令和8年9月和歌山県議会文教委員会会議記録


令和8年9月和歌山県議会文教委員会会議記録

 

1 日時  令和8年9月24日(木)午前10時0分~午前10時52分 

2 場所  第6委員会室

3 出席者 委員長   長坂隆司

      副委員長  土井裕美子

      委員    山田正彦、坂本 登、藤山将材、藤本眞利子、小川浩樹 

      欠席委員  なし

      委員外議員 なし

4 概要

   午前10時0分開会

    ●長坂委員長

     ◎開会宣告 挨拶

     ◎報告事項 なし

     ◎傍聴協議 2件  

     ◎撮影許可 3件

     ◎議  事 議案4件、継続審査を要する所管事務調査6件

     ◎審査宣告

     ◎議案等に対する説明要請

    ●今西教育長説明

    ●長坂委員長

     ◎議案に対する質疑及び一般質問宣告

 

Q 藤本委員

 高等学校教育改革について、申請した3校全部が採択されたが、全国的に見て、どのような状況であるのか説明してほしい。

 

A 村田県立学校教育課長

 全国の採択状況については、まず5月に通常の申請をして、申請全てが採択されたのは本県を含めて7県である。残りの40都道府県については、申請していなかったところや、全く採択されなかったところもあるし、1校あるいは2校、3校というところもある。最大で4校まで申請することができ、4校を申請している県もある。

 8月に申請したところの結果も出ている。その中では19府県が全て採択されている。9月に申請して10月中に審査結果が発表されるところもある。

 結局、現在までに43都道府県の135校が採択されている。その43都道府県のうち、本県も含めて26府県が申請した全ての学校が採択されている。

 

Q 藤本委員

 最初の5月に申請した3校ともが、採択されたことは大変よかった。3校を先導拠点にしてネクストハイスクール構想を推進していくと思うが、具体的にどのような形で進めていこうとしているのか。3校の特徴を具体的に教えてほしい。

 

A 村田県立学校教育課長

 和歌山工業高校は、ものづくりの技術に加えて、高度なデジタル技術や専門性を身に付けるような教育を行っていきたい。そのためにまず、高校3年間の学びに加え、さらにプラス2年間の専門的な学びができる専攻科の新設や、企業の技術者から指導を受けながら実践的なプロジェクトを立ち上げて学んでいく方法を構築するとともに、共創ものづくりセンターを整備し、企業の方や小中学生と一緒にものづくりを体験できるようにして裾野を広げていきたい。

 新宮高校については、地理的制約のある場所であるため、高度な理数教育を成立させることで理数系人材の育成に取り組み、データサイエンスの視点を取り入れた環境活動やフィールドワークを高度化したい。また、大学教員や理系の大学生と交流を促進するため、双方向のオンライン技術を導入しようと考えている。

 貴志川高校については、多様な学びの機会を確保するため、まずは小規模校同士の学校間の遠隔授業のネットワークを構築する。また、不登校支援のため、バーチャル空間を利用して、生徒の個々の状況に応じて登校復帰につなげたい。

 

Q 藤本委員

 今の説明で、和歌山工業高校に専攻科を新設、とあったが、いつから始める計画か。

 

A 村田県立学校教育課長

 専攻科については、令和10年度に開始できるよう進めている。

 

Q 藤本委員

 ものづくりセンターの整備について、具体的にどのような形で進めていくか。

 

A 村田県立学校教育課長

 ものづくりセンターの建設には時間を要するので、現状の和歌山工業高校の施設内で、企業との連携や地域の小中学生を招いたものづくり教室を、建物の建設前から先行して始めていきたい。

 

Q 藤本委員

 高校改革は、入試にも大きく関わってくる。高校を選ぶときに、大きな参考になると思うので、保護者、中学校へ周知をしっかりとしてもらいたいが、どのように考えているのか。

 

A 村田県立学校教育課長

 この3類型については、様々な取組が順次行われていく。それぞれの取組について、随時情報提供を行っていく。

 

Q 藤本委員

 文部科学省が公表した、2040年に向けての高校改革だと理解はしているが、3校が採択され、その後どのように和歌山県の教育を改革していくのかが大きな課題となる。今後の見通し、進め方について意見を伺いたい。

 

A 村田県立学校教育課長

 3校の取組については、それぞれ県内の他の高校にも広げていく予定である。また、教育実行計画を今年度内に作成し、それに則り、和歌山県の教育をどう発展させていくのかを示すことになる。

 

意見 藤本委員

 予算が必要なことなので、基金の積立てなども考えて進めていってほしい。

 

Q 藤本委員

 県民の皆さんからアバローム(ホテルアバローム紀の国)の件をかなり聞かれている。来年の春には閉めるということが発表されている。県としては、アバロームは、ホテルとしての形態を残していきたいと知事が言っていたように思うが、進捗はどうなっているのか。3月のことで、年が明けるとすぐとなってしまう。どうなるのか、本当に終わってしまうのか、という声が私のところにも寄せられている。検討していることがあったら、教えてほしい。

 

A 坂口福利厚生室長

 アバロームは、福利厚生室が所管している施設である。現在は、10月末もしくは11月初めを念頭に、事業者選定のための募集要項を策定中である。

 ホテルについては、宿泊所の形態、宿泊室を残した形で事業者を選定していこうというふうに考えており、3月末に事業者を決定するための優先交渉事業者を決定していく予定である。

 

Q 藤本委員

 時間的に大丈夫か。今、まだ募集要項の段階である。優先事業者を決めていくというのは、時間的に大丈夫なのか。

 

A 坂口福利厚生室長

 心配されているとおりである。できれば3月末までに優先交渉事業者を決定するということであり、売却先を決定するということではない。売却に関しては、それ以降になると考えている。

 

Q 藤本委員

 ぜひ頑張って交渉相手を探してほしい。ある程度の見込みというのは、持っているのか。やってみたものの誰もいない、ということも心配だがどうか。

 

A 坂口福利厚生室長

 現時点では何社か問い合わせをいただいている。9月の末、そして11月ぐらいにはその事業者に対して、施設見学会をする予定である。事業者がいないということではない。

 

要望 藤本委員

 県民の皆さん何人かから聞かれており、本当によろしくお願いする。

 

Q 小川委員

 (和歌山県立)近代美術館の文化観光推進拠点計画について伺う。姫路(市立美術館)や金沢(21世紀美術館)で大変実績を残された不動館長が来られ、熱心で、期待を寄せていたところ、今般、文化庁から同計画が認定されたことについて、嬉しく思っている。

 提出された計画書を読んだが、本県は姫路市や金沢市などと比べると、美術館へ向かう動線が十分でないと認識している。その中で、同計画においては、和歌山城からの人の動線をつくり出したり、周遊バスを走らせたりしながら、周辺の観光施設を巻き込んでいくとのことだが、具体的には、和歌山城からの動線やシャトルバスは、どのような予定としているのか。

 

A 平田教育政策課長

 美術館を拠点とした周遊については、和歌山城や日本遺産である和歌の浦を訪問した観光客を美術館へ誘導したり、その逆に、美術館に来館した方を周辺の観光施設等へ誘導していくような、双方向の周遊導線づくりを考えている。

 周遊ルートの作成については、来年度以降の実施を予定しており、それまでに、知事部局の関係部署や民間事業者等と連携しながら、最適な周遊ルートを検討していきたいと考えている。

 また、シャトルバスについては、クルーズ船が和歌山港に入港した際のイベントなど、港と美術館を結ぶシャトルバスを運行していきたいと考えているところであるが、現時点ではまだ具体的な調整に至っていない状況である。

 

Q 小川委員

 本計画の推進にあたって、構成メンバーには観光連盟や民間事業者、南海バスなども名を連ねているが、今後は当局と一緒に具体的に話を詰めていくために、会議を持っていく予定であるのか。

 

A 平田教育政策課長

 そのとおりで、現在においても民間の事業者等とは連携を図りながら、これまでに何回か協議をしているところである。

 

Q 小川委員

 今回の文化庁の採択については、近代美術館が対象となっていると承知しているが、隣接する県立博物館についても本計画に絡んでいくことになるのか。

 

A 平田教育政策課長

 今回の文化庁の採択における拠点自体は近代美術館であるが、申請は和歌山県であり、博物館も担当部署として一緒に申請しているところである。また、周遊ルート上にも含めており、夜間イベントや施設整備など、共同で実施できるものなどについては、博物館と美術館が一緒になって取り組んでいく考えである。

 

Q 小川委員

 5年間をかけた規模の大きな計画であると認識している。このような中で、今後は学芸員をはじめとする美術館や博物館のスタッフの増員が、将来的に起こり得ると考えているか。

 

A 平田教育政策課長

 博物館施設は、博物館法において、文化観光の推進を図り、地域活力の向上に資するよう努めることとされており、美術館としてこの事業を進めるに当たっては、館を挙げて、一丸となってやっていくということで今準備を進めている。

 その上で、本事業の中でデジタル技術を活用し、受付業務や展示解説などの業務効率化を図っていくことで、現行の人員体制のままでも対応できると考えている。

 

Q 山田委員

 ネクストハイスクール構想について約2ヶ月前に富山県へ勉強に行った。富山県教育委員会の皆さんも大変熱心な取組をしており、和歌山県より3年も5年も進んだ取組を行っているようだったが、ネクストハイスクール事業に富山県は4校が申請し、採択されたのは2校であった。和歌山県は、3校が申請して3校とも採択された。和歌山県は、様々な議論等を重ねて申請を行い、このような結果になったということについて、皆さんの尽力に本当に感謝する。

 貴志川高校も先導拠点として採用された。貴志川高校は私の地元だが、生徒数が少なく行く末を案じてきた中で、ぜひ貴志川高校を廃止する代わりに支援学校をさせてほしいという話があった。地元の皆さんと相談した。そして、貴志川高校の存続と、併設ができればという思いで了解した。

 貴志川高校は、ネクストハイスクールの指定を受ける前から支援学校への取組を現校長が大変頑張ってくれている。今回の件で二重に大きなプレッシャーがかかることになった。教育委員会として、サポートしてあげてほしい。事務量が増えることについては事務方を増やしてくれたと聞いている。田舎の小規模の学校でありながら、2つの大きな重荷を背負ったようなことになっている。貴志川高校に対してどのような配慮をしていく予定か。

 

A 村田県立学校教育課長

 貴志川高校については、非常に大きな取組が重なっている。人員のサポートとしては、業務負担軽減方策として、コーディネーターを配置する予定にしている。例えば、遠隔授業のコーディネーターや不登校生徒向けの相談員を配置するなど、少しでも業務負担を軽減できればと考えている。ただ、それでも色々なことに取り組んでいただく必要があるため、学校の状況や意見をしっかりと聞きながら、連携して取り組んでいきたいと考えている。

 

要望 山田委員

 注目されることは、地元の高校としてありがたいことだが、負担が大きくかかる。校長や教師が自主的に頑張らないといけないのはよくわかるが、想像できないほどの重荷があると思う。現場の意見を最大限採用してほしい。

 また、先ほどの和歌山工業高校については、他府県の皆さんも驚くほどの結果である。理念的なことはさきほど聞いたが、これも今までにないような本当に大変なこと、2040年問題がある。2040年問題というのは、団塊の世代の子供であった皆さんが65歳以上になり、現場で仕事をする人間がいない状況になることだが、テレビで報道されているように、生成AIでかなうことについては、人間が不要になる。例えば大手の銀行では一般事務をする人間は不要であることや、アメリカでは職業訓練所が満員というニュースをテレビで見た。この観点によく気がついてくれたなとありがたく思う。やはり現場で作業する人間の精度、アドバンスドな手に職をつける人間の育成をしなければならないというのは、本当に時を得た良いことだと思う。これについても、それの第一線で頑張る教職員の意見を最大限聞いてあげてほしい。教育委員会がこう思うからこうしろというのではなく、現場の意見を聞くことをお願いしたい。担当の課長も大変だと思うが、現場で苦労する皆さん方の気持ちを最大限酌むことを、重ねてお願いする。

 

Q 土井副委員長

 部活動の地域展開について、今、橋本市でもこれからどのようにしていくかという問題がある。2月議会で、教育長から協議会を設置している自治体は22自治体で、推進計画を作成している自治体があるという答弁があった。現在の県内の状況、進み具合、県のこれからの地域展開の計画等について伺う。

 

A 中谷健康体育課長

 公立中学校の部活動の地域展開については、各市町村が地域の実情に応じて取組を進めている。

 2月議会からの進展状況は、令和8年5月調査時点では予定を含めて24自治体、推進計画等を策定している市町村は、予定を含め17自治体である。

 進み具合については、国のガイドラインが令和7年12月に新たに策定され、県はそれに1年遅れで、既存の方針の見直しを進めている。年度内に方針を改定し、指針をつくっていくよう進めている。

 市町村の状況については、今年の4月から全市町村を訪問し、確認している。地域展開は、市町村が進めることになるので、市町村の状況に応じながら県ができることを考えている。

 市町村といっても、和歌山市、橋本市、また、高野町、北山村とそれぞれ地域の実情が異なる。

 国のガイドラインは、どちらかというと都市部が想定されており、和歌山市などは比較的地域クラブもあり、地域展開が進んでいくと思うが、北山村や高野町のように、地域クラブをつくることが難しく、近隣市町へもなかなか行きにくいような状況もある。それらも踏まえ、今の学校でできることを考えている市町村もある。

 各市町村は、それぞれの状況に応じながら進めているところだが、県としては、広域的に支援できることは何かということを今、話し合っているところである。

 

要望 土井副委員長

 都市部には、いろいろなスポーツクラブ等、指導者もたくさんいるが、都市部から離れた田園地方の自治体は、指導者もおらずスポーツクラブもないので、苦しい状況である。しかしながら、進めていかないといけないので、和歌山県としてもアドバイザーの配置支援等いろいろな支援をしているのは承知しているが、それぞれの市町村によって悩みや実態が違うので、きめ細やかに現状を把握してもらい、その状況にマッチした支援について、財政的な支援も含め取り組んでもらいたい。

 

Q 土井副委員長

 小中学校での水泳の授業、水泳の習得は、体力・健康づくりのほか、子供たちの命を守るとても大切なことである。しかし、この猛暑、酷暑の中、水泳の授業ができない状況があるのではないかと思っている。また、各学校のプールの施設が老朽化しており、それを修理するには何億もかかり修理できず、水泳の授業はどんどん座学になっている状況があるかと思うが、県内の公立の小中学校における水泳授業の現状を把握しているか。

 

A 中谷健康体育課長

 プールの実技の授業は、大切であると認識している。

 水泳の授業の実施状況については、年度当初に行った学校体育調査によると、実技指導を実施している学校については、小学校は全ての学校で実施するとのことであったが、中学校では、学校にプールがない等の理由から、約5割の学校で実施するとのことであった。残りの5割の中学校では、水泳の事故に関する心得を座学で指導している。

 

要望 土井副委員長

 泳げるにもかかわらず、水着になるのが嫌で泳がないという子もたくさんいるけれども、小学校では全て実技を実施しているということで安心した。しかし、今後授業が成り立たないということも多くなるかと思う。私達が小さいときは、夏休みの期間に小学校のプールに毎日通い、そこで水泳を習得したという経験があるが、今は夏休み中の水泳指導もしていない状況の中で、子供たちの水泳の習得に対しての格差が生まれているのではないかと思っている。

 和歌山県は、美しい海や川もあるので水泳の習得を小学校の低学年ですることは大切である。財政面や気候的なこともあり難しいかと思うが、ぜひとも子供たちの命を守るため、親の経済的格差によって、スイミングスクール等に行けない子もいるので、公教育の中で水泳を教えてあげてもらいたい。体験をせずに水泳の習得ができないということがないよう、スイミングスクール等との連携も含めたいろいろな支援で、和歌山県としてしっかりと子供たちに水泳能力を公教育の中でつけてもらえるような取組を要望しておく。

 

    ●長坂委員長

     ◎議案に対する質疑及び一般質問終了宣告

     ◎議案に対する採決宣告

     ◎議案第105号、議案第109号、議案第114号及び議案第115号は、全会一致で原案可決

     ◎審査終了宣告

     ◎継続審査を要する所管事務調査宣告 異議なし

     ◎県外調査は令和8年10月27日から同月29日までの日程で実施すること、県内調査は令和8年11月18日に実施することなどを報

      告

     ◎閉会宣告

   午前10時52分閉会

 

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