平成6年6月 和歌山県議会定例会会議録 第2号(馬頭哲弥議員の質疑及び一般質問)


県議会の活動

  午前十時四分開議
○議長(宗 正彦君) これより本日の会議を開きます。
○議長(宗 正彦君) この際、報告いたします。
 過日提出のありました議案第七十七号は職員に関する条例でありますので、地方公務員法第五条第二項の規定により人事委員会の意見を徴しましたところ、次のとおり回答がありました。
 職員に回答文を朗読させます。
  〔職員朗読〕
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  和人委第98号
 平成6年6月23日
  和歌山県議会議長  宗 正 彦 殿
  和歌山県人事委員会委員長  水 谷 舜 介
 職員に関する条例の制定に係る意見について
 平成6年6月20日付け和議会第82号で意見を求められた標記のことについて、地方公務員法第8条第1項第3号の規定により下記のとおり回答します。
 記
 議案第77号  和歌山県退職年金及び退職一時金に関する特別取扱条例等の一部を改正する条例
 意  見
 上記条例案については、適当であると認めます。
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○議長(宗 正彦君) 日程第一、議案第七十六号から議案第八十四号まで、並びに知事専決処分報告報第二号から報第六号までを一括して議題とし、議案等に対する質疑を行い、あわせて日程第二、一般質問を行います。
 24番馬頭哲弥君。
  〔馬頭哲弥君、登壇〕(拍手)
○馬頭哲弥君 議長のお許しをいただきましたので、質問に入らせていただきます。
 私は、去る二十二日朝、読売新聞を見るまで、実はこの項目を質問の中に入れておらなかったのであります。と申しますのは、知事の二十一日の記者会見において「リゾート博後に態度表明」と語られた記事を見るまでは、和歌山市長選をめぐる問題には触れるつもりはなかったのであります。しかし、よく考えてみると、すべてこのたびの和歌山市長選がきっかけとなっており、これを避けて通ることはできなくなりました。和歌山市民、県民を問わず、このたびの和歌山市長選を境にして政治の風向きが奇妙に変わったことに、初めは戸惑い、やや時間がたつにつれて、あるいはあきれ、まさかと思い、まじめに考える人々は県市協調はどうなるのかと案じ、あるいは知事さんは目的のためには手段を選ばぬ旅田さんの挑戦を受けて立つのかといったような話が巷間飛び交っております。和歌山市民にとって最も大事な市長選が、結果的には来年の知事選に出るための単なる踏み台としか考えていなかった旅田市長に対してどのような判断を持つかは市民の皆さんの良識にまつしかないと思いますが、私は盛者必衰のことわりを理解せぬ旅田君のおごりを、彼のために惜しむものであります。読売の川柳は、「知事になる繋ぎに市長したいだけ」とからかっております。
 旅田氏は、かつてこの県議会にも席を置いたころの同僚の一人として、彼の一連の行動は本議会に対する冒涜でもあると受けとめ、我々自身のとるべき道もまた問われていると考えます。したがって、これは単に県知事仮谷志良氏に対する挑戦といった次元の問題ではなく、民主主義のルールに対する独善的挑戦であると断ぜざるを得ません。県民は、今かたずをのんで知事の一挙手一投足を注目しておるのであります。
 私はあなたに、あの下津町事件の際に、「いかなることが起こっても、知事は県民にとって父親のようなものである」と申し上げたことがありました。知事が、とかく問題の多い旅田市政に対して、可能な限り協調、協力してこられたことはひとしく認めるところであります。政治の世界がいかに非情、不信義の習いとはいえ、公人として人前では尊敬を口にし、正義を装いながら、返す刀で背中を切りつけるがごときは、これはもう常識の枠を超えた異常のさたとしか言いようがないと思うのであります。
 今さら申し上げるまでもなく、地方自治体は民主主義の道場であります。地方自治はこの精神にのっとり、地方公共団体の健全な発展を保障することを目的として首長の任期を四年と定めておるのであります。しかし、驚いたことに旅田氏は、告示の前日、血縁者を後継者に指名し、そのことが成らぬと見るや一転して、わずか一年有半の任期を前提に立候補を表明し、この市長選に勝ったのであります。天下広しといえども、このような事例は我が国地方自治史上前代未聞の暴挙であり、案の定、全国に恥をさらす結果となったのであります。
 そうしていま一つ大事なことは、ようやく昨今、地方分権の重要性が認識され、前途に希望が見え始めた今日、このような事態を招いた独善的な行為を、和歌山県行政の最高責任者として知事はどのようにお考えになるか。
 また、冒頭申し上げたニュースに関連して申し上げるのでありますが、知事はこの中で、ご自身の態度表明の時期について触れられました。知事は、淡々落々たる心境を記者に語られたと思うのであります。「進むときは人任せ、引くときはみずから決すべし」。この言葉は、古今を問わず出処進退の鉄則であります。知事に就任されて間もなく、あなたは何かの折、私に向かって、「人間は、その立場に立ったとき、引きどきを常に考えなければならない」と言われました。私は、知事のその一言や重しと、今日もなお深い感銘を持っておるのであります。本議場において、改めて知事のご所見を問うものであります。
 さて次に、既に目睫に迫っているリゾート博の成功を祈りつつ、九月四日開港の関西国際空港への期待を込めながら、新たなる県政の主要課題についてお尋ねをいたしたいと思います。
 まず第一点は、加太の土取り跡地の活用について、提言を含め質問いたします。
 コスモパーク加太計画は、社会経済情勢の急激な変化に伴い、民間による当初の事業計画をストップせざるを得ない事態に至りました。去る二月議会において同僚尾崎吉弘議員も質問されておりますので、私はこの際、観点を変えて質問をいたします。
 端的に申し上げて、これだけの広大な土地は国家的事業にこそふさわしいと考えております。関西国際空港建設に多大の貢献をしたところから生み出された土地でありますから、これが活用の手段は、単なるリゾート開発的発想程度のスケールを当てることはもったいないとかねがね思っておりました。
 そこで、知事に提案いたしたいと思うことは、我が国は今、複雑化する国際社会の中で、各般にわたって最大限の国際貢献が求められております。国連における立場も、年々その責任が増していくものと思われ、わけても常任理事国入りを希望する日本の役割は、経済的にも政治面にも一層積極的であることが求められております。しかし、翻ってODA一つを例にとっても、対象国の多さに比べてどうも大して感謝されているような感じがしないというのが国民の実感だと思うのであります。東西超大国の対立構造の変化によって、世界は冷戦からルールなき分裂抗争へと、熱い戦いが際限なく拡大しております。国連における秩序維持力も弱まり、戦後の世界をリードしたアメリカのルールも無力化しております。そこで必要なのは、新しい国際秩序の確立であります。この新しい理念は、地球的共存の哲学とも言うべきものではないでしょうか。このために日本はこれだけの貢献をしますということを目に見える形であらわすということをしない限り、国際社会は日本に心を許すとは思えないのであります。新たな共通の土俵に立って、積極的な提言なり、平和維持に必要な資金なり、技術なり、人間なりを出していくことをしなければ、貢献どころか、かえって批判、非難を受けるばかりになってしまうような気がいたします。今に、金を出すだけでは済まなくなると思うのであります。
 私は、知事に、この加太へ平和国家日本のなすべき国際協力の中核となるような機関を誘致するよう政府に説かれてはどうかと申し上げたいのであります。世界の歴史を振り返ってみますと、世界のナンバーワンと言われるような国家は、人類に対して何らかの手本を示してまいりました。イギリスは議会制民主主義を、フランスはフランス革命によって自由、平等、博愛をうたい上げたのであります。アメリカもまた、すぐれた民主主義を世に示してまいりました。崩壊したとはいえ、ソ連もマルクス以来のイデオロギーをもって世界に君臨したのであります。日本も、世界の一流国をもって任ずるならば、経済大国などと思い上がるのをもういいかげんにやめて、何をもって人類のために手本となるような貢献ができるのか、どのような大国の徳を示すことができるかで、運命すら決まってくると思うのであります。このような歴史的な役割のために我が県が協力できるとしたら、すばらしいと思うのであります。県民の大いなる誇りにつながるものと思うのであります。和歌山で国際社会のルールがつくられ、地球の平和と繁栄のための相談をするために世界じゅうから人々が集まってまいります。そうして、和歌山から情報が発信されるのであります。関空はそのためにつくられたようなものだと考えていいと思うのであります。加えて、加太は自然環境抜群、サミットを初め主要な国際会議が開かれるような機関の設置を考えることは必ずしも妄想にあらず、夢にあらず。世界の玄関が関空ならば、世界の応接間は和歌山県だと言っていいと思うのであります。小なりといえども和歌山県、国家百年の計に寄与し、世界の平和と繁栄に貢献することになることは必定であります。知事の高い理想をお示しいただきたいのであります。
 三番目は、住友金属の西防埋立地の問題についてであります。
 県は、三月三十日、住友金属の利用計画見直しについての申し入れを受理、五月には計画見直しのための諮問機関を発足させたことを発表されました。知事から委嘱を受けた委員会は、来年末までに新しい計画をまとめる方針とのことであります。住友金属は、三工区について完成後、無償提供する旨、意思表示されております。私は今回、知事が各界の権威を集めて本件の方向づけを考えられることは結構なことと思いますし、余計なことを申し上げるつもりはありませんが、和歌山港を基軸とする北部臨海工業地帯の盛衰に加えて、今日の実に深刻な経済不況の現状を見るとき、住友金属提案のいわば窮余の策が県経済の新たな基盤整備に絶大な意義を持つと判断するのであります。
 関西電力のLNG建設構想は、既に新聞でも報ぜられたとおりでありますから申し上げますが、まさに経済性、公共性において最大級のものであると考えるのであります。恐らく、この種質問には答えたくても答えられない要素もあろうかと思います。しかし、一定の理解を示しながら、私はもう一つこれにつけ加えさせていただきたいと思います。それは、この地方に適当と思われる企業とはかって、二十一世紀型の衆望を担うクリーンエネルギーやエンジン等研究のための施設を考えられないかということであります。
 申し上げるまでもなく、経済の語源は「経世済民」であります。すなわち臨機応変、有効適切な政策をもって政治を行い、県民の生活を保障することにほかならないのであります。知事におかれては、刻々変化する状況に対して迅速果敢な対応を示されるよう願ってご答弁を求めるものであります。
 四番目は、最近、急速に広がりを見せている梅の生育不良の問題についてであります。
 議員各位のお手元に、とりあえず田辺市の状況を示す地図をお配りしております。この問題は、南部川奥にも及んでおります。この地図は、田辺市の被害状況を示す地図であります。
 和歌山県の梅生産は、農林統計によりますと、昨年は四万五千五百トン、田辺市で一万二千五百トン、南部筋も大体似たような生産量であります。このうち、市内二農協扱いの青果は五千数百トン、漬け梅三千八百トン、合わせて金額にして五十四億、市場の扱いが千六百二十トン、金額で七億、また紀州田辺梅干組合の調査によると、組合員二十九社で総額大体二百億となっております。これらは、いずれも平成五年度の数字であります。そのほかに、生産者個人が漬物としてつくっているものがどれくらいあるかはわかりませんが、これもかなりの量であることは間違いありません。かくのごとく、今や梅及び梅干しが自治体の財政に大きなインパクトを持つに至っておりますことは、長年にわたる生産者の皆さんの血のにじむようなご努力と、県関係者の指導相まってここまで成果を上げてまいったのであります。
 ところが、数年前から、生育不良といいますか、若木をも含めて、あるいは畑の古い、新しいを問わず樹勢の状態が甚だしく低下して、これが広い範囲にわたってまいりました。ただいまのところは、一万数千本の木に問題が生じております。農林水産部におかれても、部長を先頭に懸命の努力をしていただいておりますが、依然これといった確証がないまま推移しております。昨年からことしにかけて、ついに山間部から里までおりてまいりました。
 生産者の一例を申し上げますと、被害甚大の秋津川に住む私の友人木下幸作さんは、畑が今よりも三十アール少ないときで平均二十三トンとれていたものが、昨年は十一トンに減り、ことしは何と、たったの三トンしかとれなくなりました。百本のうちで十一本しか元気な木は残りません。あるいはまた、百本のうちで五本しか残らなかった人もあるのであります。これも、そのうち枯れるはずあります。「もう梅はあかん、絶望や」、こう言って訴えてまいりました。
 一方、果樹共済の加入率は田辺市五七%と、促進加入の努力で伸びております。本問題が共済の対象になるのかどうかは、甚だ関心の高いところであります。また、今後の調査解明に対する農林水産部の取り組みについての考え方をこの機会にお聞かせいただきたく存じます。
 去る二十二日、本問題を心配された近畿農政局の松田部長は現地を視察され、協力を約束してくれておりますので、今後は農林水産省に対しても十分な連絡、疎通を図っていただきたいのであります。当局におかれては、梅農家が希望を持って働けるよう、今後とも万全の措置をされるとともに、ご指導を願ってやまない次第であります。農林水産部長の答弁を求めるものであります。
 最後に、六月十四日、関係市町村長が集まりまして知事のご承認をいただいた地方拠点都市整備に係る問題であります。
 このことについては、知事に改めてお礼を申し上げる次第であります。この法の精神は、いわば二十一世紀を目指す今日、地方行政確立の観点から、知的産業の適正配置を考慮に入れながら、広い範囲にわたって個性的な発想を促すことに主眼を置いたものと解釈するのであります。この法律を生かすことができれば、いうところの南北の比重がかなり正常化するものと期待が寄せられております。市町村から知事に提出された市町村合同の基本計画の中に、学術、教養、文化施設の設置をうたっております。教育、文化環境の適地性を主張しているものであります。どうか、この趣旨を十分にご理解いただき、今後対処されるよう願うものであります。企画部長のご答弁をお願い申し上げます。
 これをもって私の質問を終わります。ありがとうございました。
○議長(宗 正彦君) ただいまの馬頭哲弥君の質問に対する当局の答弁を求めます。
 知事仮谷志良君。
  〔仮谷志良君、登壇〕
○知事(仮谷志良君) 馬頭議員にお答え申し上げます。
 まず第一点は、和歌山市長選挙を振り返ってでございます。
 私は今日まで、誠心誠意をもって「まごころ県政」を進めてまいったわけでございます。もちろん、和歌山市とは知事就任以来、県市協調の施策を進めてまいりました。そして、いよいよ世界リゾート博の開催、関西国際空港の開港という絶好の機会を目前に控えて、県民、市民の総力を集めてふるさとの飛躍発展を図ってまいりました。
 ところが、市長選挙の告示日前日になって、本人は市長選に出ず、知事選に立つ、そしてかわりにいとこを立てるという話が飛び込んでまいりました。これは、まさに県都和歌山市政を私物化しようとするものであり、断じて許しがたいことであります。
 かくして、前代未聞の市長選となり、新聞各紙も取り上げるなど、地方自治のあり方、民主主義のルールをめぐって全国の注視が集まりました。政治家とは、選挙民に対して謙虚であり、また誠実でなければなりません。私も、これからはこれを参考にいたしまして、地方自治とは何か、民主主義とは何か、論議を深めてまいりたいと思っております。
 次に、私のことについてでございますけれども、私はかねがね政治家の出処進退というものは政治家にとって一番大事なことだと考えておるわけでございます。話ございましたように、知事就任以来、絶えずそれを考えてまいったわけでございまして、その考えは今も変わっておらないわけでございます。今はただ、関西国際空港、リゾート博成功へ全力を尽くして頑張ってまいっているところでございます。
 それから、加太の土取り跡地の活用でございます。
 お話ございましたように、加太の土取り跡地は関西国際空港から非常に近い距離にございますし、また自然環境に恵まれておる、そしてまた広大な土地は本県にとって貴重な財産だと思っておるわけでございます。このために、関西国際空港のインパクトを活用していくためのプロジェクトに取り組んでまいったところでございます。しかし、その基本姿勢を踏まえながらも、議員ご指摘のとおり、社会経済情勢の激変に対応して柔軟に取り組んでまいらなければならないと考えております。これまでも、当地域の開発についていろいろ検討を重ねてまいりました。しかし、ご存じのように大きな経済変動期になったわけでございます。
 そうした中で、現在、県庁においても種々検討を行っております。また、議会において議員の皆さんから提言いただいたこと、そしてまたほかからも各種のご提言がございます。そうしたものを今検討しておるわけでございますけれども、ただいま馬頭議員からご提言ございました国際貢献との関連においての国の施設の誘致等についても、今後、十分検討を重ね努力してまいりたいと思っております。
 次に、住友金属の西防埋立地の活用についてでございます。
 お話しのように、住友金属から西防埋立地の新たな土地利用について、県において見直していただきたいとの申し出がございました。検討委員会を設置いたしまして、高い見地と公正な立場から検討をいただいているところでございます。
 この事業は、運輸省、建設省、環境庁と関係がございます。そのため、各省との協議のもとに設置したものでございます。今後、検討委員会の検討をいただいた利用計画案を踏まえて、県勢の活性化と県民福祉の向上の観点から的確な対応をしてまいりたいと思っておるわけでございます。
 以上でございます。
○議長(宗 正彦君) 農林水産部長野見典展君。
  〔野見典展君、登壇〕
○農林水産部長(野見典展君) 馬頭議員にお答えをいたします。
 梅問題のご質問について、まず調査の現況でございます。
 田辺、南部地域で梅の生育不良が見られることから、その原因究明と対策のため、平成二年より暖地園芸センター、果樹園芸試験場、農林水産技術会議果樹部会を初め県、市町村、農協、農家代表等で組織する田辺・南部地域の梅病害虫特別対策協議会と連携いたしまして、これまで取り組んできたところでございます。これまでの結果から見て、その原因は土壌の乾燥や酸性化、有機物の不足、また他産地に比べ、十アール当たり二・五倍程度の多収量を上げていることから、着果過多が大きく関与しているものと考えておりまして、これまで、土づくり、剪定、かん水など種々の対策指導を行ってきたところでございます。本年は、三月中旬以降、雨が少なく、その上、着果が多かったことなどから新たな発生が見られましたので、四月に緊急技術対策会議を開催するとともに、私も急遽現地調査を行い、地域対策協議会に対し管理の徹底を指示したところでございます。
 次に、今後の対応については、新たな要因解明に向けて調査研究をさらに強化するとともに、樹勢の回復が可能か否かの判定基準づくりや栽培管理法などの総合的な梅生産安定技術の確立、また実証展示圃による現地検討会の開催、補助事業等の活用による改植や園地の改良の推進、経済性や農家の意向を踏まえた他品目への転換等について、試験研究機関や普及所、市町村、農協など関係者が一体となって農家が希望の持てる産地づくりに努めてまいります。
 次に、被害農家への対策についてのお尋ねでございます。
 まず農業共済制度でありますが、この制度は気象上の原因による災害等の果実の減収量に対するものでございます。先ほども申し上げましたが、本年は果実の肥大時期に雨が平年に比べて少なかったことなどが考えられますので、国とも十分協議をしながら対処してまいりたいと考えてございます。
 また、農家への救済に関連いたしまして、農業近代化資金及び自作農維持資金等の資金がございますので、ご活用願いたいと存じます。
 なお、利子補給の率、期間等については財政当局とも協議してまいりたいと考えてございます。
 以上でございます。
○議長(宗 正彦君) 企画部長宮市武彦君。
  〔宮市武彦君、登壇〕
○企画部長(宮市武彦君) 馬頭議員にお答えいたします。
 地方拠点都市計画における施設の適正配置についてでございます。
 田辺・御坊地方拠点都市地域基本計画については、関係する十八市町村が共同してみずから作成したものでございます。「にぎわい溢れる自立的発展圏の創出」という基本理念のもとに、田辺市を中心都市として三十万人地域圏、三十分地域圏の構築を目指していくこととなってございます。そのためにも、各種機能が圏域内に適正に配置されることが必要でございまして、基本計画はそのような考え方に基づき策定されているものと考えてございます。
 議員ご指摘の教育文化機能についても、美術館や文化施設を初め教育的施設等がそのような考え方に基づき基本計画の中に盛り込まれているところでございまして、県といたしましても、今後、基本計画の実現化に向け、積極的に支援してまいりたいと考えてございます。
 以上でございます。
○議長(宗 正彦君) 答弁漏れはありませんか。──再質問を許します。
  〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(宗 正彦君) 再質問がありませんので、以上で馬頭哲弥君の質問が終了いたしました。

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