平成元年12月 和歌山県議会定例会会議録 第4号(全文)


県議会の活動

 平成元年 和歌山県議会十二月定例会会議録 第 四 号
 
 十二月 十一日 (月曜日) 午前 十時 四分 開議
  午後 三時 十二分 散会
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議 事 日 程 第四号
  平成元年十二月十一日(月曜日)
  午前十時開議
 第一 議案第百三十一号から議案第百四十九号まで及び報第十一号(質疑)
 第二 一般質問
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本日の会議に付した事件
 第一 議案第百三十一号から議案第百四十九号まで及び報第十一号(質疑)
 第二 一般質問
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出 席 議 員(四十六名)
 1 番 井 出 益 弘 君
 2 番 和 田 正 一 君
 3 番 町 田 亘 君
 4 番 中 村 利 男 君
 5 番 山 本 一 君
 6 番 宗 正 彦 君
 7 番 岡 本 保 君
 8  番 鈴 木 俊 男 君
 9 番 阪 部 菊 雄 君
 10 番 中 村 裕 一 君
 11 番 平 越 孝 哉 君
 12 番 大 江 康 弘 君
 13 番 中 西 雄 幸 君
 14 番 橋 本 進 君
 15 番 古 田 新 蔵 君
 16 番 浦 武 雄 君
 17 番  堀 本 隆 男 君
 18 番 宇治田   栄 蔵 君
 19 番 下 川 俊 樹 君
 20 番 石 田 真 敏 君
 21 番 木 下 秀 男 君
 22 番 中 村 隆 行 君
 23 番 藁 科 義 清 君
 24 番 門 三佐博 君
 25 番 尾 崎 要 二 君
 26 番  那 須 秀 雄 君
 27 番 木 下 義 夫 君
 28 番 上野山 親 主 君
 30 番 尾 崎 吉 弘 君
 31 番 西 本 長 浩 君
 32 番 岸 本 光 造 君
 33 番 松 本 貞 次 君
 34 番  浜 本  収 君
 35 番 和 田 正 人 君
 36 番 浜 口 矩 一 君
 37 番 山 崎 幹 雄 君
 38 番 貴 志 八 郎 君
 39 番 田 中  実三郎   君
 40 番 森 利 一 君
 41 番 村 岡  キミ子   君
 42 番 森 本 明 雄 君
 43 番 中 村 博 君
 44 番 中 村 千 晴 君
 45 番 小 林 史 郎 君
 46 番 渡 辺 勲 君
 47 番 藤 沢 弘太郎 君
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欠 席 議 員(一名)
 29 番 平 木 繁 実 君
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説明のため出席した者
 知 事 仮 谷 志 良 君
 副知事 西 口 勇 君
 出納長 梅 田 善 彦 君
 知事公室長 市 川 龍 雄 君
 総務部長 斉 藤 恒 孝 君
 企画部長 川 端 秀 和 君
 民生部長 高 瀬 芳 彦 君
 保健環境部長 尾 嵜 新 平 君
 商工労働部長 天 谷 一 郎 君
 農林水産部長 安 田 重 行 君
 土木部長 磯 村 幹 夫 君
 企業局長 吉 井 清 純 君
 以下各部次長・財政課長 
 教育委員会委員長
 上 野 寛 君
 教育長 高 垣 修 三 君
 以下教育次長
 公安委員会委員長
 西 本 貫 一 君
 警察本部長 井 野 忠 彦 君
 以下各部長
 人事委員会委員長
 寒 川 定 男 君
 人事委員会事務局長
 代表監査委員 宮 本 政 昭 君
 監査委員事務局長
 選挙管理委員会委員長
 稲 住 義 之 君
 選挙管理委員会書記長
 地方労働委員会事務局長
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職務のため出席した事務局職員
 事務局長 山 本 恒 男
 次 長 倉 本 辰 美
 議事課長 栗 本  貞 信
 議事課副課長 中 西 俊 二
 議事班長 高 瀬 武 治
 議事課主任 松 谷 秋 男
 議事課主事 石 井 卓
 総務課長 神 谷 雅 巳
 調査課長 阪 上 明 男
 (速記担当者)
 議事課主査 吉 川 欽 二
 議事課速記技師 鎌 田 繁
 議事課速記技師 中 尾 祐 一
 議事課速記技師 保 田 良 春
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 午前十時四分開議
○議長(門 三佐博君) これより本日の会議を開きます。
○議長(門 三佐博君) この際、報告いたします。
 お手元に配付のとおり、監査委員から監査の結果報告がありましたので、報告します。
○議長(門 三佐博君) 日程第一、議案第百三十一号から議案第百四十九号まで、並びに知事専決処分報告報第十一号を一括して議題とし、議案等に対する質疑を行い、あわせて日程第二、一般質問を行います。
 33番松本貞次君。
 〔松本貞次君、登壇〕(拍手)
○松本貞次君 おはようございます。
 きょうは三点について質問をしていきたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。
 本年は、同和対策事業特別措置法が制定されて二十年という、一つの節目の年に当たります。この二十年間に及ぶ多くの人々の努力により、部落差別の実態は一定改善されてきました。住環境面での改善は七割程度達成され、高校進学率も再低下、格差の広がりが言われつつも、二十年前の実態と比較すればかなり高まってきました。さらに、民間の企業や宗教者の間で部落問題に取り組む人々の輪も広がっており、部落問題解決に向けた諸施策が突破口となって、一切の差別撤廃に向けた機運も高まってきています。
 こうして、この二十年間、多くの人々によって積み重ねられてきた血のにじむような努力は、それなりの成果を上げてきたと評価することができます。しかしながら、部落問題の解決という目標から今日の部落差別の実態を直視したとき、残された課題は少なくありません。
 例えば、最も進んでいるとされている住環境面での改善とて残事業があり、早い時期に実施された事業が老朽化し、今日の水準に満たないという問題もあります。また、全国におよそ千カ所も存在していると思われる同和対策事業未実施地域の問題もあり、これら地域の実態の改善なくして部落問題の解決はありません。
 さらに、住環境の改善が進んできた部落においても、生活、労働、教育面での実態の改善は、これから本格的な取り組みが求められています。例えば、高校進学の状態は高まってきたとはいえ、いまだに全国平均と比べて六%から七%の格差がありますし、入学率ではなく、中途退学の急増などの現象を入れた卒業率で比較すると、一〇%を超す格差が存在しています。その上、大学進学率で見ると、まだ全国平均の半分程度といった現状があります。
 また、差別事件の現状を見ても、結婚や就職にかかわった差別事件は後を絶ちませんし、教育現場における差別事件も多発しています。さらに、各界のトップ層や公務員による差別事件も続発しており、悪質な差別落書きや差別投書等、関係者から「差別」と批判をされても全く反省しようとしない居直り事件などがふえてきています。
 残り二年余りとなった地対財特法で、これからの残された課題はすべて解決されるのでしょうか。地対財特法によって残事業はある程度解決されるとしても、全国の千カ所にも達する同和対策事業未実施地域の改善はできません。また、地対財特法によって高校奨学金制度が大幅に後退させられたことが象徴しているように、これから本格的な取り組みが求められる生活、福祉、労働、教育面での実態の改善はできません。さらに、地対財特法は差別事件に対して全くの無力で、差別意識の撤廃にはほとんど役立ちません。
 このように地対財特法の限界を直視するならば、住環境面での改善はもとより、生活、労働、教育面の実態も改善し、差別事件を防止するとともに、差別意識の撤廃にも役立つ「部落解放基本法」の制定がぜひ必要と考えますが、県知事の御所見をお示し願いたい。
 また、部落解放基本法の制定の必要性を訴える根拠は、これだけではありません。何よりもまず、日本国憲法や同和対策審議会答申の精神を踏まえることにあります。
 周知のように、日本国憲法は差別を否定するとともに人権の尊重を重視しております。しかしながら現実には、部落差別は撤廃されなかったのです。
 そこで、一九六五年八月に出された同和対策審議会の答申では、日本国憲法の精神にのっとり、部落問題の早急な解決のために国を挙げて抜本的、総合的な取り組みを実施することを求めたのです。この答申の基本精神を具体化したものが「部落解放基本法」です。
 また、この部落解放基本法の目標は二つで、一つは部落問題の根本的な解決を速やかに実現すること、もう一つは、いわゆる差別のない民主社会の建設に寄与することにあります。この目標を実現するために、一つ目は、生活、労働、教育も含め、劣悪な実態を改善するために積極的な事業を実施すること、二つ目は、差別意識を払拭するために教育、啓発活動を強化すること、三つ目は、興信所、探偵社などによる部落差別調査や企業による就職差別に代表される悪質な差別行為を防止するため法的規制を導入するとともに、実効性のある人権委員会を設置し、救済を図ることです。
 現在、我が国には基本法という法律が十一あります。農業基本法、林業基本法、教育基本法、災害対策基本法、観光基本法、公害対策基本法、中小企業基本法、消費者保護基本法、原子力基本法、心身障害者対策基本法、交通安全対策基本法の十一があり、部落問題解決に向けての部落解放の基本法があっても何ら不思議ではないと思います。
 本年当初議会において同様の質問をしたところ、知事は、過去三度にわたる法律制定の中でも県として懸命の行政努力を果たしてきた、また法期限後の問題については時期を見て対応してまいりたいと答弁をしていただいておりますが、部落問題の完全解放への道に向かい、全国地方自治体の先進的役割を果たす和歌山県の知事として全国に先駆けて行動を起こしていただけるのか否か、御答弁をお願いいたします。
 また、今日的課題として、部落解放達成のためには、ハード面はもちろんのこと、ソフト面も非常に重要であります。ハード、ソフト両面の取り組みなくして解放の達成はないと考えますが、今日の現状を見ると、まず地対財特法法期限内にハード面、いわゆる計画内事業の完全実施が肝要であると思います。
 今、平成元年度以降の計画内残事業費は三百三十五億五千万と聞くが、各関係部局において法期限内実施めどを説明願いたい。また同様に、各市町村の新規事業、要望事業等、計画外事業の現状はどうか、各関係部長の御答弁をお願いいたします。民生部長、土木部長、農林水産部長で結構でございますので、答弁を求めたいと思います。
 次に二点目の、一九九〇年すなわち来年の「国際識字年」へ向けての県の取り組みについて御質問をいたします。
 一九九〇年を国際識字年とすることを一九八七年十二月七日の国連総会で決定いたしました。国連の教育科学文化機関・ユネスコが一九八五年に提案して以来、準備が進められてきたものです。その内容は、二十一世紀までに全世界の非識字者の克服を目指し、長期行動計画を立て、各国政府、民間団体挙げて取り組もうとするものであります。
 一九八七年十二月七日に、国連総会において国際識字年に向けた国連決議を採択したわけであります。非識字の撲滅が教育の権利保障の前提をなすことを認識し、広範な非識字の存在が、とりわけ多くの発展途上国において経済的、社会的発展と文化的、精神的進歩の過程を著しく阻害することを強調し、世界のあらゆる地域での非識字の撲滅が国際社会の最優先目標と認識されるべきであるとして、一九九〇年を「国際識字年」と宣言したわけであります。
 現在、世界の非識字者は八億九千万人と言われております。そのうち、アジアに六億六千万人が集中し、とりわけ女性が三四・九%を占めているわけです。さらに、被差別者層には非識字者が集中して存在し、社会生活の発展に対応した教育が受けられていない機能的識字の問題も大きく存在をしております。
 文字が読めない、字が書けない、算数ができないと言うと、「えっ、今どきそんな。年老いた人ならばわかるが」、こう思う人がたくさんおろうと思います。特に、義務教育九九%の日本では識字の問題は関係ないと思われがちですが、我が日本においても、経済的、社会的理由において教育の機会均等が著しく阻害されてきた多くの人々が存在します。非識字の多くは農村地域や都市スラムに集中し、とりわけ部落においての識字の問題は、八五年の全国実態調査において五人のうち二人までが読み書きに不自由という実態があり、さらに近年の高校中退者の増加の問題など、今なお深刻な課題が山積しております。
 一九九〇年、国際識字年を迎え、和歌山県として基本的人権確立のため反差別の視点に立って県行政としての非識字者根絶に向けた取り組みの方向を示されたい。
 次に、和歌山県立医科大学の管理運営について質問をいたします。
 一九八八年十二月二十日の各新聞紙上──読売新聞においては「未承認医療機器を使い手術 不正に一千万円保険請求」という記事を見ました。その後、何となく見過ごしてきたのですが、本年の三月二十六日、一通の手紙が私のもとに届きました。その後、四月十四日、四月二十七日と、同様の手紙が計三通、私の手元に届いたのであります。これがそうです。大学ノートに走り書きをした投書であります。
 この投書の内容は、一通は、十二月二十日の新聞報道の事件の経過、特に昭和六十二年の四月より六十二年の十月までの内容を事細かく書かれております。もう一通は、「未承認医療機器の診療について」ということで、医療の内容を専門的に書かれております。そしてもう一通は、「腐敗・堕落の医大の管理体制を改善し、汚職と利権あさりの悪徳教授を追放しよう」と書かれた投書です。
 私は、この三通の手紙を県民の声なき声として、県行政、県立医大に事実の確認、解明を求めてまいりました。八カ月間、保健環境部の医務課、民生部の保険課、それに医大へも数回参り、学長とも三度お会いさせていただきました。だが、どうしても理解し解明することができませんので、本問題を公開し、県民の皆様に医療業界の不透明性を知っていただくために質問をいたします。
 本問題の内容とは、輸入未承認の医療機器である体外衝撃波・尿路結石破砕装置ソノリス二〇〇〇Aをめぐっての薬事法等にかかわる疑惑の問題であります。
 これは、東レ富士ピッカーインターナショナル株式会社が薬事法に基づき、体外衝撃波・尿路結石破砕装置ソノリス二〇〇〇A(フランスのテクノメッド・インターナショナル製)の輸入承認を一九八八年七月十八日に厚生省より得たわけであります。厚生省の承認番号は、六三B輸等六〇五号です。ところが、東レ富士ピッカー社はこの輸入承認に必要な治験データを得るため、厚生省に対する事前の治験計画届(一九八七年一月十七日付)には治験依頼病院を和歌山県立医大附属病院、奈良県立医大附属病院、東海大学附属大磯病院の三病院としていたにもかかわらず、和歌山県立医科大学病院は、一九八七年六月十八日の治験終了後、同年六月二十五日に、いわゆる治験病院でない、その年の六月オープン間もない民間病院Kに医療機器ソノリス二〇〇〇Aを無償で移設したわけであります。
 民間病院Kは、同機器を用いて、一九八七年七月七日以降、一九八八年八月二十三日までの間に約四百十四件の治療を行い、多額の収入を得て保険を不正に請求し、受給していた。しかし、その当時、東レ富士ピッカー社は同機器にかかわる輸入販売業の許可を取得しておらず、かつ治験を行う目的で移設していないことから、この行為は薬事法第六十四条において準用する同法第五十五条第二項の規定に違反するわけであります。
 こうしたことすべてに和歌山県立医大の某教授が強く関与しているわけであります。某教授なくしてこうした問題がなかったと言っても過言ではありません。
 某教授いわく、県民医療の向上のため。医療業界ではごく当たり前かもしれないが、我々県民から見れば不自然であり、余りにも強く関与し過ぎているように思えてなりません。
 そこで、数点にわたり質問をし、事実か否かをお答え願いたい。
 まず一点目は、治験目的のソノリス二〇〇〇Aの医療機器が、医大から、開設数日の治験届け出外の民間病院Kになぜ無償で移設されたのか。また、搬送購入云々という話をされたが、そのことは事実か。某教授の職務権限、口添えなくして実現しなかったと考えるが、どのように関与されていたのか。
 二点目、ソノリス二〇〇〇Aの医療機器は定価二億五千万から三億で、民間病院Kの購入価格は定価の十分の一とも五分の一とも聞く。この同機器を、昭和六十二年の三月から六月十八日まで医大で治験を行い、同年六月二十五日に民間病院Kに無償で移設している。このことを考えると、厚生省承認日は六十三年ということから、翌年七月十八日までの一カ年間使用の中古品となる。購入時には非常に安い価格で取引されたと考えるが、どうか。
 また、本問題を質問すると、それは東レ富士ピッカー社と民間病院Kとの問題ですからと答えられるが、事前に搬送購入の事実があったということを言っており、本質的には、公的立場の某教授の口添えなくしてこの商談は成立しないと考える。K病院と某教授の関係、また利害関係はなかったのか否か。
 三点目、医大の某教授の教室から民間病院Kへ二名の医師を派遣し、某教授自身が六十二年六月から六十三年八月まで週一回民間病院Kへ一般診療をしていたとあるが、そのことは事実かどうか。
 四点目、シイメンス社、ドルニエ社、エタップ社等、ソノリス二〇〇〇Aと同型の厚生省承認の医療機器があったにもかかわらず、なぜ執拗に未承認医療機器を東レ富士ピッカー社を通じて導入しようとしたのか。某教授と東レ富士ピッカー社の間に医科大学の治験を進める段階においても疑惑を感じるが、どうか。
 五点目、某教授は県立医大の教授であり、未承認医療機器の使用、保険請求において熟知されていたにもかかわらず、K病院の治験段階において患者に十分な説明、承諾書の受け取りがなされておらず、K病院に対する指導が全くされていないのはいかなる理由か。
 以上のことを考えると、我々県民にとって非常に理解しにくい医療業界の不透明性がある。
 そこで、県立医大の教授は特別公務員であるが、こうした問題に関与することは公務員法に違法にならないのか。また、職務権限範囲に及ぶと考えるが、そのことはどうか。
 最後に医大学長に、こうした問題は医大では日常茶飯事、医療業界ではごく当たり前のこととして通っているのか。我々県民は、医大教授たるべきもの、県民にひとしく講ぜられなければならないし、県民医療、地域医療を考えてもひとしく講ぜられなければならないと考える。だが、一個人、民間病院になぜ執拗に肩入れをするのか。そのこと一つをとっても、県民は疑惑を募らせるばかりであります。
 今日、県立医大の移転問題についても、県知事の御英断で紀三井寺競馬場跡地に決定、後は一日も早く県民医療のとりでを築くためにと各界各層の力を結集しているところと考えます。だが、そのことも、行政の力だけでは、また医大の力だけでは実現しません。県民の協力あったればこそと考えます。こうした、県民が疑惑を持つ、疑惑を招くということは、医大内部の民主的な論議、民主的な管理運営が不十分と考えるが、どうか。
 以上の点について明快な答弁を期待して、第一回目の質問を終えます。
○議長(門 三佐博君) ただいまの松本貞次君の質問に対する当局の答弁を求めます。
 知事仮谷志良君。
 〔仮谷志良君、登壇〕
○知事(仮谷志良君) 松本議員にお答え申し上げます。
 部落解放基本法の制定についての考え方でございます。
 お話ございましたように、地対財特法の有効期限があと二年余となったわけでございます。そしてまた、議員指摘のとおり、幾つかの課題も残されておるのが現状でございますけれども、現時点においては、この法律期限内に完全解決をすべく、県同和対策総合推進計画に基づいて全力を傾注してまいる所存でございます。
 したがいまして、失効後における法律の問題については、国の判断にゆだねるとしても、本県においては庁内に設置している県同和対策協議会で検討を重ね、県議会初め、県同和委員会や関係機関、さらには市町村の意見も十分にいただきながら適切に対処してまいる考えでございます。
○議長(門 三佐博君) 民生部長高瀬芳彦君。
 〔高瀬芳彦君、登壇〕
○民生部長(高瀬芳彦君) 同和対策事業の期限内実施めどと計画外事業についてお答えいたします。
 県同和対策総合推進計画策定時に見込まれていた計画事業量は、県全体で約六百四十五億でございます。その後、それぞれの市町村の事情により多少の事業変更がございますが、平成元年度の実施事業をも含めると、その進捗率は六四%でございます。
 なお、民生部が所管する事業につきましては、計画策定時には約百五十一億の事業が見込まれておりましたが、その後の事業実施により八六%の進捗を見たところでございます。したがいまして、平成二年度以降の事業は約二十一億円で、法期限内達成が可能と思われます。
 また、計画外事業でありますが、現時点では、まず計画事業の消化に重点を置き、市町村指導を行っているところでございます。法期限を控え、新たな要望もあることは十分予想されますが、計画事業との兼ね合い、また今後最も重要とされる産業就労対策に寄与する事業であるかどうかという点を十分精査しながら対応してまいりたいと考えてございます。
 以上でございます。
○議長(門 三佐博君) 土木部長磯村幹夫君。
 〔磯村幹夫君、登壇〕
○土木部長(磯村幹夫君) お答えいたします。
 土木部において県同和対策総合推進計画に基づいて実施している事業は、昭和六十二年度以降で約四百八億六千万円でございます。平成元年度実施予定分を含めると約六〇%の実施状況で、金額にして約二百四十一億八千万円でございます。
 平成二年度以降の残事業は、百五十九億四千万円であります。このうち住宅関係及び下水道関係につきましては、法期限内実施は可能と考えております。街路事業関係では、都市部の人家、商店、連檐地で施行する関係から用地物件の解決に多くの課題がありますが、法期限内完成に向けて努力を重ねてまいります。
 現時点では、残事業の消化に全力を傾注しているところであります。法期限を控え、新たな要望も十分予想されますが、計画事業との兼ね合い、また今後肝要とされる産業就労対策、住環境整備という点について精査しながら対応してまいる所存でございます。
 以上でございます。
○議長(門 三佐博君) 農林水産部長安田重行君。
 〔安田重行君、登壇〕
○農林水産部長(安田重行君) お答え申し上げます。
 県の同和対策総合推進計画に基づいて農林水産部が所管する事業は、昭和六十二年度以降の計画事業費については約七十六億円で、平成元年度事業実施予定分を含めると、その進捗率は五六%となってございます。
 平成二年度以降の残事業は三十二億九千万円で、法期限内達成に向け、市町村ともども努力をしてまいる所存でございます。
 また、計画外の事業につきましては、現在、対策事業を進めている中で新たな事業要望もあり、特にオレンジの自由化問題等、厳しい農業事情の中で産業職業対策としての重要性を踏まえ、計画内事業との絡みを十分精査しながら対応してまいりたいと考えてございます。
○議長(門 三佐博君) 医科大学学長松下 宏君。
 〔松下 宏君、登壇〕
○医科大学学長(松下 宏君) 従前より議員から種々の御指摘をいただき、私としても誠心誠意調査してまいりました。その結果に基づいて御答弁申し上げます。
 まず第一点の、医療機器の移設の関係でございます。
 少し経過の説明をさせていただきますと、この機器を利用した治療法は、御承知のように手術を必要とせず、しかも入院期間も短くて済む画期的なものであるため、結石の激痛に苦しむ患者にとってその導入が待ち望まれておりましたが、当時、昭和六十年ごろは全国でも数台しかなく、県内の患者は遠く札幌等まで出かけて高額の負担をしながら治療に行っていた状況であり、したがって、県内の患者の方々からぜひ県内に設置してほしいとの強い要望がなされておりました。
 もちろん、本学としては、県民医療の向上のためにもその治療法の研究の必要性を痛感し、機器の輸入代理店と治験の交渉を行ったところ、高額にしてかつ希少品であり、しかも搬送の問題等から県内での買い取り条件を示されましたが、本学での購入は諸般の事情から大変厳しいものがあり、たまたま開設準備中であった和歌山市内のある民間病院が地域医療に貢献できる特色ある診療科を設けたいという意向のもとにこの機器を購入したい旨の意思表示があったことから、本学の治験終了後、この病院へ移設されることになったものであります。
 この行為は、医学に携わる者として、いわば県民医療向上のための使命感からなされたものであることを御理解賜りたいと存じます。
 第二点目の、民間病院と当該教授との関係であります。
 まず最初の医療機器購入につきましては、当時の状況から判断すると、その病院が極めて安い価格で購入できたとは考えにくいのでありますが、いずれにしても、当該教授がこの取引には一切関与していないと判断しております。
 また、当該教授とこの病院の院長は、同じ大学の出身者という以外、特別の関係はなく、また利害関係はないものと信じております。
 第三点目は医師の派遣についてであります。
 この機器を用いた治療には医師二名が常勤するよう厚生省の指導を受けているため、医大を退職した医師二名が治療に当たっております。
 なお、当該教授は、教育公務員特例法第二十一条の規定により、大学の許可を得た上で、御指摘の期間中、週一回三時間の指導診療に行っていたことは事実であります。
 第四点目の未承認機器の関係でございます。
 当時、お話の三社の機器のうち、一社のみが承認済みであり、他の二社と医大が治験に使用したものと合わせて三社の機器が未承認の状態でありまして、当該教授は、この三社のうちから性能等を勘案した上で一社を選定したものであります。
 なお、機器の輸入代理店との間の疑惑につきましては、一切ないと信じてございます。
 第五点目についてでございますが、適正な医療には医師と患者の相互信頼が必要であります。今回の場合、特に新しい治療法であり、かつ相当の費用負担を伴うため、患者さんに十分事情を説明し、理解を得た上で承諾書をいただくようにしていると聞いております。
 次に、議員お尋ねの公務員法及び職務に関してでございます。
 県立医科大学の教員は、基本的には地方公務員法の適用を受けます。しかしながら、その職務と責任の特殊性に基づき、任免、分限、懲戒、服務及び研修に関することにつきましては、教育公務員特例法の適用を受けることになります。
 今回の行為は、地域医療の向上を図るため、医療に携わる者としての使命感から行われたものと判断しており、法律に触れるものではないと考えております。
 教授の職務は、学生を教育し、その研究を指導するとともに、みずからも研究に従事することであり、また診療を通じて臨床医学に関する教育を行うことも課せられた職務でございます。
 最後に、医大の管理運営体制のことでございます。
 ただいま御説明させていただきましたとおり、今回の一連の行動は県民医療の充実、向上という使命感から行われたものと考えており、その間、疑惑のようなものは一切ないものと信じております。
 しかしながら、議員お話しのような投書があったという事実を踏まえ、さらにはまた本学の統合移転に向けて準備を進めていただいているときだけに、私としても、大学の管理運営体制について再検討し、反省すべきは反省し、その運営に遺憾のないよう努力を重ねてまいる所存でございます。
 終わります。
○議長(門 三佐博君) 教育長高垣修三君。
 〔高垣修三君、登壇〕
○教育長(高垣修三君) 国際識字年の取り組みについてでございます。
 お話ございましたように、国連では「二〇〇〇年までにすべての人びとに文字を」というスローガンを掲げ、識字問題に対する理解と認識を深めるとともに、非識字者をなくするための取り組みがなされてまいったところでございます。
 私どもといたしましては、識字問題は基本的人権の保障にかかわる重要な課題であると受けとめ、従前から識字学級、教室等により取り組みを行っているところでございます。これらは、同和地区住民の生活や文化の向上など、同和問題の解決を図る上で大きな役割を果たしてまいりました。
 国際識字年を迎えるに当たりまして、全庁的な中で県国際識字年推進連絡会議を設置して庁内組織の強化を図るとともに、識字問題について啓発をし、識字教育の充実に努めてまいらなければならないと考えてございます。
 また、今年度から各部局で実施する事業や各種研修会の中に識字問題を位置づけるとともに、識字教育推進のための事業が実施できるように鋭意努力をしてまいる所存でございます。
 以上でございます。
○議長(門 三佐博君) 答弁漏れはありませんか。──再質問を許します。
 33番松本貞次君。
○松本貞次君 まず、同和行政について知事に要望しておきます。
 部落解放に向けて非常に厳しい現状であるということを御認識していただいていると考えるわけですが、知事は、地対協の委員として国でも精いっぱい頑張ってこられたわけです。七月に改選されたということですが、多分、また次も選出されるだろうと考えます。そういうような状況から、和歌山県の知事として、この法の制定に向けて力を発揮できる場所が与えられるというふうに考えます。
 そういう意味で、今から、いわゆる部落の完全解放に向けての法の制定等も研究をされ、また特に私がきょう話をした部落解放基本法というものを熟知していただきたい。そして、いわゆる部落の完全解放に向けた対応について、時期を失しないよう、精いっぱい努力をお願いしたい。このことを要望しておきます。
 それから、医大の学長から答弁をいただいたわけでありますが、私の質問と歯車がかみ合わない点が多々あります。そのことについて、一つ一つをどうしてこうしてということで詰めていくと時間がありませんし、そういうことは多分無理だろうと考えます。その点は、再度私も調査をして解明していきたいと思います。
 だが、これだけはわかっておろうと思うわけです。県民は疑惑を持ったと。いわゆる三通の投書にもあるように、県民は「おかしいんと違うか」という疑念、疑惑を持ったことは事実だと考えます。
 私も常々感じているわけですが、医大側と県民の、医大に対する認識や期待との間に大きなギャップがあるように思えてなりません。そのためにも大学側の積極的な広報活動が必要と思いますが、それはそれとして、私は私なりに、それを解決する一つの手段として、開かれた医大、県民と交流する医大を目指して、当面、設置者側はもちろんのこと、県民の声を代表する県議会等、各界各層の人材をそろえて、いわゆる懇談の場を持つということも大事ではなかろうかと考えるわけです。
 開かれた医大──医療業界だけで対応するのではなしに、各界各層の人材を養成して懇談会的な場を設置することも重要ではなかろうかと考えるわけですが、いかがなものでしょうか。本来なら、設置者の知事にお伺いをすべきものでありますが、今回は大学側の学長の所見を伺っておき、次のステップにしていきたいと思いますので、学長の答弁をお願いいたします。
○議長(門 三佐博君) 以上の再質問に対する当局の答弁を求めます。
 医科大学学長松下 宏君。
 〔松下 宏君、登壇〕
○医科大学学長(松下 宏君) ただいま松本議員から、大学の運営に関し、懇談の場を設けてはどうかという御提案をいただきました。
 私といたしましては、貴重な御意見と受けとめます。学内で検討するとともに、設置者側である知事部局ともよく相談をさせていただきたいと思いますので、しばらく時間をちょうだいいたしたいと思います。
 以上でございます。
○議長(門 三佐博君) 答弁漏れはありませんか。──再々質問を許します。
 〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(門 三佐博君) 以上で、松本貞次君の質問が終了いたしました。
○議長(門 三佐博君) 質疑及び一般質問を続行いたします。
 44番中村千晴君。
 〔中村千晴君、登壇〕(拍手)
○中村千晴君 ただいまから、一般質問を行います。
 本年も押し迫ってまいりまして、あと二旬を残すのみとなりました。明けて明平成二年は、本県の長期総合計画・第一次中期実施計画の目標年次となります。昭和六十一年度から始まった第四次長期十五カ年の計画期間も、ちょうど三分の一を経過するときに至るのであります。
 そこで、今回の一般質問では、まずこの時期を迎えるに当たり、長計の進行状況と目標到達への再点検を行い、第二次実施計画の策定について幾つかの問題点を挙げて質問をすることにいたします。
 質問の第一点は、長計の人口、経済の見通しと現状についてであります。
 長計では、人口の見通しとして、昭和六十五年すなわち平成二年時点での本県の総人口を百九万五千人と見込んでいるのであります。基準年次の昭和五十五年の時点で百八万七千人であったのが、その後の人口推移を見ますと、五十六年百八万八千人、五十七年百九万人と一応の伸びがあったのでありますが、五十七年の百九万人をピークに、五十八年には百八万九千人、六十年の国勢調査時点では百八万七千人、そして昨年六十三年十月の推計では百八万九百四十一人、別の推計では百七万九千人と百八万人台を割り込んだというデータも出ておりますが、いずれにしましても、近年は六年越しに人口の減少が続いております。特にここ両三年は、年々二千人あるいは二千五百人程度の人口減となっております。
 六十三年の対前年比が、全国平均は〇・四二%、近畿圏では奈良県が一・二三%の増、滋賀県が同じく一・一五%と伸びが大きく、各府県ともそれぞれに増加を示しております。これに対しまして、近畿圏ではひとり本県のみが〇・一四%のマイナスとなっており、人口面から見ても本県の落ち込みが著しいものであることがうかがわれます。
 本年十月一日現在の推計人口は、昨年よりさらに落ち込んでいるのではないかと予想されます。長計では来年の国調時点で百九万五千人と見通しを立てておりますが、既に一万五千人の差が出ており、この状況では平成十二年の目標年次での百十五万二千人の達成は難しく、下方修正を余儀なくされるのではなかろうかと危惧されるところであります。
 一方、経済見通しにつきましては、県内総生産を、長計では全期間を通じて平年年四%の伸び率とし──これは国の四全総に歩調を合わせた数値でありますが──県内総生産の期間別の伸び率を昭和五十五年より平成二年の間は平均二・七%、そして平成二年より七年までの五年間は平均五%、さらに最終年次までの五年間では五・六%と、中・後期に大幅に増大するとの見通しを立てております。
 先日、経企庁より経済成長中間統計が発表されました。それによれば、この三カ月分が年率換算で一二・二%、これは特別な事情がありましょうが、六十二年、六十三年の実質成長率も、国ではそれぞれ五・四%、五・三%と、上方修正の発表となっております。
 こうした国全体の好況ぶりに比較して県内総生産の成長率は、六十年度の対前年比が二・二%、そして六十一年度の対前年比がマイナス〇・九%と下降し、生産額は二兆二千八百三十二億円となっております。六十二年度分が現在集計中で数字がまとまっておりませんが、長計六十五年目標値の二兆五千億を達成するためには年率二・七%では及ばず、三%は何としても確保しなければなりません。
 こうした厳しい現況を踏まえ、知事は来年度以降の見通しについて、人口、経済面でどのような見解を持たれているのか、まずお聞かせ願いたいと思います。
 第二点目、第二次実施計画策定についてでありますが、今回の策定に当たってはどのような基本方針を立てられておりますか。もちろん、長計の目標達成への実施計画であることに相違ないものとして、第一期計画の延長線上の計画と位置づけるのか、それとも低迷する現状を打開できるような思い切った施策を盛り込んだ計画とするのか、基本的な方針をお聞かせいただきたい。そのためには、平成十二年の長計目標年次までの残り十年間を五年刻みの実施計画とすることも考慮の中に入れてはいかがかと思うものであります。
 また、第一期計画は長計の策定本部を推進本部に改組し、西口副知事がキャップとなって策定したのでありますが、第二期計画についてはどのような体制によって対処をされますか。また、いつから策定に着手されますか。さらに、計画年次、発表の時期等、お答えいただきたいと思います。この質問に対しての御答弁は、副知事からお願いいたします。
 第三点目、新規主要プロジェクトの予定であります。
 第一期計画では、関西国際空港の建設促進を初め、南紀白浜空港ジェット化構想、マリーナシティの建設など二十三プロジェクトが挙げられ、曲がりなりにもそれぞれに一定の進展が図られており、知事以下、関係者各位の御労苦は多とするところであります。しかし、全体的な県勢浮上の効果としては、今のところ、必ずしも十分とは言えません。むしろ第二期こそが、関西国際空港の開港、マリーナシティのオープンなどの時期ともなり、本格的な活性化の期間となります。
 そこで、引き続き第一期主要プロジェクトを精査し、完成を目指して推進を行うことは当然であり、それはそれとして、この活性化への時流に乗ってさらに新しい波動を巻き起こすような新規プロジェクトが予定されているのかどうか。あれば、その構想の一端をお示し願いたいと思います。
 次に、質問の第二項目の下水道行政の促進についてお伺いをいたします。
 およそ、住みよい生活圏の要件として、下水道の完備は不可欠なものであります。数多い都市施設の中でも下水道の整備率は生活環境の文化度を示すバロメーターとして重視されております。全国の中でも極端な立ちおくれを来している本県の現状は、残念ながら後進県そのものの実態を示すものと言っても決して過言ではありません。
 ちなみに、建設省の調査によれば、十年前の昭和五十三年度末における本県の人口対比の普及率は二%でございました。しかし、当時、島根県はゼロ%、佐賀県が一%と本県よりなお下位があり、本県はワーストスリーの状況であったものの、既に六二%であった東京都をトップに、全国平均は二七%でありました。その五年後の昭和五十八年には、今から五年前でありますが、島根県がゼロ%から三%になり、佐賀県が一%から四%に、全国平均も六ポイント上昇し、三三%となったのであります。しかし本県は、依然二%が変わらず、ついに全国四十七都道府県中、最下位にランクダウンしてしまったのであります。さらに、五年後の昭和六十三年度末、本年の三月でありますが、その時点で本県が三%と一ポイントわずかに上昇はしたものの、島根県は七%、佐賀県が八%と前進、全国平均は七ポイントアップの四〇%、そのほとんどが二けた以上の普及率となり、他府県との差はますます広がっております。近畿圏を見ましても、大阪六三%、京都五七%、兵庫五六%、奈良二八%、滋賀二〇%と、本県の三%と比較して、文字どおりけた違いの開きとなるに至ったのでございます。
 こうした実情を見れば、関空開港を三年余の後に控え、国際化時代の到来を目前にして、本県長計のキャッチフレーズである「活力と文化あふれるふるさとづくり」の実現は、事、下水道整備に関しては「日暮れて道遠し」の感があり、この際、特段の大奮起を強く望むものであります。
 もちろん、下水道行政の直接事業担当は市町村となっているといたしましても、まず総じて知事は、生活者重視の立場からこの実態をどうごらんになり、どのように感じておられるのか、率直な御所見をお述べいただきたいと思います。
 続いて具体的な質問に入りますが、以下の質問についての御答弁は土木部長より承りたいと思います。
 流域別下水道整備総合計画の策定と見直しについてであります。
 下水道法第二条の規定に基づき、本県では昭和六十五年すなわち平成二年を計画目標年次とした紀の川流域別下水道総合計画が策定されており、ほかに、本年二月策定、平成七年度を目標年度とした有田川・紀中流域別下水道整備総合計画があります。この後、県内のどの海域・水域の流域別計画が策定業務に入っているのか、策定の完成時期等もあわせてお教えください。
 次に現流総計画の見直しについてでありますが、紀の川流総は、建設省のヒアリングから着手にかかったのが約十五、六年前で、当時とは社会情勢の変化、地域の変動等、客観条件がかなり異なっております。特に、和歌山市の中心部を別にして、北部・東部を取り入れた区域設定をするなど、現状とそぐわない点が見受けられます。また目標年次の変更手続は必須のものとなっており、いずれにしても見直しの時期となっていると思われるのでありますが、どのような構想を持たれておりますか、お伺いいたします。
 また同様に、流域下水道事業についても、事業認可の変更が必要となりますが、事務手続、変更内容の概要等を御説明いただきたいと思います。
 さらに、平成二年度政府予算要望に、公共下水道の新規箇所として田辺、新宮の両市と那智勝浦町が出されておりますが、海南、有田及び御坊の三市の対応はどうなるのか、お聞かせください。
 次に、整備目標達成への取り組みであります。
 長計での目標は、五十九年度の二・二%から六十五年すなわち平成二年には一一%、平成十二年には三九%と、国平均には及ばないとしても、現状から見れば相当高い数字を挙げております。目標は高ければそれでよいというだけではなく、その達成へ向けてどう対処していくかが課題となります。
 そこで、現在の市町村の事業実施状況でありますが、都市部では和歌山、橋本の二市、町村部では高野口、かつらぎ、高野、九度山、白浜及び太地の六町のみが実施中であります。平成七年の二一%、同十二年の三九%の目標を達成するために、県内七市は当然として、残りの三十七町村については、どことどこをいつまでに事業実施を行う予定とするかなど、具体的な年次計画を立てられているのか、お聞かせください。
 また、下水道法では、公共下水道の設置、維持、管理等が関係町村で困難と認められる場合、県がこれを行うことができるとされておりますが、このような措置を含めて、市町村と協議を進めることも考慮しているのかどうか。さらに、目標達成には現下水道室の体制では到底不可能とも思われるのでありますが、組織体制はどう整備されますか、お尋ねをしておきたいと思います。
 次に、質問は第三項目のコスモパーク加太計画に入ります。
 この計画は、関西国際空港関連の地域整備プロジェクトの中でも本県にとって特筆されるものであります。加太土取り事業も幾つかの課題を抱えながらも一応軌道に乗り、コスモパーク加太計画はいよいよ実現へ向けて本格的な取り組みを行う時期を迎えたと見るべきであります。
 計画の策定については、去る昭和五十八年に県がまとめたコスモパーク構想をベースにして土取り跡地の整備計画を具体化させるため、昭和六十年に大学教授ら学識経験者、建設省、住宅都市整備公団、県・市の幹部職員等々二十一人の構成メンバーで加太地域整備計画調査委員会が設置され、一方、行政側としても、県、市、土地開発公社の三者で加太地域開発整備推進協議会が組織され、コスモパーク加太計画の調査に入ったと承知いたしております。
 そこで質問でありますが、第一点、計画策定のスケジュールについてであります。
 まず、基本的に知事は、このコスモパーク加太計画を二十一世紀を目指す県勢浮揚のリーディングプランとして位置づけるためにどのような考えをお持ちか、お聞かせいただきたいと思います。
 次に、今述べました計画策定のための二つの組織の運営状況と今日までの経過、さらに今後、基本計画、実施設計等、どのような手順を重ねて実現への運びとなりますか、またその時期はそれぞれいつごろを目途とされているのか、お答えいただきたいと思います。
 もちろん、これには地元との協議等も必要と思われるのでありますが、計画策定のタイムリミットをいつとされているのか、お伺いをしておきたいと思います。
 第二点、民間活力の導入の見通しについてであります。
 道路、下水道などの基盤整備は都市計画事業で行い、そして施設づくりは民間資本の導入というパターンを基本方針としているとのことでありますが、現在、進出希望の企業の引き合い状況はどうなっておりますか。現況と見通しについて御報告をいただきたいと思います。
 さらに、積極的に企業参入への対応を図っていくためには、国内外にわたって各方面の情報収集も必要とされますが、現在の体制では決して十分とは言えないと考えられます。組織体制はどうなされるのか、お答えいただきたいと思います。
 第三点、土地区画整理事業の実施についてであります。
 土砂採取区域百五ヘクタールの跡地を含めた二百七十ヘクタールを整地し、コスモパーク加太として新しい町づくりを行おうとしておりますが、事業は土地区画整理事業とすることとし、昨年度には既に調査が行われております。事業認可の時期、施行者、参画メンバー、事業年度等の予定についてお答えをいただきたいと思います。
 第四点、土取り事業の進捗状況と将来の対応についてであります。
 現在、土取り事業は、六千五百万立米の搬出を平成三年末完了へと鋭意事業を進めているのでありますが、全量搬出までの今後の計画について、作業時間の延長等も含めてお教えいただきたいと思います。
 また、将来の問題として、関空の第一期五百十一ヘクタールに続いて、第二期以降、全体構想千二百ヘクタールへの埋立工事が必然となってまいります。その時期については、第六次空港整備五カ年計画に全体計画が採択されることが前提であり、今、本県はもとより、関西挙げて全体構想の早期実現へ向けての猛運動が展開中であります。
 本議会の冒頭、知事の説明の中にもございましたが、関西国際空港全体構想早期実現期成会が今月中旬、東京アピール89を開催するなど、ぜひともその成功を望むものであります。
 御案内のとおり、平成五年春の開港時での関空の能力は年間十六万回の離発着が限界となっておりますが、これに対し空港会社側の予測では、開港当初の利用は年間十二万回程度、しかし五、六年後には年間十六万回を超えると見ており、関空の竹内社長も「開港後五、六年ごろには二期工事が完成していなければいけない。滑走路一本では、とても国際空港とは言えない」としているとの新聞報道もございました。同様に、運輸省も的確な判断を下して、仮に開港六年後の平成十一年完成としたなれば、完成までの工期を、埋め立てに六年、滑走路等設備建設に二年、計八年間を要するとして、平成三年には着手しなければならないことになります。したがって、二期工事も決してそう遠い先のことではなく、場合によっては、関空第一期工事の終期には第二期工事が並行しての着工となることも十分考えられるところであります。とすれば、本県として、関空第二期工事に対しての土砂搬出の対応についてどのような方針を持たれておりますか。
 もちろん、売却単価が未決定の現時点での算定は難しいとは思いますが、跡地利用計画も含めて、関空第二期対応の土砂搬出もあり得るとの想定に立っての検討を行っているのかどうか。関空第一期に対する土砂採取事業のその後の基本的な方針について知事の御所見を承り、あわせて企画部長の御答弁をお聞かせ願いたいと思います。
 第五点、国際広域公園の計画についてお尋ねをいたします。
 昭和六十年十二月に決定し、国から提示された関西国際空港関連施設整備大綱では、和歌山加太国際広域公園の整備が明示されております。国際的な都市環境を整えるための広域公園の設置は、当然のことであります。また、「コスモパーク」の名称から受けるイメージとして、整備された公園の設置が計画と一体的に存在して位置づけられるものとも思われるのでありますが、事業計画の対応はどのように進行させようとしているのか、お答えいただきたいと思います。
 質問は、最後の第四項目、生涯教育、生涯スポーツセンターの設置についてお伺いすることにいたします。
 その第一点目、生涯学習推進事業の現況についてであります。
 二十一世紀に向けて長寿化の進行は著しく、人生八十年時代が既に九十年時代になるとも予測されており、科学技術の急速な進展、余暇、自由裁量時間の増大、職業的現役期間の長期化など、経済社会の高度化と加えて高学歴化という条件のもとで生涯にわたる学習機会へのニーズが今後ますます高まっていくことは時代の潮流となっております。まさしく「生涯学習時代」の到来であります。
 こうした時代のニーズにマッチする生涯教育、生涯学習の体制整備も急務と言えます。しかし、生涯教育と一口に言っても、教育という面から見れば、社会教育とのかかわりから教育委員会での管轄であり、高齢化時代に対応する施策とすれば民生部の所管となり、この双方のスムーズな連携体制が必要とされます。
 六十一年に閣議決定された長寿社会対策大綱にも、生涯学習を総合的に推進する体制整備の重要性がうたわれております。本県では生涯教育推進会議を設置し、教育委員会と知事部局との連携体制は一応整えられておりますが、さらに総合的な施策を行う常設機関として生涯教育センターの設置が望まれるところであります。
 現中教審の小委員会の審議過程におきましても、各県にセンターの設置を答申に取り入れられる運びとなっている旨の報道もあります。こうした状況を踏まえ、当局はどう対処されますか、お聞かせいただきたいと思います。
 また、生涯学習推進事業として、六十三年度にはモデル市町村として貴志川町が指定を受け、事業の推進がなされたのでありますが、その後、他市町村に対してはどのように推進を行っていくのか、予定をお聞かせ願いたいと思います。
 次に、生涯スポーツの振興に関してであります。
 来年十月、全国の生涯スポーツ愛好者の祭典・第三回全国スポーツ・レクリエーション祭が本県において開催することになった旨、発表がございました。誘致成功に労を尽くされた知事並びに教育関係者の方々には、心から敬意を表するものであります。
 全国各地から一万数千人に及ぶ人々を迎える大規模な祭典となる予定と聞き及んでおりますが、県内のスポーツイベントとしては昭和四十六年の国体に匹敵するものとして受け入れ準備も万全を尽くし、ぜひとも成功させることを期待するものであります。
 そこで、せっかくのこの大イベントのための準備と実施運営のための全庁的な特別チームの編成が必要と考えられますが、当局はどのような体制で臨もうとされるのか、お答えいただきたいと思います。
 また、これを一過性の祭典に終始させるのでなく、この開催を記念して、仮称でありますが、生涯スポーツ総合センターの設置を企画してはいかがかと提案するものであります。知事の英断を期待し、あわせて教育長からも御答弁を承りたいと思います。
 以上で、第一回の質問を終了いたします。ありがとうございました。
○議長(門 三佐博君) ただいまの中村千晴君の質問に対する当局の答弁を求めます。
 知事仮谷志良君。
 〔仮谷志良君、登壇〕
○知事(仮谷志良君) 中村千晴議員にお答え申し上げます。
 県の長計・実施計画の推進についての人口、経済の見通しと現状でございます。
 オイルショック並びに昭和六十年の円高等により、鉄鋼関連企業が非常に厳しい構造不況に見舞われたわけでございます。そうした中でございましたけれども、企業の合理化、また高度化等の関係から、昭和六十二年より鉄鋼、化学、機械などが回復しつつあり、また新規企業も進出してまいり、景気は回復基調にあると存ずるわけでございます。
 特に、皆さん方の御協力を得て、交通基盤の整備が図られつつございますし、そして関西国際空港の具体化も進みつつございます。また、リゾートの問題等々、雇用の拡大も図られつつございまして、人口の減少に歯どめがかかりつつあると存じます。さらに鉱工業出荷額も伸びつつあり、これからの経済についても、ある程度の明るい見通しにあると考えております。
 次に、下水道の進捗についてでございます。
 これについての知事の所見でございますけれども、中村議員から話ございましたように、本県は地理的な条件から、下水道に対する認識が薄かったことも事実でございます。また、市町村の財政上の理由からも、おくれて普及率が悪かったと存じております。
 しかし、下水道は、これから健康面や生活環境の上においても、都市のみならず農村においても重要でございます。
 話ございました紀の川流域下水道を現在進めておりますけれども、県としてこの工事を一層進めるとともに、なお、下水道は市町村工事でありますが、積極的に推進しなければならないということで、昨年の十二月にも市町村長さん並びに関係者の皆さんに寄っていただいて、また国からも講師をたくさん呼んでシンポジウムを開催いたしました。今後の下水道の進捗になお一層積極的に取り組んでまいりたいと思っておる次第でございます。
 次にコスモパーク加太計画について、これを進めるに当たっての知事の考え方でございます。
 外国から関西空港に飛行機が飛んでまいった場合に、最初に目につくのは加太だと思います。その加太が関西空港の南玄関口に当たりますから、それにふさわしい、すばらしい未来都市を持ったような形のコスモパーク加太計画をつくらなければならないのではないかと思っております。
 現在、数多くの企業からの提案もいただいております。民間活力をいただきながら事業化を進めてまいりたいと思っております。
 それから、土取り事業の問題でございます。
 皆さん方に、全体構想の問題について大変いろいろお骨折りいただいておるわけでございます。中村議員から、全体構想を推進することが最も重要であり、またそれに伴って対策を考えておかなければならないんではないかというような御意見でございます。
 私たちも、全体構想を是が非でもやってもらいたいし、またそれに伴う土取りについても考えていかなければなりません。単価の問題においても、これを推進することが大事でございます。しかしまた、果たしてその量があるかどうかという問題等も、全体構想を進める過程で対応を十分考えてまいりたいと思っております。
 それから、スポーツ・レクリエーション祭の対応でございます。
 お話ございましたように、生涯スポーツを振興し、県勢の活性化を図るとともに、この機会に和歌山県を全国になお一層PRするよう努めていかなければならないのではないかということで、先に開いた県よりも立派なスポーツ祭を開催いたしたいと存じておるわけでございます。そのため、早い時期に民間団体と一体となった実行委員会を組織し、また全庁的に事務局体制で取り組んでまいりたいと思っております。
 お話ございましたように、これを一過性のものではなしに、生涯スポーツが定着できるように進めてまいりたいと思っております。
○議長(門 三佐博君) 副知事西口 勇君。
 〔西口 勇君、登壇〕
○副知事(西口 勇君) 第二次中期実施計画の策定とその基本方針等についてのお尋ねであります。
 第二次中期実施計画の策定に当たりましては、第一次の中期実施計画と同様に、県長期総合計画推進本部において、平成二年度早々をめどに全庁的に取り組んでまいりたいと考えてございます。
 策定に当たっての基本方針といたしましては、現在の中期実施計画の進行管理により明らかになった課題と成果を踏まえ、さらに県勢活性化を図る新規プロジェクトも含めて取り組んでまいりたいと考えております。
 また、ただいま本県を取り巻く社会経済環境が好転の傾向にございますが、この時期を的確にとらえ、県勢をさらに飛躍させるべく、交通網などの基盤整備、快適な住環境の整備、また新規産業の立地、リゾート開発、高等教育機関や研究開発機関の整備、さらには幅広く文化、健康、福祉などを有機的、効率的に結び合わせて主要プロジェクトを積極的に展開し、長期総合計画の目標達成に努めてまいりたいと考えております。
 計画期間につきましては、議員お話しのように、第一次中期実施計画は三カ年でございます。御提案の五カ年につきましては、財政フレーム等との関連もございますので、現在検討しておるところでございます。
 また、発表の時期につきましては、平成二年度末ごろを予定してございます。
 以上でございます。
○議長(門 三佐博君) 企画部長川端秀和君。
 〔川端秀和君、登壇〕
○企画部長(川端秀和君) まず、第二次中期実施計画についてお答えを申し上げます。
 先ほどの副知事答弁にございました基本方針を踏まえ、第二次中期実施計画では、いよいよ関西国際空港の開港、近畿自動車道の整備等による国土軸、国際軸への直結、幾つかの企業進出の中でも大規模な松下電池の操業開始、県立美術館、図書館のオープンなどのビッグプロジェクトの実現が予定されてございます。これら社会経済環境の好転を踏まえて県勢活性化を一層加速させるべく、燦黒潮リゾート基本構想の実現に向けてのプロジェクトのほか、民間活力の活用とともに、県内各地域における特性を生かした地域開発を初め、文化、福祉の向上など、新たなプロジェクトも積極的に検討してまいりたいと考えてございます。
 次に、コスモパーク加太計画に関連する五点についてお答えを申し上げます。
 第一点は、計画策定のスケジュールについてでございます。
 コスモパーク加太計画につきましては、昭和六十年度に県、和歌山市、県土地開発公社で構成する加太地域開発整備推進協議会が構想の形で発表いたしました。それを受けて同年、建設省、県、市などの行政、それに住宅都市整備公団、学識経験者を交えた加太地域整備計画調査委員会で地域の特性、開発の方向などを調査検討いたしてございます。その結果、加太では、リゾート・レクリエーション機能、研究開発機能、アメニティー豊かな居住機能を備えた開発が最適との位置づけがなされているところでございます。その後、一部、国費の導入を得て土地区画整理事業調査等を実施してきたところでございますが、現在は、今年度を目途に、基本計画の策定に鋭意努力をいたしているところでございます。
 第二点は、民間活力の導入の見通しについてでございます。
 先ほどの知事答弁にもございましたように、コスモパーク加太の事業化に当たっては、民間の開発ノーハウ、資金力を生かしてまいりたいと考えてございます。
 現在、民間からの魅力的な提案を数多くいただいてございます。また、参画希望企業も数十社に上ってございます。今後は、民間企業の参画方法等、詳細を詰めて、本年度を目途に推進機構の設立を図ってまいりたいと考えてございます。
 また、取り組みの体制についてでございますが、今後は、事業の進捗に合わせて、議員御指摘のとおり、特筆される大規模プロジェクトとの認識に立って対応してまいる所存でございます。
 第三点は、土地区画整理事業の実施についてでございます。
 コスモパーク加太は、約二百七十ヘクタールの大規模開発事業であり、事業手法として土地区画整理事業を考えてございます。このことは、議員御指摘のとおり、関西国際空港関連施設整備大綱にも位置づけられているところでございます。
 なお、土地区画整理事業の施行メンバーといたしましては、地権者である和歌山市や県土地開発公社等を中心として構成してまいりたいと考えてございます。
 また、本年度設立予定の推進機構において事業化計画及び施設立地計画等の策定作業を行い、引き続き、土地区画整理法に基づく施行団体を設立し、事業推進を図ってまいる所存でございます。
 第四点は、土取り事業の進捗状況等についてでございます。
 土砂採取事業の現況でございますが、平成元年十一月末現在までの搬出量は約八百八十万立方メートルでございます。
 現在、関西国際空港株式会社と大阪府漁連との間で作業時間延長交渉が精力的に行われており、計画量の搬出は可能と考えてございます。
 最後に第五点は、国際広域公園の計画についてでございます。
 仮称でございますが、加太国際広域公園は、関西国際空港関連施設整備大綱により、基本的な整備方針が位置づけられたものでございます。
 昭和六十三年に設置した、建設省、県、和歌山市、学識経験者で構成する加太地域整備研究会では、コスモパーク加太の一部を含む非常に広域的な公園が提言されてございますが、規模、設置目的、開発スケジュール等が課題となってございます。
 今後は、関係部局とも調整を行い、研究してまいる所存でございます。
 以上でございます。
○議長(門 三佐博君) 土木部長磯村幹夫君。
 〔磯村幹夫君、登壇〕
○土木部長(磯村幹夫君) 下水道行政の促進についてお答えいたします。
 まず、流域別下水道整備総合計画の策定についてでございます。
 現在、田辺湾海域につきまして、平成二年度を目途に流総計画の策定作業を行っております。
 次に紀の川流総計画についてでございますが、現在の計画は昭和四十五年を基準として策定しております。そのため、議員御指摘のとおり現状とそぐわない点もございますので、昭和六十年を基準に、二十年後を目標として見直しを進めております。その内容は、那賀郡六町及び和歌山市、海南市の処理区域とか施設の規模等についての再検討を行っているところでございます。
 また、既に事業を進めている紀の川流域下水道事業伊都処理区の事業計画の変更でございますが、人口、経済フレームの見直しの結果、汚水量は約十七万立米から約十万立米に減少することから、現在、建設省と協議を進めているところでございます。
 次に、御質問のあった海南、有田、御坊の三市につきましては、平成三年度から始まる第七次下水道五カ年計画内に事業着手できるよう市を指導しております。
 次に、整備目標達成への取り組みについてでございます。
 県では、昭和六十三年度から二カ年計画で、県下五十市町村を対象に下水道整備を必要とする区域並びに整備計画、これを下水道整備エリアマップと言っておりますけれども、その策定作業を関係部局と調整をとりながら行っております。
 今後、これをもとに、建設省、農林水産省、厚生省が所管する下水道事業等をそれぞれ実施することにより、目標達成に向かって努力してまいりたいと考えております。
 また、市町村が行うべき下水道事業を県が行うことにつきましては、全国的には大規模住宅開発地の下水道整備を事業主体の府県が実施しているなど数例ございますが、本県の場合、現在のところ考えてございません。
 次に下水道室の体制でございますが、本年度から班制度を実施いたしましたし、職員をふやす等の組織強化を図っております。今後とも、必要に応じて適正な組織体制を図ってまいります。
 以上でございます。
○議長(門 三佐博君) 教育長高垣修三君。
 〔高垣修三君、登壇〕
○教育長(高垣修三君) まず、生涯学習推進体制の整備についてでございます。
 高齢化社会を迎えた今日、生涯にわたって人々がより豊かで、より充実した生活を送るため、学校卒業後も自分に適した手段で学習することができる施策を整備充実することが大変重要な課題となってございます。
 本県におきましても、県、市町村、さらに民間、各種団体等の代表者で構成している生涯学習推進会議を設置し、学習情報の提供や学習機会の充実に努めてまいっているところでございます。
 現在、建設計画中である新しい県立図書館に設置予定している文化情報センターは、こうした機能を持つ重要な施設でございます。
 議員御提言の常設の機関としての生涯教育センターにつきましては、現在、教育委員会事務局内に設置している検討委員会において、生涯学習の観点に立った総合教育センター構想の中で調査研究を進めているところでございます。
 それから、生涯学習モデル市町村事業についてでございますが、この事業は町ぐるみで生涯学習を推進し、地域の活性化を図るものでございます。本年度は、貴志川町を含めて五つの町村で実施をし、一定の成果を上げてまいってきてございます。今後も、この事業を拡充してまいる所存でございます。
 次に、全国スポーツ・レクリエーション祭についてでございます。
 この祭典は、全国のスポーツ愛好者が交流を深めることを目的に開催されるものでございまして、さらにスポーツの振興を目指す本県にとっては、極めて意義の深いものであると考えてございます。
 現在、副知事を委員長とする準備委員会でその準備を進めているところでございますが、先ほど知事からの御答弁がございましたように、知事を会長とする実行委員会を設置し、関係機関等の理解と協力をいただきながら具体的な準備に取り組んでまいることとなってございます。
 また、生涯スポーツ推進のためのセンターについてでございますが、この必要性については十分認識をいたしてございます。今後、競技力の向上も含め、スポーツ振興の拠点としての総合的なスポーツ施設はどうしても必要であり、これから調査研究を進めてまいりたいと考えてございます。
 以上でございます。
○議長(門 三佐博君) 答弁漏れはありませんか。──再質問を許します。
 44番中村千晴君。
○中村千晴君 先ほどの質問に対し、知事以下それぞれの御答弁をいただきました。かなり具体的な御答弁もございましたが、あと二、三の点等も含め、さらにこの際確認をしておきたいと思います。
 まず、質問の順番として、長計並びに実施計画についてであります。
 知事から、人口に歯どめがかかったと思われる、さらにまた経済等についてもある程度の明るい見通しと、こういう御答弁をいただきました。もちろん、これは、なってみなければわからないのが計画でありますので、今からはっきりしたことは明言できないとしても、どうか、今の知事の御答弁がそのまま結果と出るべく頑張っていただきたいと思います。
 なお、副知事もひとつ、第二期には、さらに緊褌一番、頑張っていただきたいこともお願いしておきます。
 続きまして、下水道事業については、知事からの御所見も賜りましたし、土木部長からの御答弁もありましたが、要は、下水道の目標到達のため、果たしてどこまで本格的に計画をしているかというところが核心に触れた形になっていないのではなかろうかということを危惧いたします。と申しますのは、先ほど数字を挙げて申し上げましたが、本県が近畿の中でも極端な低位にあるということでございます。その一つは、やはり地理的な関係から県の人口が和歌山市に集中している、したがって和歌山市の事業のおくれが即県の数字の低下につながっているということは一応うかがえます。しかし、それとともに、農村部も確かにそうでございますが、まず都市部での事業実施ということをはっきりとしておかなければならないと思います。
 海南、有田、御坊の三市については六十三年度からというような御答弁も土木部長からございましたが、例えば大阪、兵庫、滋賀の三府県においては、もう既に各都市とも全部事業実施に入っている実態であります。少ない方としても、京都が九一%、十一市のうちで十市がもう既に事業実施に入っております。そして、お隣の奈良県にしても、九市のうちで八市が既に事業が開始されております。八九%であります。
 こうした面から、まず都市部を実施するということに対して十分気構えていかなければならないと思うわけであります。
 三市に対しても事業着手できるよう指導しているということでありますが、私はむしろ、平成二年に一一%、平成十二年には三九%と長計で目標を設定したその時点で、この市とこの市と、そしてこの町村についてはいつからこうするんだという、少なくとも部内での検討を加え、ある程度の年次計画をつくっておき、そして市町村と協議をしてその目標に向かって進めていくというような施策をとらなければ、この目標はただ単なる数字の羅列に終わるのではなかろうかというふうにも思います。その点、下水道室としても十分頑張っていただいていることはよくわかりますが、なおひとつ大きな見地から、さらにこの目標達成へ向かって頑張っていただきたいということをお願いしておきます。
 下水道については、これ以上聞いても答えが出にくいと思いますので、要望としておきます。
 次に、コスモパークに関する質問でございます。
 知事は、関空が開港したときには加太が玄関口となると。確かにそのとおりであります。はるばる太平洋を渡ってきた航空機が日本国土に着陸する直前にまず目につくのが、この加太方面。したがって、空から見ても、もちろん下から見ても、すばらしいものをつくっていただきたい。
 これについては、先般の一般質問で、あれもこれもというんじゃなしに一点豪華集中主義ということで考えてはどうかということも申し上げましたが、最終的にはどうなろうとも、そういうことも十分考慮に入れて御検討いただきたいと思います。
 特に、企画部長からは、数十社の希望があるということで、非常に意を強くいたしました。今の時点では個々の企業名は挙げられないと思いますが、口の悪いのに言わせますと、「コスモパーク計画というのは一体どないなっているんや。いろいろ苦労があるけども、このコスモパーク計画から『ク』を抜くと、『コスモパー計画』や。宇宙のはるかかなたにぱあっと消えてしまうような計画になるんじゃなかろうか」というようなことを言う者もありますが、どうかひとつそういうことにならないように十分念を入れてやっていただきたいことを申し上げておきます。
 そこで、まず関空の第二期に対応しての土砂ということで、土取りの方に入ってまいります。
 これについては、私も過年、六十一年二月議会でございましたが、質問をいたしました。その際の企画部長の御答弁では、関西国際空港埋め立てに供給する土量を六千五百万立米以上として計画を進めている──当然、その時点でありましたが──関空第二期工事の土砂採取については、その決定段階において積極的に検討を進めていきたい、こういうふうな御答弁もいただいております。
 単価はまだでありますが、六千五百万立米の土取りということは、本県の割り当てとして決定しております。したがって、もう既に第二期工事の土砂採取は積極的に検討を進めているものとも思われるわけでありますが、そうした点、知事は、量があるかどうかということを言われました。それは、こちらに対しての割り当て量があるかどうかということか、それとも県内にこれに対応する量が取れるところがあるのかどうかということも含めてというふうな意味であったのか、ちょっとその点、定かではありません。知事に再答弁を煩わすことはどうかと思いますので、企画部長からその点についてもう一度お願いしたいと思います。
 それから、国際広域公園の件につきましては、今申し上げた六十一年の二月議会の際にもお尋ねをしております。そのときには、同じく企画部長の御答弁で、加太コスモパーク構想の核事業となる土地区画整理事業と公園事業の事業主体は六十四年までに決定をしてまいりたいと、このように言われております。
 今、いろいろ御検討をなされていると思いますが、まだこの公園事業に対する取り組みの事業主体も決定しておらないのですか。あるいは、土地区画整理事業と並行してということで、事業主体は同じようなことを考えておるのか。そこら辺もあわせてお聞かせ願いたいと思います。
 なお、「和歌山市や県土地開発公社等」ということでありますが、その「等」の中には民間土地所有者たちも入っておるのかどうか。その点も、この際、確認をしておきたいと思います。
 以上、申し述べましたが、とりもなおさず、今年で一応の区切りがつき、来年はいよいよ新しい二十一世紀を目指しての飛躍的な段階になる時期でもございますので、どうか十二分にその点を配慮して頑張っていただきたいということをお願いしておきます。
 なお、教育長からの御答弁、また知事からの生涯スポーツとしての全国スポ・レク祭についての御答弁も、一応了といたします。どうか、これも大成功できるように特段の御配慮をお願いして、私の第二回の質問を終わりたいと思います。よろしくお願いします。
○議長(門 三佐博君) 以上の再質問に対する当局の答弁を求めます。
 企画部長川端秀和君。
 〔川端秀和君、登壇〕
○企画部長(川端秀和君) まず、関空の全体計画に関連する二期の土取り問題でございます。
 先ほど知事答弁にもございましたように、現在、全体構想の早期実現に向けて要望活動を積極的に展開中でございます。その全体計画の展望を見きわめながら、本県としても積極的に検討してまいる所存でございます。
 第二点目の土地区画整理事業の施行メンバーでございます。
 地権者である和歌山市や県土地開発公社等を中心として幅広く構成してまいりたいと考えているところでございます。
 以上でございます。
○議長(門 三佐博君) 知事仮谷志良君。
 〔仮谷志良君、登壇〕
○知事(仮谷志良君) 土取りの土があるかどうか、知事の最初の話ではちょっとわかりにくかったということでございます。
 第一期工事はもう十分でございますけれども、二期工事をやった場合、どれだけあそこから取れるかと。あの現在の加太の場所では量が少ないわけでございます。だから、二期工事をやるとしたらどこでやるかということは、やはり他の地域も考えなければいけないんじゃないかと思います。そうした全体構想を見きわめながらやってまいりたいと思っております。並行してやっていくということでございます。
○議長(門 三佐博君) 答弁漏れはありませんか。──再々質問を許します。
 44番中村千晴君。
○中村千晴君 十二時までに終わろうと思っておりましたが。
 今、知事からわざわざ御答弁をいただきまして、それはそれで一応了といたします。
 ただ、企画部長、土地区画整理事業の事業主体はわかるとしても、施行メンバーの「和歌山市や県土地開発公社等」というその「等」が、いわゆる民間も含まれるのかどうかということを確認しておきたかったわけであります。その点を再度はっきりとしておいていただきたいと思います。民間のどことどこということは申しませんが、その点だけ再々質問としてお聞きしておきます。
○議長(門 三佐博君) 以上の再々質問に対する当局の答弁を求めます。
 企画部長川端秀和君。
 〔川端秀和君、登壇〕
○企画部長(川端秀和君) 幅広くと申し上げましたのは、あくまでも中心は地権者である和歌山市や県土地開発公社といたしてございますが、メンバーとしては、やはり法では原則として地権者ということが基本的な考え方であろうかと思います。その中で、民間企業も今後の問題としてあり得るというふうには一応幅広く考えているところでございます。
○議長(門 三佐博君) 答弁漏れはありませんか。──以上で、中村千晴君の質問が終了いたしました。
 これで、午前中の質疑及び一般質問を終わります。
○議長(門 三佐博君) この際、暫時休憩いたします。
 午後零時三分休憩
 ────────────────────
 午後一時六分再開
○副議長(宗 正彦君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
○副議長(宗 正彦君) 質疑及び一般質問を続行いたします。
 47番藤沢弘太郎君。
 〔藤沢弘太郎君、登壇〕(拍手)
○藤沢弘太郎君 発言通告に従って質問をいたします。
 私たち日本共産党和歌山県地方議員団は全郡市で、住民の要求を中心に本年九月から十一月にかけて、各県事務所に対し約三百項目に上る課題で交渉をしてまいりました。さらに、この県事務所への要求を基礎に、十一月八日、第六回の政府交渉を行い、六省庁に六十八項目の要求の実現を求めて行動をしてまいりました。
 質問に先立ち、知事及び関係各部局では各県事務所から詳細にわたる交渉の経過と内容についてお聞き及びと思いますので、来年度予算にはぜひこれらの切実な要求実現のために予算化を行われるとともに、政府要望についてもぜひ積極的な対応をしていただくよう強く要望いたしたいと存じます。
 これらの県、政府への要望を中心に、若干の項目について申し上げたいと思います。
 まず、消費税廃止についてお尋ねをいたします。
 自民党海部内閣が消費税廃止を求める国民世論に背を向けて消費税の存続・定着のための見直し案を決め、今国会で論戦が展開されてまいりました。きょう十一日、参議院税制問題特別委員会と参議院本会議で採決するものと見られますが、我が党国会議員団は、消費税廃止三法案と他の税制再改革基本法案、代替財源関連法案、さらに流通サービスへの課税など、重大な問題を含んでいる関連六法案と切り離し、廃止法案を優先可決する立場に立っております。
 自民党の見直し案では、食料品について、小売段階は非課税、卸・生産段階は軽減税率一・五%適用としております。海部首相は「消費者重視」を大宣伝して、食料品非課税を消費税見直しの目玉に掲げてきました。しかし、実際に自民党案として出てきたのは、非課税どころではありませんでした。小売段階だけ非課税扱いをしても、生産者や流通段階にかかった消費税が転嫁をされてきて、消費者は毎日食料品を買うたびに消費税を負担させられることは、今までとちっとも変わりません。しかも、小売の段階までに転嫁をされてきた消費税は、食料品の本体価格の中に隠されたまま、いわゆる内税として消費者に転嫁をされるのであります。現に、自民党の渡辺美智雄・元政調会長は、十二月一日、高松市の演説会で「取られたか取られなかったか、わからなくするのが今度の見直し案である」と述べ、消費税隠しがその眼目であることを公言いたしました。
 政府・自民党、財界が消費税見直しに執念をかけているのは、消費税の仕組みを存続・定着させれば、あとは一%で二兆円、五%なら十兆円の税収入となる税率引き上げが思いのままできるからであります。これこそ、渡辺美智雄氏が自民党政調会長であった昨年、アメリカに対して「昭和六十五年までは年々五・四%ずつ実質的に防衛費を伸ばすというお約束がある」と大型間接税の必要を強調した軍事費拡大のためであります。
 こうした事態の中で、わかやま市民生協の組合員は、最近一週間で三万九千人の人たちの消費税廃止を求める国会請願署名を集約、本年三月からの署名は実に十一万人を超えていると言われます。消費税廃止和歌山県各界連絡会議の署名を合わせると二十万人を上回り、有権者の二五%以上に達しております。
 そこで、知事にお尋ねをいたします。
 消費税廃止は、国民の声、県民の声であります。九日の朝日新聞の世論調査では、海部内閣の支持率が四二%から三五%に低下、不支持は三七%から四〇%に逆転、自民党の消費税見直し案に対しても、「大いに評価」「ある程度評価」は合計三七%にとどまり、「余り評価しない」「全く評価しない」が五八%と、上回りました。知事はこの見直し案に賛成か反対か、どうお考えでしょうか。また、この見直し案が県民の生活にとってよい結果をもたらすと考えられるのかどうか。懇切丁寧にお答えをいただきたいのであります。
 次に、労働者の問題と障害者雇用についてお尋ねをいたします。
 和歌山労働基準局長の諮問機関である和歌山地方労働時間問題懇談会は、十月二十三日、「労働時間短縮に関するアピール」を発表、労働時間短縮を通じて真の豊かな生活を求めることを呼びかけました。基準局の調査によると、従業員三十人以上の県内企業を対象にした労働者一人当たりの年間実労働時間は二千百十四時間で、全国平均より三時間長く、一番短かった千葉県より六十九時間も長いという結果となっております。また、月一回でも週休二日制を採用している企業は四七・四%で、全国平均より約五・三%低く、完全週休二日制を採用している企業は六%で、全国平均より一・四%も低い状態であります。この調査は、まさに和歌山の労働者が働き過ぎであることを示しております。
 そこで、県下における企業の長時間労働の実態と労働時間短縮について、関係機関と連携をして企業に対する指導をどのように具体化されようとしているのか、商工労働部長にお尋ねをいたします。
 雇用問題についてお伺いをいたします。
 求人と求職の現状を示す有効求人倍率は、一九八七年すなわち昭和六十二年、全国〇・七〇倍に対し和歌山は〇・四七倍、言いかえますと、和歌山では、例えば百人が職を求めているのに対して求人は四十七人しかないということであります。八八年には、全国一・〇一倍に対し和歌山は〇・六六倍、本年に入って上昇はしておりますが、八月現在、全国一・三二倍に対し和歌山は〇・九三倍であり、雇用状態の困難さが引き続いております。
 日銀が十一月に発表したリポート「景気拡大局面における企業の経営動向について」において、一九八八年度の経常利益は八○年度以降では最も高い伸びを記録したが、人手不足感が強まっているにもかかわらず、全産業の正社員数は八八年度中に同一・四%減と三年連続で減少、一方、パート・臨時工の採用は積極的で、生産物一単位当たりの人件費は同五・四%減と大幅低下をしたと述べております。このことは、言うまでもなく、大企業が人減らし、合理化を進めながら、より安い不安定雇用者でかわりをさせて人件費を低く抑えるやり方をしているからであります。先日の本会議で我が党の村岡キミ子議員が指摘したパート労働者問題は、端的にこの不安定雇用者の増大を示しております。
 雇用形態の多様化とは、まさに不安定雇用の別名である。その就業形態は、雇用形態の安定している者以外、すなわち出向社員、派遣労働者、パートタイマー、臨時・日雇い、契約・登録社員、その他となると思います。これらの状況を踏まえ、和歌山県における雇用の現状と雇用の拡大についてどのような方針をお持ちなのか、商工労働部長からお答え願います。
 次いで、長時間労働等と関連をして過労死問題についてお伺いをいたします。
 今や、「ジャパニーズ過労死」は国際語となっております。日立製作所全社の在職死亡者は、一九八八年一年間で六十七人という驚くべき状態にあります。こうした事態は、和歌山県でも例外ではありません。
 「夫の死が労災と認められることが、同じように厳しい状態のもとで働く多くの人たちのためになり、人間らしく働ける職場をつくることになればと願うだけです」──これは、昨年十月十八日、午後八時ごろ、住友金属海南鋼管のトイレでヘルメット、安全靴姿のまま前のめりになり、意識不明で倒れているところを約七時間後の十九日午前三時前に発見され、病院へ運ばれましたが、くも膜下出血で意識が回復しないまま、同二十七日息を引き取られた、同製鉄所小径管工場工具職場の作業長代行だった千野盛規さんの奥さんの言葉であります。
 この問題について、我が党の野間友一代議士が十月八日の衆議院決算委員会で取り上げ、遺族の救済と労働者の生命・健康を守るよう、政府の指導と防止策を要求いたしました。
 四十代、五十代の働き盛りの労働者が長時間、過密労働、残業、出向等の不安、過重な責任などの中で急性心不全、くも膜下出血、心筋梗塞等で倒れ、住金和歌山製鉄所では、この七年間、本年十一月末現在で百八人もの労働者が在職死亡するという異常な事態に置かれております。
 一方、鉄鋼大手五社の八九年度業績見通しは、九月八日付の日経新聞によると、経常利益は前年度比一四%増の五千六百億円程度に達すると見ています。うち住友金属は、八八年度は対前年度比四六六%の経常利益を上げ、八九年度は一千億円と、前年比一四・三%増加の見込みとされております。一方、さきに挙げた衆議院の決算委員会でも、激しい人減らし、合理化の実態について、政府関係者も「住友金属工業が昭和六十一年に公表しまして六十三年に改定しました中期経営計画の中で、御指摘のような形での人員削減というものが織り込まれて実施に移されております」と述べております。
 人減らし計画とも言える中期経営計画の九千万トン体制は、今日その根拠を失い、二千万トンも上回る一億八百万トン体制になり、一九八三年の一人当たり粗鋼生産四百八トンが五年後の昭和六十三年には五百五十トンと、実に三五%も増加をしております。そのもとで人減らしがさらに一段と強められる状況であります。
 千野さんの場合も、今まで二人の責任者が分担していた職場が一人になり、その上、前日の作業報告、当日の作業計画などで長時間勤務を強いられる状況にありました。
 経常利益の増大、生産体制の増大に対して雇用の増大でこたえることが労働者の生命と安全、健康を守ることであり、和歌山県経済にとって重要な位置を占める企業の責務でもあろうと思います。
 地域経済への影響について住金和歌山製鉄所を見ますと、最高時一万三千人を超えていましたが、現在では海南鋼管を含めて実働人員が五千人台と、中高年労働者を中心に六割を超える人員が削減をされ、また関連下請企業にも押しつけられております。
 中高年労働者の追い出しの中で、出向は約四百六十社三千三百人にも上っております。これは、県民の就業の機会を奪い、さらにゼネラルサービス、住金プラントテクノス、ゼネラル鉄工建材、フソウ警備防災、住金フソウ商事、フソウトラベル等々の別会社化を図り、これを隠れみのに、植木屋からクリーニング、新築・増改築、水道工事、基礎工事、ガードマン、カクログ販売等々、優に百業種を超える分野にまで進出、既存の業者を脅かしております。
 中小零細企業分野への進出に歯どめをかけ、住金の身勝手な横暴から県民、業者の営業と生活を守ることは急務であります。
 そこで、知事並びに商工労働部長にお伺いをいたします。
 知事は、これらの実態を把握し、雇用の拡大について住友金属に働きかける気持ちをお持ちかどうか。
 商工労働部長に。さきに挙げた過労死の実態をどうとらえるのか。住金の人減らし、出向などで県民の就業の機会が狭められていると思いますが、会社の在籍人員や実労働人員、出向者数や出向事業所数について。また、新卒者採用が来年から行われる状況にあるのかどうか。県内の内定者数はどうか。さらに、養成工の県内内定者数について、八九年度の住金構内における労働災害数についてもお答えいただきたいのであります。
 続いて、障害者に係る和歌山県長期行動計画と障害者雇用についてお尋ねをいたします。
 一九八一年、昭和五十六年の国際障害者年を契機に、翌年六月、本県において長期行動計画が策定をされ、啓発の展開を初め、生活環境、保健医療、教育、福祉、雇用など、各分野にわたる障害者対策が積極的に推進をされ、相当の前進を見てまいりました。この成果は、障害者や障害者団体、また県・市町村行政、県議会を初めとする各議会、ボランティアの人々や多くの県民による国際障害者年テーマ「完全参加と平等」の実現へ向けての努力にあったと思います。
 本県における取り組みは、国際障害者年の前年より、共同作業所や障害者団体の生活環境に対する行動から始まりました。最初は、経済センターの入り口にスロープをつけてほしいという願いでした。現在では当たり前のことが、当時の切実な要求でありました。このスロープは、段差をなくするため歩道の舗装を盛り上げてほしいという簡単なものでありましたが、これができたとき、中井さんという車いすで歩行されている方が車庫前から車いすで来られ、何度も出入りをして喜ばれた姿が私の脳裏に今もくっきりと焼きついております。これが国際障害者年の行動の最初ではなかったかと考えます。
 道路の危険箇所や点字ブロック、県民文化会館の車いす用リフト、あるいはスーパー入り口のスロープを初め、数多くの施設などの改善は、切実な要求を持つ障害者とともに関係課の職員がともに行動し、みずからも体験を通じて努力されてきた成果でもあります。
 先日、長期行動計画の中間実績と今後の推進目標がまとめられました。前期五カ年間の施策の事業実績と後期の推進目標が各部門別に明らかにされております。この策定には、民生部が中心となって当たられたと聞いております。
 そこで、民生部長にお尋ねをいたします。
 国際障害者年とそれに基づく県の長期行動計画は、あと二年間であります。この長期行動計画の見直しを行われた背景と今後の取り組みについての具体的姿勢等についてお聞かせいただきたいと思います。
 引き続き、障害者雇用についてお尋ねをいたします。
 さきに労働省が発表した六月一日現在の障害者雇用状況は、障害者の雇用促進等に関する法律に基づいて一・六%の法的雇用率が適用される一般の民間企業では、一・三二%となっています。このうち特に注目されるのは、常用労働者数が九十九人未満の中小企業での雇用率が一・九九%と法的雇用率を上回っているのに対し、同千人以上の大企業では一・一七%と大きく下回っており、しかも八割以上の企業が未達成という状況で、まさにその社会的責任が問われている問題であります。
 そこで、商工労働部長にまずお伺いをいたしますが、こうした全国的雇用状況のもとで和歌山県下における現状、企業の規模別の企業数と障害者雇用率、雇用率達成企業の割合と今後の方針についてお聞かせいただきたいと思います。
 ごく最近、私は、全盲の視力障害者のおられる、庁内の女性ばかりの職場へ伺いました。仕事中は全神経を使う職場であるだけに、それぞれ一人一人が大変でありながらも職場の人々の協力の中で生き生きと仕事をしているとのことで、私も、そうした職場の雰囲気が普通に感じられることに感動をいたしました。障害を持った人々が普通に生活できる職場、これをすべての職場、社会に広げることこそ「完全参加と平等」が実現できると考えます。
 そこで、総務部長から、本庁と各県事務所における障害者雇用の現状と今後の計画と見通しについて、教育長から、教育委員会と関係学校の現状と今後の計画、見通しについて、それぞれ御答弁をお願いいたします。
 第三に、紀の川用水事業問題等についてお尋ねをいたします。
 私たち共産党の地方議員団がこの十一月に行った政府交渉においても、前年度までに引き続き、紀の川用水事業の国営分については、補修費を含め、全額国庫負担で実施されたいとの要求を行ってまいりました。その後、十一月二十二日の衆議院決算委員会で野間代議士が、土地改良に関する国営事業における高額の地元負担金、受益者負担についての軽減対策をただしました。この際、紀の川用水が当初二十八億円の国営工事であったのが、工期がおくれ、八年の予定が二十年になってやっと完成、そのために事業費は四倍の百十五億円となり、当初十アール当たり百五十円のものが現在八千円、ピークでは一万三千六百十八円の農家負担になるため、現在、農水省が新たに平準化対策を検討している問題について見解をただしたのであります。これに対して、農水省の片桐久雄構造改善局長は、土地改良の農家負担金については昭和六十三年度から平成元年度で対策を講じてきたが、最近の厳しい情勢に対応するため一歩踏み込んだ対策の検討をしているとして、「平成二年度から実施したいというふうに考えておりますのは、負担金の償還が困難な地区に対しまして償還総額を増加させずに償還の平準化を図りたい、こういう考え方でございまして、その必要な助成措置を講ずるために必要な資金として、総額一千億円を五年間で造成するという考え方で予算要求を行っている次第でございます。 さらに、地方公共団体の県とか市町村の負担という問題もございますけれども、これも充実するという方向で現在自治省と話し合いを進めている次第でございます」、このように答弁をしております。
 また、特例措置について同片桐構造改善局長は、「とりあえず、現在考えている方法といたしましては、例えば自由化関連作物の作付率が高いとか、それからまた維持管理費等が非常に高いとか、そういういろんな事情を勘案して、知事に決定していただくという考え方でございます」と述べるとともに、自治体側の負担軽減については、起債を認め、国がこれを交付税で見ていくことについての質問にも、「公益性の高い事業につきまして、現在自治省の方と話を進めている次第でございます」と答えています。この問題は地元農家にとって長年の懸案であり、当県議会や県当局も力を尽くしてきた課題であります。
 そこで、知事及び農林水産部長にお伺いをいたします。
 農水省見解は、特別措置については知事に決定してもらう考え方であること、また起債の方向についても自治省と話を進めているとのことであります。したがって、国に対して積極的対応をされるべきと考えますので、その具体的対応についてお答えを願います。
 さらに、塩化ビニール等の産業廃棄物、廃プラスチック対策についても、同省の鷲野宏食品流通局長は、廃プラスチックは法的には産業廃棄物で、排出者の農家が行うべきであるが、回収処理や再生処理に困難があり、円滑・適正な処理の推進を図るため、市町村や県レベルで広域的な回収処理を図るよう指導していると述べております。同時に、処理施設の整備の助成については、昭和四十七年度から四十九年度まで補助を行い、その後、融資と指導事業に切りかえていたが、本年度から野菜集団産地育成事業の一環として農協等が設置する廃プラスチック処理施設については国が新しく補助をすると述べております。農水省は、県や農業団体から上がってきた場合には、予算限度があるが、よく地元と話し合って検討したいとの見解を示しております。農林水産部長から、これらに対する県の対応についてお答えを願います。
 以上で、第一回の質問を終わります。
○副議長(宗 正彦君) ただいまの藤沢弘太郎君の質問に対する当局の答弁を求めます。
 知事仮谷志良君。
 〔仮谷志良君、登壇〕
○知事(仮谷志良君) 藤沢議員にお答え申し上げます。
 消費税の見直し案に対する考え方でございます。
 先般出された見直し案は、参院選における国民の不満を受けとめ、また国民各層のさまざまな意見を幅広く吸収して、鋭意検討を重ねてつくられたものと理解しております。
 例えば、御指摘ございました食料品に係る問題も、消費税の性格や転嫁、還付といった種々の問題を総合的に検討されたものと思いますが、いずれにいたしましても、今後、政府案が検討され、国会において論議されるものと考えております。
 次に、住友金属における雇用拡大の問題でございます。
 お話ございましたように、鉄鋼事情は好調な推移を見ておりますけれども、かねてから住友金属の動向が本県の地域経済に及ぼす影響が非常に大きいことにかんがみ、特定企業対策連絡協議会というのをつくっております。そこにおいて四つの項目を打ち合わせておりまして、特に住友金属が多角的な事業の拡大をする際には本県を重視せよ、新規設備投資についても本県を特に重視せよ、また合理化に伴う従業員の県内雇用の問題、所内の用地の活用推進などを主に、あらゆる問題について強く申し入れてきております。
 こうした経過の中で、現在、住友金属は地域の活性化を第一にして来年度より三カ年でアクションプランを作成し、住友金属全体として三千五百億円の投資を計画しております。そして、その中においても本県を重視するということで進めていただいております。
 今後も、こうした問題等につきまして、あらゆる面で対応に努めてまいる所存でございます。
 次に、土地改良事業の負担金問題でございます。
 この問題につきましては、本議会においてかねてから論議された問題であり、私たちも国に対して積極的にその推進方を要望してまいったわけでございます。
 お話ございましたように、土地改良負担金総合償還対策を平成二年度から実施できるように、現在、具体的な検討が進められております。しかし、その政策の制度化の中に本県を入れてもらうには、後ほど部長からも答弁いたしますけれども、非常に厳しい段階にあるわけでございます。そのため、本県の農家負担の実情を踏まえた特例措置をぜひやってもらうよう、国に対し、今後強く進めてまいりたいと存じております。
○副議長(宗 正彦君) 商工労働部長天谷一郎君。
 〔天谷一郎君、登壇〕
○商工労働部長(天谷一郎君) まず、労働時間短縮につきましては、労働基準局との共催で、本年七月に完全週休二日制の普及と連続休暇の定着を図るため「時短推進ほっとウィークフォーラム」を開催いたしました。また明十二日には、どうしたら労働時間を短縮できるか、皆で考えようということで「ゆとり創造シンポジウム」の開催を予定しておりまして、労使を初め県民の合意の形成に努めているところでございます。
 また、労働基準局に事務局を置く和歌山地方労働時間問題懇談会の中で、和歌山県における労働時間短縮の方向性等について協議を重ねてきたところであります。
 今後とも、労働基準局等関係機関との連携を密にし、その推進に努めてまいりたいと考えてございます。
 次に、和歌山県における雇用の現況と拡大についてでございます。
 本県における雇用失業情勢につきましては、有効求人倍率で見た場合、この十月には、昭和四十九年七月以来、約十五年ぶりに一・〇〇倍にまで回復をしており、着実に改善を見ているところでございます。
 また、県内企業の常用雇用労働者数につきましても、昭和六十年を一〇〇とした場合、本年八月には一〇〇・四と、わずかではございますが増加するなど、拡大基調に転じてございます。
 このように県全体として回復基調にある中で、年齢、産業、地域別に見た場合、部分的にはなお厳しい状況が見られるところでございます。
 このような状況のもとで、本年四月に今後の雇用に関する県の基本方針として和歌山県雇用基本計画を作成し、平成四年までの対象期間において雇用の安定とゆとりある職業生活の実現を目指すことを計画課題として、目的達成に努力していくことといたしてございます。
 次に、過労死の問題でございます。
 労働者の過労死を未然に防止することは労働行政にとって最も重要な課題だと考えてございます。過労死を防止するためには、労使それぞれが健康管理に配慮し、労働時間の短縮、合理化によるゆとりある生活を実現させることが必要と考えます。
 今後も、和歌山労働基準局等と連携しながら、過労死等、悲惨な事故の未然防止のための啓発活動等をさらに進めてまいりたいと考えております。
 住友金属和歌山製鉄所の在籍人員等でございます。
 在籍人員につきましては、企業努力もあり、昨年に比べ、総体的にほとんど変動はございません。本年三月末現在、在籍人員は一万五百五十人、実労働人員は七千五百人で、残りの三千人余は、その技術、経験等に応じ、約四百六十社の事業所に出向や短期間派遣をされ、それぞれ生産の向上等に寄与している現状でございます。
 続いて、来年度の採用見込みにつきましては、養成工、高校卒業者ともに採用が予定されております。
 その内定状況でございますが、高校卒業者は内定をしておりますが、県内・県外の別については、現在のところ把握できてございません。
 次に、労働基準局が集計した本年の労働災害発生状況でございますが、八月末現在、分類項目で金属・非鉄金属精錬業ということで五件となってございます。
 最後に、障害者雇用の現状と今後の方針でございます。
 本県における本年六月一日現在の障害者雇用状況につきましては、対象となる企業数は二百六十六社、雇用されている障害者は七百九十二人、実雇用率は全国平均一・三二に対し一・八九%、雇用率達成企業の割合は全国平均五一・六%に対し六七・七%となってございます。
 企業規模別の雇用状況につきましては、六十三人から二百九十九人の企業数は二百四十七社、実雇用率が二・二一%、雇用率達成企業の割合は七〇・四%となっております。次に、三百人から九百九十九人の企業数は十六社、実雇用率が一・〇一%、雇用率達成企業の割合は二五・〇%でありまして、千人以上の企業数は三社、実雇用率が一・四七%、雇用率達成企業の割合は六六・七%となってございます。
 ただいま申し上げましたように、全般的には全国水準の数字を上回っておりますけれども、なお障害者雇用の一層の促進を図るため、今後とも関係機関等と連携を密にしながら障害者に対する職業指導や職業紹介を充実するとともに、技能習得のための職業訓練、能力開発機会の拡充等に努めるほか、特に雇用率達成のために未達成企業に対しては職員が戸別訪問指導を行う等、その雇用の促進と安定により一層努力してまいりたいと考えてございます。
 以上でございます。
○副議長(宗 正彦君) 総務部長斉藤恒孝君。
 〔斉藤恒孝君、登壇〕
○総務部長(斉藤恒孝君) 県職員の身体障害者の雇用率でございます。
 法定雇用率が昭和六十三年度に一・九%から二・〇%に引き上げられましたが、本県の職員全体では二・一三%となっております。地域別では、本庁が一・三五%、海草管内で四・三四%、那賀管内が二・二一%、伊都管内が一・九三%、有田管内が〇・三〇%、日高管内が三・一六%、西牟婁管内が一・三九%、東牟婁管内が〇・六六%となっております。
 また、身体障害者の県職員への採用に当たっての考え方でございますが、本県では、昭和五十六年に県職員等障害者職域開発委員会を設置し、その中での検討から上級の一般行政職に点字試験を導入したところでございます。
 また、この委員会において雇用の場の開発にも努めており、具体的には電話交換員、施設の保母、用務員等に障害者を採用いたしておるところでございます。
 今後も、就業可能な職の開発に努め、身体障害者の雇用の拡大に努力してまいりたいと考えております。
○副議長(宗 正彦君) 民生部長高瀬芳彦君。
 〔高瀬芳彦君、登壇〕
○民生部長(高瀬芳彦君) 障害者に係る長期行動計画の見直しの背景と今後の取り組みについてお答えいたします。
 障害者対策につきましては、昭和五十七年に策定した障害者に係る県長期行動計画に基づいて推進を図ってきたところでございます。
 国際障害者年を契機といたしまして、県民の理解の高まりの中で、福祉、生活環境等、各分野において相当の成果を上げ、評価もいただいておるところでございます。その間の情報化等、社会経済情勢の変化、また障害者の高齢化、重度化や重複化に伴うニーズの多様化に対応するため、先般、関係部局長で構成している障害者対策推進本部において計画の見直しを行い、今後の推進目標を策定し、その推進を図ることといたしてございます。
 今後とも、「完全参加と平等」の社会実現を目指して、障害者が地域社会で自立し社会参加が促進されるよう、啓発の展開、環境の整備並びにホームヘルパーの充実、社会参加促進事業の充実など、在宅対策の拡充を初めとした障害者福祉対策の一層の推進を図ってまいりたいと考えてございます。
 以上でございます。
○副議長(宗 正彦君) 農林水産部長安田重行君。
 〔安田重行君、登壇〕
○農林水産部長(安田重行君) お答え申し上げます。
 償還金の問題につきましては、ただいま知事から御答弁がございました。
 この土地改良事業の償還問題につきましては、六十三年度に国が初めて一定の利子補給をするという制度をつくりました。この制度は、本平成元年度にはそれを補完するというか、いわゆるリリーフ資金ということで四・二%の低利な金で融資をするというものであります。しかし、このいずれもが個人に対する貸し付けということから、もうひとつパンチが効きにくいということで、今、議員からお話がありましたように、今回、新しい制度化に当たり、現在、国が具体策を検討いたしておるわけでございます。
 リリーフ資金に続いての今回のこの制度化に当たりましては、特に本県をその特例措置の対象県にするように知事みずから何回も国へ出向き、再三国に対して強く働きかけているところでございます。
 全国的にこういうケースが起こっておりまして、十アール当たりの負担単価という面では和歌山の場合は低いけれども、しかし自由化というふうな問題を含めて、ミカン、ハッサク等のウエートが大変高い本県については「特に」というふうな格好でこれを国に認められるよう、制度化に対して強く働きかけているものでございます。
 地方財政措置の問題につきましては、土地改良事業の特性もあり、制度的な問題等も含めて農林水産省と自治省がただいま鋭意折衝中でございますので、その進展を注視してまいりたいと思います。
 次に、廃ビニールの処理対策の問題でございます。
 施設栽培面積の大幅増加が見込まれる中で、処理対策は大変重要な課題であると認識をいたしてございます。そのため、本県に見合った広域的な回収の処理体制の整備を図るため、現在、組織づくりを進めているところでございます。
 現在の処理につきましては、当面の対策として、本年度より極めて低コストの業者委託の方法による取り組みを行い、一定の処理効果を上げてきておるところでございます。
 なお、議員お話しの、新しく本年から実施している国の補助事業としての対象施設があるわけでございますが、県施設園芸協会が御坊市に昭和六十年に導入したプラント施設と同程度の、非常に規模の小さいもので、その使用結果においては、処理能力や再製品の活用等に問題がございます。本県では、広域的な処理対策を進めてございますので、それに見合う施設の導入について国に働きかけており、今後とも引き続き要望をしてまいる所存でございます。
○副議長(宗 正彦君) 教育長高垣修三君。
 〔高垣修三君、登壇〕
○教育長(高垣修三君) 御質問のございました障害者の雇用率でございますが、教育委員会関係の平成元年度の雇用率は七・八八%となっており、国の基準のいわゆる二%を上回ってございます。
 特に盲学校につきましては、視覚障害者を中心として二九・八%の高い率となってございます。
 今後とも、障害者の雇用に関する法の趣旨を踏まえまして、さらに一層努力を続けてまいる所存でございます。
 以上でございます。
○副議長(宗 正彦君) 答弁漏れはありませんか。──再質問を許します。
 47番藤沢弘太郎君。
 〔藤沢弘太郎君、登壇〕
○藤沢弘太郎君 答弁をいただきましたので、再質問をさせていただきます。
 消費税に対する知事の態度であります。
 見直しの問題についての知事の見解がありましたが、見直しが県民の生活にとって一体どうなのかという点には触れられておりませんでした。「政府や国の動向を見守って」ということを知事はよく言われるんですけれども、このような問題が、実際、県であれば主権者である県民、この県民の生活との関係で一体どうなのかということ、ここがポイントなんです。言うならば、県民不在の姿勢というのでは県民生活の安定は得られない、私はこのように思います。
 今、国会で論議をされておりますので、どうか知事が態度をとられるときには、県民の生活にとって一体どうなのかということを今後明確にしていただきたいということで、これは要望にしておきます。
 次に、雇用問題と労働災害の問題についてであります。
 和歌山県において住友は一つの大きな企業でありますので、この問題を一つの柱にしながら経営の問題を取り上げてまいりました。その中で知事は、多角的な経営がされている、そういう中で地域活性化を第一にして三千五百億円の投資が行われるということを言われました。しかし大事なのは、私が指摘をいたしましたように、いわゆる和歌山県の中小地場産業の振興は県経済の柱でありますから、こうした中小地場産業に対する施策をどのようにやっていくかということなんです。ところが、この大企業の多角的経営というようなことで先ほど幾つかの例を挙げましたけれども、そういうような問題が現実には市の中小企業や零細企業の中に食い込んで、そこの仕事ができなくなっているというのが現状なんです。ですから、例えば、今、鉄鋼生産が九千万トンから一億八百万トンに伸びている、その一方で人減らし、合理化が行われている、だから増産をして人をふやしていくというようなことなども経営における大事な点ではないかと思うわけであります。
 この問題は、多角的経営だから県経済にとっては発展だというようなことではなくて、むしろ中小地場産業に対するそういうような制約をやっているというところにメスを入れなければならない問題だと思うわけであります。この点、知事の見解について違っておりますので御意見を承りたい、このように思います。
 次に、雇用の問題に入ります。
 商工労働部長、大事な問題というのは、不安定労働者が非常に多くなっているということなんです。雇用の多様化と言いますけれども、こういったような不安定労働者が多くなっているというところに、これら労働者の安定というか、そういうような基盤が築かれないのでありますから、この点、やっぱりきちっと押さえていくことが大事じゃないかと思います。
 それと、関連しますが、先ほど過労死の問題についてどのように考えるかということを聞いたのに対して、「関係機関、労働基準局などと協議をしながら」と言われましたけれども、実際、私が指摘をした過労死というのがどのような状態だったのかについては、商工労働部長の答弁の中にありませんでしたので、一体これをどのようにとらえられておるのか、この点についてはひとつ答弁をお願い申し上げたいと思うわけであります。
 それから、各部、また教育長からも雇用問題について答弁をいただきましたが、全般的に見て、すべての企業が法的水準に達するように努力をすれば障害者雇用というのは大きく開かれるんじゃないかと思うんです。
 商工労働部関係の資料に、常用労働者中の障害者雇用数が出されております。その点で見てみますと、二百九十九人以下の企業では、超過達成されておる。ところが、三百人から四百九十九人の場合には、法定雇用から見て二十八人のマイナス、五百人から九百九十九人の経営では十九人のマイナス、千人以上では八人のマイナスで、五十五人というのが未達成になっているわけであります。もちろん、これは一概に言えませんけれども、十三企業で五十五人──一般的に考えれば、そういうところに雇用の見通しができるわけでありますから、今後、企業に対してこの問題を指摘して、そこで雇用について具体化していくことが大事じゃないかと思います。
 それと、総務部長、先ほど答弁をいただきました。聞くところでは、本庁では二%の雇用目標に対して一・三五、伊都が一・九三、有田が〇・三〇とかとおっしゃったんですが、他のところでは超過達成されております。また、教育委員会の関係では相当大幅な形で障害者雇用がされておりますけれども、私は、本庁において雇用率の達成が満ちていないというのはどうかと思うのであります。もちろん、それぞれ努力をされておりますけれども、これら本庁において、あるいはまた未達成のところに対してはひとつ積極的な対策を講じていただきたい。
 御承知のように、十カ年行動計画は残すところ二年でありますし、この二年間に具体的な方向を出す必要があるんじゃないか。
 先ほど、民生部が中心になっての前半期と後半期の行動計画の問題を紹介しましたけれども、総務部としては、この後半期行動計画の中に具体的な対策をより精密な形で取り上げていただきたいと思います。この問題については、ひとつ再答弁をお願いしたいと思います。
 それから、雇用問題の中で、すべての部位にわたって障害を持っておられる方々の採用というのは、もちろん、今も数字に出ているように非常に困難であります。しかし、これは何としたって雇用率達成に向けて進めてもらわなければならない。特に、その中でも視力障害者、聴力障害者等の採用の問題では、非常に弱いんです。特に地方公共団体あるいは民間企業とも、私の調べたところでは、この点が弱いわけでありますけれども、言うならば、適用する職場づくりも含めて積極的な対処を進めていただきたいと思うわけであります。この面で計画などを考えておられるのかどうか、この点についても総務部長からお答えをいただきたいと思います。
 それから、今いただいた各部での長期行動計画に対する要望でありますけれども、後年度の計画で、しかもあと二年でありますから、これらの問題についてはぜひとも対処をお願いしたい。
 もう一つ、労働問題に戻りますけれども、先ほど住友の問題の例を挙げました。労働者が安全で働くということは何よりも重要問題であります。その点で、ことしの十月十二日に住友の安全衛生室が出した「安全衛生」という中で十月度の中央安全衛生交通委員会の所長指示が出ておりますが、「八月、九月に社員の休業災害を発生させてしまいました。又、十月二日には住金物流(株)で災害が出たということで、これは安全の非常事態であると考える。本年に入りまして全社で休業災害が八件で、その内和歌山が五件他所は製鋼所一件鹿島二件」となっているということで、八件中、和歌山で五件が出ておるという問題を十分含みながら、特に商工労働部長、これらの安全問題の具体化についてはひとつ十分考えてもらいたい。これは要望にいたしておきます。
 最後に、農業問題いわゆる紀の川用水の問題であります。
 私も紹介いたしましたように、特に紀の川筋の議員の方々は、この問題については必死になってそれぞれの団体と交渉しております。私は、知事や農林水産部長の答弁を聞いておりまして、ことしが山場じゃないかと思うんです。したがって、特に今申しましたように紀の川筋の議員を初め県議会の全議員が協力をし合っていきたいし、また県当局がその先頭に立って、今の政府に対する要望も出されておりましたけれども、より一層強化をしていくということで進めてもらいたい。特に、農林水産部長の答弁にもありましたけれども、特別措置をぜひやってもらうように、これも切にお願いをして、第二回目の質問を終わります。
○副議長(宗 正彦君) 以上の再質問に対する当局の答弁を求めます。
 知事仮谷志良君。
 〔仮谷志良君、登壇〕
○知事(仮谷志良君) 藤沢議員にお答えします。
 住友金属の雇用の問題につきましては、私たちも積極的に取り上げておりまして、先ほど申し上げた特定企業対策連絡協議会の中での第一番の重要な課題だと考えてやっております。
 特に中小企業との関係でございますけれども、住友金属が鉄冷えしたならば、県内の中小企業に大きな影響があるわけでございます。新しい投資の問題も、本県の中小企業が相ともに発展するための対策でございます。
○副議長(宗 正彦君) 商工労働部長天谷一郎君。
 〔天谷一郎君、登壇〕
○商工労働部長(天谷一郎君) 過労死の件でございますけれども、家族の方々の幸せのために一生懸命働いておられる労働者の方がそういう悲惨な事故に遭われたということにつましては、まことに遺憾であると考えてございます。先ほど申しましたように、今後、より快適な職場づくりや心と体の健康づくりとかといったいろいろの面で、これは全国労働衛生週間のスローガンでもございますけれども、より一層努力してまいりたいと考えます。
○副議長(宗 正彦君) 総務部長斉藤恒孝君。
 〔斉藤恒孝君、登壇〕
○総務部長(斉藤恒孝君) ただいま、民間についての議論が商工労働部長からございました。聴覚障害者を含め、障害のある方にもいろいろな対応がありますが、それを適当な職務と組み合わせて直ちに雇用増を図っていくというのがなかなか難しいというのも実態でございます。
 また、県としては、全体として雇用率を達成しており、さらに努力をしてまいりたいと思っておりますが、人事異動等もあり、それを管内ごとに分けて直ちに議論をするには若干無理があるのではないかと考えております。
○副議長(宗 正彦君) 答弁漏れはありませんか。──再々質問を許します。
 47番藤沢弘太郎君。
○藤沢弘太郎君 時間がありませんので、簡単に総務部長に。
 各事業所によって、いろいろの形があります。異動も、もちろんあります。しかし、やっぱり障害者雇用というのは、最低を守るんじゃなしにより積極的に採用していくという、ここの観点が大事だということを一言申し述べて、終わります。
○副議長(宗 正彦君) ただいまの発言は要望でありますので、以上で藤沢弘太郎君の質問が終了いたしました。
○副議長(宗 正彦君) 質疑及び一般質問を続行いたします。
 30番尾崎吉弘君。
 〔尾崎吉弘君、登壇〕(拍手)
○尾崎吉弘君 先日、関西、近畿、大阪湾というのをランドサットから写した写真を拝見いたしました。はるか宇宙の観測船から見た地図でありますけれども、これを眺めますと、紀伊水道の入り口にある和歌山県、淡路島、そうして姫路、神戸、大阪港、堺港、この大阪湾というものは、隣にある琵琶湖と比べ、既に一つの池のような形態を示しております。
 日本文化の発生と最も深い関係を持つ海は瀬戸内海であろうと思いますが、その中でも特にいわゆる大阪湾ベイエリアこそは、日本民族の発生と深いかかわりを持ってまいった地域であろうと思うのであります。これを眺めて思ったのが、尼崎初め、姫路、神戸、大阪と、近畿のあらゆる財産がこの大阪湾に密集をしておるということであります。また、和歌山県の県勢浮上をかけている関西国際空港もこの湾内の泉佐野沖にあるわけでございますが、もしこういった湾内で一たん火災が起こったり、タンカーが燃えるというような大事故があれば大変なことになるのではなかろうかということも思いました。
 また一方、琵琶湖の水の、いつまでも美しくあれと願う滋賀県人の努力も聞いておりますけれども、いつまでも日本民族の親しい水辺環境におることができるかどうかという一番大切なかぎを握っておるのも、この大阪湾ベイエリアではなかろうかと思うのであります。
 こういったことから考えてまいりますと、大阪、大阪港、最近は堺と、いろいろ港湾振興に大変な力を入れておりますけれども、しかし、過密している大阪湾内を何もこれ以上過密にしなくても、紀伊水道の入り口、大阪湾ベイエリアの入り口に位置する和歌山県が近畿の中の一つの大きな役割を担い、将来の大阪湾の発展のために寄与すべきであろうと思った次第であります。
 そこで、知事にお尋ねを申し上げます。
 和歌山下津港の大阪湾ベイエリアにおける現在の位置と将来のあるべき姿についての知事としての見識、大阪湾ベイエリア開発推進協議会の設立に参加をした知事当局の意欲について、まずお伺いをいたします。
 和歌山下津港は、鉄、油、木材をその主たる取扱貨物としておりますけれども、新しいこれからの時代に、これらに加えて何をその主役の中に入れるのか、ターゲットを絞って努力をすべきであると存じますが、それをどのように考えておられるのか、またそのためには今何をなすべきときであると思うのか、お答えを願いたいのであります。
 次に、大阪湾ベイエリア開発推進協議会には、産・官・学の代表が参加しておるわけであります。和歌山県におきましても、知事は官の代表として、民間からは前田商工会議所会頭、学界からは小野和歌山大学学長が参加をしておるとのことであり、当然、これらの民間、学界の方々と連絡を取り合いながら和歌山県としての意見をこの会議の中で主張してもらわなければならないと思いますけれども、民間や学界の主張、意見というものはどんなものであるのか、おおむねわかれば教えていただきたいと思うのであります。
 和歌山下津港、特に物流の拠点としての港湾を、今、県が進めている七プロジェクト・三軸と関連してどのように考えておられるか、どんな関係づけを考えておられるかということをお伺い申し上げます。
 関西・近畿における和歌山県、関東における茨城県というのは大変類似した点を持っております。今まで横浜を中心に関東の物流拠点があったわけでありますが、北関東の拠点たるべき努力を積み重ねておる茨城県と、過密化していく関西の大阪湾ベイエリアにおける和歌山の港の役割は極めて類似した点を持っておると思いますけれども、茨城県の港と比較しながら和歌山県の港の持つ役割をお伺い申し上げたいのであります。
 また、コンテナを扱わずして二十一世紀の港はないとさえ言われておりますが、先ほど御質問申し上げた新しい取扱貨物の主役に何を加えるかということと相まって、コンテナを扱う港としての整備や、上屋、倉庫、配送センターの直面する諸問題に対する対処方、どのようにしていくのかということを具体的にお答え願いたいと思います。
 次に、しばしば質問をしてまいった雑賀崎における機械金属関連の都市再開発用地についてお尋ねをいたします。
 まず、その後の進捗状況についてお知らせください。
 次に、その都市再開発用地の価格の設定でありますが、業者と話をする際に、どうしても価格が問題になってきます。そして当然、本年度中にこの公有水面埋立申請がなされますから、それにも価格の設定を入れなければならないということであります。まあ、ほぼ計算がなされておると思いますが。また私どもとしても、この都市再開発用地が公共部門で十一ヘクタール、お金にして三十五億、企業部分で二十七・五ヘクタール、金にして百二十億、計百五十五億で三十八・五ヘクタールの土地を造成するということから割り出していくと、大体の単価が出てまいるわけであります。もちろん、当然のことでございますけれども、原価主義で値段を設定していくのかどうか、その点についてもお伺いを申し上げます。
 現在、この都市再開発用地に入ることを希望している企業の数と、その希望の面積をお尋ねいたします。
 次に、それに関連して、和歌山下津港の十年計画の中で予定をされている木材関連用地いわゆるくし型貯木場埋め立てと木材関連都市再開発用地についてお伺いを申し上げます。
 昔、今の木材港が建設されたときには、諸事情からここに木材港をつくらなければならないという観点に立ったわけでありますが、もう一つの埋め立て理由は、和歌山市内の内川に係留している材木をなくしていこうという県民、市民の強い願望の上に立って、係留している材木を木材港に一括して集中しよう、そこで木材の一大団地をつくろうということでありました。
 そういう目的のためにつくられたわけでありますが、いろいろと当時の事情で建設費にも大変苦労されたようであり、株式会社約五十社から建設負担金として四億七千九百三十六万円と、五億円足らずの金額を出してもらっております。県では、そういうお金を出してもらったことに対して、特別な権利を与えていない、権利を発生していないと言っておるわけでありますが、業界では、今度の埋め立ての際に、そのときに建設負担金を出してくれた人と出さなかった人とを平等に扱っていくことはできないということを強く言っております。
 こういったことを考えてまいりますと、このくし型埋め立ての事業主体をどこにするのか、雑賀崎と同じように企業局にやってもらうのか、あるいはこういったところと第三セクター方式をとっていくのかといったことについても基本的な考えをお聞かせいただきたいのであります。
 また、御存じのように、水上貯木から陸上貯木へと大きく時代は変わっていっておりますけれども、現在の時点で調査をしてみたところ、どうしても一部だけ水面の貯木を残してもらいたいという強い声もございます。こういった声にも対応していかなければならないと思いますが、その実情と対応方についてお伺いを申し上げます。
 その次に、このくし型埋め立ての中で木材関連の都市再開発用地をつくるということでありますが、これは、先ほど申し上げましたように、現在の木材港をつくるときに大きな目的であった内川に浮かんでいる材木をなくするという、そのときに果たせなかった役割を今度こそ果たせるかもしれないという唯一の機会でございます。これについて質問をさしていただきたいと思うのであります。
 現在、内川に係留しておる材木はどういう状態であるのか。もちろん、川の流れがスムーズにいかないとか、木の皮が下に沈み、腐敗して川を汚すとか、いろいろの問題が言われておりますけれども、しかし、長い間ここで御商売をされてきた業者の方々の立場に立ってみると大変難しい問題があるということで、今日までそのままになっておるわけであります。
 今度の都市再開発用地というものは、雑賀崎の方もそうでございますが、製材業をしておって、もうちょっと土地が欲しいな、ここも買っておこうというような形で買える土地ではない。都市再開発用地というのは、貯木場も工場も一緒になってそこに全部移る、移った後、都市としてのふさわしい形態にしていくというものであります。
 原価式で計算をすると、雑賀崎で恐らく坪当たり十六、七万円という値段になろうと思いますが、いろいろ工法から考えてくし型の埋立地の方がむしろ安く上がるということ、それよりも高くならないようにということ等考え合わせてみると、今、和歌山市内の坪当たり単価は六十万から八十万もしており、内川に材木を係留し、その川べりにつくっておる工場の敷地の値段も大変高いものでありますから、今こそ都市再開発用地にお移りを願って、そして今の場所を売却し、その差額で新しい機械を購入して新しい場所に移る余裕があるということで業界に働きかけていくには今をおいてほかにない、絶好の機会ではなかろうかと思うわけであります。
 内川の浄化を図っていくことをその仕事の一つにしている河川課、あるいは材木業界の育成を関心を持って見守り指導していく林政課、いろいろな見地からこれに対する積極的な御意見をいただきたいと思うのであります。
 次に、和歌山港の現在の主たる取扱貨物は木材でございますが、最近の好況を反映して輸入材がたくさん入ってまいります。現在は、この材木が岸壁に着いて木をおろすという岸壁取りが約三割、海上に木を落としてそれを取るという海上取りが約七割でありますが、岸壁取りでも、落ちてくる木の皮は膨大なものでございます。
 この間、徳島県小松島沖において和歌山県のそういった処理し切れない木の皮を船上で燃やし、違法性があるということでマスコミにも報道されましたし、築港の万トンバースに積んでいる木の皮が、たばこの不始末かどういうことかわかりませんけれども、火災を起こしたということもあり、非常に残念に思ったわけでございます。
 これらの問題については業界の方々が一生懸命苦労されておるわけでありますけれども、このようにある一定時期に集中して木材が入ってまいる場合に、木の皮の処理ということを港湾管理と同時に考えていかなければ、将来ともいけないのじゃなかろうか。もっとも将来は、外国で製品になって入ってくるだろうし、量もふえてくるだろうと思います。しかし、和歌山下津港の施設整備を考えていきますと、岸壁取りがふえてまいります。今は、岸壁取りが三、海上取りが七でありますが、この逆になってきた場合には、さらに木の皮がふえるということもございます。
 港湾を管理し、港湾を建設していくときに、そこでの仕事がふえていけばいくほど、一軒の家で言えば「便所」という施設が必要になってくることは当然であります。産業廃棄物に係る法律から言えば、業者みずからの責任において処理するわけでありますけれども、しかしながら、業者とその苦悩をともにし、どうしていくかということをお考えいただきたいと思います。
 そこで、他府県では、このような場合、どのような処理方法をしておるのか、また当局の対応方法についてお聞かせをいただきたいと思います。
 次に、中間処理場についてお伺いいたします。
 和歌山の化学工場、染色工場は、一般的に好況でございます。この原因はいろいろございますけれども、一つは、日本のライバルである西ドイツにおいてライン川の特に厳しい環境規制が出て、それをクリアするために西ドイツの業界が大変苦労しており、国際価格の競争で日本がやや優位に立っておるということもございます。しかしながら、間もなく西ドイツの業者はこれらの規制をクリアし、再び世界市場で日本と争うことになるだろうと思います。一方、日本においては、和歌山県においてもそうでございますけれども、内川を初め水辺の環境浄化を強く望む声が高まっております。
 こういったことを考えてまいりますと、港湾のところでも申し上げましたように、産業を育成していくためには、そこから出てくる廃棄物、これを便所と考えると、そういう便所を立派なものにしていくということと並行しながら進めていかなければ、将来ともに足腰の強い地場産業は育成しないと思うのであります。
 そういった意味から前の議会で、交通の便、そしてまたあたりに人家がないということ等、いろいろ考え、青岸地区などにその用地の候補地を認めてはどうかということを申し上げてきたわけでありますが、その後の検討についてお伺いをいたします。
 また、港湾法の中では、港湾背後地の問題解決に尽力をしていくことも港湾の仕事になっておるわけでありますが、そういった見地からも御答弁を願いたいと思います。
 最後に、和歌山県は山積する公共事業に直面をいたしておりますが、なかなか進みにくく、また二十一世紀における和歌山県の県勢浮上という面から考えても、今やっておかなければ将来後悔をすることが幾つかございます。そのうちの一つに、最近知事もその重要性について特に触れておられる地籍調査がございます。
 人間には戸籍、土地には地籍というものがございます。政治を行う上で一番大切な資料は、人口の動向、そして預かっておる土地がどんな土地で、どれくらいあるかということを正確にすること、その次には、その土地がどんな性質の土地であるかということでございます。中央構造帯が走っておらないか、ボーリングすればどんな地質であるのか等々、面積を正確に知り、土地の性質をしっかりと把握することが行政の基礎であります。その一つが地籍調査であります。もう一つは、地域振興課でやっておられる土地分類調査でございますが、この地味な仕事を営々としてやってこられた数人の職員の方々とお会いし、いろいろと考えさせられ、勉強をさせていただきました。
 きょうは、その二つのうちの地籍調査についてお伺いを申し上げます。
 その重要性について知事はどのように考えておられますか。
 公共事業を進めていく場合にまず一番困るのは、相手と値段が合わないということがございます。その次に、値段が合っても、公図が乱れており、あちこち飛んでおってなかなか取得できないということもたくさんございます。また、公図の訂正には大変時間がかかります。そういったことを前もって正確に把握しておくという意味から地籍調査は大変大事なものでございますが、全国的に見て我が県の進捗状況の順位はどんなものであるか、またこのおくれている理由についてもお伺いをいたします。
 特に、法定外公共物と申しますか、里道・水路の境界明示ということに市町村は大変困っております。これは里道・水路を管理する県に立ち会いをしてもらわなければいけないわけでありますが、和歌山県の各県土木事務所も大変お忙しく、仕事に追われて毎日必死の状態であります。そのために、なかなかこの立ち会いがしにくいということがございますが、こういった問題点をどのようにして解決していこうとしておるのか。この解決なくして地籍調査の進展はあり得ません。現在の機構の中で改善していけること、あるいは県庁全体として考えねばならないこと、いろいろとあろうと思いますが、お考えをぜひいただきたいのであります。
 それから、市町村の負担として、くいを打つところの周辺を刈り払いしたり、くいを打ったり運んだりすることが大変重荷となっておるわけでありますが、県としても助けの手を差し伸べるべきだと思うがどうか。また、くい一本の値段についても、常識で考えてもそうですが、所有者両方が半々に持つというのが当然だと思います。県は管理しているものの、所有者ということになると国ということであるらしいのですが、国からはくい代も来ておらんということであります。国に対してそういう補助を要求すると同時に、県としても何とか助けていく方法はないかということをお伺いするものであります。
 また、里道・水路の幅員の問題であります。我が県には八つの土木事務所がございますが、里道・水路の幅員が土木事務所ごとによって違うところもある。例えば和歌山、岩出は水路の最低幅員が一・五メートルとなっておりますが、和歌山県全体を統一していくということが地籍調査の上からは非常に大事なことでございます。実情はいろいろと難しい面があろうと思いますが、こういった面についても御検討いただきたいと思います。御見解をお願い申し上げます。
 次に、事業認定のスピードアップということでお伺いいたします。
 国の補助事業は、いろいろの手続によって、どうしても工事の着手は六月ごろとなっておりますが、どうして四月一日から着工できないのか。四月一日から着工できるようにするにはどうしたらよいか、そのための努力、見通しというものについてお伺いを申し上げます。
 また、認定のスピードアップということに際しまして、土地収用法をかけていくという方法がございますが、今までは、土地収用法という法律はあるものの、それをかけるための準備をしながら工事をしておらないから、なかなかかけられない。そこで、すべての公共事業とは申しませんけれども、今やらなければ和歌山県の県勢浮上に非常に大きなマイナスになるというような公共事業を選定・指定していただき、どの公共事業でもそうでございますが、特に事業にかかる前からいつでも収用法にかけられる体制をとっていく、そしてスピードを上げていただく、認定を早くしていただくという努力をしてもらいたいと思いますが、どうでございましょうか。
 代替地の問題につきましても、最近は替え地が欲しいという希望が多い。これもすべての公共事業には難しいと思いますけれども、しかし、今やらなければ悔いを千載に残すという公共事業、そういう重要性は同じ公共事業でも時というものを考えると多少違うわけでありますから、これなくしてはあすの和歌山県はないという公共事業に際しては、来年度から建設省にも代替地の情報システムというものが導入されるようであり、こういうものの活用も大切でありますが、それを活用しながら関係市町村と話し合って、指定した事業についてはどのようにするか、どのようにして代替地を確保するかという和歌山方式を生み出す努力、知恵をぜひとも出していただきたいと思うのであります。
 以上のことを御質問申し上げまして、第一回目の質問を終わります。
○副議長(宗 正彦君) ただいまの尾崎吉弘君の質問に対する当局の答弁を求めます。
 知事仮谷志良君。
 〔仮谷志良君、登壇〕
○知事(仮谷志良君) 尾崎吉弘議員にお答え申し上げます。
 大阪湾ベイエリア構想についての、参加する知事の考え方と決意ということでございます。
 私、「ベイエリア」という言葉はどうもなじみにくかったのでございますけれども、「『ベイ』と言うたら『港湾』だよ」と言われたので、ちょっとわかってきたわけでございます。
 先ほど話ございましたように、ベイエリアの協議会が発足しましたが、かねてから私も、「関西の復権」と言いながら東京一極集中主義の是正というだけでは意味がないではないか、首都にある機能を関西に持ってくるようにしなければいけないのではないかということで関西の経済界にも意見を申し述べておったわけでございます。
 大阪湾のこうした構想を進めていくことは非常に意義があると思います。特に、産・官・学が一体になってこの計画を進める、そしてまた、大阪湾だけではなしに徳島県、和歌山県も入れてやるというところに大きな意義があると思います。
 私は和歌山県の知事として、このエリアの会議において、港湾、沿岸だけではなしに背後地のことも考えなければいけないではないか、大阪湾の背後地である和歌山県の自然の歴史、資産等をも十分くみ取ってリフレッシュの場所として活用を図っていかなければならないのではないかと考えております。また和歌山下津港は、関西空港ができてまいりますから、物流基地としても重要でございます。さらに、リゾート基地としても効用があります。そうした面において、積極的にこの会議の中で推進してまいりたいと思っております。
 次に、公共事業を推進するについての地籍調査でございます。
 私も、土木事業を行うに当たりまして、道路一つを行うについても地籍調査ということが非常に重要であると、特に最近ひしひしと感ずるわけでございます。
 最近の法務局における土地の取り扱い等の状況から考えましても、なおさら地籍調査を進めていかなければならないということで、本年度、地籍調査専門員を配置して体制の整備を図っております。
 今後、これは市町村の事業でございますので市町村を督励しながら、県としての体制を整備しつつ努力してまいりたいと思っております。
○副議長(宗 正彦君) 企画部長川端秀和君。
 〔川端秀和君、登壇〕
○企画部長(川端秀和君) 大阪湾ベイエリア開発推進協議会に関する御質問にお答えを申し上げます。
 ただいま、取り組み姿勢などについての知事答弁がございましたので、本協議会の組織等についてお答えを申し上げます。
 推進協議会の代表委員は、和歌山県、大阪府、兵庫県の各府県知事並びに大阪市、神戸市の市長、そして大阪、京都、神戸各大学の学長、さらには関西経済連合会会長、和歌山、大阪、神戸の各商工会議所の会頭等から成ってございます。このほか、委員といたしまして、和歌山経済同友会、和歌山大学を初め、京都府、奈良県、滋賀県、徳島県、京都市の産・官・学の各代表が参画をいたしてございます。また、このもとには、各代表府県市の企画担当部長等から成る幹事会がございます。
 大阪湾ベイエリアの開発推進についての今後の作業といたしましては、グランドデザインの作成に向け、開発の基本的方向、戦略的プロジェクトの検討、ベイエリア開発全体から見た広域的な課題、またインフラ整備の推進など、平成三年度末を目途にまとめ、一体となって国初め関係機関に対して実現に向け取り組んでいくスケジュールで進んでいるところでございます。
 その中で、議員御指摘の、特に物流拠点としての和歌山下津港の認識を高めるためには、関西国際空港の立地を県勢の発展に積極的に活用することを目的とした関西国際空港地域整備計画における七プロジェクト・三軸構想のより一層の促進を図る必要があると考えているところでございます。
 これらを踏まえまして、今後とも関係部局と十分連携を図りながら積極的に取り組んでまいる所存でございます。
 以上でございます。
○副議長(宗 正彦君) 土木部長磯村幹夫君。
 〔磯村幹夫君、登壇〕
○土木部長(磯村幹夫君) お答えいたします。
 大阪湾ベイエリア構想についてでございます。
 大阪湾ベイエリアにおきましては、各種のプロジェクトが展開され、同地域は大きく飛躍するものと考えられますが、そこにおいて港湾は大きな役割を果たすものと言えます。この大阪湾の入り口に位置する和歌山下津港は、背後地域における広域幹線道路網の整備等により、今後、広域的な流通拠点及び国際的なリゾート基地としてのポテンシャルが大きく高まるものと考えられます。
 議員の御発言にもありましたように、茨城県の港湾はその整備が進みつつあり、背後地域の幹線道路の整備とも相まって、東京湾内の港湾で取り扱われてきた貨物の一部が茨城県の港湾を経由するなど、機能の分担がなされていると聞いております。
 和歌山下津港におきましても、大阪湾内の港湾との適切な機能分担を図りつつ、その地理的条件等を生かした大阪湾ベイエリアにおける新しい流通拠点、国際リゾート基地港湾として、機能の拡充強化を図っていきたいと考えています。その際、和歌山下津港でどんな貨物を取り扱うべきかを見定めることが重要であることは議員御指摘のとおりでありまして、我が国の産業構造、貿易構造の変化、物流革新の進行等に的確に対応すべく研究を進めてまいります。
 それから、港湾の新しい対応についてでございます。
 近年、コンテナ化の進行、荷姿の変化等、物流革新が進みつつあり、和歌山下津港においても年間十四万トンの内貿コンテナが取り扱われております。また、上屋を必要とする貨物の伸びも大きく、本年度新たに一棟の上屋を建設することといたしております。その他、倉庫や配送センターなどについても、関係業界などの動向を見つつ、このような新しい時代に対応した港としての整備について、関係者の意見交換など、その調整も踏まえて検討していきたいと思っております。
 和歌山下津港についてでございます。
 和歌山下津港における現在の木材港は、昭和三十年代に木材輸入が急増し、また市内の各河川に不法係留の木材が多くなるなどし、これに対処するため、昭和四十二年に、現在、西浜地区と呼ばれる地区に県営の貯木場施設として建設されたものであります。
 近年の木材の荷役形態の変化等に対応するため、この貯木場を埋め立て、陸上貯木場の整備を計画しており、またあわせて木材関連企業を想定した都市再開発用地等も計画されているところであります。
 この用地は、内川の周辺に立地している製材業者の中で移転の意向のある業者を含め、希望者が立地可能なものであります。このことは内川の浄化にも大変大きな効果を及ぼすものと考えております。
 大変難しい課題もいろいろとありますが、そのために関係部局等と協議しながら努力をしてまいりたいと思います。
 港湾再開発に当たりましては、利用者、財産等に関し、多くの調整が必要とされ、本地区の再開発に関しても、事業化に当たり、諸事情を勘案しつつ事業主体等を検討してまいりたいと考えております。
 また、水面貯木を残してもらいたいという事業者もいることは承知しているところでありまして、木材の荷役形態の将来動向を踏まえながら、これらも含めて事業者との意見交換を行いつつ適切な対応を図ってまいります。
 次に、和歌山下津港での木材取り扱いに伴い生ずる木皮についてでございます。
 本年に入って木材の輸入が増加したことに加え、その時期が燃料需要の少ない夏季に集中したことから処分し切れず、一時的に滞荷し、議員御指摘の問題が生じたもので、今後こうした問題が生じないよう、事業者の指導も含め対処すべきと考えております。
 木皮の処分につきましては、他の木材港の例を見ますと、港湾管理者あるいは事業者が焼却施設を設置している港湾もあり、一方で輸入木材の製材への転換等により焼却施設が不要となったところもあります。
 和歌山下津港におきましても、港湾管理者として港湾環境の整備の観点からも地元との調整を図りつつ、木材の取扱動向や施設の運営等に関して関係者とも協議し、対応について検討してまいりたいと存じます。
 次に、産業廃棄物中間処理場についてでございます。
 港湾は、物流のみならず、多様な機能が複合し、高度な機能を発揮する総合的な港湾空間として整備することが求められており、港湾背後地の都市活動との調和を図ることがますます重要となってきております。
 背後地の活動に伴って生ずる廃棄物の処理につきましても、そうした観点での検討が必要と言えますが、廃棄物の処理処分と港湾の開発利用との間で調整すべき点も多く、議員御指摘の青岸地区への中間処理場用地の確保については今後の検討課題として取り組んでいくこととしたいと存じます。
 次の御質問に入ります。
 公共事業促進における地籍調査の重要性は十分認識しており、今後とも積極的に関係機関に協力してまいりたいと存じます。
 まず、里道・水路等の法定公共物の境界確定業務につきましては、近年、開発の増加に伴い、境界確定に係る仕事量が増大している現状にあります。したがいまして、地籍調査に伴う境界確定業務が増加した場合、さらに計画的、効率的に対応していかなければならないと存じます。
 次に、地籍調査実施に伴うくい代等市町村の負担は十分理解しておりますが、国有財産管理に伴う予算措置がない現状においては、対処する方法は難しいと存じます。しかし、土木部といたしましても、どのような協力ができるかということについて検討してまいりたいと存じます。
 また、里道・水路の幅員についてでございますが、原則的に現状主義をとっております。地元慣行を尊重して境界確定業務を行っておりますが、今後の取り扱いについては、過去の経緯を考慮し、関係者の皆様と協議しながら検討してまいりたいと存じます。
 続きまして、公共事業の事業認可についてでございます。
 国庫補助事業の事業実施までの経緯につきましては、おおむね、国会で予算成立後、内定通知があり、四月から六月までの間において事業実施認可申請、補助金交付申請の手続を行って決定されるもので、通常の工事着手は六月ごろとなります。しかし、継続事業で早期に着手する必要のあるものは、本省と協議の上、三月中に工事協議等手続を行い、四月早々着工ができるよういたしております。
 事業認可のスピードアップについては、それぞれの省庁の方針もありますが、早期着工できるよう努力してまいりたいと存じます。
 次に、事業認定のことでございます。
 公共事業に係る用地の確保につきましては、関係の皆様方の御協力を得ながら積極的に進めているところでございます。しかし、任意交渉で解決に至らない場合もあるわけでございます。そのため、収用手続の前提となる事業認定を直ちに受けられるよう事業計画段階から十分な連絡調整を行うとともに、重要かつ緊急を要する事業については早期に事業認定の作業を進め、建設省と緊密な連絡をとりながら事業認定のスピードアップを図るなど、なお一層土地収用法の活用を生かしてまいる所存でございます。
 次に、代替地の確保についてでございます。
 近年、公共用地の提供者が代替地を要求する事例が多くなってまいっております。土木部といたしましても、重要な事業については代替地対策が欠かせないものと認識しております。
 代替地対策は、起業者が努力するのはもちろんのことでありますが、地元の実情に精通している市町村の協力もお願いしなければなりません。また、議員もお話ありましたように、来年度、建設省が代替地情報システムを導入する予定とも伺っておりますので、それをもとに検討するとともに、市町村と情報を密にして代替地の確保に努めたいと存じます。
 以上でございます。
○副議長(宗 正彦君) 商工労働部長天谷一郎君。
 〔天谷一郎君、登壇〕
○商工労働部長(天谷一郎君) 雑賀崎地区都市再開発用地へ移転を希望する企業は、本年十一月末現在、二十社で、その希望面積は二十六ヘクタールであります。
 今後は、土地価格等、売り渡し条件がある程度具体化する時点から移転希望企業に対し、関係部局と一体となって、売り渡し条件、立地条件、企業移転計画、跡地利用計画等、都市再開発用地造成の趣旨を踏まえ、十分な指導を行って所期の目的に沿うよう努力してまいりたいと考えております。
 次に、内川周辺に立地する木材関連企業の移転が具体化されるならば、商工労働部としても、その機会により一層企業の体質改善を図り、健全な企業経営に資するため、高度化事業を初め、各種融資制度の活用も含め、関係部局と連携をとりながら指導してまいりたいと存じます。
 産業廃棄物の中間処理場の件でございますけれども、本県の染料中間物製品は、現在、円高基調の中でも価格面でヨーロッパ製品より優位に立ち、好調に推移してございます。しかし、議員お話しのライン川の例や本県地場産業の化学、染色等産業廃棄物処理の現状を思うとき、このままでは安心できないのも、また事実でございます。
 将来ともに足腰の強い産業を育成するためにも、近くに安心して任せられる産業廃棄物の中間処理場なり最終処分場のあることが不可欠要件と考えますので、今後、商工労働部としても、業界の意向を踏まえつつ、港湾背後地の問題も含め、関係部局等と連携をとりながら協議してまいりたいと考えております。
○副議長(宗 正彦君) 企業局長吉井清純君。
 〔吉井清純君、登壇〕
○企業局長(吉井清純君) 雑賀崎都市再開発用地造成についての進捗状況と価格設定についてお答えをいたします。
 雑賀崎土地造成事業の現状につきましては、四季にわたる環境の現況調査を終え、環境アセスメント、基本設計及び公有水面埋め立て等の法的手続の準備を進めているところであり、今後、地元関係者の御理解を得ながら埋立出願を行う予定にしてございます。
 造成工事は平成二年度に着手し、七年度の完成を目指して取り組んでまいる所存でございます。
 なお、譲渡価格につきましては、事業目的にかんがみ、可能な限り安い価格で販売できるよう努めたいと存じますが、基本的には、先生の御意見にありましたように原価方式をとる考えでございます。
 以上でございます。
○副議長(宗 正彦君) 農林水産部長安田重行君。
 〔安田重行君、登壇〕
○農林水産部長(安田重行君) お答え申し上げます。
 木材の係留と内川浄化との関連でございます。
 市内の河川の面積から見ますと、現在はピーク時の二〇%で、八〇%の減となってございます。しかし、内川浄化との関連が大いにございます。したがいまして、農林水産部としては、港湾整備の機会をとらまえ、木材業界を通じて木材関連都市再開発用地の活用による内川の浄化を強く業界に働きかけていく所存でございます。
 次に、和歌山港の木皮の問題でございます。
 木皮の八〇%は燃料やバーク堆肥に有効利用され、残りの二〇%については、御指摘のように野積み状態になっております。火災が懸念されるところから、その処理について業界を強く指導しているところでございます。
 将来にわたって生ずる木皮につきましても、産業廃棄物処理に関する法律に基づき、業界において近々適正に処理されることになってございます。
 原木の輸入増加、半製品輸入動向等、予測は困難でございますが、関係部局と連携をとり、適切な指導をしてまいりたいと考えてございます。
 他府県の木材輸入港の状況についてでございますが、山形県の酒田港、宮城県の仙台港等、四港湾を調査した結果、それぞれ国庫補助事業による港湾施設として焼却炉を建設いたしてございます。
 また、処理方法はすべて焼却処理を行っており、その能力は日量十二立方メートルから二十五立方メートルとなってございます。
 次に、地籍調査の問題でございます。
 先ほど知事から御答弁を申し上げました。大変重要な課題であると認識をいたしてございます。
 平成元年度に地籍調査の推進事業を創設していただき、その推進に努めているところでございます。既に下津町が完了、印南町が一部完了、現在、県下十一市町村で地籍調査を実施中でございます。
 全国的な着手率はどうかということでございます。四十二位と低うございますけれども、最近十カ年で見ますと、全国の一府県の平均が九市町村に対して和歌山県は十一市町村であり、平均を上回ってまいりました。さらに平成二年度には、新規に二町が着手することになってございます。
 この調査の問題点は、地権者の境界同意等に人員と時間が大変かかること、かつ長期にわたるために市町村の財政負担が大きく、着手を困難にいたしておるところであります。
 県としては、さらに推進するため、関係部局との連絡会議を強化しつつ国有地、里道・水路等に係る問題解決を図るとともに、未着手の市町村に対する啓発に努めるほか、三十五市町村で組織をする推進協議会と連携を密にして進度アップに積極的に取り組む所存でございます
 以上でございます。
○副議長(宗 正彦君) 保健環境部長尾嵜新平君。
 〔尾嵜新平君、登壇〕
○保健環境部長(尾嵜新平君) 木くず等産業廃棄物の中間処理場に関する御質問にお答え申し上げます。
 産業廃棄物の処理は、一般的に中間処理と最終処分がございまして、中間処理施設は最終処分場の受け入れ基準に合致させるために必要な施設であると考えております。
 木くず等産業廃棄物処理は、御指摘がございましたように、第一義的には排出事業者の責務であり、したがって、これらの中間処理についても排出事業者の積極的な努力と協力によって事業の推進を図ることが重要であると考えております。
 今後とも、業界の動向をも十分踏まえ、関係部局との連携を密にしながら積極的な対応を図ってまいりたいと考えております。
 二点目の、処理場用地の確保問題についてでございます。
 青岸地区につきましては、近くに民家がないということなどから見れば適地と認識されるのでございますが、現在、その他内陸部も含め、調査を行っているところでございます。
 今後、中間処理につきましては、推進母体の組織化の推移を見守りながら、処理の方法、事業主体、経営方針等もあわせ指導を行い、関係方面の理解と協力を得て、可能な限り用地確保について支援してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○副議長(宗 正彦君) 答弁漏れはありませんか。──再質問を許します。
 30番尾崎吉弘君。
○尾崎吉弘君 和歌山下津港の大阪湾ベイエリアにおける役割というものの認識が、これからの和歌山県の港湾振興を決めるかぎになってくるだろうと思います。
 人は飛行機で、かさの大きいものと重たいものは船で──飛行機で来た技術者が船で来た機械を組み立てる、こういう時代が間もなくやってこようとしておるのであります。この時代に、国際空港を近くに控えた国の重要特定港湾としてのあり方をしっかりと吟味していただきたいと思います。
 かつて、奈良県の県議会議員とお話をさしていただいた際に、海のない県という立場、「海があったらなあ」という強い切望にも似た気持ちを聞きまして、我々は、海の恵みを忘れておるのではなかろうかと考えたことがございます。
 どうか、国際空港と同時に、和歌山県の物流拠点としての港湾の大切さを今後とも忘れずに進めてもらいたいと思います。
 それから、和歌山下津港内のくし型埋立地にできる木材関連用地、都市再開発用地についてでありますが、そのうちの都市再開発用地を活用するものでなければ、二度と和歌山市内の内川に浮かぶ材木を取り除くことはできないであろうと思うのであります。その唯一の機会が近づいてこようとしておりますが、関係各部局は一致してこのための努力をしていただくようにお願いを申し上げるものであります。
 それから、木材港における木の皮につきましては、何か業者任せで、業者を指導するとかということばかりのような感じがするわけでありますが、他府県においては、行政が深く関与して、それが県や港湾のみならず市も中心になって関与しているところがあります。いろいろの形態はございますけれども、業者と一緒になってこの問題を考えておるという他府県の姿勢をぜひとも参考にして、我が県においても業者の悩みをみずからの悩みとして解決していただきたい。もちろん、その根底には、企業みずからの責任において産業廃棄物を処理するという原則を尊重しながらのことではございますけれども。そういった観点から御努力を願いたいと思うのであります。
 最後に地籍調査についてでございますが、この重要性については、ただいま知事から十分お聞かせをいただいたわけであります。和歌山県の農林水産部耕地課の中に、小崎専門官、あるいは若い米沢君、中村君という、先端で仕事をしている方の御意見を聞き、その苦労のほどに感心をさせられたわけであります。また、それと関係する和歌山県土木部監理課の、何とか耕地課の悩みを一緒になって解決していこうとするその姿勢にも感心をさせられました。しかしながら、これらの問題はこの二つのところの苦労では解決しない、そういうものが多いと思うのであります。地籍調査の苦労を担当官だけの苦労にせずに、我が県庁全体の問題として取り上げていただきたい。このことを強く要望いたしまして、質問を終わります。
○副議長(宗 正彦君) ただいまの発言は要望でありますので、以上で尾崎吉弘君の質問が終了いたしました。
 これで、本日の質疑及び一般質問を終わります。
 明日も定刻より会議を開き、質疑及び一般質問を続行いたします。
○副議長(宗 正彦君) 本日は、これをもって散会いたします。
 午後三時十二分散会

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