平成11年9月 和歌山県議会定例会会議録 第2号(山下直也議員の質疑及び一般質問)


県議会の活動

  午後一時三分再開
○副議長(宇治田栄蔵君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 質疑及び一般質問を続行いたします。
 二十五番山下直也君。
  〔山下直也君、登壇〕(拍手)
○山下直也君 ただいま議長のお許しをいただきましたので、通告に従い、順次、一般質問をさせていただきます。
 なお、質問の所要時間は二十分程度でございます。しばらくの間、ご協力のほどよろしくお願いいたします。
 まず第一点目といたし、結核対策についてお尋ねをいたします。
 毎年減少してきた結核患者数が平成九年に三十八年ぶりに増加に転じ、ついに本年七月二十六日、国におきまして結核緊急事態宣言が出されました。これを受け、本県において八月二十七日、県医師会や県保健所長会、また県病院協会、県歯科医師会、県立医科大学等、これら十九の関係団体を集め、結核対策連絡協議会の初会合が和歌山市において、結核は過去の病気ではなく今も最大の感染症であることを再認識するというテーマで開催されたわけでございます。
 これは、結核で治療を受けている人の人口に対する割合が和歌山県は大阪府に次いで全国ワースト二位にあるということ、また、一九九七年末の本県内における結核患者数が七百二十九名に達し、全国ワースト二位、新たに発生した結核患者が五百十一人と、大阪府、兵庫県に続きワースト三位、加えて、特に気になるところでありますが、小児結核の発生率もワースト三位にあるということを受けてのことであります。まさに、高齢者だけでなく十五歳から十九歳を除く各年代において全国平均を上回っているという点、加えて本県内で既に二十九名が死亡しているということもあわせて考慮されたものと推測をいたします。
 当然、結核に対する再認識が大切であり、本県において医療機関と県内各保健所がより密接に連携をとる必要があると感じるとともに、このことにおける今日までの経過とその要因について、また、この先、例えば病院内における感染をどう防いでいくのか、また高齢者や糖尿病等の病気で抵抗力の弱まった人たちの間で結核患者が増加しているという事実にかんがみ、老人福祉施設や県内における小学校等において今後どう取り組みをされていくのか。
 また、早期発見、早期治療が何よりも大切と思われるわけでございますけれども、実際、県内における今日までの検診率はどれぐらいなのか、またこれからの体制づくりについて、さらにこの病気に対する正しい認識と予防についてどうしていくのか、県のご見解をお聞かせ願いたいと存じます。
 なお、九月十日付の産経新聞に結核菌新検出法ミジットについての記事が、また八月二十八日付朝日新聞に「結核新ワクチン開発へ」という見出しのもと、遺伝子組みかえ等の技術を利用してBCGにかわる新たな結核ワクチンを開発しようという試みが厚生省の研究班によって始まったとの記事が掲載されておりました。これらのことも今後の対策の一つであると考えるわけでございますが、今どういう状況になっているのか、お聞かせ願いたいと存じます。
 何にいたしましても、本県において、患者さんの減少に向け一日も早い取り組みを希望するものであります。
 二点目といたし、少子化対策についてお尋ねをいたします。
 既にこのことに対し、平成六年二月議会と同年九月議会において、また平成八年二月議会におきましても、先輩議員でございます高瀬議員、また向井議員、新田議員よりそれぞれご質問があったことは十分認識をいたしておりますが、この問題は多岐にわたり、我が国の将来、そして高齢化が著しく進む本県の将来において大変重要な影響を及ぼすであろう問題の一つであると考え、よって今回、私なりに質問をさせていただくことをお許しいただきたいと存じます。
 一体、少子化はなぜ問題なのか、またその要因とは何なのか。今後の本県における少子化への対応や結婚・出産後も働き続けている女性の実情を明らかにするための統計調査、研究の実施等、この問題に対する防止策について、各界の代表者、学識経験者、福祉関係者及び庁内の関係部局で構成されております子育て環境づくり推進協議会のその後について、次に放課後児童クラブの現状、またこれら諸施策の中で見直しを行うべき点がないのかどうか、加えて少子化対策臨時特例交付金事業について、そして具体的事例として栃木県今市市の取り組みや労働省の取り組みであるファミリーサポートセンター等の施策について、県のご見解をお尋ねいたしたく存じます。
 今、我が国の合計特殊出生率、つまり十五歳から四十九歳までの女子の年齢別出生率を合計し、一人の女性が仮にその年次の年齢別出生率で一生の間に子供を産むとした場合の平均子供数が、一・三八人にまで落ち込んでいる現状があります。戦後の第一次ベビーブームの時期を過ぎた一九五〇年、昭和二十五年ごろから急速に低下を始め、一九五〇年代半ば、昭和三十年ごろには二・〇人をやや超えるぐらいまで下がった後、一九七〇年代半ば、昭和五十年ごろまでは安定的に推移をしてまいりました。しかし、その後再び低下を始め、現在まで基本的に下がり続けております。そして一九九六年、平成八年の合計特殊出生率は一・四三人と、人口を維持していくのに必要な水準とされる人口置換水準の二・〇八人を大幅に割り込み、先ほど申し上げましたとおり、今日、一・三八人にまで落ち込んでいるわけであります。
 和歌山県におきましても、この合計特殊出生率が平成十年の時点で一・四四人となっており、少子化がかなりの割合で進んでいる状況にあると考えます。また、その一方で高齢者の割合は年々増加して人口構造のバランスが崩れかけており、将来の社会保障や経済への影響等が懸念されるところであります。加えて、喜ばしいことではありますけれども、女性の社会進出が進む中、いわゆる男女共同参画がテーマとなり、これらの点を含め、少子化対策に果たして決定打があるのかどうか、大変不安が残されるところであります。一体、問題解決の糸口はどこにあるのでしょうか。
 教育費負担軽減等、子育ての社会的支援にもっとお金を出してほしいとの声もあり、また、企業において雇用慣行を変えることや長時間労働をなくして女性が仕事と子育てを両立できる柔軟なシステムが必要であるということ、また自治体には保育サービスの充実を求め、家庭では男性の家事や育児参加を望むとする男女共同参画の実現等、身近なところからの改革が望まれているところであります。
 とにかく、結婚や子育てに夢を持てるような環境づくり、社会づくりをしてほしいということで、育児休暇もとりにくいという現実や、若い母親が情報の洪水の中で孤立をしている状況が続き、専業主婦であっても子育ての不安やストレスは大きく、このことに対し社会全体で子育てを支援していかないと、さまざまな問題が生じてきて、結果、その解決のためかえってコストが高くなるのではないかと考えられ、よって今、本県の将来に向けて早急な対策が望まれていると考えます。
 そんな中、過日、九月補正予算について県当局より説明がなされ、その中に、地域における少子化対策の一層の普及促進を図るため実施する少子化対策臨時特例交付金事業があり、「すこやか・あんしん」子育てフェスタとして一千五百万円、子育て家庭サポートブック作成として一千三百万等、総額五千万円の事業費が計上されており、県もこのことの重要性は十分承知をしていただいているものと考えます。しかし、本県を取り巻く財政状況は極めて厳しいものがあり、なかなかコスト面を考えた場合の対策は難しいところもあると拝察をいたします。
 そこで、栃木県今市市での事例をご紹介させていただきたいと存じます。同市では、平成六年七月よりシルバー人材センターにおいて元教員や子育てを終えた主婦ら六十歳以上の高齢者が登録する育児の人材銀行なるものを設立いたし、彼らが学童保育の指導員を担うとのことであり、手当は時間給七百円、「おばあちゃん保母の誕生」と題して注目を集めているそうであります。小学校低学年の子供たちと放課後をともに過ごすということは高齢者にとっても大変意義のあるところであり、新たに公務員を雇うことを思えばコストも抑えられるとのことであります。育児経験が豊かでお金に窮しない高齢者が協力してくれればまさに一石二鳥の効果があり、今のところ大盛況であるとのことであります。
 また、一九九四年、平成六年度より労働省が仕事と育児両立支援特別援助事業といたし、都道府県を通じて市町村に設置の促進を働きかけている育児の相互援助の仕組み、いわゆるファミリーサポートセンターがあります。保育園等の保育時間の前後の保育や送迎、また病児保育等のサービスを提供したい人とこれを受けたい人が会員となり、センターがその調整を行うもので、会員となるための資格には特別なものは一つもなく、この事業の趣旨に賛同しセンターの承認を受けた人はだれでも登録できる仕組みになっております。また、安心して相互援助活動が行えるよう、センターでは会員を対象に講習会等も行っているとのことであります。
 ちなみに、長野県松本市の同センターでは、利用料金一時間当たり五百円、利用時間は土曜、日曜、祝日、夜間も可能と大変利用しやすいものとなっており、仕事を持ちつつ子育てをしながら無理のない社会参加ができると、喜びの声も多くあります。したがいまして、本県におきましても、学童保育の公的助成措置として市町村を事業主体とした放課後児童クラブの設置がなされておるわけでございますけれども、この今市市の例やファミリーサポートセンター等の取り組みについて、本県でもいま一度、有効的な取り組みの一つとして活用できないものなのかどうか、お伺いをいたしたいと思います。
 さらに、学校、幼稚園、保育所等の施設を地域に開放いたし、空き教室等を育児中の親のフリースペースとして活用することはできないものかどうか、あわせてご検討いただきたく、この点について県のご見解をお聞かせいただきたいと存じます。
 第三点目といたし、コスモパーク加太について質問をさせていただきます。
 本年六月、コスモパーク加太土地利用計画について県当局から説明がありました。健康交流都市コスモパーク加太を町づくりのコンセプトに、スポーツ・レクリエーション系施設用地、研究開発・産業系用地、高等教育施設用地、住宅用地等に都市機能用地を配したこの計画は、和歌山県長期総合計画の中核的プロジェクトの一つとして複合機能都市を建設するとのことでありました。私は、今は苦しい状況にあっても、将来この構想の実現により加太地域は大阪湾を取り巻く地域の新たな交通・交流軸のかなめとなるものと、大いに期待をいたしております。
 しかしながら、残念なことに過日、朝日新聞において「財政史上初の記録 「危機的状況」に」という見出しのもと、県の財政が悪化し、極めて深刻な状況であるとの報道がなされました。私どもも県当局から財政状況の実態についてかねてより説明を受けておりましたが、考えるに、このコスモパーク加太を初めとする県及び県土地開発公社が抱える開発中の土地、または未利用の土地が県財政を圧迫させた要因の一つであることは否めないと考えます。
 一方で、大阪から和歌山までの間の臨海地域には、大阪府此花区に建設中でございますユニバーサルスタジオを初めとして、大阪府北港天保山の海遊館、南港のATCやタウンアウトレットマーレ、また岸和田市の映画を中心としたアミューズメント施設であるワーナーマイカルや、貝塚市に先ごろオープンいたしました複合商業施設であるコスタモール二色の浜等、新たなベイスポットが次々に誕生いたし、大阪湾沿いに子供から若者、お年寄りまで楽しめる活動の場が続々と提供されているという現実を見て、改めて本県のこの地、コスモパーク加太の早期整備の必要性を感じるものであります。
 私は今日まで、平成七年の九月議会においてコスモパーク加太の土地利用計画、特に株式会社和歌山ドームの人工スキー場について、またこの地への交通アクセスとして県道粉河加太線及び府県間道路である県道岬加太港線の整備計画や加太岬スカイライン、京奈和自動車道、紀淡連絡道路等について質問をいたし、次いで平成八年六月議会において、コスモパーク加太を第一国土軸と第二国土軸を結ぶ接点としてインターチェンジ及びジャンクション用地として活用してはいかがなものかとの提言をさせていただき、加えて平成九年十二月定例会において、その後の人工スキー場の進捗状況についてお尋ねをいたしてまいりました。
 コスモパーク加太は、紀淡連絡道路及び京奈和自動車道並びに加太岬スカイラインが交わる結節点としての恵まれた位置にあります。特に、紀淡連絡道路は新しい全国総合開発計画及び新道路整備五カ年計画において構想を進めると明記をされ、大阪湾環状道路及び関西大環状道路のかなめとなるとともに、太平洋新国土軸の主要な道路として必要不可欠な道路であるというふうに考えます。これらが整備されれば、京阪神大都市圏ばかりではなく、四国地域、関西国際空港を玄関口とする海外との交流が集中する地域となり、和歌山県の将来に向けて可能性を秘めた、まさに宝の山になるであろうとの展望に立ち、いや、宝の山としなくてはならないとの切望の上に立ち、再度質問をいたすものであります。
 このコスモパーク加太土地利用計画の実現に向けて現在どのような取り組みをされておられるのか、改めてお聞かせを願いたいと存じます。
 また、この計画は総面積約二百六十ヘクタールに及ぶ広大な区域の整備計画であり、着実な整備のためには地元の行政主体であり区域内の土地所有者でもある和歌山市との協力が不可欠であろうと考えます。県と市が一体となって計画実現に向けて邁進されていることとは存じますが、現状をお聞かせいただきたいと思います。
 また、区域内に多くの土地を所有している和歌山市土地開発公社についても、どのような協議を行っておられるのか、お尋ねをいたします。
 次に、先ほども申し上げましたが、広域交通網の整備に伴い、コスモパーク加太の土地の立地の可能性が飛躍的に高まることは言うまでもありません。本年八月にも東京において道路整備促進大会が開催され、私どもも整備促進運動を展開する中、これらの広域交通網をこれからのコスモパーク加太整備計画にどのように反映されるおつもりか、お聞かせをいただきたいと思います。
 また、コスモパーク加太の有効的な土地利用のためには、この地にインターチェンジ及びジャンクション整備のための準備が必要であると考えておるわけでございますが、この点いかがお考えでしょうか。
 また、人工スキー場については、一部ではもう無理なのではないかとの声を聞くこともある昨今でありますが、現在の進捗状況についてお尋ねをいたします。
 次に、コスモパーク加太計画と関西国際空港二期工事に伴う土砂採取事業との関連についてお尋ねをいたします。
 二本目の滑走路をつくる関西国際空港の二期工事が去る七月十四日に着工され、八月七日には川崎運輸大臣を初め関係者の出席のもと、関空島で起工式が華々しく開催されたと報道されておりました。ちまた、景気の低迷等の影響で関西国際空港の開港以来初めて便数や旅客数が前年度より落ち込んだと言われておりますが、受け入れ施設が整って初めて需要の喚起につながるものであり、私としましても二期工事着工は大変喜ばしく思っております。
 現在、現地の海上では地盤改良のための工事が着々と進んでおり、来年には埋立工事が始まるやに聞いております。この埋立土砂のうちの約三分の一を本県から供給することとなっており、その土砂を加太地区に予定しているとのことでありますが、コスモパーク加太計画を推進する上で支障とはならないのでしょうか。コスモパーク加太の土地利用計画によると、工事着手からおよそ十年の期間を予定しているとのことであり、一方、土砂採取事業の方は平成十二年から土砂を搬出し、約五年間の事業予定であると聞いております。土砂採取そのものの大部分は民有地であり、コスモパーク加太予定地に余りかからないとのことでありますが、一部重複した事業期間の中での整合性は図られるのでありましょうか。土砂採取の現状を含め、お聞かせをください。
 コスモパーク加太計画は、県民の期待と二十一世紀を担う若者の夢がかかっております。あすの和歌山を築くご答弁をいただきたいと存じます。
 質問の最後に申し上げます。
 さきの任期中、四度にわたり一般質問をさせていただきました。その中で、子供病院建設について質問をさせていただいたときのこと、このことに関し知事は、みずからのお考えをみずからの言葉で熱っぽく語られ、そして今、現実として新しい和歌山県立医科大学附属病院の一角に子ども保健福祉相談センターが誕生いたしているのを見るとき、知事の迅速かつ心ある取り組みに感謝をいたすとともに、いつも知事がおっしゃっておられました「人皆心あり」という言葉の意味、また知事のお人柄を改めて知った思いがいたしました。
 先日、ある新聞の一こまに、川柳家でありまた書道家である淵田寛一氏の記事があり、その内容は、体調不良のため静養しておられた西口知事が大事に至ることなく県政に復帰され、知事選への再出馬を表明されたのは県民の一人として叫びたいほどうれしく、こよなく祝意をささげたい、そして私人にも公人の健康を守る重大な責任があることをつくづく思い知った、当然のことながら、公務の激しさに倒れたことを通して、公人と私人の責務を考え直す必要を、みずからを戒めることを含め、しみじみと反省し合いたい、我々はもっと現知事をいたわり、互いの抑えがたきエゴをおさめ、次期知事選も元気で勝ち抜く西口知事の笑顔を知事室のいすにお迎えしようではないかと書かれておりました。私は、年齢こそ違えど、県議会の一議員という立場において、また一県民という立場においても、この記事に深く共感を覚えました。
 西口知事、どうかお体には十分ご留意され、新しい時代を切り開く挑戦の県政を進めていただくためにも、是は是、非は非とする県政を進めていただくためにも、再び県政のトップとして、また私たち県民のリーダーとして県庁にお戻りいただきますよう切にお願いを申し上げ、私の一般質問を終えさせていただきます。
 ご清聴ありがとうございました。
○副議長(宇治田栄蔵君) ただいまの山下直也君の質問に対する当局の答弁を求めます。
 知事西口 勇君。
  〔西口 勇君、登壇〕
○知事(西口 勇君) 山下議員にお答えをいたします。
 最終的に私に対して大変思いやるお言葉をいただきまして、本当にありがとうございました。
 肝心のコスモパーク加太問題などは企画部長から答弁をいたしまして、私の方からは少子化対策に関する問題についてお答えをいたしたいと思います。
 少子化問題は、議員ご指摘のように、本県全体の将来の枠組みにとりまして大変大きな影響を与える深刻な問題と認識してございます。行政としての取り組み、個人の生き方の多様化を尊重しながら、子供を安心して生み育てられる環境を整備する必要があろうかと思います。また、国におきましては、少子化問題の緊急対策として少子化対策臨時特例交付金を確保して、都道府県、各市町村に対して所要の方策を講じるよう措置されたところでございます。
 お話にもございましたように、県におきましては今回、補正予算で子育て世代を対象に子育て環境づくりに関する意識・ニーズ調査、あるいは少子化に対するさまざまな啓発活動を実施し、喜の国エンゼルプランの一層の推進を図りたいと考えてございます。
 いずれにしましても、少子化対策は大変幅広く、行政はもとより家庭、地域、企業、学校等、社会全体で取り組んでいき、若い世代が安心して子育てができるよう努めてまいらなければならない課題と考えてございます。
 ご配慮をいただいて、難しい答弁については他の部長からするようにご指摘をいただきましたので、以上で終わらせていただきます。
○副議長(宇治田栄蔵君) 福祉保健部長小西 悟君。
  〔小西 悟君、登壇〕
○福祉保健部長(小西 悟君) 山下議員ご質問の、結核についての五点にお答えをいたします。
 まず、今日までの経過とその要因についてでございます。
 結核の発生状況につきましては、本県では全国より発生率が高く、平成九年に五百十一人、人口十万人当たり四十七・四人が新たに結核と診断され、全国三位の高さとなっているところであります。
 結核対策として、結核予防法に基づく検診、医療、患者管理等や地域の実情に応じた啓発、研修等を保健所を中心として実施しているところであります。本県の結核発生が多いことを踏まえ、平成九年度に和歌山県結核対策検討会を開催し、結核対策特別促進事業として、研修、啓発、管理マニュアルの作成等、種々の事業を順次実施しているところでございます。
 なお、本県の結核罹患率等が高い要因につきましては不明でありますが、検診受診率の問題、診断の問題等も指摘されており、今後、分析検討に努めてまいります。
 次に、院内、学校内、施設内感染等への対応についてでございます。
 病院、学校、老人福祉施設等の施設内の結核感染につきましては、全国的に増加していることから、入所者、施設職員等の定期健康診断や発生時の定期外健康診断の徹底を指導しているところであり、庁内連絡会議等を通じ、教育委員会等の関係部局と一層の連携を図り、指導を徹底してまいります。また、病院や施設等に対しましては、昨年度から院内感染対策ガイドラインの作成・配布、及び従事者に対する研修会を実施し、施設職員等の予防啓発に努めてまいります。
 次に、本県における検診率と予防と体制づくりについてでございます。
 結核予防法に基づく定期健康診断については、本県の平成九年の一般住民における受診率は一九%と低い状況でございます。結核の予防を図るためには、早期発見、早期治療のための定期健康診断の徹底が重要であり、一層の受診啓発を図るため、来る九月二十四日から三十日まで実施される結核予防週間を初め、あらゆる機会を通じて県民に対する正しい知識の普及と予防啓発に努めてまいります。
 いずれにいたしましても、今般の国の結核緊急事態宣言の趣旨を踏まえ、本年八月に設置した和歌山県結核対策連絡協議会等の協力を得るとともに、庁内連絡会議等を通じた関係部局の連携や、第一線機関である保健所の結核対策の充実を図ることにより、結核対策の一層の強化を図ってまいります。
 最後に、ミジットや新ワクチンの現状についてでございます。
 ご指摘の結核の新しい検査法ミジットは結核菌検査法の一つでありまして、従来の方法に比べ、検査に要する時間を短縮することができ、県内では国立療養所和歌山病院において導入されているところであります。しかし、広く一般に普及するためにはなお技術的な課題があると言われております。また、新ワクチンにつきましては、国の研究班等において今年度から開発のための研究が開始されたと聞いてございます。このような新たな検査、治療法について、今後の調査研究の状況を踏まえ、適切に情報提供等に努めてまいります。
 次に、少子化対策についての四点にお答えを申し上げます。
 まず、子育て環境づくり推進協議会のその後についてでございます。
 平成五年度に設置された和歌山県子育て環境づくり推進協議会は、議会からご提言を受けて、育児支援や教育、労働環境の問題等、幅広いご意見をいただいているところでございます。具体的な事業として、協議会の提言を受けて、喜の国子育て支援事業や、三歳未満の子供とその保護者を対象に、乳児院を利用して体験的な育児相談を行うといった新しいタイプの育児不安サポート事業等を実施しております。また、子供の権利擁護に関してご協議をいただき、小中学生の児童を対象にした子どもの権利条約啓発リーフレットを作成・配布したところでございます。今年度は、育児休業制度や保育サービス等、子育て支援関連テーマを設定し、話題提供者をお招きしながら各テーマごとにご意見をいただいており、今後の少子化対策に反映してまいりたいと考えております。
 次に、放課後児童クラブの現状と見直しについてでございます。
 放課後児童クラブは、昼間保護者のいない小学校低学年児童を対象に、学校の空き教室や地域の集会場等を利用し、遊びを主とした児童健全育成を目的として市町村が実施している事業でございます。平成十年度は一市四町八クラブで実施していますが、本年度は二市八町十六クラブを予定しております。
 国では平成十年度から当事業を児童福祉法に位置づけており、県といたしましても、少子化対策に伴う子育て環境づくりのための有効な施策として、市町村に対し積極的な取り組みについて指導をしてまいりたいと考えてございます。
 次に、少子化対策臨時特例交付金事業についてでございます。
 少子化問題は単に福祉の問題だけではなく、社会的、経済的にも大きな問題となってきております。こうした状況の中で、少子化対策臨時特例交付金は、市町村が中心となって展開する地域の実情に応じた幅広い少子化対策の取り組みを国が支援するために創設されたものでございます。都道府県の場合、市町村と異なり、平成十一年度中に実施する広報啓発、人材育成等のソフト事業が交付の対象となっており、今回五千万円の補正予算をお願いしてございます。県では健やかな子育てを支援するため、子供の事故防止等の啓発、イベントを開催するほか、子育てに関する情報を満載した冊子の作成、あるいは二十歳代から三十歳代の若年層を中心にした意識・ニーズ調査等を実施することとしております。
 最後に、栃木県今市市等、他府県における事例の取り組みについてでございますが、近年の出生率の低下、核家族化の進行、女性の社会参画の増大など、子供を取り巻く社会環境が大きく変化しており、子供を健やかに生み育てる環境を社会全体でつくっていくことが重要な課題となってございます。
 県では、地域ぐるみで子育て支援していくことを目的に、昨年度から喜の国子育て支援事業を実施しているところであります。この事業の中にコミュニティママ子育てサポート事業がありますが、これは子育てサポートを受けたい者と、保育に関する知識、経験を有し、子育てサポートができる者とで会員組織をつくり、子供の世話をできないときに支援を受けるという内容のものであります。しかし、現在のところ市町村において実施にまで至っていない状況でございます。
 県といたしましても、議員ご提言のとおり、人材活用の面から、他府県の例や労働省のファミリーサポートセンターなどを参考にさせていただき、関係部局と連携をとりながら今後とも推進してまいります。
 以上でございます。
○副議長(宇治田栄蔵君) 企画部長安居 要君。
  〔安居 要君、登壇〕
○企画部長(安居 要君) コスモパーク加太構想の四点につきまして、ご答弁申し上げます。
 コスモパーク加太構想の土地利用計画実現に向けての取り組みでございます。
 コスモパーク加太計画につきましては、本年六月に発表いたしましたコスモパーク加太土地利用計画を基本に、県土地開発公社が事業主体となり、土地区画整理事業の手法により区域内の基盤整備を進め、豊かな自然環境の中で健康な暮らしを創造・支援し、交流をはぐくむ複合機能都市の形成を図る計画でございます。
 現在、平成十二年の市街化区域編入の都市計画決定、土地区画整理事業の認可に向け、関係機関と協議しているところであります。今後は、事業着手に向けた諸手続を進めるとともに、施設の立地推進についても和歌山市と協力しながら努力を続けてまいります。
 次に、和歌山市並びに関係者との協議についてであります。
 コスモパーク加太については、昭和六十年に設立した和歌山県、和歌山市及び和歌山県土地開発公社から成る加太地域開発整備推進協議会で基本構想をまとめ、その後、社会経済状況の変化に対応するため三者で議論を重ねながら、今般、コスモパーク加太土地利用計画を策定したところであります。計画の実現には、土地区画整理事業の参画者である和歌山市土地開発公社を含め、和歌山市との協力が不可欠であり、今後とも協議を重ねながら事業の推進を図ってまいります。
 次に、施設面での整備計画と土地の有効活用についてでございます。
 紀淡連絡道路につきましては、新全国総合開発計画及び新道路整備五カ年計画において構想を進めると明記され、本県においてもこの実現に向けて積極的に取り組んでいるところであります。また、コスモパーク加太と大阪府を結ぶ加太岬スカイライン構想につきましては、早期実現に向けて今後も大阪府と協議を重ねてまいります。
 いずれにしましても、議員ご指摘の広域交通網の整備はコスモパーク加太計画の推進に大いに貢献するものと期待しているところであり、インターチェンジ及びジャンクションを含めた広域交通網の整備を関係機関に積極的に要望してまいります。
 株式会社和歌山ドームがコスモパーク加太に計画している人工スキー場につきましては、昨今の社会経済環境の変化を踏まえ、事業計画を再構築するため一時延期をしていると聞いております。今後とも、事業者と協議を進めてまいります。
 関西国際空港二期事業の埋め立て用土砂供給事業につきましては、青木建設と鹿島建設の共同企業体がコスモパーク加太の隣接地で準備を進めてございます。事業者の計画どおり平成十二年秋に搬出を開始するには、早期に林地開発等の許認可を取得し、準備工事に着手する必要があり、現在、地元関係者の理解を得るために話し合いを進めているところでございます。
 今回の土砂供給事業はコスモパーク区域内にある既設の投入口やトンネルを再利用する計画であり、あわせて土砂採取期間中、コスモパーク用地の一部を使用する計画となってございます。両事業とも県政にとっては重要なプロジェクトであり、相互に支障が出ないよう今後とも十分調整を図ってまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○副議長(宇治田栄蔵君) 答弁漏れはありませんか。──再質問を許します。
 二十五番山下直也君。
○山下直也君 ただいま、知事初め関係部長からそれぞれご答弁をいただいたわけでありますが、一点だけ要望させていただきたいと思います。
 それは、二点目の少子化対策についてであります。
 幸い、大都市とは違い、地方にはまだまだ地域が生きているというふうに私は感じております。つまり、小さなグループで育児を真剣に考えている人たちがたくさんおられます。加えて、総理府の行った世論調査の結果にも見られますように、男女とも保育サービスの充実というものが最も求められているという点からも、先ほどご紹介させていただいたわけでございますけれども、ぜひこれらの例を参考とされて、何とぞ本県においてこれらの施策に取り組んでいただきたく、再度ご要望させていただきまして、終わらせていただきます。
 以上です。
○副議長(宇治田栄蔵君) ただいまの発言は要望でありますので、以上で山下直也君の質問が終了いたしました。

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