平成7年6月 和歌山県議会定例会会議録 第4号(村岡キミ子議員の質疑及び一般質問)


県議会の活動

○議長(橋本 進君) 質疑及び一般質問を続行いたします。
 36番村岡キミ子君。
 〔村岡キミ子君、登壇〕(拍手)
○村岡キミ子君 お許しをいただきましたので、通告に従い、質問を申し上げていきたいと思います。
 まず最初に、梅の生育不良についてお尋ねをいたします。
 この問題につきましては、馬頭哲弥議員や野見山海議員がさきに質問されてきたところでございます。日本共産党日高地方議員団と田辺市会議員団及び私ども県会議員団は、合同の生育不良被害の現地調査を行ってまいりました。そしてこの六月二十二日、私自身、現地で南部川村の市井川という地区の梅生産農家の五人の方々に、いろいろご苦労されていることなどを聞いてまいりましたので、そういった住民の皆さん方の要望を中心にして質問を申し上げていきたいと思います。
 田辺市、南部川村、南部町は、県最大の梅の生産地であります。それも、日本一であります。栽培農家数や栽培面積、及び収穫量をとっても日本一という状況にあります。今、全国で農業後継者がいなくて困っているときに、この南部川村では多くの後継者を生み出し、生産意欲が高まっていることを大変うれしく思うところでありますが、とりわけ農家にとっては最大の喜びと思います。
 この地での梅の品種は南高というのが主でありまして、古城そして小梅が生産されております。梅の加工業者は、紀南地方に百社以上あります。そして、そこで働く労働者は数千人余り、それに販売や流通関係を含めると大変な数になりますし、雇用の面からも大きな役割を果たしていると思います。三市町村の梅は、和歌山県にとってはミカンに次ぐ本県の特別重要産業ではないかと思います。
 最近、健康食品志向と自然食品ブームの中で、高品質でおいしい梅を求める人が多くなりました。梅ジュースや梅酒、梅ゼリーなど、加工品の生産も多岐にわたっています。そして、年々その消費も伸びてきているのではないでしょうか。県は、これまで梅開発パイロット事業にも力を入れ、関係市町村や農協とともに随分力を注いでこられました。
 改めてお尋ねをいたしますが、梅は県農政にとってどのような位置づけになっているのでしょうか。その波及効果をどのようにお考えになっておられるのでしょうか。そして、パイロット事業の面積と総事業費についてもお聞かせ願いたいと思います。
 さて、前置きが長くなりました。知事さん、これはきのうの午後三時ごろ秋津川の谷川という地域でとった、生育不良に陥った梅です。(現物を示す)よく見てください。これが枝です。これは成木だそうですけれども、現地からけさ持ってきていただいたんです。こういうしぼんだ梅がそのまま落ちるのを待つという状況になっています。全く生き生きとしたところがありません。そして、葉っぱも小さくて元気がない。こういうものが生育不良症だそうです。こちらが健木です。非常に生き生きとしていますし、見た目でもすごく立派やなと思うと思います。現地では今の時期、こういう元気な梅がたくさんはぐくまれているのがごく普通だったんですが、突如として十年前から病気に侵されてきたわけです。
 こういったものを見ていただいたわけですけれども、生育不良の梅の木は、素人の私が現場に行っても、あっ、この木がそうだなとわかるほど大変な状況でありました。葉っぱは小さくて黄色く、新芽の出る時期なのに新しい枝は全く見られませんでした。果実も小さく、しぼんだまま落下もしないで、じっと耐えているという哀れな姿でありました。現在も、その状況はふえていると言われています。
 原因究明のため、平成三年から専門家や研究所の研究家、大学、試験場などの知識と技術を集中して調査研究が続けられていますが、まだ確固とした原因が明らかになっておりません。今の段階では、三つの原因説が言われています。その一つが栽培管理説です。二つには病原菌説です。三つには環境説だと言われています。
 生育不良は県が積極的にパイロット事業を進めてきた地域に多発しているという現象もあります。田辺では上芳養、秋津川であり、南部川村では上南部、高城地区、南部町では西・東の岩代、中の川であります。ですから、なお一層原因究明を急がなければなりません。県は主体性を発揮して思い切った体制の強化を図り、見通しを持つことが緊急的課題だと考えるものですが、いかがでしょうか。
 農家の皆さんは、生育不良は今も広がっているよ、早く原因を突きとめてほしいと、強い口調で私に訴えられました。これまでの調査研究は農政側が主体で行われたところですが、大気汚染による被害発生が原因ではないだろうかと、住民の多くの方々が思っていらっしゃいます。農家の疑問の深まりを解くためにも、農林水産部と環境調整課による特別対策委員会をつくって共同の調査研究を願うものでありますが、ご所見をお聞かせ願いたいと思います。
 農家の方は、私にこのようなことも訴えられました。「今まで、役場の指導でこの三年間、土壌改善や剪定や改植などを一生懸命やってきて一定の樹勢の回復は見られたが、どうして広がっているのだろう。また、科学的なことはよくわからないけれども、ここで小さいときから暮らした者から見たら、十一年前に関電の御坊火力発電所ができてからおかしな枯れ方が起こってきた。できるまではなかったんやで。それまでは、この市井川一帯は春は山々が真っ白になるほど山桜が咲いたもんや。それはそれはきれいなもんやったで。そやけど、見てみい、桜もみんな枯れてしまって一本もないようになってしまった」と山々を指さして、「九九%、わしは火電やと思うがな」と、この方は、日々の暮らしの中での変化を機敏にとらえ、しかもごく自然に気づいたままを語ってくれました。そのため、大気濃度測定地点をふやしてほしいと強く求めていらっしゃいます。
 田辺で言えば、石神、古屋谷などの高い地帯や谷川、竹藪などの低い地帯にもぜひとも観測地をふやしてほしいという切実な願いです。そして、今、生育不良が起ころうかという不安になっている三栖地域にもぜひともふやしてほしいという願いがあります。南部川村の市井川地区でも、山頂に近いほどこの発生が広がっています。そして、激しいと言われています。だから、山頂、中腹、低地にまんべんなく測定器の配置がどうしても必要だと訴えられています。毎日、発生していないか、大丈夫かと不安いっぱいです。保健環境部長、生産農家の皆さん方の不安にこたえてください。誠意ある答弁を期待するものです。
 御坊火力発電所は、昭和五十九年から稼働しております。田辺市、南部川村の被害園地は、発電所に向かって直線上にあります。そして、その距離も二十五キロ前後離れたところにあります。そして、季節風が吹いてくる北東方向にあり、濃い霧が出た後に梅畑の樹勢が衰えていることから酸性霧が原因としか考えられない。そう言われながら、土壌改良も何もしていないところでも、収量を上げ、被害が起こっていないという変な現象がある、こう皆さんは述べていらっしゃいます。
 疑問の深まる理由を考えれば、今稼働している火力発電所の煙突は高さが二百メートルあります。大気中に排出される二酸化硫黄や窒素酸化物、ばい煙はさらに六百メートルの高さまで噴き上げられ、その後、一時停滞した後に風に乗って飛散し、大体二十五キロ地点に降下すると言われていること、そして周囲の山の高さなどを考え合わせれば、なるほどとうなずけるものです。火力発電所に対する疑問に、大気汚染測定値が基準値以下だからその原因ではないと、数値だけで反対することが妥当なのでしょうか。納得せよと、住民にその数値を押しつけることになりませんか。住民のこうした、早く原因を究明してほしい、安心して梅づくりを進めていきたいとの思いの強まる中で、新たな第二火力発電所の建設計画が始まっています。原因究明が何よりも重要かつ緊急ということから、関連してお尋ねをいたします。
 現稼働中の発電所は調整火力発電所で、電力が不足したときに発電するのだそうです。しかし、第二火力発電所はベース火力といって、ずっとたき続けるものだそうです。煙突から出る汚染物は、単純計算で今の六・八倍も排出されることになると言います。しかも、重油と硫黄分の多いオリマルジョンという燃料を使うのだそうですから、この影響はどうなのでしょうか。本当に、原因がつかめていない今日で、農家の皆さんの大気汚染に対する疑問と不安が極めて強まってきています。まず、何よりも早く原因を究明するための努力を優先することだと思うのですが、農林水産部長、いかがでしょう。
 第二火力発電所計画を一時凍結するよう関電に対して申し入れ、生産農家の切実な声を伝える努力を望むものであります。意のあるところをお聞かせください。
 続いて、引揚者住宅についてお尋ねをいたします。
 国、県は、終戦後、海外からの引揚者あるいは戦争被災者の住宅困窮者の方々に対し、住宅対策を実施してまいりました。和歌山市の砂山地区に新生寮と和歌山厚生住宅、第二応急住宅を、そして松江地区に松江厚生住宅などを国有地や県有地に建設し、その対応を行ってきました。このことによって、引揚者の皆さん方の生活基盤を築く上で大きな役割を果たしてきたところです。
 これらの住宅は、いずれも築後四十年以上を経ており、極めて老朽化が進み、台風や地震などによる災害にはとても耐えられるものではありません。このことを大変危惧するものです。
 中でも新生寮は、当時の兵舎や厩舎の利用という条件からも、過去二回発生した火災に見られたように、甚大な被害を招くことは明らかです。さらに、トイレや炊事場も共同利用ということで、五十年前の旧態依然のままでもあります。このように、防災面、衛生面からしても、この近代社会の中にあって、人が人として文化的な生活を営む住宅の保障とは到底言えない実態にあります。
 こうした現状を打開するため、個々の条件に即して退去対策の努力が行われているようであります。ましてや、国や県の提供となる公営住宅として見るならば、管理責任者としての大きな責任と早急な対策が問われる極めて緊急的な問題であることを指摘したいと思います。
 厚生省の援護局は、昭和四十年十一月二十二日と二十四日に「引揚者住宅の譲渡について」と、「引揚者住宅の滅失報告並びに用途廃止について」の通知を行い、その後、昭和五十三年六月二日に引揚者住宅事業を終了するという通知を出しました。こういう経過をたどってきています。
 恐らく本県においても、種々の住民への提案や話し合いも繰り返し行われてきたのでありましょう。しかしながら十分な解決に至らず、今なお、お互いの話し合いが続けられているところと聞いております。年々入居者も減り、現在では新生寮、和歌山厚生住宅合わせて十七世帯となっております。松江厚生住宅に三十四世帯が暮らしておられます。不良住宅だからいつまでに退去してくださいと言われても、入居者にとっては、あの戦後の苦しい、厳しい生活の中で家族をはぐくんできた生活基盤の原点であります。できるものなら一生ここで住み続けたかったと言いながら退去していかれたお年寄りもたくさんございます。私は、その方々の言葉が大変胸に痛みを覚えるものです。
 さて、今後退去を進めるに当たって、二、三点提案を申し上げ、ご意見を伺うものです。
 その一点として、不良住宅のため、あるいは国有地、国有財産返還のためであるならば、特別措置としての方法を検討すべきではないでしょうか。また、公営住宅の一般募集とするならば、抽せんに当たるまで入居を保障すべきだと思います。
 第二点として、高齢者や病弱者が多くおられます。こういう方々のためには、公的福祉施設や援護施設への入居対策を当事者の合意のもとに行うべきではないでしょうか。今は一般民間アパートへの誘致だけが進められておるようですけれども、このことについても十分な配慮をいただきたいと思います。そして、決して強制的退去を求めないでいただきたいと思います。そのことによって、夜も眠れないという方も出てきている現状にありますし、過去にもそういう方の相談をたくさん受けました。だからなおさらのこと、強制的な退去は決して行わないでほしいと考えます。このことについても、民生部長の意のあるところを伺いたいと思います。
 最後に、県はこの広大な土地利用について具体的な計画をお持ちなのでしょうか。地主である財務局は、国としての具体的な土地利用計画は今のところはない、県のビジョンを示していただければ相談に乗る、こう申しておられます。このことからも、地域にふさわしい、住民要求をくみ上げた計画づくりを進めていただきたいと願うものですが、いかがでしょうか。このことについても、民生部長のご所見を伺いたいと思います。
 第一回の質問を終わります。
○議長(橋本 進君) ただいまの村岡キミ子君の質問に対する当局の答弁を求めます。
 農林水産部長日根紀男君。
 〔日根紀男君、登壇〕
○農林水産部長(日根紀男君) 梅の生育不良についてお答えをいたします。
 まず一点目の、梅の位置づけと波及効果についてであります。
 梅は、本県農業の基幹作目として、日高、紀南地域を中心に積極的に振興を図ってまいりました。平成六年における栽培面積は約四千ヘクタール、生産量は約五万五千トンで、全国の生産の約五○%を占め、粗生産額は百八十五億円でございまして、いずれも全国第一位でございます。また、健康食品としての梅干し、梅ジュース等の加工業が地場産業としての広がりを見せ、梅干し出荷額約四百億円、これにかかわる就業者約二千人と、日高、紀南地域の重要な産業であります。
 次に二点目の、梅開拓パイロット事業の面積と事業費についてであります。
 田辺市、南部町、南部川村の三市町村において、十地区で約二百七十ヘクタール、九十六億七千万円の事業を実施してきたところでございます。
 次に、原因究明のための体制とその見通しでございます。
 梅の生育不良については、昭和六十年ごろから南部川村、田辺市で発生が見受けられ、平成二年ごろから多くなってまいりました。このため、暖地園芸センター、果樹園芸試験場、農林水産技術会議果樹部会を初め、地元の梅病害虫特別対策協議会が連携を図りながら、剪定による樹勢の維持、適正着果及びかん水の励行、有機物の施用による土づくりなどの技術対策を講じてまいったところでございます。しかしながら、その後も生育不良の発生が見られ、大気の影響を心配する農家の声も高まってまいるとともに、調査研究の中で、最近、梅の根の生育に影響すると考えられるシュードモナス菌も新しく見つかってございます。こうしたことから、平成六年において県、地元市町村、農協等で組織する県うめ生産対策協議会を設置するなど、原因究明に向けての体制の強化に努めてございます。
 現時点では生育不良の原因究明には至ってございませんが、今後これら体制を十分に機能させるとともに、大学や国の試験場等の協力もいただき、早期の原因究明に努力してまいる所存でございます。
 なお、本年の発生状況でございますが、昨年の干ばつ時に比べて本年は適当な降雨量もあり、田辺・南部郷梅病害虫特別対策協議会の現地巡回調査では、比較的少なくなっているとの報告を受けてございます。
 次に、大気汚染に対する疑問が深まる中で、公害研究センターを含めた両担当課による特別対策委員会を設置してはどうかとのお尋ねでございます。
 先ほど申し上げました県うめ生産対策協議会を中心に、関係部局の協力もいただきながら、多角的に原因究明の調査研究に取り組んでいるところでございます。
 最後に、関西電力の第二火力発電所の計画に関するご質問でございますが、農林水産部といたしましては、梅などの農作物に与える影響を第一義といたしまして、環境影響調査のほか、農家の意向をも踏まえながら、大気環境調査や栽培試験など十分な調査が行われるよう、事業者に対して強く要請をいたしております。
 以上でございます。
○議長(橋本 進君) 保健環境部長江口弘久君。
 〔江口弘久君、登壇〕 
○保健環境部長(江口弘久君) 村岡議員ご質問の梅の生育不良について、御坊火力発電所大気汚染に疑問が深まっているがどうこたえるか、また大気環境測定地点の増設をということでございます。
 まず、大気汚染の現状についてご説明申し上げます。
 田辺市の直近測定局である南部町役場を初め、御坊周辺地域局については、御坊火力発電所の運転開始前から二酸化硫黄、二酸化窒素等の測定を行ってまいりましたが、濃度の変化がほとんど見られず、環境基準をかなり下回っている現状でございます。
 なお、地元からの要望も踏まえ、今年度さらに田辺市秋津川地区において移動測定車による大気汚染の測定を実施することとしております。
 酸性雨についても、一昨年から田辺市上芳養、秋津川、三栖地区で調査を実施しておりますが、県内及び全国の平均的な状況と大差のない結果となってございます。今後とも、関係部局等と連携を図りながら、状況の把握に努めてまいりたいと考えております。
 次に、大気環境測定点の増設の件でございますが、当面の間は移動測定車により計画的に行ってまいりたいと考えてございます。
 以上でございます。
○議長(橋本 進君) 民生部長木村栄行君。
 〔木村栄行君、登壇〕
○民生部長(木村栄行君) 引揚者住宅問題についてお答えいたします。
 引揚者住宅は、海外からの引揚者等で特に住宅に困窮した方に対し、昭和二十一年から応急的に兵舎の改修を行い、四施設を設置し、引揚者等の経済的自立を支援したところであります。
 現在までに、多くの方々が自主的に持ち家を購入したり、他の住宅施設に転居されているところであります。県といたしましては、これまで空き家の撤去や出し屋部分の除去等、建物の維持管理に努めてまいりました。しかしながら、近年、建物の老朽化が著しく、昨年十二月に実施した住宅不良度採点調査で当該住宅は不良住宅と判定されたところであり、管理上、不良住宅に今後も引き続き入居していただくわけにはまいりませんので、現在も転居先が決まっていない方々に対して、なお自主的な住みかえをお願いしているところです。個別の事情をお聞きする中で、公営や民間住宅並びに福祉施設への入所等、入居者の住みかえの支援を行ってまいりたいと考えております。
 また、引揚者住宅の跡地利用計画については、土地所有者である国の意向や住みかえの進捗状況を踏まえ、適切に対応してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○議長(橋本 進君) 答弁漏れはありませんか。──再質問を許します。
 36番村岡キミ子君。
○村岡キミ子君 答弁をいただきました。
 今、それぞれの市町村が一生懸命努力をしていらっしゃる姿を私も現地で見てまいりました。そして、お話も聞いてまいったのであります。
 そういう中で、それぞれの行政側も、原因がわからないだけに農家の皆さんの不安が一層強まっている、長引けば長引くほど大変な事態になるのではないかという思いをお持ちなんです。本当に、現地はもう最大限の努力を傾けていらっしゃいます。その対応として、県も暖地園芸センターやら果樹園芸試験場での支援が行われているんです。しかし、原因がわからない間は、土を改良するとか、そういう対症療法でいく以外はないという今の時点だと思うんです。対策会議だとかなんとかというのはできていますけれども、本当にこれが十分機能をしているかどうかが今後の原因究明の中で試されるところだと思うんです。そういう点で、住民の皆さんが不安を持っている部分について、県が本当にまじめにひざを交えて耳を傾け、その中で対策を考えると。
 今、住民の皆さんが一番不安に思っていらっしゃる──不安というよりも疑問に思っていらっしゃるのは、やはり大気説です。関電から排出される汚染物についての不安が解けないんですね。このことをどうやって解明するかが大きなかぎだと思うんです。病原菌説とか栽培管理説については一定度進むと思うんですけれども、大気公害については企業が自主的に行う検査ですから、立入検査をしたとしても、本当にそれなのかと思っても、数字が出てくればなかなかそうは言えないと思います。保健環境部長も、基準値以下であるということを言われました。数値はそうだと思うんですが、住民が長年の生活の中でおかしいんじゃないかという部分についても、きちっと答えられるように努力をしていただきたいと思います。せっかく、この地域では後継者もたくさん育ってきていることですから、今後こういうものが長引いたり広がっていくことによってまた後継者不足を生んでいくのではないかと、私は非常に心配します。そういった点での努力を重ねてお願いしておきたいと思います。
 それと、厚生住宅です。
 これは、重ねてお願いをしておきますけれども、新生寮というのは見れば見るほど気の毒な住宅です。ここに十四世帯ですか、まだ残っていらっしゃいます。この方々は、ほとんど病弱か高齢者です。この方々に、もっと積極的に特別対策をとるなどの力を注いでいただきたい。ただ、本人の希望もあろうと思いますので、強制は求めませんけれども。あるいは公共住宅を望まれる方は、経済的な問題も含めて低家賃で入りたいという希望もありますから、ぜひそういった点での特別の配慮をお願いしたいと思います。
 以上、要望といたします。
○議長(橋本 進君) ただいまの発言は要望でありますので、以上で村岡キミ子君の質問が終了いたしました。
 これで、午前中の質疑及び一般質問を終わります。
○議長(橋本 進君) この際、暫時休憩いたします。
 午前十一時三十三分休憩
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