令和8年6月和歌山県議会建設委員会会議記録
令和8年6月和歌山県議会建設委員会会議記録
1 日時 令和8年6月23日(火)午前9時59分~午前11時23分
2 場所 第5委員会室
3 出席者 委員長 吉井和視
副委員長 北山慎一
委員 中村裕一、秋月史成、尾﨑太郎、谷口和樹、川畑哲哉
欠席委員 なし
委員外議員 なし
4 概要
午前9時59分開会
●吉井委員長
◎開会宣告 挨拶
◎報告事項 委員の欠席なし
◎傍聴協議 1件
◎撮影許可 3件
◎議 事 議案7件、継続審査を要する所管事務調査5件
◎県土整備部審査宣告
◎議案等に対する説明要請
●小浪県土整備部長説明
●吉井委員長
◎議案に対する質疑及び一般質問宣告
Q 川畑委員
昨年度、質問した件について、進捗はどうか。
まず、県道134号小豆島岩出線の整備状況と、市道への移管交渉をしていると聞いているが、併せて進捗を聞きたい。
A 上山道路保全課長
県道小豆島岩出線の歩道整備については、山崎小学校前と、西野橋から岩出市役所間の2区間で実施している。
山崎小学校前の区間では、用地取得を進めるとともに用地が取得できたところから工事を行っている。
西野橋から岩出市役所間では、用地取得を進めているところである。
いずれの区間も早期完成に向け取り組んでいく。
次に、県道小豆島岩出線の和歌山市との市境から西野橋までの区間については、紀の川右岸道路の区間とダブル管理になっているが、令和8年3月に県と岩出市で県道の管理に関する協定を締結し、岩出市が6月に市道認定を行った上で、7月から市が日常の道路管理を行う予定である。
なお、県道の廃止については、県の歩道整備事業の完了後となる。
Q 川畑委員
県道14号和歌山打田線の整備状況についてはどうか。
また、岩出駅から県道和歌山打田線との交差点までの県道131号新田広芝岩出停車場線について、この鉄道沿線に歩道設置というのを一般質問で聞いているが、この検討状況についても併せて聞きたい。
A 上山道路保全課長
県道和歌山打田線の高塚から岡田間において、現在、歩道整備事業を進めている。その整備状況については、用地取得を進めるとともに、用地が取得できたところから工事を行っており、引き続き早期完成に向け取り組む。
また、県道新田広芝岩出停車場線のJR岩出駅から県道和歌山打田線との交差点の間については、通勤通学時間帯において、歩行者や駅に送迎する車両が一時的に集中することがあり、家屋の連坦状況などを勘案し、岩出駅周辺エリアにおけるゾーン30などのソフト対策を含めた有効な安全対策について、今後も引き続き岩出市や警察など関係機関と検討を行っていく。
Q 川畑委員
紀の川サイクリングロードの整備状況について聞く。住吉橋周辺、特に住吉橋の東側から県道を渡ってサイクリングロードに渡るとき、危険度が高いと思っており、昨年度も架橋も含めた安全措置を検討してほしいと言ったが、その後、検討状況や進捗等はいかがか。
A 岸岡道路政策課長
住吉橋周辺の安全対策について、架橋する場合は、河川の流水阻害による上流への影響などについて、河川管理者との協議や周辺住民の理解が必要となる。
さらにコストが高くなるため、架橋に代わる方法や当面の安全対策などについて検討していく。
Q 川畑委員
架橋したとき、高さで上流地域への影響が変わるという話も昨年度あったが、架橋の高さによってどれぐらい浸水のリスクが高まるか、データが出ると思う。それを把握しているのであれば、岩出市と具体的に折衝を進めていくことも必要だと思う。手伝えることがあれば、何なりとするので、具体的に進めてほしい。
また、一昨日、実際に走ってきたが、住吉橋の東側に一時待機場所を整備しているが、この時期、のり面の草の繁茂もすごく、1台ぐらいしか置けず、サイクリストがグループで走っているときに待機できない。
広さを拡充し、路面表示で、ここで待機するよう注意を促す措置をしてはどうか。
A 岸岡道路政策課長
過去に整備した待機場所について、現状では雑草が繁茂している状況であり、定期的な除草だけではなく、防草シートなど恒久的な対策についても河川管理者と調整を行っていく。
さらに待機場所の存在を利用者に周知するための表示方法などについても併せて検討していく。
Q 川畑委員
入札制度の一部見直しについて聞く。昨年9月定例会の委員会で、一気に80点まで引き上げるのは拙速ではないかと指摘したが、その後進捗はどうか。
A 貴志技術調査課長
総合評価における配置予定技術者の工事成績平均値の評価基準の上限を75点から80点へ引き上げる入札制度の見直しについて、昨年9月の建設委員会で委員から質問をもらった。
その後行った建設業協会各支部との意見交換において、土木一式工事Aランクの平均値が78.7点になっていることから80点に引き上げる旨説明したところ、歓迎の声もあったが「高得点を取りにくい工事もある中、5点の引き上げ幅は大きい」といった先行き不安の意見もあった。
そのため、建設業協会の皆様の意見も考慮し、段階的にまずは78点に引き上げることとし、今年1月に建設業協会に対しその旨を説明したところ、特段の意見はなかった。
3月には各支部にも説明し、今月から運用を開始した。そのため、現時点で影響については分からないが、毎年秋に行っている各支部との意見交換会において、引き続き意見を聞いていきたい。
要望 川畑委員
昨年9月の委員会で、現場の技術者や事業者と直接対話する機会も増やすよう要望していたが、続けていってもらえていると感じており、引き続きよろしくお願いする。
Q 川畑委員
GREEN×EXPO2027の県内出展者の準備状況等をどのように把握しているか。
A 小松都市政策課長
県内からは2者の出展を把握している。今後、出展者の方々と、我々県も庭園を出展するので一緒にPRしていくなど、協力してお互いに盛り上げていけるようなことをやっていきたい。
要望 川畑委員
知事表敬訪問等も含めて、機運を盛り上げつつ、県内出展者のモチベーションも上がるように何らかの具体的な支援等を求められたら、できる限り対応してもらいたい。
Q 秋月委員
南紀白浜空港であるが、できたらいいなと思っているのが滑走路延伸で、絶対しなければならないのが滑走路端安全区域RESA工事である。RESAの工事完了の目途をどのように考えているか。
A 田端港湾空港振興課長
RESAの完了年度については、安全確保のためにできるだけ早くしたいということで取り組んでいるが、目途としては令和12年度を目標としている。
Q 秋月委員
発注を見ていると、33側は遅れながら出ているが、15側はなかなか出ていないように思う。15側の工事の着手はいつ頃になるか。
A 田端港湾空港振興課長
33側と15側では盛土の量が違うので、まずは盛土がたくさんある33側から着手しているところである。15側については、現在用地の取得に入ったところで、まだ工事に着手する段階ではない。完了年度については、15側、33側同時にというところで進めている。
要望 秋月委員
県土整備部も出先の西牟婁振興局建設部も人がなかなかいなかったり、空港は特殊な工事になるので、県庁職員に過度な負担がかかっていると思うが、これはぜひとも早くやらなければならない工事だと思うので、できるだけ工事を速めて、発注を速めてもらうようお願いする。
Q 秋月委員
濱口議員が、材木の材工分離発注の導入についての質問をされていたが、その答弁を聞くと、一般流通材の調達は容易とあったが、調達期間の設定の考え方や認識を知りたい。
実は一般流通材であっても、調達期間が短ければやはり困難である。調達期間が長ければ、特殊材料であっても容易になってくる。公共事業への納材は、平時の一般流通材の生産量にプラスアルファであるから、一般流通材だからといって、調達が容易というのは、乱暴な感じもするし、認識違いではと思うが、その辺の考え方を聞かせてもらいたい。
A 矢代公共建築課長
これまでの実績から、例えば流通材を使用した吹上職員住宅建築工事では、約300立米の使用量であった。一応、問題なく納入され工事が完成している。
なお、一般質問でも答弁した、下富安団地の1期工事では、想定されている木材の使用量は約400立米程度である。また、一般流通材であれば、複数の納入事業者から納入することも可能であるので、委員指摘のように使用量と調達期間による影響はかなり大きいと思うが、特殊な材を使用しなければ比較的調達が容易なものと考えている。
Q 秋月委員
課長の発言で、特殊な材とあったと思うが、特殊な材というのはどういうものを想定しているのか。例えば、集成材なのか、CLTなのか、無垢材であっても長い垂木で8メートル9メートルというような特殊なものが必要になってきたら、やはり調達が難しい、特殊だと私は思うが、特殊な材というのはどういうものを想定しているか教えてもらいたい。
A 矢代公共建築課長
特殊な材についてであるが、委員指摘のように、紀州材を活用した集成材やCLT、またツーバイフォーなどもそうだと思うし、規格外の寸法の長物やはりせいの大きいものなど、県内で常時流通していないような材を想定している。
Q 秋月委員
大量の材が必要な場合は、材工分離が有効な方法で、検討するという話が濱口議員の一般質問の答弁であったと思うが、大量というのが抽象的過ぎて分からないと思っていた。公共建築課が考える大量と現場との乖離はないのかということと、それは具体的な数値で示すべきではないかと思うが、その辺の答弁をお願いしたい。
A 矢代公共建築課長
大量の材についてであるが、具体的に現時点では明確な数字はないが、過去の実績として約300立米の流通材は、問題なく納入されているところである。明確な数字を示していくためにも、今後、林業部局や納入業者、建設業者にもヒアリングを実施するなどして、見極めていく。
Q 秋月委員
課題や有効性を分析するために、大中小規模ごとに複数年や件数などを定めた上で、実証実験をしたらどうかと私は思っている。今、課長が答弁された、以前の物件は調達が可能だったということで、部長の趣旨説明もあったように、下富安団地の1期工事がもう少ししたら発注されるということなので、1期工事はもう準備が終わっているが、2期工事で実証実験も踏まえて、量や調達の方法とか、材工分離にチャレンジしてみるとか、有用性と比較してみて、やってみるのはいかがかと思うが、課長の考え方を聞かせてもらいたい。
A 矢代公共建築課長
実証実験については、課題やメリットを整理するために有効な手法と考えられるので、今後関係部局と連携して、考えていきたいと思っている。まずは、下富安団地に限らず、調達に時間を要するような材のある工事等で、モデル的に実施を検討したいと考えている。
Q 秋月委員
ある意味、下富安団地というのは、県営住宅で木造化というのは実証実験の色合いがあると思っている。調達も含めて、下富安団地の2期工事で林業部局とタッグを組みながら、検討していってくれたらいいかなと思っている。
この下富安団地1期工事2期工事や、実証実験の結果を踏まえて、実施の可否を判断するルール、フローなどを設定していくといいのではないかと思う。材木の量であるとか調達の時期とか材工分離も含めて、一般の在来工法での調達も含めて、抽象的ではなく数値化して、作っていくといいのではないかと思っているが、その辺の考えを聞かせてもらいたい。
A 矢代公共建築課長
委員指摘のように、材工分離発注方式に係る採用に関してのフローを今後、検討していきたいと考えている。
Q 秋月委員
しっかりお願いする。
材工分離発注において、コスト面でのメリットというのは考えられないかという思いがあるが、その辺についてはいかがか。
A 矢代公共建築課長
材工分離発注では、一般に建設工事と材料調達の2つの契約となると考えられる。建設工事については材料費がなくなる分、工事費は下がるものと考えられる。もし材料費が同じだとすれば、経費の考え方の分だけコストが削減される可能性はあるが、これまで使用したことがないような、CLT等の特殊な材を活用した大規模な建築物の場合は、別途、材料の管理や工程の管理等で外注するとか、いろんな経費がかかる可能性もあると想定される。その分トータルコストが下がるかどうかは現時点では不明確なものと考えている。
要望 秋月委員
下富安団地は画期的なことなので、実証実験も含めてしっかり検証をしてもらえたらと思う。
Q 秋月委員
最後になるが、濱口議員の答弁の中には、技術力の確保や、木材の安定調達が課題というのが述べられていたと思うが、技術力の確保が難しい、木材の安定調達が課題と考えているのであれば、その課題を解消するために、県土整備部公共建築課で何をしているのか、していないのであれば、今後、どういう形でその解消をしていくのか聞かせてもらいたい。
A 矢代公共建築課長
中高層の大規模な建築物の木造化に必要な技術力の確保についての取組としては、今現在では設計業務の発注条件に、県外の実績のある業者と県内業者の共同体とすることを求めている。また、県発注工事において県内技術者を対象とした現場研修会を開催してきたところである。引き続き、内容の充実に努めていく。
木材の安定調達については、流通材を用いた設計を原則としているところだが、今後、調達期間が工程に影響を与えるような工事について、材工分離発注方式の採用に係るフロー等を検討していく。
要望 秋月委員
和歌山県は木材利用方針で、低層4階、3,000平方メートル以下は木造で検討するということで、今、和歌山の山は戦後の植林政策があって、戦後81年経ち、今、伐期の山がすごく控えているということで、大径材の問題とか山の問題というのが非常に大きい。
県庁が財政難で、公共建築で新しい物件が少ないのはよく分かるが、しっかり木の国和歌山の名に残るように、木造建築を増やしてもらって、和歌山らしさを、県庁が基礎自治体である市町に対して示していけるような建築物を建ててもらえるようお願いする。
要望 中村委員
下富安県営団地が木造化になって、御坊周辺の生コン業者や鉄筋業者から仕事がなくなったと言って苦情を聞いた。それは仕方がないことだが、私が今思ったのは、せっかく木造の建築をするなら、せめて林業家なりがもうかったというような発注の仕方をしてほしいと思っている。公共建築課にも、ぜひ材工分離発注をしてほしいという陳情をさせてもらった。議会の答弁と同じような回答であったが、木を使ってくれることはありがたいと思うが、使ってくれるだけでは本当にありがたくない。やはりもうかって、山がもう1回その木を切って、植林して、林業が循環していくような、そういう和歌山県でないと使ってくれることが最終目標ではないと思っている。適正な価格で木材があるというのではなくて、うまく流通できるような仕組みを、ぜひ県土整備部でも考えてもらいたいというお願いをしておく。
Q 中村委員
まず、西川の堤防のかさ上げについて要望をしてきたが、この4月に西川の河口のところを海岸保全区域に指定された。礼を言う。
当局からどの辺りを指定したかという資料を頂戴したところ、第1橋の辺りまで対策が取られるものと思っていたが、保全区域は真ん中ぐらいで止まっている。残りのところはどう扱うのか。
A 前河川課長
西川の海岸保全区域から区域に指定されなかった残余区間の整備についてであるが、海岸保全区域から上流側の西川大橋までの区間については、海岸保全区域と併せて、河川事業で高潮対策を進めていきたいと考えている。
Q 中村委員
堤防の高さであるが、私も現地に行って何回も見たが、津波対策をやってもらいたい。私は、西川河口に水門を作ってもらいたいと、そのような要望をしてきたが、金額が高くなること、それから、いつになるか分からないということで、早く進めてもらうために当局の説明のあった高潮対策で取り組んでもらうことになったわけである。しかし、それはそれでありがたいと思っている。だが、津波に耐えられないような低い堤防であったら困るわけであり、日高川の堤防の高さまでとは言わないが、せめて西川の既にできているところの堤防の高さまでは、ぜひともやってもらいたいと思っているが、堤防の高さについての進め方はどうなっているのか。
A 小笠原津波堤防整備室長
委員指摘の堤防については、令和6年2月の定例会において、知事が高潮対策として実現していくと答弁している。それに基づき、高潮対策として事業を進めることとしており、堤防の高さは調査設計において検討していく。
なお、西川大橋の上流部は河川事業として、未整備区間があるものの堤防が整備されている。
西川大橋の下流部については、今後の調査設計の結果や上流部の西川上流部の高さを踏まえ、高潮対策として必要な高さを確保していく。
要望 中村委員
ぜひ、高さをお願いしたい。
Q 中村委員
今年2000万円計上してもらった。具体的に市民にも目に見えて動き出したなということが分かるわけであるが、これからどのようなスケジュールで進めていくのか。
A 小笠原津波堤防整備室長
事業のスケジュールについては、設計が未完了の段階であるため、明確なことは言えない。しかし、今後実施する調査設計と併せて、地元に対して設計の説明等を予定している。地元に対して丁寧な説明を行い、合意を図りながら工事を進めていく。
Q 中村委員
物価対策について、住宅が高くなりすぎて、和歌山県では若い人は住宅ローンが組めないという問題があり、これについてはまた改めて聞くこととするが、公共事業においても、物価対策が必要ではないかと思っている。県で今していること、これからしていくようなことはあるか。
A 貴志技術調査課長
物価高騰対策については、市場調査による最新単価での発注及び契約後の単価上昇に対するスライド条項の適用により対応してきた。
また、国は供給の偏りや流通の目詰まりが発生しているナフサ由来の建設資材について、代替資材の調達や流通経路の見直しによる価格上昇に対し、設計変更で対応できるよう運用を見直したところである。
県も同様に運用を見直し、近日中に各発注機関や市町村に通知する予定としている。
要望 中村委員
よろしくお願いする。
Q 中村委員
県土整備部のGXとして新聞で県営下富安団地を紹介していたが、他にどのようなことをしているのか。
A 貴志技術調査課長
県土整備部では、これまで、CO₂排出量削減のため、環境負荷の少ないリサイクル製品の使用、建築工事における木造・木質化、土木工事における木製ガードレール設置など、CO₂貯蔵効果のある木材利用に努めてきた。
また、道路照明のLED化や自転車利用の促進など、脱炭素にかかる取組を推進することとしている。
その他、国ではCO₂固定化コンクリート、バイオマス燃料を使用した建設機械などの新技術の導入や普及の支援についても検討しており、状況を注視しつつ、必要に応じて検討していく。
なお、検討に当たっては、県内での製造や県内市場での普及状況を考慮していく必要があると考えている。
要望 中村委員
耕作放棄地を利用して、すぐに大きくなるソルガムのような農産物を使って、エタノールを製造して、それを普及していこうという運動も始まっている。工業製品を買うだけではなく県内でリサイクルしていくようなことも考えてもらいたい。
Q 中村委員
木製ガードレールについて評価してもらったが、和歌山県の森林を整備していく上でも、建築だけではなく、ぜひ土木工事現場でも、木を使うようにお願いする。
木製ガードレールをいろいろな所で使っているが、税収が厳しい中で公共事業を継続していくのは大変であり、世界遺産地域で景観に配慮し、木製ガードレールを使用すれば地球環境や森林整備地域雇用などの効果があるという社会的な価値を生み出すと思う。
その社会的な価値を定量的に評価することができたら、企業版ふるさと納税やESG投資のような制度を和歌山県の公共事業に活用し、木製ガードレールを世界遺産地域に設置することで、税金ではなくてふるさと納税という形で民間の人から投資をしてもらうというようなことができるのではないかと提唱している人もおり、県としてそういうことをする考えはあるのか。
A 貴志技術調査課長
県土整備部では、公共土木工事木材利用マニュアルに基づき、世界遺産地域等では木製ガードレールを原則使用することとしている。
現状でも企業版ふるさと納税を木製ガードレール整備へ活用することが可能である。
委員指摘のように環境面での効果を意識した民間資金の活用については、今後関係課と協議を行っていく。
要望 中村委員
株価を見ても世界的に金融は巨大な発展をしているので、大いにPRし、その流れを和歌山県に導入する手本にしてはいいのではないかと思う。ぜひPRをしてもらいたい。
Q 中村委員
その上で、環境で評価されているすばらしい企業と聞いている有田郡の株式会社クスベ産業は、「アセットマネジメント One All Japan カーボンニュートラル賞」を受賞し、公共事業では特定の人を応援することは競争性がなければ応援できないみたいなところがあるが、一社一社の技術を大切に応援してあげることが、和歌山県の企業、和歌山県の産業、和歌山県の発展につながっていくのではないかと思うが、官民連携についての可能性についてどのように考えているのか。
A 貴志技術調査課長
県内で開発された材料などは、総合評価において加点することで優遇しているということはあるが、今後どのような官民連携により、先ほど言われた民間資金を活用できるか、関係課と協議していく。
●吉井委員長
◎当局に対し部長からも答弁するよう指示
A 小浪県土整備部長
濱口議員の一般質問にもあったが、木材の利用は林業振興と、脱炭素の両面から非常に重要である。
建築における木材の利用は先ほど議論したとおりであり、土木においても木製ガードレールのみではなく、木材をしっかり利用していくということは非常に重要と思っている。
また、民間資金の活用、具体的にはふるさと納税の話であったが、技術調査課長から答弁したとおり、今後関係課と協議をしていく。
また、現在の企業版ふるさと納税の枠の中でも、使途の指定が可能であり、企業版ふるさと納税は、個人のふるさと納税と違い、ウェブサイトでの納税ではなく、個別の企業と協議を行っていくので、どういうことができるのか関係課と協議をしていく。
Q 中村委員
県道33号南紀白浜空港線で木製ガードレールの設置を進めてもらっている。本年11月7、8の両日に全国育樹祭が田辺市で開催され、皇族も来られると聞いている。もう少しで残りの区間の設置もできるが、今年中には終わらないと聞いている。折角のチャンスであり、国体のときには随分さまざまな事業を国体までに間に合わせてもらった。育樹祭は、担当県が一周するのに半世紀くらいかかる中、皇族も来られるので、ぜひ設置を間に合わせてもらいたい。
財源は森林環境税から回ってくるということで、農林水産部はいくらでも準備できるということである。発注業務など物理的に大変だとは思うが、見通しはどうか。
A 上山道路保全課長
県道南紀白浜空港線については、田鶴交差点から藤島交差点の区間において、令和3年度から紀の国森づくり基金を活用し、老朽化の著しい鋼製ガードレールの更新にあわせ木製ガードレールの設置を行っている。
計画延長約3キロメートルのうち、これまで約2.1キロメートルの更新を行ってきている。
11月開催の育樹祭までに、県道南紀白浜空港線から会場となる新庄総合公園の周辺区間の約0.3キロメートルの区間を、優先的に整備を行う予定である。
Q 中村委員
全国育樹祭に空港を使わないのか。
A 田端港湾空港振興課長
メインの会場は田辺市になるが、白浜会館等も使われる。旧空港でもイベントが行われるので、多数の方が白浜空港を利用されると想定している。
要望 中村委員
大変だと思うが、残る区間もぜひやっていただくようお願いする。
Q 中村委員
建設人材の確保について聞きたい。県の方でもいろいろ努力してくれているみたいだが、今年の採用状況はどうなっているか。
A 福田県土整備政策課長
令和8年4月採用の職員については、土木職で募集人員37名に対し、12名の採用、建築職は4名の募集に対して4名の採用という状況となっている。
Q 中村委員
例年に比べてもっと少なくなってきているという答弁だった。
県発注の公共事業において、金額で90%以上、和歌山県内の建設会社が受注しているが、民間の建設会社の人材採用状況はどうなっているか。
A 貴志技術調査課長
県内建設業における有効求人倍率は、技術者、技能者ともに近年5倍程度で推移しており、求人者数に比べ求職者数が少ない状況となっている。
また、毎年秋に開催している建設業協会各支部との意見交換会において、地元の高校卒業後県外に進学する人が多いとの声や、工学系の学校に進学する人自体が少なく人材確保が難しいという声があるなど、建設業の担い手確保については厳しい状況にあるものと認識している。
Q 中村委員
近年5倍と言ったが、私の知る限り、もう10年も20年も前から有効求人倍率は5倍である。全職種の有効求人倍率が1にもならなかった時でも、土木、建築、電気工事、設備は人が足りなくて困っている。
私が県議会議員に当選した30年前ぐらいにも、県内の高校に設備科を作ってほしいと設備業界から要望があったが、残念ながら子供たちの希望が少ないのか、果たして親の建設業に対する評価が少ないのかわからないが相変わらず人材不足である。
そのために、人材を養成するというのは、一つは教育委員会にも力を借りたり、商工も関係あると思うが、一番の本家本元の県土整備部では、努力していると思うが、現在どんな努力をしているか、将来に向けて展望があれば説明してもらいたい。
A 貴志技術調査課長
建設業の担い手確保の取組については、県発注工事における週休2日工事の徹底や生産性向上のためのICT施工の拡大、近年上昇を続ける設計労務単価を適切に反映した積算など、建設業の処遇改善、労働環境改善による魅力向上に努めている。
加えて、建設業への入職を希望する人を増やしていくことが重要であり、県内の学生に建設業へ興味を持ってもらえるよう、学校に対しドローンや建設機械の体験学習会などを開催している。
また、現在、商工労働部において即戦力となる人材を育成する県立産業技術専門学院の機能強化について検討していることから、既存の建築工学科に加え、土木系訓練学科についても創設できないか協議を行っている。
引き続き、商工労働部や教育委員会等の関係部局とも連携しながら、建設業の人材の維持・育成に取り組んでいきたい。
要望 中村委員
前にも言ったが、全国の高校を調べた。和歌山県や京都は、他府県に比べて、高校の土木建築学科が少ない。京都は大学がたくさんあるので困らない。建設業の魅力を高めていくのも大事だが、学校の設立、学科の改編をやらずして、いくら涙ぐましい努力をしても人材養成にはつながらない。
担当ではないが、学校を造るように、県土整備部が声を大きくして取り組むよう要望する。
Q 谷口委員
国道311号線の特に上富田と田辺の境界線に近い部分に設置されている歩道について、事前説明の際にも言われていたが、歩道が右に左についているが、片側どちらかについていれば、一応歩道が設置されているという見解とのことであった。
ただ、通学路に使われていたり、自転車も通る。近年、そのサイクリングがすごく増えているとともにマラソンコースにも設定されているので、ランナーの方も走っている。そのような中、左右に歩道を設置することで、余計に横断回数を増やしている箇所でもある。
特に自転車について、歩道が左右交互についている状況で自転車が横断せざるを得ない状況でもあるので、この部分を補えるような安全対策について聞きたい。
A 上山道路保全課長
歩道の設置、とりわけ片側歩道の設置については、人家連坦側への設置を基本としており、人家が連坦していない区間では、利用形態や地形的な制約を考慮して設置している。
なお、そういった場合でも横断歩道により歩道を接続し、連続性は確保されているところである。
委員質問の区間においては、通学時など、自転車で歩道を走行することが可能となるよう警察による規制、いわゆる自転車歩道通行可の指定が行われているところである。
今後、委員質問の自転車による横断部における必要な安全対策について、学校や警察などの関係機関等と相談しながら検討を行っていく。
要望 谷口委員
ご存知のことと承知するが、路側帯からガードレールまでの幅がすごく狭い区間である。
上富田の最終ぐらいのところでは民家は1キロメートルほど無い直線区間となっていて、その路側帯の幅が少ないゆえに、接続する河川敷から生えてきた木がアスファルトまで伸びてきていたりする。当然伐採はしてくれているが、アスファルトを超えて伸びてきているので、その分自転車は車道側に出て走行することになり、そうしたことが普段から危険だといつも気にしている。
横断歩道片側設置を左右繰り返すことで横断回数を誘発しているということは、もう少し考えていただきたいと思う。
歩道設置でなくても、自転車に対する何らかの対策や広報もあると考えられ、横断の是正ができるよう、自転車の安全対策を講じてもらいたいと思う。
Q 谷口委員
自分が一番この委員会に来るに当たって、気にしているところというのは、皆さんの働き方である。当然、働き方改革の中で、考慮されて働いていると思うが、災害の発生であるとか、不測の事態がたくさんあった場合にフレキシブルに働かざるを得ない部署だと思っている。
台風も近づいている中で、長期長時間労働だとか、その後休みがなかなか取れないとか、職員の働き方について、どう考えているのか部長にお聞きしたい。
A 小浪県土整備部長
災害時の働き方改革については、昔であればとにかく寝ないでずっと働くという空気感もあったが、やはりそれではもたないし、何より間違った判断をしてしまう危惧もあるため、そういうことはないようにと思っている。
いくつかフェーズがあるが、一つは実際に台風が通過している時、そういった時には基本的には交代制とし、休息時間を取るという工夫をしている。実際先日の台風第6号の時は、そういう対応を行った。
またその後の復旧復興のフェーズにおいては、この10年20年で災害復旧に関する予算の申請など書類手続きなどがかなり簡略化されている。
A 前河川課長
具体的に言うと、まずDXを活用し、Teams等による会議により遠隔的な査定も可能となり、国交省、財務省の協力の下、査定の工程の部分で簡素化が進められている。
また、査定方法についても、短期間でかなりの件数が発生した場合などはあらかじめ事前に国交省、財務省の担当官により、起終点を確認していただくなど査定の申請がしやすくなっている。このような取組により、昔に比べ査定業務は活用しやすくスピード感を持ってできるようになっている。
意見 谷口委員
昔に比べて変わった部分で負担を減らしているというのは当然あるかと思うが、くれぐれも長時間労働であったり、職員の過度の負担であったり、そういう部分は昔と比べてというよりは、今の時代に合わせて働き方を常々気をつけて進めてもらいたい。一般の企業の皆さんも、やはり県土整備部の働き方に合わせないといけないこともあると思われるので、そういった面も含め、働き方に気をつけて進めてもらいたい。
復旧に関して、地域の要望であるとか皆さんの使命感みたいなものは求められると思うので、今後も委員会の中で話をする。
要望 谷口委員
今週の台風に合わせ、急いで復旧する必要がある場合等に備えていただきたいということ、またそれに備えられるように適宜休みを取ることを要望しておく。
Q 吉井委員長
中村委員が質問したように、今年の11月に育樹祭がある。和歌山にとって、全国のお客さんをお迎えする国体に準じた一大イベントであると思う。
観光、道路行政、国土の保全など、そういうことを考えると和歌山県は心してお迎えする体制を取らなければならない。
この前白浜に行ったが、田辺から白浜への入口の所に錆びついたガードレールがあった。また、青塗りの少し汚い橋もあった。この辺りの玄関口をきれいにしなければならないと思う。
かつて、デービッド・アトキンソンさんが和歌山に来たとき「観光、観光と言うが、一番の観光の目玉は、自然環境もあるが、人工的な観光名所をつくることだ」と仰っていた。今は他府県に行っても、広大な花畑など人工的な観光名所があれば盛んに人が来るという状況であるので、その点について私のほうからお願いする。
A 小浪県土整備部長
先ほどの中村委員との議論も含め、しっかり関係部局と連絡調整、協議をしていく。
●吉井委員長
◎議案に対する質疑及び一般質問終了宣告
◎議案に対する採決宣告
◎議案第76号、議案第85号から議案第87号まで、議案第90号、議案第91号及び議案第93号については、全会一致で原案可決
◎県土整備部審査終了宣告
◎継続審査を要する所管事務調査宣告 異議なし
◎県内外調査協議 正副委員長一任
◎閉会宣告
午前11時23分閉会

