平成6年9月 和歌山県議会定例会会議録 第4号(向井嘉久藏議員の質疑及び一般質問)


県議会の活動

○議長(平越孝哉君) 質疑及び一般質問を続行いたします。
 9番向井嘉久藏君。
  〔向井嘉久藏君、登壇〕(拍手)
○向井嘉久藏君 お許しをいただきましたので、通告に従いまして一般質問を行わせていただきます。
 まず、昨年六月の議会において、この壇上で伊都・橋本地方に多目的体育館をということでお願い申し上げておりましたが、ことしの当初予算で五百万円、また最近になって国の調査費九千九百万円がつきました。本当にありがとうございました。心から御礼申し上げ、また地元の一人として本当にありがたかったということで、市民にかわりまして厚く御礼申し上げます。
 九四年版「世界人口白書」によりますと、五十六億六千万人、年間増加数九千四百万人、白書はさらに、四年後の九八年には六十億人、二〇二五年には八十五億人、二〇五〇年には百億人と、世界の人口を予測しております。私もその中の一人でございますが、何とすごい数字であろうかと驚くわけでございます。
 片や我が国に目を転じますと、九四年八月一日、厚生省がまとめました人口動態統計速報では、出生率で十年ぶりに回復の兆しがあるものの、過去最低を記録した昨年の合計特殊出生率──女性が一生に産む子供の数でございますが──一・四六をやや上回るものの、依然として低い数値にあります。
 毎日新聞七月二十六日付で、十六歳から四十九歳までの女性四千人を対象に実施した第二十二回全国家族計画世論調査によりますと、「子育てで大変なものは」という質問に対しまして、「教育にお金がかかる」がトップの五七・三%で、「進学やしつけなど気苦労が多い」が続いております。塾通いでは全国で小学生の約四人に一人、二四%、中学生の五人に三人、六〇%が塾に通うなど、塾人気が衰える気配を見せないのであります。家計で子供にかかる費用も教育費が断トツでございまして、女性が働く理由も子供の教育費を得るためというのがトップであります。教育費が家計に重くのしかかり、少子化傾向の原因になってきたことが明らかであります。県が四月一日現在で発表した六十五歳以上の高齢者は十八万七千六百人になり、老年人口比率も一七・一%を占めました。少子化が老年人口率のポイントを押し上げているのであります。
 ただいま述べたことは少子化の原因としてはごく一部にすぎないと思うのでありますが、これら原因を一つ一つ取り除いていくことが大切であろうと思うわけでございます。この少子化問題は、十月四日、新田議員も質問をされていますので、なるべく重複を避けて質問いたしたいと思います。
 一つには、赤ちゃんは町の宝、少子化にストップをかけようと、各市町村が相次いであの手この手の独自事業を実施しております。その願いは、切実で深刻であります。それが今、県、国レベルの問題へと変わりつつあります。日本の人口は二〇〇七年ごろをピークに減少すると民間調査機関は発表しております。毎日新聞五月二十三日付の「”出産ご褒美”の効果は?」と題する全国調査で、現金給付型の出産・子育て奨励支援施策を実施している市町村が相次いでいると発表しております。それによりますと、第一子から三十万円とか、また第一、二子には各十万円、三子には保育園卒園まで七十万円、同四子には百万円の支給を始めたとあります。ここまでやらなければ少子化対策ができないという過疎地の深刻な問題であろうと思うのでございます。
 その調査では、本県の八自治体が実施しており、第一、二子が五万円、三、四子各五十万円となっております。この調査にあります八自治体とはどこか、またこのことについてどのような考えを県はお持ちなのか、民生部長にお尋ねいたします。また、この施策が公約として地方選挙の戦いの一つの大きな論点になっていたと新聞は報じております。これは群馬県の伊勢崎市でございますが、これを公約した市長は当選されたそうでございます。
 次に、少子化の要因の一つ「進学やしつけに気苦労が多い」に関連してお尋ねいたします。
 学童保育について、民生部長、教育長にお尋ねいたします。子供が保育園に入園すると、通常は九時から午後五時まで保育されます。その子が小学校へ入学いたしますと、低学年では午前中には帰ってまいります。しかし、母親は教育費を得るために働きに出ておられます。子供は一人で親の帰りを待つことになるわけでございます。この子供たちの面倒をだれが見るのか。これらの子供たちは、地域の民間ボランティアの手によって保育されております。当然、経費は親の負担になるのが現状でございます。
 そこで、お尋ねいたします。
 学童保育をする公の場所を提供することはできないのか、つくることはできないのかということでございます。第二点には、これら保育される親の負担分の補助金制度を設けることができないか。この二点について質問したいと思います。
 同じく少子化問題に関連して、次に不登校児童問題について教育長にお伺いいたします。
 不登校児を抱えたご家庭はもとより、本人のつらさ、苦しみは筆舌にはあらわせないと思うのでございます。不登校児は今も全国的に増加し続けていると理解しておりますが、本県ではどうなっていますか、お伺いいたします。その悩みの相談を受けてもらえるカウンセラーの先生方の絶対数が不足していると思います。カウンセラーとしての実力を持った教員の養成が大切だと考えますが、このことに対して現在どのように対処し、また今後どのように対処されようとしているのかをお伺いしたいと思います。
 次に、橋本市の市脇─清水間紀の川架橋について知事にお伺いいたします。
 橋本市中心部の市脇地区と対岸の清水地区を直結する紀の川架橋を求めて、地元自治会等が住民の強い願いを実現させたいと市脇・清水間紀の川架橋促進協議会を結成し、運動に取り組んでまいって既に十五年がたちます。毎年、建設省や県に陳情を繰り返してまいりました。また私も、昨年九月、この壇上で強く訴えました。その間に、市街地の中心は市脇地区へと移り、国道二十四号線と最近開通した堤防道路までの市道が拡幅改良され、橋本郵便局、橋本警察署、伊都県事務所、スーパー等が建ち、市街地を形成しております。
 しかし、清水地区住民は、対岸の市街地に行くにはかなりの迂回の必要があり、不便をかこっております。紀の川架橋が開通すれば三百七十一号バイパスに直結され、将来、丹生川ダム経由で高野龍神スカイラインに結べば本県の中心を通る重要な橋となるわけでございます。また、発展する橋本市北部に比べ、川で発展を阻害されている河南地区の発展に大いなる貢献をすると考えます。また、橋本市のバランスのとれた発展が約束されるわけでございます。
 市脇─清水間紀の川架橋にどのように取り組んでいかれるのか、前向きなお考えを知事にお伺いいたします。
 次に、リゾート博で得た知識を県政に生かしていただきたいということでご質問申し上げます。
 無事、リゾート博が盛況裏のうちに終了いたしましたことは、知事初め県下五十市町村、直接リゾート博にタッチした関係者の皆さんが一生懸命頑張られたたまものと、心からお祝いと敬意をあらわすものでございます。和歌山県始まって以来の大きなイベントであっただけに、そこで得たノウハウも大変なものであったろうと思うのでございます。また、何物にもかえがたいものであると考えます。今後、県政に生かしていかなければなりません。多くの議員が質問されておりますので、少し違った観点から、入場者の声の中から特に印象に残った話を挙げてみます。
 一つには、交通渋滞の解消、また交通施策体系についてであります。リゾート博に来られるお客さまは、相当の交通渋滞があるという覚悟で出かけられたそうでございますが、リゾート博会場までは本当にスムーズに行けた、和歌山県は近かったという実感を持っておられます。二つにはごみ、トイレでございますが、リゾート博会場は広かったけれども、トイレが非常に多数設置されていたので非常に便利に使わせていただいた。また、トイレの掃除が行き届いており非常にきれいであった。会場内のごみ箱があふれているようなところはなく、非常に気持ちがよかった。三番目には、コンパニオンを初めとして職員の接客態度が非常によかった。こういう好印象を持っておられます。
 好評であったパビリオンの質の高さも入場者をふやした大きな原因ではありますが、こういう一つ一つの積み重ねが三百万人近い入場者を得たのだと、私はこのように思うわけでございます。
 そこで、お伺いいたします。
 交通施策体系について、警察本部長、土木部長にお伺いいたします。交通体系について事前にいろいろとご研究いただいたということも承っておりますし、また本部長の口から「会場の中は別や。外部の道路は自分が責任を持って交通渋滞はさせないんだ」と、これだけの意気込みをもってこのリゾート博の交通渋滞解消に当たられたと聞いております。信号の設置、信号の再点検、また渋滞箇所の解消のために改修、改良等がいろいろとあったと思うのでございますが、どういうふうなご研究をされ、その成果を今後の和歌山県下の道路行政にどう反映していかれるのかをお尋ねしたいと思うのでございます。
 同じくリゾート博に関係して、トイレの整備についてでございます。
 観光立県を目指す本県で、公衆トイレの設置が少ないのが現状でございます。また、設置されているトイレも非常に汚く、使用できないという状態であります。幾ら他のことに合格点を取りましても、不快な思いをされて観光客が帰られるということでございますと不合格でございます。
 建設省の関係で道の駅、また県の関係ではオアシストイレ、自然公園施設整備事業、それから各自治体への観光施設整備補助事業があるようでございますが、今後この問題について県はどのように取り組んでいかれるのか、またグレードアップをどのようにされるのかをお伺いいたします。
 次に、接客態度について総務部長にお尋ねいたします。
 博覧会場内で職員が三百万人ものお客さまに対応した中で得たノウハウをいかに県民との応対に生かしていくのかということが、非常に大切だと思うのでございます。来場者に好印象を与えました。事前の接客応対訓練が非常に行き届いておったのではないかと思うわけでございます。ぜひ、この応対の技術を生かしてほしいものだと思いまして、総務部長にご質問を申し上げます。
 次に、産業廃棄物投棄規制について保健環境部長にお伺いいたします。
 今、県下に他府県から産業廃棄物と称する膨大な量のごみが毎日運び込まれております。私の住む橋本市でも、既に八カ所がその投棄の対象となっております。このままでは和歌山県は近畿のごみ捨て場になってしまうんじゃないか、また法律で認められている産廃であるので遠く県境を越えてくるのを見逃すのか、こういう声もございます。取り締まる根拠がないから見逃さざるを得ないのか。法律で認められたものであれば、産廃の発生した地元で処理すればよいのではないか。──こんな処理業者の声が聞こえてきました。「こんなもの、地元で投棄できるわけがないやないか。地元がうるさいから、わざわざ高い金を払ってこんな遠くまでほうりにくるんやないか」、これが実態でございます。
 そこで、お尋ねいたします。
 産業廃棄物の投棄をしにくくする県条例の制定、また県下自治体への指導強化。三つには、産業廃棄物投棄に反対する住民が産廃のサンプルを保健所に持ち込んでも、今の保健所はそれを検査する設備と体制にないということであったようでございます。この三点についてお伺いいたしまして、私の一般質問を終わります。
 ありがとうございました。
○議長(平越孝哉君) ただいまの向井嘉久藏君の質問に対する当局の答弁を求めます。
 知事仮谷志良君。
  〔仮谷志良君、登壇〕
○知事(仮谷志良君) 向井議員にお答え申し上げます。
 市脇─清水間の紀の川架橋の建設でございますけれども、国道三百七十一号は高野龍神スカイラインを経て串本に至る重要な路線でございまして、その一環としての清水─市脇架橋は非常に重要なことであり、また絶えず関心を持っておるところでございます。
 この架橋計画を進めるに当たりまして、国道二十四号との交差の問題がございますし、また河川協議の問題等、技術的な検討課題になっておるわけでございます。そうした点からおくれておりましたけれども、これらについて関係機関と積極的に協議を進めてまいりまして、本年度は現地でボーリング調査を実施する予定としてございまして、今後、必要な調査、調整を進め、早期に事業化ができるように進めてまいりたいと思っております。
 他の問題は部長から答弁いたします。
○議長(平越孝哉君) 民生部長南出紀男君。
  〔南出紀男君、登壇〕
○民生部長(南出紀男君) 向井議員の少子化防止対策についてのご質問のうち、まず一点目の現金給付型の出産・子育て奨励支援策についてお答え申し上げます。
 平成五年度で実施した子育てに関する県民意識調査によりますと、出生率の低下の原因については、子供を育てるのに経費がかかり過ぎるというのが第一位を占めてございまして、議員ご指摘のとおり、出産・子育てコストの増加が少子化の大きな原因の一つとなっているものと考えてございます。
 県下で活力ある町づくりを目的に出産奨励金等の制度を、かつらぎ町、九度山町、高野町、花園村、湯浅町、清水町、中津村、美山村、中辺路町、北山村の十町村で設けていると把握してございますが、県としては、現在厚生省で策定中のエンゼルプランにおいて奨学金制度の普及拡大等による支援などが検討されていると聞いてございます。さらに県としては、例えば現在実施している乳児保育や延長保育等の特別保育の充実、子育ての楽しさや少子化の啓発等、子育てを社会全体で支援する総合的な対策を検討してまいります。
 次に二点目の学童保育の公的助成措置と保育場所の確保についてでございますが、働く女性が増加する一方で核家族化が進行しており、放課後に保護者が家庭にいない児童の対策は重要な問題になってございます。本県では、平成三年度から市町村を事業実施主体として放課後児童クラブを設置しており、その活動の場として公の場を使用してございます。
 なお、補助金制度については、今後も国の補助基準に基づき事業の推進に努力してまいります。
 以上でございます。
○議長(平越孝哉君) 土木部長山根一男君。
  〔山根一男君、登壇〕
○土木部長(山根一男君) 向井議員にお答えいたします。
 世界リゾート博で得た知識を県政に生かせ、交通施策体系についてはどうかというご質問についてでございます。
 リゾート博に伴う市内の渋滞緩和対策については、関係者が協力し、一体となって検討を行ってまいりました。具体的には、国道四十二号の毛見トンネルや三年坂などの整備を行うとともに、国道四十二号を中心に可能な限りの交差点改良などを実施してまいりました。さらに、国道四十二号と毛見一号線の交差点にループ橋をかけるとともに、シーサイドロードをバスの専用道路として設置するなど、関係機関と連携を密にした対策の成果があったものと考えております。
 なお、阪和道の全通、それから阪神高速大阪湾岸線、また湯浅御坊道路の広川までの供用も大阪及び紀南方面からの集客に大きな効果があったと考えており、道路整備の重要性について再認識したところでございます。
 今後とも、県下の交通体系の確立のため、今回の成果を生かして関係機関と緊密に連携しながら積極的に道路整備を進めてまいりたいと思っております。
 以上でございます。
○議長(平越孝哉君) 商工労働部長中山次郎君。
  〔中山次郎君、登壇〕
○商工労働部長(中山次郎君) 観光地、観光地への道路トイレの設置と整備についてお答えします。
 観光地としての条件は、その地域の特質や資源はもとより、快適な利用環境が提供されているか否かが大きな要素であると考えてございます。特に、公衆トイレ等の基本的な施設の充実が不可欠でございます。
 観光地のトイレについては、ご質問にありましたように、自然公園施設整備事業あるいは市町村への補助事業等に加え、平成四年度から整備を県単独で実施するなど、最近三カ年で二十カ所の整備を図っているところでございます。また、維持管理については地元市町村にお願いしておりますが、公衆トイレのグレードアップを図ることにより利用者のマナーの向上にもつながることになりますので、今後とも、明るく安全で愛される、アメニティーにあふれたグレードの高いトイレの整備を行ってまいりたいと存じてございます。
 以上でございます。
○議長(平越孝哉君) 総務部長木村良樹君。
  〔木村良樹君、登壇〕
○総務部長(木村良樹君) リゾート博での応対のよさの経験を生かせないかとのご質問でございます。
 博覧会関係者の方々の応接のよさがリゾート博成功の一つの要因であることは、議員ご指摘のとおりだと思います。県職員についても、このリゾート博の貴重な経験を生かしつつ、より一層県民に親しまれる存在となるよう積極的に接遇の研修を行ってまいりたいと考えております。
○議長(平越孝哉君) 保健環境部長江口弘久君。
  〔江口弘久君、登壇〕
○保健環境部長(江口弘久君) 向井議員ご質問の産業廃棄物規制に関して、県規制条例の制定についてでございますが、産業廃棄物の最終処分場等を設置する際には、関係法令に基づく規制や指導を調査するため事前調査の制度を設け、本制度の中で市町村長の意見を聞くこととしてございます。また、業者に対してはこの意見を尊重するよう行政指導を行っているところでございます。
 産業廃棄物処分場の設置を条例等で一律に制限することは困難であると考えますが、県外からの流入については行政指導による制限を実施している県もありますので、今後とも十分研究してまいりたいと考えてございます。
 次に、県下自治体への指導についてでございます。産業廃棄物を適正に処理するためには、その受け皿となる最終処分場が適正に配置されていることが必要であると考えてございますが、先ほども申し上げましたとおり、県としては地元市町村長の意見を尊重することとしてございます。
 続いて、保健所の廃棄物検査体制の充実と設備の充実についてお答えいたします。産業廃棄物を分析するためには高度な技術と多額の費用が必要となりますので、現在のところ保健所での検査は他の近畿府県と同様、実施してございませんが、産業廃棄物の処分場において不適正な処理により環境保全上問題となるおそれがある場合には、保健所の連絡を受けて環境調整課が立入調査を実施し、必要があればサンプリングして分析することとしてございます。
 以上でございます。
○議長(平越孝哉君) 教育長西川時千代君。
  〔西川時千代君、登壇〕
○教育長(西川時千代君) 学童保育にかかわっての場所の確保と不登校問題解消についてお答えいたします。
 学校施設の利用についてでございますが、平成五年四月に文部省において余裕教室の活用指針が出されており、その指針の中では、学校教育の将来対応のスペースを確保した上で、余裕があれば社会教育等に転用することができることとなってございます。しかしながら、法的制約として、国の補助事業により取得した学校施設を学童保育のための専用施設として恒久的に使用する場合、文部大臣への財産処分の承認事項となってございます。今後とも、法的制約を踏まえ、学校施設の開放について市町村教育委員会に指導を行ってまいりたいと考えてございます。
 次に登校拒否についてでございますが、平成五年度の三十日以上の欠席は、小学校で在籍児童数の〇・三%、中学校では一・三%となっており、ここ数年、全国と同様に増加する傾向にあります。このことは、学校教育の最も大きな課題であると受けとめてございます。
 こうした課題解決のため、これまで本県独自で実施している教育相談活動の充実に努め、研修センターに教育相談主事二名を、また各地方にそれぞれ一名、計八名の教育相談員を配置し、教員や保護者等に対して専門的な立場から指導助言を行ってございます。また、学校カウンセリング指導者養成講座等を実施し、学校でカウンセリングを行うことのできる高い技量を持つ教員を、現在までに約四十五名養成してきております。今後とも、こうした教員の養成に努めるとともに、すべての教職員の力量を高め、教育相談活動の一層の充実を図ってまいりたいと考えてございます。
 また、教員の採用に当たっても、こうした観点から大学での専攻や特技等の把握に努め、保護者からの要望にこたえてまいる所存でございます。
 以上でございます。
○議長(平越孝哉君) 警察本部長西川徹矢君。
  〔西川徹矢君、登壇〕
○警察本部長(西川徹矢君) 向井議員にお答えいたします。
 世界リゾート博交通については、関係者の皆様方のご協力を得て、ハード・ソフト両面の事前及び期間中の対策が功を奏し、幹線道路における渋滞や県民の皆様方の日常生活交通への影響を最小限に抑えることができたのではないかと考えております。
 この要因としては、まず第一には、一年前から会場周辺道路の整備を目的としたワックンロード・クリアランス作戦と銘打った事業を展開し、道路管理者と緊密な連携のもとに、ループ式陸橋や幹線道路の右折帯等の設置を行い交通容量の増大に努めたこと、二つ目には、マイカーからシャトルバスに乗りかえていただくいわゆるパーク・アンド・ライド輸送方式というものを採用したこと、そして一部の道路をバス専用あるいは優先道路として規制するなどにより自動車交通総量の削減を図ったこと、三つ目には、最新の交通管制システムを導入し、旅行時間の提供あるいは駐車誘導を行うとともに、交通監視カメラにより交通状況を直接係員の方で視認しながら思い切った信号操作を行い、これにより円滑な交通流管理ができたこと、四つ目として、阪和道からの車両を高速自動車隊の標識車などにより和歌山と海南の両インターに適宜振り分けて分散誘導したこと、その他、白バイ隊などにより周辺道路における駐車違反車両の排除、あるいは交通事故等があった場合の処理を迅速にした等々の対策がいろいろ功を奏したのではないかと考えております。
 とりわけこの中で、先ほど申し上げた一番目のワックンロード・クリアランス作戦のもとに関係機関との緊密な連携が図れたということ、それから第三番目に申し上げた最新の交通管制システムを導入したこと、これが極めて効果があったものと考えております。
 今後、これらの成果を踏まえ、このような施策を全県的に展開したいと考えておりますが、当面は、近畿自動車道の御坊延伸に合わせ、道路管理者等関係機関との連携を深めながら、御坊・田辺周辺地域における交通流管理のための基盤整備について努力を傾注していきたいと考えております。
 以上でございます。
○議長(平越孝哉君) 答弁漏れはありませんか。──再質問を許します。
 9番向井嘉久藏君。
○向井嘉久藏君 再質問させていただきます。
 いずれも要望でございますが、知事から今、市脇─清水間架橋の問題に一歩踏み込んだご答弁をいただきました。本当にありがとうございました。
 確かに、国道二十四号線との関連、また三百七十一号バイパスがその二十四号線の近くまで伸びてくるわけでございまして、これらの関連、非常に難しい問題がたくさんあるわけでございますが、本年度中にボーリングを開始し早期に事業化をすると、こういう力強いお言葉をいただきました。去年九月に質問をさせていただいたときには、まだまだ目の前に霧がかかったようなことでございました。丹生川ダムとの関連でというお答えでございましたので、まだ十年先になるんかなと、非常に地元の住民も先行き不安を抱いておったわけでございますが、ただいまいただきました回答、本当に橋本市民挙げて喜んでくれるものと思っております。ありがとうございました。今後とも早期に着工できますように、県当局のお力をおかしいただきたいと思うわけでございます。
 それと、いつも思うわけでございますが、産業廃棄物の関係で発言いたしますときに、何か大きな壁にはね返されているような気持ちがするわけでございます。私も市議十数年の経験がありまして、その中で何回か質問をいたしたわけでございますが、やはりそこでも大きな壁にぶち当たった。非常に難しい問題でございますが、一歩一歩前進していることは確かでございますので、今後とも──その投棄場所に当たっているところの住民は非常に迷惑をしております。ダンプカーが毎日多数やってくる。橋本市内には現在八カ所の投棄所がありまして、もう五年も続いておるところもございます。相当な量のダンプカーが出入りするわけでございますが、その沿線の住民は、ひょっとしたら子供がその車に巻き込まれはせんかなと、こういうような心配も非常にしているところでございますので、ひとつどうかよろしくお取り組みを願いたい。要望を申し上げまして、終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
○議長(平越孝哉君) ただいまの発言は要望でありますので、以上で向井嘉久藏君の質問が終了いたしました。
 これで、午前中の質疑及び一般質問を終わります。
○議長(平越孝哉君) この際、暫時休憩いたします。
  午前十一時三十四分休憩
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