平成4年2月 和歌山県議会定例会会議録 第2号(富田 豊議員の質疑及び一般質問)


県議会の活動

○議長(山本 一君) 質疑及び一般質問を続行いたします。
 29番富田 豊君。
 〔富田 豊君、登壇〕(拍手)
○富田 豊君 久々の登壇で、感慨ひとしお深きものを覚えます。各位には今後ともよろしくお願い申し上げます。
 さて、いよいよ仮谷県政五期目がスタートする当初予算の定例本会議であります。今日まで、低迷し落ち込んできた県勢を立て直すために、四期十六年の長きにわたり県勢の活性化はどうあるべきか、県勢の浮揚はどうすべきかと真剣に取り組んでこられた仮谷県政、文字どおりその基盤づくりに懸命の努力を尽くしてこられたその成果が実る五期仮谷県政に、県民こぞって期待をいたしているところであります。すべからく、政治家たるもの、特に県政に携わる者の使命は、県民の幸せをこいねがい、県勢の発展に寄与するものでなければならないのは当然のことであります。
 「福祉」とは、辞書によれば「幸せ」と書いてあります。福祉が幸せであり、幸せが福祉であるならば、県民の幸せを考えての施策はすべて福祉に立脚したものでなければならないのは当然であります。すなわち、橋をかけるのも、道をつくるのも、経済の浮揚対策も、県民の生活を豊かにするのも、もちろん恵まれない人々に温かい手を差し伸べるのも皆、県民の幸せを基盤とした政治であり施策であって、これが一部のもののみであってはならないのは当然であり、県民全体のものでなければならない、これが政治理念であり、私の持論でもあります。
 そこで、今一番県政に期待されているものは何か、県民の望んでいるものは一体何かということであります。それは、低迷せる県勢の浮揚策であり、県勢の活性化ではなかろうかと思うのであります。
 人口増加率の低さ、県民所得や県民総生産の落ち込みは全国平均をはるかに下回っている現況から何とか脱却せねばならない、何とかせねばならないと思うのは、私ひとりのみではないと思うのであります。
 かつて、和歌山県の人口が九十万、奈良県が七十万であったのが、現在では和歌山県が百八万、奈良県が和歌山県をはるかに追い抜いて百三十五万ということを見ても、こんなにも落ち込んできたのかということと、その理由は一体どこにあるのだろうか、その原因から究明していかなければならないと思うのであります。
 人口の減少するその理由の一つとしては、前年度の高校卒の県内就職率が五六・九%、高専卒が三・一%、大学卒が二七・八%と極端に低いということであり、若者がどんどん県外へ流出しているということでもあります。そのことは、県内に就職するためのよき企業が少ないということではないでしょうか。
 しからば、県内既存企業の育成と相まって、県は企業誘致に懸命の努力を尽くしてきたことも事実として認められるものではありますが、企業誘致にはそれなりの条件が備わっていなければなりません。
 企業側からするならば、まず企業の採算性から望まれるところの低廉な土地の確保が必要であります。かつて、企業誘致先進県と言われた大分と熊本に調査、視察に参ったことがありますが、企業誘致された企業の土地買収価格が平米単価一万五千円から二万円ということでありました。今、和歌山市周辺ではとても考えられない低廉なものであります。
 また、大阪の大手企業はこうも言っておりました。「和歌山よりも大分や熊本の方が近い」ということであります。これは何を物語るかというと、和歌山市周辺に飛行場がないことと高速道路が貫通していないこと、幹線道路の整備がなされていないことにも原因があったと思うのであります。なお、企業立地のためには人材確保も要請されるでありましょう。そのためには工業大学、理工学部の設置も必須の要件であります。
 そこで、次の質問をいたしてまいります。
 和歌山県勢の活性化の起爆剤は、何といっても関西国際空港だと思います。高速道路、幹線道路等の交通網を初め、土砂採取跡地のコスモパーク加太、世界リゾート博覧会のイベント、工業大学・理工学部の設置、企業誘致事業等々のメジロ押しの大事業も、すべては関西国際空港の関連事業として県民の期待は大なるものがあり、ぜひこれを成功させなければならないことは言をまたないのであります。
 そこで、第一点、関西国際空港はもちろん国際線の航路が主体であるとは思いますが、国内線がただ乗り継ぎのみの航路であるとするならば、関西国際空港にかける期待も持てる機能効果も半減するのではないかと心配するものであります。
 ご参考のために申し上げますが、現在の成田新東京国際空港の離着陸回数は、国際線が年間五万三千九百六十四回、国内線がその十分の一の五千四百八十回であり、羽田空港は国際線が千四百五十五回で、国内線がその六十倍の八万八千四十一回であります。近くにある大阪国際空港の国際線が一万二百十九回で、国内線がその五倍の五万四千四百五十六回ということであります。
 関西国際空港は、全体構想では二十六万回、第一期計画では十六万回の予定だと聞いておりますが、国内線の回数はいまだ計画発表されておりません。空港会社との交渉の段階で国際線、国内線の離着陸回数をどの程度お見込みなのか、また希望する回数はそれぞれ何万回とお考えになっているのか、お尋ねをいたします。国内線確保について政治生命をかけ、情熱と決意を固めておられると思いますが、国内線確保が果たせるのか、現時点での自信のほどをお示し願いたいと存じます。
 次に、第二点目としてお尋ねをいたします。実は、本年一月二十七日、関西国際空港対策特別委員会が開催され、そのときに問題となった件についてであります。
 開催日の前々日の一月二十五日の毎日新聞に掲載された記事によりますと、離着陸のルートを海上ルートから陸上ルートにコース変更することについて運輸省が検討に入ったということであります。和歌山県としては寝耳に水、何の下相談もなしに一方的にルート変更するとは、和歌山を無視した暴挙にも等しいものではないかと憤りを感じたのは、私一人ではないと思うのであります。
 昭和五十年の本会議で私の質問に対し大橋知事は、「和歌山県を関係府県と考えていない運輸省はけしからん。警戒的白紙で臨む」と答弁をしているのであります。このようにして、関西国際空港の出発点から今日に至るまで、今回の問題点を考えても心を許すわけにはまいらないのであります。
 関西国際空港の特色は、大阪空港のような騒音公害を除去した海上空港として、しかも日本で初めての二十四時間空港としての発想から生まれたものであり、関係府県の三点セットが大前提であって、その上で合意を得たものであります。
 空港建設計画は、海上ルートであります。それを今さら陸上ルートに変更するよう検討しているとは、何たることかと言わざるを得ないのであります。環境アセスメントを含めた三点セットの合意は一体どうなるのか。ルート変更をする場合には環境アセスのやり直しをするのか。住民の理解と納得をさせることができると思っているのか。振り出しに戻すことになるのではなかろうかと危惧するものであります。
 その後、運輸省は陸上ルートを考えていないと言っておりますが、毎日新聞の記事は間違いであったのか、県のお考えをお示し願いたいと思うのであります。
 第三点目は、関西経済界を初め関西国際空港に期待を寄せる各界各層の方々が今懸念をしている中で、現在の大阪国際空港の存置が本決まりとなり、さらに神戸空港、中部国際空港が設置されていくということでありますが、それぞれ接近した航空圏の航路をどのように割り振りをしていくのか心配の種であり、それぞれの役割をどのように果たしていくのか、またハブ空港的存在の関西国際空港の果たす役割が半減していくのではないだろうか、その点、研究調査をされているならばお聞かせを願いたいと思います。
 第四点目は、関西国際空港の関連事業としての交通アクセスを開港までに完備しなくてはならないと思いますが、近畿自動車道を初め高速幹線道路が着々と進められているようではありますけれども、現時点における進捗状況並びに完成見込み時期について、路線ごとにお示しを願いたいと存じます。
 さらに、この際、提言申し上げたいと存じます。
 関西国際空港に関連して一月二十二日に岬加太港線の大川トンネルが貫通してその式典が行われたところでありますが、引き続いて紀の川河口大橋が一月三十一日に完成し、竣工式が行われました。かねてから私の念願でもありましたが、岬加太港線の貫通と相まって、紀の川河口大橋を結ぶ、加太、西脇、松江を経由しての湾岸道路の建設を計画してはどうか。なお、紀淡海峡計画とあわせ、さらには四十二号線を結ぶ湾岸道路ができれば一大観光コースとして魅力あるものになるのではなかろうかと思いますが、ぜひご検討願いたいと存じます。ご所見をお伺いいたします。
 第五点目として、関連事業の一つとしてのコスモパーク加太構想でありますが、この構想は一体どんなものができるのか、県民ひとしく待望いたしておるところであります。その具体的実施計画の内容は一体どうなっているのか。昨年九月の議会では十一月ごろに発表の予定だと言い、さらには平成三年度中に発表できるということでありましたが、今日に至りいまだ発表の段階ではないのか、でき得るならばこの際、計画設計の発表をお願いいたしたいと存じます。関西国際空港は、平成六年開港であります。あと余すところ二年しかありません。来年、再来年に迫っている今日、一日も早く具体化した計画設計を急がなければならないと思います。
 世界じゅうの乗客が関西国際空港におりてきて、一体何割の人が右旋回をして和歌山へ来るのだろうか。恐らく大半の乗客は左旋回をして大阪、京都、奈良、東京方面に行ってしまうのではなかろうかと心配するものであります。右旋回をして和歌山へその乗客を誘致するには、それなりの魅力のあるものでなければなりません。例えば、「日本に行った者は必ず一度はぜひ和歌山へ寄ってこいよ。和歌山へ行ってこなければ日本に行ったことにはならないぞ」と世界じゅうの人々が口にするような魅力のあるものがこのコスモパーク加太構想ではないかと思っておりました。世界に開かれた和歌山を命題とするためにも、世界じゅうのお客さんを誘致するに足る施設とは一体どんなものか、また、どんな企業が入り、どんな公園づくりを考えているのか、お聞かせをいただきたいと存じます。
 次に、先刻申し上げた企業誘致についてでありますが、本県のいろいろな厳しい悪条件の中で、地価の問題、交通網整備の問題、理工学部の設置の問題等々を含め、これをどう克服してどう対処されているのか、また対応されようとしているのか、現在の企業誘致状況をあわせお示し願いたいと存じます。
 次に、紀淡海峡構想についてお尋ねをいたします。
 昭和五十六年でありましたか、私がこの本会議で提言をし質問をいたしてから久しくなるのであります。当時、紀淡海峡構想は海底トンネルで結ぶということで、毎年一億円の調査費が計上されてきたのでありますが、和歌山へ進入すると同時に地下へ潜って、海底トンネルを抜けて出てきたら淡路島であったというようなことでは流通機構の意味も半減し、和歌山のメリットも余り期待できないと思うので、加太から友ケ島を経由した架橋大橋にしたらどうか、観光面からいってもワイズマン構想の趣旨からいっても、県勢浮揚の面からも意義があるのではないかと提言をしてまいりました。その後、架橋構想についてはどう進捗しているのか、また調査費一億円はどんな構想を基盤とした調査を進めているのか、さらに調査結果状況はどうなっているのか、報告があればお知らせを願いたいと存じます。
 次に、観光行政についてお尋ねをいたします。
 当局は観光立県として鋭意努力をされているようでありますが、いよいよ世界に開く和歌山として、数多くのイベントやプロジェクトが計画されているその中で、国内はもちろんのこと、世界じゅうの観光客を誘致する魅力あるものを考えていかなければならないのは言をまちません。
 本県は、幸いにして名所旧跡には事欠かないほどたくさんあります。高野山あり、粉河寺、根来寺あり、和歌山城あり、観光百選の和歌浦、友ケ島の景勝地があり、その上、数多くの温泉地、すばらしい海岸美と、観光資源は事尽きないほど豊富なものがありますが、これをどう宣伝し誘致するかが求められていかなければなりません。
 そこで提言申し上げたいと存じますが、和歌山市内には定期観光バスがありません。和歌山の玄関口であるJR和歌山駅や和歌山市駅におりてきた他府県の観光客に和歌山を知ってもらうためには、その案内役を果たす定期観光バスが必要ではないでしょうか。例えば、市内を観光する二時間コースとか紀北一帯を観光する半日コース、日本一を誇る海岸美を走る一日コース等々を計画してみてはどうだろうかと思うわけであります。
 新婚旅行の行き先によく聞かされるところに宮崎県の日南海岸がありますが、宮崎の駅前や港駅には百台ぐらいの定期観光バスが待機し、数分ごとに運行をいたしております。和歌山の海岸美は、日南海岸にまさるとも劣らないすばらしいものがあります。世界へ羽ばたく和歌山として、ぜひ定期観光バスを運行できるような施策を考えてみてはどうだろうか、その意思があるかどうか、お尋ねをいたします。
 最後に、健康と福祉について質問をいたします。
 健康・福祉和歌山を標榜している本県でありますが、大切なことは、人間いついかなるときに思いもかけない災害や災難に見舞われることがあるかもわからないのが人生であり、そのようなときや恵まれない立場にある人々には、いつ何どきでも対応できる準備や施策、温かい手を差し伸べる行政が必要であることは言をまたないのであります。
 特に本県は、高齢者先進県としての老人福祉対策、また不時の事故による障害者、交通遺児等、災害に病める人々の対策は今のままで万全であるのか、真剣に考えていかなければなりません。福祉予算は、全国的に見ても、近畿府県の中でも最上位に位置づけられていることは福祉重点施策のあらわれでもあります。
 そこで、健康と福祉対策の一環として重要なことはそれに対処する人材の確保であり、本年度、毎回の議会で質問がありましたが、看護婦の絶対数不足への対応策についてであります。
 今月の三日の読売新聞によると、厚生省、労働省、文部省の三省の三月三日の発表によれば、深刻化する看護婦不足への対応施策として、看護婦の人材確保の促進に関する法律案の要綱をまとめて各都道府県にナースセンターを設置するということであり、看護婦確保は国民の責務であると要綱に義務づけられているのが特徴であります。
 厚生省の需給見通しでは、前年度が七万四千人の不足であり、平成五年度では九万八千人不足になるということであります。本県では平成三年度で八百六十六人不足ということでありますが、今の看護婦養成校だけの状況では、将来ともに絶対数を満たすことはできないと心配するものであります。将来をも見通して、今どんな対応策を考えておられるのか、年次を追って長期計画があればお示しを願いたいと存じます。
 また、これも前回の議会で質問がありましたが、理学療法士の数も絶対数不足であります。理学療法士の養成所は、全国でも近畿においても数少ない数値でありますが、本県にこれを設置すれば他府県からも数多くの人が集まってくるのではないかと思うのであります。絶対数不足の解消のためにぜひ本県に設置されたいと存じますが、その意向をお伺いいたします。
 以上をもって私の質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。
○議長(山本 一君) ただいまの富田豊君の質問に対する当局の答弁を求めます。
 知事仮谷志良君。
 〔仮谷志良君、登壇〕
○知事(仮谷志良君) 富田議員にお答え申し上げます。
 関西国際空港に関連して、国内線の確保についてでございます。
 先ほど森議員にもお答えいたしましたように、関西国際空港が我が国の国際・国内における基幹空港として位置づけられておるということは事実でございまして、その機能を十分に発揮し得るように、また県民の利便性の確保を図るために、東京を初めとする国内路線の確保に向けてなお一層運輸省に対し積極的に働きかけなければならない時期に来ていると思っておりますし、また相当腹をくくっていかなければならないと思っておりますので、格段のご支援をお願い申し上げたいと思います。
 それから、紀淡海峡構想についてでございますけれども、海底トンネルではなくて架橋構想は実現できるかというご質問であったかと思います。
 紀淡海峡ルートの問題については、大阪湾環状交通体系や第二国土軸の一環として、本県さらには西日本の発展に重要なプロジェクトであると考えておりまして、関係方面に働きかけ、その推進に努めてきたところでございます。また、いわゆる大阪湾ベイエリア構想については、現在、国において今国会に議員立法で提案したいということで進めつつあるわけでございます。それだけに、また大阪湾環状ルートの問題も大きな課題として取り上げられると確信しております。
 昭和五十八年度から日本鉄道建設公団による調査が進められ、また今年度からは建設省において大阪湾環状道路の一環としての紀淡海峡連絡道路の調査が開始されたわけでございます。海峡横断道路プロジェクト技術調査委員会というのを設置し、豊予海峡、伊勢湾口とともに技術的な面からも検討が開始されたところでございます。
 このような国における調査の動向や近年において架橋技術が相当進歩したことを背景として、紀淡海峡の架橋構想に関する議論が活発化していることは事実でございます。この機会に乗って、紀淡海峡に関する鉄道、道路、両面での調査が進められるようになったことは大きな前進であると考えてございまして、県としても、これらの国における調査の促進と紀淡海峡ルートの実現に努力してまいりたいと考えております。
 また、その一環として、新年度において徳島県初め大阪府などの関係諸団体と協調して、仮称でございますけれども、紀淡海峡交流会議を設置し、その推進に強力に取り組んでまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○議長(山本 一君) 企画部長川端秀和君。
 〔川端秀和君、登壇〕
○企画部長(川端秀和君) まず、関西国際空港国内線の確保についてお答え申し上げます。
 関西国際空港における国内便については、開港までに各航空会社の申請を運輸省が認可して決定されることとなってございます。なお、いわゆる三点セットにおける環境影響評価案においては、年間離着陸回数十六万回のときの一日当たりの国際線の便数を二百六十便、国内線の便数を百七十便としてございまして、今後とも、運輸省、各航空会社等に対し、札幌、東京、福岡等への幹線を初めとする国内路線の確保について引き続き積極的に働きかけてまいる所存でございます。
 次に、関西国際空港の飛行経路についてでございますが、沖合五キロメートルの海上に建設されることとなった経緯からも、騒音による影響を陸域に及ぼさないという方針でございます。なお、議員お話しの件については、運輸省は関知していないというふうに聞いてございます。
 次に、中部国際空港、神戸空港が設置された場合の関西国際空港との関連についてのご質問でございますが、中部及び神戸の空港は第六次空港整備五箇年計画においてその附属資料に登載されているものでございまして、今後、空域の確保、採算性、費用負担等、総合的な調査を実施することとされ、これらの課題解決の見通しが立った段階で進めることとされているところでございます。
 いずれにしても、関西国際空港は、第六次空港整備五箇年計画において成田、羽田と並ぶ三大空港プロジェクトの一つとして、また我が国の国際・国内における基幹空港として決定されており、平成六年夏ごろの開港に向け、建設工事が進められているところでございます。
 次に、コスモパーク加太計画についてでございます。
 この計画は長期的な展望を持った町づくりでもあり、幅広いノーハウを結集するため、民間企業も参画したコスモパーク加太開発推進機構を設立し、本年度末を目途に土地利用計画を策定すべく検討を重ねてまいったところでございます。
 しかしながら、急激な経済情勢の変化により土地利用計画の見直し作業を余儀なくされているところでございます。経済動向の不透明な極めて困難な中ではございますが、年度内の策定を目指し、現在、全力を傾注して取り組んでいるところでございます。
 議員ご提言の魅力施設等についても、当計画の中で検討し、次代に先駆けた国際的複合都市の建設を目指してまいりたいと存じます。
 なお、当計画区域で実施してきた土砂搬出事業は終了しましたが、引き続き防災工事及び粗造成工事を県土地開発公社において施工する予定でございまして、ハード面においてはスケジュールどおり進捗しているところでございます。
 最後に、日本鉄道建設公団による紀淡海峡に関する調査状況についてでございます。
 昭和五十八年度から四国新幹線のうち本州─淡路島間の海底トンネル部に係る区間の調査として、地形、地質の調査を実施していただいてございます。具体的には、加太周辺、友ケ島、由良周辺などの陸上部や加太瀬戸、由良瀬戸などの海上部において、地中の地質を把握するためのボーリング調査や弾性波探査、海底表面の地質を調べる底質調査、水深、地形を調べる音波探査などが実施されてございます。
 本年度は、沖ノ島において陸上から海底部への八百五十メートルに及ぶ斜めボーリング、また対岸の成ケ島において二百五十メートルの陸上ボーリングを実施していただいてございます。本年度で九年目を迎えたわけでございますが、県としては調査を早期に完了していただくよう強く働きかけているところでございます。
 以上でございます。
○議長(山本 一君) 土木部長山田 功君。
 〔山田 功君、登壇〕
○土木部長(山田 功君) お答えを申し上げます。
 関西国際空港に関連した高速道路、幹線交通アクセス道の整備については、昭和六十年十二月に国において策定された関西国際空港関連施設整備大綱及びこの大綱を踏まえて県が策定した地域整備計画に基づき、計画的に事業促進を図っているところであります。
 高速道路については、近畿自動車道松原すさみ線が、現在までに松原インターチェンジから堺インターチェンジ間と岸和田和泉インターチェンジから海南インターチェンジ間が供用済みとなっており、残る堺インターチェンジから岸和田和泉インターチェンジの間についても、平成四年度末完成を目途に現在事業が進められております。
 次に関西国際空港線でございますが、平成四年一月末の進捗率としては、用地買収が九九%、文化財調査が七七%、工事が一五%となっており、空港開港に支障のないよう、平成五年度内完成を目途に事業促進が図られていると聞いております。
 このほかに、空港へのアクセス道路として県道岬加太港線の大川・深山工区がございます。これは、現在大川トンネルが工事中でございますけれども、空港の開港までに供用できるよう事業促進を図っているところでございます。そのほか、県道泉佐野岩出線、泉佐野打田線、粉河加太線、西脇山口線等がございまして、いずれも計画的な整備に努力をしているところでございます。
 次に、議員からご提案の県道岬加太港線の終点加太港より海岸沿いに紀の川河口大橋を経由するいわゆる湾岸道路の構想でございますが、これは非常に大きな構想でございます。実際、いろいろな問題もあると思いますが、今後の課題として勉強させていただきたいと思います。
 以上でございます。
○議長(山本 一君) 商工労働部長中西伸雄君。
 〔中西伸雄君、登壇〕
○商工労働部長(中西伸雄君) 企業誘致について。企業誘致に対する諸施策及び企業誘致の現況についてでございますが、景気後退への不安感が見られる中、企業の投資意欲の冷え込みが懸念されますけれども、本県では企業からの相談が依然として続いてございます。
 なお、本格的に企業誘致を始めた昭和五十七年以降現在まで誘致した企業数は松下電池を初め五十六社を数え、既に三十九社が操業しており、約二千人の雇用を見ております。
 しかし、本県の企業誘致のための周辺環境は、議員ご指摘のとおり、用地の規模、地価等の非常に厳しいものがございますけれども、近畿大学生物理工学部の設置、高速自動車道の整備等、本県の企業立地環境が一層好転してきておりますので、地域の特性に配慮しながらバランスのとれた企業誘致を進めてまいりたいと存じます。
 次に観光行政について、和歌山市内を案内する定期観光バスを走らす施策はないのかということでございます。
 和歌山県内における定期観光バスについては、現在、白浜町では「泉都めぐり」、那智勝浦町においては「那智山周遊」や「熊野三山めぐり」などが運行されてございます。議員ご提案の和歌山市内の定期観光バスについては、昭和三十年代に運行されておりましたが、その後、利用者の減少等により昭和四十年代に運休されたところでございます。
 近年、社会経済情勢の変化に伴い、観光の志向や形態が随分と多様化してまいりましたけれども、こうしたニーズに対して観光客の目的に合った効率のよいサービスが求められてございます。こうした状況の中で、観光施設の整備、交通の利便性、観光案内板の設置、真心のこもった受け入れ態勢など、総合的にまた柔軟な対応をしていかなければならないと認識してございます。
 定期観光バスの運行等については、議員ご提案のように、名所旧跡、またすばらしい海岸美等がございまして、今日までも関係企業に働きかけてきましたけれども、採算性等、非常に厳しいものがあると言われるわけでございます。しかし、今後、関係団体や関係機関にも一層働きかけてまいりたいと考えてございます。
 以上でございます。
○議長(山本 一君) 保健環境部長遠藤 明君。
 〔遠藤 明君、登壇〕
○保健環境部長(遠藤 明君) 健康と福祉対策の人材確保についてお答えを申し上げます。
 まず看護婦についてでございますが、保健医療福祉サービスを提供するマンパワー、特に看護職員の確保は重要な課題と認識しているところでございます。
 県内における病院、診療所などに勤める看護婦、准看護婦等の数は平成三年末で七千三百七十九人であり、不足数は八百六十六人となってございます。したがって、養成力の強化として、県立高等看護学院の定数増を初め、病院協会立の看護専門学校の設立支援、南紀高校専攻科の定数増、各養成所に対して定員の一割増の生徒受け入れ要請を行ってきたところでございますが、今後、紀南地方の看護婦養成所を平成七年に、県立医科大学の整備に伴う看護短期大学を平成八年に、それぞれ設置することを目途に検討を行っているところでございます。また、既設の養成所についても定数増が図られるよう関係機関へ要請を行うとともに、その他の充足体制として修学資金の一層の充実やナースセンターを設置し、看護職員の確保を進めてまいりたいと考えております。
 次に、理学療法士養成所設置については、昨年九月に医療機関や社会福祉施設等に対して二十一世紀に向けての需要数を調査した結果、平成三年九月末現在で百十三名の従事者に対し、平成十一年には三百七名が必要と見込まれているところでございます。
 理学療法士の確保については、平成三年度に修学資金の貸付対象を、従来の制度に加え民間医療施設に勤務しようとする者に対してもその対象とし、平成四年度は貸付枠をふやすなど、その制度の充実に努めているところでございますが、議員ご質問の理学療法士養成所設置については、長期的需給バランスを見きわめながら今後研究してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○議長(山本 一君) 答弁漏れはありませんか。──再質問を許します。
 〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(山本 一君) 再質問がないようでありますので、以上で富田豊君の質問が終了いたしました。

このページの先頭へ