平成7年12月 和歌山県議会定例会会議録 第4号(全文)


県議会の活動

議 事 日 程 第四号 平成七年十二月十四日(木曜日)
   午前十時開議
 第一 議案第百四十七号から議案第百七十三号まで(質疑)
 第二 一般質問
会議に付した事件
 一 議案第百四十七号から議案第百七十三号まで(質疑)
 二 一般質問
出 席 議 員(四十七人)
 1 番 大 沢 広太郎
 2 番 木 下 善 之
 3 番 小 川  武
 4 番 吉 井 和 視
 5 番 下 川 俊 樹
 6 番 井 出 益 弘
 7 番 藁 科 義 清
 8 番 門  三佐博
 9 番 永 井 佑 治
 10 番 新 島  雄
 11 番 向 井 嘉久藏
 12 番 佐 田 頴 一
 13 番 和 田 正 一
 14 番 阪 部 菊 雄
 15 番 西 本 長 弘
 16 番 馬 頭 哲 弥
 17 番 長 坂 隆 司
 18 番 井 谷  勲
 19 番 高 瀬 勝 助
 20 番 上 野 哲 弘
 21 番 堀 本 隆 男
 22 番 宇治田 栄 蔵
 23 番 宗  正 彦
 24 番 橋 本  進
 25 番 谷  洋 一
 26 番 玉 置 公 良
 27 番 東 山 昭 久
 28 番 尾 崎 要 二
 29 番 野見山  海
 30 番 木 下 秀 男
 31 番 町 田  亘
 32 番 中 山  豊
 33 番 山 下 直 也
 34 番 鶴 田 至 弘
 35 番 森  正 樹
 36 番 村 岡 キミ子
 37 番 新 田 和 弘
 38 番 平 越 孝 哉
 39 番 森 本 明 雄
 40 番 神 出 政 巳
 41 番 松 本 泰 造
 42 番 冨 安 民 浩
 43 番 飯 田 敬 文
 44 番 中 村 裕 一
 45 番 松 本 貞 次
 46 番 大 江 康 弘
 47 番 和 田 正 人
欠 席 議 員(なし)
説明のため出席した者
 知 事 西 口  勇
 副知事 梅 田 善 彦
 出納長 中 西 伸 雄
 知事公室長 野 見 典 展
 総務部長 木 村 良 樹
 企画部長 藤 谷 茂 樹
 民生部長 木 村 栄 行
 保健環境部長 鈴 木 英 明
 商工労働部長 中 山 次 郎
 農林水産部長 日 根 紀 男
 土木部長 山 根 一 男
 企業局長 中 村 協 二
 以下各部次長・財政課長 
 教育委員会委員 上 野  寛
 教育長 西 川 時千代
 以下教育次長
 公安委員会委員 中 尾 公 彦
 警察本部長 青 山 幸 恭
 以下各部長
 人事委員会委員長
   若 林 弘 澄
 人事委員会事務局長
 代表監査委員 天 谷 一 郎
 監査委員事務局長
 選挙管理委員会委員長
   谷 口 庄 一
 選挙管理委員会書記長
 地方労働委員会事務局長
職務のため出席した事務局職員
 事務局長 岩 垣  孝
 次 長 中 西 俊 二
 議事課長 松 田 捷 穂
 議事課副課長 佐 竹 欣 司
 議事班長 松 谷 秋 男
 議事課主査 山 本 保 誠
 議事課主事 長 尾 照 雄
 総務課長 岡 山 哲 夫
 調査課長 柏 木  衛
 (速記担当者)
 議事課主任 吉 川 欽 二
 議事課主査 鎌 田  繁
 議事課速記技師 中 尾 祐 一
 議事課速記技師 保 田 良 春
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 午前十時五分開議
○議長(橋本 進君) これより本日の会議を開きます。
○議長(橋本 進君) この際、報告いたします。
 過日提出のありました議案第百六十九号から議案第百七十二号まではいずれも職員に関する条例改正案でありますので、地方公務員法第五条第二項の規定により人事委員会の意見を徴しましたところ、次のとおり回答がありました。
 職員に回答文を朗読させます。
 〔職員朗読〕
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    和人委第322号
    平成7年12月13日
 和歌山県議会議長 橋 本 進 殿
 和歌山県人事委員会委員長 若 林 弘 澄
 職員に関する条例の制定に係る意見について
 平成7年12月12日付け和議会第275号で意見を求められた標記のことについて、地方公務員法第8条第1項第3号の規定により下記のとおり回答します。
   記
 議案第169号 職員の給与に関する条例の一部を改正する条例
 議案第170号 教育職員の給与に関する条例の一部を改正する条例
 議案第171号 市町村立学校職員の給与に関する条例の一部を改正する条例
 議案第172号 警察職員の給与に関する条例の一部を改正する条例
   意 見
 上記条例案については、いずれも適当であると認めます。
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 【日程第一 議案第百四十七号から議案第百七十三号まで】
 【日程第二 一般質問】
○議長(橋本 進君) 日程第一、議案第百四十七号から議案第百七十三号までを一括して議題とし、議案に対する質疑を行い、あわせて日程第二、一般質問を行います。
 35番森 正樹君。
 〔森 正樹君、登壇〕(拍手)
○森 正樹君 おはようございます。
 一年間に及ぶ県内行脚をたった一人で始め、まことに厳しかった選挙戦を見事に勝ち抜かれた西口知事の気力、知力、体力の限りを尽くしてのご苦労は、恐らくご本人にしかわからない、筆舌に尽くしがたいものがあったろうと信じます。しかも、これから県政のかじ取り役という大任をずっしりとその両肩に背負われるわけでございます。したがって私は今、おめでとうございますという言葉よりも、まことにご苦労さまですという言葉を差し上げたいと存じます。
 ところで、中国のことわざに「聖人は一己をもって天下を治めず、天下をもって天下を治む」とあります。すなわち、聖人というのはおのれ一人の考えだけで天下を治めようとせず、広く天下の人々と心を同じにして天下を治めるという意味で、独断で政治を行うことを戒めた言葉とされております。西口知事が県下をくまなく歩かれ、対話を重ね、今またファクス通信などで県民一人一人の声を聞こうとされていること、まさに「論語」の中で顔淵が言った言葉「政は正なり」に通じるものと私は思います。
 もう一つ、中国のことわざを引用させていただきます。「桃李もの言わざれども、下自ずから蹊を成す」と、「史記」の中の言葉でございますが、その意味は、桃やスモモは口をきいて人を招くことはしませんけれども、美しい花や実のゆえに人が争ってやってくるので、その下に自然に小道ができる、徳のある人には自然に人が心服することを例えた言葉でございます。西口知事には、ぜひともそのような人事、政治を行っていただきたい。また、それができる政治家であると確信をいたします。
 ところで、一昨日の下川先生の質問に対する答弁の中で、議会と県執行部の関係は県政推進の両輪であり、良好で緊張感のある協調関係を築いていきたいとおっしゃっておられました。私も大賛成であり、良好で緊張感のある協調関係を同じ決意として県勢発展のために全力を傾けることをお誓い申し上げ、以下、質問に入りたいと思います。
 初めに、関西国際空港に係る諸問題についてであります。
 待望久しかった関西国際空港の開港から、早いもので一年三カ月が過ぎました。当初、関西国際空港の機能に疑問を投げかける声も一部にはございましたけれども、今、国際ハブ空港として立派に使命を果たしております。乗り入れ便数も、開港時と比較いたしますと、国際線が一日平均四十七・二便から六十七・七便、国内線が六十五・四便から八十三・六便へとそれぞれ大きく増加し、乗り入れ国は、開港時二十一カ国、二十九社から二十九カ国、三十九社にふえ、関西空港と結ぶ海外都市は、開港時二十一カ国・地域、四十一都市から、二十八カ国・地域、六十四都市となり、関西空港と結ぶ国内都市は、開港時二十四都市から二十八都市へと、飛躍的な発展を見せているのであります。
 開港からきょうで四百六十九日でございますが、私も、国内線ばかりではありますけれども、関西国際空港を離発着する便を二十五回利用いたしました。計算いたしますとほぼ十九日に一回、関西国際空港を利用したことになるのでございますが、いつも関西国際空港に参りまして搭乗までの間、滑走路や誘導路あるいはスポットなどを眺めておりますと、今まで見たことのないような尾翼マークをつけた航空機が出入りをしておりまして、まさに国際ハブ空港だなという感慨を覚えるものでございます。
 我が国への初乗り入れの航空会社も、エア・カナダ、ロイヤル・ブルネイ航空、ベトナム国営航空、ロイヤル・ネパール航空、アンセット・オーストラリア航空が挙げられます。ますます関西国際空港がハブ機能を発揮している証拠でもあり、喜ばしい限りでございます。
 しかし一方で、臨時便の大増発が見込まれる来年夏のシーズンには早くも空港発着処理能力を超える事態も予測されておりまして、このことからも全体構想、二期工事の早期着手、早期完成が望まれるのであります。
 IATA(国際航空運送協会)の予測によりますと、平成十二年(西暦二〇〇〇年)にはアジア・太平洋地域の航空需要は年間二億人となり、平成二十二年(西暦二〇一〇年)にはアジア・太平洋地域の需要が全世界の航空需要の五〇%を超えると予測しております。平成五年(一九九三年)のアジア・太平洋地域における航空需要実績が一億一千二百万人でございますから、ほぼ二倍近い伸びとなると言えると思います。
 香港経済貿易代表部首席代表である藍鴻震氏は「アジアの成長は今後五十年間は間違いない」と語っておられるのを報道で耳にいたしましたけれども、このようなアジア経済の動向を反映して、一九九四年、関西国際空港とともにオーストラリア・シドニー空港が開港したのを皮切りに、本年、マカオ新空港がオープン、一九九七年にマレーシア・クアラルンプール新空港が、一九九八年には香港チェク・ラップ・コック空港とフィリピン・クラーク空港が、そして二〇〇〇年には韓国・新ソウル・メトロポリタン空港、タイ・バンコク第二空港、中国・上海浦東新空港が相次いでオープンする予定となっているのでございます。これらはいずれも、いつも申し上げることですけれども、首都圏第二空港でありますが、急増する航空需要に対応するために急ピッチで建設が進み、関西国際空港の強力なライバルとなることは明白でございます。
 先ごろ大阪において開催されたAPECの本会議の席上で、国際空港評議会(ACI)太平洋地域部会のフランク・オニール議長は、「各空港は余りに接近し過ぎていて、すべての空港が成功するとは思えない」と疑問の声を上げたと報じておりました。同じ会議の席上で、我が国運輸省の幹部は、「滑走路と施設をつくっただけで国際ハブ空港が誕生するわけではない。あくまで各国の航空会社の競争力が物を言う」と語ったそうであります。この発言に関しては、後ほど取り上げたいと思います。
 以上、関西国際空港を取り巻く諸情勢を踏まえつつ、当局にお尋ねをいたします。
 第一に、二期工事に一日も早く着手するために、実施設計調査費等三十一億円の満額獲得は大丈夫であるのか。大蔵省は財政非常事態宣言に似た発言を繰り返していると聞きますけれども、第七次空港整備五カ年計画の中での二期事業の一日も早い着手という関西全体の熱い熱意が報われるのかどうか、知事の所見をお聞かせいただきたい。
 第二に、二期工事のうち地上施設建設費と用地造成費のそれぞれの負担配分の調整が難航していると報道されておりますけれども、いかがでしょうか。あわせて、本県の負担のめどについても企画部長にお聞きいたします。
 第三に、かねてから問題となっている空港整備特別会計の貧弱さについてでございます。この「第七次空港整備五箇年計画の基本的考え方(中間とりまとめ)」の中にも、「・ 今後、増大する空港整備費のかなりの部分を大都市圏における拠点空港の整備費が占めること ・ 大都市圏における拠点空港の整備に多大の資金を必要とするのは、我が国の内陸部が人口稠密で、騒音問題等を回避するために用地を海上に求めざるを得ない可能性が大きいこと ・ このようにして整備される新しい土地は、国土の一部を形成するとともに、空港という社会資本としてあまねく社会全体がその利益を享受し得ること 等を考慮すれば、空港整備財源に対する一般財源の拡充を含めた所要の財源の確保に取り組むことが適当である」というふうに触れられております。
 もっと一般会計からの繰り入れをふやすべきであるということでありますが、先ごろ、県議会関西国際空港対策特別委員会の東京陳情の際、運輸省の岩村飛行場部長に対し、空港特別会計の中にいわゆる真水をもっと入れるべきだ、大蔵省に対して申し上げることではあるが、その方向で努力をしてほしいとの要望を申し上げました。この件に関しまして、県当局としてどう認識しておられ、今後どう取り組んでいかれるのか、お聞かせをいただければ幸いでございます。
 第四に、関西国際空港の利便性の向上についてであります。
 東京・羽田便を筆頭に、国内幹線の便数と時間帯に若干の問題があり、使い勝手の悪さが指摘されております。これらの問題はすべて、大阪空港が関西国際空港開港時に廃止すべきところを、地元十一市協を初めとする大阪空港の地元のエゴで存続となったことに起因するのでございますが、この利便性の向上に関する改善方についてどう取り組まれるのか、お答えをいただきたい。
 第五に、関西国際空港への交通アクセスについてであります。
 間もなく紀北地区から一日五便のリムジンバスの運行がスタートする運びとなりましたが、さらにアクセス交通の利便性の向上のために何点かの懸案事項の指摘を申し上げ、答弁を賜りたい。
 一、JR、南海のそれぞれの直通列車の運行について、特にJR線の南紀方面からの直通列車の実現について、二、リムジンバスの運行時間の延長と便数の増枠について、三、JR日根野駅、南海泉佐野駅のホームと線形の改良・改善について、お答えいただきたい。
 ところで、アクセスに関してこの席でぜひとも皆さんにご報告したいことがあります。昨秋、公務出張の折、羽田・関西空港の便で戻ってまいりましたときに、当時まだ副知事であった西口知事と一緒になりました。最終便のため、リムジンバスが当時ありませんで、タクシーで帰ろうと思っておりましたところ、「よかったら一緒に乗っていきませんか」ということで声をかけていただき、和歌山まで戻ってまいりました。その際、関空道、それから阪和道を走る間、めったにない機会でもあり、いろんなお話をさせていただいたわけであります。西口知事の含蓄のある話をいろいろ聞かせていただきながら、いまだにその話の内容をいい思い出として残しておりますが、その際、意見が一致したことが一つございます。
 それは、阪和道の道路の暗さであります。湾岸道にしろ、関空連絡道にしろ、空港連絡橋にしろ、明々とナトリウムランプが点灯いたしまして、走りやすくもあり、非常に華やかな感じもいたします。ところが、泉佐野ジャンクションを過ぎて一たん阪和道に入りますと、全く真っ暗になりまして、いかにも寂しく心までもが沈み込んでしまうような感じを受けるわけであります。和歌山のイメージアップのためにも何とかならないかと、そう思って申し上げたところ、知事も全く同感だということで、近く日本道路公団にもその旨申し入れをしたいと、そのときにおっしゃっておられました。私も、その後の関西国際空港対策特別委員会の席上で改善方を強く要望させていただいたところでございます。
 その後、いろんな方のご協力をいただいたわけでありますが、正式な申し入れ等の努力が実り、本年度中に雄山トンネル南出口から和歌山サービスエリアの間、百八基のナトリウムランプの設置が決まり、近く工事に着手することが確定したと聞いております。また、それ以外の区間への設置も引き続いて検討に入っていると伺っております。
 ともあれ、これが西口知事のサービス、スピード、シャープの三S方針に基づく第一号の実績になるのではないかと思い、この席上で報告申し上げた次第でございます。
 第二に、高齢化社会対策についてお尋ねをいたします。
 近年、我が国は他に例を見ないほど急速に高齢化社会へと向かっております。今さら言うまでもなく、平均寿命の伸長と出生率の低下が主な要因であるわけでございますが、中でも本県は全国平均をはるかに上回るスピードで高齢化が進行していることは、皆さんご承知のとおりでございます。県の推定によれば、平成十二年(二〇〇〇年)には二〇・二%に達するものと見られているのでありまして、実に県民の五人に一人がお年寄りという社会が出現するのであります。
 ところで、従来、高齢化、老齢県、お年寄りの地域などという言葉には、ともすればマイナスイメージでとらえる傾向があり、あたかも困ったことであるという認識が先に立っていた印象を受けてまいりました。しかし、私はそれは間違いであると申し上げたい。なぜか。それは、お年寄りこそ長年の人生経験に裏打ちされた豊かな知恵と知識と体験、技術といった、ありとあらゆるノウハウを修得した存在であり、私たち以下の世代が逆立ちしても太刀打ちできない宝の人材群であるからであります。しかも、六十歳を過ぎて、長年所属していた会社や団体の束縛から離れ、家庭にあっても子育ての桎梏から逃れて、まさに何物にも左右されない自由の身であり、自分の思いどおりの人生を歩むことのできる自由人の集団であります。
 このことについて、聖路加国際病院院長であり聖路加看護大学学長でもある、現在八十四歳でいまだに現役として社会の第一線でばりばり活躍しておられる日野原重明先生は、「六十歳は二度目の成人式」という著書の中で、「仕事を引退し、子どもも独立しだす六十歳になると、これから何をやればよいのかと、心にポッカリと穴が開いたように感じる人も少なくないようです。しかし、これを逆に考えれば、六十歳からこそ社会のしがらみや義務から解放され、自分の好きなことだけに毎日を費やせるということです。まして栄養状態がよくなっている現代では、肉体的にも六十歳はまだまだなんでもやれる年齢です。六十歳からこそ、これまでできなかったさまざまなことに挑戦できる、自分のための“ほんとうの人生”がはじまるのです」、このように言われております。
 そこで、二つの提案を申し上げたいと思います。
 まず第一に、長寿県宣言をすることであります。気候温暖、風光明媚の地であるこの和歌山県に日本全国からお年寄りに移り住んでもらう、和歌山県はお年寄り主役の県ですよという宣言をしてはどうでしょうか。
 第二に、百八万県民総ボランティア運動の提唱であります。今、新ゴールドプランが発表され、在宅ケアの推進、寝たきり老人、痴呆性老人対策の推進、利用しやすい保健福祉サービスと医療との連携などを目指すとされておりますが、いずれの施策も、その成否のかぎを握っているのはマンパワー、人の問題であります。いかに立派な政策を立て、すばらしい施設をつくったとしても、その政策、施設を生かし、活用していくのは人であります。ホームヘルパー、保健婦、看護婦といった人材の育成に自治体が真剣に取り組み、必要な人員の確保に努めなければならないことは言うまでもありませんが、これらマンパワーを補完し、より重層的な福祉型社会、言いかえればかゆいところに手の届く福祉を実現するかぎは、ボランティアの存在であると考えます。百八万県民すべてが、自分の置かれた立場や能力に応じて全員で何らかのボランティア活動に従事する、そんな社会こそ本当の高福祉社会であると言えないでしょうか。もちろん、企業や団体、商店等が企業メセナの精神にのっとって社会貢献すべきであることは言うまでもなく、それこそがフィランソロピー精神の発露であると申し上げておきます。
 そこで、知事並びに民生部長、保健環境部長にお尋ねをいたします。
 長寿県宣言、百八万県民総ボランティア運動の提唱についてどうお考えでしょうか、また、実行に当たってのめど等についてもお答えをいただければ幸いであります。
 あわせて、新ゴールドプランの本県における実現のめど、年次について、まず在宅福祉サービスのうち、デイサービス、ショートステイの施設の現況と、ホームヘルパーの育成がなかなか進捗しない現状の中で二〇〇〇年までに千五百人の育成が達成できるのかどうか、あわせてお答えをいただきたい。
 また、特別養護老人ホーム、養護老人ホーム、老人保健施設、在宅介護支援センター、高齢者生活福祉センターのそれぞれの現状と今後の目標達成へのめどについてお答えをいただきたい。
 町づくりに関する諸問題について、お尋ねをいたします。
 二十一世紀を目前にして、今我が国は成熟型社会への脱皮が求められております。町というのは、ただ住むのに便利であればいいという時代は過ぎました。品位と風格にあふれ、ゆとりと豊かさをしみじみと実感できる町づくりが今こそ求められているのでございます。
 ところで、知事は和歌山百万都市圏構想を提唱され、関西の新しい核となる都市圏を建設し、和歌山を京阪神に次ぐ第四の都市にとうたっておられます。その核となるのは、和歌山サウスポート21計画なる海洋都市、コスモパーク加太の国際複合都市、グリーンヒルズと名づける紀泉丘陵緑の町、そして医大跡地の和歌山シビック・プラザの四つとなっております。
 そこで、知事にお尋ねをいたします。これら四つの核となる新都心構想についての青写真、構想あるいはスケッチ程度でも結構ですが、お示しをいただきたい。
 ところで、あと六年で二十一世紀がやってまいります。未来のふるさと和歌山市はどうあるべきなのか、日ごろ私なりに考えてきたことをもう一度この機会に整理して、幾つか申し上げたいと思います。
 ちょっと視点を変えたいと思います。我が国には、よそから旅行や仕事、転勤などでやってこられて、その町に住みつくケースが非常に多く見受けられる特異な地域が二つあります。皆さんはどこだと思われますでしょうか。実は、神戸と沖縄であります。もちろんこれは、正確なデータをとって申し上げることではございません。私の乏しい過去数年にわたる調査と一部の資料、傍証に基づくものであることを断っておきます。
 神戸と沖縄、この二つの際立って異なった町──沖縄の方は町と言うよりは地域と申し上げた方がいいと思いますけれども──がなぜに若者を中心に人気があるのか。理由は、二つの町それぞれに違いますが、神戸は、前に海、後ろに山、緑も比較的豊かで、人工的ではありますけれども自然も多く、また都心にはあらゆるアミューズメント施設が集積し、ファッション情報も豊富で早く手に入り、交通の便はよく、しかも大都市の割には物価が安いということで、極めて人間が住むに当たっての快適性、利便性、安住性にすぐれていることに尽きると思います。今年初頭の大震災で大きな被害を受けましたが、震災に懲りて神戸から逃げ出すという話は余り聞きません。ここに住む人たちの町への愛着とともに、本来の快適性、利便性、安住性に秀でた町ということが大いに関係しているのではないかと思います。
 また、我が国の都市の中では、札幌などとともにこの神戸市が、明治維新以後本格的な町づくりが始まった極めて歴史の浅い町であるということがあります。神戸の住民は、自分の町は自分たちでつくるんだ、育てるんだという意識が非常に強いと聞きます。地域ぐるみで町の美化に取り組み、さまざまな協力をし合うという住民意識が、我が国初の市民生活協同組合である灘生活協同組合を生み、育てたとされているのでありますが、むべなるかなと思うものでございます。
 ところで、今年初頭の阪神大震災で大きな被害を受けましたけれども、ある古いマンションは、建物に大変大きな被害を出しました。しかしながら、そこに住む方たちは一人もけがもなく、被害を出さなかった。これは、このマンションに住む全世帯が日ごろからいろんなことをするのに常に協力し合ってやっている、そういう共同体意識が非常に強くて、そのことが震災時に見事に機能を発揮し、お互いを助け合い、人的被害を一つも出さなかったと聞いております。
 一方の沖縄でございますが、ここは本土とは違った気候、風土に恵まれていること、すなわち沖縄本島のみならず、宮古島、石垣島、西表島等々、全島がサンゴ礁に囲まれ、海あくまでも青く、冬も温暖であり、一年を通じて雨が少なく、この島にいると時間までもがゆったりと過ぎていくようにさえ感じられる、まさに眠るがごとき穏やかな島であります。どちらの土地も、一度足を踏み入れた人を魅了して離さない土地柄であります。
 翻って、我が町ふるさと和歌山を考えてみたいと思います。これまで数十年間、統一性のない五月雨式の民間開発が先行し、ごった煮のなべをひっくり返したような町づくりが一部にでき上がってしまいました。しかしながら、本来我が和歌山は、沖縄とはまた異なりますけれども、温暖な気候と海、山、空の青さで決してまさるとも劣らない豊かな自然を残す土地柄でございます。また、豊富な歴史・文化遺産さえも有しているのであります。あと近代的都市としての基盤整備と町づくりが加われば、決して沖縄や神戸にも劣らない風格と品格と利便性、快適性にすぐれた町ができ上がると確信をいたします。
 そこで、町づくりのために必要な施策を何点か申し上げ、知事並びに関係部長の答弁を求めます。なお、幹線道路網、鉄道網の整備や港湾問題等につきましては既に先輩・同僚議員が質問をされましたし、また下水道網整備については前回の質問で申し上げておりますので、今回は割愛をいたしたいと思います。
 まず、新都心づくりについてであります。この問題については、一昨日、下川議員が触れておられますので、少々視点を変えるとともに、簡略に申し上げたいと思います。
 県都和歌山市でございますけれども、その欠点は、今まで都市の核となる施設あるいは地区、ゾーンがないことが指摘されてまいりました。私も同感でありまして、都心と呼ばれる核を持たないことからくるめり張りのなさが、町づくりにも一貫性を欠くことにつながっていると言わざるを得ません。
 そこで、平成十一年に県立医科大学が移転するのを絶好の機会ととらえ、この跡地とその周辺の西警察署、市役所、市の駐車場、伏虎中学等の移転を可能であれば進め、コンベンションホールと大型シティーホテルを中心とした新都心の形成を図ることが必要ではないかと思いますが、いかがでございましょうか。知事の所見を求めます。
 また、企画部長にお尋ねをいたしますが、医大跡地だけのケースと西署や伏虎中学等の周辺を含めた場合のそれぞれの面積と開発の可能性、多様性はどう違うのか、答弁いただければ幸いでございます。
 第二に、町づくり、町並み景観の向上について幾つかお尋ねをいたします。
 言うまでもなく、私たちが住む町が風格と品格のある町並みとなるには、行政はもちろん、住民すべての不断の努力、協力が不可欠であります。この数年、本町通り、和歌山駅前のけやき大通り、三年坂の通り、築地通りなどにおいて街路の改良が進められ、グレードアップが図られたことはまことに喜ばしいことでございます。そこで、ますます和歌山市の主な街路の町並み整備を進めていく上での懸案について、提案と質問をいたします。
 初めに、西口知事は観光立県、リゾート立県を提案されておりますが、この観点に立って町並み整備、都市景観行政にいかに取り組まれるのか、知事の所見をお聞かせいただきたい。
 次に、CCボックスを含むキャブシステムの推進について。林立する電信柱が都市の景観を損なうとともに交通の障害にもなっていることから、キャブシステム事業のこれまでの実施延長と今後の計画についてお示しいただきたい。
 第三に、歩道の設置について。本県は、可住地面積に限りがあり、道路も狭隘でございます。町並みのグレードアップのためにも、また歩行者保護のためにも、今後主な幹線道路について歩道の設置が望まれておりますが、その将来計画についてお答えをいただきたい。
 第四に、総合設計制度、市街地住宅総合設計制度の導入による街路のグレードアップとアメニティー空間の形成について、特に県都和歌山市の表玄関でありメーンストリートである和歌山駅前けやき大通りへの導入を図るべきであると考えますが、いかがでございましょうか。和歌山市は土地の有効利用が叫ばれているところでもあり、これらの制度の導入により、高さ、容積、斜線制限が緩和されることでもありますので、お答えを賜りたいと思います。
 第五に、主な街路に面した建物について、高さの制限、壁面色の統一などにある程度の規制や誘導を行うべきではないか。私権との絡みもあり難しい点もあろうかと思いますが、ご所見を伺いたい。
 第六に、街路樹の植栽で緑にあふれる美しい町並みづくりのためにも積極的な取り組みを期待するところでございますが、この点についてもお答えをいただきたい。
 第七に、街路灯の設置によるライトアップについてであります。今、三年坂通りが県の努力によって大変グレードアップを図られておりますけれども、あのような周辺の景観とマッチした街路灯の設置で華やいだ明るい町づくり、街路形成ができるわけでございまして、今後の対応をお示しいただきたいと思います。
 最後に、古い歴史と伝統文化を誇る本県といたしまして、観光資源としても役立つことを考え、古い町並みの保存について具体的にどう取り組むおつもりであるのか、お示しをいただきたい。
 キャブシステム事業以下七点は、いずれも土木部長の答弁を求めます。
 以上で、質問を終わります。ありがとうございました。
○議長(橋本 進君) ただいまの森正樹君の質問に対する当局の答弁を求めます。
 知事西口 勇君。
 〔西口 勇君、登壇〕
○知事(西口 勇君) 森議員にお答えをいたします。
 まず関西国際空港に係る諸問題でございますけれども、議員ご質問の全体構想の事業費についてであります。
 関西国際空港の二期事業として約三十一億円の概算要求がなされておるところでございますけれども、ご指摘のように、来年度の財源確保が大変厳しい状況にある現在、二期事業の規模が適正かどうかなど、運輸省と大蔵省との間で激しい予算折衝が行われているところでございます。
 こうした状況を踏まえ、地元といたしましては、先般の関西国際空港全体構想推進協議会代表委員会の場におきまして、二期事業の早期着手に向けて関西全体が一致団結していることをアピールしたところでございます。また、先般私も、大蔵大臣を初め運輸省、大蔵省等、関係省庁に出向いて強く要望を行ったところでございますけれども、関西の復権をかけて始まったこのプロジェクトを早期に完成することこそが本県の活性化につながるものと確信をしております。そのために、二期事業に一日も早く着手できるように、議会のご協力もいただきながら、予算の確保に向けて全力を挙げたいと考えております。
 次に、高齢化対策についてのご質問の中で、長寿県宣言についてであります。
 長寿県宣言によって高齢者の理想の町づくりを図るということでありまして、高齢者の皆さんが生きがいを持って生き生きと暮らし、それぞれの有する経験や知識、技能を若い世代に伝えたりしながら継続して社会に貢献をしていただきたい、また、高齢者には避けられない病気や介護の必要な状態になった場合は、都市部にあっても、過疎地にあっても、安心して医療や福祉サービスを受けられるようにしていただきたい、こういった社会づくりを、和歌山県の恵まれた気候、自然条件を生かしながら推し進めていくことが、高齢化の特に進む我が郷土・和歌山県の理想の姿であろうと、そういうふうに考えます。
 この観点からしまして、私は高齢者・障害者対策の公約として二十四時間型高齢者サービスの実現、障害者、高齢者に優しい町づくり計画を初めとする暮らしのライフアップ、あるいは日本一の保健・医療体制を大きく掲げてきたわけでございます。
 議員からご提言の長寿県宣言につきましては、今後の和歌山県の発展方向を考えるときにまことに時宜を得た指針となるものと考えてございますので、今回のご提案の趣旨を十分に踏まえ、具体化について条件を整えてまいりたいと考えております。
 次に、百八万県民総ボランティア運動でございます。
 行政とともに参加型社会福祉を実現させるためには、いつでも、どこでも、だれでも、気軽に楽しくボランティア活動への参加促進を図る必要があろうかと思います。家庭、企業、各種団体等が社会貢献をするという、こうした民間の温かいボランティア精神と公的サービスとが相まって住みよい郷土を築いていくことが大切なことだと思います。
 県におきましては、社会福祉協議会に和歌山県ボランティアセンターを設置して、学童、生徒のボランティア活動普及事業を初め、ボランティア交流集会の開催など、広く県民に対してボランティア精神の提唱あるいは啓発を図るとともに、人材育成に努めておるところでございます。
 また、住民のボランティア活動への参加を促進する上で、住民に最も身近な市町村段階における各種情報提供、あるいはボランティア活動の需給調整などの役割が期待されておるわけであります。このため、市町村に対しまして、地域社会に根差したボランティア活動を推進するための支援を行っております。さらに、平成八年、和歌山市手平に建設を予定している和歌山総合健康・福祉棟には、より充実したボランティアの振興を図る中核施設を設置いたしまして、リーダーの養成、広報、啓発、ボランティア情報の提供などを行い、活動の一層の推進を図っていきたいと考えております。
 次に、新しい町づくりに関する諸問題のうちで、新都市圏構想についてであります。
 紀泉地域は、和泉山脈を中心として、紀北と泉南が経済的にも文化的にも相互に連関をして発展してきた地域でございます。近年の関西国際空港の開港、近畿自動車道紀勢線、府県間道路の整備により、この地域の基盤整備は格段に進んでまいりました。さらには、太平洋新国土軸構想の推進、関西国際空港全体構想の実現、和歌山下津港の整備等により当地域は国内外に開かれた交通の結節点となり、今後の発展が大いに見込まれるわけであります。
 こうした展望のもとに、二十一世紀における地域整備といたしまして、私は紀北地域を緑で結ばれた都市圏としてとらえ、泉南地域と一体となって自然と共生した複合機能都市の形成を考えておるわけであります。これらの核となるプロジェクトが、和歌山サウスポート21計画、コスモパーク加太の国際都市構想、あるいはグリーンヒルズ構想、さらにはまた和歌山シビック・プラザ等でございまして、それぞれが産業、文化、居住、交流といった都市機能を充足させるものでございます。
 今後、グランドデザインを描きながら、プロジェクトをさらに検討いたしまして、大阪府とも連携を図りながら、世界都市・関西の新しい都市圏の創生を考えていかなきゃならんと考えております。
 次に医大跡地利用の問題でありますけれども、県立医科大学移転後の跡地の利活用につきましては、先日の下川議員のご質問にもお答えをいたしました。国際都市・和歌山にふさわしい複合型の高度都市機能施設を整備いたしまして、新しい都市空間の創造を図っていきたいと考えております。
 現在、そのための基礎調査を進めておりますけれども、その中で導入すべき機能の一つとして、議員ご提言の都市型ホテルの立地可能性について検討してまいりたいと考えてございます。また、単に施設の建設というだけではなくて、町づくりの視点に立って考えていかなければならないと認識をしてございまして、周辺地も含めた広域開発というお話もございます。現時点では具体的検討の段階には至っておりませんけれども、ご指摘のことについては、ご提言として承らせていただきたいと思います。
 次に、町づくりの諸問題の中で、観光立県、リゾート立県の観点から景観行政にどう取り組むのかということであります。
 和歌山県の発展のためには、和歌山県が守り通してきた自然、歴史、文化などの比類なく恵まれた資源を活用いたしまして、観光リゾートを支点とした政策をとっていく必要がございます。昨夜実は、NHKの「八代将軍吉宗」の放映が終わりまして、それを振り返ってのシンポジウムがございました。この中でもこういったことが強く取り上げられておりまして、和歌山のよさというのも再発見をし、史跡をしっかりと残していかなきゃならんという意味のことがよく議論をされたわけであります。
 もとより住みよい環境を創造することも必要でございまして、これらの観点から、景観形成のためのさまざまな施策も進めてまいりたいと考えております。このために、さまざまな施設の整備を進める際に景観やデザインに十分配慮いたしますとともに、地域全体としての景観づくりの方法論についても検討していきたいと考えております。
 これらを進めるに当たりましては、県民の皆さんと一体となった取り組みが必要であろうと思いますので、十分のご理解とご協力を賜りたいと考えております。
 以上であります。
○議長(橋本 進君) 企画部長藤谷茂樹君。
 〔藤谷茂樹君、登壇〕
○企画部長(藤谷茂樹君) 森議員にお答え申し上げます。
 まず、関西国際空港の二期事業につきましては、航空審議会の第七次空港整備五カ年計画の基本的考え方において、空港施設の整備主体と用地造成主体とを分離した主体分離方式を導入することが必要であることが明記されたところでございます。
 現在まで、その事業主体となる第三セクターへの参画や負担割合等の課題について、関西国際空港全体構想推進協議会の場において調整を進めてきてございます。しかしながら、現時点では、二期事業の実質上のスタートである実施設計調査に係る予算が確保され、第七次空港整備五カ年計画への位置づけにつなげることが最優先と考えてございますので、当面は予算の確保に全力を傾注してまいりたいと考えてございます。
 また、本県の負担割合のめどにつきましては、政府予算の動向等を勘案しながら、推進協議会の場で調整してまいりたいと考えてございます。
 空港整備特別会計への一般財源繰り入れ拡充の問題についてでございますが、公共事業関係費に占める空港整備費のシェアは国費ベースでわずか一・四%程度であり、航空機の果たす役割が飛躍的に増大している現在にあって、その規模は議員ご指摘のとおり非常に脆弱と言わざるを得ないというのが実感であります。こうした現状のもと、県議会におかれましては、平成五年十二月に空港整備財源の拡充に関する意見書を決議され、先般も関西国際空港対策特別委員会から国に対し強く要望していただいたところでございます。また、県としても十二月の政府予算要望の中で申し入れを行ったところでございます。
 財源に係る考え方についてでございますが、本年八月の航空審議会におきまして、空港整備財源に対する一般財源の拡充を含めた所要の財源の確保に取り組むことが適当であるとの考え方が示されたところでございます。関西国際空港を国際ハブ空港として推進するためには、その財源の充実が極めて重要であるとの認識のもと、今後とも関係府県等と連携を保ちつつ、政府予算の確保や第七次空港整備五カ年計画への正式な位置づけに向け、取り組んでまいりたいと考えてございます。
 議員ご指摘の東京便のダイヤ設定等については、県民の利便性向上の観点から改善が望まれるところでありますが、空港の処理能力や機材等、難しい問題もあると聞いてございます。また、大阪国際空港については、平成二年十二月に国が存続を決定し、国内線の基幹空港として位置づけられたところでございます。
 こうした経緯を踏まえ、関西国際空港は国際線、国内線がともに乗り入れる国際ハブ空港としての機能充実を図っていかなければならないという認識のもと、従来から路線、便数の拡充及びより利便性の高いダイヤ設定がなされるよう、関係機関に要望してきたところでございます。先般も、関西国際空港全体構想早期実現期成会で国内航空三社を訪問して申し入れを行ったところでございまして、引き続き、県勢の活性化のため、関西国際空港の利便性の向上が図られるよう要望してまいりたいと考えてございます。
 関西国際空港の直通乗り入れ列車の実現等についてでございますが、これまで県議会の皆様方のご協力をいただきながら、直通列車の運行や乗り継ぎの利便性の向上などを強く要望してまいりました。その結果、JR西日本の和歌山方面からの列車と関空行き列車の同一ホームでの乗りかえ等、利便性の向上に一定の成果がなされたところでございます。県としては、今後も空港利用者の利便性の向上を図るため、すべてのくろしお号の日根野駅停車、JR西日本の直通列車の運行、南海の直通列車運行に不可欠である泉佐野駅の連続立体交差事業の推進等につきまして、二期工事の内容が具体化される過程の中で国や事業者等に対する積極的な働きかけを行ってまいりたいと存じます。
 リムジンバスにつきましては、議員お話しのとおり、那賀町の那賀営業所から関西国際空港に至る路線があす十二月十五日から運行する運びとなったことなど、利便性が向上しているところでございます。リムジンバスの運行時間延長と便数の増枠についても、バス事業者の方で運行時間の延長等の必要性を認識しているとのことであり、さらに強く要望を続けてまいりたいと考えてございます。
 次に、医科大学の敷地面積は約一・七ヘクタールでございます。これと伏虎中学、西署、市役所等の敷地面積を合計いたしますと約四ヘクタールとなります。これら周辺地を含めた広域開発の可能性についてでございますが、先ほど知事がご答弁申し上げましたとおり、現時点ではさしあたり医科大学跡地の有効利用を検討してまいりたいと考えておりますので、ご理解を賜りたいと存じます。
 以上でございます。
○議長(橋本 進君) 民生部長木村栄行君。
 〔木村栄行君、登壇〕
○民生部長(木村栄行君) 和歌山県老人保健福祉計画の進捗状況と今後の見通しについてお答えいたします。
 ホームヘルプサービス、デイサービス、ショートステイ等といった在宅関係につきましては、ほぼ計画どおりに進捗してございます。ただしホームヘルプサービスは、平成五年度において全国第五位の利用実績でありますが、今年度の人員の確保については計画数値をやや下回っている現状であります。
 民生部所管の施設整備につきましては、特別養護老人ホームを初めとしてほぼ計画どおりに進捗してございます。ひとり暮らしの高齢者の皆様などが安心して暮らし続けられるよう設計された新しい入所施設であるケアハウスについては、現時点では低い整備状況になっており、県としても県民の皆さんへの紹介、広報に努めるなど、整備普及を進めてまいりたいと考えてございます。
 老人保健福祉計画の目標年度である平成十一年度も迫ってきていることから、今後、事業の実施主体となる市町村や社会福祉法人等の理解も得ながら、県民の皆さんが安心できる福祉社会の実現に向けて努力してまいりたいと思います。
 以上でございます。
○議長(橋本 進君) 保健環境部長鈴木英明君。
 〔鈴木英明君、登壇〕
○保健環境部長(鈴木英明君) 高齢化対策のうち、老人保健施設の現状と目標達成までのめどについてお答えいたします。
 老人保健施設の整備目標につきましては、平成五年に策定した老人保健福祉計画の中で国の水準を上回る目標を設定し、平成十一年度までに老人保健施設を三千床整備することといたしました。これに基づき、各圏域単位にそれぞれ目標を設定し、計画的に整備を図っているところでございます。また、本県の老人保健施設の整備状況については、本年十二月一日現在、二十施設、千五百四床を整備しており、建設中を含めますと今年度末には二十二施設、千七百七床となる予定でございます。
 今後の老人保健施設の整備見通しでございますが、現在、各圏域に設置希望者がございまして整備が見込まれることから、平成十一年度末までに目標を達成できるものと考えております。
 以上でございます。
○議長(橋本 進君) 土木部長山根一男君。
 〔山根一男君、登壇〕
○土木部長(山根一男君) 森議員の町づくりに関する諸問題についてのご質問、七点についてお答えいたします。
 まず、電線類の地中化を進めるためのキャブシステムにつきましては、市街地の良好な景観を形成するとともに都市の安全性の向上を図るために、昭和六十一年度から電線類の地中化事業に着手いたしております。現在、和歌山市内においては、けやき大通りを初め、国道、県道、市道を合わせて八路線、八・二キロメートルにおいて電線類の地中化を行ったところであります。平成七年度からは、従来のキャブシステムのほかに、より簡易な電線共同溝整備事業、いわゆるCCボックスを取り入れ、和歌山市駅前の県道新和歌浦梅原線を初め、白浜温泉線ほか三路線において事業着手しております。
 現在、国において第三期地中化計画の検討が進められており、今後県においてもこれに基づき、市街地の商業業務地区や学校、病院等の周辺における電線類の地中化を積極的に推進してまいりたいと考えております。
 次に、歩道の設置につきましては、歩行者等の安全を図るとともに、町並みの景観を形成する上からも重要な施策であり、道路、街路事業のほか、交通安全施設等整備事業により整備を進めているところであります。現在、国において平成八年度を初年度とする第六次交通安全施設等整備五カ年計画の策定を進めているところであり、去る九月の県議会においてもそれに関する意見書を決議していただいたところでございます。この五カ年計画の中でも、幅の広い歩道等が重点項目として取り上げられております。
 本県におきましても、この計画に基づいて、幅の広い歩道の設置を進めるとともに、ストリートファーニチャーなどによりグレードの高いものとなるよう配慮し、町並みの景観の向上に努めてまいりたいと考えております。
 次に、総合設計制度などの導入に関してでございます。
 良質な市街地景観の形成に向けては、土地の高度利用とともに緑や空地、歩行者空間の確保などが重要と考えてございます。敷地内に一定の割合以上の空地を確保した建築計画について、容積、高さ及び斜線制限の特例が認められる総合設計制度は、この観点で効果が高いものであり、その促進に努めているところでございます。
 制度の一層の活用を図るため、本県においては、平成七年六月に県規則の改正を行い、本制度の対象となる敷地の規模要件の緩和を行ったところでございます。和歌山市においても、同様の緩和が検討されていると聞いてございます。
 なお、市街地住宅総合設計についても、住宅の供給促進にも効果が期待されるものでありますので、緩和後の総合設計制度の適用状況などを踏まえ、制度導入の必要性などを検討してまいります。
 今後の町づくりにおきましても、ご指摘のとおり、和歌山駅前やけやき大通りなどは市街地景観上重要な地区でございますので、本制度の活用に向け、一層啓発に努めてまいります。
 次に、メーンストリート沿線の建物の高さ制限などについてですが、町並みの形成のための建築物等に対する規制、誘導を図る制度としては、都市計画法に基づく高度地区制度や地区計画制度、またそのほかに建築協定制度などがございます。これらについては規制を伴うため、住民の方々のご理解とご協力が必要であるとともに、市町村が中心になって取り組む必要がございます。現在、観光地でございます白浜町で高度地区の指定がされておりますが、これらの制度が一層活用されるよう県としても努めてまいります。
 また、町づくりに向けた地元での意見調整や計画づくりの推進に関しては、市街地総合再生事業や町並みデザイン推進事業などがあり、初動段階における地元への助成も可能でございますので、積極的な活用に向け、制度のPRに努めるとともに、事業主体となる関係市町村の指導を行ってまいります。
 次に、積極的植栽による町並み整備についてでございます。
 緑は、美しい景観の形成、大気の浄化等のさまざまな機能を持っております。特に街路樹は、都市内の貴重な緑であり、広幅員歩道などとあわせて快適な道路環境を形成するために、整備を重点的に進めていく必要がございます。和歌山県においても、けやき大通りを初めとしてシンボルとなる道路などの緑化を進めているところであり、地域に合った樹種の選定等の工夫を加えつつ、今後とも積極的に進めてまいります。
 次に街路灯の設置に関してですが、近年、都市の景観は、昼の顔だけでなく夜の顔も重要視されてきております。和歌山城、美術館、博物館等についてもライトアップされていますが、都市内のポイントとなる箇所については、これらの建築物等との調和のとれた道路照明を考慮する必要があります。これらの観点から、三年坂、また先ほど触れましたけやき大通りでも、照明のデザインなどに配慮をしております。今後とも、必要な箇所についてはこのような対応を進めてまいります。
 最後に、町並みの保存につきましては、和歌山県には歴史を有した町が多くあり、古い町並みの中には、高野山を初めとして、県民全体の資産として重要なものがございます。これらの歴史的景観は、県と市町村、さらには地域住民の方々と協力して保全、活用を考えていく必要がございます。
 歴史的景観に配慮して道づくりを行ったものとしては、高野山の国道三百七十一号のマイロード事業や和歌浦のあしべ通りなどがございます。
 古い町並みの保全・整備については、建築物に対する助成・融資制度等の活用、周辺の公共施設の整備を総合的に組み合わせて対応していく必要があると考えております。こうした保全・整備は市町村の熱意と地元住民の方々のご理解、ご協力が何よりも大事でございますので、広報や啓発活動なども行いながら、県でも積極的に進めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○議長(橋本 進君) 答弁漏れはありませんか。──再質問を許します。
 35番森 正樹君。
○森 正樹君 時間がございませんので、簡単に二、三点、要望を申し上げて終わりたいと思います。
 一つは、関西国際空港に関してでございます。
 第七次空港整備五カ年計画の中でいかに一日も早く二期工事に着手していただくか、これがこの関空が将来国際ハブ空港として機能を果たせるかどうかの切所でございます。したがって、来年度の予算の中で、実施設計調査費等三十一億円は何としても一円も欠けずに認めていただかなければなりません。我々も、微力ではございますが、一生懸命努力し、協力をさせていただきますけれども、和歌山県挙げてこの満額獲得に当たっていかなければならない、関西全体で取り組んでいかなければならないと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 それから、ボランティアに関してでございます。
 見返りを求めずに一人の人間が他人のために汗をかいたら、それがボランティアだと私は日ごろ思っております。昔の日本には、そうした大変美しい風潮がそれぞれの地域にあり、みんなで助け合ったわけですけれども、最近、そういう意味で非常にぎすぎすした社会になってしまった感がございます。
 そこで、ボランティア運動について、百八万県民総ボランティアということで提唱したわけでございますけれども、できれば将来──これは福祉だけではなくて、あらゆる面でボランティアが今叫ばれております。阪神大震災で、見事にそれが実証されました。まだまだいろいろ問題がありますけれども、一つ大きな機能を果たしたわけでございます。
 そこで、できれば県庁の中に、将来的にはどこかの部なり課の中でボランティアに関していろんな情報とか人的交流を図れる、そういうセクションを設けていただきたいということを申し上げておきたいと思います。
 それから、実は大阪コミュニティ財団と申しまして、大阪商工会議所が提唱して既にスタートをしているボランティアのための財団がございます。時間がないので詳しく中身は申し上げられませんが、一九九〇年五月に商工会議所が初めて委員会を設置して検討に入り、実現いたしました。こういうような形で──今、ボランティア、企業メセナの活動は大阪商工会議所が一番進んでいると言われておりますけれども、それが背景にあると思います。──できれば和歌山においても将来、そうした財団をつくってボランティア運動のセンターにしていくというふうな形を考えていただきたい、検討していただきたいということを申し上げておきたいと思います。
 それから、町づくりについて。
 話を蒸し返すつもりはございませんが、過去の建設委員会で私、三年坂通りの美術館の東側にお城のミニチュアをかたどった信号機ボックスがございますが、あれは都市景観からして大変みっともない、撤去せよということを申し上げたことがございました。そうしますと、次の日の新聞に、県警の幹部の「あれは城下町の中であれが一番いいと思ったから設置したんだ」というコメントが出ておりました。「論争が起こった」と新聞では書かれておりましたが、別に論争をしたわけではないですし、今またここでそのことを蒸し返すつもりもございませんが、せっかくお城の南側ということで、県立美術館があのように景観に配慮した設計を尽くされました。また、その隣にある幼稚園の正門も、美術館とマッチするようにわざわざ正門の屋根を変えたように私は伺っております。また、街路樹や街路灯等、さまざまなものがお城の景観とマッチするようにつくられているわけで、その中で何でお城のミニチュアがあそこになければならないのか。あのあたりを和歌山の町並みとしてグレードアップさせるために、トータルとしてみんなが配慮してやっているのに、その中であれが一つぽつんとあるがために完全に景観がぶち壊しになっているのであります。何か設置するのであれば、それこそ昔の城下町の用水おけとか、いろんなものに模してできるわけですから。
 トータルとして、和歌山という町には非常に品格と風格のあるグレードアップされた通り、町並みというものが将来求められているわけですから、僕はそういう観点で申し上げているわけです。これは別に県警本部に答弁していただくつもりもございませんが、一つの象徴的な出来事であったので、そういう観点で申し上げているということを申し上げまして、終わりたいと思います。
 ほかの問題については、今後また委員会等で申し上げたいと思います。ありがとうございました。
○議長(橋本 進君) ただいまの発言は要望でありますので、以上で森正樹君の質問が終了いたしました。
○議長(橋本 進君) 質疑及び一般質問を続行いたします。
 34番鶴田至弘君。
 〔鶴田至弘君、登壇〕(拍手)
○鶴田至弘君 議長のお許しをいただきましたので、一般質問をさせていただきます。
 質問に先立ちまして、知事が今後四年間、県民の信託にこたえ、根底から県民の立場に立って県勢の発展と県民福祉の向上のために精励されることを心から要望いたしたいと思います。過日の県議会冒頭の所信表明において知事は、県民の声を聞き取ることの大切さ、開かれた県庁という方向を示されましたが、その所信は四年間ぜひ堅持していただきたいと思います。
 さて、質問でございますが、まず第一に公約ということについてであります。
 知事は、選挙期間中、県民に対して多くの公約を発表してまいりました。そこには旧来には聞けなかった新しいものもあり、また県民生活向上にとって大いに期待したい公約もありました。しかし、一般的に言って、世に公約ほど軽く扱われているものもありません。選挙中に耳に快い公約を掲げて有権者の歓心を買い、当選の後にはまるでほごのようにそれを捨て去った例は枚挙にいとまがありません。権力の座に座った途端、「状況が変わった」、あるいは「認識が甘かった」とかの言葉を吐いて有権者への約束を破棄する姿は最近にも幾つか見聞し、有権者、主権者への侮辱として心からの怒りを覚えるものでありますが、知事にあっては、公約とはまさに文字どおり公約であることを望むものであります。
 西口知事は、百三十六の提言・公約を掲げて、この知事の座につきました。私は、百三十六の提言・公約のすべてに賛成というわけではありませんが、多くの共感を覚えるもの、県民福祉の立場からぜひとも早期に実現を望むもの、私が推薦した候補の公約と重なるものも多数あります。それらの公約が、「時期尚早」だとか「将来の展望」だとかいう言葉で遠いかなたに追いやられるとすれば、まことに残念なことになります。県民が切望し、かつ県民的合意の得られた公約には、まさに公約として全力を尽くして実現されんことを望むものでありますが、知事の政治姿勢の基本としてお聞きしておきたいと思うのであります。いかがでしょうか。
 また、公約の中には、必ずしも現段階で県民的合意を得ていないものもあります。知事は、当選後のマスコミのインタビューに答えて、「物事には、賛成の人もあれば反対の人もある。反対派の言うことに耳をかさないというのではいかん。そのような意見をよく聞いて判断しなければならない」と発言されています。公約を行政化する上でその姿勢は大変大事なことだと思いますが、その所信を貫かれることを改めて表明されることを望むものであります。
 次に、今次選挙に当たって幾つかの危惧する点がありました。それを指摘し、知事の所信を問うものであります。
 一つは、選挙の前哨戦に当たる時期、九月議会において私どもは、県庁職員とりわけ幹部職員の当時の西口候補への応援が公務員の範囲を逸脱していることをただしてまいりました。それは単に公務員法を犯しているというだけの観点でなく、地方公共団体として県民に公平であるべき行政が、特定候補をその分を越えて支援することによってゆがめられるという危惧を抱いたからでありました。しかし、その後もさまざまな風説が流れ──「風説」というのは、私が直接確認していないという意味においてですけれども──耳に入ってまいりました。それを裏づけるように、十月十日のある新聞にこんな記事が載りました。
 「県北部の町長や町議、自治会の区長らが七人、県道整備を陳情に県土木事務所を訪れた。町長らが所長の前に歩み寄ると、いすに座ったままの所長は一人の区長を名指しして、『あんたはどっちよ』と顔を見上げた。机の上には西口氏と旅田氏の顔写真が並べられ、所長は二枚を交互にたたいて、区長が口ごもると所長は、『それやったら峠までの道はつかん。まあこの際、少々の無理は聞くから、かわりに知事選は頼む』と言った。その場に居合わせた人は『そこまで言うのか』とあきれた」とあります。明らかに、地位を利用した利益誘導です。
 ある新聞は、「西口陣営は県職員だけでなく市町村まで動員していた」と書いていました。和歌山市を除く市町村長のほとんどが当時の西口候補の後援会支部長に就任し、すさまじい選挙戦を演じていました。後援会支部長に就任したそれぞれの市町村長は、西口氏の人格、識見を認めてその職を引き受けたのか、あるいは別の意図があったのか、私の知るところではありませんが、次のような新聞報道に接すると、果たしてこんなことで地方自治と言えるのだろうかと考え直したくなるようなことがあります。
 十月三十日のある新聞の報道でありますが、次のように記しています。「夜の個人演説会は二カ所であった。町の会館では午後八時前から始まり、後援会支部長を務める町長が開会のあいさつをした。『この町が郡内で得票率の成績が一番よくなるよう願う。胸を張って県へ行けるように私を支えてほしい』と訴えた」とあります。ここには、町長が何としても新しい知事の覚えめでたきを願い、一票でも成績を上げたいとする姿が見えますが、これは決して個人的利益を求めるのではなく、町のために少しでも県からの支援なり補助なりをちょうだいしたいという町長の切ない心が読み取れます。他の市町村長の心にも共通するものがあったと思いますが、客観的に見て、ここには県行政から市町村長やそれを補完する住民組織の役員に有形無形の圧力が加わっていたことを物語るものであります。また、その圧力にこたえなければ財政力の弱い市町村が住民の要望にこたえられないという厳しい姿をかいま見ることができます。
 知事自身は候補者であり、選挙戦の末端で何がどう演じられていたかは知らない部分も多々あろうと思いますが、承知か不承知かはともかく、このような事態が展開されていたのは事実であります。県が特定候補のために市町村に圧力をかけるというようなことは、地方自治の侵害であり、あってはならないことであります。また、それにこたえなかったからといって行政差別をするというようなことなどは、絶対にあってはならないことです。新聞等で報道された幾つかの事象についての知事の所見と、公平な行政ということについての見解を問うところであります。
 次に、政治活動、後援会活動、選挙活動における資金、いわゆる金の問題についてお尋ねをいたします。
 今回の知事選挙では、その前哨戦において実に華々しい宣伝合戦が演じられました。至るところにポスターが張られ、日時を経るとまた新しいポスターに張りかえられ、その数も日ごとにふえてまいりました。大小の看板があちらこちらに出現し、巨大な後援会事務所が各地に出現しました。とりわけ、和歌山市に置かれた西口氏の事務所はまさに巨大なもので、宣伝戦は県政選挙史上最大のものと言われております。
 県民の多くは、無数のポスター、看板から西口氏の政策の一端を知らされるというより、共通して感じさせられたことは、「一体幾ら金がかかったのだろうか。物すごい金が使われているが、その金は一体どこから出てきたのだろうか」という大きな疑問でした。率直に言って、私も切にそれを感じましたし、幾人もの方々からその疑問を呈せられました。ある企業の方は、「数百万を超える献金の要望があった」と言っております。ある企業の方は、「今後のこともあるので、数十万円を献金した」と言いました。いずれも、「今後のことがあるので」という言葉が印象的でした。
 十月十四日の朝日新聞で、「知名度アップも金しだい?」という見出しで西口氏の後援会事務局長の取材記事が載せられています。それによりますと、平均一万円の大型看板が千二百七十枚、四千円の小看板が八百枚、十五円ぐらいのステッカーが百九万枚、これだけで六千七百万円になり、後援会事務所は県内十八カ所、その他の実質的事務所を含めると県下四十カ所、そこで働く給料を支払う職員は百人弱、和歌山市手平の事務所だけで一月三百万円のリース料、これらの事務所関係で月千万円単位の金がかかるとあります。そういう状況が数カ月続いているわけであります。体育館の決起集会にも一千万円の費用がかけられたと述べられています。
 これらを合わせますと、億単位の金の動きが推測されてまいります。庶民の常識では考えられないような莫大な金が動いていると想像されるわけです。西口知事の陣営は、西口知事が副知事を辞して以来、政治活動、選挙活動、後援会活動で一体どのくらいの金を消費したのですか、お答えください。
 もちろん、合法的な政治活動、選挙活動、後援会活動を行う上で一定の支出のあることは当然でありますが、今回の選挙戦を見ると、選挙もまさに金次第という思いを禁じ得ません。そういう風潮は、金のかからない選挙が言われている折から、政治をゆがめる大きな要因になると憂うるものであります。
 また、資金の出どころです。西口氏を尊敬し、その政治活動を支援するという個人の献金ももちろんあったでしょうが、後々のことを考えて資金提供した企業もあったでしょう。巷間、県の公共事業を請け負う県内外の企業が直接・間接にその資金の担い手であったと言われています。もしそうであったとすれば、それはまさに県政をゆがめる要因をつくったことになります。そういう事実はありませんか、お尋ねをいたします。
 公職選挙法百九十九条の第一項に、次のような叙述があります。すなわち「地方公共団体の議会の議員及び長の選挙に関しては当該地方公共団体と、請負その他特別の利益を伴う契約の当事者である者は、当該選挙に関し、寄附をしてはならない」。あるいは、当該地方公共団体から利子補給を受けている会社は寄附をしてはならないとあります。この法が制定されたのは、いろいろな機会に各種の名目でなされる寄附が候補者の地盤培養行為と結びつき、同時に、寄附した者に政治上、行政上の見返り、いわゆる特殊な優遇措置が与えられる、すなわち企業と政治家の癒着を防止するためのものであります。したがって、清潔で公正な政治を目指す者にとってこの精神は、公職選挙法でいう極めて限定された選挙資金に限られたものではなく、後援会活動や一般的な政治活動にも当然及ぼされるべきものであります。
 そういう点から見て、今回の選挙に当たっても、単に公職選挙法にいう選挙資金だけでなく、その前哨戦に当たる政治活動・後援会活動資金の調達にもその精神を貫くことが必要であったと言わなければなりません。公職選挙法百九十九条の精神が政治活動、後援会活動にも貫かれたと断言できますか、お答えください。
 この政治家と金という問題は清潔で公平な政治を進める上で極めて重要な問題ですから、気になる点を一つつけ加えてお尋ねをいたします。
 選挙期間中、命と暮らしを守る日高郡市委員会という団体が、関西電力が計画している御坊第二火力発電所に関して各候補者あてに公開質問状を出しました。質問の内容は、御坊第二火力発電所についての賛否、その影響への懸念、燃料の安全性、経済効果への認識などの四点と、五番目に「関西電力及び関連企業から政治献金を受け取ったことはありませんか。また要請したことはありませんか」という質問でした。
 一から四については、回答の内容の評価はともかく、きちんと回答がありましたが、五の政治献金を受け取ったかどうか、要請したかどうかについては回答はなく、全くの白紙でした。これは一体どうしたことでしょうか。火力発電所の建設ともなれば、県の関与はまさに重大です。その重要な許認可をめぐっていささかも不透明な点があってはならないのは当然のことでありますが、この白紙回答はまさに不透明であります。なぜ白紙だったのでしょうか。今、改めてアンケートの質問にお答えください。
 私は、西口知事が「開かれた県政」を標榜されていることに共感するものであります。それゆえにこそ、この所信を貫くためには、知事自身の政治活動、後援会活動にあっても、県民の前に明らかであるべきだと考えるものであります。選挙の論功行賞があったり、選挙資金や政治活動資金、後援会活動資金に不明朗があっては、それはかなえられません。将来の問題もあわせ、知事の所信をあわせお聞かせいただきたいと思います。
 続いて、アメリカ軍の県土における超低空飛行と、それに関連する件についてお尋ねをいたします。
 私はこの件に関して過去二回質問をいたしまして、仮谷前知事も「中止を要望している」との答弁をされたところでありますが、超低空飛行は依然として続けられています。ここ五年間をとってみましても、九一年に十七件だったものが、九十二年には七十六件、九三年には百件、九四年には六十三件、九五年には十月二十六日現在で三十九件、十一月に入ってから田辺市でもあったと言われています。これらの超低空飛行は、時にはパイロットの顔がはっきり見えるとさえ言われ、その轟音は住民に恐怖を与えています。
 その都度、県消防防災課は中止を要請していると聞きますが、米軍によって完全に無視されている状況で、いかんともしがたい状況が続いています。私も幾度か外務省に中止を求めるべく訪ねたところでありますが、外務省は「日米地位協定がある以上、政府としては何ともしがたい」と説明されるだけであります。
 日米地位協定と言えば、沖縄の少女への米兵の暴行でアメリカに対する日本の屈辱的地位を痛いほど思い知らされた協定でありますが、沖縄を初め全国でこの日米地位協定の全般的な見直しを求める運動が起こっているところであります。安保条約とそれに基づく日米地位協定によって、戦後五十年を経た今も日本には米軍基地が百三十五カ所も置かれ、それは首都東京にさえ厳然と設置され、駐留する米軍は四万五千人と、世界に類を見ない、近代史上類を見ない現実が横たわっています。
 「仮想敵国・ソ連の侵略から日本を守る」と称してつくられた安保条約はソ連崩壊後その条約存立の大義を失い、改めてアメリカの世界戦略に沿った再定義を試みようとしておりますが、日本の安全はこのような軍事同盟の拡大によって図るべきではないと考えます。このような安保条約に基づいて結ばれた日米地位協定が、米兵の日本小児に対する暴行に日本の主権を行使させ得ず、また県民の不安を呼び起こす超低空飛行への抗議にもアメリカがまともに受け入れないで完全に無視する姿勢を許しているわけであります。
 今日まで、沖縄県民の怒りの声は高く、米軍基地そのものにかかわる見直しを求めています。和歌山県議会も、去る九月の議会においてこの地位協定の部分見直しを要望し、決議を行いました。知事にあっても、この少女暴行事件に対してさえ主権行使を許さない日米地位協定の見直しを求めると同時に、超低空飛行を公然と行わしめる条項を含めての日米地位協定の見直しを国に対して求めることを要望するところでありますが、いかがでしょうか。
 これに関していま一点要望し、知事の所信を伺うものであります。
 沖縄では今、大田知事が「基地の中に沖縄がある」という現実を改めるべく、県民の強い要望にこたえて、政府を相手に一歩も引かず、懸命に頑張っています。今日まで我慢に我慢を重ねてきた沖縄県民の要望を担って一県の知事がそこまで果敢に奮闘している姿は、日米安保への評価の違いを超えて、多くの人々の共感を呼んでいます。国家権力の言いなりにならず、地方自治体の長としてまず県民の要望の実現に死力を尽くす姿は、まさに地方自治の原点を見る思いであります。
 安保等への評価はいろいろでしょうが、沖縄県民が余りにも大きな基地の存在により他府県にない労苦を強いられているということについては、共通の認識になろうと思います。今後、地方自治を守り県民福祉に重大な責任を持つ西口知事にあっては、そういう立場からでも沖縄の大田知事に強い連帯を表明してはいかがでしょうか。
 次に、今回の公約の一つ、電源立地についてお尋ねをいたします。
 知事の公約のエネルギー政策の推進のところに、「電源立地については、地元の意向を最大限尊重し、地域の振興につながる地域共生型の災害に強い発電所の建設を推進いたします」とあります。文言の一つ一つには同意するところでありますが、原子力発電所の立地について一言質問をいたします。
 原子力発電については、現在のところ、地元の意向を最大限に尊重するという立場から、行政としての積極的な推進の姿勢は見えておりません。しかし、電力企業の方は依然としてその考えを放棄していないようで、再三にわたって地域住民にその安全性をPRしたり、テレビのコマーシャルでその安全性をしきりに宣伝しているようであります。
 県の一九六一年から二〇〇〇年にかけての長期総合計画には、原子力発電所の立地に関し、「安全性の確保を図るとともに、立地に伴う地域振興効果などの調査研究を実施する」、また「企業及び関係自治体への連絡調査を積極的に推進する」、さらに「原子力発電についての住民の正しい理解を得るために、地元自治体や関係団体と連絡をとりながら住民の合意形成に役立つ広報活動を推進する」とあります。
 現在、この原発推進の行政はほとんどストップしているようでありますが、西口知事にあっても「原発は基本的に推進しない」と言明されることを求めるものであります。いかがでしょうか。電源立地について地元の合意を得るというのは当然のことであり、問題は、地元の理解さえ得られれば原子力発電所を立地したいと考えているのか、あるいは南海道大地震という巨大地震の可能性のある中で、そのような危険なものは推進しないという態度なのか、そこを明確にしてほしいと思います。
 さらに、長計にいう「原子力発電についての住民の正しい理解」とはどういう意味なのか、「原子力発電は危険」というのは「正しい理解」の中に入るのか入らないのか、また公約の中の文言「災害に強い発電所」の中に原発は含まれるのかどうか、さらに第三次中期実施計画の中の文言「クリーンなエネルギー」の中に原発は含まれるのかどうか、お尋ねをいたします。原発論議はもう終わったという説もありますが、念のため、しかとお答えいただきたいと思います。
 次に、今議会に提案されました行政手続条例についてお尋ねをしたいと思います。
 本条例案は、条例第一条にあるように、行政運営における公正の確保と透明度の向上を図り、県民の権利利益の保護に資することを目的としているところであります。目的は大変結構ですし、積極的な条項も盛られていますので、その目的を達成する上で幾つかの点を補完したいと思ってお尋ねをいたします。
 行政指導のあり方を示した第三十一条についてです。この条項は、各種の許認可の申請は法や条例等々の形式を満たしておれば速やかに許認可しなければならないことが定められているわけですが、従来は、申請の内容が行政の意図するところと異なっていたり、開発行為等の申請で周辺住民の合意が不十分であったりした場合、行政指導によってその申請者に変更を求めたり、許認可に時間を要したりいたしました。実際、その行政指導で法や条例の空白地にあった住民が救われたという例は、数え上げれば多く出てまいります。
 ところが今回、条例案三十一条の一項によると、「行政指導に携わる者は、申請者が当該行政指導に従う意思がない旨を表明したにもかかわらず当該行政指導を継続すること等により当該申請者の権利の行使を妨げるようなことをしてはならない」とあり、申請者の権利の保護をうたい、同時に行政指導の限界を示しています。また二項では、「前項の規定は、申請者が行政指導に従わないことにより公の利益に著しい障害を生じるおそれがある場合に、当該行政指導に携わる者が当該行政指導を継続することを妨げない」とあります。これは、申請等が法や条例の求める形式を満たしていても、その内容が公の利益を著しく損なうようなことがあれば行政指導はできると規定したものだと思われ、一項の不十分さをこの項で補完したと考えられます。この項目は法にもない心配りのある条項で、大変結構なことだと思いますが、いま一歩踏み込んで、ぜひお願いしたいと思うことで質問するところです。
 ここで言う「公の利益」とは、どのようなことを指すのでしょうか。「公」とは多数という意味にも解せられるし、行政という意味にも解せられます。また、個人であっても、少数であっても、憲法や法で定められた権利もあり、そういうものも公の利益と考えておられるのでしょうか。また、公の利益に反するかどうかの判断は、携わる行政官のその政治姿勢、行政姿勢の差によって異なった基準があるかもわかりません。だれの意思が公の利害を判定するのでしょうか。
 また、関係する第三者の理解する公の利益ということも考えられます。例えば、開発行為等の申請の許認可に当たって、行政も申請者も公の利益に反しないと判断しても、その開発行為に隣接する住民が不利益を感じることもあります。法や条例を補完する要綱より条例の方が優先する中で、第三者の利益はどのように守られていくのでしょうか。この際、第三者──ある意味では当事者──は、自己の利益のため、行政指導の内容、申請者の対応等を当然知りたく思うでしょうし、行政の意思決定の過程に参画したく希望するでしょう。条例の目的の一つが行政の意思決定について内容、過程を明らかにすることでありますから、行政上の措置として何らかの対応が必要になると思いますが、いかがでしょうか。
 最後の質問でございます。
 長引く不況の中、税収の落ち込みで厳しい財政状況になっておりますが、余り生産的でない支出として、これまでの高金利時代に発行した地方債の利払いがあります。昨年度も一般会計、特別会計での利払いは百八十億円を超えると聞いており、大きな負担となっています。一方、現在の市場金利は史上最低となっており、高金利時代との差は大きく開いています。政府系資金の借入残高は現在千七百億円を超え、利率は高いもので一九九〇年度の平均が六・六%、縁故債で六・九%となっています。また、九四年の平均は、政府系が四・三%、縁故債が四・一%ですから、二・五%ぐらいの開きがあります。
 これら政府関係、縁故債の五%以上の高利率の分を、例えば利率を一%下げるだけで年十億円を上回って節約できることになります。政府筋ではこういう繰り上げ償還とか低利の地方債への借りかえはなかなか認めないようでありますが、この政府の対応には法的根拠はありません。地方財政法では、その第二条に「地方財政運営の基本」として、「国は、地方財政の自主的な且つ健全な運営を助長することに努め、いやしくもその自律性をそこない、又は地方公共団体に負担を転嫁するような施策を行つてはならない」と述べ、また「財産の管理及び運用」では、「常に良好の状態においてこれを管理し、その所有の目的に応じて最も効率的に、これを運用しなければならない」とあります。
 県債管理基金なども繰り上げ償還などを大きな目的の一つとしておりますし、そういう法的根拠でもあるわけです。また、かつては公共企業体の繰り上げ償還も資金運用部資金では認めておったところでもありました。高い利子払いを安くする方法としてぜひ研究し、繰り上げ償還、借りかえ等を実施していただきたいと思いますが、いかがでございましょうか。
 以上、第一問を終わります。
○議長(橋本 進君) ただいまの鶴田至弘君の質問に対する当局の答弁を求めます。
 知事西口 勇君。
 〔西口 勇君、登壇〕
○知事(西口 勇君) 鶴田議員にお答えをいたします。
 まず公約・提言についての態度でございますけれども、私の提言あるいは公約は、すぐに実行できるもの、あるいはまた長期にわたるもの、さまざまでございます。必要に応じ、また県民の皆さん方の意見を幅広くお伺いをして反映していきたいと考えております。
 また、政治家として公約を守るということは当然でございまして、みずからの責任と認識をいたしております。
 次に、選挙にかかわる幾つかの問題でありますけれども、まず論功行賞的な行政を排せということでございます。
 先ほどご紹介のございました新聞報道などについては、私はそうした事実を承知しておりませんけれども、一般論として、行政にかかわる公務員は公正な態度を求められており、このようなことがあってはならないと考えております。また、市町村長の記事につきましては、市町村長という一人の政治家の活動と考えておりますので、私の立場から意見を申し上げることは差し控えたいと考えております。
 申すまでもなく、行政は公明正大でなければなりません。市町村に対しても、企業に対しても、すべての人々に公平な行政を進めてまいらなければならないと、私は強く決意をいたしております。
 また、昨年辞職以来の政治活動資金の収支などにつきましては、昨年分については既に選挙管理委員会の方に報告されております。また七年の分については、各団体の会計責任者が来年三月までに報告する予定になっております。
 政治家の政治活動については政治資金規正法によって規定されており、私の後援団体についても、それらに基づき適正に処理しておると考えております。
 また、ご照会のございました企業からの献金につきましては、私は選挙活動中でありましたので存じておりませんでしたけれども、改めて後援会に確認をいたしましたところ、献金はなかったという報告を受けております。
 いずれにいたしましても、公職選挙法の趣旨を十分に踏まえ、今後とも公正で適切な政治活動を進めてまいりたいと考えております。
 次に、日米地位協定の見直しについての問題でございます。
 まず地位協定につきましては、先般、九月定例会において、我が国に対し不利益を強いている日米地位協定の早期改正を求める意見書が議決をされ、議会の方から国に対しての要望がなされたところでございます。私も、議会の皆様方と全く意見を同じくするものでございます。
 また、米軍機の低空飛行の問題につきましては、再三、外務省及び米国大使館に中止の申し入れを行ってきたところでございます。このたびの沖縄県における暴行事件を契機として、日米の話し合いの中に低空飛行の中止も含めるよう強く申し入れておるところでございます。今後も引き続き、低空飛行の中止を外務省に対して申し入れてまいりたいと考えてございます。
 次に、沖縄県大田知事との連帯についてでございます。
 大田知事が沖縄という地域の実情を勘案された上で、自治体の長として代理署名拒否という重大な決断をされたものだと認識しております。ただ、この問題は、日米間の相互協力及び安全保障に係る問題でございまして、最終的には国において判断されるべき問題であろうと考えてございます。ただ、大田知事の心情は、私も同じ知事として十分理解できるところでございます。
 次に、原子力発電についてでございます。
 電源立地については、地元の意向を尊重しながら、適地性、安全性、地元の同意という三原則に基づいて従前から地域振興の立場で対応してまいったところであります。私も、この三原則については今後ともその立場で対応しなければならないと思っておりますが、現在のところ、原子力発電所の具体的な計画は聞いてございません。新たな長期総合計画の策定の中で、各界各層のご意見を十分踏まえながら対応してまいりたいと考えております。
 以上であります。
○議長(橋本 進君) 総務部長木村良樹君。
 〔木村良樹君、登壇〕
○総務部長(木村良樹君) 行政手続条例の案、三十一条の行政指導を中心とするご質問でございます。
 行政指導の限界を示したとされる昭和六十年の最高裁判決では、行政指導への協力の拒否が社会通念上、正義の観念に反すると言えるような特段の事情がある場合には、行政指導を理由として処分を保留しても違法ではないと解する余地を残しているところでございます。
 この条例案第三十一条第二項はこの趣旨を明らかにするために入れたものでございまして、ご質問の「公の利益」とは、そのまま処分をすると社会的混乱が予想される場合など客観的な状況がある場合を言いまして、主観によって左右されるものではないと考えられます。
 なお、申請者と第三者の間に利害を調整する必要がある場合も、ここでいう「公の利益」に当たると考えておりますので、手続条例施行後も調整のための行政指導は必要に応じ行っていくというふうになろうかと思います。
 また、行政の意思決定過程に住民が参画する一般的な手続規定を設けることはどうかということでございますが、これについては現状の法体系の中ではなかなか難しいということになっておりますけれども、個々の許認可等ごとに、必要に応じて住民が参画する手続をつくっていかざるを得ないと理解しております。
 次に、県債の繰り上げ償還と低利への借りかえについてでございますが、公債費の負担軽減を図ることは、ご意見のように、県財政の健全化のためには非常に重要な事項であると考えております。
 議員ご提案の、高金利分の県債の繰り上げ償還と低利への借りかえが可能であるかどうかでございますが、まず、資金運用部資金等政府資金、公営企業金融公庫資金については、資金コスト等、言ってみれば貸し付け側の事情から、一般的には繰り上げ償還が認められていないということでございます。また民間金融機関等縁故資金についても、現実はなかなか難しい状況にございますけれども、先ほども言いましたように、公債費の累増は本県財政にとって重大な問題でもございますので、これまで民間資金を中心に銀行等と折に触れて交渉してきたところでもございますし、今後とも金利負担の軽減に向け、こういうふうな努力を鋭意続けていきたいと考えているところでございます。
○議長(橋本 進君) 答弁漏れはありませんか。──再質問を許します。
 34番鶴田至弘君。
○鶴田至弘君 再質問をさせていただきます。
 選挙資金、政治資金について、幾ら使ったのか、請負業者からようけ献金があったのではないかという質問をしたわけですが、それについては答弁がございませんでした。ただ選挙管理委員会に届けているということで、それ以上答えにくい内容があるのかなと、いろいろと推測をするわけです。
 その「答えにくい」というところに、うさん臭さ──という言葉は少し失礼な言葉かと思います。「不透明さ」と言いかえておきましょう──を感じるわけですが、そういうことも明確に答えられるようになっていただきたいと思うんです。
 きょうはこの点でとどめますが、一言、再質問をさせていただきたいと思います。
 一問と重なりますけれども、金をめぐる政治家のスキャンダルは後を絶たないわけです。違法な金銭の受け渡しということだけではなくて、政治資金をめぐってさまざまな金が動いてまいります。政治資金規正法というのはその制約が実に甘く、公職選挙法百九十九条が規制しているものでも許容している面がありまして、公共工事を受注する企業からの献金なども公然と行われている現実です。
 「企業から政治家に献金をするのは企業の利益のため。もし利益がないのに献金すれば、企業に対する背任だ」と、財界のさる名士の言葉がありますけれども、選挙で莫大な金が動いたことは事実であり、さまざまな企業が献金をしたことは、西口後援会の事務局長自身もインタビューに答えられております。そういうこともありますので、献金企業への特別の配慮が行われる可能性、危険性は客観的にあるのではないかと感じるわけです。
 西口県政は今スタートしたところですから、そのスタートのところでこの癒着を絶対に起こさないよう決意してもらわなければならないと思っております。献金企業の方からも今後さまざまな働きかけがあろうかと思いますが、公正な対応をしてもらわなければ県政がゆがんでまいります。「今後の政治活動においては公職選挙法の趣旨を踏まえていく」という答えでした。大変結構なことだと思いますが、さきに紹介したように公職選挙法百九十九条は請負関係のある企業からの献金を禁止していることは承知のことだと思いますので、十分心していただきたいと思うところであります。
 献金を受けたところへも特別優遇などは行わず公平な行政を行い、今後、公職選挙法百九十九条の趣旨を踏まえて政治活動に臨まれんことを求めて、知事のその点についての決意をいま一度お聞きしておきたいと思います。
 それから、米軍の超低空飛行の問題について、日米間の協議の中に加えるべく強く要望したということであります。それは大変結構なことでありますが、聞くところによると、これは消防防災課が電話で申し入れたとのことであります。日米間協議にこの問題を加えよというようなことは極めて重要な課題でありまして、消防防災課が電話でやったからそれでよしとされておるのは知事としてはいかがなものかと思うわけです。
 この超低空飛行は日米地位協定の五条二項、二条一項、十六条等、それに基づく関係法によっていることはご承知のとおりです。これらの協定や法が現状のままでは、米軍にとってはごく合法的なことになってまいります。私の質問の趣旨は、それら協定関係法規の見直しを求め、知事みずから要望の先頭に立っていただきたいということでありますので、その点についての再度の答弁を求めたいと思います。
○議長(橋本 進君) 以上の再質問に対する当局の答弁を求めます。
 知事西口 勇君。
 〔西口 勇君、登壇〕
○知事(西口 勇君) 鶴田議員の再質問にお答えを申し上げたいと思います。
 一つは選挙にかかわる問題でありますけれども、先ほどお答えしましたように、私は公職選挙法百九十九条の趣旨を十分に踏まえ、公平な行政、適正な政治活動を行ってまいりたいと思いますので、ご了解をいただきたいと思います。
 それから日米地位協定の問題でありますけれども、先ほどの課長から申し出たというのは実は私の就任以前の問題でございまして、その後、最近の問題としては、日米地位協定の中の問題箇所について早期改正を求める県議会と意見を同じくするということを申し上げたところでありますが、この考えを基本に、引き続き低空飛行の中止を求めて交渉してまいりたいと考えております。
 以上です。
○議長(橋本 進君) 答弁漏れはありませんか。──再々質問を許します。
 〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(橋本 進君) 再々質問がないようでございますので、以上で鶴田至弘君の質問が終了いたしました。
 これで、午前中の質疑及び一般質問を終わります。
○議長(橋本 進君) この際、暫時休憩いたします。
 午前十一時五十九分休憩
 ─────────────────────
 午後一時五分再開
○副議長(木下秀男君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
○副議長(木下秀男君) 質疑及び一般質問を続行いたします。
 11番向井嘉久藏君。
 〔向井嘉久藏君、登壇〕(拍手)
○向井嘉久藏君 お許しをいただきましたので、一般質問をさせていただきます。
 西口知事さんには、当選おめでとうございます。ひとつ、一期一期燃え尽きて頑張っていただきたいと思います。当選していただいて本当にうれしい限りでございまして、気持ちよく一般質問させていただけることを心から喜んでおります。どうぞ、よろしくお願いいたします。
 まず、一般質問に入らせていただく前に、一般質問で議員の皆さん方から出されてまいるいろいろの項目には懸案事項が非常に多いため、当局からは、検討しておきますとか前向きにというご返答がかなりあります。これは、当然のことだと思います。しかし、私が地元の方々に頼まれて当局と折衝して、表に出ないが現実に実現されていることがたくさんあるということもこの場をかりて言っておきたいと思うわけでございます。
 あす十二月十五日に、私の地元からお願いしておきましたことができます。と言いますのは、私の地元の橋本市小原田で、国道三百七十一号線が非常に狭く、民家の戸をあけるとすぐ国道というところで死亡事故が三件、立て続けに起こりました。そういうことで、この国道を何とか早く拡幅してほしいという市民の願いを届けましたところ、わずか六カ月余りで完成いたしました。非常に喜んでおります。これは河川敷を利用して──県の中でも河川課と道路関係の課は、両方ともなかなか勢力の強いところらしゅうございます。その双方が話し合って、県民が市民がそれだけ熱望しておるのであればやりましょうということで早くやっていただいた。これは、やればできるといういい実例だと思います。この場をおかりいたしまして、お世話になった皆さん方に御礼を申し上げたいと思うわけでございます。ありがとうございました。
 十二月十一日に上京して、建設省、大蔵省等へ予算獲得のための陳情をいたしました。その中で、建設省の企画課長がいみじくも言いました。建設省は、今手がけている工事だけで十五年かかるほどのストックを持っている、だから新規の予算づけというのは大変ですよと言われた。ですから、今工事が始まっていないところ、まだ用地買収しかできていないようなところ、これからしようとしているところは果たして何年かかるのかなという心配がございます。
 そこで、先輩議員、同僚議員が再三再四お願いし、また質問しておりますことを改めてご質問させていただきまして、知事初め皆さん方のご見解を承りたいと思います。
 まず第一点は、紀北地方の交通施策体系についてでございます。
 京奈和自動車道路早期着工と実現について。
 本道路は太平洋国土軸の幹線道路と位置づけられておりまして、完成の暁には本県にとってはかり知れないメリットがあり、早期全線開通が待たれるところでございます。既に橋本道路での用地買収については順調に進んでおりまして、大型予算づけがなされるときは買い上げ申請が相当上がり、全線買い上げができるのではないかということで、地元では大型予算づけが切望されているわけでございます。しかし、承りますと、全線開通までにはなお三十有余年がかかるであろうということでございます。この京奈和自動車道は、既に京都では供用されておりますし、奈良県内では工事中でございます。和歌山県が一番おくれておるわけでございます。そんな中で、橋本道路は買収が順調に進んでおる。また、紀北東、紀北西道路についても調査が行われておりますが、一日も早い全線開通が望まれるわけでございます。
 和歌山県にあって、高速道路の南紀延長、京奈和自動車道、第二阪和道が道路行政の三本柱であると考えております。京奈和自動車道路の和歌山市までの完成が待たれ、完成期日の短縮こそが本県経済浮揚の大きなかぎを握っていると考えております。このことについて、知事のご見解をお聞きしたいと存じます。
 二番目に、三百七十一号バイパスの早期着工と実現についてお伺いしたいと思います。
 三百七十一号線は、河内長野を起点とし、橋本市を経由して高野に延びております。それを、河内長野から橋本市までバイパスで結びたいのでございます。開け行く橋本市は、和歌山県の東の玄関口として新しい市民を迎え、今、人口も五万四千人を超えるまでとなりました。橋本市全人口の四二%が新住民で占められております。そのほとんどの方は大阪府からの転入者でございます。
 三百七十一号バイパスは、河内長野からの外環状線の延長という形で、四車線で橋本まで延長されてまいるわけでございます。橋本並びに伊都地方の発展は、まさにこのバイパス完成にかかっております。特にこのバイパスは、和歌山県側のみでなく大阪府の前向きな姿勢にかかっているところ、大でございます。したがって、大阪府と和歌山県の連携が大切であると考えております。本道路は県直轄道路でもあるので、一層の前向きな取り組みをお願いしたいのでございます。現状とこれからの取り組み計画についてお伺いしたいと存じます。
 次に、三百七十一号線の路線変更に伴うルートの早期決定と着工についてご質問いたします。
 これは三百七十一号バイパスにも通ずることで、三百七十一号バイパスは河内長野を起点にして橋本までの区間をお願いしておりますが、橋本から高野龍神につながるルートは、紀伊丹生川ダム建設に伴う三百七十一号線の路線変更であります。紀伊丹生川ダムが完成いたしますと、現在の三百七十一号線は水没いたします。したがって、新しいルートを決定しなければならんのでございます。そういう意味で、新しいルートの早期決定をお願いしたいわけでございます。
 この道路は、橋本市と高野町を二十分で結ぶ重要な道路となります。この地域高規格道路は、数少ない紀北地方の観光ルートとしても重要でございますし、また年間百三十万人の高野山参拝者の倍増をも期待できるところでございます。早期着工を目指す上で、早急にルートの決定を望みたいのでございます。
 そこで、現状はどうなっているのか、着工めどについてお伺いいたします。これも、知事、土木部長のご見解をお伺いしたいと存じます。
 四番目に、紀の川の市脇・清水間架橋の早期着工についてでございます。
 これは、同僚の木下議員もさきの議会で質問したところでございますが、改めてお伺いしたいと思います。私も、これで三回目の質問になるわけでございます。
 三百七十一号線のルート変更に伴って、大きなウエートを占める架橋でございます。架橋建設促進運動が始まって既に二十年経過しております。地元の盛衰をかけた悲願でもございます。今、県単で紀の川でボーリング調査が行われております。紀の川を挟んで河北と河南のバランスのとれた発展を図るとともに、高野龍神スカイラインと結ぶ入り口となる仮称・新橋本橋の一日も早い事業化の決定が出されるように最善の努力をお願いしたいのでございます。現在実施されているボーリング調査後のスケジュールについてお伺いしたいと思います。知事、土木部長のご回答をお願いいたします。
 続いて、紀の川左岸農道の早期完成と恋野農道との接続計画についてご質問したいと存じます。
 左岸農道の完成は、農業の振興に寄与することはもちろんのこと、一般車両道路としても大きな役割を果たすことは間違いございません。左岸農道の橋本市の起点である清水と恋野農道の四・一キロを結ぶことにより、五條市から延びている農道と左岸農道が一本化するわけでございます。一本の道で結ばれることにより、よりよい効果が得られることは明白でございます。左岸農道の進捗状況と接続道路を計画する用意があるのか、お伺いしたいと存じます。農林水産部長にお願いします。
 六番目といたしまして、運動公園に接続する道路計画についてお伺いしたいと存じます。
 橋本市運動公園は現在建設中でございまして、今、供用を開始しているのは市民プールでございます。流水プール、幼児プール、五十メートルの競泳プールが既に完成しております。現在、陸上競技場──多目的グラウンドにも使用するものでございますが──とテニスコート十二面を建設中でございます。その橋本市運動公園の中へ、県立多目的体育館の建設が決定されました。この多目的体育館は、伊都地方、橋本市の文化、スポーツの中心的な役割を担う施設として私どもの長年の夢でございましたし、郡民、市民の希望を担ってございます。最大収容人員が五千人でございます。ほかの施設も使用するときには、車の使用台数が千数百台にもなることは明白でございます。この夏、橋本市市民プールがオープンしておりましたときには、常時五百台以上の車が駐車しておりました。仮に五千人がこの体育館に入ってイベントが開かれるときには、千数百台の車が収容されておる。イベントが終わって同時にこの車が移動するとなると、現在、この橋本市運動公園の出入り口は一カ所でございます。三百メートルほど先へ行くと、先ほど申し上げている三百七十一号線に突き当たります。一回の信号で恐らく五、六台の車しか通過できず、千数百台の車が列をなすと、橋本市内の交通渋滞は明らかでございます。また、夏の土曜日、日曜日になると、この三百七十一号線は現在でも橋本市から河内長野までつながっているような状態でございます。そこへ千数百台の車が出るということは、ちょっと予想がつかんわけでございます。
 そういう意味で、この運動公園に接続するバイパス的な役割を果たす道路を一本設けていただきたい。特に、先ほども述べましたが、橋本市の北部に橋本市人口の四二%の方々が集中して暮らしておられます。この運動公園の利用者も四二%と理解するならば、北部へつなぐ道路を一本設けることが大切であろうと思います。こういう渋滞を避けるためにも、市北部へ接続する道路がぜひ必要であると考えております。このことについて、土木部長のご見解をお願いしたいと思うのでございます。
 以上で道路関係の質問は終わりまして、次にテレビの難視地区の解消について質問させていただきます。
 橋本市は恵まれておりまして、テレビは全部映ります。和歌山から発信されているWTV、また奈良から発信されている奈良テレビの受信も可能でございます。NHK、またほかの四チャンネルから十チャンネル、十二チャンネルまで受けることができる、恵まれた地域だと思います。ところが、一部、和歌山から発信される電波を受けられない場所が町の中にあるのです。ここの解消をお願いしたいと思います。
 その地区へ、いろんなお願いやら、また来てくれと言われてよく行く。そういうときに、「向井さん、和歌山県の知事さんは今どなたかな」、「選挙あったらしいけども、わしらは県議会の模様も見たことないんや。やってますのか」、こういう話でございます。実は、奈良放送しか受けられない。奈良の議員さんの模様は一日じゅう放映されているわけです。これをよく見ています。また高校野球も、奈良の方はよく見るけれども和歌山県は一切わからん、こういう状態でございます。私がおかげさまで当選させていただいたときも、事務所へ駆けつけてくれるのもこの地区がちょっと遅くなりまして、「おまえ当選したの、ちょっと情報おくれたわよ」と、こういう話でございます。和歌山県に住みながら奈良県の放送しか受けられない、こういう地区の解消をお願いしたいと思うのでございます。
 幸いにして、西口知事さんが知事でない候補者のとき、後援会活動のときに橋本市にお越しいただいて、「私が解消しますよ」と百三十七番目の公約として入れていただきました。この公約を実行していただきたいな、地元の者を喜ばせてやってほしいなと、知事さんにお願いしたいと思うのでございます。
 次に、県警本部長さんにお伺いしたいと思います。
 自動車運転免許証の即日交付でございます。
 和歌山市、海南市、田辺市、白浜町、新宮市の方々は、免許証の更新手続をなさるときに恐らく即日交付を受けられているということで、そんなに不便をお感じになっておらないんではないかなと思います。ところが、即日交付でないところが県下警察署管内で七つあります。串本、御坊、湯浅、有田、岩出、妙寺、橋本の七警察署管内でございます。ここは、自動車運転免許証の即日交付をしていないわけでございます。免許証の更新手続をして、約二十日間たってから交付されるわけです。現在持っている免許証に判を押してもらって、あなたの交付日はいつですよと書いてもらって、期限の切れた免許証を持っていると、こういうことでございます。そういうことで、即日交付をお願いできないかなと思うわけでございます。
 現在、即日交付を実施しているのは、人口の多い和歌山市内の各警察署管内と海南署管内分として県交通センター、また田辺・白浜両警察署管内分として田辺免許センター、それに新宮署管内分として新宮分室があるそうでございます。即日交付していない署の人でどうしても即日交付を受けたい人は、この即日交付をしているセンターへ行って受ければいいわけでございますが、なかなかそうはいかんのが世の常でして、一日仕事になります。そういう方が橋本から行こうと思ったら、県の交通センターへ行かないかん。丸一日費やさないかんわけでございます。そういうことで、即日交付をお願いしたい。
 即日交付していない署の管内の人は、更新手続で一日、交付される日にいただきに行って一日と、二日かかるわけでございます。免許証取得者であれば、だれでも短時間の手続で即日交付を希望するのは当然でございます。即日交付を実施していない警察署管内でも、人口急増地域については地元警察署等で実施していただきたい。これに対して、県警本部長のお考えをお伺いしたいと思います。
 最後に、福祉行政の推進についてお伺いいたします。
 福祉行政は県の最重点施策の一つとして位置づけられ、実施されておりますが、まだまだ十分とは言えず、県民から要望の強いところでございます。特に、光の当たりにくい心身障害者に対しての心配りはより重要かと存じます。
 前々から、伊都地方精神薄弱者入所更生施設の早期実現を要望してきたところでございますけれども、本年は五百万円の調査費を計上していただき、現在調査中でございます。その結果はどうなっていますか。今後はどのようなプランでお進めいただけるんですか。これについて、民生部長にお伺いしたいと思います。
 以上で、一般質問を終わらせていただきます。ご清聴ありがとうございました。
○副議長(木下秀男君) ただいまの向井嘉久藏君の質問に対する当局の答弁を求めます。
 知事西口 勇君。
 〔西口 勇君、登壇〕
○知事(西口 勇君) 向井議員にお答えをいたします。
 紀北地方の交通体系の四点についてのお尋ねでございます。
 紀北地方においては、京奈和自動車道を初め国道三百七十一号等により広域道路網を形成していくことが極めて重要なことだと考えております。京奈和自動車道は、紀北地域の骨格をなす道路であり、また紀淡連絡道路等とともに太平洋新国土軸の一環をなす道路でございます。このうち橋本道路については現在用地買収が進められておりますが、紀北東道路、紀北西道路を含めて整備促進に努力をしていかなければならないと考えてございます。
 また国道三百七十一号の橋本バイパスについては、私も現地の切実なご意見を承っているところでありますが、京阪神都市圏へのアクセスとして非常に重要な道路でありますので、地元協議及び用地買収を促進しているところでございます。大阪府側も含め、整備促進についてなお一段の努力をしなければならないと考えてございます。
 紀の川から高野山へのルートでありますけれども、仮称・清水市脇架橋の必要性については、これまた十分認識をしておりまして、高野山までのルートについても関係市町と協議中でございます。早期に決定できるように努力をいたしてまいりたいと思います。
 私といたしましては、これらの道路を早期に整備することが地域の方々の熱望におこたえする道であろうと考えておりまして、今後とも、現地で関係者の会合を開くなどのことも含め、最大限の努力をいたしてまいりたいと考えております。
 次に、橋本市内のテレビ難視聴地域の解消であります。
 県では、従来、民放テレビ放送が一波も良好に受信できない地域に対しては補助を行うことにより、難視聴の解消に努めてきたところでございます。
 議員ご指摘の件については、橋本市内の一部地域で奈良県の中継局からの電波を利用している関係上、テレビ和歌山等の放送が受信できない状況にございます。私も何回か、現地でその切実なご意見などもお聞かせいただいております。こうした地域について、何としてもその解消を図るために、今後、放送事業者及び地元と協議をして早い時期に解消を図っていきたいと考えております。
 以上であります。
○副議長(木下秀男君) 土木部長山根一男君。
 〔山根一男君、登壇〕
○土木部長(山根一男君) 向井議員の紀北地方の交通施策体系のご質問、五点についてお答えいたします。
 まず京奈和自動車道につきましては、高規格幹線道路として、また紀北地域の紀の川沿いの重要な幹線道路として整備を急ぐ必要があると考えております。
 橋本道路の十一・三キロメートルは、平成元年度に事業化され、用地買収が進められておりますが、公図の混乱地域が数多くありますので、現在、公図訂正も並行して進めているところであります。この作業につきましては、より短期間で完了できるよう、橋本市とともに鋭意進めているところであります。
 また紀北東道路の十六・九キロメートルにつきましては、平成五年度に事業化され、現在、環境アセスメントのための作業を進めているところで、来年度の都市計画決定に向け、関連手続等を急いでおります。
 さらに紀北西道路の十二キロメートルにつきましても、早期に事業化されるよう、国に対し強く働きかけているところであります。
 今後とも、議会の皆様方のご支援をいただきながら、橋本市から和歌山市までの早期完成を目指し、予算の増額等を含め、より一層の事業促進を国に強く働きかけてまいります。
 次に、国道三百七十一号橋本バイパス延長六・五キロメートルについては、平成元年度に事業化を行い、四車線の計画として進めております。この路線の重要性を踏まえ、重点事業として用地買収の促進を図っているところであります。
 来年度から本体工事の一部に着手できるよう努力いたしますとともに、本年度は残土処理場への進入路等の工事にかかることとしております。また大阪府側については、府県界から河内長野市石仏までの延長約六・一キロメートルが平成四年度に事業化され、現在、全工区にわたって路線測量、詳細設計を実施中であります。
 今後、地元関係者の方々のご協力をいただきますとともに、大阪府と十分連携し、事業の促進に努力してまいります。
 次に、国道三百七十一号路線変更に伴うルートの早期決定と着工についてでございます。
 国道三百七十一号については、地域高規格道路の指定を受けているところでありますが、このうち紀の川から高野山までの間は、紀伊丹生川ダムの関連事業として地域高規格道路の規格に合った線形等で検討を行っております。現在、ルート等について関係市町と協議中であり、早期に決定できるよう努力してまいりたいと考えております。
 なお、着工の時期につきましては、紀伊丹生川ダム事業等との関連もありますので、これらの調整を早期に進めてまいりたいと考えております。
 次に、国道三百七十一号のうち、国道二十四号から紀の川を渡り、先ほどお答えした高野山に至るルートに連絡する市脇清水架橋については、架橋に係る基礎調査として、平成六年度には紀の川河川敷内において二カ所、平成七年度には四カ所、合計六カ所の調査ボーリングを実施したところでございます。これらの基礎調査をもとにして、国道二十四号市脇交差点から国道三百七十号清水地内に至る区間約七百メートルを地域高規格道路としての規格に合った計画とし、また国道二十四号の市脇交差点付近の交通を円滑にするため、関係機関と協議を進めながら道路の予備設計を行っているところであります。
 今後、河川協議等を進めながら、架橋部分及び高架部の橋梁の設計等を実施いたしまして、用地買収に着手するなど、早期整備に努めてまいりたいと考えております。
 最後に、運動公園のアクセス道路についてでございます。
 現在は、市道原田幹線がございます。この道路は、休日には相当の交通混雑が生じている状況にあり、伊都地方多目的体育館の完成により、さらに交通量の増加が予想されます。このため、ご指摘の市の北部地域と接続する新設道路につきましては、橋本市でルート等の検討を進めているところであります。
 今後、橋本市の検討結果を踏まえ、市とも十分協議しながら取り組んでまいりたいと考えております。
 なお、京奈和自動車道の橋本道路につきましても、アクセス道路として期待ができますので、これらの促進にも努力してまいります。
 以上でございます。
○副議長(木下秀男君) 農林水産部長日根紀男君。
 〔日根紀男君、登壇〕
○農林水産部長(日根紀男君) 紀北地方の交通施策体系についてのご質問のうち、紀の川左岸農道の早期完成と恋野農道との接続計画についてお答えいたします。
 平成七年度から着手した紀の里地区の延長十キロメートルを含む、橋本市西畑から打田町竹房に至る全長二十八キロメートルの紀の川左岸広域農道の進捗状況については、平成七年度末で事業費ベース二四%の予定でございます。事業推進には用地の確保が先決でありますので、地権者に協力を求めるとともに、公図混乱地においては地籍調査事業への取り組みを図るなど、関係市町とともに、早期完成に向け取り組んでいるところでございます。
 次に、恋野農道との接続道路計画についてでございます。
 現在、橋本市とルート等について検討を行っておりますが、農道としての受益面積や経済効果の確保、並行する県道との調整等、課題も多くございます。今後とも、橋本市並びに関係機関とも協議をしながら、実現に向けて方策を検討してまいります。
 以上でございます。
○副議長(木下秀男君) 民生部長木村栄行君。
 〔木村栄行君、登壇〕
○民生部長(木村栄行君) 精神薄弱者入所更生施設の調査後の計画についてでございますが、県民が安心できる福祉社会の実現は県政の最重要課題であり、障害のある人も地域社会で安心して自立した生活を送れる環境づくりとともに、障害の程度や家庭の事情から在宅での生活が著しく困難な方の生活施設の充実が重要であると考えております。
 橋本、伊都地域での知的障害者の入所更生施設の整備については、従来、強いご要望をお伺いしているところであります。施設整備の促進方策については、在宅の知的障害児者とその家族のアンケートなどの調査結果を参考に、学識経験者、関係団体の代表、施設関係者等の方々から、広くご意見、ご提言を伺いながら調査研究を進めているところでございます。この調査研究と並行して、地元市町村等関係者との協議を進めており、十分相談させていただきながら、早期実現が図れるよう引き続き努力してまいりたいと思います。
 以上でございます。
○副議長(木下秀男君) 警察本部長青山幸恭君。
 〔青山幸恭君、登壇〕
○警察本部長(青山幸恭君) 向井議員にお答え申し上げます。
 運転免許証の即日交付については、現在、和歌山市西に所在する交通センターのほかに、田辺市元町に田辺運転免許センター、新宮市緑ケ丘に運転免許課の新宮分室を設置し、三カ所で実施しております。さらに、交通センターでは、日曜日ごとに県下の運転免許保有者を対象とした日曜窓口を開設して行政サービスに努めているところでございます。
 議員ご指摘の七警察署管内の地域住民の方につきましては、各センターまたは管内警察署のいずれでも手続ができることとなっております。
 警察といたしましては、今後とも一層の行政サービスの向上に努める所存でございますが、人口急増の地域につきましては、都市開発の進展状況等を考慮しながら、今後の課題として検討してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○副議長(木下秀男君) 答弁漏れはありませんか。──再質問を許します。
 11番向井嘉久藏君。
○向井嘉久藏君 ご要望申し上げて、再質問といたします。
 道路行政というのは、土地の取得に本当に時間がかかるということでございます。あした行こう、あさって行こうと一日延ばししておりますと、それが一年、二年というふうに延びていくものでございます。確かに、担当者の方々のご苦労をお伺いいたしましても、この前行ったときと今度行くときと何ら話が進展していないので行きにくいよということもございますが、行ってお茶をよばれながら話をしておったら、また心も開けて、人と人とのつながりの中で話がよく前へ進むのでございます。どうか、足しげく通っていただきまして、積極的な努力をお願いしたいと思います。
 特に京奈和自動車道は、和歌山まで開通するのにこれから三十年ほどかかるのと違うかなということでございます。我々の時代は終わるわけでございますが、どうぞ一日も早い開通を目指して頑張っていただきたいことをご要望申し上げて、私の一般質問といたします。ありがとうございました。
○副議長(木下秀男君) ただいまの発言は要望でありますので、以上で向井嘉久藏君の質問が終了いたしました。
 これで、本日の質疑及び一般質問を終わります。
 明日も定刻より会議を開き、質疑及び一般質問を続行いたします。
○副議長(木下秀男君) 本日は、これをもって散会いたします。
 午後一時四十八分散会

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