平成3年12月 和歌山県議会定例会会議録 第2号(橋本 進議員の質疑及び一般質問)


県議会の活動

 午後一時五分再開
○副議長(平越孝哉君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
○副議長(平越孝哉君) 質疑及び一般質問を続行いたします。
 40番橋本 進君。
 〔橋本 進君、登壇〕(拍手)
○橋本 進君 それでは、お許しをいただき、午前に引き続きまして一般質問をさせていただきます。
 仮谷県政五期目初の本議会において質問の機会を与えていただきましたこと、この上もない喜びとするものであります。仮谷知事におかれましては、対立候補に大差をつけ、県民大多数の信任を受けて五選されましたことを心からお喜び申し上げますとともに、どうぞ健康に十分ご留意されて今後の県勢発展のためにご活躍をされますようお祈りいたします。
 仮谷知事にとって五期目の県政は、真に正念場であると申し上げて決して過言ではないと思います。知事就任以来、二十一世紀へ向けての和歌山県の発展方向を模索し、二十一世紀を和歌山県主役の時代とするため、いろいろな大型プロジェクトを打ち出しながら基盤整備に努めてこられました。
 計画から実施段階に入った五期目県政には、やり遂げねばならない大型事業がメジロ押しであります。これらの事業に対し、仮谷知事は最善を尽くすべくいろいろ思いをめぐらせておられることと拝察いたしておりますが、県政の方向づけを慎重に熟慮して誤りなきよう万全を期するとともに、積極果敢に実施する実行力を発揮されますよう希望するものでございます。
 さて、知事としては、当面、平成六年に開催するビッグイベントである世界リゾート博の成功に向けて全力を傾注するものと存じます。これらの問題を中心に幾つかの質問をさせていただきますので、知事初め当局の具体的かつ明快なご答弁をお願いいたします。
 まず、広い視野に立った、総合的な発展を期するマリーナシティの開発、世界リゾート博の開催という観点から、リゾート博関連の交通体系についてお伺いをいたします。
 当局のこれまでの準備の進め方を見るとき、マリーナシティという四十九ヘクタールの人工島造成、その人工島で世界リゾート博を開くといったふうに、どうも地域を小さくとらえ過ぎて、広域的な町づくりの配慮がいささか欠けているやに感じてなりません。もっと広く、和歌浦湾全体の総合開発を進めるという視点で、そしてどう波及効果を及ぼしていくかを考えるべきではないだろうか。
 まず、リゾート博会場への進入道路についてでありますが、七十二日間に百万人の観客を動員する目標から、一日平均一万四千人の入場者を見込み、その四〇%は自家用車で来場すると想定しているところであります。したがって、会場内には十二ヘクタールの駐車場スペースを確保し、一日最大五千六百台の駐車を見込んでいる駐車場計画はこれでよしとしても、平常から交通停滞をしている国道四十二号線がリゾート博関係車両をさばき切れるかどうか、非常に問題だと考えます。私は、大変な交通停滞が引き起こされて、せっかくのリゾート博そのもののイメージをダウンさせないかと、今から心配をいたしておる一人であります。
 そこで、明和中学校の校庭問題がありますが、和歌山市が毛見一号線を海岸沿いに紀三井寺まで延伸するいわゆるシーサイドロードの計画を県が全面的にバックアップするとともに、その中間地点から片男波にかけて、以前にも本議場から申し上げましたように、夢のかけ橋を架設されるよう提案するものであります。そして大浦街道と直結させれば、和歌山市から会場への進入ルートは国道四十二号線と大浦街道の複線ルートとなって、増大する車両交通をさばきやすくするものと考えます。
 私が提案する「夢のかけ橋」ができますと、あしべ橋経由の観光和歌浦ルートともなり、雑賀崎、田の浦両漁港の関連道路とも結び合わすと和歌浦周遊道路ともなって、リゾート博会場から紀三井寺、和歌浦を包括した、広い面的な発展が期せられるようになります。また、県立医科大学の紀三井寺競馬場跡地での計画が完成した後の通院関係の車両交通増にも十分対処できることになります。そうしてこそリゾート博開催効果が周辺地区にまで波及拡大し、開催意義も大きくなるというものであります。
 また、JR紀三井寺駅から国体道路までの間の道路を新設され、鉄道での来客に対応されてはどうか、お伺いいたしたいと存じます。そして、これらの事業と同時に、マイロード事業として県道新和歌浦線あしべ道路を自然石を使った歩道にするなりして万葉ムードの漂う道路にするのを機に、あしべ旅館跡地を買収され、万葉の歴史にふさわしい茶店風休憩施設や駐車場等をつくり、半ば放置状態になっている観海閣周辺の整備をされ、文化の薫り高い憩いの場にすることに真剣に取り組む必要があると考えますが、知事初め当局のお考えはどうか、お伺いいたしたいと思います。
 次に、世界リゾート博については、目下、博覧会協会を設置して準備を進めておるようですが、近隣の府県においても同じ時期にそれぞれ各府県の特色を生かしたイベントを考え、計画準備を進めているやに聞いてございます。例えば、京都では平安建都千二百年、奈良県では藤原創都千三百年、三重県では世界祝祭博覧会、兵庫県では但馬の祭典等、数多く開かれるわけであります。いわば競争相手であります。そうした雰囲気の中で、三年前、北海道で開催された世界食の祭典のように八十八億円余もの赤字を出して失敗しては、元も子もありません。そうした点にまで十分考えを張りめぐらせて、絶対に成功させるのだ、やり切るのだという不退転の決意で臨まなければなりません。そうして立派に成功させて、その開催効果を波及拡大させ、県勢発展に尽くしていかなければなりません。
 知事は、開催日が近づくにつれ、事務量、事業量が増大するに従って随時スタッフを増強し、必要に応じて予算も拡大していくと思いますが、そのタイミングを誤れば準備の進行が後手を踏むことになります。
 この際、思い起こしていただきたいのは、昭和四十六年の黒潮国体のときの、国体局を中心に、本庁はもとより出先機関挙げて取り組んで大成功したことであります。準備期間も千日足らずになっているのだから、本リゾート博も黒潮国体のような体制をとり、県を挙げて取り組むべきではないかと考えます。そして、百八万県民挙げて協力し、ムードを盛り上げ、成功に向けて一丸となって推進していくべきだと存じます。その先頭に立って県民をぐいぐい引っ張っていく力強さを今見せるべきだと考えるものでありますが、知事のご決意とその対策についてご答弁をお願いいたしたいと思います。
 次に、公共用地の確保問題であります。
 近時、バブル経済の現象もあって、地価の高騰に反して買収単価の安い公共用地の確保が大変難しくなっております。いかにすばらしい構想、計画であっても、必要な用地が確保できなければ単に絵にかいたもちにすぎません。用地確保難に比べて当局の用地買収体制がいかにも弱過ぎるのではないかと考えるのは、私一人ではないと思います。
 さきにも申し上げましたように、和歌山市当局において計画されているいわゆるシーサイドロードにしても、市当局が現地に事務所を設け、職員を張りつけて用地買収に当たっていただいておるようですが、これも遅々として進んでいないと聞き及んでおります。また、その近くの県立医科大学再開発計画にしても、病院用地として競馬場跡地を確保できたものの、大学用地の買収が、これも遅々として進んでいない状況であり、現在、その買収交渉も中断状態になっていると聞いております。それにはいろいろ事情もあろうかと思いますが、なぜもっと精力的に、継続的に粘り強く交渉をしないのか、不思議に思えてならないのであります。そのほかにも、県内各所でこうした箇所が数多く見受けられます。
 このような用地買収状況では、デスクプランで線を引いただけで、その着手、完成がずるずる遅延し、半ば計画倒れも同然となって、均衡・調和のとれた基盤整備は望み得なくなると言わざるを得ません。
 そこで、私は、声を大にして知事にご提言をいたしたいと存じます。
 先ほどの自民党幹事長のご意見にもございましたけれども、この際、直属の副知事級の用地担当職員を配し、その方を長として、相当数の職員を擁した強力な機能を持つ公共用地対策室を設置し、用地買収を集約的に取り扱ってはどうかということであります。そして、必要に応じ、買収地点の事情に精通し、その地元や地権者になじみ深い職員、OBの方々、また時にはその市町村の職員までも臨時的に編入・補強し、地権者と密着した買収交渉を持つというふうに進めてほしいものであります。
 用地交渉は夜間折衝の多いことを勘案し、勤務時間を一般職員とは別にフレックスタイム勤務にするなり、さらに大規模用地買収が成立したときは思い切って優遇措置を考えるなど、用地職員のやる気を奮起させる意味で、それくらいの配慮も欲しいものであります。そうすることにより用地の確保がスムーズに進むものと考えます。
 この際、思い切った用地買収体制の改革を断行し、その効率化を図ったらいかがですか。今後の用地買収とその取り組みについて、知事のご決意を賜りたいと存じます。
 なお、この機会に一言お願いをつけ加えさせていただきますが、重要な用地買収が行き詰まってどうにもならなくなったときには、部下任せにせず関係部長や首脳部も直接地権者と交渉に当たるなど、そして場合によっては伝家の宝刀である土地収用法等を考えるなり、毅然とした態度で臨んでほしいというお願いをいたしたいと思います。
 最後になりましたけれども、続いて精神薄弱者援護施設の建設に対する援助についてご質問をいたします。
 こうした質問をすることになりましたのは、障害者を養育されている多くの保護者の方々が施設の建設を強く求められているからであります。保護者の皆様が今最も心配されていることは、親亡き後の障害者の将来であります。この子を置いて先に死ねない、この子が将来安心して生活できることを見届けてからでないと死ねないという話を私はよく聞かされるところであります。障害者の行く末を案じ願う保護者の心境は痛いほどわかるわけであります。
 こうした保護者の方々の切実な願いにこたえるため、県当局においても今日まで、民間法人と連携のもとに計画的な施設整備の推進に取り組まれてまいりました。その結果、精神薄弱者更生施設が八施設、精神薄弱者授産施設が十施設建設され、総定員八百五十五人の施設整備が実現したことを高く評価したいものであります。
 しかしながら、最近における建設用地の確保の難しさや建設に対する補助金と実勢建設価格の差が拡大していることにより、施設整備が進みにくくなっていることも予想されるところであります。現に、平成元年以来、民間法人による建設が行われていない現状の中で、計画的な施設整備が極めて困難になってくるのではないかと心配するものであります。とりわけ、家庭で介護することが困難な方々で、施設入所を希望しながら入所できずに待機している精神薄弱者の方々が百七十六名に上っております。さらに近年、障害の重度化に伴い、養護学校の卒業生のうち入所希望生徒が毎年四十人程度増加していることを考えるとき、憂慮の念を抱くものであります。
 幸いにして、和歌山市心身障害児者父母の会が中心となって施設建設について熱心に取り組まれ、このたび民間社会福祉法人により建設される運びとなりました。その施設概要は、和歌山市より無償で貸与していただく土地に総事業費八億円を投じ、入所定員五十名、通所定員五十名、またショートステイや精神薄弱者デイ・サービスなど、在宅の障害者も利用できるようにしたいわゆる複合施設であり、この施設が完成した暁には精神薄弱者の福祉の増進に大きく寄与するものであると期待するものであります。
 本県における施設整備が計画的に推進できるのは、県の努力もさることながら、民間法人が大きな役割を果たしてきたところでありますが、特に私は、福祉八法の改正を契機として、地域福祉が重要視されている現在、地域に開かれた、地域住民と密着した民間法人による施設整備を行い、地域福祉の拠点とする必要があると思います。
 そこで、民生部長にお尋ねいたします。
 建設費が高騰している中で補助額が約半分の状況では、法人の負担すなわち父母の会等の負担が増大し、民間法人による施設整備は困難となり、在宅での介護を余儀なくされている保護者の方々の希望におこたえできないばかりでなく、地域の福祉の増進にも大きな影響を与えることになると思います。民間法人主導で整備を推進していくことが必要であり、そのために財政基盤の弱い民間法人に対する県の強力な補助金等の援助が必要であると思いますが、その考えをお聞かせいただきたいと存じます。
 以上、三点に絞って質問をいたしましたので、さきにも申し上げましたけれども、知事初めご当局の誠意ある明快なご答弁をお願いいたしまして、第一回目の質問を終わります。
○副議長(平越孝哉君) ただいまの橋本進君の質問に対する当局の答弁を求めます。
 知事仮谷志良君。
 〔仮谷志良君、登壇〕
○知事(仮谷志良君) 橋本議員にお答え申し上げます。
 世界リゾート博と基盤整備についてでございます。
 これについて数々のご提言、ご意見を承ったわけでございますけれども、リゾート博につきましては、お話のように、本県を活性化する、また本県を全国に、さらに国際的にもアピールする一大イベントだと思って進めております。
 開催に当たっての会場への道路網の整備でございますけれども、これが成否を決する最も重要な課題だと思っております。詳細については土木部長から答弁させていただきます。
 また、この取り組みの姿勢につきましては、県初め市町村、経済界など各界各層を交えた博覧会協会をつくっており、開催のための準備を鋭意進めているところでございまして、県庁内においてもその支援体制として世界リゾート博推進会議を設置し、全庁的に取り組んでおります。
 今後、博覧会の成功を期すためには積極的に体制を強化しなければならないという意味で、県庁内の推進組織についてもなお一層検討するとともに、博覧会協会の充実についても十分進めてまいりたいと思っております。
 お話ございましたように、平成六年には京都、三重でもイベントを開催いたしますが、過日の知事会議においても、お互いに連携作戦をとっていこうじゃないかということを申し合わせておりまして、そうした連携作戦をどのように進めていくかということについても十分検討してまいりたいと思っております。
 次に、公共用地の確保の問題でございます。
 お話のように、本県には数々のプロジェクトがございます。そうしたプロジェクトを発展・進行させるためには用地の確保ということが絶対条件であり、私もかねてから用地確保のための問題については十分配慮しており、人員削減の現在ですけれども、優秀な職員を配置したいと思っております。
 用地確保ほど難しい仕事はありません。この仕事を十分にこなしたならば県の行政のすべてが大体できるのじゃないかとすら私は思っておりまして、そうした面の人事配置についても十分配慮しておるわけでございます。
 特に今、高速道路の問題がございます。これについても、市町村にも協力していただいて県が代行してやるという形をとっております。国道についても、二十四号線のバイパスは県が用地交渉を引き受けており、県独自の分以外も用地交渉を重ねております。京奈和自動車高速道路等においても、県の職員、市の職員、商工会議所の職員の協力も賜っておりまして、用地確保のために地元の皆さんの絶大なるご協力がなければなりません。
 特に、県の用地職員についても、用地課を土木事務所に置いて技術者を用地課長にもさせて──事務職員とどちらにやらせたらよいかは各人にもよるわけですが、そういうやり方も検討をしております。
 昨年、公共用地取得促進対策委員会を設置し、代替地の取得、用地先行取得問題など用地事務の軽減化、また用地交渉がスムーズにできる体制づくり、登記に対する問題、さらに法務局の問題等、非常に多くの問題がございますが、こうした問題解決のためになお一層の研究を進めております。
 また、ご指摘ございましたように、職員の意識高揚につきましては、私も全力を注いでまいりたいと考えておるところでございます。
 用地取得につきましては、地権者や地域住民等の理解と協力が最も肝要でございます。そうした協力度の強いところに対してこれからも積極的に推進していかなければならないのではないかと思っておりますし、また用地交渉が難航する場合においては、お話ございましたように、土地収用法等において、なお一層簡単にしていただけるように国に対して要望するとともに、それを積極的に進めてまいりたいと考えております。建設省とも十分連絡をとりながら、用地確保についてはそうした強硬手段も考えてまいりたいと思っております。
○副議長(平越孝哉君) 土木部長山田 功君。
 〔山田 功君、登壇〕
○土木部長(山田 功君) お答えを申し上げます。
 リゾート博関連道路の問題につきましては、県庁内に設置をした世界リゾート博推進会議の専門部会として関連道路施設部会がございますので、そこで今まで総合的に検討を進めてきておりますし、今後も進めたいと考えております。
 その中で、議員ご提案の、和歌山市が今実施しているシーサイドロードは、世界リゾート博関連道路としても必要であるということで考えられております。現在、市において建設事務所を設置して鋭意取り組まれておるところでありますけれども、今後、県としては、来年度の平成四年度予算の中で国に対して当事業に係る新規採択をお願いしていき、予算確保に努力をしてまいりたいと考えております。
 また、マリーナシティの波及効果を確実にする意味でも幾つかのご提案がございました。「夢のかけ橋」というものについても、これは非常に大規模な橋梁でもございます。和歌浦湾開発についての地元などの意向、あるいは道路網整備の全体構想に関する合意とか協力という問題もあろうかと存じております。
 それから、JR紀三井寺駅から国体道路までの道路につきましては、当面、市道としての整備が考えられます。リゾート博そのものへの鉄道利用者は和歌山駅あるいは海南駅等が中心になるものと考えられますが、本道路は、地域の道路としてその必要性は十分理解できるところでございます。ただ、この場合、一方で、駅の乗降位置の問題や駅前広場の整備、あるいは紀三井寺交差点の交通処理等の幾つかの問題がございますので、今後、総合的な検討が必要であろうと考えられます。
 また、あしべ旅館跡地並びに観海閣周辺の整備につきましても、マリーナシティを活用して広くその効果を波及させるという具体的なご提案だと受けとめておりますけれども、これらもすべてあわせて検討課題として、ご意見を十分賜りながら勉強をしてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○副議長(平越孝哉君) 民生部長吉井清純君。
 〔吉井清純君、登壇〕
○民生部長(吉井清純君) 精神薄弱者援護施設建設についてお答えをいたします。
 精神薄弱者援護施設の整備につきましては、昭和五十七年に策定した障害者にかかる和歌山県長期行動計画において県政の重点施策として位置づけ、その整備を進めてきたところでございますが、家庭での介護が困難で施設の利用を必要とする重度の障害者が増加している現状でございます。
 今後とも、施設建設についてもさらに努力を重ねていかなければならないと存じておりますが、議員ご意見のとおり、地域福祉の時代を迎える中で、民間法人による整備についてもより強力に進めていく必要があると考えております。
 現在、和歌山市において計画されている施設は、ショートステイやデイ・サービスセンターを整備しており、施設入所者だけでなく地域の障害者の方々も利用できる、いわゆる地域福祉の拠点となる精神薄弱者援護のモデル施設と考えてございます。したがいまして、県としても、施設建設に対する補助をも含め、総合的な支援をしてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○副議長(平越孝哉君) 答弁漏れはありませんか。──再質問を許します。
 40番橋本 進君。
○橋本 進君 知事さん初め部長さん、ご答弁をいただきましてありがとうございました。一応了解でございますが、ただ一つ、この際、知事さんにお願いをいたしておきたいと思います。
 今回、くどく質問をさせていただきましたのは、実は世界リゾート博をみんなで力を合わせて成功させていかなければならんという私の基本的な考え方の中から質問を許していただいたわけであります。
 さきにも申し上げましたように、リゾート博協会ができて企画部が中心となってやってくれておりますが、先ほどお手元へ新聞をお渡ししましたように、きょうの日経新聞なんかを見て、実は非常に心配をいたしております。だから、今ご答弁をいただいてあれしていますけれども、全庁的に取り組むんだということの再認識をしてもらいたい。
 知事は、自分が言い出したことだから間違いなくやってくれると思いますけれども、実は他事ながら心配をしております。それを成功させるためには、くどいようですけれども、ぜひ公共用地を確保しなければなりません。紀三井寺、名草、私の地元でのいわゆる用地交渉の職員は本当に気の毒なものです。
 先ほども念のために申し上げておきましたけれども、関係部長さんたちも心配はしてくれておりますが、実際に先兵になっていく職員の立場を考えたときに、やっぱり知事さん、この際、副知事級の大将を置いていただきたい。先ほどの答弁の中にもございましたけど、用地を確保したら仕事はできていくんですよ。その用地をどう手元へ入れるかということです。
 土木事務所の職員あるいは開発公社の職員が用地交渉に行くあの姿を目の当たりにして、これでは土地は買えないなあと思った。大変ですよ。土地を売る気もない相手に、売ってくれと毎日行くわけや。それを上の人らは見てあげないかん。夜九時、十時、十一時まで行ってきて、ぼろんちょんに怒られて。帰って、げんくそ悪いで。ちょっと一杯でも飲んで帰ろうということになります。
 これは人情です。その辺も含めて、この公共用地対策室というものをぜひ置いてもらいたいということをお願いして、私の質問を終わります。
○副議長(平越孝哉君) ただいまの発言は要望でありますので、以上で橋本進君の質問が終了いたしました。

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