平成9年6月 和歌山県議会定例会会議録 第4号(新島 雄議員の質疑及び一般質問)


県議会の活動

 午後一時三分再開
○副議長(下川俊樹君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
○副議長(下川俊樹君) 質疑及び一般質問を続行いたします。
 10番新島 雄君。
 〔新島 雄君、登壇〕(拍手)
○新島 雄君 議長のお許しをいただきました。議場にはたくさんの皆さんがお見えでございますので、こんなうれしいことはないと光栄に思い、張り切って質問をさせていただきたいと思います。中にはご存じの顔もいらっしゃるようであります。ありがとうございます。
 西口知事、知事はスポーツが好きですか。私は大好きです。昭和四十六年、早いものであれから二十六年が過ぎました。ことしは大阪で開催をされます。もうそろそろ準備にかかってもいいのではないでしょうか。本県においての国体開催について、知事、決意のほどをお聞かせください。
 国体の開催は、地域区分、またブロック区分により輪番に開催されます。本県で開催するには、一番近い開催で平成二十七年となります。先般開催された県の体育協会の総会では、本県で二巡目の国体を平成二十七年に誘致するとの決議がなされたと伺っております。国体の開催は、スポーツの振興だけでなく、文化や経済の発展にもつながるものであり、その波及効果ははかり知れないものがあると思います。誘致開催となれば、その成功に向け中長期的展望の中で計画的な取り組みが必要となってまいります。
 今から十八年後と言えば大変先のように感じますが、決して早いとは言えないと思います。今、声を上げ、スタートを切ろうではありませんか。国体を開催するには、スポーツ施設はもちろんのこと、交通アクセス、宿泊施設、選手強化など、大変多くの整備が必要となってまいります。当然、市町村を初め県民挙げての理解、協力が必要となります。それが和歌山県全体の活力となってくるものと確信をいたします。これこそ、輝け和歌山であります。すばらしい答弁を望みます。
 続いて、生涯スポーツの振興について教育長に質問をいたします。
 夕方や朝早く、和歌山城の周りや自宅近くを仲間とともにジョギングやウオーキングを楽しんでおられる方をよく見かけます。テニスやゴルフ、バレーボールやソフトボール、水泳など、さまざまなスポーツを多くの方々が楽しんでおられます。また週末には、フィッシングやボードセーリング、ジェットスキーなどマリンスポーツを愛する人も多くおられ、県外からも多数の方が和歌山を訪れております。私も、ある会の中でマリンスポーツ同好会というものに所属をさせていただきまして、釣りやモーターボート、また磯遊びにと楽しく参加をさせていただいております。
 本県では、来月二十五日から二十七日を中心に第二回全国アウトドアスポーツフェアが開催されます。このフェアは、本県の豊かな自然や歴史を活用したすばらしいイベントであります。多くの県外からの参加者に、和歌山のすばらしさを知っていただく絶好の機会であります。ぜひとも成功させていただきたいと、心から応援をするものであります。このフェアを契機にアウトドアスポーツに対して継続的な取り組みを推進し、一層の普及、振興を図っていただきたいと考えます。そのことが広く生涯スポーツの振興にもつながるものではないでしょうか、ご所見を賜りたいと思います。
 次に、「教育おこし」として質問を進めます。
 ことしは、教育基本法、学校教育法ができて五十年の節目の年であります。この教育基本法の中に、「個人の尊厳」とか「人格の完成」、そんな言葉が出てきます。教育現場においてのいじめや校内暴力の報道を聞くにつけ、これらの言葉が具体的な形で否定をされているのではないかと考えます。私には、原因について明確に提示できる自信はありません。しかし、考えられることは、しつけや道徳教育の基本を見失った戦後の教育が考えられます。そして痛感するのは、いじめや暴力を容認し、抵抗力を失った大人社会、しつけや道徳の乱れを自由と履き違えてきた大人社会があると思います。それが、正直に子供社会へ映し出されたものと考えます。大人社会のつくりかえを、自分自身の問題としても取り組んでいかねばと考えております。政府も、国のつくりかえをしようとしております。財政構造改革や省庁の統廃合、教育改革、規制緩和、いろんな分野でつくりかえを考えております。
 戦後日本は、しゃにむに走り続けてまいりました。そして今、周りに気を配りながら走らねばならない時代になってまいりました。先日のデンバーサミットにおいても、G7表明を見ても、本当に日本の責任の大きさを痛感いたします。他人の痛みを顧みず、自分だけがよければいい、こんな考えや時代が続くはずもありません。ルールの中で切磋琢磨してお互いに相手を認めつつ、大きな目標に向かって進んでいく時代ではないかと考えます。そのためにも、つくりかえが必要です。
 村おこし、町おこし──皆さんはそういう言葉はよく聞かれると思います。私は、あえて今回、「教育おこし」という言葉を使わせていただきました。先ほど質問した国体開催も大きな教育おこしの一つであります。教育おこしは、間近に迫った二十一世紀に正しく対応できる人材を育成するために大変重要であり、これからは教育おこしの時代であります。それは、人への投資です。人的投資というものは、建物や環境整備のように具体的に形に残るものではありません。すぐに効果があらわれにくいものであります。教育とは、そもそも人への投資なのです。次の世代や未来のためへの投資であり、長期的な広い大きな視野に立って考えなければなりません。そんな中、平成十年度政府予算等に関する重点項目の中に、和歌山大学と観光大学について書かれております。
 まず、観光大学について質問をいたします。
 そもそも、この観光大学とは何なのかということであります。運輸省に要望をしていくのですが、観光和歌山をうたう本県にとっては、何か魅力を感じさせる学校のような気がいたします。内容、規模、設置場所などをお教えいただくとともに、何年後を目指しているのか、いつまで要望をなさるおつもりなのかもお教えをいただきたいと思います。
 また、平成六年に運輸省に観光大学問題検討委員会が設置されておりますが、これまでの経過もお教えください。それから、余計な心配なのかもしれませんが、行財政改革が行われる中で可能なのかどうか、大変心配であります。担当部ではどのようにお考えなのか、お示しをいただきたいと思います。
 これに関連して、和歌山大学について質問をいたします。
 たしか知事は、和歌山大学総合大学化促進期成同盟の会長をなさっておられますね。私も、和歌山大学は総合大学になっていくべきだと考えております。現在、教育学部と経済学部、そして新しいシステム工学部の三学部で構成をされております。私は、ここに観光立県を目指す本県にとっては、総合大学化に向けても観光学部の創設を望むものであります。知事の所見を賜りたいと思います。
 次に、中央教育審議会のまとめの中から公立の中高一貫教育を取り上げてみたいと思います。
 一昨日、先輩の吉井議員が質問をいたしました。教育長は、大変慎重な答弁をなさいました。慎重にならざるを得ない状況もよくわかります。そして、はっきりとした答えを今すぐ出すことができないのもよくわかります。ですから、ここからは私の大きな声でのひとり言だと思ってお聞きをいただきたいと思います。
 先ほど私は、「教育おこし」という言葉を使いました。皆さん、いい言葉だと思いませんか。そうでもないですか。中教審は、この教育おこしをやろうとしているのだと思います。現在、和歌山県では、中高一貫教育をやっているのは私学だけです。それもほとんどの学校が中高一貫であり、和歌山県内にある私学のうちやっていないのは二校程度です。なぜ私学がやるのか、またやれるのか、私学がやれることがなぜ公立でできないのかということであります。しかし、公立が取り入れるとなると、必然的に目的や内容は私学と異なってくるでしょう。
 教育長は、よく「個性を伸ばし、豊かな情操を育て、みずから学び、みずから考え行動する」とおっしゃいます。その考え方を中高一貫教育を通し和歌山の若者たちをどう育てていくのか、それが私たち大人に与えられた大きな命題でもあるのです。受験の合格率や進学実績を優先させることだけが教育の使命ではなく、そのようなやり方は教育の本質に必ずしもかなっているとは言えないのではないでしょうか。
 そこで中高一貫教育ですが、公立で実施をするとなると、なかなか難しい問題が多くあります。県立高校と市町村立の中学校、どこの学校で、どこの地域で、どんな取り組みでと、いろいろと問題が考えられます。
 そこで、提案です。和歌山大学に附属高校を併設するという方法であります。現在、和歌山大学には、教育学部の附属学校として小・中学校、そして養護学校があります。ちょうどいいぐあいに高校がありません。しかし、国立のことですので、県当局、また教育委員会としては大変答えにくいと考えます。そこで、知事や教育長にお願いをしておきます。和歌山大学の学長さんとは深いつながりがあるかと存じます。折につけ、さまざまな機会に大学に対して要望していくことはできないでしょうか。いいえ、していただきたいのです。教育学部の附属学校は、教員の養成はもとより、新しい教育の実験校的役割も持っております。学校週五日制が導入されたときも、それ以前より五日制に対応できるようカリキュラムが組まれていたようです。また、他府県では附属学校の中高一貫教育が実施もされております。そんなことを考えていくと、一番スムーズで一番安全な方法が、和歌山大学に附属高校を併設していくということであります。ひとり言ですので、余り長くなると知事や教育長に忘れられても困りますので、この辺でとめておきます。
 次に、総務部長にお尋ねをいたします。
 公立学校は教育委員会、私立学校は総務部と、担当が分かれております。なぜなのですか、お教えください。また、担当が違うことにより、義務教育である中学校や高校教育において、授業日数やカリキュラム、学校週五日制などにおいても相違点が多くあるように思います。それでよいのですか。また、問題はないのですか。お答えください。
 また、私学の高校入試についてお尋ねをいたします。
 全国的に見て、和歌山は一、二を争うほど早いように思われます。一月に入試が行われております。ということは、二学期中に授業を終わっておけ、そのようにもとれます。三月中旬に公立高校を受験する者にとっては、落ちつきのない三学期になってしまいます。また、中学校の先生方も大変なご苦労をなさっていると聞いております。「ゆとりのある教育」、こんなうたい文句はどこへ行ったのでしょうか。あすの教育おこしのために、何かよい解決方法はありませんか。総務部長の見解をお聞かせください。
 教育おこしの最後として、和歌山県立医科大学看護短期大学部についてお尋ねをいたします。
 今、看護短大では精神看護学教員を募集しております。これは、文部省の通達によりカリキュラムの改定が行われ、看護学の一つの領域として開設をされ、先生が必要となるわけであります。全国公募をしているわけですが、応募者が大変少ないようであります。また、他府県の看護系の大学並びに短期大学の現状や計画を調べてみますと、平成十一年の時点で和歌山県と奈良県だけが短期大学だけしかなく、そのほかは短大から四年制へ、また四年制大学があったり四年制大学の新設を計画しております。看護短大は三年制であり、その上、一年間は実習に割かれます。二年間で受ける授業日数は余りにも少な過ぎるし、短大の二年間で人間的な幅を広げることもできないほど詰め込みにならざるを得ません。医者は病気を診るでしょう。看護婦、また看護士は病人を診ます。ここで大切なのは、人と人ではないかと考えます。この看護ということ、医療ということを突き詰めていくと人間学が本当に大切になるわけでありまして、それには短大では十分ではないのではないか、そのように考えます。
 さきに述べた教員募集の件、よい先生を集めるために、またすばらしい人材を育てるために、全国に負けることなく、現在の看護短大を早く四年制に移行すべきだと考えます。目先のことも大切ですが、十年先、二十年先のために、今行動を起こしてください。四年制になり、福祉総合大学となるのでしょうか、それとも看護福祉大学というのでしょうか、そんなものが早くできればいいな、そのように願うものであります。
 質問の最後であります。
 警察本部長に質問をいたします。
 酒、鬼、薔薇──皆さんもご存じの言葉です。大変痛ましい事件が発生をいたしました。心よりご冥福をお祈り申し上げます。教育現場を預かる先生方や教育委員会、また地域の保護者の方々や関係者にとって、何とも腹立たしい思いだと、心中をお察しいたします。犯人に対する怒りは尋常ではありません。これは、法治国家に対する挑戦であります。社会的弱者に対する犯罪は絶対に許すことができません。
 ことしに入って、三月には、神戸市須磨区の住宅街で帰宅途中の小学生が何者かに殴られ死亡、さらに現場付近で帰宅中の児童が刺されるという連続通り魔事件がありました。四月には、大阪市浪速区において登校中の児童が刺され死亡するという通り魔事件が起こり、さらに五月には、奈良県月ヶ瀬村で女子中学生が何者かに連れ去られたまま行方不明となっております。そして同じく五月、神戸市須磨区においての凶悪悲惨な殺人事件であります。このように児童生徒に対する事件が相次いで発生し、地域住民を不安に巻き込み、大きな社会問題となっております。
 そこで、本県でもこのような児童生徒を対象とした事件の発生があるのか、また警察としての防犯対策をどのように考えているのかをお聞かせ願いたいと思います。
 このような悲しい事件が幾たびも起こらないよう、心から願うものであります。輝くあすの和歌山のため、警察関係者には日ごろのご労苦に感謝を申し上げ、安全で、安心できる県土づくりのため、さらなる精進を期待し、質問を終わります。
 ありがとうございました。
○副議長(下川俊樹君) ただいまの新島雄君の質問に対する当局の答弁を求めます。
 知事西口 勇君。
 〔西口 勇君、登壇〕
○知事(西口 勇君) 新島議員にお答えをいたします。
 まず、二巡目国体の本県誘致についてであります。
 去る六月十二日に開催された県体育協会の総会において、平成二十七年の第七十回国民体育大会を本県に誘致することが全会一致で決議されたわけであります。その際、私は県体育協会会長の立場として、県議会を初め関係の皆さんのご賛同を得て全力を挙げて取り組んでまいりたい旨の決意表明を行ったところであります。
 なお、国民体育大会の開催については、議員のお話にございましたが、地域やブロック別に九年ごとの開催となっておるわけでありまして、近畿地区では本年は大阪府、九年後の平成十八年は兵庫県開催の合意ができてございます。本県開催の最も早い時期は平成二十七年となっておるわけであります。
 国民体育大会は、スポーツの振興、あるいは文化の発展に寄与するものでございまして、また明るく活力に満ちた郷土づくりと県勢の活性化にも大いに貢献するものであります。今後、誘致に関しては、県議会を初め各市町村、並びに競技団体等のご理解、ご支援をいただきながら、主催者である日本体育協会、及び文部省に対し積極的に働きかけてまいりたいと考えております。
 また、国体開催へ向けてのスポーツ施設を初めとする諸条件の整備はどうあるべきかなどについても、今後十分研究をしていきたいと考えております。
 次に、大変いいお名前の「教育おこし」に関連して、和歌山大学への観光学部の設置などについてのお尋ねであります。
 和歌山大学は、平成七年十月にシステム工学部の創設が実現いたしました。現在、システム工学部設置に伴う校舎の整備、システム情報学センターなど、学内の教育研究施設の充実に向けて積極的に取り組んでおるわけでございます。
 議員からご提言の観光学部を含む新しい学部増設については、ご承知のように、国の財政が非常に厳しい状況の中でありますけれども、和歌山大学とも連携を図りながら、また和歌山大学総合大学化促進期成同盟会の委員の皆さんのご意見も十分お聞きをしながら検討いたしたいと考えております。
 以上であります。
○副議長(下川俊樹君) 商工労働部長日根紀男君。
 〔日根紀男君、登壇〕
○商工労働部長(日根紀男君) 教育おこしについてのご質問の中で、観光大学についてのこれまでの経過と可能性などについてでございます。
 平成六年に、運輸省に観光大学問題検討委員会が設置され、そこで大学の位置づけや学生募集の対象などの検討がなされました。翌平成七年には、国の観光政策審議会の答申の中で、観光大学など高等教育研究機関の設立による人材育成と観光学の振興がうたわれまして、これを受けて昨年及び本年の二カ年にわたって、観光産業における人材育成等に関する調査が実施されているところでございます。その中で、有識者から成る懇談会や研究会を設けて、大学だけに限らず、高等教育研究機関という幅広い見地から人材育成等のあり方についての論議がなされておりますが、設立時期、場所、規模等、具体的な内容については現在検討段階にあるということでございます。
 そのような状況ではございますが、観光立県を目指す本県といたしましては、他府県に先駆けて誘致の要望活動を行っているところでございます。昨今の国の厳しい財政状況の中でありますので、大学の設置については非常に厳しいと受けとめてございます。
 しかしながら、今後とも国の調査の経緯を見守りながら、積極的に対応してまいりたいと考えております。
○副議長(下川俊樹君) 総務部長中山次郎君。
 〔中山次郎君、登壇〕
○総務部長(中山次郎君) ご質問の二点についてお答え申し上げます。
 まず、公立学校と私立学校の所管の問題についてでございます。
 学校教育法において、高等学校以下の学校については、公立学校は教育委員会で、私立学校は知事の所管と定められてございます。それを受けて総務部で所管しているものでございます。
 私立学校も公教育の一翼を担うものであり、学校教育法及び関連の規定等に基づき運営されているところでございまして、教育内容が学習指導要領に基づき編成されていることは、公立、私立とも同様でございます。しかしながら、私立学校においては、それぞれの建学の精神や独自の校風に基づく特色を生かして教育内容の充実を図っているところでございまして、その結果、学校間で授業日数やカリキュラム等の差があることも事実でございます。
 例えば、学校週五日制の実施状況についても、公立学校では月二回実施しておりますが、私立学校は、高等学校では八校のうち四校、中学校では七校のうち三校が月一回実施しているところでございます。また、毎週五日制を実施している学校も、高等学校、中学校、小学校それぞれ一校ございます。
 いずれにいたしましても、公立、私立の違いはございますが、公私それぞれの目的を踏まえ、切磋琢磨しながら、より望ましい教育を目指していくことが大切であると考えてございます。
 次に、私立高等学校の入試時期の問題についてでございます。
 昨年、中学校長会などからの要望を受けて、公立学校と私立学校の代表者等で構成する公私立高等学校協議会で協議を重ねて、十日程度繰り下げて実施したところでございます。今後とも、中学校教育に配慮しながら、公立、私立間の連携について関係者で協議を深めてまいりたいと考えてございます。
 次に看護短期大学部については、県民の保健医療の向上と福祉の増進を図るため、看護に関する高度な専門的知識、技術と豊かな教養及び人格を兼ね備えた人材を育成するために、昨年四月に開学したところでございます。医療の高度化、専門化の進行はもとより、高齢化が進む中で看護の果たす役割がますます重要となってきておりますので、資質の高い看護職員が求められてございます。
 全国的には四年制大学に移行する動きもございますが、本県においては、教育内容のより一層の充実を図り、すぐれた人材を育成してまいりたいと考えてございます。
 なお、看護短期大学部の四年制大学への移行については、時代認識を十分持ち、今後の検討課題としてまいりたいと考えてございます。
 以上でございます。
○副議長(下川俊樹君) 教育長西川時千代君。
 〔西川時千代君、登壇〕
○教育長(西川時千代君) 生涯スポーツの振興についてお答えいたします。
 生涯スポーツを推進することは、県民一人一人が生涯を通じて健康で活力ある生活を営む基盤となり、心の触れ合いや生きがいづくりに極めて有意義なものであると考えてございます。また近年、県民の方々のスポーツへの取り組みは、その目的も活動内容も多様化してきております。この多様化するスポーツを推進するための環境づくりに努めることはもちろん、スポーツを実践する人に対しても、マナーの向上や安全意識の高揚など、その指導、啓発にも努めてまいりたいと考えております。特に、本県の豊かな自然や歴史を生かしたアウトドアスポーツの普及につきましては、二十一世紀へ向けた本県のスポーツ振興の重要な柱として位置づけ、積極的に取り組んでまいりたいと考えてございます。
 第二回全国アウトドアスポーツフェアはこのような考えのもとに誘致したものであり、各市町村の協力や企業等の協賛をいただきながら、アウトドアスポーツの一大祭典となるよう、現在その準備に万全を期しているところでございます。特に七月二十五日のオープニングセレモニーにおいては、文部省初め県議会、関係市町村等、関係者に出席をしていただき、マリーナシティ特設ステージで華やかにイベントを開催いたします。このフェアを契機に、今後とも継続的なイベントの実施や関係団体の育成等に努め、本県を全国にアウトドアスポーツの発信県として位置づけるとともに、広く生涯スポーツの普及、振興を図ってまいりたいと考えてございます。
 以上でございます。
○副議長(下川俊樹君) 警察本部長青山幸恭君。
 〔青山幸恭君、登壇〕
○警察本部長(青山幸恭君) 新島議員のご質問にお答え申し上げます。
 本県においては、昭和六十三年、和歌山市園部において新聞配達中の女子高校生が刺殺されるという事件が発生しておりますが、この事件については現在も引き続き鋭意捜査中でございます。このほか、幸い大事には至っておりませんが、児童生徒に対してつきまとったり、痴漢等のわいせつ事犯を把握しているところでございます。これらは、いずれも性犯罪や誘拐等、凶悪犯罪につながることが懸念されますので、警察としては、従来、身近な犯罪防止のためのパトロールの強化や広報啓発活動を初め、子供に対する声かけ運動等、地域ぐるみによる活動を推進してきたところでございます。
 さらに今回、この種凶悪事件の未然防止の徹底を図るため、県や教育委員会、PTAを初め、防犯協議会等の関係機関、団体等と連携を図りながら、地域住民に積極的参加を呼びかけ、県民一体となって防犯対策を講じているところでございます。とりわけ、地域住民の防犯意識の高揚と児童生徒の警戒心の醸成を図るため、各警察署管内の小学校をモデル校に指定して、その校区内の通学路付近に緊急避難場所として県警察のシンボルマスコットである「きしゅう君の家」の指定、父兄、ボランティア等との合同パトロールの実施、有線放送、ファクスネットワークによる情報提供等、地域ぐるみによる対策を推進しているところでございます。
 以上でございます。
○副議長(下川俊樹君) 答弁漏れはありませんか。──再質問を許します。
 10番新島 雄君。
○新島 雄君 ご答弁ありがとうございました。
 知事、平成二十七年の国体であります。今、県民一丸となって第一歩を踏み出した、そのように認識をいたします。和歌山らしい、すばらしい大会が開催できるよう、県勢発展のためにも関係諸団体に、より一層の積極的な活動を望みます。
 あわせて、第二回全国アウトドアスポーツフェアのご成功、心よりお祈りいたします。
 また、教育おこしの中でひとり言の提案をいたしました。実は、和歌山大学の附属高校の問題でありますので、担当部署がありません。和歌山大学については企画部、県立は教育委員会、私立は総務部、また観光大学は商工労働部、そして和歌山大学の附属高校に関しては担当部署がないのであります。担当部署がないからできない、考えられないでよいのでしょうか。県立学校はもとより、私立、国立も含めて教育委員会で所管できないものでしょうか。国の宝である子供たちがこの紀州から世界へ大きく羽ばたくための大きな問題として、知事並びに教育長に投げかけておきます。
 また看護短大の件ですが、医療、福祉、看護等の分野は大変高度化をしております。まして、全国におくれをとるわけにはまいりません。どうか、早期に四年制への移行を望むものであります。
 最後に、警察本部長にお願いを申し上げます。もっと元気よく、県民が安心をできるほど元気よく答弁をいただけたらうれしかったな、そのように感じております。
 今回の事件は、教育現場を預かる者や小さい子供を持つ親にとって、残忍きわまりない事件であります。先ほども申し上げましたが、子供は国の宝です。このような事件が繰り返されないよう、学校や地域との連携を強化し、より一層の犯罪防止に努めていただくよう要望し、質問を終わります。
 ありがとうございました。
○副議長(下川俊樹君) ただいまの発言は要望でありますので、以上で新島雄君の質問が終了いたしました。
 これで、本日の質疑及び一般質問を終わります。
 明日も定刻より会議を開き、質疑及び一般質問を続行いたします。
○副議長(下川俊樹君) 本日は、これをもって散会いたします。
 午後一時五十一分散会

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