平成6年9月 和歌山県議会定例会会議録 第3号(野見山 海議員の質疑及び一般質問)


県議会の活動

○議長(平越孝哉君) 質疑及び一般質問を続行いたします。
 43番野見山 海君。
  〔野見山 海君、登壇〕(拍手)
○野見山 海君 通告順に従いまして、一般質問をさせていただきます。
 きょうは傍聴席に、田辺・西牟婁地方より県政バスを利用しておいでいただいております。皆さん方も紀南地方に対する思いをお持ちになっておると思いますが、私の一般質問の中身も皆さん方の心配されている内容であると思いますので、県当局における見解をお聞きしたいと思います。
 最初に、JRの県民の利便性についてお伺いしたいと思います。
 去る七月十六日から九月二十五日までの七十二日間の世界リゾート博は、当初の入場者目標百万人を百五十万人に変更しましたが、その二倍近い二百九十八万人の入場者を迎えることができました。天候にも恵まれ、大きな事故、トラブル等もなく無事終了したことに対し、関係各位に心から敬意を表するものでございます。また、会場跡地の活用によりましてさらに地域が活性化することを願うものでございます。
 県外から訪れていただいた方々にとって、あの海辺の景観、夕日の沈む風景はすばらしかったと思います。心のどこかに熱く焼きついているのではないでしょうか。そして、和歌山県のすばらしさを感じ取られたのではないかと思います。県下で初めての最大イベント・世界リゾート博の成功と関西国際空港の開港によって、本県の観光、産業、経済、文化、情報等のさらなる発展が大きく期待されるものと思います。
 そこで、JR紀勢線、阪和線、和歌山線の利便性について、過去に多くの先輩議員が何回か本会議で質問されてまいりました。県当局におかれてもJRと交渉を積み重ね、一定の成果があったのも事実であります。例えば、古くは新大阪への乗り入れ、さきの世界リゾート博開催期間中の海南駅への臨時停車、関西国際空港開港に伴う快速電車の日根野駅への停車、エレベーター、同一ホームでの乗りかえ等、実現したことを大きく評価するものであります。
 要望や提言等の内容によっては、中長期的に取り組むものと、比較的実現可能なものがあると思います。例えば、座席指定料金はJR六社で統一した指定料金となっております。JR各社の話し合いが必要であります。改定にはかなりの時間が必要と思われます。しかし、JR西日本だけで取り組むことができる、例えば通勤電車の乗り継ぎ時間帯の問題、通勤者が利用する特急電車の自由席車両の増両、トイレつき列車等の要求は可能であると私は思います。県当局の頑張りを期待するものであります。
 私自身も、田辺市に住んで三十三年を迎えます。昭和三十七年ごろの最も身近な交通手段は鉄道でございました。当時は蒸気機関車で客車を牽引して、天王寺─田辺間は急行はまゆう号で三時間二十分ほど要しておりました。その後、ディーゼル化、信号機の自動化、電化、そして複線化などによって大幅な時間短縮ができ、さらには特急振り子電車の導入で京阪神都市圏との距離が非常に短く感じられるようになり、さらには特急くろしお号の新大阪乗り入れによってさらに便利になったのであります。特急くろしお号の京都、新大阪行きの旅客需要は年々高くなってきておりますが、特に和歌山駅での乗車率はかなり高いものと私は思います。
 現在、特急くろしお号は十本が新大阪駅に乗り入れをしております。さきのリゾート博で京阪神地方の方々が利用され、今まで以上に和歌山県を身近に感じ取られたのではないかと思います。観光立県として、また関西国際空港の需要から見ましても、すべての特急くろしお号の新大阪乗り入れが必要ではないかと思いますが、いかがでしょうか。
 次に、紀勢線のスピードアップの問題であります。
 現在の紀勢線の速度は以前と変わらず、天王寺─和歌山間は平均九十二キロメートル、和歌山─田辺間は八十八キロ、田辺─新宮間は五十五キロとなっているそうであります。特に天王寺─和歌山間は、区間快速、各駅停車、関西国際空港への乗り入れによって阪和線は過密の列車ダイヤになっていると聞いております。しかし、今後は関西国際空港の旅客需要も高まることが予想され、複々線化、連続立体交差も必要となってくると思います。その実現がスピードアップにつながってくることでしょう。
 和歌山─田辺間については、振り子電車によってスピードアップが図られました。さらにポイントの改良、線形改良、新型車両の導入によってスピードアップは可能でありますが、難問と言われている田辺─新宮間は、カーブが多く、スピードアップは困難と聞いております。現在の特急電車は、国道四十二号線を並行して走る軽四輪自動車に抜かれることもしばしばあります。
 平成七年度に、南紀白浜空港からジェット機が飛び立ちます。この南紀白浜空港の利用促進を図るためには新宮圏域の住民の協力が必要不可欠であります。そのためにも、田辺─新宮間のスピードアップと利便性にどう取り組むかは、避けて通れない課題だと私は思います。
 このように、JR紀勢線を取り巻く状況はかなり厳しいものがありますが、JR西日本は公共性を要求される企業で、地域のサービス産業でもあります。国鉄からの民営化に伴い、会社としても赤字解消と採算性を第一に考えることは当然のことですが、JR西日本があらゆる事業を展開する上で、京阪神地方を中心にサービス事業を展開しているとしか私には映りません。民営化後は、紀勢線の利用者の意向を余りにも反映されておりません。
 去る七月十三日、県議会半島振興議員連盟の西本会長を先頭にJR西日本へ陳情し、私も参加をさせていただきました。その中で、スピードアップ、新型車両の導入、線形改良等の要望をしたのですが、明るい話はなかったように私は思いました。例えば、「振り子くろしお号は五十三年に導入したので、通常は二十五年から三十年程度使用することができ、あと十五年は使用可能である。線形改良についても、現行の線形の悪さは理解できるが、改良のために数千億円の事業費がかかるので改良は不可能と思われる。一分短縮するのに百億円以上かかる。ポイントや信号機を直しても一秒ぐらいしか速くならない」等のJR西日本の話でありました。そうは言いながらも、検討をしていくとのことでありましたが、先の明るい見通しは何一つなかったように私は思いました。
 私や先輩議員の紀勢線の利便性の提言に対し、県当局から「JR西日本、JR和歌山支社に申し入れを行ってきた」との答弁をいただきましたが、どこに問題があるのか、依然として不透明の状況であると言えます。これらの諸問題を前進させるためにも、県や市町村の協議のもと、補助金を負担して地域住民の利便性を図るといったケースも考えられるのではないでしょうか、お伺いいたします。
 関西国際空港の開港に伴い、これまで先輩議員が直接乗り入れ、あるいはスイッチバック方式、紀南の観光地として関西国際空港とを結ぶ列車の増便についても質問され、また議会としてもことしの三月末にJR西日本に対して申し入れを行ってきましたが、現状では過去に言われた「扇風機の裏側」になりかねない厳しい状況ではないでしょうか。なぜなら、JRを使えば京都から関西国際空港まで七十分で到着できるほか、神戸からは高速船で三十分と、関空メリットが十分反映されておりますが、我が和歌山県は、空港に最も近い和歌山市からスムーズに行っても三十五分かかる状況であります。しかも紀南から関空への交通アクセスについては、県当局がJR西日本に対し直接乗り入れを強く要望されていたので紀南の住民の皆さんは大きく期待をしていましたが、結果的には関空への乗り入れは実現できませんでした。せめて日根野駅へ停車をする特急くろしお号の本数をと期待しておりましたが、これまた上り三本、下り三本のみの停車となりました。関空を利用する場合、紀南の住民の皆さんは大きな荷物を手にして自宅を一足早く出発、乗りかえ乗りかえで関西国際空港到着、そしてフライト時間帯により余分な待ち時間で疲れ、楽しい旅行が初日から半減、こうした状況に追いやられる紀南住民の利便性について県当局はJR西日本にどう対処するのか、お伺いしたいと思います。
 次に、総合運動公園整備についてお伺いします。
 過日、総理府が暮らし方、生きがいなどの国民の意識を探る国民生活に関する世論調査の結果を発表しましたが、その調査によりますと、生活のゆとりについて「ある」が六〇%を占め、七〇%の人が人生に充実感を感じています。そして、仕事に生きがいを感じている人が二三・四%で、前回より六・八ポイントの低下、逆に趣味、スポーツが二四・四%、九・三ポイントの増加であります。国民生活の向上とともに、ゆとり、豊かさ、生涯スポーツということが各方面から、また行政の中でも叫ばれるようになり、市民生活も大きくさま変わりをしてまいりました。
 健康づくり、楽しさ、感動を与えてくれるのがスポーツではないかと私は思います。ことしの八月二十日から第四十六回全国都道府県議会議員野球大会が愛知県で開催され、和歌山県議会チームは茨城県議会チームと一回戦で対戦し、緊迫した好試合となり、応援団を初め審判員や我々選手も一球一球生つばを飲む思いをしたものであります。結果は、最終回、ツーアウト三塁、相手が打った強烈なライナーを二塁手の中村選手が飛びついて捕球、ゲームセット。四対三で勝利しました。今までの試合の中でも名勝負に挙げられる試合であったと思いますし、私自身にとりましても非常に思い出をつくっていただきました。
 さて、田辺地方には野球場、体育館、プール、弓道場、武道館など幾つかのスポーツ施設がありますが、これらの施設の中には昭和四十六年の黒潮国体を契機に整備された施設もあり、老朽化や規模的な問題で極めて限られた大会しかできない状況であります。紀南地方で全国規模、近畿規模の大会を実現できるスポーツ施設の整備拡充に向けての運動が高まっております。
 田辺市体育連盟が中心になって、総合運動公園を建設して地域の経済、文化の振興を図ろうという趣旨のもと、田辺市総合スポーツ公園建設委員会を設けて、自然と調和のとれた総合スポーツ公園づくりに向けて取り組みがなされているところでございます。これまで委員会は、総面積五十三ヘクタールの敷地を持つ京都府立丹波自然運動公園や総面積百ヘクタールの同じ京都府の山城総合運動公園を視察され、国、県、市に対して建設整備の早期実現の要望をしています。さきに紹介しました山城総合運動公園は、競技関係の施設の整備が見事になされているほか、家族連れで一日じゅうのんびりと過ごすことができる生涯スポーツにふさわしい施設であると、視察の結果を報告されております。
 幸い、田辺地方は温暖な気候に恵まれたところであり、スポーツ施設が整備されることによって年間を通じて利用が可能であります。かつては三四六の野球場に南海ホークスがスプリングキャンプを張った経過もあります。Jリーグ、プロ野球、サッカー、ラグビーが合宿や試合などに訪れることによって、リゾート立県を推進する本県にとってもイメージ面でも大きなプラスになると思われます。そして、南紀白浜空港のジェット化によって首都圏が一層近くなり、また近畿自動車道の南伸によって京阪神圏からも利用しやすくなり、昨今の議会でも話題になっておりますが、関空の開港、リゾート博の大成功、南紀白浜空港の開港と、和歌山県に関するビッグイベントが続いている今日、開催が二巡目に入った国民体育大会を和歌山県に誘致する絶好の機会だと私は思います。
 県民がスポーツに親しみ、健康と体力づくりを図る生涯スポーツの推進の上からも、田辺圏域に総合運動公園の整備がぜひ必要と思いますが、知事に前向きのご見解をお伺いしたいと思います。
 十一月一日付で南紀青少年スポーツセンターが日本体育協会から県へ移管されることに伴う管理運営費が九月議会の補正予算で計上されております。この施設の窓口である教育委員会は、施設のあり方について検討されていると聞いております。市民はもとより、紀南の地域の方々に気楽に利用される施設として整備運営を願うものであります。
 昭和四十六年の黒潮国体開催前の昭和四十四年にオープンし、財団法人日本体育協会が管理運営をしてまいりました。この施設には、競技用グラウンド、陸上競技用トラック、体育館、トレーニング場、プール、その他、海洋施設や研修室など幾つかの施設がございます。宿泊も可能でありますが、建物の老朽化も進み、トラックも六コースしかなく、本格的な大会の開催に支障を来している状況であります。また、利用率も低下をしております。
 宿泊利用者数を見てみますと、平成五年度では年間二百六十九団体、一万九千七百十七人の方が利用されているものの、年間の収容能力は七万三千人で利用率は二七%となっております。また、平成四年度では二五・八%であり、ここ数年は四分の一前後の利用率となっております。この施設は交通の便もよく、田辺周辺には複合スポーツ施設もあり、紀南のスポーツ振興の中核施設としての整備拡充と紀南総合運動公園整備と抱き合わせた計画を望むものでありますが、当局のご見解をお伺いいたします。
 次に、天神崎の保全についてお伺いいたします。
 自然環境が話題になる昨今、自然と共存できる調和のとれた社会づくりが叫ばれています。ここ天神崎は、田辺南部県立自然公園に昭和二十九年に指定され、今では全国的に有名になっているところでございます。この天神崎は、森、磯、海が一つの生態系をつくり上げている動植物の宝庫であると言われております。こうしたところは、本県にとっても貴重な存在であります。
 今、各地方から多くの方々が訪れ、地元の子供たちの学習の場として、遠足での観察や自然保護の生きた教材として、多くの学校から子供たちが訪れています。また、天神崎の観察会、天神崎の写生会が開催され、多くの子供たちも参加をしております。そして、人々の憩いの場としても大切にされているところであります。
 この天神崎は、岩礁部分二十一ヘクタール、海岸林二十ヘクタール、総面積四十一ヘクタールとなっております。この地域に昭和四十九年、別荘としての開発計画が持ち上がり、文化人、経済人など幅広い各階層の方々が立ち上がり、天神崎の自然を大切にする会が昭和六十一年に結成され、極めて短期間のうちに一万数千人に及ぶ署名を集め、その輪が県外にまで広がり強力な運動として展開されることによって、天神崎の土地を買い上げるナショナルトラスト運動がスタートしたのであります。
 その後、開発計画用地の買い上げ運動の輪が広がり、全国からの温かい募金や県市の補助金によって一部の買い上げができました。現在までの買い上げ面積は四・九ヘクタールに達し、今議会においても補正予算が計上されております。このことは、天神崎の自然を大切にする会の会員にとっても非常にありがたいことであり、感謝を申し上げるところであります。これによって新しく一・三ヘクタールを買い上げる予定になっております。海岸林の総面積二十ヘクタールのうち約半分の十ヘクタールは住宅地域を含んでおり、平地の買い上げ用地もあるやに聞くのでありますが、今後の買い上げに期待するものであります。見通しはいかがなものでしょうか、お伺いいたします。
 また、一見どこの海岸にもありそうな天神崎ですが、この天神崎の自然を生かした自然保護と整合性のある整備計画を、例えば観察センターのようなものを考えてみてはいかがでしょうか。その実現によって、スポーツ施設を利用していただいた方々に、休日の合間に天神崎や南方熊楠邸、植芝盛平道場を訪れるなど、散策のコースになるのではないかと思いますが、ご見解をお伺いしたいと思います。
 第一回目の質問を終わります。
○議長(平越孝哉君) ただいまの野見山海君の質問に対する当局の答弁を求めます。
 知事仮谷志良君。
  〔仮谷志良君、登壇〕
○知事(仮谷志良君) 野見山議員にお答え申し上げます。
 紀南の総合運動公園でございます。
 田辺市はことし承認された田辺御坊地方拠点都市地域の中心都市でございまして、高次都市機能を集積して都市的な文化の活性化を図り、都市としての魅力を高めていくことになっており、そうした面においてご努力をいただいております。現在、その一環として新庄総合公園の整備が進められているところであり、お話ございましたように、これは健康で潤いのある生活のために非常に重要な施設でございますので、県としても積極的支援を行っているところでございます。
 ご提案ございました田辺総合運動公園の問題については、田辺市の三四六運動公園や、ただいま話ございました今回移管予定の南紀スポーツセンターを含め、広域的な観点から施設のあり方等について市と十分相談させていただきたいと思っておるところでございます。
 他の問題は部長から答弁いたします。
○議長(平越孝哉君) 企画部長宮市武彦君。
  〔宮市武彦君、登壇〕
○企画部長(宮市武彦君) 野見山議員にお答えいたします。
 JR線と県民の利便性について、新大阪駅へすべてのくろしお号の乗り入れ、スピードアップ、関西国際空港との利便性ということでございます。
 特急くろしお号の新大阪・京都駅への乗り入れについては、平成元年七月の運行開始以来、順調に推移してございます。現在、十六往復中、紀南方面からは十便が新大阪方面に乗り入れ、紀南方面へは九便が新大阪・京都駅発となってございます。
 すべての特急くろしお号の新大阪駅乗り入れについては、県としては今後とも引き続き新大阪・京都駅への乗り入れ列車の充実について、JR西日本に対して要望を続けてまいりたいと考えてございます。
 次に、高速化や快適性の向上を目指した地上設備の改良や新型車両の導入等、紀勢本線の整備については、県としても平成四年度から運輸省とJR西日本の全面的な協力もいただきながら駅周辺の曲線改良やポイント改良などの調査を進め、積極的に取り組みを行っているところでございます。
 紀勢本線の整備についての県の取り組み姿勢でございますが、まず地元の熱意が前提であると考えてございます。沿線の市町村、経済界等を含めた地元の盛り上がりを踏まえ、地元の皆様方とともに、JR西日本と協力して具体的かつ積極的に紀勢本線の整備を推進していきたいと考えてございます。
 また、関西国際空港への鉄道アクセスについては、これまでも県議会を初め和歌山県輸送力強化促進委員会のご協力をいただきながら、JR西日本に対し直通列車の運行を強く要望してまいりました。その結果、日根野駅における快速列車すべての停車、また同一ホームでの乗りかえ、さらには阪和線では初めてのエレベーターの設置など、一定の成果がなされたところでございます。今後、県として、県民特に紀南方面からの空港利用者の利便性の向上を図るため、直通列車の運行や特急列車の日根野駅停車の増便等について、国や事業者等に対する積極的な働きかけを行ってまいる所存でございます。このためには需要の掘り起こしが重要と考えてございますので、皆様方のなお一層のご協力をお願いいたしたいと存じます。
 以上でございます。
○議長(平越孝哉君) 商工労働部長中山次郎君。
  〔中山次郎君、登壇〕
○商工労働部長(中山次郎君) 天神崎の保全についての買い上げの支援と地域の施設整備についてお答えします。
 すぐれた自然環境を保護し、できる限りそのままの姿で子孫に伝えることは大切なことでございます。天神崎の保全についても、県としてはこのような観点から、財団法人の設立認可、自然環境保全法人の認定等を行うとともに、田辺市が行う保全のための買い取りに対して助成を行ってきたところでございます。今議会にも補正をお願いしているところでございます。
 議員ご質問の今後の買い上げについては、ナショナルトラスト運動の一層の盛り上がりを期待し、県としてもすぐれた自然環境の保全のために努力してまいりたいと存じてございます。
 また、天神崎の自然と調和のとれた利用計画についても、田辺市から整備計画等の協議があれば検討してまいることにしてございます。
 以上でございます。
○議長(平越孝哉君) 教育長西川時千代君。
  〔西川時千代君、登壇〕
○教育長(西川時千代君) 南紀青少年スポーツセンターについてお答えいたします。
 この南紀青少年スポーツセンターは、財団法人日本体育協会の施設として主に青少年のスポーツ振興に大きな役割を果たしてきた施設であります。今後、県の施設として管理運営していく上では、施設・設備、事業内容等を再考し、紀南地方はもとより、広く県内外の利用に供する魅力ある施設となるようアピールしていくことが必要と考えております。
 このたびの移管に伴う議案について議会でご承認いただいた後には、施設の名称も広く県民を対象とした「和歌山県南紀スポーツセンター」と変更いたすこととしております。今後、地域及び関係者の意向もお伺いし、施設の増改築を含め、計画的に施設・設備の充実や生涯スポーツ並びに競技スポーツに対する利用者のニーズに沿った事業内容等について検討してまいります。また、スポーツを中心としたコミュニティーづくりの場として、地域住民の方々はもとより、広く県内外に親しまれ利用される、特色ある施設にしてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○議長(平越孝哉君) 答弁漏れはありませんか。──再質問を許します。
 43番野見山 海君。
○野見山 海君 答弁ありがとうございました。
 第一項目の県民の利便性でございますけれども、企画部長から、直接乗り入れを強く要望されて、その結果、同一ホームでの乗りかえ、あるいは快速の停車、エレベーターの設置が実現できたと。このことは喜ばしいことでありますけれども、紀南にとってみれば、関空を利用する場合、くろしお号に乗って利用する人がほとんどであります。三本しかないというのは、紀南県民にとっては許せないという気持ちでいっぱいです。どれだけの努力をされたんだろうかと。新聞でもかなり「声」の欄などで載っておりますけれども、乗り継ぎ乗り継ぎで関空に行くということのないように、ぜひとも紀南の県民の声をJRに強く──要望じゃだめですよ。もう何回も何回も交渉を繰り返しながら、日根野駅への特急くろしおの停車を、ぜひとも次の時刻改正の中で取り組んでいただきたいなと思います。
 それから、自由席車両の問題ですけれども、スーパーくろしお号においては二両しか自由席がございません。田辺発のスーパーくろしお二号は自由席が二両でございます。田辺から和歌山へ向いての通勤者も年々ふえているのであります。田辺でもう満員ということもあります。指定券を買えば、時期的には七百円、五百円、三百円、往復すると千四百円、二十日間利用しますと一万四千円の指定席料金が要るんです。ぜひとも自由席車両の増両を、またこれもJRに声をかけていただきたい、交渉していただきたいと思います。
 くろしおの新大阪乗り入れがされておりますけれども、九月四日に時刻改正がされまして、のぞみ号との接続が非常に悪いと言われております。なぜ和歌山県の利便性をもっと強く要望できないんだろうか、交渉できないんだろうかという大勢の皆さんの声であると思いますので、次回の交渉では県民の利便性をぜひとも向上させていただきますよう心からお願いを申し上げまして、要望にかえさせていただきます。
○議長(平越孝哉君) ただいまの発言は要望でありますので、以上で野見山海君の質問が終了いたしました。
 これで、午前中の質疑及び一般質問を終わります。
○議長(平越孝哉君) この際、暫時休憩いたします。
  午前十一時三十二分休憩
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