平成8年12月 和歌山県議会定例会会議録 第7号(全文)


県議会の活動

議 事 日 程 第七号 平成八年十二月十八日(水曜日)
     午前十時開議
 第一 議案第百四十三号から議案第百六十五号まで、議案第百六十七号から議案第百七十号まで、報第七号、及び請願十五件、並びに継続審査中の議案第百三十八号(委員長報告・同質疑・討論・表決)
 第二 各常任委員会及び議会運営委員会閉会中継続審査の件
 第三 議案第百六十六号(特別委員会設置・付託・委員選任)
 第四 各特別委員会閉会中継続審査の件
 第五 議案第百七十一号(質疑・委員会付託省略・表決)
 第六 意見書・決議案
会議に付した事件
 一 議案第百四十三号から議案第百六十五号まで、議案第百六十七号から議案第百七十号まで、報第七号、及び請願十五件、並びに継続審査中の議案第百三十八号(委員長報告・同質疑・討論・表決)
 二 各常任委員会及び議会運営委員会閉会中継続審査の件
 三 議案第百六十六号(特別委員会設置・付託・委員選任)
 四 各特別委員会閉会中継続審査の件
 五 議案第百七十一号(質疑・委員会付託省略・表決)
 六 意見書案
出 席 議 員(四十七人)
 1 番 大 沢 広太郎
 2 番 木 下 善 之
 3 番 小 川   武
 4 番 吉 井 和 視
 5 番 下 川 俊 樹
 6 番 井 出 益 弘
 7 番 藁 科 義 清
 8 番 門   三佐博
 9 番 永 井 佑 治
 10 番 新 島   雄
 11 番 向 井 嘉久藏
 12 番 佐 田 頴 一
 13 番 和 田 正 一
 14 番 阪 部 菊 雄
 15 番 西 本 長 弘
 16 番 馬 頭 哲 弥
 17 番 谷   洋 一
 18 番 山 下 直 也
 19 番 高 瀬 勝 助
 20 番 上 野 哲 弘
 21 番 堀 本 隆 男
 22 番 宇治田 栄 蔵
 23 番 宗   正 彦
 24 番 橋 本   進
 25 番 神 出 政 巳
 26 番 玉 置 公 良
 27 番 松 本 泰 造
 28 番 東 山 昭 久
 29 番 尾 崎 要 二
 30 番 野見山   海
 31 番 木 下 秀 男
 32 番 町 田   亘
 33 番 中 山   豊
 34 番 井 谷   勲
 35 番 鶴 田 至 弘
 36 番 森   正 樹
 37 番 村 岡 キミ子
 38 番 新 田 和 弘
 39 番 平 越 孝 哉
 40 番 森 本 明 雄
 41 番 長 坂 隆 司
 42 番 冨 安 民 浩
 43 番 飯 田 敬 文
 44 番 中 村 裕 一
 45 番 松 本 貞 次
 46 番 大 江 康 弘
 47 番 和 田 正 人
欠 席 議 員(なし)
説明のため出席した者
 知 事 西 口   勇
 副知事 山 下   茂
 出納長 高 瀬 芳 彦
 知事公室長 野 見 典 展
 総務部長 中 山 次 郎
 企画部長 藤 谷 茂 樹
 生活文化部長 中 村 協 二
 福祉保健部長 小 西   悟
 商工労働部長 日 根 紀 男
 農林水産部長 平 松 俊 次
 土木部長 長 沢 小太郎
 企業局長 佐 野 萬瑳義
 教育委員会委員長
    山 本   昭
 教育長 西 川 時千代
 公安委員会委員 高 垣   宏
 警察本部長 青 山 幸 恭
 人事委員会委員長
    若 林 弘 澄
 代表監査委員 宮 市 武 彦
 選挙管理委員会委員長
    谷 口 庄 一
 以下、各部局次長・事務局長・財政課長
職務のため出席した事務局職員
 事務局長 西 畑 彰 久
 次 長 中 西 俊 二
 議事課長 佐 竹 欣 司
 議事課副課長 島   光 正
 議事班長 松 谷 秋 男
 議事課主査 山 本 保 誠
 議事課主事 大 浦 達 司
 総務課長 塩 路 義 和
 調査課長 湊   孝太郎
 (速記担当者)
 議事課主任 吉 川 欽 二
 議事課主査 鎌 田   繁
 議事課速記技師 中 尾 祐 一
 議事課速記技師 保 田 良 春
  ─────────────────────
 午前十時三分開議
○議長(町田 亘君) これより本日の会議を開きます。
○議長(町田 亘君) 議事の都合により休憩いたします。
 午前十時四分休憩
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 午後二時四分再開
○議長(町田 亘君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
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 【日程第一 議案第百四十三号から議案第百六十五号まで、議案第百六十七号から議案第百七十号まで、報第七号、及び請願十五件、並びに継続審査中の議案第百三十八号】
○議長(町田 亘君) 日程第一、議案第百四十三号から議案第百六十五号まで、議案第百六十七号から議案第百七十号まで、地方自治法第百七十九条による知事専決処分報告報第七号、及び今期定例会の請願五件、継続審査中の請願十件、計十五件、並びに前会から継続審査中の議案第百三十八号平成七年度和歌山県公営企業決算の認定についてを一括して議題とし、順次、各常任委員会委員長及び公営企業決算審査特別委員会委員長の報告を求めます。
 農林水産委員会委員長野見山 海君。
 〔野見山 海君、登壇〕(拍手)
○農林水産委員会委員長(野見山 海君) 農林水産委員会における審査の経過並びに結果について、ご報告申し上げます。
 当委員会に付託されました案件は、議案付託表に記載のとおり、議案四件であります。
 当委員会は、十二月十三日、第四委員会で開催し、当局から付託案件について説明を聴取した後、審議に入りました。
 各委員の質疑、意見及び要望等の主なものは、次のとおりであります。
 まず農業振興についての質疑があり、世界の趨勢として食糧安保の時代を迎え、食糧の安定供給は重要性を増してきている、その中で本県農業は、UR対策を活用して段畑農業から脱皮し、中山間地域の開発を促進し、農家の意向を踏まえながら、平たんな農地をつくることによって、楽でもうかる農業、農家が希望を持てる施策の展開について積極的に取り組む必要があるとただしたのに対し、将来の農業を考えるとき、若者が希望を持って取り組めるような新しい基盤づくりは大切である、また地方や市町村の発想を大事にした取り組みは基本であるので、今後とも積極的に進めたいとの答弁がありました。
 次に、農業基本法の見直し作業が国で進められているが、地域や現場の声を反映した取り組みが必要であるとただしたのに対し、今回の研究会報告は、現行法の評価と新たな基本法の制定に向けた視点として、農地の流動化を含む新しい農業構造の実現や中山間地域の活性化など八項目を挙げ、これをもとに国民的な議論が重要であるとしている、県内においては、先般、農業会議主催でこの研究会報告をもとに、農業者、消費者等をメンバーとした意見交換会を行うとともに、来年一月にも農政フォーラムを予定している、今後とも広く県民の意見を聞きながら、本県農業の振興につながるよう積極的な取り組みを行うとの答弁がありました。
 続いて梅の生育不良について、日本でも有数の権威ある専門家の参画を得て研究体制の充実を図るとともに、現場主義に立った対応をすべきであるとただしたのに対し、国の研究機関や大学の専門家等の協力を得て、例えば梅生育不良調査研究会のような組織について前向きに検討している、また技術開発は重要であり、専門家の力をかりながら努力していく、なお農家等との情報交換にも積極的に取り組むとの答弁がありました。
 これに関連して、現地前進基地の整備に当たって、人の配置に留意した体制づくりをすべきだとただしたのに対し、人的充実を図りながら現地での対応に万全を期したいとの答弁がありました。
 さらに、本県の花卉や果物の生産は日本一である、これを活用し、農産物のPRと観光の目玉施設としてフルーツフラワーパークの整備をしてはどうかとただしたのに対し、本県農産物の宣伝、販売を初め、観光の拠点ともなる大変貴重な提案である、本県でも和歌山市の四季の郷など類似施設が整備されているが、今後、事業主体や運営主体も含め研究していきたいとの答弁がありました。
 また、園内道等省力化への対応についてただしたのに対し、来年度予算に向けて、地域の実態に沿う園内道や多目的防除施設の整備について検討している、また果樹園芸試験場での省力化に向けた成果についても普及推進に努めるとの答弁がありました。
 続いて、農業共済の中の水稲共済についてただしたのに対し、最近、水稲の災害は減少しているものの、毎年、共済金が支払われているところであり、また大きな災害への備えとしても必要であると考えているとの答弁がありました。
 このほか、総合的なビジョンを持って、事業期間が残り少なくなったウルグアイ・ラウンド対策に全力を挙げて取り組まれたい、また内外価格差をどのように埋めていくかということが農政の大きな課題である、従来の発想を超えた新しい価値観の創出が必要であり、温暖な気候という本県の特性を生かしつつ、議会とも一体となりこのことに十分取り組んでほしいとの要望や、今回、田辺市の秋津野塾が天皇杯を受賞されたことは大変喜ばしいことであり、このような他の見本となるような事例は十分広報に努めてほしいとの要望がありました。
 さらに梅の生育不良対策について、議論を深め、実のあるものとしていく必要があるとの意見がありました。
 次に林業の振興についての質疑があり、豊かな森林資源の伐期を間近に控え、先例にとらわれず、植林から完成品に至るまでの幅広い総合的な産業として紀州材を売り出されたいとただしたのに対し、本県の七七%は森林であり、木材は唯一の再生可能な資源である、これをいかに活用していくかが県政の重要な課題である、紀州材を適正な価格で供給するとともに、利用のためのマニュアルづくりなど消費者に安心して買っていただける対策を検討している、また先例にこだわることなく、林材業を総合産業として発展させるため、関係者と連携しながら一体的に取り組んでまいりたいとの答弁がありました。
 続いて、根来山森林体験パークの基本計画の樹立に当たっては、学識経験者の意見や他府県の状況を参考にしてつくってほしいとただしたのに対し、根来山森林体験パークについては既に整備構想を立てている、今後の整備に当たっては、専門家の意見や他府県の状況を参考にして特色のある森林公園にしてまいりたいとの答弁がありました。
 さらに、近畿大学に売却した昭和の森の森林や施設などはすべて失われるのか、また今後の大学の整備に当たっては可能な限り残してほしいとただしたのに対し、売却済みあるいは売却しようとする部分については、そのすべてを開発してしまうのではなく、緑花センター周辺の景観を考慮し、できるだけ森林を残すよう近畿大学と協議をしている、また新たに設置が計画されている根来山森林体験パークについては、昭和の森の代替機能を果たすとともに、なお一層の充実を図り、県民に親しまれる公園として整備していくとの答弁がありました。
 続いて、許可済みのゴルフ場で未着工のものはどのくらいあるのか、また許可を受けた開発計画が今後の地域開発の支障となるおそれがあるので、何らかの対応をする必要があるのではないかとただしたのに対し、許可後、工事進捗の進まないものや工事が中断しているものについては、環境悪化、災害の防止の観点から常時指導を行う体制をとっている、ゴルフ場の許可済みについては十五件、そのうち未着工は七件となっている、また未着工の案件については、市町村あるいは地元関係者等とも連絡をとりながら定期的に申請者から状況を聴取するなど、取り下げも含め指導しているとの答弁がありました。
 さらに、去る十月に発生した林道工事での事故防止を踏まえ、今後の事故防止対策をどうしていくのかとただしたのに対し、工事現場における安全管理については、無事故、無災害を目標に安全意識の高揚を図ってきたところであるが、今回の事故はまことに残念であり、今後とも関係機関と連携し、さらに災害防止のための指導を強化してまいりたいとの答弁がありました。
 このほか、山村過疎地域の活性化に向け、森林、林業での就労の場の確保について今後とも積極的に取り組まれたいとの要望がありました。
 次に水産業の振興について質疑があり、北部栽培漁業センターが開所して、今後栽培漁業をどう推進していくのかとただしたのに対し、第三次栽培漁業基本計画により、平成十一年度の種苗生産目標をマダイ百万尾、アワビ七十万尾、ヒラメ四十万尾としているが、従来の栽培漁業センターだけでは難しいので北部栽培漁業センターを建設した、従来は勝浦から県北部への輸送の途中でへい死等の問題があったが、これにより良質な種苗提供ができ、県下漁業者への安定供給が図れるとの答弁がありました。
 続いて漁協合併についてただしたのに対し、県下の漁協は五十五組合あるが、総じて規模が零細で経営基盤が弱く不安定な状況にある、このため県では、漁協の経営基盤強化を図るため漁協事業基盤強化方針を定め、漁協の合併推進を図っているが、漁協間の財務格差や漁業権行使の問題等により進んでいない状況であるとの答弁がありました。
 さらに、箕島漁港事務所の移転・改善についてただしたのに対し、箕島漁港事務所の庁舎及び敷地については狭小であり、来訪者の駐車場にも非常に苦慮しているところである、したがって、今後庁舎の移転等を含め関係機関と検討してまいりたいとの答弁がありました。
 このほか、紀伊水道に鉄板が投棄されており、底びき網漁業者が困っているので対策をお願いしたいとの要望や、栽培漁業センターについて、県南部の漁業者からは特にアワビと新たにカサゴの要望が強いので取り組んでほしいとの要望がありました。
 以上のような審議の結果、当委員会に付託されました議案四件は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決しました。
 以上をもちまして、農林水産委員会の報告を終わります。何とぞ、適切なご決定をお願い申し上げます。
○議長(町田 亘君) 建設委員会委員長宇治田栄蔵君。
 〔宇治田栄蔵君、登壇〕(拍手)
○建設委員会委員長(宇治田栄蔵君) 建設委員会における審査の経過並びに結果について、ご報告申し上げます。
 当委員会に付託されました案件は、議案付託表のとおり、議案十三件、請願二件であります。
 当委員会は、十二月十三日、第五委員会において、企業局、土木部の順に、当局から付託案件についての説明を聴取した後、審議を行いました。
 当委員会における各委員の質疑、意見及び要望の主なものは、次のとおりであります。
 企業局関係では、大新公園地下駐車場について、開業以来、路上駐車対策等で周辺住民、自治会等も喜んでおられる、しかし、夜間の利用者は多いと聞くが昼間の利用促進についても努力していただきたいとの要望があり、これに関連して、利用状況が十月に比べ十一月が増加している要因についてただしたのに対し、徐々に周知されてきていることや年末を控えての時期的なことがあるのではないかとの答弁がありました。
 また、新たに観光レクリエーション事業を実施されるとのことであるが、実施に当たっては効率的な運用をされるようにとの要望がありました。
 土木部関係では、まず関西相互住宅株式会社の破産に伴う問題が取り上げられ、十二日に開催された弁護士会主催合同説明会の内容、ほかに県下に積立式宅地建物販売業法の許可をした業者の有無、相談窓口の設置等についてただしたのに対し、千人を超える方が集まり、三会場で開催され、大きな混乱もなかったと聞いている、県も二十四日より始まる積立式宅地建物販売業に基づく債権の申し出書等を配付した、また県内には同法の許可による他の業者はない、相談窓口は積立式宅地建物販売業に関しては建築課が窓口として対応しており、破産関係は和歌山地方裁判所が窓口となっているとの答弁がありました。
 なお、委員より、営業保証金分配等に関し、用紙の配付、テレビスポット等、できる限り懇切丁寧な対応をするようにとの要望がありました。
 またこれに関連して、被害者の実態、保証金の三分の一以上の返還、資産の実態についてただしたのに対し、二十四日から権利の申し出の受け付け作業を行い、これに基づき正規契約を把握し作業を進めたい、業法以外は現在警察が調査しており、その中で明らかになると考えている、保証金については、業法に基づき関西相互住宅株式会社から届けられた七億円弱の三分の一の約二億三千万円について担保されているが、具体的な返還の内容については今後の権利の調査の中で決まると考えている、資産については、弁護士会の説明ではカンサイファイナンスの帳簿上、貸付額として百九十億円あるが、これがどのような債権なのか、破産管財人が調査していくことになると思われるとの答弁がありました。
 また、正規の積み立てをした人が、それ以外の人より還付額が少なくなるという事態は起こらないか、権利の申し出をしない場合どうなるのか、手続の期限についてただしたのに対し、業法に基づき契約された人については、実態が把握できた時点で営業保証金より還付を行い、残りの県から還付がされない分については、破産手続の中で一般の債権者と同率で還付を受けられ、正規の契約に基づいた人がそれ以外の人より少なくなることはない、また破産の手続、県への申し出を行わなければ失効とならざるを得ない、手続期限は裁判所への破産手続は一月二十日、県への申し出は二月二十八日との答弁がありました。
 なお、委員より、本来業者が責任を負い、弁済すべきであるが、非常に難しいので、実態調査を進め、これに係る今後の経過概要を適宜報告してほしいとの要望があり、また不法に蓄財された隠し資産もあると思われるので、その洗い出しをし、善意の債権者には少しでも多く返還すべきであるとの意見が出されました。
 次に土木部の入札関係について、大阪府は等級評点で工事金額によりランクが決まり、同一入札で異なる等級の業者が入りまじることがないと理解しているが、本県ではオーバーラップして同一等級の業者が入りまじるケースが多々あると聞くがどうかとただしたのに対し、大阪府ではケースによっては混在する場合があるとのことだが、ランクを工事発注基準額によって明確に区分している、本県は基本的に等級に基づき指名しているが、地域内において同一等級業者が少ないときや特殊な技術や機械を必要とする場合を考慮して、各等級の発注基準額にある程度の幅を持たせているため混在するケースがある、今後できる限り各等級間の業者の混在が生じないよう見直しの方向で検討したいとの答弁がありました。
 また指名業者数が増加傾向にあるが、基準があるのかとただしたのに対し、県財務規則に十社以上指名しなければならないと規定されており、指名業者数は増加していない、しかし地域によっては受注機会をふやす観点から多くなる場合もあるとの答弁があり、委員より、県内業者育成のためJVの構成、指名の考え方、また技術を向上させるための研修等について検討してはどうかとの要望がありました。
 関連して、道路舗装工事における舗装機器を持たない業者が入札に参加し、受注後は下請に回すケースもあると聞くが、このようなあり方についてただしたのに対し、建設工事入札参加者格付表で舗装業種の許可を持っている業者を指名しているが、今後、実態調査の上指導していきたいとの答弁がありました。
 また、港湾工事で船舶を所有しない業者が落札する実態があると聞くが、船舶を所有し船員を雇用しながら経営努力している会社に対し、さらに育成する観点から受注機会を与えていく行政姿勢を持つべきではないかとただしたのに対し、県としては、船持ち業者の育成を図る観点から可能な限り受注機会を与えたいと考えており、港湾課では、二年ごとに船舶所有調査を行い、船舶を使用する海上工事の発注に当たっては、入札参加資格審査に基づいた建設業者の中から船舶所有者を指名の上、競争入札を行っているとの答弁がありました。
 契約関係では、来年四月から予定されている消費税のアップに関して、平成八年度事業の契約時期と年度末完工、四月以降引き渡しの事業があるが、その消費税のあり方はどうか、二%のアップは業者にとって負担が非常に大きいので、どういう契約の方法で消費税に対応するのかとただしたのに対し、本年十月以降の契約で引き渡しが来年四月一日以降となるものは消費税額が五%となるとの答弁がありました。
 また工事請負変更契約について、事情は理解するが、民間の商取引では、一度契約を結べばその契約で最後まで行うのが常であるが、公共工事ではなぜ変更契約が多いのかとただしたのに対し、契約は事前の条件提示に基づき行われるため、地質、土壌等の条件が当初の契約と異なることがある、また今議会に変更契約を提出している営繕課の場合では法律が途中で変わったことによるものであり、それ以外にも基準が変更される場合がある、変更契約については最小限の変更になるよう努めており、理解いただきたいとの答弁がありました。
 また工事施工時期について、四月が年度当初のため工事のピークが年末の気候の悪い時期になり、長野県小谷村の土石流による事故のように冬場の工事は事故につながりやすいので、公共工事の発注をもっと気候のよい時期にできないかとただしたのに対し、土木工事の発注については、年間工事の平準化、効率化並びに比較的温暖な季節の工事進捗を図るため、年度当初の早期発注に努めている、さらに複数年度にわたる工事国債や翌年度事業を先取りするゼロ国債等を取り入れて、気候の安定している四月、五月にも工事が進められるよう取り組んでいるとの答弁がありました。
 関連して、国家財政の厳しい中、本県の新年度の公共事業等の見通しについてただしたのに対し、新年度は全国的に厳しい状況にあり、本県も今までのような伸びを確保することは難しい、しかし県民にわかりやすい予算編成をしていく必要があるとの答弁があり、委員より、県民が期待している道路整備等については期待にこたえられるよう努力していただきたいとの要望がありました。
 次に、開発行為に伴う官民境界明示の申請状況とその対応のあり方についてただしたのに対し、本年度の和歌山土木事務所への申請はこれまで三百四十二件あり、そのうち開発関係は三十八件である、境界明示の申請に対しては、慎重かつ的確な対応が必要であり、特に大規模な開発では立ち会い範囲も広く、現地立ち会い等に時間を要している、しかし正当な理由のない遅延は許されないので、より迅速に処理するよう土木事務所に対して指導していくとの答弁があり、委員より、申請が重なったり忙しいときには体制を見直すなり、また申請者への対応を指導願いたいと要望がありました。
 道路関係では、京奈和自動車道関連で、橋本市における地籍調査のおくれに対し何らかの援助を行うとのことであったが、その後の状況についてただしたのに対し、国土庁の補助をもらい地籍調査を行っており、また直轄費で公図訂正作業を行っているとの答弁がありました。
 また知事管理の国道について、半島振興道路事業の適用等検討し、もっと事業費を確保できないかとただしたのに対し、現行制度の制約がある中でいろいろ知恵を出しながら整備を進めたいとの答弁がありました。
 次に、熊野博メーン会場の一つである新庄総合公園へのアクセスルートとしての白浜駅から内ノ浦地区に至る道路整備の今後の見通しについてただしたのに対し、現在、県道南紀白浜空港線があるが、観光シーズン、週末等混雑を来している、また公園周辺には医療施設、福祉施設等が立地しており、ますます交通事情が高まると想定されるので、現在新ルートを検討しており、白浜駅より内ノ浦に至る現公道に沿ったルートが有力と考えているとの答弁がありました。
 次に、上富田南部線の田辺市稲成地区ひき岩周辺から芳養地区に至る区間の道路整備で新しいルートを考えているのかとただしたのに対し、現在、概略設計を行っており、本年度中に市と調整を図り、来年度予備設計を行う予定であるとの答弁がありました。
 なお、新庄総合公園アクセス道路について、熊野博期間中のみならず、緊急時の西牟婁圏域から国立病院への時間短縮の観点からも、また上富田南部線について岡坂バイパス、稲成バイパスの供用開始に伴う市域交通対策の観点からも、それぞれ早期実現の強い要望がありました。
 次に、紀の川右岸道路の交通渋滞緩和対策として、堤外地を利用したアンダークロス方式については、建設省と協議を続けるとのことであり、その後の経過についてただしたのに対し、河川管理上種々の課題はあるが、その可能性を打診してみたい、協議は続けるとの答弁がありました。
 都市計画関係では、秋津川田辺線の田辺市渋滞地区における交差点改良の見通しについてただしたのに対し、田辺バイパスの稲成地区から国道四十二号まで切戸橋稲成線の拡幅工事を行っており、来年度完成予定である、また国道四十二号から田辺市中心部に結ぶ延長五百四十メートルは、切戸橋のかけかえも含め平成四年度から事業を進めており、早期に完成させたいとの答弁がありました。
 以上、慎重審議の結果、採決に入りましたが、当委員会に付託されました議案十三件は、いずれも全会一致をもって可決すべきものと決しました。
 また、請願につきましては、お手元に配付の請願審査結果表のとおり、継続分議請第一号及び議請第十五号は継続審査を要するものと決しました。
 以上をもちまして、建設委員会の報告を終わります。何とぞ、適切なご決定をお願い申し上げます。
○議長(町田 亘君) 経済警察委員会委員長井出益弘君。
 〔井出益弘君、登壇〕(拍手)
○経済警察委員会委員長(井出益弘君) 経済警察委員会における審査の経過並びに結果について、ご報告申し上げます。
 当委員会に付託されました案件は、議案付託表に記載のとおり、議案二件、知事専決処分報告一件であります。
 当委員会は、十二月十三日、第三委員会室で開催し、当局から付託案件等について説明を聴取した後、審議に入りました。
 各委員の質疑、意見並びに要望等の主なものは、次のとおりであります。
 まず公安委員会関係では、阪和銀行の業務停止に関連して、三年前の役員射殺事件の未解決も引き金の一因となっているとの声もあるがどうか、捜査状況はどうなっているのかとただしたのに対し、阪和銀行副頭取射殺事件については、現在も捜査本部の専従捜査員を中心に鋭意捜査中であるが、犯行の原因、動機についてはまだ解明されていない状況であり、引き続き一日も早い事件の解決のために懸命の努力を続けているところであるとの答弁がありました。
 次に、関西相互住宅株式会社に関する事案で、カンサイファイナンスという社名を聞くが、これらの関係はどうなっているのか、暴力団との関係はないのか、また阪和銀行の連鎖倒産であるのかなどとただしたのに対し、関西相互住宅株式会社による出資法違反事件については、現在、捜査本部を設置し鋭意捜査中である、カンサイファイナンスは貸金業の登録をした金融業者であり、現在までの捜査では、関西相互住宅株式会社と代表者が同一人物であり、いわゆる関連会社と把握している、暴力団との関係は今のところ把握していない、連鎖倒産については種々報道されているが、警察としては、現在、関西相互住宅株式会社による出資法違反事件の解明に全力を挙げているところであり、さらに今後解明に努めていきたいとの答弁がありました。
 また、倒産に際し逃走資金を渡した、あるいは一部には詐欺罪になるなどの報道もあり、悪質な事案と考えるが、警察が事態を把握したのはいつか、また多数の県民が被害に遭っており、一円でも多く被害者に返還されるよう、隠し財産を含め資金解明の捜査が必要でないか、破産管財人や税務署等との連携が必要でないかとただしたのに対し、十二月三日に自己破産の申し立てをしたという報道がされたことで顧客から警察の窓口に相談等が寄せられ、認知したものである、警察は事案を認知して以来、捜査本部を設置し、短期間で関係場所を捜索し被疑者を逮捕するなど早期に捜査を進めた、現在、阪和銀行の関連倒産かどうかをも含め、関西相互住宅株式会社からカンサイファイナンスへの資金の流れなど事案の全貌解明に努めているところである、いかにして金を集め、どう使ったかなど事案の解明に努め、その過程で違法行為があれば刑罰法令を適用するのが警察の役割であると考えている、警察としては、事件の捜査に全力を傾けているところであり、その過程において裁判所や税務署、破産管財人等との連携にも配意していきたいと考えているとの答弁がありました。
 関連して委員から、出資法違反事件捜査の過程で詐欺罪等の違法行為があれば捜査してもらいたいとの要望がありました。
 次に、水難事故の防止とマリンレジャーを含めた海の安全対策についてどのように取り組んでいるのかとただしたのに対し、海の安全の確保は県の観光振興とも密接な関係にあることから、警察だけでなく官民総力を結集し安全対策を推進する必要があると考え、公安委員会の主催による「和歌山のマリンレジャーの安全を考える会」を開催し、広く和歌山の有識者の方々からご意見、ご提言をいただき、今夏の安全対策にも反映させたところである、今後の取り組みについては、県民のみならず、和歌山を訪れるマリンレジャー観光客を含め、利用者一人一人の安全意識を高揚させる利用者と直接に接触しているマリンレジャー関係業者の安全意識と救急技能の向上を図ることが重要であり、今後はマリンレジャー業者の健全な育成と安全対策の充実を図ることを目的として条例の改正を検討するとか、関係機関、団体、業界を初め、県民と行政が一体となった組織として水上安全協会(仮称)の設置を検討しており、広報・啓発活動や安全に関する情報の提供や業者に対する指導など、警察だけ、あるいは民間だけではなし得ない総合的なマリンレジャーの安全対策を推進していきたいと考えているとの答弁がありました。
 委員から、条例の改正内容、時期についてただしたのに対し、組織は基本のしっかりした財団と考えており、来年二月県議会に条例改正案を上程できるよう作業を進めているとの答弁がありました。
 次に、和歌山県暴力団追放県民センターの決算状況と今後の財源確保対策はどうかとただしたのに対し、超低金利、景気の低迷と厳しい環境の中、一般の寄附金の増大も多くを望めない状況のため、本年度から賛助会員制度を導入し、暴追センターの目的に賛同し、事業の推進を援助するため、入会した法人・団体または個人から賛助金を募り、財源の一部としていくこととしているとの答弁がありました。
 委員から、賛助会員の入会状況はどうかとただしたのに対し、平成八年四月から賛助会員制度を導入し、現在、賛助会員を募集すべく作業を進めているとの答弁がありました。
 これに対し委員から、より多くの会員を募集するために県民に広く呼びかける等、募集活動を強力に推し進めてもらいたいとの要望がありました。
 このほか、警察装備の銃器等の整備状況、水難事故に対する警察としての考え方、水難事故の救助訓練専用の場所について質疑がありました。
 商工労働部関係では、阪和銀行の業務停止命令に関連して、阪和銀行から事前に報告があったのか、また預金の払い戻し業務を中心とした新銀行の設立の規模、期間、設立時期の見通しについてただしたのに対し、事前に阪和銀行から報告等は受けていないが、業務停止命令が出された後、前頭取、現頭取代行に対し、中小企業者の経営に支障がないように、また行員の再雇用問題について最大限の努力をするよう強く申し入れたところである、新銀行については、大蔵省から設立の骨子しか現段階では明確にされていないが、年度内に設立されると予想される、また業務は預金の払い戻しに限られると考えられるため、新銀行の規模等については必要最小限の組織、店舗であると判断しているとの答弁がありました。
 次に、阪和銀行と取引関係にある中小企業者は今後経済活動にも支障が出てくると思われる、県は融資制度等で対応しているが、あっせん額と実行額に差があることに対する見解についてただしたのに対し、銀行協会等金融六団体に協力を強く働きかけているほか、阪和銀行が大蔵省の監督下にあるため国からも銀行等へ協力要請を行っている、県のあっせんについては申込者の希望を尊重し金融機関へあっせんしているが、金融機関の審査であっせん額と融資実行額とに差が生じているケースもあると判断しているとの答弁がありました。
 委員から、中小企業者、零細企業者に与える影響は大変大きいため、金融機関への指導など、県は万全の措置を講じてほしいとの要望がありました。
 次に、O157、阪和銀行等の特別融資の金利問題に関し、大阪府と比較して金利が高いことの理由についてただしたのに対し、大阪府の場合、融資利率は二%、信用保証協会の保証料は○・九%に対し、本県の融資利率は二・五%となっている、そのため利用者の負担減を図るべく信用保証協会の保証料を通常の一%から県の制度融資は○・七%に引き下げている、また特別対策資金については、さらに信用保証協会の協力を得て○・五一%と低く設定し対応しているとの答弁がありました。
 委員から、金融機関の金利が引き下げられるよう要望してほしいとの意見がありました。
 次に阪和銀行の雇用問題に関し、県内の有効求人倍率は全国平均よりも低く、雇用情勢は大変厳しい中、県として行員の雇用確保にどう対応するのか、また八百余人の行員のどれくらいが新銀行に雇用されるのか、その見通しについてただしたのに対し、県全体の雇用状況は厳しいが重要な問題と受けとめている、新銀行等での雇用については、これまでの同種の事例から、預金の払い戻し等を中心に行う新銀行や債権回収銀行にある程度の雇用は見込めるところであるが、今後の処理等、推移を見きわめながら雇用問題に取り組むほか、新銀行への営業譲渡時までに離職者が出ることは避けられない見込みであることから、国、県、経済団体、阪和銀行も加わった雇用対策連絡協議会等を設置し、雇用の確保に対応していきたいとの答弁がありました。
 委員から、行員の雇用問題については、県として積極的に対応してもらいたいとの要望がありました。
 関連して委員から、来年度の阪和銀行の新規採用内定者の状況等についてただしたのに対し、採用内定者は、高校卒業予定者一名、大学、短期大学卒業予定者は県内出身者十名を含め十三名で、このうち高校卒業予定者は阪和銀行のこうした事情を受けて別の会社に採用内定したが、大学等の卒業予定者については阪和銀行の受け入れ態度が未決定のため流動的である、こうした状況を踏まえ、阪和銀行に対してできる限り早く態度決定するよう指導する一方、採用内定者から相談があればハローワーク等で対応してまいりたいとの答弁がありました。
 次に、前頭取には道義的、人間的にも責任がある、県は経営破綻になった前頭取の経営者としての責任を問いただす考えはないのかとただしたのに対し、阪和銀行の経営内容等については大蔵省の所管で知事の指導監督下になかったということをご理解賜るとともに、本件について、道義的な責任も含め前頭取の経営者としての責任を厳しく問いただしていきたいと考えているとの答弁がありました。
 次に、南紀白浜空港の利用促進に関し、本年十月開設の福岡便、来年一月開設予定の広島便への対応及び空港ロビーでの地場産品の販売などの活用についての取り組み状況についてただしたのに対し、福岡便は本年十月三日開設し、週三便で運航しており、その利用状況は十月三四・四%、十一月四九・二%となっている、観光客の誘客に向けて、初就航一カ月前から福岡地区で各種キャンペーンの開催や、来年一月には南紀空港利用促進実行委員会が福岡でのPRの強化を図る一方、県としても利用率アップのため、エージェントとのタイアップや旅行の商品化への支援などに取り組むこととしている、広島便については、来年一月、十九人乗りのジェットストリームが南紀白浜空港と広島西空港間で就航予定であり、初就航の日には広島市において観光キャラバンを開設し利用を呼びかけることとしている、今後とも福岡便、広島便の利用率を高めるため、福岡、広島を中心とした近隣の地域にPRしてまいりたい、また南紀白浜空港のロビーの活用については、空港の一階、二階に県産品を販売するコーナーを設置しているが、空港ビル会社から一日の乗降客の状況とロビーのスペースの関係から、現行の物品販売コーナーの増設は難しい状況であるとの報告を受けているとの答弁がありました。
 次に、串本町の大島架橋完成に伴う観光客の受け入れ態勢への支援策と観光対策についてただしたのに対し、県と串本町を初め、白浜町、那智勝浦町など主要観光地で構成するメンバーで県内の広域観光に取り組んでおり、大手エージェントとタイアップして、冬場の観光客の誘客を図ることを目的に、ゆうわくキャンペーンを実施するなど、受け入れ態勢の充実強化に取り組んでいるとの答弁がありました。
 次に、来年四月から施行予定の週四十時間制に関し、県内中小企業の取り組み状況と労働省の方針についてただしたのに対し、和歌山労働基準局の調査では、平成八年四月時点で週四十時間制を導入している事業所の割合は全事業所平均で三三・一%となっている、県としても、来年四月の週四十時間制実施に向けて労務管理講習会、夜間労働セミナー等の労働教育講座の機会における啓発、ラジオのスポット放送を行うなど、今後とも労働基準局と連携を図りながら、なお一層啓発に努めてまいりたい、また労働省としては、来年四月実施の方針を変えていないが、週四十時間制の実施に伴う混乱を防ぐため、二年間の指導期間を設け行政指導に重点を置くとの方針であると聞いているとの答弁がありました。
 このほか、阪和銀行問題に係る手形交換業務への対応、預金保険機構と債権回収銀行の業務内容、オーシャンアロー号の増便、南紀白浜空港を利用したツアー企画と広域的な観光ルートの設定について質疑、要望がありました。
 以上が、当委員会における審査の概要であります。
 当委員会に付託されました議案第百四十九号及び議案第百七十号は全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決し、報第七号は全会一致をもって承認すべきものと決しました。
 以上をもちまして、経済警察委員会の報告を終わります。何とぞ、適切なご決定をお願い申し上げます。
○議長(町田 亘君) 福祉環境委員会委員長飯田敬文君。
 〔飯田敬文君、登壇〕(拍手)
○福祉環境委員会委員長(飯田敬文君) 福祉環境委員会における審査の経過並びに結果について、ご報告申し上げます。
 当委員会に付託されました案件は、議案付託表及び請願文書表に記載のとおり、議案二件、前会からの請願継続審査分二件であります。
 委員会は、十二月十三日、第二委員会において開催し、福祉保健部、生活文化部の順に、当局から付託案件について説明を聴取した後、審議に入りました。
 各委員の質疑、意見及び要望等の主なものは、次のとおりであります。
 福祉保健部では、まず老人の自殺についてどのような状況にあるのかとただしたのに対し、全国で六十五歳以上の高齢者の自殺者は、平成六年で約五千五百人であり、本県では平成七年で八十人で、自殺者総数二百五十五人に占める割合は約三○%であるとの答弁がありました。
 続いて、特別養護老人ホームへの待機者はどうなっているのかとただしたのに対し、待機者並びに入所申請者は、平成八年四月現在、在宅の者及び老健施設、病院等に入所・入院中の者を合わせて約千人となっているとの答弁がありました。
 これに対し委員から、県は待機している老人へ特別なサービスをしているのかとただしたのに対し、在宅及び施設でのサービスは市町村が対応している、なお待機者については、その人の状態を勘案しながら、ホームヘルプサービス、デイサービス、ショートステイ等を受けていただくよう対応している、そのほかにも精神面でのサービスのため、ホームヘルパーを中心に待機者を訪問するなど種々相談に応じている、また在宅介護センターは四十二カ所が開所しているが、二十四時間体制で対応しているとの答弁がありました。
 これに関連して、心が通ったサービスを推し進めていただきたいと要望したのに対し、今回の厚生省の事件もあり、ここまで進めてきた高齢者福祉対策が遅延しないか心配している、高齢化問題は猶予のないもので緊急に対応すべき事項である、国でもそれぞれ対応を図っていただけると考えているが、在宅、施設サービスはもちろんのこと、生きがい対策をも含め、きめ細かく推進していきたいとの答弁がありました。
 次に、病院で使用する医療用食品や寝具などを一企業に独占させている、医療用食品は冷凍食品を使うことから出発し、たんぱく質とかカロリー等の栄養成分が規格に応じ、なおかつ検査機関の合格を得た食品であるが、一般市販食品と比べて大差のない食品でありながら一般食品の一・五倍の価格である、病院がこの医療用食品を一品でも二品でも患者に提供すると一人一日につき百八十円の加算が支給されたが、独禁法に触れることにより、平成八年十一月一日から加算金は支給されないことになっている、この価格差はなぜあるのか、もしカロリーの部分で差が出ているのであれば一般市販品となぜ違うのかとただしたのに対し、カロリーについては、調理加工前と加工後では相当の差が生じてくる、厚生省は使用頻度の高い二十品目について価格調査をし、平均すると医療用食品が一般食品に比べ、検査費用等加味して一・五倍になるという認識であるとの答弁がありました。
 これに対し委員から、材料費は健康保険診療報酬から出る、これを加工したときの手間暇と栄養価の部分を加味して一・五倍になるということかとただしたのに対し、加算要件は調理後の食品がエネルギー計算で一五%、たんぱく質等で三○%包含していることで加算していると聞いているとの答弁がありました。
 これに関連して、医療用食品について、国立病院の給食部門ではほとんど使っていない、また全国の病院でも三○%ぐらいしか使っていない、このようにほとんど活用されていない制度を厚生省がつくり、一つの企業が独占していくのはシステム的に問題があると思っている、県は行政機関としてもう少し勉強していただきたい、次に寝具についても、医大病院、紀北分院、五稜病院など公立病院でワタキューセイモアが独占的にしているが、他の業者に比べて使用料が高いと聞く、また数量が多い医大の方が少ない分院より単価が高いのも理解できない、数が多くなれば安くなるのが普通ではないかとただしたのに対し、病院と業者の契約金額については当事者間の私的契約と認識している、診療報酬上、寝具は入院環境料として百五十六点の請求ができることになっているとの答弁がありました。
 この答弁に対し、医療にかかわる寝具、給食は病院の個人契約とはいえ、同じ経営者が同じものを提供するのに価格差があるのは問題があると思うとただしたのに対し、診療報酬上この中身は国で定められた額であるが、関係各課と協議しながら状況を十分伝えてまいりたいとの答弁がありました。
 これに関連して、昭和五十九年四月六日現在の「病院における洗濯について」を見ると、今、厚生省で問題になっている個人契約といえども一定の条件を整えないと契約できないことになっている、天災等で納品等できない場合を想定し代行者を持つよう定められているが、これがワタキューセイモアにかかわる業者でないといけないことになっている、いわゆる公益法人である病院寝具協会に加入しているワタキューセイモアと契約しておくことを義務づけている、他の業者が協会に入ろうとしても入れてくれないし、病院との契約もさせてくれない、こういうことが独占禁止法違反で勧告された、そこで平成五年二月十五日に法律が改正され、病院寝具協会または個別の業者等によることが望ましいとされたが、少し緩めただけで他の業者が入る余地を与えていないことに疑問を持っていることを問題提起しておきたい、在宅支援センターの日常介護用品等の貸し出しの値段が民間業者に比べて高く、もう少し使いやすくするようにとの要望がありました。
 次に祝祭日等の病院群輪番制について、伊都地方の取り組み状況と今後の見通しについてただしたのに対し、伊都地方では病院群輪番制について導入に向けて検討中であり、過日、関係市町村長に説明に伺ったところ、市町村長からは導入した場合のメリットとかかる経費について納得した上で実施していきたいとのことであったので、引き続き検討を進めていただくよう要請したとの答弁がありました。
 これに関連して、紀和病院は積極的と聞いているが、医科大学附属病院紀北分院の対応はどうかとただしたのに対し、病院群輪番制を実施の際には両病院とも重要な役割を果たしていただけるものと考えているとの答弁がありました。
 さらに、祝祭日等の医療確保のための病院群輪番制が、他の地域でできて伊都地方でできないのには何か大きな原因があるのだろうと思うが、県の強い指導のもとに伊都地方で実現されるよう要望がありました。
 次に、社会福祉施設での入所者のプライバシーの保護と預かり金等の管理について福祉保健部長から通知されているが、施設で守られていないから出していると思う、これに対する事後指導はどうしているのかとただしたのに対し、年金等は入所者本人やその保護者の依頼に基づいて預かっている、各施設では適切に管理されているが、事故や問題の発生も考えられるので通知したところである、指導としては、全国社会福祉協議会が作成した指針に基づき、個人別の預貯金通帳が作成されているか、通帳と印鑑の管理を別々の職員が行っているか、金銭の引き渡しの際、複数の職員が立ち会っているか、最終的に施設長のチェックを経ているか等を監査している、また収支状況について定期的に本人に周知しているか、金銭管理能力がない場合は保護者が面会等で来訪した際に適宜提示して確認を得ているかについても監査指導しているとの答弁がありました。
 このほか、議案として提出されている胃・胸部検診車の取得について説明願いたい、また追加購入か買いかえかとただしたのに対し、胃がん検診及び結核、肺がん検診の検診率向上に資するため、県が購入し財団法人和歌山県民総合健診センターに無償貸与するものであり、買いかえであるとの答弁がありました。
 次に同和問題について、来年三月をもって現行法が失効し、一般対策へ移行され、補助率特に五条債の適用がなくなると、県や市町村の財政負担が大きくなり、事業ができなくなるのではないかと危惧するが、県の考えはどうかとただしたのに対し、七月二十六日の閣議決定で法的措置が講じられる十五事業については従来どおりの措置がされると考えている、一般対策に工夫を加えるとされている事業については、不透明な部分があるため、その内容の把握に努めるとともに、財政措置について県として各省庁に要望している、また全同対においても国に対し要望しているとの答弁がありました。
 続いて、人権擁護施策推進法案が今臨時国会へ提出され採択される見通しと聞いているが、これにかかわって同和対策の啓発をどのように考えているのか、また国連の行動計画に関して、県として具体的な受け入れ態勢はどのようにしていく考えかとただしたのに対し、法案については、十二月三日に閣議決定され今国会で審議されている、この法案の中身は、一、教育及び啓発についての施策の総合的な推進に関する事項、二、人権が侵害された場合の被害者の救済施策の充実に関する事項の二点の基本事項を審議するための審議会を設置する法案であると聞いている、国の動きや審議内容を見定める中で今後の啓発に努めたいとの答弁がありました。
 これに関連して、事業については同和室、啓発については同和委員会で推進してきたが、新しい局面を迎え、今後どのような形で同和対策を推進するのか、特に同和委員会の啓発をどう充実させるのかとただしたのに対し、人権教育のための国連十年に関する国内行動計画中間まとめが出されたが、基本的な考え方の要旨になっている、今後示されるであろう最終の行動計画を見きわめたい、同和問題を解決する上でも人権意識を高めていくことが重要であり、広がりを持った啓発を考えているとの答弁がありました。
 このほか、法的措置については登録事業に限定されている、特に和歌山市の同和対策事業について危惧している、五条適用についてもっと強力な働きをするよう要望がありました。
 続いて、人権教育の中で同和問題が薄められないよう特に配慮するよう、また受け入れ態勢の整備については同和室が中心になるように、同和委員会の啓発もさらに充実するよう要望がありました。
 次に生活文化部関係では、まずビッグホエール、健康・福祉棟に関して、日通等の移転問題の現況についてただしたのに対し、移転については同意しているが、代替地をあっせんするよう要請されており、候補地を絞って検討中である、具体的条件が整い次第できるだけ早く確保できるよう努力していくとの答弁がありました。
 続いて、用地取得はビッグホエールのオープンに間に合うのかとただしたのに対し、現状では難しいが、早期取得に最大限の努力をするとの答弁がありました。
 これに対し委員から、総合健康・福祉棟の完成までに取得するよう努力されたいとの要望がありました。
 さらに、歩道等の整備状況についてただしたのに対し、外構工事等とあわせ歩道や緑地の整備を進めていく、全体の完成は平成十二年の予定であるとの答弁がありました。
 加えて、駐車場台数計画はどうか、また地下駐車場にして上を公園緑地にできないかとただしたのに対し、オープン時は約三百台程度、JR貨物用地を購入すれば千台程度が確保できると考えている、緑地には桜並木等を整備するなど緑化に留意する、地下駐車場については、当初計画の段階で計画したが軟弱地盤や経費面から断念した経緯があるとの答弁がありました。
 これに関連して、建設省事業での地下駐車場導入はどうかとただしたのに対し、道路の下でないと建設省がかかわることはないと思うが、機会があれば話をしたいとの答弁がありました。
 これに対し委員から、地下駐車場を検討して景観等、理想的な県の顔にするため、緑地化を検討されたいとの要望がありました。
 このほか、管理運営の主体はどうなるのかとただしたのに対し、管理運営は入居機関や利用者の便宜等を考えながら関係部局で協議検討中であるとの答弁がありました。
 続いて、入居機関については決定しているかとただしたのに対し、健康ふれ愛和歌山計画推進委員会、県検診中核施設検討委員会等で検討いただいた中で決定し、既にそれぞれの機関で準備を進めているとの答弁がありました。
 さらに関連して、健康・福祉棟の入居機関について、和歌山市の医師会病院の検診部門が入るとのことだが、医師会のほかの業務はどうなるのかとただしたのに対し、成人病センターについては検診部門等すべての業務が入居するが、各入居機関の運営や維持管理はそれぞれの関係機関で協議しているとの答弁がありました。
 これに対し委員から、効果的な利用に努めるよう要望がありました。
 続いて健康・福祉棟について、入居機関のうち県の機関はどこかとただしたのに対し、精神保健福祉センター、女性センター、国際交流センター、青少年活動センター等を予定しているとの答弁がありました。
 さらに、精神保健センターは全部が移転してくるのか、また検診中核施設に入居する機関は県立か財団かとただしたのに対し、各施設の運営内容はそれぞれの機関で検討しており詳細は承知していない、また検診中核施設の入居機関は財団法人であるとの答弁がありました。
 次に、医師会の成人病センターと検診中核施設の事業内容が重なりはしないかとただしたのに対し、基本的に成人病センターは施設検診であり、検診中核施設はバスによる移動検診業務になるが、福祉保健部で調整を行っているとの答弁がありました。
 これに関して、立派な施設ができるのであるから、これら施設の連携、有効利用を図らなければならないとただしたのに対し、各入居団体の業務を含む概要資料を作成し、次の委員会で説明をしたいとの答弁がありました。
 また、入居機関から家賃を取るのかとただしたのに対し、県の機関以外は使用料及び手数料条例により使用料をいただくとの答弁がありました。
 次に、LNG火電に関する環境モニタリングシステム協議会での降下ばいじん等の測定結果はどうなっているのかとただしたのに対し、現在取りまとめ中である、中間報告については近くまとまる予定であるとの答弁がありました。
 続いて、消費生活条例で設置する審議会の委員に「消費者」とあるが、どのような範囲になるのかとただしたのに対し、定義は難しいが、何らかの形で消費者問題にかかわっている人や消費者団体等から選出したいと考えているとの答弁がありました。
 これに関して、消費者代表を公募等により選出してはどうかとただしたのに対し、選出案の参考にしたいとの答弁がありました。
 このほか、「介護保険制度の創設に関する意見書」の提出についての提案があり、これについては後ほど意見書案が提案される運びとなっておりますので、よろしくお願い申し上げます。
 以上のような審議の結果、当委員会に付託されました議案第百四十六号、第百五十一号は全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。
 さらに、請願につきましては、議請第十六号及び議請第十八号は全会一致をもって取り下げ承認すべきものと決しました。
 以上をもちまして、福祉環境常任委員会の報告を終わります。何とぞ、適切なご決定をお願い申し上げます。
○議長(町田 亘君) 文教委員会委員長向井嘉久藏君。
 〔向井嘉久藏君、登壇〕(拍手)
○文教委員会委員長(向井嘉久藏君) 文教委員会における審査の経過並びに結果について、ご報告申し上げます。
 当委員会に付託されました案件は、議案付託表及び請願文書表に記載のとおり、議案一件、請願新規審査分五件、前会からの継続審査分五件であります。
 委員会は、十二月十三日、第六委員会室において開催し、当局から付託案件等について説明を聴取した後、審議に入りました。
 各委員の質疑、意見及び要望の主なものは、次のとおりであります。
 まず初めに、本会議における質問にかかわって、新聞報道によると、他府県で試験前や体育祭の前に学校行事を中止しないと自殺するという電話が多発しており問題になっているようだが、本県でもそのようなことがあったかどうかとただしたのに対し、自殺予告電話については、最近、公立中学校で一件、県立高等学校で二件あった、これに対し、当該の学校及び教育委員会から県教育委員会へ報告があり、連携しながら対処した、各学校においては、直ちに職員会議を開き、意思統一を図るとともに、PTAとも連携して生徒全員の状況把握に努めた、全校集会やホームルームで命のとうとさや悩みの解決、相談について指導した、また学校行事の実施に当たっては、関係機関との連携が十分にとれる体制を確認した上で、安易に変更、中止、延期等をすることは教育上好ましくないとの判断に立って行事を実施した、その後、学校から状況報告を受けているが、今のところ無事におさまっている、県教育委員会としては、校長会の代表者及び各地方教育事務所長を緊急招集し、日ごろから児童生徒の悩みを積極的に受けとめることのできる相談体制の確立、命のとうとさと、このような手段では本質的な問題解決にならないことの指導等、万全の体制で対応してもらいたい、また電話を受けるのは大体事務室であるから、事務職員や校務員など教員以外でも十分対応できるよう徹底することが大切である旨指導をしたところであり、ほとんどの学校において指導が徹底されたと聞いている、今回の中学校の例で学ぶべき点は、学校とPTAとが連携し、保護者自身が自分の子供のことであるとの認識から学校と協力し積極的に取り組んだことであり、このことは今後の教育にとって大切なことであるとの答弁がありました。
 委員からは、教員と生徒とのコミュニケーションの欠如が原因と考えられるのではないか、十分コミュニケーションがとれるよう要望がありました。
 関連して委員からは、県教育委員会に詳細に報告があったのなら、本会議における質問において事例の有無の質問でなくてもそのときに答弁すべきではないか、県教育委員会は事実を調査中ということで慎重に対応したことも理解できるが、これはまさに時の問題である、議場での発言は県民に対するものであるから配慮してもらいたい、県民にはこのようなことは本県では起こらないという意識がある、早く連絡体制や対応マニュアルを作成し適切に対応できるようにすることが大切である、PTAと学校が協力し地域の子供の指導に当たった点は評価できるのではとの質疑や意見が出されました。
 県教育委員会としては、この件については、今回初めてであったことと、事後の経過を注意深く見守っていた状況でもあり慎重な対応をとった、今後できるだけ早く知っていただくよう努めるとの答弁がありました。
 次に、新宮高等学校の建設工学科の授業にかかわって、民間企業での現場実習が実施されていることについてテレビ番組で報道され、参加した生徒の評価も高かったが、このことについて県内のほかの高等学校においても、機会があれば一般社会の中での実習、見学を広げる考えはどうかとただしたのに対し、新宮高等学校建設工学科では二十六社一組合の協力を得て二名から数名のグループに分かれて実施している、ほかにも県内の専門学科を持つ学校のうち、十四校においてビジネスマナー、介護、老人福祉及び農業体験などの実習が行われている、今後とも充実を図ってまいりたいとの答弁がありました。
 次に、義務教育費の中で教材費について、公立小学校、中学校では幾ら徴収しているのかとただしたのに対し、本県では教材費そのものにかかわる独自調査は実施していないが、文部省が行った統計調査の中に子供の学習費調査があり、全国の小学校百五十校七千二百名、中学校百五十校三千六百名を対象にサンプル調査したもので、そのうち本県では小学校二校九十六名、中学校二校四十八名がサンプルとして提出されている、この全国調査の結果によると、学級・児童会費、生徒会費及び学用品、実験実習材料費等は小学校で年間約二万三千円、中学校では約三万円となっているとの答弁がありました。
 委員からは、義務教育費は無償とされており、教材費も含まれるべきものと思うが、どう受けとめているのかとただしたのに対し、日常の教育活動の中で使用する画用紙や粘土等の教材は指導の過程で適切に与える必要があり、その費用については、その都度徴収しているものや学級費で徴収しているものがあり、すべてが無償になるものとは理解していないとの答弁があり、委員からは、現在義務教育費においては授業料が無償となっているが、教材費についても教育活動の中で当然必要とされるものであり、義務教育費は無償とする範囲に教材費を含められないのか研究するよう要望がありました。
 次に、平成七年一月十七日の阪神・淡路大震災で六千名余のとうとい命が失われたが、児童生徒の犠牲者は何名か、また一月十七日は防災の日として何か取り組みをしているのかとただしたのに対し、幼稚園、小学校、中学校、高等学校及び特殊教育諸学校で亡くなった子供は三百五十七名である、また一月十七日の行事については昨年、本年とも特に具体的な指導はしていないが、被災地の児童生徒の作文や感想文等の活用を図ってきているとの答弁があり、委員からは、防災に向けての意義づけが大切であるので、何らかの取り組みをしてはどうかとただしたのに対し、本県にも紀伊半島の北部を横切る断層の中央構造線があることから、学校行事等の関係で県内一斉の取り組みには難しい面もあるが、教訓として防災訓練の実施や学習の機会を考えてまいりたいとの答弁がありました。
 次に、児童生徒の体力、運動能力の低下について、近年、本県においても全国平均より劣る状況にあると聞くが、その背景についてどう考えるか、またそのための取り組みについてはどうかとただしたのに対し、生活様式の変化による運動機会の減少、食生活の変化等による栄養バランスの乱れ、寝不足等の健康問題等が考えられ、原因の特定は困難であるが、これらが主な背景であると思われることから、計画的に運動する習慣を育て、健康の増進と体力の向上を図ることが学校体育に求められている、そのため、小学校では自分で課題を見つけ、それを解決して運動の喜びや楽しさを味わえるよう、また中学校、高等学校では選択制授業の定着充実が図れるよう各種研修会、講習会等を開催して指導しているところであり、今後とも運動部活動の育成、体育的学校行事の積極的な取り組みなどとともに、家庭、地域との連携を図りながら一層の充実に向けて努力していきたいとの答弁があり、委員からは、体力低下にかかわって、近年、児童生徒が野で遊ぶということが少ない、自然体験の重要性からして、農家の放置田を積極的に学校教育に活用してはどうかとただしたのに対し、県下の幾つかの小学校、中学校において所有者のご協力を得て、米や野菜を栽培したり、休耕田を池にしてトンボや水生生物の観察等に利用している、また収穫物でもちつき大会等を開催し、地域の文化活動などと一体となって教育に活用している例もあり、今後ともこうしたユニークな活動を紹介していきたいとの答弁がありました。
 次に、二○○八年のオリンピック開催地について、大阪での開催が決定されるとなれば、開催種目によっては、物理的に大阪での開催ができず本県において開催できる種目もあるのではないか、例えば和歌山市磯ノ浦でのサーフィン等であるが、国体の開催に先駆けて本県の活性化を図る上でも積極的に受け皿づくりをしてはどうかとただしたのに対し、オリンピックは原則として単一の都市開催であるが、近畿体育協会長会議で決議された「近畿は一つ」という観点から、来年開催される近畿体育協会長会議において積極的にお願いしてまいりたいとの答弁がありました。
 このほか、砂遊び場における衛生面上からの実態調査の早急実施について、ことしの集団風邪の傾向と対策について、小学校高学年でのストレスの状況把握について質疑、意見、要望等がありました。
 以上が、当委員会における審査の概要であります。
 当委員会に付託されました議案第百六十九号は、全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。
 また、請願につきましては、お手元に配付の請願審査結果表のとおり、新規審査分、議請第二十二号及び議請第二十三号は採択すべきものと決し、議請第二十五号、議請第二十六号及び議請第二十七号は不採択とすべきものと決し、継続審査中の請願、議請第四号、議請第十一号及び議請第十三号は継続審査とすべきものと決し、議請第十二号及び議請第十四号は請願者からの取下願を承認いたしました。
 以上をもちまして、文教委員会の報告を終わります。何とぞ、適切なご決定をお願い申し上げます。
○議長(町田 亘君) 総務委員会委員長佐田頴一君。
 〔佐田頴一君、登壇〕(拍手)
○総務委員会委員長(佐田頴一君) 総務常任委員会における審査の経過並びに結果について、ご報告申し上げます。
 当委員会に付託されました案件は、議案付託表及び請願文書表に記載のとおり、議案五件、請願継続分一件であります。
 当委員会は、十二月十三日、第一委員会室において開催し、当局から付託案件について説明を聴取した後、審議を行いました。
 各委員の質疑、意見及び要望等の主なものは、次のとおりであります。
 医科大学関係では、まず初めに新医大の移転に伴い、入院患者のいろいろな相談に対応するためソーシャルワーカーを配置できないかとただしたのに対し、現在も医事相談という形で行っているが、医事相談員は一名である、年々、医療のみでなく福祉及び生活に至るまで患者からのいろいろな相談が寄せられており、今後、人事課と協議しながら患者の期待にこたえられるような相談窓口業務の充実に努力するとの答弁がありました。
 これに関連して、この制度を知らない人がないよう制度の周知徹底を図るよう要望がありました。
 続いて、高規格救急自動車が配備され始めているが、過疎地を中心に五十市町村すべてに配備され、医科大学が救急救命士に対し二十四時間体制で無線により医師の正しい判断で正しい処置の指示ができるような室を設置するようただしたのに対し、本来は高規格救急自動車に医師が乗るドクターカーの配備が望ましいと考えている、現時点では救急救命士がその責務を担っており、和歌山市消防局においては救急救命士の乗る高規格救急自動車の運用が開始された平成六年六月一日から、本学においても高度集中治療センター内に心電図の送受信モニターを設置し救急救命士への指示を行っており、実際に救命することのできた患者もいる、現在、和歌山市が中心となっているが県内全域に広げる必要があり、また救急救命士の資質の向上のため本学も協力していくとの答弁がありました。
 さらに、消防防災課や市町村の課題として、高規格救急自動車を配備できていない市町村があり、救急救命士の人員確保等についてのシステムやアイデアを大学として提供して、先進県と言われるよう今後とも協力するよう要望がありました。
 このほか授業料の値上げについて、財政的な理由があればやむを得ないが、国立大学に準じて機械的に値上げするのは納得できないとただしたのに対し、授業料の値上げについては諸般の事情によりやむを得ないところがあるとの答弁がありました。
 関連して、各家庭で養育費が占める割合が大きいため、今後負担が少なく受験や入学ができる環境づくりをするよう要望がありました。
 次に、卒業後、地域への定着率を高めるため、県内出身者を優先して入学させる選考システムをとれないかとただしたのに対し、教育の機会均等や入学試験の公平性を考えると、入学選考に際し特定地域の者を優遇することは困難である、過去五年間の統計を見ると、県内の受験者の合格率は他府県の受験者の合格率を上回っている、また卒業後県内にとどまり医療に従事する者が七五%ある、県内の優秀な学生が本学に入学し、将来、県内にとどまり医療に従事してくれることが我々の念願であるとの答弁がありました。
 また、現在六十名の定員を今後ふやす予定はないかとただしたのに対し、過去に医科大学将来構想検討委員会や総務部で検討された結果、八十名規模であれば将来の県内医療を担っていけると判断し、新医大は定員八十名を基準に設計されている、本学の定員が六十名と全国でも最も少なく、県内の事情を考慮していただき、定員をふやしていただくよう熱望しているとの答弁がありました。
 続いて、各都道府県に災害拠点病院を一つつくると聞いており、日赤が有力であるようだが、ぜひ和歌山県立医科大学が有力な候補として名乗りを上げてはどうかとただしたのに対し、災害拠点病院構想については、原則として県内の各二次医療圏に地域災害医療センターを一カ所設置し、県内に一カ所の基幹災害医療センターを設置することになっている、本学は県内の関連医療機関と密接なネットワークを結んでおり、新医大においてはヘリポートを整備し、また大量の医師を動員することも可能と考えられるので、基幹災害医療センターをぜひとも本学に指定されるよう福祉保健部と協議しているとの答弁がありました。
 出納室関係では、現在の金利が極めて低い折、県の借入金についてもできるだけ低い金利のものに借りかえ等を行い、効率的な運用をするよう要望がありました。
 人事委員会関係では、ことしの県職員採用試験の状況、また県職員採用試験についての考えをただしたのに対し、平成八年度の県職員採用試験において、一種試験の一般行政職では、受検者六百九十二名、最終合格者二十二名、競争率三十一・五倍である、また県職員採用試験は、教養試験のみならず面接試験も実施し、十分慎重な試験実施に努めているとの答弁がありました。
 知事公室関係では、まず和歌山21懇話会や長期総合計画とのかかわりについてただしたのに対し、いずれも企画部の所管事項であるが、新しい長期総合計画は二十一世紀初頭の本県の目標を設定し、これを実現するための基本方針や諸施策を明らかにし、県政運営を総合的、計画的に推進するもので、政策推進室の業務と非常にかかわりが深いので、計画策定本部の幹事会の一員として加わっている、また和歌山21懇話会にも陪席をして委員の意見を承っているとの答弁がありました。
 続いて、地域活性化のため、市町村への情報提供などソフト面での県の指導力を発揮すべきではないかとただしたのに対し、政策推進会議などで横断的な取り組みを強化するとともに、情報などソフト面も含め政策推進機能を高めていくとの答弁がありました。
 次に、子供病院、廃棄物対策、動物愛護センターの推進状況についてただしたのに対し、子供病院については、関係課室で本県における今後の小児医療体制のあり方を視野に入れて検討を続けているが、成案を得るに至っておらず、なお時間を要する見込みである、現在、小児難病患者の実態把握を行っている、廃棄物対策については、地域環境課を中心に検討しており、政策推進室としては必要に応じて課室間の調整等のバックアップを行う、動物愛護センターについては、野上町との協議も進み、平成十一年度中の完成を目指して着実に進んでいるとの答弁がありました。
 さらに子供病院について、具体的な検討内容についての説明を求めたのに対し、単独型、他施設併設型あるいは相談機能型など広範囲な検討を行っているとの答弁がありました。
 また、廃棄物対策は重要な課題であるので積極的に取り組まれたい、また子供病院についてはできるだけ速やかに結論を出すよう要望がありました。
 このほか、アメリカのレディー・ワシントン号が明石海峡大橋の関連イベントで寄港すると聞いているが、和歌山県もアクションを起こしてマリーナシティや串本への寄港を考えられないかとただしたのに対し、間接的だが平成十年度に日本への寄港を聞いている、本県への寄港は今後の課題として関係課と調整するとの答弁がありました。
 企画部関係では、まず初めに、十二月初旬に開催された和歌山21懇話会の内容、また長期総合計画の中でどう対応させていくのかとただしたのに対し、新しい長期総合計画については、現在、審議会で中間報告を出すべく調整作業が続けられている、また和歌山21懇話会については、十二月三日、和歌山県ゆかりの東京在住の有識者に集まっていただき、知事を囲み会議を開催し、本県の発展方向について意見を伺った、その中で紀淡海峡道路を初めとする交通軸整備の必要性、県都和歌山市の魅力づくりなどについて提言されており、策定中の長期総合計画へ反映していくとの答弁がありました。
 関連して、和歌山21懇話会での特に印象に残る意見があったかと尋ねたのに対し、新しい長期総合計画の考え方等、和歌山県の長期的な施策を説明し意見をいただいた、一つは関西国際空港を核とした広域的な地域づくりということで、和歌山百万都市圏構想が賛同され、その中で和歌山市の魅力づくりの話、また太平洋新国土軸の実現に向けて交通軸の整備等、県内道路の整備を図り、努力していくように話があったと答弁がありました。
 さらに、十二月十日に出された新しい全国総合開発計画の中間報告について県としての考えをただしたのに対し、多軸連携という国土づくりを目指し四つの国土軸構想が示され、その中で太平洋新国土軸が位置づけられたのが評価できる、ただ交通軸といったハード整備について触れられていないので、本計画に向けて要望していく、地域連携軸の必要性も理解できるところであり、本県としても新宮から五條、京都に至る地域連携軸構想を推進する、本県の大部分を占める中山間地域については、多自然居住地域と位置づけられ方向が記されているが、具体策が見えてこないため、本計画に向け要望していくとの答弁がありました。
 次に、ベイエリア法に基づく整備計画が十二月九日に国土庁など七省庁で承認されたと報道されたが、本県の状況をただしたのに対し、さきの報道は大阪府の臨海地域及び神戸市の臨海地域に関する整備計画が承認されたと報道された、整備計画は関係府県及び政令市ごとに承認され、本県については、臨海地域及び関係整備地域について計画を策定中であり、現在、第二次案を国土庁に提出している、承認に向け今後も努力していくとの答弁がありました。
 続いて、福岡空港や長崎空港は国際的な環境整備を進めている、関西圏にあっても、関西国際空港を中心に広域国際交流圏として整備する必要があるとただしたのに対し、新しい長計においても、国際的な交流、特にアジアをにらんだ交流圏づくりが重要と考え、広域的な交流圏づくりを目指す、その中から新しいものを創造し地域の活力に結びつけたいとの答弁がありました。
 このほか半島振興について、三重、奈良、和歌山三県の特に南部が過疎で厳しい状況である、三県と連携し、この地域を活性化するため、プロジェクトなど具体的な事業についてただしたのに対し、現在三県で五百万円ずつ出し合ってお互いに連携して共同でできることを調査している、本年度中に取りまとめ、報告をする予定である、三県の連携については、五月の知事会議での合意を受け、その具体的な進め方について三県の関係各部局並びに地元の意見を聞きながら検討している、交流と連携を中心に当地域の振興に寄与できるよう努力するとの答弁がありました。
 次に、電源立地アドバイザーは会議を持つのかとただしたのに対し、専門分野ごとに十人委嘱し、適地性、安全性の面で指導、助言をいただき、県の担当部局で専門的な助言、指導をいただく仕組みである、ただ環境影響調査書の提出後に現地調査を合同で実施したとの答弁がありました。
 さらに、アドバイザーの意見は公開できないかとただしたのに対し、最終的に県の審査結果として取りまとめ、議会とも相談しお示ししたい、ただし、アドバイザーのご意見は指導、助言という面で反映されるが、結果をまとめるのは県であるとの答弁がありました。
 これに対し、議論が沸騰する課題は公開すべきである、特に安全性のように人命、財産に係るものは関係住民の納得することが重要である、アドバイザーの意見と行政の見解が違うことも予想される、またアドバイザーとは別の有識者、専門家で違う意見を持っている人もいる、行政は何を基準とするのか、こうした意味でもアドバイザーの意見は公開すべきであるとただしたのに対し、現在、環境影響調査書が公開、縦覧中であり、だれでも意見が述べられるので、専門家の意見や専門家の趣旨に沿った意見などもろもろの意見は提出できる、提出された意見については、事業者の考え方とともに県や市町村に送付される、県としてはそれを踏まえて議論し審査していく、県の審査結果作成の過程については十分に勉強していくとの答弁がありました。
 このほか、平成六年度県民経済計算の推計結果について、一人当たり県民所得の金額は幾らであったのか、また一人当たり県民所得の全国を一○○とした場合、格差及び都道府県順位は何番かと質問したのに対し、平成六年度の一人当たり県民所得は、前年度より一万一千円減少し二百四十四万七千円となった、全国との格差については、平成五年度が八二・二、平成六年度が八二となり、○・二ポイント格差が拡大した、また全国順位は平成五年度は三十九位であったが、平成六年度は全都道府県が推計を終了していないので現在不明である、来年四月ごろには経済企画庁より公表される予定であるとの答弁がありました。
 さらに、市町村民所得統計の整備状況についてただしたのに対し、平成六年度から市町村との共同作業で市町村民所得統計の整備を行っている、平成六年度は十九市町であったが、七年度は七町村増加し二十六市町村となった、本年度は十一月と十二月に説明会を実施したところ全市町村の参加があった、今後市町村と共同で作業を開始し、三月には終了したいとの答弁がありました。
 これに関連して、最近の県内経済成長率は全国のそれより低い状態で推移しており、特に平成六年度は落ち込みが大きい、このため県内総生産の全国に占める割合は長期的に年々低下してきている、また農林水産業総生産の産業全体に占める割合は大きく低下してきている、以上のような本県の経済状態及び構造を今後の長期計画策定の参考にするよう、また市町村民所得統計を利用して各市町村が経済格差を競争することにより経済発展が促されるよう要望がありました。
 また、関西国際空港の二期事業についてももろもろの課題があると思われるが、円滑に進むよう積極的に取り組んでほしいとの要望がありました。
 総務部関係では、まず初めに給与条例の改正について、人事委員会の勧告から改正に至る経過について説明を求めたのに対し、去る十月十四日に人事委員会の勧告があり、平均給与月額で○・九二%アップの内容となっている、具体的には給料表の額の改定を初め、扶養手当、住居手当、宿日直手当、初任給調整手当の改定等である、また通勤手当については特急等利用者の手当加算について支給要件の見直し、去る九月議会で話のあった管理職手当についても検討の上、支給制限額の引き上げをお願いしているとの答弁がありました。
 次に、人事異動の基本的な考え方についてただしたのに対し、職員の新陳代謝、組織の活性化等のため定期的に人事異動を実施している、異動に際し、職場の活性化、幅広い行政分野に対応できる人材の育成などを勘案しながら、できるだけ異なる行政分野を経験させることとし、三年ないし五年のローテーションで適正配置に努めている、昇任については経験年数や実績などを考慮し対応しているが、班長以上のポストについては数が限られているため、要求される能力などを検討し適材適所の観点で配置している、これに関連して、職員のやる気、意欲の啓発はどのように行っているのかとただしたのに対し、行政改革大綱に基づき、次の四項目を重点に意欲の啓発等に努めている、一、職員研修における政策形成能力、業務遂行能力、目標による管理能力の養成、二、職場研修における日常業務を通じての問題発見能力、それに対する問題解決能力の養成による公務員意識の高揚、三、従来からの自治大、中央省庁等の派遣に加え、新たに異分野での体験をさせるため民間企業への派遣研修、四、各職場において行政目標を設定し、その進行管理の徹底による職場の士気高揚、創意工夫の促進との答弁がありました。
 また、課長職以上の国からの出向者の状況の質問に対し、現在、部長級一名、次長級二名、課長職九名の計十二名となっているとの答弁がありました。
 さらに、技術系職員の処遇について管理職の状況等をただしたのに対し、昇任については事務職、技術職の区別なく対処している、平成八年四月の管理職率は事務職一三・四%、技術職一○・三%、役付率は事務職五八・六%、技術職六○・二%である、ただし技術職にはいろいろな職種があり、各職種におけるポストの状況や年齢構成による相違があるとの答弁がありました。
 このほか、医大の医療現場にソーシャルワーカーの設置をお願いしたい、現状で増員など厳しい面もあると思うが、患者の相談に応じられる体制を検討していただきたいとの要望がありました。
 次に、地方分権に対応しての広域行政推進に関してただしたのに対し、本年末と年度末に分けてなされる地方分権推進委員会の勧告では国から県への分権が中心となる見込みである、あわせて県から市町村への分権を自主的に進めていくことが必要と考える、その際、医療、消防などについては広域的な受け皿づくりも必要であり、一部事務組合、広域連合などの制度の活用が有効な手だてであるとの答弁がありました。
 続いて、財政当局として今回の給与改定に対する考え方をただしたのに対し、八年度当初予算において地方財政計画に基づき給与改善費として一%計上しており、今回の改善率が○・九二%であったので十分対応できるとの答弁がありました。
 さらに、国の補正予算が計上されればどう対応するのかとただしたのに対し、国の補正予算が来年の通常国会で計上されれば、本県においては二月議会にお願いしたいとの答弁がありました。
 これに関連して、来年度の予算編成方針についてただしたのに対し、国の財政状況を受けた厳しい概算要求基準等を踏まえ、経常的経費について、昨年と同様の一○五%のうち既存事業については九五%のシーリングを設定した、投資的経費のうち単独事業は実質的に前年度並みとなる一○二%の要求枠の設定を行ったとの答弁がありました。
 関連して、経常的経費と投資的経費の比率が来年はどうなるのか説明を求めたのに対し、経常的経費については一○五%のシーリングを設定しているので、ある程度は確保できるものと考える、投資的経費については、土木部、農林水産部の県単独事業は横ばいとしているが、それ以外はシーリングの設定をしていない、来年度の特殊要素としては現在建設中の医大の整備があり、それによりかなりの伸びとの答弁がありました。
 続いて来年度の地方財政計画をただしたのに対し、地方財政計画については来年一月に明らかになるが、概算要求から類推すると、地方交付税は出口ベースではマイナス三・八%となる、総枠として減っており、ことしと同様の配分は難しいと考える、単独事業の伸びについてもまだ明らかではないが、国の公共事業も横ばいであるので、恐らく単独事業についても実質的に横ばいになるものと思われる、税収については、平成七年度まで毎年減っており、平成八年度当初予算に八百七十億円を計上しているが、法人関係二税の好調もあり九百億円程度になるのではないかとの答弁がありました。
 また、継続事業の抜本的な見直しをただしたのに対し、平成八年度予算においては行政大綱に基づき思い切った見直しを行ったところである、来年度も九五%の枠内で各部において見直しを図る、継続事業は予算を圧迫しているが、それらは義務的なものが多く、常に見直しをしなければならないと考えているが、極端に減らすことは難しい状況である、また時代の変化に伴った新しい事業も行っていかなければならないとの答弁がありました。
 次に、公共事業の入札設計変更についてどのような対応をしているのかとただしたのに対し、事前に地質調査等を行って工事費を積算しているが、工事が進むにつれて地盤変化等により設計変更が余儀なくされる場合があると理解している、当然、設計変更の審査についても職制による決裁段階等で審査がなされている、いずれにしても、貴重な税金を使うということから容易に工事費が増額されるような事態は避けなければならないし、担当部局へも伝えるとの答弁がありました。
 このほか、和歌山市の中核市移行の状況をただしたのに対し、和歌山市と定期的に協議を行っており、順調に進んでいるとの答弁がありました。
 続いて、高規格救急自動車は全市町村に配備されるのか、また都市部と過疎地に救急体制の格差があり、過疎地対策に一番必要なものは救急体制である、全国的に指示体制ができているところがあるのかとただしたのに対し、現在、高規格救急自動車は十二台で今年度中に十四台になる予定である、平成十二年度には全消防本部において整備できるように取り組んでいる、また医療機関との指示、収容の連携が必要であり、地域医療協議会と協議を重ねて中核病院との連携の中で整備を図っている、また救急体制については政令都市以上のところは整備済みであると把握しているとの答弁がありました。
 これに関連して、高規格救急自動車、救命士に係る市町村の財政負担が大きいが、知事の大きな施策の中心となるようにこの問題に取り組んで、防災無線の使用も含めて県単でも整備できないかとただしたのに対し、和歌山県は全国的に見て積極的に取り組んでいると国から評価をいただいている、さらに評価を落とさないように十分努めていきたい、また資機材の整備は比較的早期に整備可能であるが、人的整備を関係機関の協力のもとに模索しながら解決に向けて努力するとの答弁がありました。
 以上のような審議の結果、採決に入りましたが、当委員会に付託されました議案のうち、議案第百五十号については賛成多数をもって、議案第百四十四号、議案第百四十五号、議案第百六十七号、議案第百六十八号については全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決しました。
 また、請願につきましては、お手元に配付の請願審査結果表のとおり、継続審査分議請第二十一号は継続審査を要するものと決した次第であります。
 以上をもちまして、総務常任委員会の報告を終わります。何とぞ、適切なご決定をお願い申し上げます。
○議長(町田 亘君) 公営企業決算審査特別委員会委員長宗 正彦君。
 〔宗 正彦君、登壇〕(拍手)
○公営企業決算審査特別委員会委員長(宗 正彦君) 公営企業決算審査特別委員会における審査の経過並びに結果について、ご報告申し上げます。
 当委員会は、去る九月定例会最終日の十月四日に設置され、議案第百三十八号平成七年度和歌山県公営企業決算の認定についての件を閉会中の継続審査として付託されたものであります。
 委員会は、設置の日の本会議閉会直後、正副委員長の互選のため開催され、互選の結果、私が委員長に、新島雄委員が副委員長に選任されました。
 審査は、十一月十一日、第一委員会室で開催し、当局から決算状況の説明を聴取するとともに、監査委員による審査意見書の内容について代表監査委員から説明を受けた後、企業局、福祉保健部の順に審査を行いました。
 各委員からの質疑、意見並びに要望等の主なものは、次のとおりであります。
 まず企業局関係では、土地造成事業会計の未売却地に関し、土地造成に要した総額、未売却地に対する基本的な見解についてただしたのに対し、土地造成については、平成七年度末現在約二百二十三億円を投資している、未売却地については商工労働部に企業誘致を依頼している、企業局としても、販売努力の必要性を感じ、造成土地販売促進連絡会を設置し、その体制の強化に取り組んでいるとの答弁があり、委員から、土地造成時に比べ土地需要に対する社会情勢が変化しているため、土地需要に見合うよう売却してはどうかとただしたのに対し、企業誘致用地については他県の動向等を参考に分譲方式等の検討をしていきたい、また都市再開発用地については、埋立免許法での制約が厳しいが、今後、社会経済情勢の変化を的確に把握し、関係部局と連携を図りながら造成土地の販売促進に取り組んでまいりたいとの答弁がありました。
 委員から、非常に困難な問題であるが、造成土地の売却を前提に抜本的な対策を講じるよう要望がありました。
 関連して委員から、打田町の北勢田工業団地はハイテク産業の誘致に限定しているが、将来展望として他業種も進出できるよう誘致条件を緩和できないかとただしたのに対し、北勢田工業団地は土地開発公社の所管である、今後、企業局の造成土地については、社会情勢の変化に対応した売却の方法を商工労働部と連携しながら検討する必要があると考えているとの答弁がありました。
 委員から、売却についての方向性を示し、決算上で問題とならないよう適切な対応をするよう要望がありました。
 次に、雑賀崎地区都市再開発用地の早期売却を図るため、進出企業の業種の規制緩和や企業立地促進融資制度の貸し付け条件の見直しを求めるなど、企業局として売却の促進に取り組んではどうかとただしたのに対し、業種については公有水面埋立法で金属機械器具製造業との条件が附帯されているが、今後、売却状況等を勘案しながら関係部局と協議したい、融資の貸し付け条件の緩和については商工労働部に対し働きかけてまいりたいとの答弁がありました。
 関連して委員から、雑賀崎地区都市再開発用地の分譲申し込み資格等を緩和することができないかとただしたのに対し、都市再開発用地としての制限等があり、現状では困難であるとの答弁がありました。
 このほか、雑賀崎地区都市再開発用地への進出予定企業数について質疑がありました。
 工業用水道事業会計では、有田川第一の供給水量に関し需要と供給のバランスはどうか、また有田地方で新たな企業進出があった場合供給できるのかとただしたのに対し、現在、有田川第一を含む全工業用水道事業所における需要と供給のバランスは一○○%の契約率であり、そのうち実使用量は契約水量の約七○%程度である、また新規の企業進出があった場合、現時点では水利権を一○○%供給しているため、新たな水利権を取得しなければ給水できないとの答弁がありました。
 このほか、工業用水受水企業のうち、撤退した企業及び工業用水の料金について質疑がありました。
 電気事業会計では、県下の三発電所に関し、経営状況、関西電力株式会社に売電する基本的考え方と、電気事業法改正に伴い関西電力株式会社からの料金契約に対する条件が厳しくなると予想するが、これらに対する将来計画についてただしたのに対し、ダムの水量、高さにより発電量に違いがあるが、岩倉発電所が最も収益率がよく、全電力供給量の約二分の一を供給している、関西電力株式会社への売電については、二年ごとの電力料金交渉で基本料金と電力量料金の二部制による料金単価契約をするが、契約電力料金の八五%が基本料金となっているため収入は安定している、また関西電力株式会社とは平成二十二年まで現在の料金制度を存続する基本契約を締結しているが、今後査定が厳しくなるものと予想している、一方、卸供給事業の入札制度による民間企業の入札価格は低コストとなっているため、コスト競争に対応できるよう、三発電所を一括集中管理するなど経営努力が必要であると考えているとの答弁がありました。
 関連して委員から、三発電所のあり方、将来展望についてただしたのに対し、三発電所のうち一カ所を無人で遠隔操作するなど経営努力に取り組んでいるが、今後、公営電気事業を取り巻く環境は厳しいものとなるのではないかと危惧するため、経営の合理化に努めてまいりたいとの答弁がありました。
 駐車場事業会計では、大新公園地下駐車場に関し、総事業費、利用促進の条件、環境づくりについてただしたのに対し、総事業費は約二十六億六百万円で、駐車場の利用状況は、オープンから一カ月の実績では夜間の利用客が多く、特に週末の夜間は満車のことも多いが、昼間の利用客が少ない、今後、昼間の利用促進に向けての対策が課題と認識しているとの答弁がありました。
 関連して委員から、駐車場が不足している公共機関の駐車場対策に対する企業局の見解と、多目的ホール等駐車需要の多い施設での駐車場経営の計画についてただしたのに対し、公共性の面からその必要性は認識するが、駐車場経営は採算面で厳しいため、今後の必要性を勘案し検討してまいりたいとの答弁がありました。
 五稜病院事業会計では、五稜病院の経営の健全化に関し、診療科目の拡大に対する考え方についてただしたのに対し、病院としては現在の診療科目の診療内容を充実させていく方が経営的にはよいと判断している、耳鼻科、眼科等を新たに設置しても、専門の病床がないため、外来だけでは日常的な処置しかできず、入院となれば施設の充実している近隣の他の病院等での対応となるとの答弁があり、委員から、経営状況を改善するために既存の診療科目を充実させるのに何が必要かとただしたのに対し、専門病床等の入院施設の保有いかんで収益面で大きく違うが、地域医療計画の制約もあり、現状では困難な面もあるとの答弁がありました。
 次に、高齢化社会を迎える中、老人性痴呆疾患センターを開設し、病院としての必要性も高まっている、また内科、外科の診療科目も設置していることから病院名を変更してはどうかとただしたのに対し、現在、五稜病院整備検討委員会では具体的な検討に至っていないが、今後、新しい病院の建設に向け、病院内でも検討する必要があると認識しているとの答弁がありました。
 次に、老人性痴呆疾患センター並びに応急入院指定病院の運営状況等についてただしたのに対し、老人性痴呆疾患センターの運営状況については、平成七年九月の開設以来、本年九月末までに電話相談百八十四件、面接相談九十件、鑑別診断四十四件を含め三百四十五件の相談があった、その相談内容は、入院相談三十四件、診断希望四十九件、介護相談八件となっており九名が入院した、また応急入院については、本年九月までに六名の患者を受け入れている、その内容は、大阪府の施設入所者が一名、和歌山市在住が外国人一名を含め五名で、いずれも短期間で身元が判明している、精神科救急体制については、平成十年度を目途に整備を図るべく検討しており、PRについては精神科救急体制が整備できた時点で検討したいと考えているとの答弁がありました。
 関連して委員から、入院患者が前年度と比較して増加した原因は何か、また痴呆性の老人を受け入れ可能な特別養護老人ホームに紹介するのかとただしたのに対し、入院患者の増加の主な原因は精神科一般の患者数の増加である、老人性痴呆で入院する患者は痴呆に付随する精神症状が著しい場合には病院に受け入れている、また老人性痴呆疾患センターへの相談は痴呆だけの相談が割合多く、痴呆だけの症状の場合は他の施設を紹介することもあるが、現在、老人性痴呆の専門病棟がないため将来的に整備するよう検討しているとの答弁がありました。
 次に、一般会計からの繰出金が減少しており、経営の健全化に努力しているが、県立病院のあり方として、病院機能の充実と経営の健全化との兼ね合いについてただしたのに対し、県立病院として民間病院では対応困難な高度で不採算な医療を担当するという使命がある一方、公営企業としての経済性を発揮するという使命もあると認識している、この観点から本年度より作業療法の開始、夜間勤務等、看護加算制度の導入を検討するなど診療報酬制度の中で収入増につながるものには積極的に取り組んでいる、また将来的には精神科デイケアの導入等についても検討してまいりたいとの答弁がありました。
 委員から、今後も県立精神病院としての機能、内容の充実になお一層努力してほしいとの要望がありました。
 このほか、管理経営の中の委託費の内訳について質疑がありました。
 以上のとおり、慎重審査の上、採決の結果、企業局関係のうち電気事業会計、土地造成事業会計及び駐車場事業会計については全会一致、工業用水道事業会計については賛成多数をもってこれを認定すべきものと決し、五稜病院事業会計については全会一致をもってこれを認定すべきものと決しました。
 以上で、公営企業決算審査特別委員会の報告を終わります。何とぞ、適切なご決定をお願い申し上げます。
○議長(町田 亘君) 以上をもって、各常任委員会委員長及び公営企業決算審査特別委員会委員長の報告が終わりました。
○議長(町田 亘君) これより、委員長の報告に対する質疑に入ります。──質疑なしと認めます。
○議長(町田 亘君) 次に、ただいま議題となっております案件について討論の通告がありませんので、直ちに採決いたしたいと思います。これにご異議ございませんか。
 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(町田 亘君) ご異議なしと認めます。よって、直ちに採決を行うことに決定いたしました。
  ─────────────────────
○議長(町田 亘君) これより採決に入ります。
 まず、議案第百四十八号及び議案第百五十号を一括して採決いたします。
 本案に対する委員長の報告は、いずれも原案可決であります。
 本案を委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君は、ご起立願います。
 〔賛成者起立〕
○議長(町田 亘君) 起立多数であります。よって、本案はいずれも原案のとおり可決されました。
○議長(町田 亘君) 次に、議案第百四十三号から議案第百四十七号まで、議案第百四十九号、議案第百五十一号から議案第百六十五号まで、議案第百六十七号から議案第百七十号までを一括して採決いたします。
 本案に対する委員長の報告は、いずれも原案可決であります。
 本案を委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君は、ご起立願います。
 〔賛成者起立〕
○議長(町田 亘君) 起立全員であります。よって、本案はいずれも原案のとおり可決されました。
○議長(町田 亘君) 次に、地方自治法第百七十九条の規定による知事専決処分報告報第七号を採決いたします。
 本件についての委員長の報告は、承認であります。
 本件を委員長の報告のとおり承認することに賛成の諸君は、ご起立願います。
 〔賛成者起立〕
○議長(町田 亘君) 起立全員であります。よって、本件はこれを承認することに決定いたしました。
○議長(町田 亘君) 次に、請願について採決いたします。
 まず、議請第二十五号、議請第二十六号及び議請第二十七号を一括して採決いたします。
 本請願に対する委員長の報告は、いずれも不採択であります。
 本件を委員長の報告のとおり不採択とすることに賛成の諸君は、ご起立願います。
 〔賛成者起立〕
○議長(町田 亘君) 起立多数であります。よって、本件はいずれも委員長の報告のとおり不採択とすることに決定いたしました。
○議長(町田 亘君) 次に、ただいま採決いたしました請願を除くその他の請願十二件を一括して採決いたします。
 本件は、いずれも委員長の報告のとおり決することにご異議ございませんか。
 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(町田 亘君) ご異議なしと認めます。よって、本件はいずれも委員長の報告のとおり決定いたしました。
○議長(町田 亘君) 次に、議案第百三十八号平成七年度和歌山県公営企業決算の認定についてを採決いたします。
 本決算に対する委員長の報告は、各会計ともいずれも認定すべきであるとするものであります。
 議案のうち、まず工業用水道事業会計の決算について採決いたします。
 本会計の決算を委員長の報告のとおり認定することに賛成の諸君は、ご起立願います。
 〔賛成者起立〕
○議長(町田 亘君) 起立多数であります。よって、平成七年度工業用水道事業会計の決算はこれを認定することに決定いたしました。
○議長(町田 亘君) 次に、議案のうち、平成七年度電気事業会計、土地造成事業会計、駐車場事業会計、五稜病院事業会計について一括して採決いたします。
 以上の各会計の決算を委員長の報告のとおり認定することに賛成の諸君は、ご起立願います。
 〔賛成者起立〕
○議長(町田 亘君) 起立全員であります。よって、平成七年度電気事業会計、土地造成事業会計、駐車場事業会計、五稜病院事業会計の決算は、いずれもこれを認定することに決定いたしました。
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 【日程第二 各常任委員会及び議会運営委員会閉会中継続審査の件】
○議長(町田 亘君) 次に、日程第二に入ります。
 お諮りいたします。お手元に配付しております「継続審査を要する所管事務調査件名表」及び「継続審査を要する担任事務調査件名表」のとおり、各常任委員会及び議会運営委員会に対し閉会中の継続審査として付議することにご異議ございませんか。
 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(町田 亘君) ご異議なしと認めます。よって、以上のとおり、各常任委員会及び議会運営委員会に対し閉会中の継続審査として付議することに決定いたしました。
  ─────────────────────
 【日程第三 議案第百六十六号】
○議長(町田 亘君) 次に日程第三、議案第百六十六号平成七年度和歌山県歳入歳出決算の認定についてを議題といたします。
 お諮りいたします。本案については、十二人の委員をもって構成する決算審査特別委員会を設置し、これに付託の上、閉会中の継続審査とすることにいたしたいと思います。これにご異議ございませんか。
 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(町田 亘君) ご異議なしと認めます。よって、そのとおり決定いたしました。
○議長(町田 亘君) 次に、お諮りいたします。ただいま設置されました決算審査特別委員会の委員の選任については、委員会条例第五条第一項の規定により、次のとおり指名いたしたいと思います。
 職員にその氏名を朗読させます。
 〔職員朗読〕
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 決算審査特別委員会委員
  木 下 善 之 君
  井 出 益 弘 君
  向 井 嘉 久 藏 君
  阪 部 菊 雄 君
  馬 頭 哲 弥 君
  平 越 孝 哉 君
  長 坂 隆 司 君
  森 本 明 雄 君
  飯 田 敬 文 君
  玉 置 公 良 君
  鶴 田 至 弘 君
  松 本 泰 造 君
      以 上 十 二 人
  ───────────────────
○議長(町田 亘君) ただいま朗読した諸君を決算審査特別委員会の委員として指名することにご異議ございませんか。
 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(町田 亘君) ご異議なしと認めます。よって、ただいま指名いたしました諸君を決算審査特別委員会委員に選任することに決定いたしました。
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 【日程第四 各特別委員会閉会中継続審査の件】
○議長(町田 亘君) 次に、日程第四に入ります。
 お諮りいたします。ただいま設置されました決算審査特別委員会以外の同和対策、関西国際空港対策、水資源対策及び半島振興過疎対策の各特別委員会に付議されたそれぞれの問題についても、さらに閉会中の継続審査とすることにご異議ございませんか。
 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(町田 亘君) ご異議なしと認めます。よって、そのとおり決定いたしました。
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 【日程第五 議案第百七十一号】
○議長(町田 亘君) 次に、日程第五に入ります。
 議案第百七十一号を議題といたします。
 お諮りいたします。本案については、委員会付託等を省略し、これより採決いたしたいと思います。これにご異議ございませんか。
 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(町田 亘君) ご異議なしと認めます。よって、本案は委員会付託等を省略し、これより採決することに決定いたしました。
○議長(町田 亘君) 本案について質疑はございませんか。──質疑なしと認めます。
○議長(町田 亘君) これより採決に入ります。
 議案第百七十一号を採決いたします。
 和歌山県収用委員会の予備委員に清水正義君を任命するにつき、これに同意することに賛成の諸君は、ご起立願います。
 〔賛成者起立〕
○議長(町田 亘君) 起立多数であります。よって、議案第百七十一号和歌山県収用委員会の予備委員に清水正義君を任命するにつき同意を求めるの件は、これに同意することに決定いたしました。
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 【日程第六 意見書・決議案】
○議長(町田 亘君) 次に、日程第六に入ります。
 和議第二十二号「災害(地震・風水害)に対する国民的保障制度の創設を求める意見書案」、和議第二十三号「介護保険制度の創設に関する意見書案」を一括して議題といたします。
 案文は、お手元に配付しております。
 お諮りいたします。本案については、提出者の説明等を省略し、直ちに採決いたしたいと思います。これにご異議ございませんか。
 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(町田 亘君) ご異議なしと認めます。よって、直ちに採決いたします。
 本案をいずれも原案のとおり決することにご異議ございませんか。
 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(町田 亘君) ご異議なしと認めます。よって、本案はいずれも原案のとおり可決されました。
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○議長(町田 亘君) 以上で、今期定例会に付議された諸案件の審議はすべて終了いたしました。
 年末多端の折、各位のご精励を深く感謝いたします。
 どうか健康に留意され、来る年も県勢発展のためにますますご活躍されんことを、またよき年をお迎えになられますよう心から祈念いたします。
○議長(町田 亘君) これをもって、平成八年十二月定例会を閉会いたします。
 午後四時十五分閉会

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