平成7年9月 和歌山県議会定例会会議録 第2号(山下直也議員の質疑及び一般質問)


県議会の活動

○副議長(木下秀男君) 質疑及び一般質問を続行いたします。
 33番山下直也君。
 〔山下直也君、登壇〕(拍手)
○山下直也君 ただいま議長のお許しをいただきましたので、通告に従いまして一般質問をさせていただきます。
 歴史と伝統ある和歌山県議会の場において、こうして一般質問をさせていただく機会を与えていただきましたことを、先輩・同僚議員に感謝いたしますとともに、もとより浅学非才の新人議員ゆえ言葉足らずの点が多々あろうかとは存じますが、何とぞお許しをいただきたく、また初めての質問でもありますゆえ勉強不足の点もあり、一部先輩・同僚議員のご発言と重複いたす部分も出てこようかとは存じますが、どうか議員の皆様方におかれましては、寛容なるお心にて適切なるご指導、ご鞭撻を賜りますよう、あわせてお願いを申し上げます。また、県当局の皆様方におかれましては、できる限り前向きかつ明確なるご答弁をいただけますよう、よろしくお願いをいたします。それでは、質問へと入らせていただきます。
 まず、観光立県和歌山の創造についてであります。
 本県は、県土開発の基本をテクノ&リゾートとし、昭和六十一年に策定された和歌山県長期総合計画のもと、観光立県を柱の一つとして県土づくりに努めているところとお聞きをいたしております。昨年、世界リゾート博が開催され、県、市はもとより各界各層、県民挙げてのご努力により目標入場者数の百五十万人を大きく上回り二百九十八万人が入場され、九月二十五日、盛況のうちに閉幕したのであります。あわせて九月、和歌山市より約二十キロメートルの至近距離に関西国際空港が開港いたし、さらに来年三月、南紀白浜空港のジェット化も完了となる運びとなりました。そして、本年一月八日より、NHKの大河ドラマにて「八代将軍吉宗」の放映が開始され、全国に向け和歌山の名を一挙に売り出し、来るべき二十一世紀に向け、今まさに観光立県和歌山の確立を進めるべく最も重要な時期を迎えていると考えます。
 ちなみに、NHKの大河ドラマがもたらす地元への経済波及効果は著しく大きなものがあります。ここで、近年放映された幾つかの地方の例を挙げてみますと、平成二年放映の鹿児島県を舞台とした「翔ぶが如く」の場合、観光客数の対前年増減数百五十三万一千人、増減率一九・七%の増、波及効果は約百八十三億円、続く平成三年放映の栃木県を舞台とした「太平記」の場合、同数は四百三十五万九千人、増減率九・三%の増、波及効果は約百三十七億円、さらに平成四年放映の岐阜県を舞台とした「信長」の場合、同数二百七十一万一千人、増減率五・五%の増、波及効果約百五十五億円等と報告されております。したがいまして本県の場合も、吉宗ブームが巻き起こり、地域の活性化にとって大きな効果がもたらされることを今もって大いに期待しているところであります。
 本年九月十九日付「日本経済新聞」朝刊によりますと、「『吉宗』効果くっきり」という見出しにて、「和歌山城など『吉宗』関連の観光地の入場者が、NHKの大河ドラマ効果で大幅に増えている。 秋の行楽シーズンを迎えてさらににぎわいそうだ」と掲載されておりました。これを数字で示すと、和歌山城の天守閣への登閣者は本年四月から七月の間に約十四万八千人、城内にある紅葉渓庭園が四月から八月の間で六万九千人、また同庭園内の茶室利用者は一万二千人と、どれも前年同時期に比べ二倍から三倍に達しているとのことであります。加えて、和歌山マリーナシティで本年二月十九日より開催中の「吉宗展」は、開幕以来約三十五万人の入場者があり、十二月二十四日の閉幕までには目標としていた五十万人を超えるものと予想されております。
 そこで、お尋ねをいたします。
 今このときに、これからの観光立県和歌山の方向づけをどのようにお考えになっておられるのか、PRの強化について、この先のイベント等について、また大きな経済波及効果が得られるよう現在県として具体的に施策等お考えになっておられることがあればお示しをいただきたく思います。もちろん、世界リゾート博一周年記念イベント「光の回廊ルミナリエ展」等を開催され、そのご努力はよくわかるわけでありますが、単に一過性のものではなく、これからも続くようなもの、残していけるようなもの、いわば恒久的なものを望む声も多くあったことから、ソフト、ハード両面合わせてご検討いただいているのかをお尋ねいたしたいと思います。
 加えて、体験型観光というものも考えてみてはいかがでしょうか。私は、これからの観光の形としてマインドリゾート、つまり精神、心をいやすための観光、今あるそのままの姿を利用しての観光というものも大切になってくるのではないかと考えます。いわば、元来本県にあり、眠った観光資源の再発見をし、これとあわせて心の満足感を得られるようなものを何か考えていけないだろうかなどと考えております。
 さらに、国において運輸省では、観光大学設置の提案を受け、現在調査のための予算が計上されているやにお聞きいたしておりますが、本県はこのことに対しどうお考えになるのか、お聞かせください。
 ここで、いま一度申し上げます。昨年、世界リゾート博で和歌山が注目され、本年、吉宗ブームに乗って関連事業が数多く開催され、加えてリゾート博一周年を記念して諸事業が展開されたところでありますが、来年以降、和歌山を全国に向けPRすべく、本県としての意気込みを大いに期待いたすものであります。
 続きまして、片男波公園周辺の整備計画についてお尋ねをいたします。
 現在、県当局のご努力により、和歌公園片男波地区において、本県にゆかりの深い万葉歌と触れ合い、その背景や意味、風土等を楽しく学び、万葉の世界が体感できる万葉館、そして県民の健康維持や増進に役立ち、地域の交流活動の場として活用できる健康館が昨年七月に完成をいたしております。これらに加え、海を生かしたマリンスポーツ、具体的に申しますとウインドサーフィンやジェットスキー、水上スキー等の一大施設づくりを検討していただけないものでしょうか。本年七月、八月だけでも三十五万九千八百九十五人もの人たちがこの片男波海水浴場を訪れており、本県はもとより京阪神地区におけるウインドサーフィンをする若者たちの間では、今この片男波に最も注目をいたしております。浜の宮海水浴場もオープンしており、難しい問題などございましょうが、和歌山の海を愛する若者たちの要望をぜひ一度ご検討していただきたく思います。
 また関連して、マリーナシティの今後の事業展開についてもお聞かせいただきたく思います。
 ちなみに、島内において親水性護岸やサンセットパーク等、県民、市民の憩いの場が提供されておりますが、ここを訪れた人々の生の声として、二十四時間使用可能の衛生施設、トイレ等の完備を望むという意見が多く聞かれます。これに対し、これらの対応はいかがなものか、お尋ねをいたします。
 続きまして、コスモパーク加太への施設誘致についてお尋ねをいたします。
 コスモパーク加太計画は、関西国際空港埋立用土砂採取跡地を中心とした約二百六十ヘクタールの土地を活用して、当地域の有する恵まれた自然と調和のとれた複合的な町づくりを進め、和歌山県及び和歌山市の活性化に寄与する計画と位置づけされているものと認識をするところでございます。平成二年十一月に、民間企業のノウハウを取り入れるため、県、市、県土地開発公社及び民間企業十四社が参画し、コスモパーク加太開発推進機構を設立したわけでありますが、昨今の厳しい経済情勢のもと、民間企業が事業主体となることがもはや期待できない状況とのことで、平成六年二月に県、市、県土地開発公社が協議のもと、県土地開発公社が事業主体となり事業を推進していくことになったというのが経過であろうと思います。
 そこで、お尋ねをいたします。
 近々、県内有力企業の一つ株式会社島精機製作所が中心となって、コスモパーク加太にドーム型人工スキー場の建設計画があると聞き及んでおります。地域の活性化、若者対策にもつながる計画ということで大いに期待をするところでありますが、この内容や規模、開業の見通し等、進捗状況について詳しくご説明願いたいと思います。
 次に、アクセス道路網の整備についてであります。
 今まで述べてまいりました観光、またコスモパーク加太の問題に付随いたしておりますが、何点かお尋ねをいたします。
 まず、本年五月の連休時、七月から八月のお盆時を含む夏休み時期、紀南方面に向かう帰省客、また日帰り、宿泊合わせての観光客等、車の渋滞状況を把握されておられるでしょうか。
 ここで、ある一日を取り上げてみますと、国道四十二号線の下津町小南地点で、南進の白浜町方面行きにおいて、午前八時から午後七時の間三キロメートルの渋滞、同地点北進の和歌山市行きにおいて、十二時から翌日の午前一時までの間五キロメートルの渋滞、御坊市天田橋付近においての南進で、午前八時から午後七時までの間で十キロメートルの渋滞、同地点北進で、午後五時から夜中の十二時までの間五キロメートルの渋滞、また阪和自動車道海南東料金所地点においての南進で、午前六時から午後七時までの間十キロメートルの渋滞、さらに海南湯浅道路の吉備料金所地点の南進で、午前六時から夜の七時までの間十キロメートルの渋滞、同地点北進で長峰トンネル付近において十二時から翌日午前一時までの間十キロメートルの渋滞等、まことに渋滞がひどい状況であると聞き及んでおります。
 なお、これから秋の行楽シーズンにかけてまだまだ白浜方面への観光客が続くという報告も入っており、県内のある観光バスの運転手さんからは、「紀南へ向いて走るのなら、同じ時間で北陸へ向いて走った方が楽である」との、殊さら心配な声が出ております。
 さきの六月定例会において同僚議員の発言の中にもございましたように、交通アクセスの問題は本県において深刻かつ急務を告げております。よって、観光立県を目指す本県にとって、紀南方面へ向けての高速道路延伸も含めた早急なる施設面の整備拡充、道路網の整備に対してどうお考えになるのかをお聞かせいただきたく思います。
 ちなみに、平成三年十一月、当時、和歌山市議の一員であった私は、アメリカフロリダ州オーランドにあるテーマパークの一つ、ユニバーサルスタジオを視察する機会を得、そのとき和歌山市へのスタジオ誘致の可能性について尋ねましたところ、横浜、大阪、長崎が誘致に向け名のりを上げており、先方のMCAエンタープライズ社企画開発担当副社長であったバリーアップソン氏いわく、和歌山は交通アクセスに難があることを一番に指摘され、苦い経験をしたことを今も覚えております。
 さて、話が少しそれはいたしましたが、さきに触れましたように、コスモパーク加太の有効利用を図るためにも道路整備が急がれるところであり、県道粉河加太線、並びに県道岬加太港線の充実、あるいは新たなアクセス道路の整備が必要条件であると考えます。よって、現状と今後の見通しについてお聞かせをいただきたく思います。
 また、コスモパーク加太へのアクセス道路として、今回の補正予算の中にもふるさと道路建設が提案されておりますが、この具体的な内容及び今後の見通しについてお示しをいただきたいと思います。
 あわせて、昭和六十三年に大阪府との紀の川分水に関する覚書を締結し、「加太・岬スカイライン(仮称)については、今後両府県が協力して構想の具体化に努めることにする」ということにより始まったものであります。
 そこで、府県間道路加太・岬スカイラインの進捗状況についてご説明を願いたく思います。
 また、本道路の建設により、関西国際空港への時間、距離の短縮によるコスモパーク加太地域への利便性の向上と開発誘導効果が大であると期待できるため早期に事業着手を強く願うものでありますが、いかがなものでしょうか、お尋ねをいたします。
 以上、観光と道路について述べてまいりましたが、申すまでもなく、両者の関係は密接につながっており、本県課題として大変重要と考えます。よって、県当局におかれましては、誠意あるご答弁をお願いいたし、私の第一問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○副議長(木下秀男君) ただいまの山下直也君の質問に対する当局の答弁を求めます。
 商工労働部長中山次郎君。
 〔中山次郎君、登壇〕
○商工労働部長(中山次郎君) 観光立県和歌山の創造のうち、リゾート博、吉宗ブーム、その後についてお答えいたします。
 昨年のリゾート博、今年の吉宗ブームを受け、今後の本県の観光についてでございますが、近年、価値観の多様化、自由時間の増大に伴い、心の豊かさとゆとりのある生活に対する国民の欲求が高まってきてございます。また一方で、関西国際空港の開港、高速道路の国土軸直結と南伸、南紀白浜空港のジェット化開港と、本県の交通基盤が整備充実されてきているところでございます。
 県では、これを絶好の機会ととらえ、先般、二十一世紀に向けて和歌山県観光振興計画を策定し、今後の観光振興の方向を豊かな自然資源や歴史・文化資源を生かして、本県の特色や個性を発揮することにより、心の豊かさが享受できる観光を目指すことといたしてございます。
 具体的な施策としては、今年度、吉宗ブームをさらに盛り上げるため、市町村と連携しながら吉宗リレーイベントをこの秋を中心に実施するとともに、旅行業者とのタイアップキャンペーンにより、本県への旅行商品を設定し、観光客の誘致活動を展開してまいることとしてございます。海外では、アジアにターゲットを絞って観光展を開催するなど国際観光を推進してございます。また、観光施設の整備といたしましては、都市近郊型リゾートの和歌山マリーナシティの整備、自然志向ブームの対応としてのオートキャンプ場の整備、熊野古道を中心とした長距離自然歩道の整備、観光地のトイレ、案内板の整備などを行い、和歌山の豊かな自然と触れ合う体験型の観光地づくりを進めているところでございます。
 いずれにいたしましても、観光立県を標榜していく上で、リゾート的要素を取り入れ、アウトドア、自然志向を初めとするさまざまな観光ニーズにこたえる観光商品の開発、新しいイベントの創出を行い、県民のホスピタリティー向上を図りつつ積極的な観光行政を展開する中で、全国に本県をアピールしてまいりたいと考えてございます。
 次に、観光大学についてでございます。
 県としても、観光振興を図る上で人材の育成は欠かすことができなものと考えてございます。その有力な方法の一つとして、教育機関の誘致が人材育成につながるものと認識してございます。
 昨年来、運輸省において観光大学問題検討委員会が設置され、種々検討されてございます。本県といたしましても、その誘致について積極的に要望してまいってきたところでございます。観光大学は地域の観光イメージ向上にも大きくつながることから、今後、国の検討の経緯を見ながら積極的に対応してまいりたいと考えてございます。
 以上でございます。
○副議長(木下秀男君) 土木部長山根一男君。
 〔山根一男君、登壇〕
○土木部長(山根一男君) 山下議員にお答えいたします。
 まず、観光立県和歌山の創造についてのご質問のうち、片男波公園周辺の整備についてでございます。
 片男波公園前面の片男波海岸は、県民の日常的な海洋性レクリエーションの場を確保するため、昭和五十年度から海岸環境整備事業で人工海浜の整備に着手し、総事業費四十三億六千万円を投入し、平成三年度に完成いたしました。昭和五十四年度から順次供用しておりますが、当時、年間の利用者は約四万人でありましたけれども、平成六年度には県内はもとより県外からも、海水浴を初めウインドサーフィン、水上バイク等も含めて年間で約五十万人もの利用者に親しまれてございます。なお、七月及び八月の海水浴シーズン中に限り、遊泳者の事故防止のため、遊泳区域内でのウインドサーフィンや水上バイク等の乗り入れはご遠慮いただいているところでございますが、今後とも安全で快適な海岸利用に努めてまいりたいと考えております。
 次に、マリーナシティの今後の事業展開についてでございます。
 県営マリーナについては、本年五月にディンギーマリーナをオープンしたところでございますが、クルーザーマリーナについては現在クラブハウスなどの実施設計を行っており、議員ご指摘のトイレ設置も含めて検討しているところでございまして、平成九年度末の一部供用開始を目指しております。また、現在整備中の北側緑地公園については来春オープンの予定でございます。さらに、第三セクターの和歌山マリーナシティ株式会社及び松下興産株式会社では、リゾートマンションやホテルの建設を進めるため現在地質調査などを行っており、来年夏ごろを目途に着工の予定でございます。県といたしましては、今後とも海洋リゾートの拠点としてマリーナシティの整備を進めてまいる所存でございます。
 二点目の、アクセス道路網の整備についてでございます。
 まず、議員ご指摘のように、夏休みや観光シーズンの交通渋滞については、解決すべき課題と考えてございます。国道四十二号の海南市から有田市間については、交差点改良、局部改良等、早期に効果の出る対策や長期的対策について、国、県や関係の市町で検討を始めたところでございます。さらに南の区間については、国道四十二号のバイパスともなる湯浅御坊道路が来春完成の運びであり、四十二号の渋滞は相当程度緩和されるものと考えております。あわせて海南湯浅道路については、今後、四十二号や海南湯浅道路自身の渋滞対策ともなる四車線化に取り組んでまいることとしております。
 また、高速道路の紀南延伸についてでありますが、御坊・南部間は昨年十一月路線発表され、現在現地測量を進めているところであり、県としても用地買収の促進に努力しているところであります。さらに、南部町からすさみ町までは整備計画、すさみ町から新宮市までは基本計画に早期に組み入れられるよう国に対し強く要望しているところであります。このほか、那智勝浦道路の整備を進めると同時に、内陸部においては、第二県土軸として国道四百二十四号、国道三百十一号、県道龍神中辺路線等の整備促進を図っているところでございます。
 いずれにしましても、高速道路の紀南延伸を初めとする道路整備は本県にとって最大の課題でありますので、今後とも全力を尽くしてまいりたいと考えております。
 最後に、加太周辺の道路の整備計画についてでございます。
 コスモパーク加太へのアクセス道路としては、都市計画道路西脇山口線、県道粉河加太線、岬加太港線などが考えられます。
 都市計画道路西脇山口線については、既に四車線化している箇所から西側、コスモパーク加太までの約二千六百メートルについて事業化し、事業の促進を図っているところでございます。
 さらに、その西側に当たる粉河加太線については、加太地内でバイパス工事を進めているところです。しかしながら、公図が混乱しており、民民境界も不明な箇所が多いなど作業が難航しておりますが、これらを解決しながら今後とも事業の進捗に努力してまいります。
 府県間道路である岬加太港線の和歌山県側については、昨年八月に供用開始したところでございます。大阪府側の岬町小島地内については、現在家屋移転などの調整中で、解決でき次第、本工事に着手する予定と聞いておりますが、早期整備についてなお要望してまいりたいと考えております。
 コスモパーク加太のふるさと道路整備事業については、延長二千メートル、両側歩道を含む四車線の総幅員二十五メートルの道路として計画しているところであり、平成九年度の完成を目途に事業を進めてまいることとしております。
 以上でございます。
○副議長(木下秀男君) 企画部長藤谷茂樹君。
 〔藤谷茂樹君、登壇〕
○企画部長(藤谷茂樹君) 山下議員にお答え申し上げます。
 コスモパーク加太におけるドーム型人工スキー場計画については、株式会社和歌山ドームより本計画に係る協力要請を受けてございます。この計画は、コスモパーク加太計画の目標の一つであるリゾート整備の趣旨にも沿うものであり、推進に向けて積極的に対応しているところであります。
 本計画における施設については、全長約三百メートル、全幅三十六メートルから六十三メートル規模のスノーボードも利用可能な人工スキー場とスノーランド、いわゆる雪の遊園地であり、附帯施設としてレストラン、駐車場等が整備され、計画区域面積は約七・五ヘクタール、年間入場者予想は約三十六万人と聞いてございます。
 現在の進捗状況は、株式会社和歌山ドームが事業計画を立案策定し設計業務を行っている状況であり、開業時期は平成九年夏ごろの目標と聞いてございます。
 次に、紀の川利水に関する覚書に基づく加太・岬スカイラインの構想の取り組みについては、平成元年度より大阪府と共同で調査検討を行ってきたところでございまして、昨年度までにほぼ基礎的な諸調査を終了したところであります。今年度は事業着手に向けて事業主体のあり方等の検討協議等を行っているところでございまして、紀淡連絡道路、関西国際空港の二期事業等の動向をも十分に踏まえながら、両府県において早期事業化に積極的に取り組んでまいりたいと考えてございます。
 以上でございます。
○副議長(木下秀男君) 答弁漏れはありませんか。──再質問を許します。
 33番山下直也君。
○山下直也君 ただいま、関係部長さん方より親切なご答弁をいただきました。まずは感謝申し上げます。
 なお、今後の取り組み等については、また次の機会にお尋ねすることといたし、ここで二点ばかりご提案、要望させていただきたく思います。
 まず観光、特にコスモパーク加太の利用計画に関連してであります。
 先ほど、企画部長さんより、ドーム型人工スキー場計画については、株式会社和歌山ドームより本計画に係る協力要請を受けており、県も推進に向けて積極的に対応しているところであるとのご答弁がありましたが、そこでご要望申し上げます。
 実は、和歌山の友人には、車とか自転車、バイク等を趣味としている者が結構多くおります。その中で、以前より一周約千五百メートルぐらいの国際級のレースができるゴーカート場をコスモパーク加太の人工スキー場の近くにあわせてつくっていただけないだろうか、そのような意見が多々ございました。今ご答弁ありましたように、人工スキー場とスノーランド、附帯施設としてレストラン、駐車場ができる予定とのことでありますので、あわせてこのゴーカート場建設や宿泊施設等、春夏秋冬の年間を通して子供から大人たちまでが楽しめる総合的な施設づくりというものを要望させていただきます。
 第二点目、道路交通の問題に関連してであります。
 第一問にて、県内道路のアクセスについてお伺いをしたわけでございますが、実は随分前から不思議に思っていることがあります。それは、阪和自動車道において、阪南インターチェンジから和歌山インターチェンジまでの間、ほんの一部分を除き、ランプといいますか、ナトリウム灯と言うそうでございますが、なぜナトリウム灯が設置されていないかということであります。
 夜間、大阪方面に向いて走ったことのある方、また大阪方面より和歌山へ向いて帰ってこられた方は既にお気づきかと思いますが、雄山トンネル付近、紀の川パーキングエリア付近、さらに和歌山インターチェンジ付近以外はナトリウム灯の設置がなく、夜間、不安を抱きながらも真っ暗の中、車のライトのみを頼りとして、ただひたすら事故等のないよう安全運転に努め走ってきたという声を結構耳にいたしますし、私自身もそう感じております。したがいまして、高速道路が開通以来、思ったより和歌山は近いなあ、近かったといううれしいご意見のある中、和歌山は暗いなあというイメージは余りよくないと考えます。また、さきの関西国際空港対策特別委員会においても、先輩の森議員からご発言があったと思います。大きな事故等がないうちに、一日も早くこのナトリウム灯設置に向け、道路公団に対し強く申し入れていただきますよう要望させていただきます。
 以上二点、要望申し上げ、私の一般質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○副議長(木下秀男君) ただいまの発言は要望でありますので、以上で山下直也君の質問が終了いたしました。
 これで、本日の質疑及び一般質問を終わります。
 明日も定刻より会議を開き、質疑及び一般質問を続行いたします。
○副議長(木下秀男君) 本日は、これをもって散会いたします。
 午後三時十一分散会

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