令和8年9月和歌山県議会福祉環境委員会会議記録


令和8年9月和歌山県議会福祉環境委員会会議記録

1 日 時 令和8年9月24日(木)午前9時59分~午前11時31分

2 場 所 第2委員会室

3 出席者 委員長   高田英亮

      副委員長  林 隆一

      委員    鈴木德久、森 礼子、堀 龍雄、浦口高典、中尾友紀

      欠席委員  なし

      委員外議員 なし

4 概要

   午前9時59分開会

    ●高田委員長

     ◎開会宣告 挨拶

     ◎報告事項 委員の欠席なし

     ◎傍聴協議 なし

     ◎撮影許可 3件

     ◎議  事 議案4件、継続審査を要する所管事務調査8件

     ◎審査順序宣告 福祉保健部、環境生活部、共生社会推進部の順に審査

     ◎福祉保健部審査宣告

     ◎議案等に対する説明要請

    ●𠮷野福祉保健部長説明

    ●高田委員長

     ◎議案に対する質疑及び一般質問宣告

 

Q 浦口委員

 いきいきシニアリーダーカレッジについて概要や実施期間、効果を教えてほしい。

 

A 坂本長寿社会課長

 いきいきシニアリーダーカレッジの概要について、地域の見守りや居場所作りなど地域のニーズに応じて活動を行う人材を養成し、高齢者の社会参加を促進するという目的で県社会福祉協議会で実施しており、会場については、和歌山市、橋本市、田辺市で行っている。参加人数は、3会場合わせて年200人から300人参加している。この事業については、平成14年度から開始し、これまで20年以上実施してきたところである。成果については、地域で活動するリーダーを養成するということになっているので、修了者の中には、体操教室やサロンの立ち上げを始め、花づくりを行うグループの結成、歴史を学ぶ勉強会の開催など、それぞれのペースに合わせて月1回や週1回といった頻度で活動をしており高齢者の生きがいづくりに寄与しているというふうに考えている。

 

Q 浦口委員

 いきいきシニアリーダーカレッジを20年以上実施し、毎回200人から300人受講生がいるということで、実際私も参加したことがあるので、非常に熱心にやっていることは分かる。全体で1年間18コマぐらいであったと思うので、これはこれでやってくれたらいいが、この間も話をさせてもらったように、自立して生活できる期間が全国で何番目かと言うと、未だに男女とも40番前後ぐらいである。

 私自身も健康長寿日本一わかやまについて、県の長期総合計画などからいろいろ調べてみたら全然それが進んでいないのが現実である。一つ提案させてもらい、部長も前向きな答弁であったが、和歌山100歳大学ともっと真剣に連携し、コマ数も増やして実績を上げたらどうかと思うが、その辺についていかがか。

 

A  坂本長寿社会課長

 いきいきシニアリーダーカレッジは、100歳大学とカリキュラムの内容も類似しているので、100歳大学の目的やカリキュラムを参考に実践的な内容を取り入れるなど、より一層充実を図る方向で関係機関と協議しながら今後取り組んでいく。

 

Q 浦口委員

 取り入れるのはいいが、もう少し広い視野で見てもらいたい。いきいきシニアリーダーカレッジは、その時その時にみんなが興味を持ってくれるような課題を事業としてやっていてそれはそれでいい。ただ、特に100歳大学というのは部長にも説明しているが、いかにして100歳まで生きるかというような老いの義務教育といういわゆるちょっと違う概念を持っている。まさに和歌山県が持たないといけない概念ではないか。そうでないと、良いことやっています、でも全然健康寿命伸びません、これでは前に進まない。進めようと思えばやはり参考にするのではなく、それこそ100歳大学にいきいきシニアリーダーカレッジの要素を取り入れるなどやっていく方が私はいいと思うがその辺いかがか。

 

A  坂本長寿社会課長

 100歳大学については人生100年時代を見据えた学びと交流の場であると聞いている。その点では、いきいきシニアリーダーカレッジと共通する部分もあると思っているので、今後、関係機関と協議しながら、検討していきたいと思っている。

 

Q 浦口委員

 根本的にというわけではないがコマ数も倍以上違う。それと同時に、私自身もいろいろ学んだが、今和歌山でやっているのは民間だけで、お互い会費を出し合ってやっているが、非常に小規模である。滋賀県が発祥の地で栗東市の100歳大学はある程度システムができている。年間40コマ程度あり、しかもその中でいろんな専門家が来て、如何に100歳まで生きられるか、生きようか、それも元気で生きておくことを、そこまでやっている。それを全て真似よとは言わないが、一緒になってやるという姿勢が絶対大事だと思う。そうでないともう20数年やっているわけだが健康長寿日本一にまだまだである。それこそ議会でも少し言ったが、仁坂知事の時から言っている。まだ富士山の2合目であると。だから十分認識してもらいたいが部長に一度その辺について見解を述べてもらいたい。

 

A  𠮷野福祉保健部長

 富士山のまだまだ2合目と言われたら返す言葉もないが、今回一般質問に先立って浦口委員からこの100歳大学普及の手引きを穴が開くほど読んでおくよう言われたので読ませてもらったが、先ほど委員から紹介があったように、義務教育は育っていく成人になる過程において、教育がある一方で、老いていく過程においては教育がないというコンセプトのもとで、これまでの高齢者とか長寿大学というのは個人のスキルアップ、知識を蓄えるというふうなところに主眼を置いていたが、この100歳大学については、得た知識をまた住みよい社会にするように社会に地域に還元するというコンセプトが入っているので、大変勉強になった。直接私も100歳大学普及の手引きを発行している一般財団法人の健康・生きがい開発財団に電話し、中身を詳しく伺った。その辺のエキスも取り入れて、現在行っているいきいきシニアリーダーカレッジを否定するものではないが、良いところは取り入れて共働してやっていきたいと思っている。

 

要望 浦口委員

 会派としても個人でも色々な所に伺った。委員会でも皆さんに一緒に付き合ってもらったが、やはりやっているところは、実践が伴っている。和歌山は何も実際に伴っていないと言わないがあまりにも弱い。先ほども言ったように、個人が良いよね、あそこ行ってよかったねというレベル。社会に還元できるようなシステムで作らなかったら、このわずか数百数十キロメートルしか離れていない滋賀県と比べて、なぜこんなに雲泥の差があるのか。だからその辺をもう一度じっくり考えてもらい、特に100歳大学となると全国的に注目されるし、本気になってやっているのが分かってくる。その辺をもう一度またじっくりと話をさせていただきたい。

 

Q 森委員

 県立医科大学の大学生協について質問する。知人の保護者や学生から、入学して、初めて和歌山県へ引っ越しをして、大学に近くて住みやすい物件を選び、入居したが、入居してから、同じような条件の中でもっと自分に合った物件があることがわかり、そこも見たかったというような相談をいただいた。調べたところ、現在、県立医科大学の生協が提携している業者は1社のみで、その業者の物件のみをあっせんしている。できれば、現在提携している業者と同じ条件で、しっかりと住宅の管理ができて、安心できる住宅をあっせんできる他の業者があれば、提携先を増やすことで、入学前の住宅の選択肢を広げてあげるべきではないか。私も子供2人が和歌山を出て大学生活を送った際に、大学生協のあっせんは安心と思った。今は大学の入学手続きなどはウェブで行うため、わざわざ和歌山に来て、物件を見て回るよりも、大学のホームページや生協の推奨するところから探すのが一番よいと思う。まずは選択肢を増やすのがよいと考える。現在は1社限定となっており、それを広げていくことについて、県立医科大学は、どのように考えているか。

 

A 兼子県立医科大学事務局次長

 大学生協は、あくまで独立した民間の事業主体であるため、自主的に運営がなされており、大学は、生協の運営に直接的に関与できる立場ではない。一方、大学としては、学生の福利厚生の充実は重要であると考えている。これまでも生協の活動に対しては様々な提案をしてきた。住宅あっせんについても、学生の福利厚生の充実に繋がるのであれば、大学として生協に対して提案をしていきたい。

 

Q 森委員

 この件については、1年前から県立医科大学や生協と話をしてきていたが、うまく進まなかった。改めて、今回の委員会で質問しているところであるが、この件について生協はどのように考えているのか。

 

A 兼子県立医科大学事務局次長

 生協に現在の状況を確認したところ、これまでは学生や保護者からのそのような問い合わせや要望がなかった。一方で、学生の選択肢を広げるという観点については理解できるので、今後に向けて、複数の事業者との提携も選択肢の一つとして、よりよいあり方について組織内で検討していきたいということであった。

 

要望 森委員

 これからは1社限定でなく提携業者を広げてくれるものと受け止めた。非常に喜ばしい答弁であると感じた。県立医科大学と生協との協定書では、両者間で恒常的な協議の場を設けるとされている。学生のために、これからも双方が協力しながら対応いただきたい。また、生協は入学後の学生を対象にしているとの意識が強いと思われるが、この住宅あっせんに関しては、特に入学前に住宅を選ぶことになる。この点を理解して、今後、良い方向に進めていただきたい。

 

Q 森委員

 県立医科大学附属病院を受診する耳が聞こえない、または聞こえにくい患者への手話の対応について、現在は、受診する前に手話通訳者を派遣してもらう取り組みなど、すごく考えられて、充実した対応をしていると聞いている。しかし、一番の問題は救急搬送された場合である。意思疎通ができる家族が救急車に一緒に乗って来られる場合はいいが、そうでない場合もあると思われる。そのような場合は、現状、どのような対応をしているのか。

 

A 藤戸県立医科大学事務局次長(病院担当)

 附属病院において、聴覚障害者が救急搬送された場合の対応については、突発的に起こることであるため、手話通訳者の派遣など、あらかじめの対応は困難である。そのような場合は、現状では筆談等で対応し、コミュニケーションを図れるように努力している。

 

要望 森委員

 筆談できる状況であればよいが、救急搬送され、喋れない状態もあると思う。このことについては、手話通訳者が、常時いることがいいのか、また別の方法があるのか、今後の課題として一緒に考えていきたい。

 

Q 中尾委員

 議案第120号のドクターヘリの製造委託業務について、導入は何年ぐらいになるのか。

 

A 石田医務課長

 完成するのは3年後である。

 

Q 中尾委員

 直近でドクターヘリの運航ができなかったという事案はあるか。

 

A 石田医務課長

 昨年度は整備士不足による運航休止というのがあったのが、今年度についてはそういう事案はない。

 

Q 中尾委員

 そうしたら他府県との連携もできているということか。

 

A 石田医務課長

 連携も当然だが、今は現行の運航事業者がきちんと運航しているので問題はないと考える。

 

Q 鈴木委員

 先ほどの部長からの説明にもあったように、高齢者が住み慣れた地域で安心して生活できるようと言っていたが、現場で色々な不安を聞いていると、免許返納後の交通手段の確保などを気にしている高齢者の方が結構多い。私もいろいろ福祉有償事業などもやってきたが、最近であれば、公共ライドシェアという言葉も出てきているが、なかなか浸透しないというか広がらない。そういう交通政策は総合交通政策課であるが、福祉の観点からなるべく安心して暮らせるように、これから県はどういった方向で進めていくのか、方針的なものがあるか。

 

A  坂本長寿社会課長

 高齢者の移動については大変重要な課題であると認識している。まず市町村では、高齢者や障害者を対象にタクシーチケットやバスカードを配付し、移動支援を行っている。県では、市町村が実施する生活支援体制整備事業の伴走支援を行っている。この事業は、日常生活の中でちょっとした困りごと、例えばゴミ出しや、庭の草刈りなどの困り事に対して、地域住民で支え合う体制を構築しようというものである。その一環として、例えばスーパーなどの移動が困難な方に対して地域のボランティアによって、その方の移動支援を行っている。ただし移動に関して、全てボランティアに任せるというのではなく、例えば一例を挙げると、海南市の北野上地区では、移動支援はボランティアグループで行っているが、車両については、地元の特別養護老人ホームやスポーツクラブの車両を借りて、そして利用者からの申し込みについては公民館で受け付けるなど、地域の団体や施設と協力して取組を行っている。今後若い方が減る中で、地域の中で支え合うという仕組みは県としても非常に大事だと思っているので、このような取組について他の地域にも広めていきたいと考えている。

 

要望 鈴木委員

 地域の中でそういう支え合いができたら一番いいが、どうしても、無償ボランティア的なことではなかなか続かない場合もあって、ある程度有償ボランティア的な制度として、県が何か推奨するものでも良いのでそういうのをつくってほしい。今は地域団体のボランティア精神によって支えられていますという時代ではもうなくなってきている。だから、もうちょっと制度化して、ある程度有償ボランティア的な動きもできるような中でやってもらえないか。今後その辺のところも考えてほしい。

 

Q 鈴木委員

 地震も台風もあったりして能登でもそうだが、最近よく出ている災害関連死をどうやって防ぐかは結構大きな課題だと思う。危機管理部でいろいろ対策を練って、事前計画も進んでいると思うが、福祉保健部から見て、災害関連死を減らすための提案や、各市町村の計画に盛り込んでいくような働きかけはあるか。

 

A 中尾社会福祉課長

 まず、危機管理局と福祉保健部のすみ分けだが、危機管理局は、大災害が起こった時の情報収集や、初動の実働部隊の対応、応援部隊の受け入れがメインになっていて、福祉はそれより後の生活再建がメインになってくる。ただ、福祉でも、大災害が起こってすぐ、保健医療福祉調整本部を設置するよう厚生労働省からも言われており、和歌山県でも先立って令和7年3月に立ち上げたところである。大規模災害が起こった時には、こうした対応を迅速に行うことで、それ以降の災害関連死を極力減らすような形で対応していこうとしている。市町村に対しては、生活再建のところで、住家被害を受けられた方の調査を速やかに行い、できるだけ早く罹災証明を発行し、その後の生活再建支援に繋げていくところを、福祉部局として一番メインにやっている。今もまさに、市町村の職員を熊本に派遣して現地調査を応援することで、帰任後の業務にも生かしてもらえるよう、社会福祉課として調整を行っているところで、様々な連携や調整を行いながら、今後の地震や大規模災害に対応していきたいと考えている。

 

Q 森委員

 災害関連死を減らしていくことは非常に重要である。最初の災害で亡くなられた人数を超える場合もあると聞いたことがある。全国に先駆けて導入されたモバイルファーマシーについて、実際の稼働状況についてはどうか、また、災害時にどのような対応ができるようになっているのか。

 

A 秋月薬務課長

 モバイルファーマシーは、東日本大震災の経験を生かして宮城県において導入されたのがきっかけである。本県では平成26年2月に全国で3番目に導入され、県薬剤師会が運営を担っている。これまで熊本の震災や石川県の震災の際に、現地の要請を受けて出動した実績がある。

 今後、県内で災害が発生した際には、各地域の医薬品供給の状況を見極めたうえで、モバイルファーマシーの出動等を検討することになる。

 

要望 森委員

 日常的な医薬品の安定供給に加えて災害時にも非常に大切な取組だと思うので、今後についてもまた教えてもらえるよう要望しておく。

 

Q 堀委員

 今後、地域によって高齢者の人口に差が出てくると思うが、介護サービスの需要変化がある中で、県が老人福祉施設等を整備していくとは、具体的にどういったことを進めていくのか。

 

A  坂本長寿社会課長

 介護施設の整備については、市町村とも議論を進め、今後3年間でこの地域であればどれだけ介護が必要な高齢者数が伸びるかなど推計した上で、「わかやま長寿プラン」において3年毎に計画している。

 今後、認知症の方が増えると見込んでおりグループホームの整備や、また、在宅で暮らしていく際に利用する小規模多機能型居宅介護事業所の整備など、特別養護老人ホームなどの大規模な施設ではなく中規模、小規模の施設が増えていくと考えている。

 

Q 堀委員

 サービスを利用する方の人数が少なくなった時に、採算面でも厳しくなってくるが、最後までサービスを受けられるということを県はどう考えているのか。

 

A  坂本長寿社会課長

 今後サービス体制を維持していくためには、介護人材をいかに確保するかが重要だと考えている。県では、多様な人材確保として高校生に無償で介護職員初任者研修を実施したり、中高年の方に再就職支援を行っているが、今後増えてくるであろう外国人介護人材に対しても学習支援を通じて介護福祉士の国家試験に合格していただいて、しっかり和歌山県で働いてもらうことに力を入れていきたい。

 また、中山間地域では、今年度からサービス提供を確保するため市町村が補助をする場合、県も半分補助をする事業を実施しているので、引き続き、どんな地域に住んでいても、必要な介護サービスを受けることができるよう、いろいろな施策を検討していく。

 

要望 堀委員

 本当にみんな住み慣れた地域でいたいと思うので、市町にもしっかりしてもらうよう応援をかけるので、県からも言っていただくようお願いする。

 

    ●高田委員長

     ◎議案に対する質疑及び一般質問終了宣告

     ◎議案に対する採決宣告

     ◎議案第116号、議案第117号及び議案第120号については、全会一致で原案可決

     ◎福祉保健部審査終了宣告

     ◎休憩宣告

   午前10時39分休憩

 

   午前10時41分再開

    ●高田委員長

     ◎再開宣告

     ◎環境生活部審査宣告

     ◎議案等に対する説明要請

    ●湯川環境生活部長説明

    ●高田委員長

     ◎議案に対する質疑及び一般質問宣告

 

Q 鈴木委員 

 カーボンクレジットについては、和歌山県総合計画に森林クレジットの活用が記載されており、森林局において、田辺市龍神村で県有林を使った実証実験を行っていると聞いている。

 カーボンクレジットとはどのようなものなのか、その中での各企業の取組について、よく分からないところがある。例えば、環境負荷とか環境の部分において、企業がどの程度のカーボンを排出し、どの程度の森林を売り込めるのか、森林を売るのは土地だけなのか、木材も含めるのか、森林の多い和歌山県にとっては、カーボンクレジットに期待するところが大きい。

 企業の二酸化炭素排出量を決めるのは国なのか、県なのか。

 

A 田上脱炭素政策課長 

 省エネ設備などの導入によるCO2等の排出削減量や、龍神村の県有林の森林クレジットの販売のように、適切な森林管理によるCO2の吸収量などを認証する制度については、脱炭素を推進する上で有効な取組の1つであると考えている。

 令和8年度から「排出量取引制度」が開始された。この制度は、事業者が自らCO2の排出量を算定し、一定規模以上の事業者に対して、それを基に国が排出枠を配分し、排出枠と実績の排出量との過不足に応じて、排出枠を事業者間で取引できる仕組みとなっている。この排出量の実績を算定する際には、J-クレジットで購入した分を活用して、一部排出量から削減することができる制度である。

 今後、排出量取引制度が進んでいく中で、カーボンクレジットの普及にどう影響していくのか、注視していきたい。

 

Q 鈴木委員

 県有林で行っているものを民有林にも増やしていく場合、誰がどうやって営業するのか。例えば、企業で二酸化炭素排出量がマイナスになった情報をどこから得るのか。環境生活部が営業をすることはできるのか。

 

A 田上脱炭素政策課長

 環境生活部が、排出量取引の営業を直接担うということは難しい。

 J-クレジット制度や排出量取引制度については、それぞれウェブサイトや問合わせ窓口を設置しているので、そちらの方を活用してほしい。

 

Q 浦口委員

 動物愛護に関して、令和7年度の猫の殺処分数と不妊去勢手術数を教えてほしい。また、過去の最大殺処分数についても教えてほしい。

 

A 岡本生活衛生課長

 令和7年度の殺処分数は179匹、また、不妊去勢手術数については、動物病院で681匹、県動物愛護センターで321匹、合計1002匹である。

 県としては、平成28年度から、不妊去勢手術への支援を含めた地域猫対策を推進し、不幸な猫をなくすプロジェクトを実施している。このプロジェクトの開始前である平成27年度には2478匹を殺処分していたが、10年目を迎えた令和7年度には、15分の1ほどにまで減少しており、地域猫対策の効果が現れていると考える。

 

Q 浦口委員

 県の補助単価はいくらか。

 

A 岡本生活衛生課長

 不妊去勢手術の単価は、動物病院で実施した場合、メスが2万5000円、オスが1万5000円であり、全額県費で助成している。

 

Q 堀委員

 動物愛護への理解を深めるため、「動物の飼育体験教室」や「獣医師体験教室」など普及啓発活動を実施しているとの説明があったが、子供たちの反応はどうであったか。

 

A 岡本生活衛生課長

 動物が好きな子供たちが参加しているが、実際に動物に触れたり、聴診器を使った体験などを通じて、「動物も命ある存在」「人と共生していくことの大切さを学んだ」といった感想をもらっている。このような取組を通じ、動物愛護精神の高揚を図っていく。

 

Q 堀委員

 最近では多くの専門職で人手不足が課題となっている中、動物愛護の取組を推進するために必要な人材である獣医師の充足状況はどうか。

 

A 岡本生活衛生課長

 公務員獣医師は、動物愛護を推進することはもちろん、牛豚鶏などの食肉が流通する過程で衛生監視を行うなど、食の安全安心の基盤を支える重要な役割も担っている。しかしながら、全国的なトレンドとしては、動物病院など小動物診療に人材が流れており、本県のような地方部の公共団体においては多大な影響が生じてきている。本県の現況としては、公衆衛生の公務員獣医師は26名従事しており、令和8年度は5か所の所属で欠員状態となっている。

 

Q 堀委員

 そのような人員不足が続いているなか、獣医師を確保するため、具体的にどのような取組を行っているのか。

 

A 岡本生活衛生課長

 これまでも様々な取組を実施しているが、主な取組として、国家試験対策に専念してもらうためにも採用試験を面接試験のみで通年募集とし、従来の和歌山会場に加え東京会場を設け、採用の間口を広げている。

 さらに、高校生を対象とした「獣医系大学進学セミナー」の開催や獣医系大学の学生を対象としたインターンシップの受入れなど、公務員獣医師の業務内容について理解を深めてもらい、将来の職業選択について考えるきっかけ作りを行うなど、積極的なPR活動を展開している。

 今後とも、様々なチャンネルを活用しながら、精力的に公務員獣医師の確保に努め、食の安全安心の基盤を守り、県内の公衆衛生の向上に資する環境整備を行っていきたい。

 

要望 堀委員

 今後も獣医師確保にがんばってほしい。

 

Q 堀委員

 令和8年7月、熊本県でも大きな地震があって、災害ごみがたくさん発生している。

 和歌山県においても南海トラフによる地震が30年の間には、80%の確率であると言われている。また、もう一つ懸念されているのが、今回の地震でもあったように、紀の川沿いに中央構造線という、長野県か岐阜県から始まって、九州まで大きな断層があるということは、皆さんもご存知かと思うし、地震発生確率が3%と言われている。

 この紀の川沿いに、和歌山県の人口の7割近くが住んでいる。このように大きな災害になったときに、その災害ごみの処理について、県としてどのように考えているのか。

 

A 安井循環型社会推進課長

 災害ごみの処理については、県では令和7年から、仮置場の実地訓練を始めている。

 令和8年度についても、9月30日と10月30日に、市町村や関係者を集めて、仮置場の実地訓練を行う予定である。やはり災害ごみを一気に持ってこられると仕分が大変で、処理がどうしても遅くなってしまうため、実地訓練ではどういう方法で、瓦や瓦礫等を仕分して仮置場の設置を行うのか、また、令和8年度については、住民に対し、こういう方法で仕分してくださいという広報のやり方についても訓練する予定である。

 できる限り適切かつ迅速に、災害ごみを処理できるよう、市町村を含めて訓練をしていく。

 

Q 堀委員

 訓練するというのは非常によいことだと思う。

 ただ、大規模災害があったときは、訓練した人も同じように被災していると思う。

 市町村においても人手不足や、訓練した人がすぐ対応できないとなった場合、県としてはどのような対応をとっていくのか。

 

A 安井循環型社会推進課長

 県内でも市町村間での協力を調整していくが、県内ではどうしても人手が足りないという場合は、関西広域連合とも連携をとり、人的余裕があるところから協力を得られるよう、対策を進めている。

 

Q 堀委員

 実際、非常に慌てると思うし、職員も一生懸命に処理していくだろうが、中央構造線での地震が起きた場合には、人手が足りなくなると思う。そのときには、的確に動けるよう指示をしてほしい。

 次に、国の補助制度を活用する際には、やはり市町村職員も必要であるし、県職員も必要になってくると思う。

 国や県の補助では、100%にはならないため、市町村の持ち出しが非常に大きな金額になると思われるが、県としてどのように考えているのか。

 

A 安井循環型社会推進課課長

 災害廃棄物の処理については、災害ごみというのは市町村事務となるため、市町村で処理することになるものの、国の交付金などをできる限り活用し、市町村の負担が減らせられるように、県としても十分協力していきたい。

 

要望 堀委員

 国にお金を出してくださいというしかないと思うが、補助金を交付してもら えるよう、国に対し、県が率先して市町村とともに要望してほしい。

 

Q 森委員

 179匹の猫を殺処分しているとのことであるが、譲渡の機会はなかったのか。

 

A 岡本生活衛生課長

 猫の殺処分については、収容後に死亡したり、病気などの理由により譲渡困難な猫が対象となっており、譲渡が可能な猫については、全て譲渡できている。

 なお、譲渡可能な猫の殺処分数は令和2年度以降、ゼロを達成している。

 

Q 森委員

 収容される猫の数は予想できるのか。

 

A 岡本生活衛生課長

 これまでの収容数の推移から、地域猫対策が着実に根付いてきていると考える。近年の収容数は一定数で推移しており、今後はさらに減少させる必要はあるが、現時点において、横ばいを予想している。

 

Q 森委員

 今回の台風25号の豪雨の被害について、大変なことになっていると感じており、今やれることを確実にやっていくことが行政の役割であるし、それが大事だと考えている。本県では令和6年に和歌山県気候変動適応センターを設置しているが、設置からどのような取組を行い、どのような効果につながっているのか。

 

A 田上脱炭素政策課長

 和歌山県気候変動適応センターは、令和6年3月に気候変動による影響や適応に関する情報の収集や整理などを行うことを目的に脱炭素政策課内に設置している。具体的には、熱中症対策、防災減災対策、温州ミカンや梅などの適応に関する研究の紹介など県庁の各課が実施をしている適応策に関する取組についてホームページでの情報発信をしている。また、気候変動対策について理解を深めてもらえるように環境学習などで活用してもらうことを目的に、啓発冊子なども作成をしている。

 さらに令和8年5月には、脱炭素の取組を強力に推進していくために、わかやま脱炭素社会推進本部を設置し、全庁挙げて取り組んでいる。県庁内だけでなく、関係機関と連携しながら、情報収集に努め、県民に気候変動における適応への取組の必要性を啓発し、具体的な行動につなげていく啓発を進めている。

 

Q 森委員

 今回の台風を受け、国交省からアンダーパスにおける予防的な事前の取組、車両侵入防止対策の強化などが示され、例えば、道路冠水のときに、ドライバーに道路と水路の境を認識させるため、ラバーポールを目印として設置するような取組が福島県や茨城県で進められていると聞いている。このような情報を収集し、他部局に提案する取組をするのか。

 

A 田上脱炭素政策課長

 国土交通省等が実施する対策を他部局に提案することは現在行っていない。

 今後、わかやま脱炭素社会推進本部において、気候変動における適応策の様々な取組を念頭に置きながら、脱炭素の取組の推進を図っていく。

 

意見 森委員

 和歌山県気候変動適応センターの役割は、熱中症の予防や防災減災対策、国の指針を受け他部局と連携し適応策の取組を進めることと理解しており、今後の取組を期待している。

 

    ●高田委員長

     ◎議案に対する質疑及び一般質問終了宣告

     ◎議案に対する採決宣告

     ◎議案第105号については、全会一致で原案可決

     ◎環境生活部審査終了宣告

     ◎休憩宣告

   午前11時15分休憩

 

   午前11時18分再開

    ●高田委員長

        ◎再開宣告

        ◎共生社会推進部審査宣告

        ◎所管事務に対する説明要請

    ●共生社会推進部長説明

    ●高田委員長

     ◎所管事務に対する一般質問宣告


Q 森委員

 児童虐待の相談件数が令和7年度は2084件とのことだが、虐待の分類や虐待を行った者の内訳は把握できているか。

 

A 田甫こども支援課長

 児童虐待の種類別では、心理的虐待が最も多く、次いでネグレクト、身体的虐待、性的虐待の順となっている。また、虐待者別では、実母が最も多く、令和7年度では全体の54.7%を占めており、次いで実父となっている。

 

Q 森委員

 第三者によるものはないのか。

 

A 田甫こども支援課長

 実父以外の父親、実母以外の母親等がある。

 

Q 鈴木委員

 児童相談所の体制強化について示されているが、具体的には人数を増やしているということか。

 

A 田甫こども支援課長

 児童相談所の職員を年々増員して体制強化を図っている。また、人数を増やすだけでなく、新規採用や経験の浅い職員が増えてきているため、研修体制を充実させることが重要だと考えており、座学だけでなく職場のOJT体制の構築や外部講師を呼ぶなどの取組を、各児童相談所で行っている。

 

Q 堀委員

 高校生未来会議全体会について、和歌山県を担う高校生からどのような意見が出てきたのか教えてほしい。

 

A 石田こども未来課長

 会議テーマについては、子供たちの関心や県が抱える課題を踏まえて決めている。事前に公募でテーマを募集したが、子供たちからの提案は出てこなかったため、県において、関係課と調整しテーマを設定した。

 テーマは4つあるが、一つは、「居場所の未来を想像しよう」ということで、こども食堂をきっかけに、地域のつながりについて考えてもらうもの、二つ目は、「将来の働きやすさを考えよう」ということで、ジェンダーに関係なく自分らしく働ける職場について考えてもらうもの、三つ目は、「熊野白浜リゾート空港の賑わい創出」ということで、飛行機に乗らなくても、毎日行きたくなる空の広場とはどういうものか考えてもらうもの、四つ目は、「学校部活動のこれから」ということで、高校生の視点から持続可能な学校部活動を考えてもらうものとなっている。なお、子供たちからの具体的な政策提案はこれからを予定している。

 

要望 堀委員

 高校生の話合いの結果が出ているものと思ったが、まだ結果が出ていないのであれば、またその結果が出たら教えてほしい。

 

    ●高田委員長

     ◎所管事務に対する一般質問終了宣告

     ◎共生社会推進部審査終了宣告

     ◎継続審査を要する所管事務調査宣告 異議なし

     ◎県内外調査について、令和8年10月26日から10月28日までの日程で実施することを報告

     ◎閉会宣告

   午前11時31分閉会

 

 

 

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