平成5年2月 和歌山県議会定例会会議録 第2号(高瀬勝助議員の質疑及び一般質問)


県議会の活動

○議長(馬頭哲弥君) 質疑及び一般質問を続行いたします。
 17番高瀬勝助君。
 〔高瀬勝助君、登壇〕(拍手)
○高瀬勝助君 お許しをいただきまして、質問をさせていただきます。
 昨年三月、緊張の中、この壇上で初質問をさせていただいて、はや一年が過ぎました。本日、平成五年二月議会一般質問の初日に当たって、日ごろから私がライフワークとして取り組んでいるスポーツ振興と福祉問題について質問させていただきますので、当局のご答弁をよろしくお願いいたします。
 まず、スポーツ振興について、何点かにわたりお伺いしたいと存じます。
 連日、テレビや新聞等で報道されておりますように、選抜高校野球やプロ野球、また初めて開催されるサッカーのJリーグを初め、スポーツ界はファン待望のシーズンインとなりました。また、大相撲大阪場所に引き続く和歌山巡業も前人気は上々のようであり、みずから実践する場合においても、あるいは観戦する場合においても、スポーツは私たちにとって切っても切り離せない営みであると痛感させられる次第でございます。
 私は、昨年の二月県議会においてもスポーツの振興に関して質問をさせていただいたところでありますが、学生時代からスポーツ界でお世話になり、以後、今日まで先輩や友人、あるいは後輩といった多くの仲間との交流を深める中で、スポーツの持つすばらしさを肌身をもって実感しており、まだまだ修行中ではありますが、いろいろな意味で人間を大きくしてもらったと感謝しているのでございます。仮谷知事は、常々、スポーツの振興を図っていくためには、その頂点は高く、またすそ野の広い施策が大切であると申されておりますが、私も全く同感であります。
 ところで、本県スポーツ界の現状、中でも競技スポーツについて申し上げますと、ご承知のように、昭和四十六年の第二十六回黒潮国体開催を契機に、全国都道府県の中でも常に中位以上の成績を確保し、これまでに多くの名選手を生み出すなど、まことに輝かしい成果を上げて、スポーツ県和歌山、強い和歌山として内外ともに高い評価をいただいてまいりました。こうした実績は、みずからもかつて柔道の選手として活動され、スポーツをこよなく愛する県体育協会会長でもある仮谷知事の強いリーダーシップによるものと敬意を表する次第でございます。
 しかしながら、一昨年の第四十六回石川国体、昨年の第四十七回山形国体において、総合成績がいずれも四十二位という低調な結果に終わったことは、国民体育大会の成績が一般的に各都道府県の競技水準のバロメーターとも言われているとおり、本県の競技力は残念ながら低下したと言わざるを得ないのであります。
 スポーツは、勝ったとか負けたとかといった勝敗、すなわち結果にこだわることも大切でありますが、昨年の質問でも申し上げたとおり、より高い水準の技能や記録に挑戦するため、みずからを厳しく律し、その目的に向かって日々努力する過程の中で剛健な身体を形成するとともに、礼節、勇気、公正及び不屈の精神を体得させる最適の人間形成の場であり、また一生を通じて理解し合えるような多くの友を知り、友情を育てる場ともなり、こうして成長した若者は活力ある地域社会をつくる上で本当に貴重な人材となり得るものだと考えているものでございます。
 冒頭に申し上げたとおり、縁があって私も随分長い間スポーツに親しみ、またスポーツ団体のお世話をさせていただいてまいりましたので、貴重な人材育成の場となる本県競技スポーツが低下してきたことについては大変憂慮しているところでございます。平成六年の世界リゾート博開催をばねに、今まさに二十一世紀に向かって本県が大きく飛躍発展を遂げようとしているとき、何よりも必要とするのは確固たる人的基盤、すなわち人材の確保であり、そのためには長期的な視野に立った全県的な取り組みが必要であると確信するものであります。幸いなことに、こうした本県の現状を踏まえ、二十一世紀に向けてのスポーツ振興方策について、現在、県スポーツ振興審議会に諮問していただいていると聞いておりますので、私はここであえて答弁は求めませんけれども、どうぞ私の申し上げた点についてご理解をいただきたいと存じます。
 次に、ただいま申し上げた低調ムードにある本県競技スポーツの威信回復と申しますか、レベルアップについてであります。
 私は、スポーツ団体や選手一人一人の努力がまず大切であろうと思っております。幸いなことに、私の知る限りにおいてはスポーツ関係者一同、選手ともども懸命に取り組んでおられ、こうした活動には従来、支援をいただいているところでありますが、日々の練習や試合、あるいは遠征、合宿のための競技力向上対策費、いわゆる選手強化費としての資金的な援助について、より一層のご理解をお願いするものであります。
 本来、スポーツ活動は、みずからの健康や体力の増強を目的として行うものであり、これに要する経費は自己負担が原則ではありましょうが、現在、スポーツ少年団を中心とする小学生の活動はもちろん、中高校生や大学生、社会人に至るまで、強くなりたい、スポーツ活動を通じて自己を磨きたいと考えておられる多くの県民の方々に資金的な支援をすることも必要なのではないかと思っているのでございます。その方策については、県予算だけで負担するのではなく、国や他の都道府県の多くにおいて官民一体となったスポーツ振興基金が設置されているともお伺いしておりますので、こうしたことも含め、平成五年度に向けての競技力向上にかかわる今後の支援について、教育長にお伺いしたいと存じます。
 次に、資金的な支援と同様に大切なスポーツ活動の拠点となるべき施設の整備についてお伺いをいたします。
 過日、新聞等にも報道されておりましたが、和歌山操駅跡にメーンアリーナ、サブアリーナを含む多目的ホールが建設されるとのこと、どのような中身に仕上げていくかは別の機会に申し上げるとして、本県の地域活性化はもちろんのこと、私の地元でもある宮前地区の発展にも大いにつながることであり、まことに結構なことと、もろ手を挙げて賛同するものであります。
 県有の体育施設は、相撲場が昭和三十六年に建設されたのを初め、陸上競技場や県立体育館が昭和三十九年に、また県立武道館が昭和四十三年に建設されるなど、全国的に見ても比較的早い時期に建設されたものが多く、以後、三十年近くが経過する中で一部老朽化が見られ、また設備等においても十分とは言えない現状にあります。
 このたびの多目的ホールの建設計画を契機として、二十一世紀に入ってからの本県の一大ビッグイベントともなる二巡目国体を想定し、その誘致や主会場となるべき場所の選定等を含め、長期的な計画のもとに総合運動公園の整備を図っていかなくてはならないと思う次第であります。この点、知事にご所見をお伺いいたしたいと存じます。
 次に、スポーツイベントの誘致、開催についてでございます。
 例年、正月の国立競技場にはサッカーやラグビーの熱戦を観戦するため超満員の観客が詰めかけることは、ご承知のとおりでございます。東京のことはさておき、本県でも昨年行われたサッカーのJリーグである鹿島アントラーズとサンフレッチェ広島の試合には、紀三井寺陸上競技場の正面スタンド、バックスタンドともほぼ満員に近い観客が入ったと聞いておりますし、また県立体育館では日米男子対抗バレーが、全国のファンも含め、これまた満員の観客を集めたようであります。こうした事実が物語っておりますように、大きなスポーツイベントを誘致、開催すれば、ただいま申し上げたように、地理的な問題は別として、県内はもちろん、広い地域の方々にも関心を持たれ、多くの観衆が集まるものだと確信いたしておるのであります。
 来年の世界リゾート博には、ヨットのレーザー級世界選手権が県当局並びにヨット関係者のご努力により開催されると聞いておりますが、関西新空港の開港を控えて、多目的ホールの建設も進む中、こうしたスポーツのビッグイベントを今後、積極的に誘致、開催し、地域の活性化に結びつけてはどうかとご提案申し上げる次第であります。人が多く集まり話題になることが、和歌山を知ってもらい、またスポーツへの一層の理解が深まることにつながり、その中にこそいろいろな意味での発展が期待でき、地域活性化の一助になるものと思いますが、いかがなものでございましょうか。
 以上のような観点から、多目的ホールの建設等を考慮しつつ、スポーツイベントの積極的な誘致、開催について、教育長のご所見をお伺いしたいと存じます。
 続きまして、障害者対策についてお尋ねいたしたいと思います。
 県挙げて取り組んでまいりました国連・障害者の十年も、昨年末をもって終了いたしました。県当局の積極的な施策の推進によって着実な成果をおさめた十年であったと、私は率直に評価いたしております。しかしながら、社会経済の進展とともに新しい課題や問題も発生しているところであり、さらなる障害者対策の充実をお願いするものでありますが、本日は障害者対策のうち、特に精神薄弱者の社会自立の促進の問題に絞り質問いたしたいと存じます。
 社会自立ということは、精神薄弱者の方が地域社会において地域の人々とともに社会生活を営むことであります。その基本は、一般企業への雇用の促進であると言っても過言ではないと思っております。精神薄弱者の一般企業への雇用状況については、県当局のご努力と事業者の皆様のご理解、ご協力によって年々増加の兆しが見えているところでありますが、いまだその実態は低位であると言わざるを得ないのであります。
 こうした一般企業への厳しい雇用状況の中で、今、精神薄弱者授産施設の役割がますます増大していると伺っております。この授産施設は、一般企業に雇用されることが困難な精神薄弱者が社会自立を図るための職業的訓練や社会適応訓練等を受ける場であると同時に、働く場でもあります。
 現在、本県には認可授産施設として、和歌山市にあるつわぶき授産工場を初め八施設が設置され、約三百名の精神薄弱者の方が利用しておられると伺っております。また、それぞれの施設においては、個々の精神薄弱者の持っている能力を育てるための適切な指導訓練を行うとともに、職業を与え、あるいは施設によっては一般企業での実習を実施する等、精神薄弱者に働く喜びと社会自立への意欲や自信を高めるため真剣な取り組みがなされておりますし、精神薄弱者の方自身もまた懸命に努力されているとのことであります。
 こうした結果、施設利用者のうち一般企業に雇用された者は平成三年度で十一名、平成四年度は六名で、二年間で十七名という実績を上げておりますし、また賃金についても、一人月平均にすれば一万四、五千円と自立を行うには極めて低い賃金でありますが、精神薄弱者の社会自立にとって非常に大きな使命を果たしているところであります。こうした授産施設はまことに重要であり、一般企業に適応できる精神薄弱者を育成し、より高額な賃金を確保するため、授産施設の一層の機能の充実が必要であると考えている次第であります。
 平成五年度当初予算において、高収益授産科目開発事業が計上されております。これは、平成四年二月県議会における和田正人議員のご提言にも沿うものであり、今私が述べてきた授産施設の機能の充実につながるものであると思いますが、その内容とこの事業によりどのような効果が期待できるのか、民生部長のご答弁をいただきたいと思います。
 最後に、高齢者福祉対策の取り組みについて質問いたします。
 先般、厚生省が老人保健福祉マップを発表いたしました。これにより本県の状況を見てみますと、以前から整備が進んでいる特別養護老人ホームの整備率では近畿圏では断然トップ、全国でも十番台の高水準でありますし、施設整備に比べおくれていたとされる在宅老人に対する福祉サービスも、かなめとなるホームヘルパー事業は近畿でトップの都道府県中第十三位、ショートステイ事業も全国十番台、デイ・サービス事業は全国二十番台ではありますが、伸び率は全国で一位となっており、着実な成果を上げております。今後とも、高齢化が全国より進んでいる高齢化先行県として、なお一層の福祉サービスの充実を期待し、お願いをするものでありますが、ひとまず福祉和歌山の実現を県政の柱に掲げ、高齢者対策に積極的に取り組んでいただいた知事のご努力がこの数字として実ったものとして高く評価いたしたいと存じます。しかしながら、できるならば、これらの福祉サービスのお世話にならない、あのきんさん、ぎんさんのような元気いっぱいのお年寄りになってもらいたいものであります。
 厚生省では、日本の寝たきり老人が全国で七十万人おり、近いうちに百万人に達すると推計しておりますが、寝たきりになると本人も大変ですし、そのお世話をする家族の苦労は本当に大変だと聞いております。和歌山県のお年寄りが寝たきりにならず、いつまでも健康で生き生きと生活できるための施策にも十分意を用いていただきたいと考えますが、知事のご所見をお伺いしたいと存じます。
 しかし、残念ながら、お年寄りも高齢になればなるほど、どうしても寝たきりになったり、老人性痴呆症にかかったりする方の割合が高くなってきます。このような方々にはきめ細かな福祉サービスの推進をなお一層進めていただきたいと考えますが、とりわけ、最近大きな問題となっているのが痴呆症のお年寄りに対する対策であります。重度となると、あちこちを徘回したり、奇声を発したり、布団や壁をむしったり、最悪の場合は自分の排せつ物をもてあそぶ上に、朝と夜が逆転して家族が夜一睡もできないといった事態も出てきているのであります。この対策について、民生部長のご答弁をいただきたいと思います。
 以上で、私の質問を終わります。ありがとうございました。
○議長(馬頭哲弥君) ただいまの高瀬勝助君の質問に対する当局の答弁を求めます。
 知事仮谷志良君。
 〔仮谷志良君、登壇〕
○知事(仮谷志良君) 高瀬議員にお答え申し上げます。
 スポーツの振興でございます。
 高瀬議員から、過去の経験からしてのスポーツ振興についてのご提案をいただいたわけでございます。また、最近の国民体育大会における県の成績が四十二位という点を指摘されたわけでございます。
 私も、スポーツは「底辺は広く、頂点は高く」ということをスローガンにしておるわけでございますけれども、そうした競技力が弱ったという実情について非常に残念に思っておるわけでございます。私も、体協の会長をさせていただいておりますので、選手強化対策本部会議に出席していろいろ検討しているわけでございます。この選手強化についても、話ございましたように、競技力を強くすることは自分を鍛えることでもありますし、また多数の友人を得て地域の活性化にもつながるものでもございますので、競技力ということについてなお一層配慮していかなければならないと思っております。
 それと関連して、施設の充実でございます。
 これについては、後ほど教育長から答弁いたしますけれども、県、市町村、各種団体とも施設の充実には努力しておるところでございますし、また屋内の体操場だけではなしに、河川敷等の活用によるスポーツ広場という形も積極的に進めてまいりたいし、さらに、現在計画中の陸上等を行うことができる大規模ホールについて検討を進めており、立派な大会ができるような多目的ホールをつくりたいと思っておるわけでございます。そしてまた、各種のスポーツ大会、全国的な大会を開催したらいいじゃないかという提言に対しても、私もさように存じておるわけでございます。
 また、国民体育大会の開催が本県スポーツ振興の面に果たした役割は非常に大きいものがございますし、今後とも大きいと思いますので、各都道府県の動向を見ながら、できるだけ早い機会に名のりを上げるべきではないかと思っております。
 また総合運動公園についても、この議会でも質問ございましたけれども、国民体育大会の開催の見通しも念頭に置きながら、総合的な視点に立ってその整備方針を決めてまいりたいと思っておる次第でございます。
 それから、高齢者が生き生きと健康で生活できる対策についてでございます。
 まず、健康づくりにつきましては、健康教室や各種の老人のスポーツ大会等を開催して健康づくりに励んでおりますし、また長寿大学や洋上老人大学の長寿丸で九州へ参るといった事業を行い、あるいは高齢者の作品展等を行って生きがいづくりを進めております。そのほか、行政と地域とが一体となって行う高年齢者対策に取り組む団体等に対しての補助等も行っておるわけでございます。
 また、本年度から喜の国いきいきキャンペーンというのを展開しており、その一環として、子供から老人まで一緒になってやれる喜の国いきいき体操というのをつくりました。とにもかくにも、県民みんなが一緒になって健康づくりに励むという形を積極的に進めてまいりたいと考えております。
○議長(馬頭哲弥君) 民生部長吉井清純君。
 〔吉井清純君、登壇〕
○民生部長(吉井清純君) まず、障害者対策についてお答えをいたします。
 議員お話しのとおり、授産施設が精神薄弱者の社会自立の促進に大きな役割を果たしている現状の中で、その機能を充実することは極めて重要な課題であると認識いたしておるところであります。
 このたび予算計上いたしました高収益授産科目開発事業については、集約型高収益農業生産を行うもので、自動薬剤噴霧器や自動空調設備等、先進技術を導入した三百三十三平米のプラスチックハウスを由良あかつき園に設置し、農林水産部や地元農業協同組合の技術指導のもとに野菜や花卉の育苗並びに栽培を行うものであります。
 また、本事業の効果についてでありますが、精神薄弱者の技術の習得や高賃金の確保など、精神薄弱者の社会自立の促進に大きな効果を期待しているところでございます。あわせて、他施設、他地域への波及についても、その可能性を探るモデル事業として考えてございます。
 次に、高齢者福祉対策についてでございます。
 議員ご指摘のとおり、在宅において痴呆性のお年寄りを介護されているご家族のご苦労は大変なものでございます。このため、ホームヘルプ事業、ショートステイ事業、デイ・サービス事業など、いわゆる在宅三事業を中心として要援護老人対策を進めているところでございますが、とりわけ痴呆性老人を対象に毎日通所できるデイ・サービス事業も本年度から開始いたしたところであります。また、痴呆性老人を介護する家族の相談に応じたり、訪問指導を行うための在宅介護支援センターを九カ所設置したところであります。さらに、県単独事業といたしまして、痴呆性老人の介護ノーハウを持っている特別養護老人ホームで在宅介護者の相談や処遇研修等を行うための痴呆性老人介護相談所を県下八カ所の施設で実施しているところであります。今後とも、なお一層痴呆性老人対策に取り組んでまいる所存でございます。
 以上でございます。
○議長(馬頭哲弥君) 教育長西川時千代君。
 〔西川時千代君、登壇〕
○教育長(西川時千代君) スポーツ振興の二点についてお答えいたします。
 本県の総合的な競技力については、議員ご指摘のとおり低下している状況にございます。したがいまして、スポーツを通しての人づくりという観点を踏まえながら、なお一層競技力向上のための施策を推進する必要があると考えております。
 そのための支援についてでございますが、従前より重点施策の一つとして、県体育協会が行う種々の競技力向上対策事業に対して補助してきたところですが、本年度はさらにジュニア層の育成強化のための経費を増額いたしました。また平成五年度に向けては、スポーツ県和歌山推進事業として企業スポーツの活性化や、今後広く本県スポーツを振興していくため、基金などその方策を検討する事業や、地域に根差したスポーツの定着を図り、スポーツを通じての特色ある町づくりを目指した、うるおい町づくり特定市町村スポーツ指定事業を新規事業としてお願いしているところでございます。今後、従来の施策に加え、これらの新規事業を有効に活用するとともに、県スポーツ振興審議会のご意見をいただきながら、指導者の資質向上や学校、企業のスポーツクラブへの訪問、激励を積極的に行うなど、より一層のレベルアップを図ってまいりたいと存じます。
 次に、スポーツイベントの誘致、開催については、議員ご提言のとおり、スポーツの振興や地域の活性化にとって重要であると考えてございます。
 現在、本県では年間を通じて、近畿大会、西日本大会や各種競技の全国大会など、平均十回程度開催しております。しかしながら、これらの大会は県内外から多くの観客が参加できるビッグイベント的な大会とはなり切れておらず、関係者中心の大会となっております。スポーツの振興を図り、これを地域の活性化につないでいくためにも、今後、関係競技団体と調整を図るとともに、多目的ホールのオープン等をも考慮に入れながら、ビッグイベントとなるスポーツ大会の誘致、開催に取り組んでまいりたいと存じます。
 以上でございます。
○議長(馬頭哲弥君) 答弁漏れはありませんか。──再質問を許します。
 17番高瀬勝助君。
○高瀬勝助君 ただいま、知事さん初め皆さんから答弁をちょうだいいたしまして、ありがとうございます。
 スポーツということで、特に和歌山県の場合、人口が最近では微増だということは伺っておりますけれども、県の活性化ということになればなかなか厳しいものがございます。ことし、来年にたくさんのイベントを抱えている中で、スポーツも一つの人間づくりの中で生かしていただくためにも、きょう質問させていただいた競技力の向上、施設の整備、イベント誘致という三つのものが一体となってこそ、Uターン組を含めて若者が戻ってくることになり、それに伴う事業所の誘致ということにもなろうかと、そんなことを常々感じております。
 皆さんの質問の中にありましたとおり、和歌山県としては予算編成上、これから来年に向かって税収の不足等、厳しいものもあるわけですけれども、人間それぞれの知恵を絞れば、まだまだ和歌山県にはたくさんの恵まれた自然の中ではぐくむものがあるはずだと思っております。
 そういう意味で、スポーツを柱とした中から人間形成、そして県勢の発展につながればと思いますので、どうか今後ともなお一層そうした事業への取り組みをお願いする次第でございます。
 次に、授産施設の整備の件で民生部長からご答弁をいただきましたが、これから、健常者の中で身体障害者の皆さん方が同じように頑張って仕事ができるような──施設に入ってしまえばその中で閉じこもってしまうのではなしに、授産施設を一つのステップとして社会への復帰が図れるように、この計画されたものをこれからの一つの大きな柱の事業として民生部に取り組みをお願いする次第でございます。
 以上、要望としてお願いいたします。
○議長(馬頭哲弥君) ただいまの発言は要望でありますので、以上で高瀬勝助君の質問が終了いたしました。
 これで、本日の質疑及び一般質問を終わります。
 明日も定刻より会議を開き、質疑及び一般質問を続行いたします。
○議長(馬頭哲弥君) 本日は、これをもって散会いたします。
 午後二時四十二分散会

このページの先頭へ