平成7年6月 和歌山県議会定例会会議録 第2号(新田和弘議員の質疑及び一般質問)


県議会の活動

○議長(橋本 進君) 質疑及び一般質問を続行いたします。
 37番新田和弘君。
 〔新田和弘君、登壇〕(拍手)
○新田和弘君 議長のお許しをいただきましたので、一般質問を行います。
 六月五日が環境の日であり、六月は環境月間でありますので、初めに本県の環境施策についてお尋ねをいたします。
 今日の環境問題の推移と動向を展望すると、先進国における資源の大量消費、不用物の大量排出や開発途上国における人口の増大と貧困を背景として、地球環境の悪化が懸念されています。我が国においても、既に大量生産、大量消費、大量廃棄型の社会経済活動が定着しており、従来の企業活動による公害に加え、地球の温暖化問題、都市生活型公害、廃棄物問題など、環境問題は地球環境を含めた広域な領域に広がり、それに対応するため、平成五年十一月十五日に環境基本法が制定されました。
 この基本法の第十五条には、「政府は、環境の保全に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るため、環境の保全に関する基本的な計画を定めなければならない」と、環境基本計画の策定を定めています。また第三十六条では、「地方公共団体は、第五節に定める国の施策に準じた施策及びその他のその地方公共団体の区域の自然的社会的条件に応じた環境の保全のために必要な施策を、これらの総合的かつ計画的な推進を図りつつ実施するものとする」と定めています。
 この環境基本法の規定に基づき、平成六年一月に内閣総理大臣より中央環境審議会に環境基本計画について諮問がなされ、一年間にわたる精力的な審議の後に答申され、平成六年十二月十六日に環境基本計画が閣議決定されました。この基本計画では、環境施策の長期的な目標として、環境への負荷の少ない循環を基調とする経済社会システムの実現、自然と人間との共生の確保、公平な役割分担のもとでのすべての主体的な参加の実現、国際的取り組みの推進の四つを掲げています。この環境基本計画は、我が国のこれからの地球環境時代を見据えた環境問題についての指針であり、二十一世紀初頭までの環境政策全体の羅針盤の役割を果たすものであると言われています。
 一方、都道府県では、環境基本法を受けて平成六年二月に大阪府は、環境の保全と創造を目指し、大阪府環境基本条例を発表しました。この条例では、前文で環境権について、「良好で快適な環境を享受することは、府民の基本的な権利」であると規定、さらに、事業の上で環境保全面を担当する環境総括責任者の設置を促進するとしています。大阪府は、この条例に伴い、昭和四十六年に制定した公害防止条例を生活環境の保全等に関する条例に改定しました。
 本年六月に兵庫県も環境基本条例を発表。オゾン層の保護のため特定フロンなどの大気中への排出を禁止する、希少野生動物の捕獲などには中止命令を出せるなど、環境保全に厳格な規定を設け、罰則も設定しました。現在、環境基本条例は全国の十二都道府県で制定され、兵庫県でも今月、県議会に提案されています。
 そこで、知事は環境基本法に基づく本県の環境基本条例及び環境基本計画に今後どう取り組まれるのか、お尋ねいたします。
 次に、保健環境部長にお尋ねいたします。
 一、環境基本条例制定の場合、現在の和歌山県公害防止条例をどう改められるのか。
 二、西防埋立工事、マリーナシティ建設工事等により、その後、海の水環境保全はどうか。
 三、環境保全のため、廃棄物の減量とリサイクルの推進を自治体、事業者、県民にどう進めるのか。
 四、廃棄物の積み出し基地及び第三セクター方式による廃棄物処理センターの建設は、どう進めるのか。
 五、自然に親しみ、自然の恩恵に感謝し、生物を愛する気持ちを養う環境教育をどう進められるのか。
 以上五点、お尋ねをいたします。
 次に、学校週五日制の月二回実施についてお尋ねをいたします。
 今年の四月から学校週五日制に伴う土曜休日が月二回に拡大されました。学校週五日制のねらいについて、前共立女子大学長の幸田三郎氏は、「社会の変化に主体的に対応できる人間を育成するということです。そのために、みずから学ぶ意欲を持ち、何を学ぶべきかということも自分で考えていく、そういう人間をつくらなければならないのです。それは、教科書に書いてある知識や技能をただ覚えるということではなく、生活の中で、自分が課題にぶつかったとき課題解決に働く力を身につけるということなのです」と、新しい学力観に立つ学校教育への転換がどうしても必要であることを述べています。
 これまでの学校は、家庭や社会の期待にこたえようとする余り、多くのものを抱え過ぎてきました。学校週五日制の月二回実施を機会にもう一度学校の役割を見直し、家庭が受け持つべきものは家庭に、地域社会に分担すべきものは地域社会に、それぞれ戻すことが必要であると言われています。
 学校教育は、今、家庭や地域社会でのさまざまな自然体験、社会体験、生活体験を通して、従来の「教え込む授業」から「みずから学ぶ授業」に転換する時代を迎えています。学校週五日制の学校教育は教師中心の授業から子供中心の授業への転換であり、こうした指導観、授業観への転換が不可欠であると思っています。
 学校週五日制の月二回実施に当たっての留意事項として、県教委は、一、学校の教育課程の編成・実施、具体的には授業時数の運用の工夫改善、指導内容の工夫改善、指導方法の工夫改善など、二、学校外活動の充実及び家庭や地域社会との連携・協力の二点を挙げております。
 そこで、教育長にお尋ねをいたします。
 一、学校週五日制の月二回実施に当たり、学校行事の精選、短縮授業の見直しなどにより必要な授業時数を確保するよう努めるとしています。本県の高校では既に、二学期制、六十五分授業、七十分授業の導入、七限目の活用など取り組みが行われていますが、教育長は月二回の週五日制実施における授業日数、授業時数の確保をどう指導されているのか。
 二、土曜日がすべて休日となる学校完全週五日制の実施について、文部省小学校課長の上杉道世氏は、五日制をさらに拡大するためには学習指導要領の改訂が必要と述べています。学習指導要領は、これまでおおむね十年に一度改訂がなされ、現在の学習指導要領は平成元年に改訂されております。次の改訂は平成十年と予想されるわけですが、改訂に当たっては、授業時間数や教科に大幅な改定と選択の幅を広げる内容になるのではないかと思われます。そこで、学校完全週五日制の実施と学習指導要領の改訂に対するお考えはどうか。
 三、家庭教育や地域の社会教育を活発にするためには、学校外活動の推進や学校開放を積極的に進め、子供同士の遊びや親子の触れ合いが強調されていますが、どう進められるのか。
 四、学校週五日制月二回実施に当たり、親の意識改革、教師の意識改革、新しい家庭生活の構築、地域社会の構築など、今後、家庭、地域との連携・協力をどう指導されるのか。
 以上四点、お尋ねをいたします。
 次に、いじめ・登校拒否問題についてお尋ねをいたします。
 昨年十一月、母親にあてた百十四万円の借用書、「少年時代の思い出 旅日記」と題された大学ノートと遺書を残して、愛知県西尾市の中学二年生・大河内清輝君がいじめを苦に自殺して半年が経過しました。この事件を機に、文部省は昨年十二月にいじめ防止へ緊急アピールを行い、すべての学校で総点検を実施して実情を把握し、適切な対応をとることを指示しました。本県においても昨年十二月にこの緊急アピールを受け、学校での総点検、取り組みを指導。さらに本年一月には、登校拒否・いじめ問題に関するプロジェクトチームを設置いたしました。四月には登校拒否・いじめ問題に関する検討委員会を設置し、この問題に取り組んできています。
 しかし、まことに残念なことに、本年の新学期スタートの四月十六日に、福岡県豊前市の中学二年生が遺書に男子生徒約十人の名前を挙げて、「プロレスごっこなどでいじめられた」と書き残して自殺。四月二十八日には奈良県橿原市の中学二年生が、「僕は学校に行きたい」との日記を残して自殺。また同じ日、長崎市の中学二年生が、「自分は殺されたも同然だ」とのメモを残して、校舎三階より飛びおり自殺を図った。さらに五月二十二日には、大阪府寝屋川市の難病治療を受けていた専修学校生が、「学校でいじめられた」と両親に打ち明け、学校と話し合いを行った直後に自殺するという悲しい事件が続いております。
 今月から始まった産経新聞の「いじめの底流」という連載に、清輝君のお父さん・大河内祥晴氏が率直な意見を述べております。「なぜ、『いじめられている』との一言が言えなかったのか、ということです・中略・自転車の件では学校に報告に行ったのですが、先生は、『本人がすべてを話さないかぎり学校としてもどうしようもない』ということをいわれたんですね。あのとき、もっと強く先生に、『いじめがあるのでは』と言っておけばよかったという思いもあるんです。 それからは、『学校なんてあてにならない。自分で現場を見るしか仕方がない』と思い、清輝といろいろな話をしました。例えば、『何かあるのなら、お父さんが朝学校まで送り、帰りに迎えに行く』という話もしました。しかし、彼は『そんなこと(いじめは)ないし、いやだ』と拒否したのでやめました」と、真情を語っております。
 本日の産経新聞に、清輝君が通っていた中学校で、昨日、事件を防げなかった学校、PTA、地域の反省と今後の取り組みを考える公開討論会が開かれ、その席上、同中学校の古橋指導主事が、「『思えばいじめの兆候そのものだった行為を見ようとしなかった自分が情けない』と対応の遅れを認めたが『事件から七カ月後の現在も(生徒同士の)いたずらや悪口はなくなっていない』と報告した」と報道されております。
 私は、こうしたいじめを苦にした自殺から感じることは、学校側が子供のSOSのサインに対していじめと受けとめず、本人が話をしない限り対応できないという姿勢のため、結局対応が後手に回ってしまうのではないかと思った次第であります。
 雑誌「潮」の二月号に、ルポライター・藤井誠二氏の「『いじめ自殺』“遺書/旅日記”が残した宿題」と題した文に、愛知県内の公立高校教師が地元の「中日新聞」にあてた投書が掲載されておりました。その文を抜粋しますと、「いじめにはあえてかかわらない。それが教育界のしきたり。生徒が私に悩みを言ってきたら、生徒指導に話しなさいと言う。クラスで『いじめの問題を皆で考えよう』なんて絶対しない。私一人、正義感で生徒にかかわったら周りから浮き、いじめられますよ」「二件の自殺があったでしょ。先生たちは『私じゃなく、よかった』とほっと胸をなでおろしています」。そして筆者は、「この教師を責めるのはたやすい。が、この投書は管理された教師の姿でもある」と述べております。この投書から、私は、一人一人を大切にした教育を目指す学校にまず意識を変えていただき、学校と家庭と本人が一体となっていじめに取り組まないと問題の解決はできないと思った次第であります。
 去る五月二十三日には、警察庁が小中学校のいじめの悪質なものについて今後事件として積極的に処理していくことを決め、全国少年課長会議で指示しました。これまで教育的配慮から事件としての処理は極めて悪質なものに限っていたが、一歩踏み出して取り組むことになったとのことであります。
 現在、いじめを苦にした自殺が相次いでいる上、遊びの形をとるケースもあるため周囲の人が気づかなかったり、いじめる側に罪の意識がほとんどなかったりして学校や家庭だけでは対応し切れない状態にあるため、事件として処理することで罪の大きさを認識させる方が子供の教育になると判断したとのことであります。
 そこで、教育長及び県警本部長にお尋ねをいたします。
 一、教育委員会はいじめ問題の実態調査を実施し、検討委員会を開催していますが、いじめの実態と問題への取り組みはどうか。
 二、児童生徒に生命のとうとさを教え、教師と子供の信頼を高め、いじめに積極的に対応し解決に導くよう、どう指導されるのか。
 三、いじめ等の教育相談の充実をどう図っていくのか。
 四、警察庁の指示に対して本県では今後どう対応されるのか。
 以上四点、お尋ねをいたします。
 次に、登校拒否問題についてお尋ねをいたします。
 二年前の話ですが、私の子供が中学校三年生のとき、ある友達から夜によく電話がありました。私も時々電話を子供に取り次いだのですが、話の要件は、あすの学校の時間割りと持参するものを尋ねる電話のようでした。それにしても、「○○ですが、順子ちゃん、お願いします」との電話をよく受け取るので、あるとき子供に聞いてみると、実はずっと学校を休んでいるとのこと。登校拒否に陥っているが、夜は、あす学校に行こうと思って電話で尋ねるが、朝になると学校に行けなくなるのか、と思いをめぐらした次第です。その後、修学旅行には参加をして卒業したと聞いております。
 また、先日、あるお父さんから、「子供が中学校一年生の二学期から、教室にいると緊張して仕方がないと言う。初めは保健室にお世話になっていましたが、そのうち登校できなくなりました」と伺いました。不登校になると親も子も大変で、カウンセリングを受けて、疲れて眠いという子供にはゆっくり寝かせてあげるのが一番だと思うようになるのに半年かかったそうです。「結局、不登校のまま中学校時代を終え、現在は通信教育を受けているので、この子供にはこの子供の人生があるのだと思っております」と、お父さんは話していました。
 和歌山市の教育委員会に尋ねますと、平成五年度の三十日以上の欠席者数は、小学校五十二校で八十一人、中学校十八校で二百四十九人と、小学校一校当たり一・六人、中学校一校当たり十三・八人とのことでありました。
 中学校に子供さんを通わせている近所のお母さんから、「今、登校拒否の生徒さんはどこのクラスでも一人や二人はいますよ」との話を聞きましたが、和歌山市内の中学校ではこの問題が深刻な問題となっております。
 本県における登校拒否児童生徒は、平成五年度で三十日以上が小学校二百四十人、中学校五百三十人、五十日以上が小学校百九十四人、中学校四百十六人となっており、平成四年、五年と急速に増加してきております。
 教育相談室の藪添先生に伺ってみると、「今までは、家庭でも学校でも子供に登校刺激を与え、ある意味で無理やり登校させ、かえって重症になる場合がありました。現在は、休みたい子供には無理をせず休ませるようにしているので、増加してきていると思います」とのことでした。
 こうした増加の一途をたどる登校拒否に対し文部省では、養護教員の重視や担当教員の追加配置、臨床心理の専門家をスクールカウンセラーとして導入する対策を打ち出しています。現在、教室にはほとんど行かず保健室に登校する子供たちに対し、大阪府守口市の第一中学校では適応指導教室という小クラスを設け、登校拒否の生徒でも学校に通えるようにとの配慮で教員が加配されております。
 そこで、教育長にお尋ねをいたします。
 一、登校拒否児童生徒の増加をどうとらえ、対応されるのか。
 二、養護教員の配置と増員計画、加配教員の配置、スクールカウンセラーの導入にどう対応されるのか。
 三、教員の資質向上にはどう対応されるのか。
 以上三点、お尋ねをいたします。
 次に、職業教育に関連してお尋ねいたします。
 総務庁が本年五月三十日に発表した四月の完全失業率は三・二%で、前月より〇・二ポイント上昇し、現在の形で調査を始めた昭和二十八年以降で最悪の水準となりました。昨年夏から改善に向かっていた失業率の動きが今年に入ってから変調を来し、ついに最悪の記録となってしまいました。
 この要因としては、阪神大震災による休職扱いの人たちが三月の年度末を境に失業になったり、価格破壊の波や三月以降の超円高が景気の先行きを不透明にし、企業の雇用意欲を一段と冷やしている状況が考えられます。さらに、今回の円高に伴う製造業の雇用調整は夏ごろから本格化するとの見通しもあり、失業率はさらに悪化しかねない情勢にあります。特に、本年四月の労働力調査によると、今春大学・高校などを卒業し四月下旬になっても就職できなかったいわゆる就職浪人は全国で十六万人と、昨年より一万人ふえ、最多記録を更新し、氷河期と言われる就職環境の厳しさを裏づけています。
 そこで、教育長にお尋ねをいたします。
 一、平成七年三月の高校新卒者の就職状況はどうであったのか。
 二、本年度高卒者の求人状況、また雇用の確保にどう努められているのか。
 以上二点、お尋ねいたします。
 次に、文部省は本年五月二十六日に、大学入学を希望する職業高校生を対象に特別推薦枠を設ける規定を九六年度入試用の大学入学者選抜実施要項に初めて盛り込む方針を定めました。近く全国の国公私立大学に通知され、職業高校から引き続き大学で専門分野を学ぼうとする生徒に道を広げる措置がとられました。
 職業高校の場合、実験や実習が多いため、英・数・国などの主要科目の授業が普通科高校より少なく、一般入試だと不利と言われてきました。来春より職業高校に対して推薦制度による特別枠の措置がとられることは、喜ばしいことと思っております。
 そこで、県教委は本県の職業高校や総合学科の高校に国公私立大学の推薦枠の確保をどう進められるのか、お尋ねをいたします。
 次に、職業教育の振興を図るため、文部省や県教育委員会などが主催をして、十一月に本県で第五回全国産業教育フェアを開催する予定と伺っています。昨年は京都で開催され、盛況であったと聞いております。本年二月の当初予算で一千万円が計上され、産業教育のより一層の充実と活性化を図るため、生徒の総合的な学習の成果等を全国的な規模で発表する大会への補助に要する経費とあります。
 そこで、本県の産業教育の発展と和歌山県を全国の皆さんに知っていただくよい機会となる第五回全国産業教育フェアの事業概要、参加規模、教育効果などをお尋ねいたしまして、第一回目の質問を終わります。
 ご清聴ありがとうございました。
○議長(橋本 進君) ただいまの新田和弘君の質問に対する当局の答弁を求めます。
 知事仮谷志良君。
 〔仮谷志良君、登壇〕
○知事(仮谷志良君) 新田議員にお答え申し上げます。
 本県の環境施策についてでございます。
 お話ございましたように、国の環境基本法及び環境基本計画は、我が国のみならず世界全体の重要な課題であると考えておりまして、来る二十一世紀を展望した環境政策の基本的な考え方を示したものではないかと思っております。
 県におきましても、この趣旨を踏まえ、今後とも公害の防止のみならず環境の保全全般に取り組んでまいるとともに、本県の地域特性に即したよりよい環境の保全・創造を図るために環境基本条例やそれに基づく環境基本計画づくりを進めておるところでございまして、条例については本年度中に大綱を取りまとめ、環境審議会等関係機関の意見を聞きながら、明年度をめどに制定すべく準備を進めております。
 以上です。
○議長(橋本 進君) 保健環境部長江口弘久君。
 〔江口弘久君、登壇〕
○保健環境部長(江口弘久君) 新田議員ご質問の本県の環境施策についてでございます。
 環境基本条例制定の場合、県公害防止条例の改定はいかにという内容についてでございますが、「環境基本条例」(仮称)の制定に当たっては、関係する現行条例との整合性を図る必要がございますので、県公害防止条例の改正についても環境基本条例の検討の中で研究してまいりたいと考えてございます。
 次に、住友金属西防埋立事業、マリーナシティ建設工事等によるその後の海の水環境保全についてでございますが、住友金属西坊埋立事業、マリーナシティ建設工事等、大規模な埋立工事等については工事中を主とした周辺海域の水質監視を実施しており、これらの測定結果や毎年実施している海域の環境基準監視の達成状況等から見て、現在の海域の水質環境は保全されていると考えてございます。
 続きまして、廃棄物の減量とリサイクルの推進についてでございますが、県においてはごみ減量リサイクル推進協議会を設け、廃棄物の減量化の取り組みについて検討するとともに、市町村、事業者に対し、機会あるごとに減量化とリサイクルの推進を指導しているところでございます。
 また、大規模排出事業者に対しましては、産業廃棄物の処理に関する計画を作成するよう指導を行っているところでございます。県民に対しましても、毎年六月の環境月間、十月のリサイクル推進月間に合わせて、ごみ減量やリサイクルの啓発を行っているところでございます。
 廃棄物問題は環境行政にとって重要な課題であると考えており、今後とも、リサイクルや減量化、処理、処分、再資源化等、適切な方向を見出し、啓発指導してまいりたいと考えてございます。
 次に、廃棄物の積み出し基地及び廃棄物処理センターについてでございますが、廃棄物の積み出し基地につきましては、住友金属工業株式会社の西防埋立地の暫定使用をお願いいたしまして、平成八年八月完成に向けて、大阪湾広域臨海環境整備センターが主体となって間もなく着工の運びとなってございます。
 「廃棄物処理センター」(仮称)につきましては、平成六年四月に作成した和歌山県廃棄物処理計画の公共関与の中で、財団法人和歌山環境保全公社の将来構想と連動しつつ新しい処理機関の設立について検討を進めることとなっており、廃棄物処理センター整備基本計画調査に基づき、その果たすべき役割等、具体的に検討を進めている段階でございます。
 今後、市町村、事業者等関係者の意見を取りまとめ、種類別の処理の難易度、需要等、諸条件を勘案しながら実行に移してまいりたいと考えてございます。
 次に環境教育の推進についてでございますが、これまで小中学生のための副読本の作成や県民への環境問題に対する啓発などに取り組んでございます。
 これからの環境問題を解決していくには、行政や企業だけでなく私たち一人一人の生活行動によるところが重要であり、今後も水辺教室など自然との触れ合いを取り入れた環境学習等、環境教育や啓発事業の推進に努めてまいりたいと考えてございます。
 以上でございます。
○議長(橋本 進君) 教育長西川時千代君。
 〔西川時千代君、登壇〕
○教育長(西川時千代君) 教育問題十四点についてお答えいたします。
 まず、学校週五日制の月二回実施に伴う授業日数、授業時数の確保につきましては、これまでの調査研究協力校における研究成果を踏まえ、児童生徒の学習負担にも配慮しながら各学校の実情に応じて工夫するよう、昨年来、三地方において調査研究協力校の報告会を開くとともに、教育課程研究集会等を通じて指導しているところでございます。
 次に、学校週五日制の完全実施につきましては、月二回の定着状況等を踏まえて検討されるものと考えます。
 また、学習指導要領の改訂につきましては、これまでも、月二回を超えて実施するには学習指導要領の見直しも必要であると考え、全国教育長協議会等、さまざまな機会に意見を述べてきたところであります。
 家庭教育や地域の社会教育を活発にする方途につきましては、ボランティアの養成など指導者の確保に努めるとともに、学校週五日制に係る学校外活動推進委員会において作成した協議のまとめを活用し、市町村教育委員会や関係機関、団体等と連携して取り組みを進めてまいりたいと考えております。
 また、県立学校と小中学校、社会教育関係団体が連携した望ましい活動のあり方を探るため、県立学校開放モデル事業を新たに八地方において実施することといたしてございます。
 教師の意識改革につきましては、新しい学力観に基づく教育についての理解と指導方法の確立、ボランティア活動に対する認識が重要であり、さまざまな機会をとらえて管理職や教員の研修を深めてまいります。
 また、保護者につきましては、過度の学校への依存を見直し、家庭や地域が担っている役割の重要さについて理解を得るよう、PTA指導者研修会や家庭教育研究協議会、さらにはパンフレットの配付などを通じて一層啓発に努めてまいりたいと考えます。
 次に、いじめと登校拒否の実態についてですが、本県では、平成五年度のいじめの発生件数は小・中・高等学校を合わせて百六十四件、在籍児童生徒数の〇・一%となっており、年々減少の傾向にありますが、調査にはあらわれていない問題も少なくないものと認識してございます。
 登校拒否児童生徒数は、欠席三十日以上で見ますと、小中学校を合わせて七百七十人、在籍児童生徒数の〇・六五%となっており、年々増加の傾向が見られます。また、そうした中で回復に長期間を要する児童生徒が多くなる実態がうかがえます。
 こうした問題につきましては、子供の基本的人権と命にかかわる問題であると認識し、学校と保護者、地域社会の関係者等が連携して、子供の気持ちを受けとめ、粘り強くその予防や解決に当たることが大切であると考えてございます。
 特にいじめ問題につきましては、昨年十二月、いち早く緊急連絡によって学校での総点検と教職員の共通理解、保護者や関係機関との連携などについて指導するとともに、いじめ問題に関する相談電話の活用について啓発をいたしました。
 また、本年一月、教育委員会事務局内に登校拒否・いじめ問題に関するプロジェクトチームを設置するとともに、四月には、精神科医や子供とともに登校拒否を克服した経験を持つ指導者を初め多くの人々からの幅広い意見を求めるため、登校拒否・いじめ問題に関する検討委員会を設置し、具体的な提言を得て今後の施策に反映させてまいる所存であります。
 次に教育相談の充実についてでございますが、本年度、地方教育相談推進委員を従来の八名から二十名に増員いたしてございます。また、今後、市町村教育委員会に対し相談員の配置について指導・助言をするとともに、県、市町村を結ぶネットワークをつくってまいりたいと考えてございます。
 養護教員の配置につきましては、平成十年を目標にした国の第六次改善計画に沿って配置を進めているところでございます。現在、小学校に二百九十七人、中学校に百二十九人を配置しており、進捗状況は九七%となってございます。
 また、教員の加配につきましては、それぞれの実情に応じ、できる限りの配慮をしているところでございます。
 スクールカウンセラーにつきましては、今年度から本県においては小・中・高等学校の各一校に導入し、その効果的な活用等について研究を進めることとしております。
 次に、指導の進め方につきましては、従前から教育相談推進事業や養護教諭ヘルスカウンセリング講習会等を通して、子供の悩みを受けとめることのできる教員の養成と心の居場所づくりに努めてきたところであります。
 今後、専門的な訓練を受けた教員を学校の中で効果的に生かし、一人一人の子供の実態に目を向けたきめ細かな指導、互いの個性や人権を尊重し合い支え合う学級集団づくりなどの取り組みを進め、信頼関係の中で生命のとうとさを学び、いじめや登校拒否を生まない学校づくりに努めてまいりたいと考えてございます。
 次に職業教育についてでございますが、就職状況は平成七年三月末の就職率で見ると九二・四%、前年度比一・三%減となってございますが、五月一日現在ではほぼ全員が就職を達成してございます。
 本年度の求人状況につきましては、学校では七月一日から求人受付をすることになってございますが、ご承知のとおり、昨今の経済情勢の中で大変厳しいことが予想されます。こうした状況の中で、去る六月二十三日にも県産業教育振興会の就職懇談会において新規卒業生の就職希望状況等について報告するとともに、生徒の就職に際し特段の配慮をお願いするなど、求人開拓の努力を重ねているところであります。また、各学校においても積極的に企業訪問を実施するなど、努力いたしてございます。
 職業高校出身生徒の大学進学につきましては、各学校の努力はもちろんのこと、教育委員会としても、今後、特別推薦枠の拡大について、高校と連携しながら大学等に働きかけてまいりたいと考えます。
 最後に、第五回全国産業教育フェアについてでありますが、ポストリゾート博として位置づけ、十万人規模で本年十一月十六日から十九日までの四日間、県民文化会館とマリーナシティを中心に開催することとしております。
 このフェアでは、職業科はもとより、普通科や定時制・通信制高校、特殊教育諸学校の生徒を初め小中学生も参加して、文字どおり総参加の大会にしてまいります。さらに、宇宙展やロボット競技大会、地元企業による展示即売会など、さまざまな催し物を盛り込み、また全国でも初めての経済協力開発機構(OECD)加盟国代表によるジャパンセミナーを同時開催し、国際色豊かに、和歌山のよさと活力を全国にアピールしてまいりたいと考えてございます。子供から大人まで楽しんでいただける体験型の意義ある大会を目指して取り組みを進めているところでございます。
 以上でございます。
○議長(橋本 進君) 警察本部長西川徹矢君。
 〔西川徹矢君、登壇〕
○警察本部長(西川徹矢君) 新田議員にお答えいたします。
 いじめ事案についてでございますが、従来から、教育委員会、学校、青少年センター等関係機関と緊密な連携の上、少年相談や街頭補導等によって早期発見とその解消に努めているところでございます。
 議員ご指摘のように、最近、他府県においては、残念ながらいじめに起因する痛ましい自殺事案等の発生も見られておりまして、その鎮静化の兆しは見られないという状況にございます。
 このような点を踏まえまして、当方にあっても、今後とも少年相談活動の充実、学校等との連携のより一層の強化等を図るとともに、いじめ事案を認知した場合には早期にその真相の究明に当たることとし、事件化すべき悪質な事案については積極的に刑事事件として立件措置をとるなど、迅速かつ的確な対応をしてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○議長(橋本 進君) 答弁漏れはありませんか。──再質問を許します。
 〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(橋本 進君) 再質問がございませんので、以上で新田和弘君の質問が終了いたしました。
 これで、午前中の質疑及び一般質問を終わります。
○議長(橋本 進君) この際、暫時休憩いたします。
 午前十一時四十六分休憩
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