平成6年2月 和歌山県議会定例会会議録 第2号(石田真敏議員の質疑及び一般質問)


県議会の活動

平成六年三月九日(水曜日)

○議長(宗 正彦君) 質疑及び一般質問を続行いたします。
 30番石田真敏君。
 〔石田真敏君、登壇〕(拍手)
○石田真敏君 このたび、新しい道を目指す決意をいたしました。昭和五十八年春の統一地方選挙で、海南市民の温かいご支援をいただきましてこの県政壇上に送っていただいて以来、あっという間に十一年が過ぎました。この間、先輩・同僚議員の皆さん、そして仮谷知事初め県職員の皆さんには大変お世話になってまいりました。この場をおかりいたしまして、心より厚く御礼を申し上げます。
 さて、この十一年間の県議生活を振り返ってみますと、さまざまなことが思い出されます。その最大のものは、やはり本会議場における議論であります。そしてその議論には、既に結論を見たものもあれば、今なお県政の重要課題として継続しているものもございます。
 昭和五十八年十二月議会での登壇が、私にとりましては思い出深い、初めての質問の機会でありました。この質問の中で私は、海南市から現在の国道三百七十号線及び国道四百二十四号線を通り、府県道泉佐野岩出線を経て近畿自動車道及び関西国際空港に通ずる仮称和歌山外環状道路の整備について提言申し上げました。その後、両府県にまたがる関係市町村が相集い、府県道泉佐野岩出線等整備推進協議会を設立し、今日までその整備促進について活動してまいっております。この道路の重要性は今さら申し上げるまでもありませんが、本年九月四日に関西国際空港がいよいよ開港されるということになれば、関西国際空港の直近に位置する那賀郡はもとより、本県にとって特に海南市以南の市町村にとって極めて重要なアクセスルートとなり、その整備は急を要することになります。今日まで県当局にあっては、土木部を中心に、大阪府との調整も含めて大変ご努力をいただいてまいりました。なお今後一層のご尽力をお願い申し上げるわけでありますが、ここで今後の見通しについて土木部長よりお聞かせいただきたいと思います。
 次に、県立医科大学の統合移転問題については、随分長期にわたって取り組ませていただきました。昭和五十九年九月議会での質問以来、丸四年にわたって本会議場、そして委員会の場においてかんかんがくがくの議論をさせていただきました。私にとりまして、非常に思い出深い議題でございます。それだけに、ぜひとも県民の期待にこたえられるような、時代のニーズに見合うような、すばらしい医科大学を建設していただきたいという思いでいっぱいであります。今後は、知事説明にもございましたように、平成十年度の完成を目指して医科大学の建設が進められるようでありますが、この際、用地選定委員会の場でも熱のこもった議論を闘わせていただいた駒井学長から、現在の計画を専門家の立場で見たときの見解、さらには新医科大学施設完成後の医科大学の姿、すなわち将来像について、地域医療との絡みの面なども含め、お聞かせいただきたいと思います。速やかな完成とすばらしい医科大学の誕生を心から願っております。
 関西国際空港問題も、関西国際空港対策特別委員会に所属させていただき、一貫して取り組ませていただいた思い出に残るテーマでございます。
 それは、この関西国際空港の建設が和歌山県に与える影響の大きさを思うからであります。一部に扇風機の裏側論を言う向きもありますが、私はそういう立場をとりません。裏側になるも、これを県勢活性化の大きな起爆剤にするのも、まさに我々自身の気の持ち方、努力に負うところが大きいからであります。簡単な話、空港なくして和歌山県の大飛躍は望み得ないのであります。しかし、今日までの関西国際空港を取り巻く諸問題についての議論は、国側の非常に身勝手な議論ばかりが目につくことも事実であります。伊丹空港存続の問題、神戸空港建設の問題、全体構想にかかわる議論等々、どれもこれも我々にとって素直に受け入れられる論理展開ではなかったと思います。そんな中で、今日懸念される課題が幾つかありますが、私が特に懸念する課題は全体構想の実現についてであります。
 来年度予算で調査費が認められたとはいえ、関西国際空港についての大蔵省の考え方、空港整備特別会計のあり方、伊丹空港や神戸空港問題に見られる運輸省の態度などを考え合わせると、全体構想の実現について非常におぼつかないものを感じざるを得ません。県の認識と今後の対応、そして見通しをお聞かせいただきたいと思いましたが、先ほどの森議員への答弁と重複いたしますので、何としてでも全体構想の実現を図っていただけるよう強く要望させていただきたいと思います。
 次に、平成四年九月議会で行った地方の問題についての質問も、私にとりましては非常に興味深いものでありました。
 私が小学生のころ、学校で学んだ海南市の人口は五万四千人、そして現在の人口は四万八千人台であります。もっと端的な例を申し上げれば、ことしの海南市の成人は八百人、そして去年一年間に生まれた赤ん坊の数は三百九十人であります。つまり二十年後の成人は、ことしの半分以下の人数ということであります。そして、これは海南市だけの問題ではありません。一部の自治体を除く和歌山県の大半の自治体が抱える問題であります。いや、都会を除く日本国じゅうの地方が抱える問題なのであります。そしてこの問題は、今すぐに手をつけなければ各地の自治体がコミュニティーとして蘇生する力を失ってしまう可能性の高い問題なのであります。この問題について、第一義的には中央政府がこの現状を厳しく認識し、これが対策のため今日までの方針の大転換を図る以外に、もはや方法はないと思います。地方を蘇生させるために国に何を訴えていかれるのか、知事のご所見をお伺いいたしたいと思います。
 また、当時の山中総務部長の答弁で、県下市町村の将来についての研究会の設置も検討していただいたようですが、その後の成果をお聞かせいただきたいと思います。
 何はともあれ、現行の地方自治制度、行政システムのもとでは、市町村にとって頼るべきは県であり、国であります。より一層の厳しい認識と積極的な対応をお願い申し上げたいと思います。
 野上電鉄問題についてお伺いいたします。
 今、海南・海草地方で最も高い関心を集めている話題は、野上電鉄の廃止問題であります。野上電鉄は、海南・海草地方にとっては先人の残していただいた貴重な、二度と得がたい財産であります。それだけに、慎重な対応がなされなければならないと思います。一昨年十二月の野上電気鉄道株式会社取締役会における鉄道、バス廃業の方針決定以来、沿線自治体はもとより、地域住民も一体となって鉄道存続の運動が展開されてまいりました。しかしながら、乗客の減少、鉄道施設の老朽化、約十三億円に上る累積赤字などにより経営が圧迫され、本年四月以降、鉄道廃止のやむなきに至ったことは、まことに痛恨のきわみでございます。四月以降、野上電鉄にかわってバスが運行されることになりました。地域住民にとっては、代替の交通機関が確保されるに至ったことは、とりあえず一安心といったところでございますが、昨年二月議会において私はこの問題を取り上げ、バス運行になった場合、国道三百七十号線が狭隘であり、現在でも慢性的に見られる交通渋滞が一層拡大されることについての懸念を指摘いたしました。四月からは、この道路をバスが一日二十八往復走ることになります。特に、朝夕の大渋滞が予想されるのであります。県はこの対策についてどう取り組もうとされているのか、短期的にはどうされるのか、長期的にはどうされるつもりなのか、お伺いをいたします。
 また、海南市野上中から野上町小畑間の鉄道廃線敷を活用して道路整備を行うとのことでありますが、その詳細計画をお聞かせいただきたいと思います。さらに、その他の鉄道廃線敷をどう活用されるのかについても、あわせお聞かせいただきたいと思います。
 次に、頭脳立地構想についてお尋ねいたします。
 国の産業立地政策のうち、本県では初めての本格的なプロジェクトとなった頭脳立地構想については、その導入段階から大いなる関心を抱き、県当局と一緒になって積極的に取り組んでまいりました。平成二年四月、近畿では初めてという地域指定があり、その後、同年十月には第三セクターとして株式会社和歌山リサーチラボがスタートし、平成三年四月には待望久しかった地域振興整備公団の現地開発所が開設されるなど、文字どおり国、和歌山県、海南市が三位一体となって取り組んでいただきました。そして今、まさに水と緑にあふれた海南インテリジェントパークとしてその全容をあらわしつつあることは、まことに感慨深いものがございます。
 時あたかも、本年九月には関西国際空港が開港され、相前後して和歌山マリーナシティが完成するなど、この地域を取り巻く環境は抜本的に改善されてまいります。時代状況としては厳しいものがございますが、私はこの施策については我が国産業のトレンドを先取りしたものであり、先見性に富んだ賢明な選択であったと、今もかたく信じております。それだけに、何としてでも所期の目標どおり事業の達成を図らなければなりません。宝の持ちぐされにするわけにはまいりません。県でもこれまで積極的に取り組んでいただいてまいりましたが、ぜひとも全国のモデルとなるよう、今後一層のご尽力をお願いいたしたいと思います。株式会社和歌山リサーチラボの社長でもある知事の、本プロジェクト推進に当たっての決意のほどをお聞かせいただきたいと思います。
 以上で私の質問を終わりますが、最後に改めてごあいさつをさせていただきたいと思います。
 先輩・同僚の皆さん、知事初め県職員の皆さん、十一年間にわたり、本当に温かいご指導、ご交誼を賜り、まことにありがとうございました。おかげで、精いっぱい頑張ることができました。そして、自分にうそのない充実した県会議員生活を送らせていただきました。心から感謝申し上げます。
 私は、今後も地方自治行政のあるべき姿を目指して実践を積み重ねてまいる所存であります。どうか、今後ともの変わらぬご指導とご交誼のほどを衷心よりお願い申し上げます。皆様の本当に温かい気持ちに心から感謝を申し上げまして、ごあいさつとさせていただきます。どうもありがとうございました。
○議長(宗 正彦君) ただいまの石田真敏君の質問に対する当局の答弁を求めます。
 知事仮谷志良君。
 〔仮谷志良君、登壇〕
○知事(仮谷志良君) 石田議員にお答え申し上げます。
 石田議員には、新しい目標を目指して邁進中でございますけれども、最後の質問をいただいたわけでございます。十一年にわたる県政への叱咤激励に対して心から感謝申し上げるとともに、ひとしお感慨深いものがございます。
 お話ございました和歌山外環状線の見通しの問題については、おかげをもちまして着々と進みつつあるわけでございます。また県立医大については、私にとりましても非常に重大な課題でございます。数々のご叱責をいただきましたが、平成六年度から着工することになり、お世話になりましたことを心から感謝申し上げる次第でございます。さらにまた、関空の全体構想の実現のために最大の努力をせよとの要望でございます。これに向かって邁進してまいりたいと思います。
 さて地方の問題について、石田議員から出生率の減少の問題をとらえてのお話がございましたけれども、これは一に海南市のみならず県下の問題であるし、全国的な問題でもあるわけでございます。
 私も、県政を行う上において、地域の活性化を図るためには交通網の整備はもちろん、地域産業の高度化や経済基盤の充実などを目指して、国に向かって各省庁の協力を得ながら、諸施策を活用しながら進めてまいったわけでございます。また、ふるさと創生事業を契機に、ふるさとづくり等にも取り組んでおるわけでございます。
 しかしながら、過疎化の進行の歯どめ、また老人にも若者にも住みよい町づくりを一層進めていくためには、今以上に地方行政能力の飛躍発展が必要であると思っておるわけでございます。このためには、国土計画をつくるとともに、国の地方への権限移譲、地方独自の財源の確保が不可欠であると考えておるわけでございます。
 国においても、平成五年六月に初めて国会で地方分権に関する決議がなされました。また、今国会においても地方自治法の改正が提出されるということを聞いておるわけでございます。今まさに、地方自治の充実強化の方向に世の中が動きつつあると考えられるわけでございます。地方分権にとって絶好の機会かと存ずるわけでございます。臨時行政改革推進審議会の答申に盛られた地方分権関連法の早期成立、また地方公共団体の財源確保のための地方財源の充実を含めた地方自治体の自治能力の強化をなお一層積極的に進めてまいらなければならないと存じておるところでございます。
 次に、頭脳立地構想でございます。
 お話にもございましたけれども、我が国の産業構造は重厚長大型から知識集約型へ転換しつつあるわけでございます。特に本県の産業構造は、鉄鋼、石油等の素材型産業の比率が非常に高いわけでございます。今後の産業構造といたしましては、ハイテク産業や情報関連産業などの知識集約型産業の集積を高め、産業構造の高度化を進めていかなければならない、これが本県のこれからの大きな目標だと考えておるわけでございます。このため、近畿では初めて頭脳立地構想の指定を受け、研究所や情報関連産業などの産業の頭脳部分の集積を図ることによって地域経済の活性化を目指しているところでございます。本年夏には約二十ヘクタールに及ぶ海南インテリジェントパークの竣工が予定されておりますし、またシンボル施設としての株式会社リサーチラボの社屋着工が予定されるなど、本プロジェクトにおける基盤づくりは着実に進展しているわけでございます。
 時あたかも関西国際空港が開港されるわけでございまして、交通網においても、情報においても、あの地域は絶好の場所であります。また、マリーナシティができるわけでございます。リゾートと、そうした研究事業とが相連関するわけでございまして、今後最大のプロジェクトとして進めてまいりたいと思っておる次第でございます。
 以上でございます。
○議長(宗 正彦君) 土木部長山田 功君。
 〔山田 功君、登壇〕
○土木部長(山田 功君) お答えを申し上げます。
 まず、仮称「和歌山外環状道路」でございます。
 国道三百七十号については、国道四十二号から幡川までの間一・二キロメートルが改良済みでございまして、幡川から重根間○・七キロメートルが街路事業として事業中でございます。また重根から木津間については、地域の開発状況、将来の交通需要、地元の協力体制等を勘案しながら、その整備計画の検討を進めているところであります。また四百二十四号、岩出野上線については、おおむね改良済みでございます。泉佐野岩出線については、粉河加太線以北のバイパス一・二キロメートルを昭和六十三年度に事業化し、さらに以南のバイパス一・四キロメートルについても平成五年度に事業化をし、現在その早期整備に向け、努力中でございます。また、国道二十四号以北○・九キロメートル間の現道拡幅部分及び根来から府県間までの三キロメートルについても、その早期事業化に向け、努力をしているところでございます。
 大阪府側については、府県界から泉南市金熊寺間四キロは、バイパスを含め種々調査を行っており、平成六年度から地元説明に入る予定であり、金熊寺から泉南インターを経由して樽井に至る五・二キロメートルについては、関空開港までに暫定二車線で概成を図るように努力中と聞いております。このルートについては、和歌山の外環状道路としての広域的な性格を有しております。
 議員を初め関係各位のご尽力により、順次整備の促進が図られてきたところでございますが、今後とも早期整備に向けてなお一層努力をしてまいりたいと存じます。
 野上電鉄問題でございます。
 現在のバス路線は、道路の幅員が四から五メートル前後でございます。バス等大型車の通行に適さない状況であるため特に幅員が狭く、交通の隘路となっている海南市野上中から野上町小畑間四・四キロメートルを野上電鉄の廃線敷を利用して幅十三メートルのバイパスの整備を行うことといたしております。来年度には現地測量を行うとともに、地元の協力をいただきながら用地買収を進めてまいりたいと存じます。また、野上中から日方間六・九キロメートルのうち駅東区画整理、並びに重根区画整理の地区については事業目的用地として確保し、また残る区間についても自転車・歩行者道、及び都市施設など有効利用を図るべく、今整備手法等について検討を進めておるところでございます。さらに短期的には、海南市重根から野上町下佐々までの間について、交通の安全確保のため路肩ののり起こし、既設排水溝への溝ぶたの設置、専用電柱の移転等を行いまして、路肩を確保することによって安全対策を図るべく現在協議中であり、地元同意を得つつ着実に実施をしてまいりたいと存じます。
 以上でございます。
○議長(宗 正彦君) 企画部長佐武廸生君。
 〔佐武廸生君、登壇〕
○企画部長(佐武廸生君) 野上電鉄問題についてのご質問にお答えいたします。
 野上電鉄廃線に伴う交通渋滞の緩和対策についてでございますが、平成五年六月、野上電鉄が株主総会で会社解散の方針を決定して以来、野上電鉄対策協議会において会社解散後の交通手段については、沿線住民の交通手段を確保するという観点から、平成五年八月、専門家に調査を委託し、交通手段のあり方について具体的に検討が行われ、その結果、平成五年十一月十日に開催された対策協議会においてバス化の方針が決定されたところでございます。この方針決定に基づき、地元運送業者である大十運送株式会社が対策協議会の推薦を得て、路線バス事業を野上電鉄から譲り受ける旨の申請を行い、三月一日に運輸省から認可されてございます。その後、三月八日に運輸省から野上電鉄が三月三十一日をもって解散することについても認可されてございます。
 議員お話しのとおり、一日二十八往復のバスが運行されることとなる国道三百七十号については、交通渋滞の原因となる道路狭隘箇所の改良について海南市、野上町、美里町からの要望も受け、短期的、長期的な両面から、地元市町も含め、関係部局と検討を進めているところでございまして、バスの定時性の確保に積極的に取り組んでまいりたいと存じます。
 以上でございます。
○議長(宗 正彦君) 総務部長木村良樹君。
 〔木村良樹君、登壇〕
○総務部長(木村良樹君) 地方の問題についての取り組みが今どうなっているかというご質問にお答え申し上げます。
 さきの石田議員のご提言を受けての調査研究会でございますが、総務部内に市町村振興調査研究会を設置して主査クラスの若手を中心に調査研究を行うとともに、企画部内の県勢活性化推進研究会とも連携して相互に知恵を出し合い、議論をして研究を深めているところでございます。
 研究会での議論の一端を紹介いたしますと、若者が定住するためには就業機会の確保が必要であり、ふるさと財団融資をもっと活用して企業誘致を行うべきこと、住宅等生活環境の改善のため公共投資による基盤整備をさらに積極的に行うべきこと、文化、スポーツ等の施設整備を進め、若者に魅力ある地域社会をつくり出していくこと等が議論されているところでございます。さらに、定住人口の増加方策だけでなく、交流人口の増加を地域の活性化に結びつけることも肝要であり、このために各種イベントの開催や知識人、文化人の招聘を積極的に行っていく必要があるのではないか、さらにはこのようなことを効果的に行うためには、もっと広域的な結びつきを強めていくよう誘導していく必要があるのではないかといったようなこともこの研究会では話し合われております。
 いずれにいたしましても、決め手になる特効薬が簡単に見出せる問題ではなく、平成六年度にも引き続き討論し、研究を行い、これらのことを具体化するための施策をより深く研究してまいりたいと考えております。
○議長(宗 正彦君) 医科大学学長駒井則彦君。
 〔駒井則彦君、登壇〕
○医科大学学長(駒井則彦君) 県立医科大学の将来像についてお答え申し上げます。
 医科大学の建設については、議員からお話がありましたように、県議会並びに各界の皆様方からこれまで多大のご協力をいただき、いよいよ着工の年を迎えるにことになり、感慨深いものがございます。もとより、大規模な事業でございますので、県当局と十分協議しながら鋭意取り組んでいるところであり、現在のところ、関係作業は順調に進行しております。
 医科大学の目的は、申すまでもなく有能な医師を育成することにあり、そのため研究施設や図書館の充実、学生や教職員の福利厚生施設の充実などを図っていきたいと考えております。また、医学医療を向上発展させ、高い医療水準を維持しながら県民の福祉に貢献するため、附属病院には悪性新生物に対する先進的治療を行う集学的治療病棟、今後ますます発展が予測される内視鏡手術やカテーテルによる血管内手術などの先進的医療部門、中央手術部の強化を図るなど、高度な医療にも対応可能な計画といたしております。また、患者のニーズに応じるため、病棟部門の充実を図るとともに、第一線で活躍している医師や医療従事者に対する教育の場としての生涯教育研修施設も設置することにいたしております。
 医科大学の移転整備により、県域全体の医療体系の中核として、新しい医療の開発と県民に対する高度な医療の提供が可能となります。医科大学で育成した高度の医療技術を持つ医師を県内の診療所や病院へ派遣することにより、地域の医療水準を向上させ、県民の健康福祉に多大の貢献ができるものと確信しております。今後とも、皆様方のご指導、ご協力をお願い申し上げる次第でございます。
○議長(宗 正彦君) 答弁漏れはありませんか。──再質問を許します。
 〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(宗 正彦君) 再質問がございませんので、以上で石田真敏君の質問が終了いたしました。
 これで、本日の質疑及び一般質問を終わります。
 明日も定刻より会議を開き、質疑及び一般質問を続行いたします。
○議長(宗 正彦君) 本日は、これをもって散会いたします。
 午後二時五十分散会

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