平成7年12月 和歌山県議会定例会会議録 第3号(野見山 海議員の質疑及び一般質問)


県議会の活動

 午前十時五分開議
○議長(橋本 進君) これより本日の会議を開きます。
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 【日程第一 議案第百四十七号から議案第百七十三号まで】
 【日程第二 一般質問】
○議長(橋本 進君) 日程第一、議案第百四十七号から議案第百七十三号までを一括して議題とし、議案に対する質疑を行い、あわせて日程第二、一般質問を行います。
 29番野見山 海君。
 〔野見山 海君、登壇〕(拍手)
○野見山 海君 おはようございます。二日目のトップバッターの一般質問をさせていただきたいと思います。
 最初に、知事の政治姿勢についてお尋ねいたしたいと思います。
 年の瀬も押し迫ってまいりましたが、この一年間を振り返ってみますと、忘れることができない一月十七日の早朝に起こった阪神・淡路大震災、オウム真理教によるサリン事件、金融業界の一連の不祥事問題、米兵による沖縄県の少女に対する暴行事件、いじめによる子供たちの自殺など、枚挙にいとまがありません。そして、国民が期待していた景気回復の足取りも重く、この一年が終わろうとしております。
 一方、政治的には、我々の県議会議員選挙に始まり、市町村長・議員選挙、参議院選挙、そして県民が注目し、和歌山県の将来を占う十一月の知事選挙は、過去の大橋・平越両氏以来の激戦となりました。その結果、県民の皆さんは西口勇氏を選び、ここに西口勇新知事が誕生いたしたわけでございます。心よりお喜び申し上げます。二十一世紀に向けて和歌山県の飛躍を図るべき重要な時期であり、百八万県民の負託にこたえていただきたいと願うものでございます。
 今定例議会冒頭の知事就任あいさつの中で西口知事は、昨年十二月十五日の定例議会で副知事を辞職して以来約一年間、一人の県民として多くの県民の皆さんとひざを交えて対話を重ねてきた、さらに、地域の実態をしっかりと受けとめ、同時に地域に住んでおられる多くの方々から県政に対する思いをお聞きした、私にとってこの期間はまことにかけがえのない財産になった、この財産をしっかりとこれからの県政の場で生かし、百八万県民の幸せのために、和歌山県勢の限りない発展のために全身全霊を尽くしてまいる、と決意されたのであります。さらに知事は、自分も含め県民の皆さん方と意識改革を図ろう、そして和歌山に住んでよかったと言えるような心温まるふるさと和歌山を確立するために心の通う県政を進めることが究極の目標である、と述べられたのであります。多くの県民は、西口県政に大きな期待をしているのであります。西口知事、勇気と決断、実行を政治信条として、県民のために頑張っていただきたいと思うのであります。
 さて、今回の知事選挙における全県投票率は七○・二%、その中で西口知事は五二・三%、三十万六千六百九十七票の支持を得たわけであります。特に町村における投票率は、平均を大きく上回る結果でございます。それだけに、町村住民の皆さんの県行政に対する期待の大きさがうかがえると思います。多くの過疎地域を持つ本県は、若者が都会へと流出し、お年寄りだけが残る。子供を育てて就学させたあげく、子供たちは地元に住むことなく都会に住んでしまう。それは、地元で就労する機会がない、また都会で一度住んでみたい、地元に魅力がないといったほかにも理由があるでしょう。その子供たちは、どこかで日本経済の発展のために貢献していると思うのであります。若者のUターン現象も見られるが、過疎化、高齢化が同時進行している本県では、行政の積極的な対応が急務と思います。
 今回の選挙を通じて、百三十六のプロジェクトの中でも過疎対策について幾つか挙げられておりますが、このような県内の状況を踏まえ、このプロジェクトの推進にどのような決意で臨まれるのか、知事のご所見をお伺いしたいと思います。
 次に、心の通う県政の具体的な取り組みについてお尋ねしたいと思います。
 百三十六のプロジェクトが県民の信頼にこたえるたくましい県庁の未来を切り開く大胆な政策の立案と実現のためには、今まで以上に徹底した思い切った行政体質の改善が必要である。そのために、スリーS施策を示されました。そのスリーSとは、スピード──時間コスト感覚を重視した即時対応の行政、サービス──県民一人一人の立場で考える親身で親切な行政、シャープ──前例にとらわれず、時代の先を読む進取の行政の内容でございます。私は、今の県政と県民の距離が遠く感じられてなりません。ぜひともできるところから実現していただきたいものですが、具体的な取り組みはいかがなものでしょうか。
 一つ目。例えば、知事が就任あいさつで言っておられましたが、意識改革についてでございます。知事自身もそうであるが、県民の皆さん方もお互いの意識改革を図ろうと言われております。私は、県民の皆さんはもちろんのこと、県職員の皆さんもみずから率先していただきたいと思います。このことは、今次の選挙を通じて県民の多くの方々から寄せられた声でもあります。いかがでしょうか。
 二つ目。海外旅行者数もふえてきております。平成五年は五万七千百九十人、平成六年は六万六千九百十八人。また、旅券発行件数も海外旅行に伴ってふえています。平成五年は二万七千九百七件、平成六年は三万四千三百七件、平成七年一月から十月までで三万五千二百二十三件あります。海外旅行の申し込みをしたが、うっかりして旅券の発行や切りかえを忘れたり、また民間企業は土曜、日曜の連休のないところも多くあります。旅券の発行日数の短縮、特に県事務所窓口の取り扱いについて検討してはいかがでしょうか。
 三つ目。地方分権が叫ばれている今日、県においても本庁から出先機関への権限移譲について、従来、順次継続的に取り組まれていると思いますが、今後とも県民サービスの向上、行政事務の簡素化、効率化のため、より一層の推進が必要であると考えます。そこで、今後の取り組み姿勢についてお伺いいたします。
 四つ目。県政バス教室は、県民に大好評であります。これまでの実績では、平成四年に六十七台で利用者数二千六百四十九人、平成五年に七十台で二千八百三十二人、平成六年には七十六台で三千二十九人となっています。今では、年間百件を超える申し込みの状況であります。県民の皆さんが、みずから県内の施設を見学研修され、地域社会で生かされることは大切であります。それだけに、申込件数に沿った県政バス教室を実施できないものでしょうか。
 次に、選挙管理委員長にお伺いいたします。
 ことしは、本県にとって選挙の年でありました。特に和歌山市は五回も選挙をするということで、市民の白けムードがうかがえました。しかし、有権者の中には、選挙権を行使するために不在者投票をされる方も多くあります。その中で、行かれた方の声は、投票所に行ったとき、その理由を細かく聞くので簡単にできないものか、また投票のしやすい場所を考えてほしい、こういうご意見がありますが、いかがでしょうか。
 続きまして、道路網の整備と高速道路の南伸についてお伺いしたいと思います。
 二十一世紀の県土づくりには道路網の整備が急務であり、避けて通ることはできません。半島に位置する本県は、府県間道路や県内の市町村間道路の整備はぜひとも必要と思います。特に紀南地方は山間部に住民が住んでいる状況であり、住民の交流を図るためにも、知事が公約として県内どこでも二時間で行ける道路網の整備を挙げられておりますが、これの実現についてはどのような構想をお持ちなのか、お伺いしたいと思います。
 高速道路の整備を促進するには、国への積極的な働きかけと地元の受け入れの協力がなければなりません。新宮までの高速道路の開通は、県民はもとより紀南住民の皆さんの悲願でもあります。吉備・広川間六・四キロが平成六年七月十一日に供用開始いたしましたが、観光、海水浴シーズン、連休時には何十キロという交通渋滞が今も続いております。来年三月には広川・御坊間の供用開始によって御坊市周辺の交通渋滞は多少解消されるでしょうが、その分、御坊市以南に交通渋滞が変わってくるものと思います。観光立県と言われる本県にとって、高速道路の延伸、とりわけ御坊・南部間二十一キロの一日も早い供用を特に紀南の県民が願っていることは、さきの知事選挙ではっきりしております。
 御坊・南部間は、平成元年二月に基本計画、平成三年十二月に整備計画に組み入れられ、平成五年十一月十九日に建設大臣から日本道路公団あてに施行命令が出された後、県の働きかけで関係市町村で高速道路対策協議会が設置されました。事業着手に向けては、土地所有者の協力と対策協議会の積極的な働きかけが必要ではないでしょうか。今日までの進捗状況と今後の取り組みはいかがでしょうか。前仮谷知事は六年間でなし遂げたいと言明されましたが、西口知事の取り組む決意をお伺いしたいと思います。
 次に、南紀白浜空港のジェット化についてお伺いいたします。
 現在の南紀白浜空港が昭和四十三年四月一日に開港して、二十七年が経過いたしました。この間、利用客は昨年十二月で二百万人を達成、そしてことし十一月末までに約二百七万三千六百人に利用していただいたのであります。
 現在のYS11型機は、天候に大きく左右され、飛行中止や大阪空港に着陸することもありましたが、今日まで大きなトラブル、事故もなく、安全性を最優先に努力された関係者並びにYS11型機に心から感謝を申し上げたいと思います。
 観光立県の我がふるさとは、世界に誇れる海岸美、河川、山岳等の自然美、温泉、そして豊かな歴史や文化、伝統的な芸能などがたくさん残っております。これらの観光資源を生かし、必要な整備を行い、本県にふさわしい個性あふれた観光地づくりをすることが、さらに観光和歌山のイメージアップになると思いますし、南紀白浜空港ジェット化に伴う利用促進を進める上からも必要ではないでしょうか。
 さて、新南紀白浜空港については、昭和五十二年十月に、和歌山県長期総合福祉構想において、YS11型機以後のジェット化対応について、今後、航空機の開発需要の動向に対応した空港整備を検討することが提示されました。そして、昭和六十年一月に知事が現空港付近に決定され、地元県会議員を初め関係自治体の協力と土地所有者の協力によって開港に向けた建設が進められたのであります。今では、管理棟や滑走路周辺の環境整備も既に完了しているようです。総事業費四百九十億円を投資した南紀白浜空港は、いよいよ平成八年三月九日に開港することになり、紀南住民の大きな喜びであります。この南紀白浜空港のジェット化によって、紀南の観光振興と地場産業の活性化を図っていかなければなりません。
 そこで、三点についてお伺いいたします。
 ジェット化によって、現在の六十四人乗りのYS11型機から百三十四人乗りのMD87型機へと輸送力が倍増し、観光客の団体扱いがしやすくなりますが、利用客をふやすためにどのような対応を考えているのか。
 二つ目。新規路線の就航についてですが、より魅力ある路線開拓のため、アジアに目を向けた福岡便や南国・北国を結んで季節差交流を目指す札幌便の路線開設の見通しはいかがでしょうか。
 三つ目。現在の利用者の皆さんは、観光の目的が八割以上あると言われております。できるだけ滞在時間を確保するため、東京発の初便、白浜発最終便の時間帯を改善すべきだと思いますが、いかがでしょうか。
 以上をもちまして、一回目の質問を終わらせていただきます。ご清聴ありがとうございました。
○議長(橋本 進君) ただいまの野見山海君の質問に対する当局の答弁を求めます。
 知事西口 勇君。
 〔西口 勇君、登壇〕
○知事(西口 勇君) 野見山議員にお答えをいたします。
 まず、プロジェクト実現への決意でございます。
 議員からお話がございましたように、本県の大部分を占める中山間地域に過疎化、高齢化が進んでおります。それを取り巻く環境がまことに厳しいことは、私も十分承知をしているところであります。
 県内各地域を回って、いろんな方々のご意見をお聞きいたしました。そういうお話の中で、それぞれの地域が自然、歴史、文化、そういう固有の資源を活用しながら、特色のある地域づくりのために懸命に頑張っておられる状況を拝見し、痛切に胸を打たれたわけであります。
 議員ご質問の百三十六の施策の実現への決意についてでありますけれども、いつも申し上げておりますように、県政の大きな基本目標は何といっても、和歌山に住んでいる人のすべてが和歌山に住んでよかったと実感できるふるさとをつくることであろうと考えておりますので、そのための施策として多くのプロジェクトを提案させていただいたわけであります。もちろん、これは固定化されたものではございませんし、さらに県政全般から申しますと、これに入っていないからやらないという性格のものではございませんので、今後関係部局でさらに検討を加え、修正すべきものは修正しなければなりませんけれども、できるものから速やかに着実に実行していきたいと考えております。
 次に、県職員の意識改革についてであります。
 県民の皆さんとともにすばらしい和歌山をつくり上げていくためには、まず職員が地域に出かけ、現地をしっかりと見て、その上に立って計画し実施していかなければならんと、私も痛切に感じたわけであります。そういうことから担当職員の皆さんには、みずからの意識改革を図らなければならない、県民のための県政を担う意欲と果敢に未来に挑戦するたくましさを持っていただこうということで、「サービス・スピード・シャープ」なども提案をさせていただいたわけであります。今後これらの実現のためには、私自身も率先垂範して全力を傾注したいと考えております。
 次に、権限移譲の問題であります。
 地方機関への権限移譲については従前から行っているわけでありますけれども、さらに活力に満ちた魅力ある地域社会と県民福祉の向上を実現していくためには、県民の立場に立った事務事業の見直しを行い、なお一層、県民に身近な問題は身近なところで実施できる体制が必要であろうと考えております。
 具体的には、県民の利便性の向上のためには地方機関はどうあるべきなのかの検討を行いまして、地方機関で処理することが適当な事務については移譲するといった考え方で、その機能の強化を図っていきたいと考えております。
 次に、道路網の整備と高速道路の南伸についての決意であります。
 関西国際空港の開港、南紀白浜空港のジェット化、京奈和自動車道、近畿自動車道紀勢線の建設、高速交通網の整備が着々と進みつつある中で、それらのインパクトを県内全域に波及させるためには、何といってもおおむね二時間で交通ができる交通圏の整備をぜひ実現させたいと強く思っているわけであります。このため、紀淡連絡道路を含む太平洋新国土軸構想の早期実現、高規格道路の早期整備、府県間道路の整備、内陸部の道路として「第二県土軸」と呼んでいる路線の整備、さらには昨年十二月に地域高規格道路の指定を受けた五條新宮道路の整備等を促進していくことが重要であると考えております。地域の皆さんにはビジョンばかり並べ立ててとよく言われますけれども、ビジョンに終わらせることなく、できるだけ早期に実現していくような努力を積み重ねていかなければならんと強く思っております。
 また、高速道路の南伸については、県勢の発展、活性化のために早期整備が必要なことは十分承知しているところでございます。今、地元選出の県議会の皆さんや関係市町村とともに御坊南部間高速道路建設促進連絡協議会をつくっていただいており、種々ご協力をいただいているわけであります。用地買収が順調に進むならば、六年間でぜひ仕上げていきたいと強く決意をしているところであります。
 以上であります。
○議長(橋本 進君) 知事公室長野見典展君。
 〔野見典展君、登壇〕
○知事公室長(野見典展君) 野見山議員ご質問の二点についてお答えいたします。
 まず、旅券発行事務についてであります。
 旅券の発給日数についてでございますが、新規申請の場合、パスポートセンターで申請された場合は、休日を除き六日間、海草県事務所を除く各県事務所で申請された場合は休日を除き十四日間となってございます。この日数は、本年四月一日よりパスポートセンターの場合で二日、県事務所の場合で一日、それぞれこれまでより短縮して実施してございます。また、人道上などの理由により緊急に渡航する必要がある場合は、休日を含め、即日交付できるよう体制をとってございます。県事務所における申請から交付までの日数については、往復の郵送に有する日数、県における事務処理問題などを考慮して決めてございます。
 旅券の発給事務は国の機関委任事務でございまして、旅券作成機は申請者数が十万件に対して一台と決められており、本県の場合は申請者数約四万件であります。しかしながら、本県の地理的条件や県民の皆様方の利便性を考慮し、海草県事務所を除く各県事務所の総務課内に窓口を設けておりますが、発給日数の短縮については今後の課題として検討してまいりたいと考えてございます。
 次に、県政バス教室についてでございます。
 議員お話しの県政バス教室事業は、県の施策を県民の皆様方に知っていただき、理解していただくための有効な事業の一つと考えてございます。今後もより一層、県民の皆様方に県の施策をご理解いただけるよう、県政バスなど公聴活動の充実に努めてまいりたいと考えてございます。
 以上でございます。
○議長(橋本 進君) 土木部長山根一男君。
 〔山根一男君、登壇〕
○土木部長(山根一男君) 野見山議員にお答えいたします。
 まず、近畿自動車道松原すさみ線の御坊・南部間については、昨年十一月に路線発表されたところであり、その後、県並びに関係市町村が日本道路公団と一体となって測量立ち入りの了解を得るべく努力してきたところでございます。現在までのところ、二十一地区のうち一部を除いてほぼ全線で路線測量、地質調査並びに設計を行っているところでございます。今後、設計が終了次第、順次説明会を行い、了解が得られましたなら、幅ぐいの設置、用地測量、用地買収といった手順を踏むこととなりますが、これらの作業が順調に進むか否かが今後の進捗に大きな影響を与えることになりますので、県といたしましては、昨年それぞれの市町村で発足した高速道路対策協議会や地元選出の県議会の皆様、及び県・関係市町村で構成する御坊南部間高速道路建設促進連絡協議会などを通じて、一日も早く用地取得ができるよう全力を尽くしてまいりたいと考えております。
 次に、南紀白浜空港のジェット化のご質問についてお答えいたします。
 平成八年三月九日開港を目前にした利用促進の取り組みでございますが、本年四月に和歌山県新空港建設・利用促進議員連盟のご参加もいただいて、日高郡、西牟婁郡、東牟婁郡の二十七市町村を初め関係団体で構成する南紀白浜空港利用促進実行委員会を組織し、南紀白浜空港の利用促進に積極的に取り組んでいるところでございます。
 議員ご指摘のように、南紀白浜空港は観光のウエートの高い空港でございますので、最大のマーケットである首都圏での利用促進を重点的に行うこととしており、去る十一月十四日にはツアー商品を組んでいただくための説明会を観光連盟と共同で実施し、旅行会社三十一社に対し、新空港の概況や周辺の観光素材等について理解を深めていただいたところでございます。今後も、東京駅ほかでの常設の広告展開や観光展の開催等について、関係部局、航空会社とも連携し、街頭啓発や説明会などの県内での利用促進の盛り上げも図りながら実施してまいりたいと考えてございます。
 次に新路線の計画でございますが、航空会社では平成八年度の福岡便就航を検討していただいてございます。また、札幌便等の他の路線については、福岡便の就航後、その状況によって検討されることとなると伺ってございます。路線の多様化は地域の活性化にとって不可欠でありますので、県といたしましては、まず福岡便の早期就航について航空会社初め関係機関に強く働きかけてまいることとしてございます。
 最後に時間帯の改善についてでございますが、議員ご質問のとおりでございまして、利用しやすい時間帯への改善についても、新規路線の就航とともに、議員連盟のお力も賜りながら、航空会社初め国に対して強く要望してまいりたいと考えてございます。
 以上でございます。
○議長(橋本 進君) 選挙管理委員会委員長谷口庄一君。
 〔谷口庄一君、登壇〕
○選挙管理委員会委員長(谷口庄一君) 不在者投票についてお答えをいたします。
 選挙においては、投票日当日に投票所に赴いて投票していただくのが原則でございます。しかし、投票日当日に「やむを得ない事情」のために投票ができない方のために、不在者投票制度が例外的に設けられておるわけでございます。したがって、不在者投票制度においては、その「やむを得ない事情」の有無を確認するため、厳格な手続が法律上必要とされております。しかしながら、この制度の運用について手続の簡素化等を要望する声があることは、議員お話しのとおりでございます。このような要望を受け、選挙管理委員会としては、従来、都道府県選挙管理委員会連合会を通じ、国に対して公職選挙法等の改正要望を行っているところでありますが、今後ともその要望を続けていきたいと考えております。
 また投票所の場所については、高齢者や歩行に障害のある方等の便宜のためエレベーター等の昇降設備のない二階以上に設置しないなど、有権者が投票しやすい適正な施設を選定するよう、従来、各市町村選挙管理委員会を指導しているところでありますが、今後ともこの指導を続けてまいりたいと考えてございます。
 以上でございます。
○議長(橋本 進君) 答弁漏れはありませんか。──再質問を許します。
 29番野見山 海君。
○野見山 海君 ご答弁ありがとうございました。
 これから西口新知事に大きな期待をしておきたいと思いますが、二点だけ要望させていただきたいと思います。
 先ほど選管の委員長からお話ありましたように、県民の中にはかなりそういった要望がございます。
 例えば、和歌山市の投票所を聞いてみますと、和歌山市役所の十一階の一室で行われているそうであります。エレベーターで上がるのでしょうけれども、駐車場を確保することが非常に難しいという話もあるわけでございます。
 もう一件、紀南の方でこういう話がありました。釣り大会があるので不在者投票へ行ったら、そこの職員さんから、「いつ帰ってこられるんですか」と聞かれたので、「二時か三時に帰ってくるでしょう」と答えると、「帰った後、投票できるんじゃないでしょうか」、こういう注意をされたそうであります。しかし今日、選挙によっては投票率が非常に下がっているのが現状だと思います。そういった意味から、有権者の皆さんが率先して不在者投票をやろうという行為を大事にすることも大切ではないかと思いますので、ぜひともこれから中央の方にどしどし意見を申し上げていただきたいと思います。
 もう一つは、西口知事は心の通った県政ということで、和歌山県に住んでよかったと。私がいつも思うのは、観光立県でありますから、県外の皆さんが和歌山に来てよかったという気持ちでお帰りになることも大事だと思います。そういった意味で、私はちょっと当局に苦言を申し上げたいと思います。
 一つは、前から私は思っておりました。議会が始まるたびに、北別館の通路で、私自身は職員がだれであろうとあいさつさせてもらいます。しかし、一般質問する場合は、職員が部屋まで来て、通路でもあいさつしてくれます。しない場合は、しりを向け、あいさつをしても知らん顔をしているのが今日の県職員の実態であります。ぜひとも、そこらを注意あるいは教育していただかないことには、心の通った県政ということを県民の皆さんには理解してもらえないのではなかろうかと思います。まことに申しわけないんですけれども、心を心として県職員の皆さんと温かい気持ちでおつき合いすることが大事ではないかと思いますので、どうか総務部長、よろしくお願いを申し上げまして、要望にかえさせていただきます。
 ありがとうございました。
○議長(橋本 進君) ただいまの発言は要望でありますので、以上で野見山海君の質問が終了いたしました。

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