イノブタ紹介
和歌山県畜産試験場におけるイノブタ研究の歴史
1968年 当時のすさみ町長より、雄のニホンイノシシの寄贈を受けました。
1970年 F1イノブタを畜産試験場内で初めて誕生させました。
1973年 農林省の助成を受け、公的機関として日本で初めてイノブタを家畜として生産するための試験研究を開始しました。
和歌山県畜産試験場では、様々な品種の豚(♀)とニホンイノシシ(♂)のかけ合わせや、イノブタ同士の掛け合わせも、過去に試みられましたが、現在は、デュロック種やバークシャー種(♀)とニホンイノシシ(♂)の掛け合わせのみが行われています。
近年のイノブタ研究
- パン主体のエコフィードによるイノブタの肉質向上技術の開発
イノブタの脂肪のオレイン酸割合は通常50%程度ですが、パンなどのエコフィードを用いるとさらにオレイン酸割合は増加することが分かりました。
和歌山県内のイノブタ生産
和歌山県内で生産されているイノブタにはF1イノブタとB1イノブタがあります。
F1イノブタ F1イノブタ B1イノブタ
(バークシャー種(母)×イノシシ(父)) (デュロック種(母)×イノシシ(父)) (デュロック種orバークシャー種(母)×F1イノブタ(父))
F1イノブタ
(デュロック種orバークシャー種(母)×イノシシ(父))
- F1イノブタの父はニホンイノシシ、母はデュロック種やバークシャー種などの有色種の豚が用いられます。
- F1イノブタ同士の交配は行われません。
- 農家でもF1イノブタが生産されています。
- 通常の豚は5-6か月齢で110kg程度の体重となり出荷され、お肉になります。イノブタは出荷まで9か月から10か月程度かかります。
- お肉は豚肉より赤みがかった色をしています。
- 和歌山県のイノブタはパンや麺、小麦などを主原料とした特別な飼料で飼育されています。
- イノブタ肉の特徴はオレイン酸などの脂肪酸割合が通常の豚肉に比べ多いことです。
さらに、和歌山県産のイノブタは飼料にこだわって肥育されています。
B1イノブタ(ビーワン イノブタ)
- 父はF1イノブタ、母はデュロック種やバークシャー種の有色種の豚を用いて生産されます。
- F1イノブタを種雄とするので、安定的な交配が可能です。
- 雄(父)のF1イノブタはイノシシと比べて管理が容易なため、普及しやすい技術です。
- 現在、農家ではパンなどを主としたエコフィードでB1イノブタが肥育されています。
すさみ町で販売されるイノブタ肉の加工品
様々なイノブタ加工品が販売されています。
イノブタ加工品の購入等については下記リンクを参照ください。