平成4年12月 和歌山県議会定例会会議録 第2号(森 正樹議員の質疑及び一般質問)


県議会の活動

 午後一時三分再開
○副議長(大江康弘君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
○副議長(大江康弘君) 質疑及び一般質問を続行いたします。
 42番森 正樹君。
 〔森 正樹君、登壇〕(拍手)
○森 正樹君 ただいま議長から質問を許されましたので、一般質問をさせていただきます。
 初めに、関西国際空港に関する諸問題についてお尋ねをいたします。
 まず全体構想についてでございますが、近年、「国際貢献」という言葉が広く喧伝されるようになりました。すなわち、GNP世界第二位の経済大国日本に対して、国際社会の中で果たすべき応分の責任分担を求める声が世界各国から起こってきているのでございます。米以外にこれといって一〇〇%国内で産出することのない無資源国日本は、例えば一次エネルギーの海外依存度という数字で見てまいりますと九〇・一%で、世界の主要四十カ国の中で第一位であることを見ても明らかでございます。そのような日本は、東南アジアを初めとして南北アメリカ、アフリカ、ヨーロッパ、豪州等、世界の大多数の国々との貿易によって利潤を上げ、世界有数の経済大国に発展してまいりました。
 今、世界が日本に求めているのは経済大国にふさわしい国際の場での貢献であり、積極的なかかわりであります。PKO平和協力やODAがまさにそれであり、今後ますます我が国の国際社会への積極的な参加を望む声が強くなってくるものと思われます。一方ではまた世界じゅうで、我が国が貿易による経済的利潤の追求に偏り、先進国にふさわしい社会資本の整備に力を入れていないことに対する不満の声が強くなってまいりました。
 日米構造協議の席上、アメリカ合衆国が我が国に対して要求していた項目のうちに、今後十年間で四百三十兆円の公共事業を実施するというのがございますが、まさにこれこそ、図らずも先進国、経済大国にふさわしい社会基盤の確立を忘れていたことを指摘された形となったのであります。残念ながら、アメリカを先頭にした諸外国からの指摘は当たっていると言わざるを得ません。経済大国にふさわしいゆとりと豊かさを国民一人一人が享受しているとは言えないからであります。
 本論に戻りますが、我が国の表玄関とも言うべき国際空港一つをとっても、夜間の離着陸を大きく制限された欠陥空港しか持っていないのであります。世界のほとんどすべての国際空港が二十四時間運用のハブ空港として機能しており、また国際便、国内便が結節するいわゆるスーパーハブ空港であるわけでございます。
 そうした中で、新東京国際空港、大阪国際空港とも、世界の主要空港の中で設備の充足度、快適度、利便性など、すべての面でおくれをとり、航空関係者や利用者から欠陥の烙印を押されているのであります。このことへの反省から関西国際空港計画が生まれてきたことは、ご承知のとおりでございます。我が国がアジアのリーダーとして、それにふさわしいスーパーハブ空港を持つことは世界に対する日本の責任であり、一日も早い関西国際空港全体構想の実現は国際公約、国際的責任を果たすことにもつながるのであります。
 ところで、最近、アジアの各地で新しい時代に対応するスーパーハブ空港を建設する動きが具体化してまいりました。新ソウル空港、新香港空港等がそれであります。韓国は、仁川沖の二つの島の間を埋め立て、三千ヘクタールを超える大海上空港を計画しております。これは滑走路四本の空港になると言われておりまして、アジアのスーパーハブ空港を目指していることは明白でございます。しかも、韓国の大韓航空、アシアナ航空は、現在、我が国の東京、大阪、名古屋、福岡、新千歳はもちろん、仙台、新潟、岡山、広島、熊本、那覇等々、我が国の十五空港と路線を開設しておりまして、今後さらにこれがふえることも予測されます。
 我が国の航空需要の大きさと国際空港の欠陥度、それに関西国際空港の全体構想が遅々として実現化しないという現実を見据えまして、韓国は明らかに国策としてアジアのスーパーハブ空港づくりを進め、アジアにおける主導権を握ろうとしていることが考えられるわけでございます。
 かつて、ソウル─新潟線を開設するに当たり、大韓航空の日本担当者は周囲の採算性を疑問視する声に対して、日本のお客さんを韓国へ迎えるだけではなくて世界へお運びするんだと豪語したと聞いております。まさにソウルの金浦空港がアジアのスーパーハブ空港たり得ることを強い自信を持って表明した言葉と、印象的に聞いた次第でございます。
 一方、香港新空港の場合は、現在、香港政庁と中国政府の間で若干の意見の食い違いがあってぎくしゃくとしているように報道されておりますけれども、既に日本の大手企業と香港の地元企業とのジョイントベンチャーによって建設に着手されたようでございます。聞くところによりますと、加太の関西国際空港土取り工事に使用された超大型機材が香港新空港工事用に使用されるために発送が始まったということであります。
 また、シンガポールのチャンギ空港も機能の拡大充実を目指して整備が進められているわけでございますが、これら関西国際空港の競争相手となる空港は、いずれも一九九〇年代後半の完成を目指して急ピッチで工事に着手し、片や関西国際空港は、スーパーハブ空港の最低条件である全体構想の実現に向けてスタート台につく前にごたごたと今もめている段階であります。このような現状で果たしてアジアのスーパーハブ空港たり得るのか甚だ疑問であり、大きな危惧を抱くものでございます。
 用地買収や漁業補償にほとんど手間の要らない韓国新ソウル空港、香港新空港、シンガポール・チャンギ空港という名の三人のランナーは、既にスタート台をけって走り出しました。一方、関西国際空港という名のランナーは、スタート台の前で出資の分担などをめぐって運輸省という名のコーチともめている最中であります。一体いつになったらスタートするのでありましょうか。関西国際空港全体構想は、今るる申し上げたようなさまざまな観点から、我が国の威信をかけて一日も早く実現しなければならない命題なのでございます。
 そこで、お尋ねいたします。
 最近、全体構想の実現に対する関西全体の熱が少し冷えていることを危ぶむ声も聞かれるわけでございますが、知事、あなたは、第一に全体構想をめぐる情勢をどのように把握しておられるのか。第二に、全体構想の実現を難しくし、トーンダウンを招いている原因は一体何なのか。第三に、今後、全体構想実現に向けてどのような取り組みをしていくおつもりであるのか。お答えをいただきたいと思います。
 第二点、関西国際空港の国内便の大幅確保についてでございます。
 最近の報道によりますと、関西国際空港と大阪空港との間の国内便の割り振りをめぐり、運輸省と航空各社との話し合いが始まったと伝えられました。先ほど木下秀男議員のご質問にもございましたので、簡単に申し上げたいと思います。また、大阪府が航空会社等に対して行ったアンケート調査の結果も公表されました。これらの数値を見ておりますと、関西国際空港への国際線については運輸省の当初目標をオーバーする乗り入れ希望があったと言われておりますけれども、一方の国内線については当初の目標を大きく下回る希望が寄せられただけだと、そのように伝え聞いております。
 そこで、知事並びに所管部長にお尋ねをいたします。
 第一に、これらの報道やアンケート調査の数値について、国内便の大幅確保は厳しいものがあると考えられますけれども、実情はいかがでございましょうか。また、どのようにそれを分析しておられるのか。
 第二に、関西国際空港における国内便の確保を困難にしている原因が種々考えられると思いますけれども、それは何なのか。
 第三に、和歌山にとって、また関西全体にとって、ひいては我が国にとって国内便の大幅確保は何が何でも実現しなければならない命題でありますし、それが関西国際空港のスーパーハブ空港としてのグレードアップにもつながると思います。今後、その実現に向けてどのようなスケジュールでどう行動され、どう対応されようとするのか、そのお考えをお聞きしたいと思います。
 第三点、交通アクセス問題についてお尋ねいたします。
 関西国際空港は、多重アクセスが売り物の一つとなっております。これは関西国際空港から見て近畿北部、すなわち大阪市等の方から見た場合でありまして、本県を初め四国東部や奈良南部、三重県など、南部側から見た視点ではございません。本県からの交通アクセスという点ではまだまだ多くの課題を残しているのであります。
 第一は、鉄道アクセスについてでございます。JR、南海とも、空港連絡線とつなぐホームの形状が和歌山側から見るとスイッチバック式となり、使い勝手の面でまことにぐあいが悪いということ。第二は、和歌山からの直行便の運行について、JR、南海ともに採算性を盾に渋っているということ。第三に、大阪側から一時間に五、六便の直行便が運行される計画と聞いておりますけれども、それによって、例えば特急くろしおなどの在来便が大幅に減便されるのではないかというおそれがあるという点。第四として南ルートの問題でありますが、和歌山県を中心として近畿南部や四国東部の強い要望であり、これが実現するならば、今までに申し上げた幾つかの懸案事項の解消にもつながるわけでございます。その実現までには越えなければならないハードルがたくさん横たわっておりますけれども、我々百八万県民の悲願でもございますし、何としても実現をしなければならないと思います。以上四点について関係部長の明快なご答弁を賜りたいと思います。
 次に、「ウエルネス WAKAYAMA 世界リゾート博」についてお尋ねをいたします。
 ある報道によりますと、今は一日に一つのイベントが生まれる時代だと聞いておりますが、本県が県勢の浮揚を目指して、日本国内のみならず世界にアピールしていくまたとない絶好の機会であることは論をまちません。長らく低迷し続けてきた県勢の活性化は百八万県民のひとしく願うところであり、このリゾート博が県勢浮揚に向かう転換点になるものと確信をいたしております。したがって、そうした意味でリゾート博は是が非でも成功させなければなりませんし、失敗は許されないわけであります。官民一体となり、総力を挙げて取り組んでいく必要があろうかと存じます。
 ここ数年、いわゆるバブル経済がはじけたことによるリゾート熱の鎮静から、一部にリゾート博の成功を危ぶむ声があったり、またリゾートに対するいろんな考え方が伝えられておりますけれども、私は逆にこのバブル経済崩壊により、これまでブロイラーのように無理やり太らされたぜい肉部分がそぎ落とされ、本当の意味で身の締まった経済に支えられたリゾートが今後は定着していくのではないか、一時の流行ではない本物のリゾートが定着していくと、ある意味ではそのように楽観している者の一人でございます。
 一時の流行が去り、現実を見据えつつ着実な経済発展を目指していく中で、真に豊かさとゆとりを国民一人一人が体感できるような余暇時間の過ごし方、リゾートライフのあり方がこれから模索されていくことでありましょう。その意味でも、平成六年夏に行われる世界リゾート博は時宜を得たイベントであると思います。
 臨時行政改革推進審議会豊かなくらし部会──前熊本県知事・細川護熈さんが部会長でございます──の第二次部会報告の中で、我が国は「『生活先進国』を目指すべきである」として、次のように述べておられます。「日本は世界屈指の経済大国に成長した。しかし、国民の多くにとって、本当に豊かになったという実感が湧いてこない。これからは、生活の豊かさの面でも先進国を目指し、経済成長の成果を豊かな国民生活の実現に結びつける方向に向けて、制度・施策の大きな転換が必要である。同時に、世界とともに生きるという視点も欠かせない。(中略)『豊かなくらし』の目標として、人間性豊かな社会、環境を重視する社会、そして選択肢の多い社会の実現を目指したい。それに向けて、新しい社会システムを創造していかなければならない」、そのように言われております。
 ところで、世界リゾート博まであと五百八十四日となりました。半年後にはオープニングセレモニーも迎えるわけでございます。現在、最終の詰めの段階に入っておられると思いますけれども、以下数点にわたり関係部長のお答えを賜りたいと思います。
 第一に、企業、団体のパビリオン出展要請もほぼめどがついたと思われますけれども、最終的にどの程度の規模になるのか。現時点での数値についてご答弁を賜りたいと思います。また、イベントの概要について、あわせてお答えをいただきたい。
 第二に、過日、和歌山社会経済研究所による世界リゾート博の経済波及効果の算出結果が公表されましたが、このことについても、数値並びに算出方法等についてご報告をいただきたいと思います。
 第三に、世界リゾート博を行うことにより和歌山県のイメージアップにつながることが期待されるわけでございますけれども、そこで、この点に関して幾つかお尋ねをいたします。
 まず第一点目、そのPR宣伝について、今後どういう取り組みをしていかれるのか。
 第二点目に、和歌山に来訪される県外あるいは国外の多くの人々のために宿泊設備の整備が急務であることは、だれの目にも明らかでございます。この点についてどのような対応をしていくおつもりであるのか、お答えをいただきたい。
 第三点、和歌山のイメージアップを図るためには、和歌山市を初めとする既存の都市、例えば和歌山市とか海南市といった周辺の都市の町並みの整備等が必要になってくるのであります。
 余談でございますけれども、私は和歌山市会議員を二期八年やらせていただきました。その間、和歌山市のこうした町並みの整備等々の問題について、本会議の一般質問、委員会等々で何度もいろんな提案も含めて申し上げてきた経緯が実はございます。和歌山市の例で申し上げますと、丸正前の本町通りがキャブシステムの導入とともに町並みの整備がやっと図られました。リゾート博が行われるマリーナシティにおいては、ある意味で非日常空間があそこに出現をするわけでございますが、一方で、そのすぐ横にある和歌山市が旧来のままの、古いといいますか雑然とした町並みであって、整備がされておりません。その逆差が余りにも大き過ぎると、和歌山のイメージアップどころか、ある意味で逆に和歌山のイメージダウンにつながるおそれもあると危惧をするものでございます。そのほかにも、例えば内川の浄化とか街路の整備、それから和歌山市内を走っていると中央分離帯への空き缶やたばこのぽい捨てとか、さまざまな問題もございます。細かいことを申せば切りがございませんけれども、県外から多くの人に来ていただくためにも、和歌山の町のクリーンアップと申しますか町並み景観の整備を至急進めていかなければならないと思います。そうした点について、現実と、これからどういうふうにお取り組みをされるのか、お答えを賜りたいと思います。
 第四点として、マリーナシティ以外でのリゾート博の盛り上げや本大会以前のプレイベントの開催についてどういう取り組みをされるのか、それぞれ明快なご答弁を賜りたいと思います。
 最後に、第四の問題として会場へのアクセスについてお尋ねをいたします。
 第一点、道路網の整備につきまして、毛見一号線、毛見二号線、シーサイドロードの進捗状況についてご報告を賜りたい。交差点の改良問題や、例えば毛見一号線、二号線における高速道路等からのアクセスについても、部分改良も含めてお答えをいただきたいと思います。
 交通アクセスの二点目としてソフト面でございますが、会場への専用シャトルバスの運行、海上交通の確保、和歌山市や海南市の日常の交通渋滞との関係をどうクリアしていくのかという問題について今後どういう対応をしていかれるのか、お聞かせを願いたいと思います。
 このリゾート博は、考えますと、七月十六日からということで、ちょうど夏休み期間とぶつかるわけでございます。それでなくても非常に交通混雑が予測されるわけでございますが、お盆休みとか土・日を中心にしてマイカーや団体バスが殺到することが考えられます。そうした状況を踏まえてこれらの問題をどう解決されるのか、そしてまた駐車場対策についてもどうされるのか、お聞かせを願いたいと思います。
 一点、提案というような形ではございませんけれども、会場周辺の混雑を回避するために、会場から少し離れたところに駐車場を設けてそこまでバスなりマイカーで来ていただく、そこから専用のシャトルバスで往復して入場者を運ぶというパーク・アンド・ライドシステムの導入も当然考えていかなければならないと思いますが、駐車場対策とあわせてお聞かせを願いたいと思います。
 以上で、第一回目の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○副議長(大江康弘君) ただいまの森正樹君の質問に対する当局の答弁を求めます。
 知事仮谷志良君。
 〔仮谷志良君、登壇〕
○知事(仮谷志良君) 森議員にお答え申し上げます。
 関西国際空港の全体構想の実現についてでございます。
 森議員からご指摘ございましたように、アジアの空港状況を見ると、仁川、香港、シンガポールと進みつつございますけれども、そうした中で関西国際空港が国際ハブ空港としての機能を十分に発揮するためには全体構想の実現が絶対に不可欠な条件だと思っております。
 現在、第二期空港計画策定のための諸調査が進められておるところでございますけれども、全体構想実現のためにも本調査を早期に完了していただかなければならないわけでございまして、平成五年度の予算における調査費の確保について全力を尽くしておるところであり、全体構想早期実現期成会によって要望活動等を行っておるわけでございます。また、明日も東京アピール''92を都内で開催いたしまして、副知事に参加してもらう予定になっております。
 全体構想実現のためには関係者間で種々協議を行わなければならない点もございますが、そうした問題等について、適切に、県議会の協力を得ながら努力してまいりたいと存じておる次第でございます。
次に、国内便の確保についてでございます。
 けさほど木下議員にもお答えしましたけれども、今日まで運輸省を初め航空会社等の関係機関に対し、機会あるごとに県議会ともども要望してまいったところでございます。
 話ございましたように、現在、アンケート調査においていろいろなことが言われておりますけれども、運輸省においては、現在、路線や便数等について具体的な取りまとめを行っており、年内に航空会社と調整に入ると聞いております。先日も、事務次官、航空局長にも強く要請してまいったところでございます。
 今後とも、県議会の皆さん方のご協力をいただきながら積極的に推進してまいりたいと考えておる次第でございます。
 他の問題は、部長から答弁させていただきます。
○副議長(大江康弘君) 企画部長佐武廸生君。
 〔佐武廸生君、登壇〕
○企画部長(佐武廸生君) 関西国際空港に関連するご質問にお答えをいたします。
 まず、全体構想の実現についてでございます。
 昨年閣議決定された第六次空港整備五箇年計画においては、全体構想の推進を図るため調査検討を進める旨、明記されておりますが、これに先立つ航空審議会答申において二期計画の事業着手の条件として示された事業費の抑制、地元負担のあり方等、関係団体と議論をしていかなければならない課題がございます。しかしながら、まず国によって二期計画の事業計画、事業費等が明らかにされる必要がございます。そのため早期に調査を完了していただくよう、ことしの夏から初めての現地調査として音波探査による地質調査が開始されたところでございますが、さらに平成五年度予算においてボーリング調査等を含む九億六千八百万円の調査費の概算要求が行われており、この全額確保のために要望活動を積極的に続けているところでございます。
 関西国際空港は、平成六年夏ごろの開港に向け、先月末の管制塔の完成を初めとして、滑走路、旅客ターミナルビル等、極めて順調に整備が進められてございます。当面は一期計画の予定どおりの開港が急務でございまして、現在、関西国際空港株式会社を初め関係機関が全力を傾注しているところでございます。
 全体構想の実現は極めて重要な問題でございますので、現在進められている二期計画に関する調査を早期に完了していただくため、所要の調査費の確保に向け、さらに懸命の働きかけを行ってまいる所存でございます。
 次に、国内便の確保についてでございます。
 議員ご質問のアンケート調査における航空会社からの回答につきましては、国内航空会社九社中、回答が得られた五社によると十四都市、二十三便との調査結果が出ていると聞いてございます。
 国内便の確保に当たりましては、伊丹空港の存続、着陸料金の問題、さらには関西国際空港の利便性に対するPR不足等の課題があるものと聞いてございます。
 県といたしましては、これまでも運輸省を初め関係各機関に対して機会あるごとに強く要望してまいったところであり、過日も県議会関西国際空港対策特別委員会の皆様方とともに日本航空、全日空、日本エアシステムに出向き、要請を行ったところでございます。
 今後とも、東京便を初め全国の主要都市と数多くネットワークされるよう、運輸省での検討の動向を見きわめつつ、県議会のお力添えをいただきながら、さらに積極的な要望活動を行ってまいりたいと存じます。また全国の主要都市に対しても、関西国際空港への国内便乗り入れについて機運の盛り上げを図っていただくよう要請してまいりたいと存じます。
 次に、関西国際空港に関連する交通アクセス問題についてのご質問でございます。
 まず、空港建設の決定がなされて以降、本県からの鉄道、バス、タクシー等、複数の交通機関による利便性の高いアクセスを確保するため、国、事業者、関係機関に働きかけを行ってまいったところでございます。
 現在、鉄道につきましては、昭和六十年十二月の関係閣僚会議で決定された関西国際空港関連施設整備大綱に基づき、大阪側からの連絡線の整備が進められているところでございます。本県からの鉄道アクセスについても、大量輸送、定時性という他の交通機関にはない利点を有することから、JR西日本、南海電鉄に対してスイッチバック方式による直接乗り入れなどについて強く働きかけを行ってまいってございます。
 現在のところ、旅客需要や鉄道敷の用地難などの不確定な要素もございますが、県民の利便性が最大限確保されるよう、国初めJR西日本、南海電鉄等の関係機関に対してより積極的な働きかけを行ってまいりたいと存じます。
 また、鉄道アクセスに伴う在来便への影響についてでございます。
 空港へのアクセス列車のダイヤ編成に当たりましては、特急など在来便の運転本数に影響を及ぼさない方向で作業を進める予定であると伺っております。県といたしましても、既存の特急などの運転本数に影響が出ないよう、かねてから鉄道のアクセス確保とあわせてJR西日本、南海電鉄に強く働きかけを行ってまいったところでございまして、今後とも積極的な対応を行ってまいりたいと存じます。
 次に、関西国際空港の南ルートでございます。
 航空審議会第二次答申あるいはその後の運輸省案による全体構想には盛り込まれておりませんが、昨年四月に大阪湾ベイエリア開発推進協議会から発表された大阪湾ベイエリア開発整備のグランドデザインにおいて、長期的な展望に立って具体化を図るべき交通インフラとして位置づけがなされてございます。しかしながら、事業主体等、非常に大きな課題もございまして、今後、県内の関係市町で組織している紀泉問題連絡協議会とともにその方策等について研究を進めてまいりたいと考えてございます。
 以上でございます。
○副議長(大江康弘君) 知事公室長市川龍雄君。
 〔市川龍雄君、登壇〕
○知事公室長(市川龍雄君) 世界リゾート博は、議員ご案内のとおり、関西国際空港の開港を契機に本県で初めて開催する博覧会であり、自然、歴史、文化、産業などの本県の持つすぐれた特性を国内外にアピールする絶好の機会であると考えてございます。本年九月には世界リゾート博の第二次実施計画を策定したところであり、現在、その具体化に向けて作業を進めているところでございます。
 まず、企業、団体等によるパビリオンの出展状況でございますが、公共パビリオンとしましては、近畿地建グループや和歌山市のほかに、マリーナシティ和歌山館とその中で展開する市町村コーナーが決定してございます。また、民間のパビリオンについても十社を超える企業から出展の意向をいただいており、おおむね順調に進んでいると考えてございます。
 次に会場内でのイベントについてでございますが、マリーナシティという会場特性を最大限に活用した中で、すべてのイベントが、参加して楽しむ、見て楽しむ、遊びながら学ぶといった体験型のイベントとして展開することといたしてございます。その主なものといたしましては、ワールドリゾートパレードや国際映像音楽祭、世界レーザー級のヨット選手権大会、またマリーナを活用したものでは光と船のパレードや水と光と音のページェントなどを予定してございます。
 最後にパビリオン等の会場計画でございますが、近く各施設の基本設計に取りかかることとしており、二十一世紀のリゾートのあり方を内外に提言するにふさわしい施設づくりを進めてまいる考えでございます。
 次に、リゾート博の経済波及効果についてでございます。
 本年九月の和歌山社会経済研究所の発表によりますと、入場者数百万人、会場建設費五十億円とした場合に、博覧会の会場建設と入場者の消費支出による総生産誘発効果は総投資額の一・七八倍、これに伴う雇用誘発効果は三千四百余人と推定されてございます。
 今後、目標入場者数の見直しやマリーナシティ和歌山館を初めとする大規模な施設、関連公共施設投資などによって一層の経済波及効果が期待できるものと考えてございます。テクノ&リゾート立県を目指す本県にとりまして、この博覧会が県勢活性化の起爆剤として地域の発展に大きな効果をもたらすものと期待してございます。
 次に、イメージアップについてでございます。
 まず、PR宣伝についての取り組みでございます。これまでは博覧会の周知を図ることを重点とし、広報宣伝活動を積極的に行ってきたところでございますが、この十月からは県内の全市町村を表敬訪問し、キャンペーンを展開しているところでございます。また県外につきましても、九月に関西のマスコミを対象に世界リゾート博全体構想記者説明会を開催いたしましたほか、JR西日本、南海電鉄の協力を得て京都駅、新大阪駅、難波駅等の主要駅に世界リゾート博の残日表示計を設置し、PRに努めているところでございます。
 今後の予定としましては、来年一月から、最も誘客が期待される近畿圏を重点に観客誘致のキャンペーンを展開してまいることとしてございます。
 次に、博覧会への来場者のための宿泊対策でございます。地方博での初の試みとして、会場内へのオートキャンプ場の設置や話題性のある外国の豪華客船を誘致すべく、現在交渉を行っているところでございます。また県内の宿泊施設の整備等については、県の制度融資の資金枠の拡大や貸付利率の引き下げを図ったところでございます。さらに県内の観光地との連携を図るために、各旅行代理店に博覧会と県内観光地をパックとした商品企画化を依頼し、県内の宿泊施設の有効利用を図ってまいりたいと考えてございます。
 次に、博覧会場以外でのリゾート博の盛り上げやプレイベントの開催などへの取り組みについてでございますが、本年七月から県内の全市町村の協力を得て各地でプレイベントを開催しているところでございます。主会場で開幕一年前に当たる来年七月にオープニングセレモニーを開催するのを皮切りに、県内各地域で、おのおのの特色を生かし、地元と一体となった各種イベントをリレー方式で開催し、博覧会への盛り上げを図ってまいりたいと考えてございます。
 最後に、交通アクセスについてでございます。
 まず、会場への専用シャトルバスの運行につきましては、JRや南海などの公共輸送機関の利用者のために、各主要駅からシャトルバスの運行を計画してございます。また海上輸送についても、和歌山港からのシャトルボートを計画してございます。
 次に駐車場対策についてでございますが、会場内には乗用車約四千台、団体バス約百五十台のスペースがあり、通常日には十分対応できる広さを確保してございます。しかし、入場者が予想を超える場合に備えて、紀三井寺の医大移転用地など数カ所に会場外の駐車場を設け、ご指摘のパーク・アンド・ライド方式による運行も計画してございます。
 さらに、今後の詳細な交通計画を具体化するために、関係行政機関を初めとして、鉄道、バス、タクシーなどの関係機関で構成する世界リゾート博交通対策連絡協議会を近く発足させるべく、現在準備を進めているところでございます。
 以上でございます。
○副議長(大江康弘君) 土木部長山田 功君。
 〔山田 功君、登壇〕
○土木部長(山田 功君) お答えいたします。
 世界リゾート博覧会に関して、和歌山のイメージアップにどうつなげていくかという問題でございます。
 このリゾート博を契機として和歌山市など都市のイメージアップを図るために、街路では、県事業として和歌山港鳴神山口線の三年坂付近、和歌浦廻線のあしべ橋から片男波公園まで、また市の事業として市駅小倉線の阪和線踏切の立体化の整備等を進めております。
 また、景観の整備を目的として、県事業としてけやき大通りで、また市事業として本町和歌浦線の築地通りでキャブ事業をそれぞれ進めております。
 さらに、けやき大通りでは、道路の空間を修景し、沿道の景観と調和のとれた道づくりのため、ふれあい道路事業を実施するとともに、国道四十二号、県道和歌山海南線など観客輸送ルートにおいては国、県、市で構成する緑化推進連絡会議を開催し、道路の緑化を積極的に進めてまいりたいと存じます。
 また、河川につきましては、内川の水辺は非常に貴重な都市空間であり、河川の浄化を図り、潤いのある美しい河川環境を再生することは重要な課題であると認識をしております。この実施のため、国、和歌山市との十分な連携のもとに、流域内及び河川内での対策を住民や企業の協力を得ながら計画的に推進することとしております。当面、平成六年に向けて、親しみの持てる川づくりとして護岸や緑地等、水辺景観の整備に取り組んでまいりたいと存じます。
 次に、世界リゾート博の交通アクセスについてでございます。
 まず、この世界リゾート博のメーン会場となるマリーナシティへのアクセス道路の整備状況についてご説明をいたします。
 毛見一号線につきましては、毛見一号橋を含む本線及び国道四十二号との交差点は現在工事中で、順調に進んでおります。平成五年度末に完成をする予定であります。
 毛見二号線の進捗状況でございますが、平成四年十一月に仮称「毛見二号橋」の中央径間部が架設をされており、全体としては平成五年度末完成を目途といたしております。
 また、毛見二号線に接続する海南市道と国道四十二号の交差点は左折専用車線の設置を建設省の方へお願いしており、現在検討中と伺っております。
 シーサイドロードの進捗状況でございますが、平成四年度に事業化をされ、現在、測量立ち入りの承認、用地測量、用地交渉等が順次行われております。紀三井寺川の架橋についても、下部工事、上部工事が発注をされたと聞いております。
 また、シーサイドロードと国道四十二号との交差点は、県庁方面からの右折車線を設置しようとすると旭橋の拡幅が必要となりますけれども、現橋の拡幅は工事に相当な日数を要し、リゾート博までの完成は難しいため、旧紀三井寺競馬場跡地に計画をされている駐車場へ一度左折で誘導し、転回させてシーサイドロードへ直進させることを現在検討しております。
 それから、近畿自動車道紀勢線の海南東インター及び海南インターから毛見二号線に至る都市計画道路築地阪井線及び国道四十二号のうち、築地阪井線は今年度中に完成する予定であります。また、国道四十二号は、この区間がほぼ改良済みであり、周辺の土地利用状況から見て新たな改良というのは困難でございます。そのため、リゾート博用に各交差点信号間の系統化や交通誘導等、ソフト面の対策が必要と考えております。
 以上でございます。
○副議長(大江康弘君) 答弁漏れはありませんか。──再質問を許します。
 42番森 正樹君。
○森 正樹君 二、三、要望をもって再質問といたしたいと思います。
 まず初めに全体構想でございますが、これは私が申し上げるまでもなく、スーパーハブ空港とかハブ空港というのは自転車の車軸とスポーク──まさにハブは車軸であって、その車軸からスポークが放射状に伸びており、それによって自転車の車輪は回るわけでございますが、これからの空港というのは、世界から日本へやってきて、その日本の国際空港から日本の各地へそのまま放射状に乗りかえていける、これで初めてスーパーハブ空港──あるいは「ハブ・アンド・スポーク」と言ったりもします──と言えるわけであります。
 ところが現実には、日本の新東京国際空港、大阪空港とも非常に欠陥があって問題が多い。そのためにできた関西国際空港ですが、大阪空港の周辺が、何というか、だだをこねることによって大阪空港は存続となりました。それによって、これは巷間言われる数字でございますが、今のところ国内便はまだ三十便しか希望が出ていない。運輸省としては七十便を考えているようですけれども、そうなるとまさに数本のスポークで自転車を支えなければならないということになってきて、とてもスーパーハブ空港たり得ないと言えるわけでありまして、その点に非常に大きな危惧を抱く者の一人でございます。
 先ほどもちょっと比喩めいて申し上げましたけれども、かつて私がシンガポールのチャンギ空港へ調査に参ったときに、シンガポール政府の空港担当役人であるリファンユさんと話をいたしました。「漁業補償はどうしているのですか」と聞きましたら、「漁業補償って何ですか。そんなものがあるんですか」と。「漁業補償」という言葉自体が向こうの政府の人には理解できないわけです。要するに、そういうものはシンガポールにはないと言うわけです。自然に海が育てたものを漁民がとるのだから、それに対して補償をする必要はないと。したがって、あそこも海上空港でございますが、漁業補償がないだけ拡幅工事、空港整備が非常に進めやすかったことは容易に想像できるわけでございます。誤解があってはいけませんので、漁業補償がいいとか悪いとか、そういうことを私は申し上げているのではございません。
 それからもう一つ。ソウルに新しく計画されている新ソウル・メトロポリタン空港の方も、一九九七年ですか、仁河沖にまず二本の滑走路でできてくるわけであります。そして、二〇〇〇年の初めにさらに二本の滑走路を設けて四本にするそうでございます。そうなると、日本から、大阪からわずか一時間ちょっとの距離に、まさにアジアのスーパーハブ空港が出現をするわけであります。
 先ほどの例えをそのままもう一遍繰り返しますと、チャンギとか香港、新ソウル・メトロポリタン空港もすべて、いろんな意味で、全体構想というか空港全体計画の実現まで非常にスムーズに進みやすい国の状況なんです。まさにカール・ルイスが走るようなものです。それに対して我が国は、用地買収から始まってさまざまな問題がいろいろと絡んでくるわけであります。自分の体重はカール・ルイスでも、そこへ自分の体重の二倍ぐらいの荷物をしょった、ちょうど小錦が走るようなものであって、カール・ルイスと小錦が競争すればどちらが勝つか、これはだれが考えても一目瞭然です。そういう意味で、関西国際空港の全体計画というのは、我が国のこれからのアジアの──盟主という言葉は余りいい言葉ではありませんが、リーダーとして日本が立っていくために、また逆に日本が世界に、国際公約といいますか国際的な責任を果たす意味で、何としても実現しなければならない全体構想であると思います。
 そうしたことから、さまざまな難しいハードルを乗り越えていかなければならないわけですけれども、我々を取り巻く状況は決して楽観できない、難しいということは言えると思います。
 最近、この全体構想については非常にトーンダウンをしているという声がよく聞かれるわけでありますけれども、我々がさらに関西国際空港の全体構想の必要性を訴えて、そのためにご協力できるところは喜んでさせていただきますので、どうか仮谷知事さん初め、何としてもこの全体構想の実現までさらに熱意を持って取り組んでいただきたい。これは要望しておきたいと思います。
 それから国内便でございますが、関西国際空港に国内便がなかなか入りづらいという理由がいろいろあるわけです。一つは、もちろん大阪空港の存続という問題があります。これは前回の質問でも申し上げたのでもう言いませんが、もう一つ、この新関西国際空港の着陸料やアクセス料金が非常に高いという問題があります。
 最近、竹村健一さんが「週刊ポスト」という雑誌の中で言われているのには、国際線ボーイング七四七(三百七十二トン)の着陸料を世界で比較すると、例えばロサンザルス空港が七万二千円、ロンドンのヒースロー空港が十万三千円、それに対して成田の新東京国際空港が実に八十九万二千八百円と、このように群を抜いて日本の空港は高いわけです。関西国際空港の着陸料は、この成田をさらに上回るという説も一部にはあります。したがって、当然、大阪国際空港の方が安い──世界じゅうと比べたら高いのですけれども、それでも新関西国際空港に比べれば安いわけです。しかも、大都市に近くて利便性が高い。そういう意味で関西国際空港への乗り入れを渋っているという部分があると私は思うんです。
 大阪府が行ったアンケート調査の中では、日本航空と全日本空輸は回答しておりませんから、もちろんその分の数はある程度見込めますけれども、しかしながらそうしたアクセス料金とか着陸料といったいろんな難しい問題があるわけでして、これもやはり何らかの形で考えていかなきゃならない。今後、その点についてもぜひとも空港会社や運輸省等へ働きかけをしていただきたい。そのようにお願いしたいと思います。
 最後にもう一点だけ。南ルートの問題でございますけれども、これは実現まで非常に長い道のりを要すると思います。ただ、我々和歌山の人間にとってこの南ルートの実現は悲願でもありますし、また将来の東海南海連絡道との絡みもございますし、午前中の質問で木下先生がおっしゃっていたベイエリア構想との関連も出てきますけれども、そうしたさまざまの中でこの南ルートというのは将来の問題としてぜひ実現していくべきであろう。その意味で、関西国際空港の全体構想の中にこれをきちっと位置づけるように国に対して働きかけなりをしていっていただきたいと思います。
 それと、もう一つ。南ルートの場合、一つには、すぐそばに燃料タンクがあるということ、二つには滑走路の端と非常に接近しているということ、それからもう一つには、航空燃料を運ぶタンカーの通行があって、橋をかける場合には橋脚を非常に高く上げなければならないという問題等々があり、非常に難しいと聞いております。
 そこで、ひとつ提案といいますか、海底面を少し掘り下げて、その上にふたをかけ、そのままトンネルを通すというやり方の沈埋トンネルというものがあり、既に香港とかオーストラリアで供用開始をしているわけですけれども、この方式を使えば、関西国際空港南ルートは、今申し上げたいろんな問題を十分クリアできると思います。これは熊谷組というところがやっています。私は別に熊谷組から何ももらっていませんので宣伝するつもりはございませんが、技術的な問題があると言われている中で、この沈埋トンネル方式でやればこれらの問題点が全部クリアできるということから、一つの提案として申し上げておきたいと思います。
 いろいろ申し上げましたけれども、ぜひともよろしく対応方お願いします。ありがとうございました。
 以上で終わります。
○副議長(大江康弘君) ただいまの発言は要望でありますので、以上で森正樹君の質問が終了いたしました。
 これで、本日の質疑及び一般質問を終わります。
 明日も定刻より会議を開き、質疑及び一般質問を続行いたします。
○副議長(大江康弘君) 本日は、これをもって散会いたします。
 午後二時二分散会

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