平成11年2月 和歌山県議会定例会会議録 第3号(高瀬勝助議員の質疑及び一般質問)


県議会の活動

  午後一時三分再開
○議長(下川俊樹君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
○議長(下川俊樹君) 質疑及び一般質問を続行いたします。
 19番高瀬勝助君。
  〔高瀬勝助君、登壇〕(拍手)
○高瀬勝助君 私は、二巡目の国民体育大会誘致とスポーツ振興、ビッグホエールとビッグ愛による和歌山の活性化、マリーナシティ等を活用した観光の三点につきまして質問をさせていただきます。
 まず初めに、二巡目の国民体育大会誘致とスポーツの振興についてお伺いをいたします。昨日、森議員、中山議員からも関連の質問がございましたので重なるところがあるかもわかりませんが、お許しをいただきます。
 私は、質問の機会をいただくたびにスポーツに関するさまざまな内容を取り上げてまいりました。かねてから、地域社会が発展するためにはこれを支えるための有為な人材育成が大切であり、豊かな人間形成や未来を担う青少年の健全育成のためには非常に重要な役割を持っているスポーツを通じて地域の活性化づくりをする必要があると申し上げてまいりました。最近、和歌山は余り元気がありませんが、こういうときこそ、スポーツを振興することによって元気を取り戻す、乗り越えるということが大切だと思うものであります。
 縁がありまして、私は以前から多くの仲間とともに軟式野球界のお世話を続けさせてもらっておりますけれども、他のスポーツ団体とも少なからぬ交流を持っております。こうした経験を通して、スポーツの持つすばらしさに魅せられ、スポーツを通しての人間形成が私の信念とするところになっているわけであります。したがいまして、私は今後もスポーツの普及振興をライフワークとして取り組んでまいりたいと思っているところでございます。
 さて、国民に夢と感動を与えた長野オリンピックからはや一年。スピードスケートの清水選手の大活躍、多くの期待を背中に受けながら残念な結果に終わった堀井選手の涙、また女子競技で見事日の丸を掲げた里谷選手や岡崎選手のさわやかな笑顔、多くの期待を受けるという重圧の中で立派に期待にこたえたスキージャンプ陣の活躍など、一つ一つのシーンが今でも私たちの脳裏に鮮やかに浮かんでまいります。また、サーカーのワールドカップにも心熱くなるものがありました。スポーツの感動は、頂点を目指し必死に自分と相手に打ちかつために日ごろたゆまざる努力を積み重ねている選手のその生きざま、そして多くの期待を背負いながらも精いっぱい戦い抜く姿であります。
 ところで、昭和四十六年に本県で開催した黒潮国体では、県、市町村、スポーツ団体、指導者、選手が県民と一体となって取り組み、見事天皇杯を獲得いたしました。当時から、本県のスポーツ振興は国体終了後にこそ始まるものであるとの考え方から、ポスト国体として全国に先駆けてさまざまな振興策が展開され、その後の国体においても常に上位の成績をおさめ、あわせてだれもが気軽に参加できる県民スポーツの振興など、まさにスポーツ王国和歌山としてその名を全国に知られるところとなっていました。
 また、競技会場となった市や町、例えば有田市のホッケー、田辺市の弓道、新宮市のサッカー、日置川町の硬式テニス、かつらぎ町の軟式テニス等、その競技が地域に定着し、現在でも活発な活動が行われています。一方、当時は活発であったものの現在はその面影すらなくなったという地域もあり、残念ながら最近の本県スポーツ界は競技スポーツという面では全体として低迷していると言わざるを得ないと思います。
 昭和六十三年から国体も二巡目を迎え、さきの県議会における知事の答弁にもありましたように、平成二十七年に本県で開催することを目指し、誘致のための計画が進められていると推察いたします。国体につきましては、後利用を含めた施設のあり方など、その是非について議論もなされているところでございますが、私は二十一世紀を迎えようとする今、国民の願いは心と体の健康、生きがいのある豊かな人生、他人を思いやり、また多くの人々と助け合っていくということであり、このためにはスポーツの振興は欠かすことのできないものと確信をしております。
 二巡目の国体開催に向けては、今後、競技力の向上はもとより、施設整備等に県や各市町村の経費負担は当然必要になりますが、現在の国体開催県では、その後の利用として市町村のスポーツ振興や学校体育施設の有効活用が図られるなど、広くスポーツ振興、市町村の活性化に大きな役割を果たしていると伺っております。
 平成二十七年といえば、残すところあと十六年であります。十六年といえば長いようには思いますが、施設の整備は本県の施設の現状等からいたしましても、十年から十五年という長期の準備期間も必要ではないかと考えております。この辺で具体的なスポーツ施設の整備構想をつくり上げていくべきではないかと思いますので、この点について知事のご所見をお伺いしたいと思います。
 次に、競技スポーツの向上策についてお伺いいたします。
 昨年末から、サッカー、ラグビー、駅伝などのウインタースポーツがテレビ等で放映され、多くの県民が声援を送ったところでありますが、さきにも申しましたように、このところ本県スポーツ界は全体としていささか低調であります。二巡目国体の誘致・開催を目指す中で本県競技スポーツの再構築を図るということも一つの方法だと思いますが、当面の競技スポーツの向上策について教育長にお伺いいたします。
 二点目に、ビッグホエールとビッグ愛による和歌山の活性化についてお伺いいたします。
 二十一世紀は二十世紀のような経済成長は望めず、少子化などにより投資余力の減少が見込まれることから、重点的、効率的な公共投資を余儀なくされると思います。また、今までの投資を効果あるものとするために既存施設を有効に利用する必要があり、アイデアを出し、情報を発信していくことがより重要になってくると思います。
 さて、和歌山市手平の旧国鉄和歌山操車場の跡地に平成九年七月に和歌山ビッグホエールが、また昨年十二月に和歌山ビッグ愛がオープンいたしました。この広大な用地の活用に当たっては、県民の期待と注目を集める中、検討が進められ、健康ふれ愛和歌山計画が策定されました。この計画によりますと、保健の充実、福祉の充実、健康増進、地域社会の担い手の活性化を柱とした健康福祉、触れ合い交流の拠点づくりを図るものでございます。こうしてビッグホエール、ビッグ愛の両施設が誕生したところであり、計画を策定したときはちょうど景気が下降局面にかかるという時期にもかかわらず、計画どおり二つの施設とも予算を確保し、デザイン的にもすぐれ、全国どこに出しても恥ずかしくない立派な施設ができ上がったと思っております。地元選出の議員といたしましても、関係者の皆様のご努力に敬意を表する次第でございます。
 ビッグホエールは、太平洋に旅立つ鯨をイメージした躍動感あふれる特徴的な外観が反響を呼び、マスコミにも取り上げられ、全国から視察が相次いだと伺っております。また、オープニングイベントでは多くの観客を集めましたが、収容能力が大きく、これまで県内で開催されなかった大規模な展示会や室内競技会が開催できるようになり、昨年も国際卓球選手権大会やCIOFFアジアこどもフェスティバルなど、国際的なイベントが開催されました。その他にも、地域のスポーツ大会や集会、展示会など、多目的に利用されていると聞いています。
 一方、ビッグ愛は三百人収容の大ホールや展示ホール、各種会議室を有し、歯科口腔保健センター、精神保健センター、成人病センター、研修センターなどの保健福祉の拠点施設や国際交流センター、青少年活動センター、女性センターなどの県民活動を支援する施設が入居しております。こうした入居機関が十六あると聞いており、またホテルやレストランも併設されています。開館後三カ月しかたっていませんが、女性センターなど新しくできた施設は、講演会や相談業務など活発に事業展開しているようであります。また、歯科口腔保健センターや成人病センターなどビッグ愛に移転してきた施設も、最新鋭設備を導入し、治療や検査を受ける人に好評のようであります。会議室の利用者も多く、レストランも繁盛していると聞いております。私も何度か訪ねましたが、いつもロビーは来館者でにぎわっていました。
 しかし、ビッグ愛の施設自体まだ知らない人も多いかと思います。もっと県民への広報を行うことによって利用が図られると思います。また、道順や駐車場の位置がわかりにくいと感じましたが、案内表示についてもご検討願いたいと思っております。
 そこで、ビッグホエールのオープン以来の利用状況、並びに開館後まだ三カ月もたっておりませんが、ビッグ愛の利用状況と利用促進のためのPR方法について、生活文化部長並びに福祉保健部長にお尋ねをいたします。
 今後、ビッグホエール、ビッグ愛の両施設の利用促進に取り組むことと思いますが、そのための課題が幾つか残されているように思います。ビッグホエールで催し物をやりたい、催し物を見に行きたいが駐車場が少ないので困るという話をよく聞きます。このたび、ビッグ愛の駐車場が設けられ、また現在中央部分で駐車場の整備を進められているようですが、全体の駐車計画はどうなっているか、示していただきたいと存じます。また、出入り口が国体道路一カ所となっていることから交通渋滞が予想されています。JR宮前駅の踏切口に誘導できないものか、駐車計画とあわせて生活文化部長にお尋ねをいたします。
 ビッグホエールにつきましては、民間企業による展示会や県民の集会、スポーツ大会などの利用促進策を考えていく必要があると思います。また、ビッグ愛につきましては、福祉保健関係施設の利用促進や県民の学習、文化、集会、交流などで参加を促進していくことが重要になると考えています。特に、ビッグホエールとビッグ愛の両施設が連携し、相乗効果を発揮することが大事になると思います。そのためには、県を挙げて全国的な会議やイベントを誘致するなど、集客に努めていただきたいと思います。そのことが元気ある和歌山を実現し、和歌山県の活性化につながると確信いたします。
 そういった意味から、これは要望でもありますけれども、和歌山の活性化のためにこの二つの施設をどう連携させ活用していくか、関係部局が今後さらに連携を密にして対策を考えてほしいと思っています。
 最後に、和歌山マリーナシティ等を活用した和歌山市の観光振興についてお尋ねをいたします。
 本年四月二十九日から百十四日間にわたって、南紀熊野体験博が紀南地域を中心に開催されます。風光明媚なリゾート地や歴史遺産に恵まれた南紀熊野をリゾート実感してもらおうと、県や紀南を中心とした市町村などが実行委員会をつくり、和歌山こそが心をいやし、満たし、よみがえらせる日本人の心のふるさとであると国内外にPRするとともに、県民にはすばらしい和歌山、特に熊野地方の魅力を再発見していただこうということで、この体験博を将来に向けた二十一世紀の和歌山づくりのステップにしようと取り組まれています。また、体験博では二百万人の参加を目標に取り組まれていますが、西口知事はこの体験博の機会をとらえてわかやま元気宣言を行われました。
 しかし、景気が低迷する中、観光立県の推進に取り組む本県にもこの影響は如実にあらわれています。日本経済新聞の記事によりますと、県内の代表的なテーマパークである白浜のアドベンチャーワールドでは、平成九年十二月から昨年十一月までの一年間に九十万一千人が訪れたものの前年に比べて一七・八%の減少で、七年ぶりに年間百万人の大台を割り込みました。また、県内のもう一つの代表的なテーマパークであるマリーナシティにあるポルトヨーロッバでも、今年度の入場者数は七十八万八千人と前年度実績九十六万八千人を一八・五%も下回ると予想され、平成六年の開業以来、初めて八十万人を割り込むと見られています。特にポルトヨーロッパへの来園者の落ち込みは、景気の低迷はもちろんのこと、明石海峡大橋の開通などで日帰り客の落ち込みが目立ったということであります。
 また、県観光課がまとめた県内の主な観光地の人出状況を見ますと、この期間中、天候に恵まれたことから日帰り客は前の年より五・九%、およそ四万人ふえたものの、宿泊客は前年度より一〇・三%、およそ一万二千人減少しています。日帰り客は、国道三百十一号線などの幹線道路が大きく整備された本宮町で一六・七%ふえ、大みそかのイベントがヒットしたポルトヨーロッパを中心にした和歌山市で五・七%増となっています。
 しかし、景気は依然として低迷している中、この先、南紀熊野体験博が行われる紀南地方やその周辺は別として、和歌山市を中心とした観光地の先行きにはかなり大きな不安があります。厳しい財政状況にある和歌山市が市政施行百十周年記念イベントを中止したこともその一つであります。県におかれましては、和歌山市とその周辺の観光地、マリーナシティを初め和歌山城、和歌浦、加太、友ケ島等々の観光地をどのようにPRしていくのか。和歌山市が南海電鉄に観光事業用に貸している友ケ島は年々観光客が減少し、平成九年度は三万人にまで落ち込んでいます。今年度は三万人を割り込むのが必至という状況になっています。
 この友ケ島は、県の燦黒潮リゾート構想の中で加太地区が国際リゾート都市として位置づけられていたほか、計画が決定した紀淡海峡大橋が完成すれば大きな観光スポットとして注目されるのは間違いありません。またマリーナシティは、十八世紀の地中海の港町をイメージしたテーマパークであるポルトヨーロッパを初め、近海や関西国際空港経由の世界の魚介類を買うことができる観光魚市場、県の情報発信施設であるわかやま館、リゾートホテル、夕日のきれいなサンセットビーチ、さらに大型クルーザーの発着場やヨットハーバーなど、マリンリゾートの発進基地として十分に整備されており、この秋に完成の温泉施設も含め、大阪市内から一時間半以内で行ける海洋型の複合リゾート都市であります。しかし、大阪市内にアメリカ映画のテーマパークであるユニバーサルスタジオが建設中であり、今後厳しい環境にさらされることも考えられます。
 そこで、このマリーナシティや和歌浦湾、友ケ島などの資源を生かした和歌山市を中心とした観光のあり方について県はどのように考えておられるか、商工労働部長にお伺いしたいと思います。
 以上で、第一回目の質問を終わらせていただきます。清聴ありがとうございました。
○議長(下川俊樹君) ただいまの高瀬勝助君の質問に対する当局の答弁を求めます。
 知事西口 勇君。
  〔西口 勇君、登壇〕
○知事(西口 勇君) 高瀬議員にお答えをいたします。
 スポーツ施設の整備構想についてでございます。
 近年の国民体育大会は、開催県のすべての市町村が競技会場あるいは関連イベントの会場となってございまして、まさに県挙げての取り組みがなされてございます。議員のお話にございましたように、国体開催を機にその地域のスポーツ振興はもとより地域に根差したスポーツが芽生えるなど、市町村の活性化にも大きな役割を果たすものと考えてございます。
 お話にございましたスポーツ施設の整備につきましては、現在、関係部局であらゆる角度から検討を行っておりますけれども、国体についての文部省通知にもございますように、できるだけ既存の施設を有効に活用するとともに、新設する場合でも大会後広く地域の方々が利用しやすい施設であることなどに配慮する必要があろうかと思いますので、その点も考慮しながら考えていきたいと思っております。
○議長(下川俊樹君) 生活文化部長大井 光君。
  〔大井 光君、登壇〕
○生活文化部長(大井 光君) 高瀬議員質問の、ビッグホエールとビッグ愛による和歌山の活性化についての二点の質問にお答えいたします。
 まず、ビッグホエールの利用状況についてでございます。
 議員お話しのように、開館以来、各種スポーツ、式典、集会、見本市、興行など、多彩なイベントにご利用いただき、入場者数は本年一月末までで約五十七万人を数えてございます。また、利用率の面から見ますと、同期間で約五七%でございます。これは、類似の立地条件にある他府県の施設と比べてやや上回ってございますが、今後とも活発に利用されるよう積極的に各方面へ働きかけてまいりたいと考えてございます。
 続きまして、駐車場計画等についてでございます。
 駐車場につきましては、現在、中央部分で新たに約四百台収容の駐車場を整備中でございます。この駐車場には、樹木を植栽するなど、できるだけ緑を多く取り入れ、安らぎのある空間になるよう計画いたしております。なお、これが完成いたしますと、既にあるビッグホエールとビッグ愛の駐車場を含め約千台の駐車が可能になり、大きな催しにも対応できるのではないかと考えてございます。
 また、JR宮前駅方面への出庫の件でございますが、JR宮前駅の踏切口へ車を誘導できるよう、今後関係機関と十分協議してまいりたいと考えているところでございます。
 以上でございます。
○議長(下川俊樹君) 福祉保健部長小西 悟君。
  〔小西 悟君、登壇〕
○福祉保健部長(小西 悟君) 高瀬議員ご質問のビッグホエールとビッグ愛による和歌山の活性化について、お答えを申し上げます。
 県民交流プラザ和歌山ビッグ愛の利用状況とPR方法でございますが、ビッグ愛は、人生八十年時代における健やかな地域社会づくりを目指し、保健福祉、触れ合い交流の拠点施設として昨年十二月にオープンいたしました。現在、十六の施設、機関が入所しており、連携を図りながら積極的な活動を行っているところでございます。また、大ホール、展示ホール、各種会議室を設けており、県民の学習や交流の場として広く利用していただけるものとなっております。
 オープン以来、会議室等の利用率は、十二月が約三一%、一月が約五六%となっております。最近では県民の皆様からの問い合わせが多くなり、二月、三月の利用も増加してきている状況でございます。
 また、議員ご提言のビッグホエールとの連携につきましては、関係機関、団体に働きかけるなど、一体的な会議や催し物を開催していきたいと考えております。本年八月には、福祉保健の関係機関や社会福祉法人、ボランティア団体との共催で、ビッグホエール、ビッグ愛の両施設を使った福祉のまちづくり99フェスタを計画しているところでございます。
 今後とも、ラジオ、テレビやパンフレット、チラシによる広報活動に努め、行事予定の情報提供を行うなど、企業や民間団体、県民の方々に広くPRを行い、利用促進を図ってまいりたいと考えてございます。
 以上でございます。
○議長(下川俊樹君) 商工労働部長上山義彦君。
  〔上山義彦君、登壇〕
○商工労働部長(上山義彦君) マリーナシティ等を活用した観光についてお答えします。
 和歌山市周辺は、瀬戸内海国立公園の一角として、温暖な気候、豊かな自然と相まって、万葉の時代から景勝地として親しまれてまいりました。平成六年の世界リゾート博の開催、また同年の関西国際空港の開港、平成七年の大河ドラマ「八代将軍吉宗」の放映などによりまして、地域の活性化に大きな効果がもたらされました。
 しかし、現在の厳しい経済環境下にあって、また旅行形態の変化などにより団体客を中心とした旅行需要が大幅に落ち込み、観光産業も全国的に深刻な問題となってきており、ゆとり型や体験型など、多様な商品提供が望まれているところであります。
 マリーナシティは海洋都市リゾートとして整備されてきておりますが、議員ご質問のとおり、加太、和歌浦湾、友ケ島などの周辺観光地を含めた広域的な観光が今後の観光のあり方としてとらえていく必要があると考えております。二十一世紀は観光産業が基幹産業の一つであると言われており、もてなしの心をもって観光客を温かく迎え、来てよかった、また来たいと言われる観光地づくりが必要と考えております。
 そのためには、地元の皆様の熱意が何にも増して大切であります。県といたしましては、平成七年度から、県内の主要観光地と共同で大手旅行代理店とのタイアップキャンペーン、雑誌での観光PR、三大都市圏での観光キャラバンの実施を中心とした「ゆうわく和歌山キャンペーン事業」を進めてまいりましたが、平成九年度からは和歌山市もこれに参画し、より広域的な観光PRに努めてございます。
 今後とも、和歌山市内への観光客の増加に努めるのはもちろんのこと、県内への観光客の誘致に取り組んでまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○議長(下川俊樹君) 教育長小関洋治君。
  〔小関洋治君、登壇〕
○教育長(小関洋治君) スポーツの振興についてお答えいたします。
 競技スポーツの向上策についてでありますが、ご指摘のとおり、最近の本県スポーツの状況を見てみますと、世界大会や全日本で活躍している選手もありますが、全体的には必ずしも満足できるものではありません。
 スポーツを観戦する人が多くなっている中で、本県を代表する選手が国際大会や全国大会で活躍することは、明るい話題と勇気、郷土愛をはぐくむことにもつながり、その果たす役割は大きいものと思います。
 当面の強化対策といたしましては、各競技団体でことしの熊本国体、来年の富山国体を目指した強化の取り組みを行っているほか、平成十年度から高等学校十二校三十クラブを対象としたハイスクール強化モデル校指定事業を進めているところであります。また、平成十一年度は元気予算として、国際的な大会で活躍した選手や指導者をアドバイザーコーチとして委嘱し年間を通じて高度な技術や戦術の指導を受けるなどの、がんばれ「スポーツの和歌山」推進事業に要する予算をお願いしているところであります。また、ジュニア選手の発掘のために本県の優秀な選手や指導者が県内各地方を巡回し模範演技や技術指導等を行う事業など、中長期的な対策をも講じてまいる所存であります。
○議長(下川俊樹君) 答弁漏れはありませんか。──再質問を許します。
 19番高瀬勝助君。
○高瀬勝助君 ご答弁ありがとうございました。要望ではございますけれども、少し申し上げます。
 特に、ビッグホエールとビッグ愛が大変好評だということで、利用者もふえてきているようですけれども、今のところ、駐車場へ入る標識といったものがまだ少し不足しているようです。あの道路は大変交通渋滞になる地域でもございますので、標識とか誘導については十分配慮されながら、交通事故につながらないような方法を考えていただきたいと思います。
 また、過日行かしていただいたときに、ビッグホエールとビッグ愛の中間に変電用の送電線がJRの方から入ってきておりまして、ちょうど両方を分断しているような形でございましたので聞きましたところ、JRの送電線の電圧を上げるために置いているということです。見れば、二百坪ぐらいあるんですかね。ちょっと伺えば交渉中の話もあるということですので、何とか機会をとらえて用地買収なり場所を移していただければ、両施設の有効利用がなおスムーズになるんじゃなかろうかと思います。その点、どうか当局として頑張っていただいて、JRさんと交渉して何とかそれを取れるように要望いたしておきます。
 もう一点、世界リゾート博であれだけ成功したマリーナシティの関連なんですが。
 今の和歌浦を含めた加太、友ケ島は、大変観光客が落ち込んでいるようです。観光地としては白浜とかありますけれども、このマリーナシティにも温泉がわき出てまいったわけですから、和歌山市の観光面からすれば大変この地域が魅力的に──かつて昭和二十五年に日本観光地百選で海岸美日本一になった歴史背景もありますし、また四十五年にも海岸美日本一と言われておりますし、これから紀淡海峡への大橋とかの考えもあるわけですから、それに関連した形で友ケ島あたりの利用も含めてこれからもっと考えるべきじゃなかろうかと。そうした中で、和歌浦から加太、友ケ島に至る海岸のシーサイドロード施設などをつくることによってコスモパーク加太の発展につながる大きな拠点もできるんではなかろうかと感じております。
 どうか、観光立県をうたうとき、まず和歌山市がそういう形で栄え、たくさんの観光客に来てもらえる存在になるよう、和歌山市の選出議員として特にそういうことを要望して、終わります。
○議長(下川俊樹君) ただいまの発言は要望でありますので、以上で高瀬勝助君の質問が終了いたしました。

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