平成11年2月 和歌山県議会定例会会議録 第6号(和田正人議員の質疑及び一般質問)


県議会の活動

  午前十時三分開議
○議長(下川俊樹君) これより本日の会議を開きます。
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  【日程第一 議案第一号から議案第八十一号まで】
  【日程第二 一般質問】
○議長(下川俊樹君) 日程第一、議案第一号から議案第八十一号までを一括して議題とし、議案に対する質疑を行い、あわせて日程第二、一般質問を行います。
 47番和田正人君。
  〔和田正人君、登壇〕(拍手)
○和田正人君 おはようございます。
 任期最後の当初議会、一般質問も本日が最後でございます。先輩馬頭議員を残すのみでございますが、過日、鶴田、東山両議員の方から質疑がなされました問題等を含め、通告に従って一般質問をさせていただきたいと思います。
 和歌山県土地開発公社のコスモパーク加太に係る借入金約五百十億円に対する和歌山市長の発言について、また雑賀崎地先埋立地について、地元住民の皆さんが訴える景観保全を配慮しつつ県港湾課を中心に地方港湾審議会の議を経た問題であり、和歌山市を代表して前市長もそのメンバーとして審議に参加しているわけであります。市長が交代して、今日までの審議の内容やその方向について、全面否定とは言えなくとも新たな考え方を示す発言をする等について、地元住民に対し理解と協力を求めてきた今日までの県当局の努力を無にしないよう今後どのように対応していこうとお考えなのか、一点目に知事の見解を求めるものであります。
 二点目は、紀泉南丘陵開発に関連して幾つかの質問をいたします。
 紀泉地域は、県の主要プロジェクトである燦黒潮リゾート構想の加太・紀泉地区及び和泉山系ニューアメニティーゾーンの形成に位置づけられている地域であり、平成六年九月には紀泉地域に近接して待望の関西国際空港が開港したわけであります。和歌山県内ではその波及効果を期待して幾多の事業が計画され、和歌山市の玄関口となる紀泉地域においてはコスモパーク加太を初め県内外の企業による多くの民間開発事業が計画され、県都和歌山市の活性化に大きな期待を抱かせました。
 しかしながら、現在その事業の多くは遅々として進まず、一部には事業の中断や事業からの撤退もあり、地域の活性化にはほど遠い状況になっております。厳しい経済情勢が続いていることも大きな要因でありますが、一つには第二阪和国道などの主要幹線道路の整備がおくれていること、また地域おける道路網の整備が進まないこと、さらに本県における長年の懸案である地域交通網の核となる和歌山大学新駅設置のめどが立たないことなど、本県と大阪都市圏、関西国際空港などを結ぶ道路整備がおくれていることが挙げられます。また、紀泉地域においては地域の道路が飽和状態であるにもかかわらず、新駅や地域間のアクセス道路整備が進まず、現状交通の利便性が見込めないことが最大の要因であると考えます。この厳しい経済状況下において、県外優良企業を誘致し、民間投資を誘発するためには、行政が積極的に交通基盤の整備を行い、民間企業が安心して進出できる基盤を整えることが第一であると考えております。
 そこで、まず本県において加太・紀泉地域の整備促進は重要な課題であると考えますが、知事のお考えをお伺いいたします。
 二点目として、地域交通網の核となる和歌山大学新駅設置に係る現在の状況と今後の予定について、企画部長にお伺いいたします。
 三点目として、地域交通網の核となる新駅は、企業の誘致、民間投資を誘発し、地域の活性化を進める上で必要不可欠なものであります。過去、本会議場において紀泉地域にかかわる諸課題について幾多の提言をし、そして当局の考えを求めてまいりました。今日、厳しい経済状況にあり、民間主導では遅々として進まない現状を踏まえ、行政主導により関係者の協力を得て早期設置を推進するのが本来の姿であると考えます。新駅は、和歌山大学や日本航空社宅などへのアクセスとして重要な役割を担うとともに、長年にわたる懸案事項であり、設置推進については周辺事業者との調整を含めて県が主導的立場に立って積極的に進めるべきと考えますが、企画部長の見解をお伺いするものであります。
 四点目といたしまして、和歌山大学新駅周辺開発地域の市街化区域編入についてお尋ねします。
 和歌山大学新駅及びその周辺開発地域が紀泉南丘陵開発の中核となる地域であり、今後の民間投資の誘発や拡大の起爆的役割を担う地域であるのであります。そのためにまず、平成十二年度の都市計画の見直しに当たり新駅周辺地域を市街化区域に編入すべきであると思いますが、いかがでありましょうか。また、新駅周辺地域の公共下水道区域への編入もあわせて土木部長に答弁を求めるものであります。
 五点目といたしまして、東西幹線道路の取り組みについてお伺いいたします。
 以前からコスモパーク加太から和歌山大学新駅を東西に結ぶ地域間アクセス道路が検討されていたが、紀泉地域の活性化を早期に進めるには、県が主体となり、新駅を核とした紀泉山系を東西に結ぶアクセス道路の早期整備を積極的に推進する必要があると考えるのであります。例えば、県独自で東西幹線道路の計画決定を行い早期の事業推進を図っていくなど、積極的に取り組んでいく必要があると思いますが、現在の状況と県としての今後の取り組みについて企画部長のお考えを具体的にお伺いしたいのであります。
 六点目といたしまして、第二阪和国道に関連してお伺いします。
 第二阪和国道の延伸事業は本県と大阪都市圏や関西国際空港を結ぶ基幹道路として県民から早期延伸が求められてきましたが、現在においても、大阪府阪南市から本県西脇山口線の間は用地買収も進んでいない状況にあります。また、大阪府と和歌山県では第二阪和国道の必要性に温度差があり、大阪府側の対応を待っていれば事業のおくれが増すばかりであります。県として本県側から府県境までの工事を先行して進めるなど、以前からこういう意見があります。大阪府側事業の早期推進を図るための施策を検討すべきと考えますが、今後の事業スケジュールと完成時期について土木部長に具体的にお伺いいたします。
 七点目といたしまして、国土庁が提唱する生活空間倍増戦略プランについてお伺いします。
 プラン策定の原則として、地域がみずからテーマを設定すること、地域の主体性と創意工夫をすること、関係施策間の連携があること、トータルプロジェクトとして高い事業効果が見込まれること、民間投資の誘発や投資の拡大等の高い経済効果のあることの五つの原則が示され、プランに盛り込まれる事業として国庫補助事業、国庫補助事業と組み合わせて一体的に実施する地方単独事業、関連する国や都道府県等の事業とされ、全国で約四百カ所程度、一地域当たりの事業規模は平均して約百億円、五年間で総額約四兆円とされているものであります。
 もちろん、和歌山市が主体となってテーマを設定し、事業として進められるよう国の認定を受ける努力が望まれるわけですが、私は今、外部に委託されている加太土取り跡地の利用計画にも大きく作用する和歌山大学新駅を核として、紀泉南丘陵地域を幹線道路で結ぶ交通空間整備を地域戦略プランとして挙げ、活力ある町づくりを検討してはどうかと考えるものであります。本地域における交通空間整備をベースとして、地域全体に複合的な都市機能の構築を図り、生活空間倍増計画──これは豊かでゆとりある町づくり計画であります──を推進することとし、具体的には、豊かな自然環境に恵まれた環境に優しい町づくり、医療、福祉、バリアフリー空間の安全で安心な町づくり、子供たちの遊びや体験活動を豊かにし充実した生涯学習のできる町づくり、高度情報化に対応する町づくり、教育、文化、科学技術空間拡大の町づくりを推し進めるべきものと考えます。つつじが丘団地やコスモパーク加太の土地利用に大きなインパクトを与えるとともに、将来の紀淡連絡道の実現を促進する紀泉地域における交通基盤の整備をテーマとして提案することにより、早期に地域交通網整備を進められることも考えられるわけであります。県としての取り組みについて、総務部長にお伺いするものであります。
 三点目は、医大移転に関してであります。
 和歌山県立医科大学と附属病院が紀三井寺競馬場跡地に姿をあらわし、本年五月から県民の命と医療に責任を持って取り組んでいただく立派な施設が完成するのであります。医大移転の土地選定委員会の経過などを振り返って、感慨を覚えるものであります。今後は、関係者全員が真剣な医療業務を続けられ、今議会に提案されている諸報第一号など、過去問題となった不祥事件を再び繰り返さない決意と自己責任を持って医療現場の業務に対処されるよう要望するものであります。
 この建設には、長い年月と関係者の協力、多額の県費が支出されています。医科大学関係の移転が昨年から実施され、その際、日本通運を窓口に病院移転の経験度や特殊な資材運搬など一定の基準に基づき搬送業者が選定され、四トントラック一日四台五往復、延べ三百台が利用されたと聞いています。景気低迷によって県税収入が落ち込んでいる今日、今後必要となる搬送計画の中で、救急車による患者移送など特殊な搬送は別にして、一般貨物輸送等については大阪ナンバーでない和歌山ナンバーの、和歌山市内にある運送事業協同組合の窓口と協議して貨物トラックの活用を配慮されたいのであります。
 公共事業における県内企業の育成、多くの方が今日までそのことに触れ、意見が申されてまいりました。また、県内事業者の活用、県内産業がつくり生み出す県産品の県民による消費、活用する姿勢は、県民の意識向上と無関係ではありません。県が発注する事業において、受注する大手の判断に任すことなく可能な限り県産品を活用すること、県内事業者に仕事が回るようにすることが、必然的に競争力と責任ある事業者を育成することを訴えるわけであります。
 県民の期待を受け、活力ある県勢の発展を目指して、そのために県行政にかかわる立場の方々が知事の意を体して、県内産業のあらゆる状況を把握し、誤りのない選択と納税者にこたえていく努力をされるよう要望するものであります。
 このことに関連をし、私は開会日初日に知事から提案内容の説明をいただきました。今議会、県議会の中にございますウルグアイ・ラウンド対策の議連の水産部会が緊急に招集をされたわけであります。そして、今日、和歌山県下の遠洋漁業、とりわけカツオ・マグロ漁船が拠点となっております勝浦を中心にした漁業組合の状況やそれぞれの事業者の状況、そして県信が破綻をし、本年間もなく紀陽銀行に事業譲渡される中で、多くのかかわりのあった人たちが冷え込んだ経済情勢の中で水産業を取り巻く厳しい環境に対してご苦労されている状況を、ウルグアイ・ラウンドの議連の水産部会の中で説明をいただきました。
 開会日当日、知事の説明を聞きながら──いわば施政方針演説であります。この内容について、すべての点を網羅して知事が説明するわけにはいかないでしょう。しかし、緊急に議連の部会が招集をされた現下の水産業を取り巻く環境を考えるならば、それぞれの予算措置はされているといえども、この知事説明要旨の中に水産業に関する表現がなかったことを実に残念に思うわけであります。
 私は、この草案をつくった財政課の皆さんにも申し上げました。先ほど申し上げたあらゆる産業に目配りをし、状況把握をし、そして今日、厳しい財政状況の中で不要不急の公共事業のあり方など、いろいろ指摘をされる問題に対し、今県民が求めているもの、県民が本当に行政が手を差し伸べてくれと望んでいるものに対し、県職員挙げて本当に真剣になって取り組んでいただいていると思いますけれども、今、和歌浦にありました県漁連の氷をつくる施設などが廃止をされました。非常に冷え込んだ状況であります。水産業にかかわる民間の皆さん方自体で土地を手当てし、一億円を超える投資をしながら氷をつくる工場をみずからつくっているわけであります。水産業や加工あるいは海外からコンテナで送られてきたものは、氷がなければ市場等に発送できない、あるいは求める皆さん方に届けられない、こういう状況などを申し上げながら、どうか知事の意を体して、それぞれの職員の皆さんが今後ともさらに目を配り、そして具体的に効果のある手だてを打てるような体制のために努力をしていただきますことを要望して、一回目の質問を終わります。
 ご清聴ありがとうございました。
○議長(下川俊樹君) ただいまの和田正人君の質問に対する当局の答弁を求めます。
 知事西口 勇君。
  〔西口 勇君、登壇〕
○知事(西口 勇君) 和田議員にお答えをいたします。
 コスモパーク加太計画は、関西国際空港の埋め立て用土砂採取跡地を活用した新しい町づくりプロジェクトとして、県、市、県土地開発公社の三者が一体となった加太地域開発整備推進協議会により計画を推進してまいりました。この間、加太開発整備事業として県公社が事業主体となり、和歌山市の協力も得ながら事業推進を図ってまいりました。このような経緯を踏まえまして、県公社の事業費に関する問題につきましては、今後とも引き続き、三者協のメンバーである和歌山市と協議を続けてまいりたいと思います。
 また、和歌山下津港本港沖地区計画につきましては、議員ご指摘のとおり、構想段階からさまざまな形で和歌山市にも参画をしていただき、検討を進めてきたところでございます。また、地方港湾審議会、景観検討委員会の皆さんにも大変ご苦労いただいているところでございます。
 今日までの経過の中から、自然との調和を図りながら港湾機能を高めていくということは必要なことであると考えております。こうした中で和歌山市長から要望書が出されておりますが、景観面からの要望と、一方、港湾機能面での検討も含まれてございますので、今後とも、市民を初め多くの方々のご意見をお聞きするとともに、関係機関との調整を図りながら総合的な適切な対応をしてまいりたいと考えております。
 次に、加太・紀泉地域の整備促進についてであります。
 当地域には、和歌山大学の統合移転、システム工学部の設置、地域を代表する産業の立地、あるいは航空会社の社宅など、一定の進展を見てございますけれども、最近の経済情勢や投資環境などによりまして、リゾート施設や新たな産業の立地など、課題が残されておるところでございます。
 しかしながら、当地域は関西国際空港から至近の距離に位置をしておりまして、紀淡連絡道路等の実現をにらみ、広域的な交流連携のかなめと期待される地域でもございます。私は、和歌山市から橋本市までの紀の川流域地域について、大阪府泉南地域との連携を図りながら一体的整備を進める紀泉百万都市圏構想を推進してございますけれども、加太・紀泉地域につきましては、広域交流、連携ネットワークの中心的な役割を担うことのできる西の拠点として地域整備を進めてまいりたいと考えてございます。
 以上であります。
○議長(下川俊樹君) 企画部長中村協二君。
  〔中村協二君、登壇〕
○企画部長(中村協二君) 和田正人議員にお答えをいたします。
 紀泉南丘陵開発に関連してのご質問のうち、まず和歌山大学新駅設置の現状と今後の予定についてでございます。
 和歌山大学新駅設置の現状と今後の予定についてでございますが、昨年の三月に県、和歌山市、開発事業者、それに南海電鉄の四者で基本的な進め方について合意し、土地区画整理事業の手法を用いて宅地開発と新駅をあわせて整備していくことといたしました。
 ご指摘のとおり、和大新駅は和歌山大学等へのアクセスとして大変重要な役割を担うとともに、紀泉南丘陵地域の振興のかぎをにぎるプロジェクトの一つであると考えてございます。しかしながら、宅地開発事業の実質的な主体である日本リースが昨年九月に会社更生法の適用申請を行い、現在更生手続中でございますので、和大新駅の事業展開につきましては会社更生計画が明らかになるまで推移を見守っている状況にございます。
 次に、県が指導的立場に立って新駅設置を推進すべきではないかというご質問でございます。
 和大新駅の設置につきまして、県としては、新駅設置を支援するために国の制度である住宅宅地総合支援事業に基づく補助金の導入に努めますとともに、県と市が共同して新駅の利用者の需要予測に関する調査を行っているところでございます。先ほども申し上げましたように、現在、更生手続の推移を見守っているところでございますが、今後とも和大新駅の実現に向けて引き続き取り組んでまいりたいと存じます。
 次に、東西幹線道路の取り組み等についてでございます。
 紀泉南丘陵地域に構想しております東西幹線道路は、和大新駅を中心にしてコスモパーク加太計画を初めとする官民の開発計画地を結ぶものであり、紀泉南丘陵地域の振興を支える重要な交通基盤であると認識をいたしております。
 このため、平成四年度から順次調査を進めてまいりましたが、東西幹線道路の実現には紀淡連絡道路や第二阪和国道等とのネットワークが不可欠でございますので、今後とも紀淡連絡道路が事業化されますよう国に要望してまいるとともに、関係部局と連携して具体化に向けて取り組んでまいりたいと考えてございます。
 以上でございます。
○議長(下川俊樹君) 土木部長長沢小太郎君。
  〔長沢小太郎君、登壇〕
○土木部長(長沢小太郎君) 和田正人議員の、紀泉南丘陵開発に関連してのご質問にお答えいたします。
 まず、新駅周辺地域の市街化区域と公共下水道区域への編入の問題でございますが、市街化区域への編入につきましては、都市の健全な発展と秩序ある整備を図るため、おおむね十年ごとに全体の見直しを行っております。市街化調整区域を市街化区域に編入するためには、まず確実な事業主体が存在していること、及びこの事業主体が土地利用の計画を定め、計画的な整備を確実に行うことが必要であります。このようなことをもとに、平成二年の第二回見直しに当たっては、和歌山大学、日本航空及びノーリツ鋼機の宅地等を編入いたしました。
 ご質問の新駅周辺地域の市街化区域への編入につきましては、今後、整備計画の事業主体、事業手法等が定まった時点で、公共下水道を含め、関係機関と協議してまいりたいと考えております。
 次に、第二阪和国道に関連してのご質問でございます。
 第二阪和国道につきましては、県内部四・七キロメートルのうち和歌山市大谷から元寺町の二・二キロメートルの区間が昭和六十三年度に和歌山北バイパスとして事業化され、現在の進捗状況は用地買収率が約九二%であり、工事につきましては、楠見中、粟地区の高架橋下部工事及び、仮称でございますけれども、新南海橋の下部工事等が進められており、今後も平成十四年度の完成供用を国に強く働きかけてまいります。
 また、大阪府内の十五・九キロメートルにつきましては、阪南市自然田から岬町淡輪の九・〇キロメートルの区間で鋭意事業が進められており、このうち阪南市自然田から箱作までの区間が平成十四年度完成目途と聞いております。残ります府県境の岬町淡輪から和歌山市大谷の九・四キロメートルの区間につきましては、今後とも大阪府と協力しながら早期事業化を国に強く働きかけてまいります。
 以上でございます。
○議長(下川俊樹君) 総務部長藤谷茂樹君。
  〔藤谷茂樹君、登壇〕
○総務部長(藤谷茂樹君) 和田正人議員にお答え申し上げます。
 生活空間倍増戦略プランの一環としての地域戦略プランにつきましては、議員ご承知のように、市町村みずからテーマを設定し、地域の主体性と創意工夫を基本として策定するものであります。和歌山市におきましても一月末にその骨子を国に提出したところであり、現在、関係各省庁において認定に係る検討が行われていると聞いております。提出されたプランの中には議員ご提言の内容は含まれておりませんが、今後、国における検討状況等も踏まえ、プランの修正が必要である場合には、県勢の発展につながるよう和歌山市からの協議に対して相談に応じてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○議長(下川俊樹君) 答弁漏れはありませんか。──再質問を許します。
 47番和田正人君。
○和田正人君 知事並びに担当部長からお答えをいただきました。数点にわたって要望申し上げたいと思います。
 まず一点目は、知事からお答えをいただきましたコスモパーク加太に関係する問題でございます。
 現在、その土地利用計画策定を、平成九年度一千五百万円、平成十年度五百万円、そのうち和歌山市が百二十五万円を支出して外部委託をしていると聞いてございます。さらに、コスモパーク加太の全体の土地の約二〇%が和歌山市の所有する土地であるというふうに理解をしております。委託をしている計画案がすぐれた内容でありましても、即実現できる現在の環境ではありませんから、民間活力が誘発できる環境整備を県の責任で進めるということは必要なことであると私は思います。今後の進展によって、和歌山市は大きな恩恵を受けるはずであります。
 私は以前にも提言をいたしましたが、県有地として一部を県が買い上げておくこと、さらに、利用計画の内容によっては賃貸方式なども視野に入れ、県土地開発公社の借入金を少なくしていく方法について検討されながら、全く関係のないというふうな発言のされたこの借入金の取り扱いについて、和歌山市との協議を進めていただきたいことを要望しておきます。
 二点目に、知事からお答えをいただきました加太・紀泉地域の整備促進についてであります。
 知事の答弁にありましたように、加太・紀泉地域については、広域交流、連携ネットワークの中心的な役割を担うことのできる西の拠点として地域整備を進めるということでありますが、紀泉南丘陵地域においては整備された道路がほとんどないわけであります。既存開発地は平たん部の未改良の道路に接続して進入道路を整備しているため、開発が行われるたびに市街地の交通が増加し、混雑度は年々高まっているのであります。今後も人口増加が見込まれる地域である紀の川右岸地域の発生交通量をいかに処理するか、整備課題として都市計画道路の整備率の向上、開発計画地への進入道路の整備、道路交通のボトルネック箇所の解消等、より具体的な先の見える取り組みを強く要望するものであります。
 次に、新駅設置に関係するご答弁をいただきました。和大新駅計画について、その現状は理解をいたします。今後、開発事業と連携して県が主体となって推進していくことで早期の実現が可能になるのではないか、紀泉南丘陵地域の振興のかぎを握るプロジェクトの一つであると、従来からも認識されている答弁であります。地域の活性化と民活の誘発メリットを生み出す新駅実現に県として積極的に取り組んでいただくよう、重ねて要望しておきます。
 さらに、東西幹線道路の取り組み等について、答弁の最後に関係部局と連携して具体化に向けて取り組んでまいりたいとありましたので、企画部から実践をする土木部へ具体的な事業を進めるための協議へと前進するものと理解をして、この段階での答弁を了としておきます。
 先ほど、医大に関係をして要望申し上げました。私は、あえて知事説明要旨の中に水産業に係ることがなかったということを、この議場の壇上から申し上げました。過日の水産部会の中でも申し上げたわけであります。
 今、和歌山県下、ほとんどの産業が冷え込んだ状態で、いろんな話を考えてまいりますと、三月期決算が終わったら倒産をする会社が出てくるのではないか。このようにいろいろと懸念をされている経済環境の中で、国の緊急経済対策やそれを受けて県が進めようとしているこの新年度予算は県民の期待にこたえて一つ一つの施策が形としてあらわれてくるように、そして、毎年明許繰り越しなど提案をされますけれども、可能な限り事業を遂行するに当たって、用地を持っている皆さんと本当にご苦労いただいている担当者の協議なども含めて、和歌山市を中心にしたこの私どもが住むふるさとが、二十一世紀に向かって本当に住みよい環境を整え、県民が県行政を信頼し、さらにともに頑張っていこうと、こういう知事の言う元気の出せる県政であるために、知事以下、県職員の皆さんのさらに一層のご努力をご期待申し上げて、私の要望を終わります。
 以上です。
○議長(下川俊樹君) ただいまの発言は要望でありますので、以上で和田正人君の質問が終了いたしました。

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