講師
小川真知子さん(特定非営利活動法人SEAN理事長)
内容
この講座は、“メディア・リテラシー”をテーマとして、普段テレビで目にするCMを題材に、そこから発信される情報を「ジェンダーの視点」で考える機会とするため実施しました。
前半は、基礎知識として、講師より(1)セックス(体の性別)(2)ジェンダー(社会的性別)(3)セクシュアリティー(性的指向、性自認)について解説があり、全国の複数の自治体で同性カップルが公認されるなど多様性に配慮した施策が進んできていると話されました。
また、クイズ形式で男女の賃金格差や共働き世帯の家事時間、育児休業取得率などを考え、社会の様々な問題にはジェンダーによる固定的な性別役割分業が大きく影響しているという現状を示されました。
後半では、メディア・リテラシーについて説明され、(1)使用能力(2)批判能力(3)発信能力があり、その中でも特に(2)の批判能力が重要で、情報をそのまま信じるのではなく、ジェンダーに敏感な視点が不可欠であると話されました。
続いて、昔懐かしいCMを講師の解説付きで見ながら、性別役割意識について考えました。
また、昨年インターネットで批判が集中し削除された鹿児島県志布志市と宮城県のPR動画を見て、どのように感じたかをグループで話し合い、発表してもらいました。グループからは、女性を性的に表現した内容だ、少女を性的に所有物扱いしている、ターゲットを男性だけイメージしているのではないか、制作側に女性が入らないといけないなど様々な意見がでました。
最後に講師は、想像力をもってジェンダーの視点で「おかしい」「許せない」「不愉快だ」と声をあげること、そしてそれを受け入れていける社会になっていかなければいけない、自分たち一人ひとりがメディアとなって周りに伝えていってほしいと結ばれました。
講師の小川真知子さん 講座の様子