平成7年9月 和歌山県議会定例会会議録 第3号(谷 洋一議員の質疑及び一般質問)


県議会の活動

○議長(橋本 進君) 質疑及び一般質問を続行いたします。
 25番谷 洋一君。
 〔谷 洋一君、登壇〕(拍手)
○谷 洋一君 去る四月の選挙におきまして、東牟婁郡区から、多くの皆さんのお世話になりまして、またご支持を受けまして、また期待を背負って、この歴史と伝統ある和歌山県議会に送っていただきました谷洋一でございます。
 今、壇上に上がりますと、緊張と責任の重さに一層心が引き締まる思いがいたします。もとより浅学非才ではございますけれども、先輩議員、同僚議員のご指導を仰ぎながら、また当局の皆さん方のご理解を得ながら、紀南の発展のため、和歌山県発展のため、四年間全力を尽くす覚悟でございますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 また、仮谷知事におかれましては、五期二十年間、「まごころ県政」の旗印のもと、和歌山県発展のため、県民生活・福祉向上のため日夜励んでいただき、衷心より敬意と感謝を申し上げます。二十年間の最後の締めくくりの年に議場で同席させていただき、私の喜びもひとしおでございます。ご勇退の後も、県勢発展のためご努力をいただきますようお願いいたします。私個人といたしましても、仮谷県政継承のため、微力ではございますけれども、頑張らせていただきます。
 それでは、議長の許可を得まして一般質問を行います。
 最初に、新宮・東牟婁地方の高規格幹線道路についてお尋ねいたします。
 長らく県民の悲願となっていた紀伊半島を一周する高速道路、すなわち近畿自動車道紀勢線についてですが、大阪府松原市から三重県勢和村までの延長三百四十三キロメートルのこの道路は、ご承知のとおり、昭和六十二年九月、国土開発幹線自動車道の予定路線となって以来、松原市から広川町までが既に供用され、来春には広川・御坊間が供用開始になると聞いております。
 そこで、御坊以南の状況について今後の見通しはどうか、知事のご所見をお聞かせ願います。仮谷知事は道路網の整備には殊のほか情熱を注がれてまいったと思っております。よろしくお願いいたします。
 次に、ご承知のとおり、当地方の重要な生活、産業の基盤をなす広域幹線道路としましては、国道四十二号線及び国道百六十八号線、さらに国道三百十一号線があります。国道四十二号線につきましては、新宮市及び那智勝浦町の市街部の交通量の増加が著しく、新宮市佐野地区では一日当たり一万六千台に達していると聞いております。このため、交通混雑の解消を主目的として那智勝浦道路が平成四年度から事業着手され、その早期完成が地元住民の願いとなっているところであります。
 この計画の概要と現在の進捗状況、さらには現実的にいつごろ完成する予定なのか。さらに、国道三百十一号線、百六十八号線は県道南北軸の重要路線であり、かなりの区間が整備され、仮谷知事を初め関係の皆さん方のご努力に敬意を表する次第でありますが、中辺路町から本宮町にかけての国道三百十一号線の整備状況につきまして、土木部長の見解をお聞きいたします。
 また、当地方は古くから勝浦、川湯、湯峯などの温泉地や那智の滝、那智山、瀞八丁などの景勝地、熊野速玉大社、青岸渡寺などの神社仏閣、太地くじら公園、北山村のいかだ下り、グリーンピア南紀などの観光・スポーツエリアなど、多種多様な観光レクリエーション施設に恵まれ、JR紀勢線を利用した入り込み客が主流を占めておりましたが、最近では、モータリゼーションやアウトドアスポーツ志向の高まりとともにマイカー、バスなどの利用客がふえております。これらの拠点間の移動の利便性を高めること、すなわちネットワーク化することが重要であるわけですが、当面はこれら拠点へのアクセスルートの整備が課題と考えております。
 そこで、当地方の観光拠点を結ぶ道路整備についてお尋ねいたします。
 まず主要県道那智山勝浦線についてでありますが、那智山への唯一のアクセスとして観光バスの往来が多く、途中の狭隘区間の局部改良等が必要かと考えますが、その必要性と今後の対応について土木部長にお尋ねいたします。
 また、北山村へのアクセスですが、現状では国道四十二号線を経由して三重県側の県道を利用する以外にルートはないわけで、熊野川町からの進入ルートとしての国道百六十九号線の整備状況と供用時期につきまして、あわせてご答弁をお願いいたします。
 古座町から新宮市に至る道は、現在、国道四十二号線一本に頼っております。地震や高潮、津波、また土砂崩れ等の被害に遭って国道四十二号線がストップしますと、たちまちパニックを引き起こします。現在計画されているバイパス計画の今後の取り組みについて、関係部長の答弁をお願いいたします。
 続きまして、農林水産業の振興についてお尋ねします。
 国際化、情報化が急速に進展する昨今の社会において、農業を取り巻く諸情勢にも大きな変化が起こりつつあることは、ご承知のとおりであります。本県においては、昨年開港した関西国際空港、高速道路の南伸等により今後とも物流機能が充実する中で、生産物の安全性、高品質化に対する消費者ニーズの高まり等にこたえ、より広い地域、より広い年代層を対象とした産業としての農業が求められていくことと考えます。
 県におかれましては、各県事務所、各地域農業改良普及センター等において種々の施策の展開、指導をしていただいているところでありますが、農業従事者の状況を見るとき、私は将来に不安を感じるものであります。それは、農村における農業従事者の減少とその高齢化であります。農林水産統計年報によりますと、基幹的農業従事者数における六十歳以上の占める割合が平成五年の時点で半数を超えており、十年後の農業を考えるとき、現在の生産力の維持向上を図る上で後継者の育成は最も重要な課題であると思います。
 そこでお尋ねいたしますが、県として農業後継者の育成、確保について、学校教育、関連団体の育成、魅力ある産業としての確立等、どのような取り組みがなされてきたのか、またどの程度の成果が見られているか、お聞かせをいただきたいと思います。
 続いて林業関係でありますが、森林資源に恵まれた木の国・和歌山にとって林業は伝統的産業であり、守り続けていかなければならない重要な産業であることは周知のとおりであります。林業の分野におきまして、広域林道の整備、新たな作業道の整備等、ハード面についての施策は着実に進展を見ているところであり、仮谷知事初め関係の皆様に感謝を申し上げる次第でございます。しかしソフト面、すなわち林業にかかわり林業を支えていくべき人材の育成についての施策の充実を望みたいのであります。
 担い手の減少、高齢化による山村地域の過疎化は、着実に進んでおります。平成二年の国勢調査を見ましても、林業従事者数は二千三百十二人となっております。昭和五十年の五千十四人、昭和五十五年の四千七十七人と比較すると非常に減少をしております。従事者の年齢階層を見ましても、六十歳以上が三六%を占め、四十歳未満がわずか一一%にとどまっている現状であります。すばらしい林道が整備されていても、次代を担う若年層の従事者の確保に努め、そこに働く人々の暮らしと地域の活力を維持できなければ、林業の発展は見込めないのであります。
 そこで、お尋ねします。近年、若者のふるさと志向、あるいは自然志向が高まりつつあると言われておりますが、都市部からのUターン希望者またはIターン希望者に対してどのような情報提供をされているのか、また安定した就労形態を形成するために県はどのような施策を展開されているのか、当局のご答弁をお願いいたします。
 本県は、観光立県であります。特に最近は、森林リゾートを求めて紀南の山村地域への観光入り込み客が増加している傾向にあります。そこで私の提案でございますけれども、夏休みに県内外から訪れる若い人たちに、ワーキングホリデー制度のようなものをつくり、一定期間林業を体験してもらって理解を深めていただくなどしてPRする方法はどうかと考えます。もちろん、就労形態の明確化、社会保障制度の活用、安全対策、福利厚生等の確立、充実は不可欠であります。どうか、今後はより広い観点から林業の将来を考えていただき、山村地域の活性化に積極的に取り組んでいただきたいと思うのであります。
 次に、水産業における漁村の現状を見ますと今昔の感があります。私が育った那智勝浦町浦神では、子供のころは浦神湾一面に所狭しといかだが浮かんで真珠、真珠母貝の養殖が行われ、子供は多く、浜一面に真珠貝が引き上げられ、その作業をする声が浜に響き渡っていたものであります。今思い出しますと、つい三十年前のことなのに、今はそのにぎやかさもありません。
 漁場の悪化、経営状況の変化の波は漁村にも押し寄せ、漁業者はそのときどきにおいて漁船の機械化や経営の合理化等を行ってまいりました。そして、築いそ事業、港湾施設の整備、借入金の利子補給等で県当局のお世話になったことはもちろんであります。若い人の漁業離れは全国的な傾向だと思いますが、私の育った浜でも高齢化、人手不足の波が押し寄せています。このまま若年齢層の漁業への参入低下が進んでいくとするならば、漁業を基幹産業としている漁村の活力の低下が懸念されます。近年、特に二百海里規制、オイルショック以後の燃料の高さ、輸入魚の増大や魚価の低迷等、漁業を取り巻く環境は悪化しております。
 そこで、県において種々の漁業振興対策を講じてこられたと思いますけれども、漁業後継者対策の現状と今後の取り組みについて農林水産部長の答弁をお願いいたします。
 観光関連について、お伺いいたします。
 先般、平成七年夏季における人出状況についての発表が当局からございました。これは、本年七月、八月の二カ月間に県内主要観光地七カ所に宿泊客、日帰り客がどれだけあったかということで、県内観光振興の現状の一つのバロメーターとなるものであります。これによりますと、今夏の観光推計客は、宿泊客、日帰り客を合わせて四百三十六万五千四百八十一人で、昨年に比べて一〇・六%、五十一万七千百七十二人の減少となっています。しかし、昨年は世界リゾート博が開催されたため驚異的な伸びを示したもので、平成五年に比べて宿泊客は六・四%、七万一千六百六十七人ふえ、日帰り客は四五・九%、九十九万七千七百五人ふえ、総数では三二・四%、百六万九千三百七十二人増と、着実に伸びているようでございます。また、宿泊客だけを見れば、本年七、八月の二カ月で昨年同期を〇・八%上回る百十九万二千百六十四人であり、紀南の白浜、串本、那智勝浦が健闘をし、紀北地方をカバーする結果となっております。
 本年一月に阪神・淡路大震災があり、本県観光にも大きな影響を与え、三割方キャンセルがあったとも伝え聞いております。一方、和歌山マリーナシティのテーマパークの再オープン、大河ドラマ「八代将軍吉宗」ブームで関連施設がにぎわうなど、ゴールデンウイークの段階で過去最高の入り込みとなり、天候にも恵まれて好調な夏季の人出につながり、大震災の影響を払拭している結果となっていることは喜ばしい限りであります。
 私どもの東牟婁郡で見てみましても、那智勝浦町におきまして七、八月で宿泊客が対前年比で七・七%ふえ、日帰り客が二〇%もふえております。主要観光地の中で唯一両方の増加となっていますが、本宮町では横ばい状態であり、西牟婁郡の白浜町や串本町では、宿泊客が伸びる一方、日帰り客が減少するなど、主要観光地それぞれ若干の差異があるようです。数字的にはかなりの結果が出ているわけですが、地元の観光地の声としては、円高による内外格差から国内旅行への影響への懸念、また実感としての「もうかった」という感じが乏しいということもよくお聞きします。
 申すまでもなく、経済状況、天候、交通、観光地の魅力、キャンペーンの手法等、観光動態を左右する要因が幾つかあります。交通面で見ましても、世界リゾート博が開催された昨年までに、スーパーくろしお号の新大阪乗り入れ、近畿自動車道紀勢線の堺・岸和田間開通による国土軸への直結、海南湯浅道路の広川延伸、JR東海ワイドビュー南紀号の乗り入れ、関西国際空港開港などが実現されております。今後は、ジェット化される新南紀白浜空港の開港、海南湯浅道路の御坊延伸を目前に控えております。
 このような状況にあって、また大成功をおさめた世界リゾート博のノウハウを生かし、県民のリゾート意識の高揚とともに観光立県を標榜していく上で、本県の観光振興とりわけ観光資源の宝庫でもある紀南の観光振興を今後どのように図っていくのか、当局のご見解を求めます。
 以上で、私の一回目の質問を終わります。
○議長(橋本 進君) ただいまの谷洋一君の質問に対する当局の答弁を求めます。
 知事仮谷志良君。
 〔仮谷志良君、登壇〕
○知事(仮谷志良君) 谷議員にお答え申し上げます。
 私から、高規格道路についての答弁をさせていただきます。
 高規格道路でございます近畿自動車道紀勢線の整備促進は、地域の発展、そしてまた経済の発展、文化の発展のために、県政の中でも最重点事項として、議員の皆さん方の協力を得ながら推進しているところでございます。
 このうち湯浅御坊道路については、建設省において現在着実に工事が進んでおり、来春には完成の予定になっております。また御坊・南部間については、昨年の十一月に路線が発表され、県も全面協力して鋭意調査が進んでおるところでございます。さらに、南部・すさみ間については整備計画、そしてまたすさみ以南については基本計画が早期に決定されるよう、強く国に対して働きかけを行っておるところでございます。
 また、国道四十二号のバイパスとして現在事業中の那智勝浦道路、延長八・九キロについては、現在土地開発公社において用地の買収に努めておりまして、今後関係の市町と連携をとりながら、公社を活用して用地買収を積極的に進めてまいりたいと考えております。
 他の問題は、各部長から答弁いたします。
○議長(橋本 進君) 土木部長山根一男君。
 〔山根一男君、登壇〕
○土木部長(山根一男君) 谷議員の道路網についてのご質問三点のうち、まず東牟婁地方の幹線道路についてでございます。
 那智勝浦道路でございますが、近畿自動車道紀勢線に並行する一般国道四十二号のバイパスとして、新宮市三輪崎から那智勝浦町川関までの延長八・九キロメートルを四車線の自動車道専用道路として平成四年度に事業化されたところでございます。今年度は、用地測量の完了した箇所から、地元の方々のご協力を得ながら用地買収に入る予定でございます。今後、この用地買収を鋭意進め、一日も早い完成に向け努力してまいりたいと思っております。
 また、国道三百十一号は紀南地方の内陸部を横断する産業、観光面での重要な路線として鋭意整備を進めているところでございます。なお、中辺路町から本宮町にかけての町境部で約九キロメートルの整備が残っておりますが、この区間は現在、中辺路五バイパス、本宮一拡幅として重点的に事業を進めており、年内には小広トンネル、平井郷トンネルに着手すべく準備中であり、これら工区の早期完成に向け努力してまいる所存でございます。
 次に、県道那智山勝浦線についてでございます。
 観光拠点をネットワークとして結ぶ道路整備は、紀南の振興のために重要な施策課題であると考えてございます。ご指摘の主要地方道那智山勝浦線については、那智勝浦道路の仮称・那智勝浦インターチェンジから国道四十二号へのアクセス道路にもなっており、その区間の用地買収に着手しているところで、今後、那智勝浦道路の進捗に合わせてその整備に努力することとしております。また、あわせて熊野古道への取りつけ部付近の約一キロメートルについて、那智山への「祭りの道」として景観にも配慮した歩道の整備などを行うこととしております。
 次に、熊野川町から北山村への進入ルートとなる国道百六十九号線については、県境部分の交通不能区間を国の直轄代行事業により奥瀞道路として整備が進められており、来年度の早い時期に完成の予定と聞いております。このほか、熊野川町内においても現道拡幅等、局部改良を含め整備を進めているところでございます。
 最後に、国道四十二号の古座町から那智勝浦町、新宮市に至るバイパス計画についてでございます。
 ご指摘の国道四十二号の古座川町から新宮市の間の代替ルートでありますが、土木部、農林水産部が連携して、県道、農道等を有機的に組み合わせながら道路整備に取り組んでまいりたいと考えております。このうち、県道田原古座線の古座川町高池から古座町佐部地内の区間約三・三キロメートルについては、本年八月に開通したところであります。これに続く佐部地内から那智勝浦町南大居地内までの区間約四キロメートルについては、本年度から概略調査を進めることとしております。また、南大居地内から湯川地内までの区間約三・七キロメートルについては、農林水産部において調査を進めることとなっております。
 以上でございます。
○議長(橋本 進君) 農林水産部長日根紀男君。
 〔日根紀男君、登壇〕
○農林水産部長(日根紀男君) 農林水産業の振興と後継者育成についてでございますが、議員お話しのように、社会経済情勢の変化の中で若い担い手の減少や高齢化が進むなど、農山漁村は厳しい状況に置かれてございます。
 県としては、農林水産業を基幹産業として位置づけ、産業としての自立を目指し、地域の特性を生かした農林水産業の振興を基本に、人と基盤を重点として、地域の実態に即したきめ細かな施策の展開が重要と考えてございます。
 このため、まず農業については、関係機関等との連携などを図りながら各般の施策を実施するとともに、新たに将来を展望した二十一世紀農業振興計画を策定してございまして、この中で後継者を中心とした中核的担い手に視点を当て、他産業並みの所得と労働時間を目指した経営モデルを設定し、それぞれの地域に応じた生産振興を進めることとしてございます。
 また林業については、森林整備担い手基金を活用しながら、社会保障制度の充実等を図るとともに、ふるさと産品づくりを初め、Uターン、Iターン希望者に対するPRや新たな定住者に対する住宅の建設など、山村地域の活性化も視野に入れ、取り組みを行っているところでございます。今後とも、議員のご提言も踏まえ、積極的に施策を展開してまいります。
 さらに漁業についても、漁業士の認定による漁村リーダーの育成を初め、漁場造成や漁港の整備、さらに漁村の環境整備など、後継者が安心して残れる環境づくりに取り組んでいるところでございます。
 いずれにしても、安定した所得の確保、生活環境整備等が後継者対策の重要な柱でございますので、今後とも生産・生活基盤の整備等を図りながら、収益性の高い魅力ある農林水産業の推進に努めてまいる所存でございます。
 以上でございます。
○議長(橋本 進君) 商工労働部長中山次郎君。
 〔中山次郎君、登壇〕
○商工労働部長(中山次郎君) 今後の紀南の観光振興についてお答えいたします。
 年初の阪神・淡路大震災の影響が懸念されましたが、白浜、勝浦など、紀南地域の観光客の入り込みが堅調に推移しているところでございます。しかしながら、議員ご指摘のとおり、円高による内外格差に起因する国内旅行への影響、国際競争力をつけるため低廉なサービスを提供する努力をしながらも、諸経費の割高感等いわゆる国内旅行の空洞化現象に対する懸念が本県観光業界にあることも十分承知してございます。
 これに対し県としては、今年度は市町村と連携しながら、リレーイベントの開催、南紀を中心にした冬季キャンペーンとしての旅行業者とのタイアップにより旅行商品を設定し、全国的に観光客の誘致活動を展開してまいることにしてございます。紀南は自然、歴史、文化の観光資源に大変恵まれてございます。熊野古道を中心とした長距離自然歩道の整備、自然志向、アウトドアブームへの対応としてのオートキャンプ場、観光トイレ、案内板、駐車場等の観光施設の整備を図るとともに、イベント、キャンペーン、PRに工夫を凝らすなど、ハード、ソフト両面において積極的な振興施策の展開を考えてございます。
 先般策定した県観光振興計画では、リゾート的な要素を取り入れながら心の豊かさを享受できる観光を目指すことにしてございますが、紀勢線の整備等、交通基盤の整備を図りながら、南紀白浜空港のジェット化開港のインパクトを活用しつつ、海も山も楽しめるという紀南の特性、熊野を中心とした豊富な観光資源を生かし、真心で受け入れるホスピタリティーの向上も図りながら、紀南の観光振興を積極的に進めてまいりたいと考えてございます。
 以上でございます。
○議長(橋本 進君) 答弁漏れはありませんか。──再質問を許します。
 25番谷 洋一君。
○谷 洋一君 丁寧なるご答弁をいただきまして、ありがとうございました。
 私思いますに、紀南の発展はやはり交通網の整備、特に道路網の整備に頼るところ非常に大きいと思います。仮谷知事同様、後の知事さんにもひとつこの点については力を入れていただきますようお願いいたしまして、私の一般質問を終わります。
 ありがとうございました。
○議長(橋本 進君) ただいまの発言は要望でありますので、以上で谷洋一君の質問が終了いたしました。
 これで、午前中の質疑及び一般質問を終わります。
○議長(橋本 進君) この際、暫時休憩いたします。
 午前十一時二十八分休憩
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