○和歌山県漁業調整規則
令和2年11月24日
規則第63号
和歌山県漁業調整規則を次のように定める。
和歌山県漁業調整規則
和歌山県漁業調整規則(平成17年和歌山県規則第67号)の全部を改正する。
目次
第1章 総則(第1条―第3条)
第2章 漁業の許可(第4条―第31条)
第3章 水産資源の保護培養及び漁業調整に関するその他の措置(第32条―第47条)
第4章 漁業の取締り(第48条―第51条)
第5章 雑則(第52条―第58条)
第6章 罰則(第59条―第62条)
附則
第1章 総則
(目的)
第1条 この規則は、漁業法(昭和24年法律第267号。以下「法」という。)、水産資源保護法(昭和26年法律第313号)その他漁業に関する法令と相まって、和歌山県における水産資源の保護培養及び漁業調整を図り、もって漁業生産力を発展させることを目的とする。
(代表者の届出)
第3条 法第5条第1項の規定による代表者の届出は、次に掲げる事項を記載した届出書を提出して行うものとする。
(1) 申請者の氏名及び住所(法人にあっては、その名称、代表者の氏名及び主たる事務所の所在地)
(2) 代表者として選定された者の氏名及び住所(法人にあっては、その名称及び主たる事務所の所在地)
第2章 漁業の許可
(1) うなぎ稚魚漁業 うなぎの稚魚(全長13センチメートル以下のうなぎをいう。)をとることを目的とする漁業
(2) さんご漁業 海面においてさんごをとることを目的とする漁業
(3) 小型まき網漁業 海面において総トン数5トン未満の船舶を使用して小型まき網により行う漁業
(4) 機船船びき網漁業 海面において機船船びき網(瀬戸内海においては総トン数5トン未満の動力漁船を使用するものに限る。)により行う漁業
(5) 敷網漁業 海面において敷網(焚入網及び火光利用棒受網に限る。)により行う漁業
(6) 流し網漁業 海面において流し網(瀬戸内海以外の海域においては、総トン数5トン以上の動力漁船を使用してさんま及びとびうおをとることを目的とするものに限る。)により行う漁業
(7) ごち網漁業 海面においてごち網により行う漁業
(8) いるか突棒漁業 海面においているか突棒により行う漁業
(9) 固定式刺し網漁業 海面において固定式刺し網(建網により行う漁業については、ぶり及びさわらをとることを目的とするものに限る。)により行う漁業
(11) 小型定置網漁業 海面において小型定置網により行う漁業
(12) 鯨類追込網漁業 海面において鯨類追込網により行う漁業
(13) 火光利用さより抄網漁業 瀬戸内海において火光利用さより抄網により行う漁業
(14) 船びき網漁業 海面において無動力漁船を使用して船びき網により行う漁業
(15) 地こぎ網漁業 海面において地こぎ網により行う漁業
(16) いか玉漁業 海面においていか玉(いか巣、いかかご及びいかのしば漬を含む。)により行う漁業
(17) 潜水器漁業 海面において潜水器(簡易潜水器を含む。)により行う漁業
(18) やす突漁業 海面においてやす突により行う漁業(第8号に掲げるいるか突棒漁業を除く。)
(19) 飼付漁業 海面において飼付により行う漁業
(許可を受けた者の責務)
第5条 知事許可漁業について許可を受けた者は、資源管理を適切にするために必要な取組を自ら行うとともに、漁業の生産性の向上に努めるものとする。
(起業の認可)
第6条 許可を受けようとする者であって現に船舶等を使用する権利を有しないものは、船舶等の建造又は製造に着手する前又は船舶等を譲り受け、借り受け、その返還を受け、その他船舶等を使用する権利を取得する前に、船舶等ごとに、あらかじめ起業につき知事の認可を受けることができる。
2 起業の認可を受けた者が、認可を受けた日から知事の指定した期間内に許可を申請しないときは、起業の認可は、その期間の満了の日に、その効力を失う。
(1) 申請者の氏名及び住所(法人にあっては、その名称、代表者の氏名及び主たる事務所の所在地)
(2) 知事許可漁業の種類
(3) 操業区域、漁業時期、漁獲物の種類及び漁業根拠地
(4) 漁具の種類、数及び規模
(5) 使用する船舶の名称、漁船登録番号、総トン数並びに推進機関の種類及び馬力数
(6) その他参考となるべき事項
2 知事は、前項の申請書のほか、許可又は起業の認可をするかどうかの判断に関し必要と認める書類の提出を求めることができる。
(許可又は起業の認可をしない場合)
第9条 次の各号のいずれかに該当する場合は、知事は、許可又は起業の認可をしてはならない。
(1) 申請者が次条第1項に規定する適格性を有する者でない場合
(2) その申請に係る漁業と同種の漁業の許可の不当な集中に至るおそれがある場合
2 知事は、前項の規定により許可又は起業の認可をしないときは、海区漁業調整委員会の意見を聴いた上で、当該申請者にその理由を文書をもって通知し、公開による意見の聴取を行わなければならない。
3 前項の意見の聴取に際しては、当該申請者又はその代理人は、当該事案について弁明し、かつ、証拠を提出することができる。
(許可又は起業の認可についての適格性)
第10条 許可又は起業の認可について適格性を有する者は、次の各号のいずれにも該当しない者とする。
(1) 漁業又は労働に関する法令を遵守せず、かつ、引き続き遵守することが見込まれない者であること。
(2) 暴力団員等であること。
(3) 法人であって、その役員又は漁業法施行令(昭和25年政令第30号)で定める使用人のうちに前2号のいずれかに該当する者があるものであること。
(4) 暴力団員等がその事業活動を支配する者であること。
(5) 許可を受けようとする船舶等が知事の定める基準を満たさないこと。
2 知事は、前項第5号の基準を定め、又は変更しようとするときは、海区漁業調整委員会の意見を聴かなければならない。
(1) 漁業種類(知事許可漁業を水産動植物の種類、漁具の種類その他の漁業の方法により区分したものをいう。以下同じ。)
(2) 許可又は起業の認可をすべき船舶等の数及び船舶の総トン数又は漁業者の数
(3) 推進機関の馬力数
(4) 操業区域
(5) 漁業時期
(6) 漁業を営む者の資格
3 知事は、第1項の規定により公示する制限措置の内容及び申請すべき期間を定めようとするときは、海区漁業調整委員会の意見を聴かなければならない。
6 前項の規定により許可又は起業の認可をする者を定めることができないときは、公正な方法でくじを行い、許可又は起業の認可をする者を定めるものとする。
8 許可又は起業の認可の申請をした者が当該申請をした後に死亡し、又は合併により解散し、若しくは分割(当該申請に係る権利及び義務の全部を承継させるものに限る。)をしたときは、その相続人(相続人が2人以上ある場合において、その協議により当該申請をした者の地位を承継すべき者を定めたときは、その者)、当該合併後存続する法人若しくは当該合併によって成立した法人又は当該分割によって当該権利及び義務の全部を承継した法人は、当該許可又は起業の認可の申請をした者の地位を承継する。
9 前項の規定により許可又は起業の認可の申請をした者の地位を承継した者は、その事実を証する書面を添え、承継の日から2月以内にその旨を知事に届け出なければならない。
(公示における留意事項)
第12条 知事は、漁獲割当ての対象となる特定水産資源の採捕を通常伴うと認められる知事許可漁業について、前条第1項の規定による公示をするに当たっては、当該知事許可漁業において採捕すると見込まれる水産資源の総量のうちに漁獲割当ての対象となる特定水産資源の数量の占める割合が知事が定める割合を下回ると認められる場合を除き、船舶等の数及び船舶の総トン数その他の船舶等の規模に関する制限措置を定めないものとする。
(許可等の条件)
第13条 知事は、漁業調整その他公益上必要があると認めるときは、許可又は起業の認可をするに当たり、許可又は起業の認可に条件を付けることができる。
2 知事は、漁業調整その他公益上必要があると認めるときは、許可又は起業の認可後、海区漁業調整委員会の意見を聴いて、当該許可又は起業の認可に条件を付けることができる。
3 知事は、前項の規定により条件を付けようとするときは、行政手続法(平成5年法律第88号)第13条第1項の規定による意見陳述のための手続の区分にかかわらず、聴聞を行わなければならない。
4 第2項の規定による条件の付加に係る聴聞の期日における審理は、公開により行わなければならない。
(1) 許可(知事が指定する漁業に係るものに限る。第4号において同じ。)を受けた者が、その許可の有効期間の満了日の到来のため、その許可を受けた船舶と同一の船舶について許可を申請したとき。
(2) 許可を受けた者が、その許可の有効期間中に、その許可を受けた船舶を当該知事許可漁業に使用することを廃止し、他の船舶について許可又は起業の認可を申請したとき。
(3) 許可を受けた者が、その許可を受けた船舶が滅失し、又は沈没したため、滅失又は沈没の日から6月以内(その許可の有効期間中に限る。)に他の船舶について許可又は起業の認可を申請したとき。
(4) 許可を受けた者から、その許可の有効期間中に、許可を受けた船舶を譲り受け、借り受け、その返還を受け、その他相続又は法人の合併若しくは分割以外の事由により当該船舶を使用する権利を取得して当該知事許可漁業を営もうとする者が、当該船舶について許可又は起業の認可を申請したとき。
2 前項第1号の申請は、従前の許可の有効期間の満了日の3月前から1月前までの間にしなければならない。ただし、当該知事許可漁業の状況を勘案し、これによることが適当でないと認められるときは、知事が定めて公示する期間内に申請をしなければならない。
2 知事は、漁業調整のため必要な限度において、海区漁業調整委員会の意見を聴いて、前項の期間より短い期間を定めることができる。
2 前項の規定により変更の許可を受けようとする者は、次に掲げる事項を記載した申請書を知事に提出しなければならない。
(1) 申請者の氏名及び住所(法人にあっては、その名称、代表者の氏名及び主たる事務所の所在地)
(2) 漁業種類
(3) 知事許可漁業の許可又は起業の認可の番号
(4) 知事許可漁業の許可又は起業の認可を受けた年月日
(5) 変更の内容
(6) 変更の理由
3 知事は、前項の規定による申請があった場合において必要があるときは、変更の許可をするかどうかの判断に関し必要と認める書類の提出を求めることができる。
(相続又は法人の合併若しくは分割)
第17条 許可又は起業の認可を受けた者が死亡し、解散し、又は分割(当該許可又は起業の認可に基づく権利及び義務の全部を承継させるものに限る。)をしたときは、その相続人(相続人が2人以上ある場合においてその協議により知事許可漁業を営むべき者を定めたときは、その者)、合併後存続する法人若しくは合併によって成立した法人又は分割によって当該権利及び義務の全部を承継した法人は、当該許可又は起業の認可を受けた者の地位を承継する。
2 前項の規定により許可又は起業の認可を受けた者の地位を承継した者は、その事実を証する書面を添え、承継の日から2月以内にその旨を知事に届け出なければならない。
(許可等の失効)
第18条 次の各号のいずれかに該当する場合は、許可又は起業の認可は、その効力を失う。
(1) 許可を受けた船舶を当該知事許可漁業に使用することを廃止したとき。
(2) 許可又は起業の認可を受けた船舶が滅失し、又は沈没したとき。
(3) 許可を受けた船舶を譲渡し、貸し付け、返還し、その他その船舶を使用する権利を失ったとき。
2 許可又は起業の認可を受けた者は、前項各号のいずれかに該当することとなったときは、その日から2月以内にその旨を知事に届け出なければならない。
3 第1項の規定によるほか、許可を受けた者が当該許可に係る知事許可漁業を廃止したときは、当該許可は、その効力を失う。この場合において、許可を受けた者は、当該許可に係る知事許可漁業を廃止した日から2月以内にその旨を知事に届け出なければならない。
(休業等の届出)
第19条 許可を受けた者は、1漁業時期以上にわたって休業しようとするときは、休業期間を定め、あらかじめ知事に届け出なければならない。
2 許可を受けた者は、前項の休業中の漁業につき就業しようとするときは、その旨を知事に届け出なければならない。
(休業による許可の取消し)
第20条 知事は、許可を受けた者がその許可を受けた日から6月間又は引き続き1年間休業したときは、海区漁業調整委員会の意見を聴いて、その許可を取り消すことができる。
3 第1項の規定による許可の取消しに係る聴聞の期日における審理は、公開により行わなければならない。
(資源管理の状況等の報告)
第21条 許可を受けた者は、毎月10日までに前月中における次項各号に掲げる事項について、知事に報告しなければならない。
2 前項の規定による報告は、次に掲げる事項について行うものとする。
(1) 許可を受けた者の氏名(法人にあっては、その名称)
(2) 許可番号
(3) 報告の対象となる期間
(4) 漁獲量その他の漁業生産の実績
(5) 漁業の方法、操業日数、操業区域その他の操業の状況
(6) 資源管理に関する取組の実施状況その他の資源管理の状況
(7) その他必要な事項
2 知事は、許可又は起業の認可を受けた者が漁業に関する法令の規定に違反したときは、海区漁業調整委員会の意見を聴いて、当該許可又は起業の認可を変更し、取り消し、又はその効力の停止を命ずることができる。
3 知事は、前項の規定による処分をしようとするときは、行政手続法第13条第1項の規定による意見陳述のための手続の区分にかかわらず、聴聞を行わなければならない。
(公益上の必要による許可等の取消し等)
第23条 知事は、漁業調整その他公益上必要があると認めるときは、海区漁業調整委員会の意見を聴いて、許可又は起業の認可を変更し、取り消し、又はその効力の停止を命ずることができる。
(許可証の交付)
第24条 知事は、許可をしたときは、その者に対し次に掲げる事項を記載した許可証を交付する。
(1) 許可を受けた者の氏名及び住所(法人にあっては、その名称及び主たる事務所の所在地)
(2) 漁業種類
(3) 操業区域及び漁業時期
(4) 使用する船舶の名称、漁船登録番号、総トン数並びに推進機関の種類及び馬力数
(5) 許可の有効期間
(6) 条件
(7) その他参考となるべき事項
(許可証の備付け等の義務)
第25条 許可を受けた者は、当該許可に係る漁業を操業するときは、許可証を当該許可に係る船舶内に備え付け、又は自ら携帯し、若しくは操業責任者(船舶の船長、船長の職務を行う者又は操業を指揮する者をいう。以下同じ。)に携帯させなければならない。
2 前項の規定にかかわらず、許可証の書換え交付の申請その他の事由により許可証を行政庁に提出中である者が、当該許可に係る漁業を操業するときは、知事がその記載内容が許可証の記載内容と同一であり、かつ、当該許可証を行政庁に提出中である旨を証明した許可証の写しを、当該許可に係る船舶内に備え付け、又は自ら携帯し、若しくは操業責任者に携帯させれば足りる。
(許可証の譲渡等の禁止)
第26条 許可を受けた者は、許可証又は前条第2項の規定による許可証の写しを他人に譲渡し、又は貸与してはならない。
(許可証の書換え交付の申請)
第27条 許可を受けた者は、許可証の記載事項に変更が生じたとき(船舶の総トン数又は推進機関の馬力数の変更に係るものにあっては、その工事が終わったとき又は機関換装の終わったとき)は、速やかに、次に掲げる事項を記載した申請書を提出して、知事に許可証の書換え交付を申請しなければならない。
(1) 申請者の氏名及び住所(法人にあっては、その名称、代表者の氏名及び主たる事務所の所在地)
(2) 漁業種類
(3) 許可を受けた年月日及び許可番号
(4) 書換えの内容
(5) 書換えを必要とする理由
(許可証の再交付の申請)
第28条 許可を受けた者は、許可証を亡失し、又は毀損したときは、速やかに、理由を付して知事に許可証の再交付を申請しなければならない。
(許可証の書換え交付及び再交付)
第29条 知事は、次に掲げる場合には、遅滞なく、許可証を書き換えて交付し、又は再交付する。
(2) 第16条第1項の許可(船舶の総トン数又は推進機関の馬力数の変更に係る許可を除く。)をしたとき。
(3) 第17条第2項の規定による届出があったとき。
(許可証の返納)
第30条 許可を受けた者は、当該許可がその効力を失い、又は取り消された場合には、速やかに、その許可証を知事に返納しなければならない。前条の規定により許可証の書換え交付又は再交付を受けた場合における従前の許可証についても、同様とする。
2 前項の場合において、許可証を返納することができないときは、理由を付してその旨を知事に届け出なければならない。
3 許可を受けた者が死亡し、又は合併以外の事由により解散し、若しくは合併により消滅したときは、その相続人、清算人又は合併後存続する法人若しくは合併によって成立した法人の代表者が前2項の手続をしなければならない。
(許可番号を表示しない船舶の使用禁止)
第31条 小型機船底びき網漁業の許可を受けた者は、当該許可に係る船舶の外部の両舷側又は甲板上の両舷側の中央部に別記様式第1号による許可番号を表示しなければ、当該船舶を当該漁業に使用してはならない。
2 小型機船底びき網漁業の許可を受けた者は、当該許可がその効力を失い、又は取り消された場合には、速やかに、前項の規定によりした表示を消さなければならない。
第3章 水産資源の保護培養及び漁業調整に関するその他の措置
(漁業の禁止)
第32条 何人も、海面において沖縄式追込網により営む漁業(瀬戸内海において操業するものを除く。)を営んではならない。
(内水面における水産動植物の採捕の許可)
第33条 内水面において次に掲げる漁具又は漁法によって水産動植物を採捕しようとする者は、漁具又は漁法ごとに知事の許可を受けなければならない。
(1) やな
(2) まき網
(3) 刺し網
(4) せき四つ手網
(5) ふくろ網
(6) 張網
(7) いさざ落し網
(8) 鵜飼漁法
(9) 飼付漁法
2 前項の規定は、次に掲げる場合には適用しない。
(1) 第4条第1項の規定による許可を受けた者が当該許可に基づいて採捕する場合
(2) 漁業権又は組合員行使権を有する者がこれらの権利に基づいて採捕する場合
(3) 法第170条第1項の遊漁規則に基づいて採捕する場合
3 第1項の許可(以下この条において「採捕の許可」という。)を受けようとする者は、漁具又は漁法ごとに、次に掲げる事項を記載した申請書を知事に提出しなければならない。
(1) 申請者の氏名及び住所(法人にあっては、その名称、代表者の氏名及び主たる事務所の所在地)
(2) 採捕の種類
(3) 採捕する区域、期間及び水産動植物の種類
(4) 漁具の数及び規模
(5) 使用する船舶の名称、漁船登録番号、総トン数並びに推進機関の種類及び馬力数
(6) 採捕に従事する者の氏名及び住所
(7) その他参考となるべき事項
4 次の各号のいずれかに該当する場合は、知事は、採捕の許可をしてはならない。
(1) 申請者が第10条第1項第1号から第4号までのいずれかに該当する者である場合
(2) 漁業調整のため必要があると認める場合
5 採捕の許可の有効期間は、3年とする。ただし、漁業調整のため必要があると認められるときは、知事は、3年を超えない範囲内で、内水面漁場管理委員会の意見を聴いて、その期間を別に定めることができる。
6 採捕の許可を受けた者が死亡し、解散し、又は分割(当該許可に係る事業の全部を承継させるものに限る。)をしたときは、当該許可は、その効力を失う。
7 知事は、採捕の許可を受けた者がその許可を受けた日から6月間又は引き続き1年間その許可に係る漁具又は漁法により水産動植物を採捕しないときは、内水面漁場管理委員会の意見を聴いて、その許可を取り消すことができる。
9 知事は、採捕の許可をしたときは、その者に対し次に掲げる事項を記載した許可証を交付する。
(1) 採捕の許可を受けた者の氏名及び住所(法人にあっては、その名称及び主たる事務所の所在地)
(2) 採捕に従事する者の氏名及び住所
(3) 使用する船舶の名称及び漁船登録番号
(4) 許可の有効期間
(5) 条件
(6) その他参考となるべき事項
10 採捕の許可を受けた者は、当該許可に係る漁具又は漁法により水産動植物を採捕するときは、前項の許可証を自ら携帯し、又は採捕に従事する者に携帯させなければならない。
11 前項の規定にかかわらず、許可証の書換え交付の申請その他の事由により許可証を行政庁に提出中である者が、当該許可に係る漁具又は漁法により水産動植物を採捕するときは、知事がその記載内容が許可証の記載内容と同一であり、かつ、当該許可証を行政庁に提出中である旨を証明した許可証の写しを自ら携帯し、又は採捕に従事する者に携帯させれば足りる。
水産動植物 | 禁止期間 |
ばかがい | 6月1日から9月30日まで |
なまこ | 4月1日から7月31日まで |
てんぐさ | 10月1日から翌年3月31日まで |
ふのり | 8月1日から翌年2月末日まで |
さんご(あかさんご、ももいろさんご及びしろさんごに限る。) | 周年 |
2 前項の規定に違反して採捕した水産動植物又はその製品は、所持し、又は販売してはならない。
水産動物 | 大きさ |
うなぎ | 全長30センチメートル以下 |
ぶり(もじゃこ) | 全長15センチメートル以下 |
2 何人も、内水面において、あまご(さつきますを含む。以下同じ。)、いわな又はにじますの産んだ卵を採捕してはならない。
3 前2項の規定に違反して採捕した水産動物又はその製品は、所持し、又は販売してはならない。
(漁具漁法の制限及び禁止)
第36条 何人も、海面において次に掲げる漁具又は漁法により水産動物を採捕してはならない。
(1) 水中に電流を通じてする漁法
(2) 火光その他の照明を利用するやす突漁法
(3) いせえびをとることを目的とするやす突漁法及び引掛け漁法
2 何人も、内水面において次に掲げる漁具又は漁法により水産動植物を採捕してはならない。
(1) 水中鉄砲
(2) やす突漁法
(3) 水中メガネを使用する引掛け漁法
(4) 水中に電流を通じてする漁法
(5) 水流をせき止めてする漁法(瀬干し)
(6) ひき網漁法(寄網漁法を含む。)
漁具又は漁法 | 範囲 |
さんまをとることを目的とする流し網 | 浮子丈の長さ(浮子綱の長さ)9,090メートル以下 |
自家用釣餌料をとることを目的とする小型機船底びき網 | ビームの長さ2メートル以下 |
漁業種類 | 禁止区域 |
火光その他の照明を利用してする網漁業(うなぎ稚魚漁業及び火光利用さより抄網漁業を除く。) | 瀬戸内海 |
第39条 何人も、次に掲げる区域内においては、水産動植物を採捕してはならない。
(1) 紀の川
ア 橋本市高野口町小田に設置した小田頭首工上流端から上流50メートル、下流端から下流100メートルに至る水面
イ 紀の川市に設置した藤崎頭首工上流端から上流50メートル、下流端から下流100メートルに至る水面
ウ 岩出市に設置した岩出頭首工上流端から上流50メートル、下流端から下流100メートルに至る水面
エ 和歌山市園部に設置した紀の川大堰上流端から上流水管橋上流端、上流端から下流量水塔下流端に至る水面
オ 海草郡紀美野町今西に設置した今西井堰上流端から上流50メートル、下流端から下流100メートルに至る水面
カ 海草郡紀美野町に設置した唐戸瀬堰上流端から上流50メートル、下流端から下流100メートルに至る水面
キ 紀の川市貴志川町に設置した諸井堰上流端から上流50メートル、下流端から下流200メートルに至る水面
(2) 有田川
ア 有田郡有田川町大字三田に設置した関西電力株式会社三田発電所堰堤上流端から上流50メートル、下流端から下流200メートルに至る水面
イ 有田郡有田川町大字二川に設置した二川床止堰堤上流端から上流50メートル、下流端から下流100メートルに至る水面
ウ 有田郡有田川町大字岩野河に設置した関西電力株式会社岩倉発電所放水口から上流50メートル、下流100メートルに至る水面
エ 有田郡有田川町大字田口に設置した宮原頭首工上流端から上流50メートル、下流端から下流100メートルに至る水面
オ 有田郡有田川町に設置した吉備頭首工上流端から上流50メートル、下流端から下流100メートルに至る水面
カ 有田市大字星尾に設置した保田頭首工上流端から上流50メートル、下流端から下流100メートルに至る水面
キ 有田市大字下中島に設置した汐止堰堤上流端から上流50メートル、下流端から下流100メートルに至る水面
(3) 日高川
ア 田辺市龍神村甲斐ノ川に設置した関西電力株式会社旧五味発電所堰堤上流端から上流50メートル、下流端から下流200メートルに至る水面
イ 田辺市龍神村福井に設置した関西電力株式会社甲斐川発電所堰堤上流端から上流50メートル、下流端から下流200メートルに至る水面
ウ 田辺市龍神村上柳瀬に設置した関西電力株式会社柳瀬発電所堰堤上流端から上流50メートル、下流端から下流200メートルに至る水面
エ 日高郡日高川町大字浅間に設置した関西電力株式会社越方発電所堰堤上流端から上流50メートル、下流端から下流200メートルに至る水面
オ 日高郡日高川町大字船津に設置した関西電力株式会社船津発電所堰堤上流端から上流50メートル、下流端から下流200メートルに至る水面
カ 日高郡日高川町大字上田原に設置した関西電力株式会社新高津尾発電所堰堤上流端から上流50メートル、下流端から下流200メートルに至る水面
キ 日高郡日高川町大字若野に設置した若野頭首工上流端から上流50メートル、下流端から下流100メートルに至る水面
(4) 会津川
田辺市上秋津字川中口に設置した砂防堰堤上流端から上流50メートル、下流端から下流200メートルに至る水面
(5) 古座川
東牟婁郡古座川町に設置した関西電力株式会社佐田発電所放水口から上流50メートル、下流100メートルに至る水面
(6) 那智川
東牟婁郡那智勝浦町に設置した関西電力株式会社那智発電所堰堤上流端から上流50メートル、下流端から下流200メートルに至る水面
(7) 熊野川
ア 田辺市本宮町下湯川に設置した関西電力株式会社四村川発電所堰堤上流端から上流50メートル、下流端から下流200メートルに至る水面
イ 新宮市熊野川町滝本に設置した関西電力株式会社滝本発電所堰堤上流端から上流50メートル、下流端から下流200メートルに至る水面
ウ 新宮市高田大越高田に設置した関西電力株式会社旧高田発電所堰堤上流端から上流50メートル、下流端から下流200メートルに至る水面
エ 新宮市熊野川町に設置した赤木頭首工上流端から上流50メートル、下流端から下流100メートルに至る水面
水産動物 | 禁止期間 | 禁止区域 |
1 いせえび(体長15センチメートル以下のものに限る。) | 周年 | 海面 |
2 いせえび(体長15センチメートルを超えるものに限る。) | 5月1日から9月15日まで | 海面 |
3 あわび(殻長10センチメートル以下のものに限る。) | 周年 | 海面 |
4 あわび(殻長10センチメートルを超えるものに限る。) | 9月1日から翌年2月末日まで | 海面(次の項の区域を除く。) |
5 あわび(殻長10センチメートルを超えるものに限る。) | 10月1日から11月30日まで | 和歌山市加太と同市磯の浦との最大高潮時海岸線における境界点から兵庫県南あわじ市沼島南端を見通した線以北の和歌山県地先海面 |
6 とこぶし(殻長4.5センチメートル以下のものに限る。) | 周年 | 海面 |
7 とこぶし(殻長4.5センチメートルを超えるものに限る。) | 9月1日から翌年2月末日まで | 海面(次の項の区域を除く。) |
8 とこぶし(殻長4.5センチメートルを超えるものに限る。) | 10月1日から11月30日まで | 和歌山市加太と同市磯の浦との最大高潮時海岸線における境界点から兵庫県南あわじ市沼島南端を見通した線以北の和歌山県地先海面 |
9 あゆ | 1月1日から5月25日まで | 海面 |
10 あゆ | 1月1日から4月30日まで | 内水面(次の項の区域を除く。) |
11 あゆ | 1月1日から5月25日まで | 熊野川水系(新宮市相賀橋下流端から上流の高田川(支流を含む。)、同市熊野川町日足潜水橋下流端から上流の赤木川(支流を含む。)及び同市熊野川町宮井橋下流端から上流の十津川(支流を含む。)を除く。) |
12 あゆ | 10月11日から12月10日まで | ア 川辺橋上流端から右岸北田井ノ瀬橋下流端及び左岸南田井ノ瀬橋下流端に至る間の紀の川 |
イ 有田市大字星尾に設置した保田頭首工下流端から下流100メートルの両岸に設置した標識を結んだ線から安諦橋下流端に至る間の有田川 | ||
ウ 日高郡日高川町大字若野に設置した若野頭首工上流端から天田橋下流端に至る間の日高川 | ||
エ 日高郡印南町大字島田に設置した砂防堰堤上流端から同町大字島田紀勢本線鉄橋下流端に至る間の切目川 | ||
オ 郵便橋上流端から西牟婁郡白浜町富田紀勢本線鉄橋下流端に至る間の富田川 | ||
カ 右岸西牟婁郡白浜町矢田に設置した標識及び左岸同町矢田と田野井との境界に設置した標識を結んだ線から右岸同町大古に設置した標識及び左岸同町安宅と塩野との境界に設置した標識を結んだ線に至る間の日置川 | ||
キ 右岸東牟婁郡古座川町月野瀬牡丹岩に設置した標識から真南125メートルのところに設置した標識及び左岸同町月野瀬牡丹岩に設置した標識を結んだ線から右岸東牟婁郡串本町古田岩淵谷に設置した標識及び左岸東牟婁郡古座川町高池字洞通称岩鼻に設置した標識を結んだ線に至る間の古座川 | ||
ク 東牟婁郡那智勝浦町大字市屋大宮橋上流端から右岸同町大字八尺鏡野駿田川河口右岸及び左岸同町大字下里下里神社と駿田川河口右岸見通し線上に設置した標識を結んだ線に至る間の太田川 | ||
13 あまご(全長10センチメートル以下のものに限る。) | 周年 | 内水面 |
14 あまご(全長10センチメートルを超えるものに限る。) | 10月1日から翌年2月末日まで | 内水面 |
15 いわな(全長10センチメートル以下のものに限る。) | 周年 | 内水面 |
16 いわな(全長10センチメートルを超えるものに限る。) | 10月1日から翌年2月末日まで | 内水面 |
17 うぐい | 3月1日から5月31日まで | 熊野川水系 |
18 にじます(全長10センチメートル以下のものに限る。) | 周年 | 内水面 |
19 にじます(全長10センチメートルを超えるものに限る。) | 10月1日から翌年2月末日まで | 熊野川水系 |
2 第一種共同漁業若しくは第三種区画漁業を内容とする漁業権又はこれらに係る組合員行使権に基づいて種苗として採捕する場合は、前項の表の1の項から8の項までの規定は適用しない。
漁業種類 | 火船の数の範囲 |
中型まき網漁業、小型まき網漁業及び焚入網漁業 | 3隻以下 |
一本釣及び火光利用棒受網漁業(さんま棒受網漁業を除く。) | 1隻以下 |
(溯河魚類の通路を遮断して行う水産動植物の採捕の制限)
第42条 溯河魚類の通路を遮断する漁具又は漁法によって水産動物の採捕を行う場合には、河川流幅の30分の1以上の魚道を開通しなければならない。
(遊漁者等の漁具漁法の制限)
第43条 何人も、海面において次に掲げる漁具又は漁法以外の漁具又は漁法により水産動植物を採捕してはならない。
(1) 竿釣及び手釣
(2) たも網及び叉手網
(3) 投網(船を使用しないものに限る。)
(4) は具
(5) 徒手採捕
(6) ひき縄釣(西牟婁郡白浜町市江埼灯台中心点から南西の線以北の和歌山県地先海面においてするものを除く。)
2 前項の規定は、次に掲げる場合には、適用しない。
(1) 漁業者が漁業を営む場合
(2) 漁業従事者が漁業者のために水産動植物の採捕に従事する場合
(3) 試験研究のために水産動植物を採捕する場合
(有害物質の遺棄漏せつの禁止)
第44条 水産動植物に有害な物を遺棄し、又は漏せつしてはならない。
2 知事は、前項の規定に違反する者がある場合において、水産資源の保護培養上害があると認めるときは、その者に対して除害に必要な設備の設置を命じ、又は既に設けた除害設備の変更を命ずることができる。
3 前項の規定は、水質汚濁防止法(昭和45年法律第138号)の適用を受ける者については、適用しない。
(漁場内の岩礁破砕等の許可)
第45条 海面のうち漁業権の存する漁場内において岩礁を破砕し、又は土砂若しくは岩石を採取しようとする者は、知事の許可を受けなければならない。
2 前項の規定により許可を受けようとする者は、次に掲げる事項を記載した申請書に、当該漁場に係る漁業権を有する者の同意書を添え、知事に提出しなければならない。
(1) 申請者の氏名及び住所(法人にあっては、その名称、代表者の氏名及び主たる事務所の所在地)
(2) 目的
(3) 免許番号
(4) 区域
(5) 期間
(6) 補償の措置
(7) その他参考となるべき事項
3 知事は、第1項の規定により許可をするに当たり、条件を付けることができる。
(試験研究等の適用除外)
第47条 この規則のうち水産動植物の種類若しくは大きさ、水産動植物の採捕の期間若しくは区域又は使用する漁具若しくは漁法についての制限又は禁止に関する規定は、試験研究、教育実習又は増養殖用の種苗(種卵を含む。)の供給(自給を含む。)(以下この条において「試験研究等」という。)のための水産動植物の採捕について知事の許可を受けた者が行う当該試験研究等については、適用しない。
2 前項の許可を受けようとする者は、次に掲げる事項を記載した申請書を知事に提出しなければならない。
(1) 申請者の氏名及び住所(法人にあっては、その名称、代表者の氏名及び主たる事務所の所在地)
(2) 目的
(3) 適用除外の許可を必要とする事項
(4) 使用する船舶の名称、漁船登録番号、総トン数、推進機関の種類及び馬力数並びに所有者名
(5) 採捕しようとする水産動植物の名称及び数量(種苗の採捕の場合は、供給先及びその数量)
(6) 採捕の期間及び区域
(7) 使用する漁具及び漁法
(8) 採捕に従事する者の氏名及び住所
3 知事は、第1項の許可をしたときは、次に掲げる事項を記載した許可証を交付する。
(1) 許可を受けた者の氏名及び住所(法人にあっては、その名称、代表者の氏名及び主たる事務所の所在地)
(2) 適用除外の事項
(3) 採捕する水産動植物の種類及び数量
(4) 採捕の期間及び区域
(5) 使用する漁具及び漁法
(6) 採捕に従事する者の氏名及び住所
(7) 使用する船舶の名称、漁船登録番号、総トン数並びに推進機関の種類及び馬力数
(8) 許可の有効期間
(9) 条件
4 知事は、第1項の許可をするに当たり、条件を付けることができる。
5 第1項の許可を受けた者は、当該許可に係る試験研究等の終了後遅滞なく、その結果を知事に報告しなければならない。
6 第1項の許可を受けた者が許可証に記載された事項につき変更しようとする場合は、知事の許可を受けなければならない。
第4章 漁業の取締り
(停泊命令等)
第48条 知事は、漁業者その他水産動植物を採捕し、又は養殖する者が漁業に関する法令の規定又はこれらの規定に基づく処分に違反する行為をしたと認めるとき(法第27条及び法第34条に規定する場合を除く。)は、法第131条第1項の規定に基づき、当該行為をした者が使用する船舶について停泊港及び停泊期間を指定して停泊を命じ、又は当該行為に使用した漁具その他水産動植物の採捕若しくは養殖の用に供される物について期間を指定してその使用の禁止若しくは陸揚げを命ずることができる。
2 知事は、前項の規定による処分(法第25条第1項の規定に違反する行為に係るものを除く。)をしようとするときは、行政手続法第13条第1項の規定による意見陳述のための手続の区分にかかわらず、聴聞を行わなければならない。
3 第1項の規定による処分に係る聴聞の期日における審理は、公開により行わなければならない。
(船長等の乗組み禁止命令)
第49条 知事は、第4条第1項の許可を受けた者が漁業に関する法令の規定又はこれらの規定に基づく処分に違反する行為をしたと認めるときは、当該行為をした者が使用する船舶の操業責任者に対し、当該違反に係る漁業に使用する船舶への乗組みを制限し、又は禁止することができる。
(1) 当該許可を受けた船舶の位置を自動的に測定及び記録できるものであること。
(2) 次に掲げる情報を自動的に送信できるものであること。
ア 当該船舶を特定することができる情報
イ 当該船舶の位置を示す情報並びに当該位置における日付及び時刻
(3) 前号に掲げる情報の改変を防止するための措置が講じられているものであること。
(停船命令)
第51条 漁業監督吏員は、法第128条第3項の規定による検査又は質問をするため必要があるときは、操船又は漁ろうを指揮監督する者に対し、停船を命ずることができる。
2 前項の規定による停船命令は、法第128条第3項の規定による検査又は質問をする旨を告げ、又は表示し、かつ、国際海事機関が採択した国際信号書に規定する次に掲げる信号その他の適切な手段により行うものとする。
(1) 別記様式第2号による信号旗Lを掲げること。
(2) サイレン、汽笛その他の音響信号によりLの信号(短音1回、長音1回、短音2回)を約7秒の間隔を置いて連続して行うこと。
(3) 投光器によりLの信号(短光1回、長光1回、短光2回)を約7秒の間隔を置いて連続して行うこと。
3 前項において、「長音」又は「長光」とは、約3秒間継続する吹鳴又は投光をいい、「短音」又は「短光」とは、約1秒間継続する吹鳴又は投光をいう。
第5章 雑則
(漁場又は漁具の標識の設置に係る届出)
第52条 法第122条の規定により、漁場の標識の建設又は漁具の標識の設置を命じられた者は、遅滞なく、その命じられた方法により当該標識を建設し、又は設置し、その旨を知事に届け出なければならない。
(標識の書換え又は再設置等)
第53条 前条の標識の記載事項に変更を生じ、若しくは当該標識に記載した文字が明らかでなくなったとき又は当該標識を亡失し、若しくは毀損したときは、遅滞なくこれを書き換え、又は新たに建設し、若しくは設置しなければならない。
(定置漁業等の漁具の標識)
第54条 海面において定置漁業その他知事が必要と認め別に定める漁業を営む者は、漁具の敷設中、昼間にあっては別記様式第3号による漁具の標識を当該漁具の見やすい場所に水面上1.5メートル以上の高さに設置し、夜間にあっては電灯その他の照明による漁具の標識を当該漁具に設置しなければならない。
2 知事は、前項の漁業を定めたときは、公示する。
(さんま流し網漁業の漁具の標識)
第55条 さんま流し網漁業に従事する操業責任者は、その操業中、網の両端に、水面上1.5メートル以上の高さのボンデンをつけ、夜間においては、当該ボンデンに電灯その他の照明を掲げなければならない。
2 前項の漁具の標識には、当該漁業を営む者の氏名又は名称及び住所を記載しなければならない。
(潜水器漁業の操業旗章)
第56条 潜水器漁業(簡易潜水器を使用するものを除く。)を営む者は、その操業中別記様式第4号による国際信号旗を船舷上1メートル以上の高さに掲げなければならない。
(内水面漁場管理委員会)
第57条 内水面漁場管理委員会は、内水面における水産動植物の採捕、養殖及び増殖に関する事項を処理する。
2 この規則の規定による海区漁業調整委員会の権限は、内水面における漁業に関しては、内水面漁場管理委員会が行う。
(添付書類の省略)
第58条 この規則の規定により同時に2以上の申請書その他の書類を提出する場合において、各申請書その他の書類に添付すべき書類の内容が同一であるときは、1の申請書その他の書類にこれを添付し、他の申請書その他の書類にはその旨を記載して、1の申請書その他の書類に添付した書類の添付を省略することができる。
2 前項に規定する場合のほか、知事は、特に必要がないと認めるときは、この規則の規定により申請書その他の書類に添付することとされている書類の添付を省略させることができる。
第6章 罰則
第59条 次の各号のいずれかに該当する者は、6月以下の懲役若しくは10万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
2 前項の場合においては、犯人が所有し、又は所持する漁獲物、その製品、漁船又は漁具その他水産動植物の採捕の用に供される物は、没収することができる。ただし、犯人が所有していたこれらの物件の全部又は一部を没収することができないときは、その価額を追徴することができる。
附則
(施行期日)
1 この規則は、令和2年12月1日から施行する。
(和歌山県内水面漁業調整規則の廃止)
2 和歌山県内水面漁業調整規則(平成16年和歌山県規則第55号)は廃止する。
4 改正法附則第29条の規定により第47条第1項の規定によってしたものとみなされるこの規則による改正前の和歌山県漁業調整規則(以下「旧海面規則」という。)第46条第1項及び旧内水面規則第32条第1項の規定によってした許可については、当該許可の有効期間の満了の日までの間は、旧海面規則第46条第6項及び旧内水面規則第32条第6項の規定は、なおその効力を有する。
5 旧海面規則第42条第1項及び同第44条の規定は、改正法附則第8条第1項の規定により受けたものとみなされる中型まき網漁業、小型機船底びき網漁業、小型まき網漁業又は敷網漁業の許可の有効期間の満了の日までの間は、なおその効力を有する。
7 施行日前にした行為及びこの附則の規定によりなおその効力を有することとされる場合における施行日以降にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。