平成元年2月 和歌山県議会定例会会議録 第1号(全文)


県議会の活動

 平成元年 和歌山県議会二月定例会会議録 第 一 号
 
 二月二十七日 (月曜日) 午前 十時 四分開会・開議
  午後 零時 十一分散 会
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議 事 日 程 第一号
  平成元年二月二十七日(月曜日)
  午前十時開会・開議
 第一 会議録署名議員の指名
 第二 会期決定の件
 第三 議案第一号から議案第八十三号まで並びに報第一号及び報第二号(知事説明)
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本日の会議に付した事件
 第一 会議録署名議員の指名
 第二 会期決定の件
 第三 議案第一号から議案第八十三号まで並びに報第一号及び報第二号(知事説明)
 第四 休会決定の件
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出 席 議 員(四十五名)
 1 番 井 出 益 弘 君
 2 番 和 田 正 一 君
 3 番 町 田 亘 君
 4 番 中 村 利 男 君
 5 番 山 本 一 君
 6 番 宗 正 彦 君
 7 番 岡 本 保 君
 8  番 鈴 木 俊 男 君
 9 番 阪 部 菊 雄 君
 11 番 平 越 孝 哉 君
 12 番 大 江 康 弘 君
 13 番 中 西 雄 幸 君
 14 番 橋 本 進 君
 15 番 古 田 新 蔵 君
 16 番 浦 武 雄 君
 17 番  堀 本 隆 男 君
 18 番 宇治田   栄 蔵 君
 19 番 下 川 俊 樹 君
 20 番 石 田 真 敏 君
 21 番 木 下 秀 男 君
 22 番 中 村 隆 行 君
 23 番 藁 科 義 清 君
 24 番 門 三佐博 君
 25 番 尾 崎 要 二 君
 26 番  那 須 秀 雄 君
 27 番 木 下 義 夫 君
 28 番 上野山 親 主 君
 30 番 尾 崎 吉 弘 君
 31 番 西 本 長 浩 君
 32 番 岸 本 光 造 君
 33 番 松 本 貞 次 君
 34 番  浜 本  収 君
 35 番 和 田 正 人 君
 36 番 浜 口 矩 一 君
 37 番 山 崎 幹 雄 君
 38 番 貴 志 八 郎 君
 39 番 田 中  実三郎   君
 40 番 森 利 一 君
 41 番 村 岡  キミ子   君
 42 番 森 本 明 雄 君
 43 番 中 村 博 君
 44 番 中 村 千 晴 君
 45 番 小 林 史 郎 君
 46 番 渡 辺 勲 君
 47 番 藤 沢 弘太郎 君
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欠 席 議 員(二名)
 10 番 部 矢 忠 雄 君
 29 番 平 木 繁 実 君
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説明のため出席した者
 知 事 仮 谷 志 良 君
 副知事 西 口 勇 君
 出納長 梅 田 善 彦 君
 知事公室長 市 川 龍 雄 君
 総務部長 斉 藤 恒 孝 君
 企画部長 川 端 秀 和 君
 民生部長 高 瀬 芳 彦 君
 保健環境部長 尾 嵜 新 平 君
 商工労働部長 花 岡 弘 君
 農林水産部長 安 田 重 行 君
 土木部長 松 永 安 生 君
 企業局長 吉 井 清 純 君
 以下各部次長・財政課長 
 教育委員会委員長
 上 野 寛 君
 教育長 高 垣 修 三 君
 以下教育次長
 公安委員会委員長
 築 野 政 次 君
 警察本部長 津 和 孝 亮 君
 以下各部長
 人事委員会委員長
 寒 川 定 男 君
 人事委員会事務局長
 代表監査委員 宮 本 政 昭 君
 監査委員事務局長
 選挙管理委員会委員長
 浜 崎 浩 洋 君
 選挙管理委員会書記長
 地方労働委員会事務局長
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職務のため出席した事務局職員
 事務局長 山 本 恒 男
 次 長 倉 本 辰 美
 議事課長 栗 本  貞 信
 議事課副課長 中 西 俊 二
 議事班長 荻 野 薫
 議事課主査 松 谷 秋 男
 議事課主事 石 井 卓
 総務課主事 森 佳 則
 総務課主事 山 下 正 彦
 調査課長 西 村 明
 調査課主幹 喜 福 均
 調査課主幹 中 西 豊 治
 (速記担当者)
 議事課主査 吉 川 欽 二
 議事課速記技師 鎌 田 繁
 議事課速記技師 中 尾 祐 一
 議事課速記技師 保 田 良 春
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 午前十時四分開会・開議
○議長(西本長浩君) ただいまから、平成元年二月定例会を開会いたします。
○議長(西本長浩君) これより本日の会議を開きます。
○議長(西本長浩君) この際、暫時休憩いたします。
 午前十時五分休憩
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 午前十一時十三分再開
○議長(西本長浩君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
○議長(西本長浩君) 日程第一、会議録署名議員の指名を行います。
 今期定例会の会議録署名議員は、9番阪部菊雄君、25番尾崎要二君、41番村岡キミ子君の三君を指名いたします。
○議長(西本長浩君) 次に日程第二、会期決定の件を議題といたします。
 お諮りいたします。今期定例会の会期は、本日から三月二十四日までの二十六日間といたしたいと思います。これに御異議ございませんか。
 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(西本長浩君) 御異議なしと認めます。よって、今期定例会の会期は本日から三月二十四日までの二十六日間と決定いたしました。
○議長(西本長浩君) 次に、諸般の報告をいたします。
 お手元に配付のとおり、知事から地方自治法第百八十条の規定による専決処分の報告及び地方自治法第二百二十一条第三項に定める法人の経営状況を説明する書類の提出が、監査委員から監査結果の報告及び現金出納検査結果の報告がありました。また執行機関から、去る十二月定例会において採択した請願の処理の経過及び結果の報告がありました。
 以上、報告いたします。
○議長(西本長浩君) 次に、今期定例会に提出されました議案等について報告いたします。
 職員に公文を朗読させます。
 〔職員朗読〕
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   財第188号 
   平成元年2月27日
 和歌山県議会議長 西 本 長 浩 殿
  和歌山県知事 仮 谷 志 良
 和歌山県議会平成元年2月定例会議案の提出について
 地方自治法第96条の規定に基づく議決事件について、次のとおり議案を提出します。
 議案第1号 平成元年度和歌山県一般会計予算
 議案第2号 平成元年度和歌山県農業改良資金特別会計予算
 議案第3号 平成元年度和歌山県林業改善資金特別会計予算
 議案第4号 平成元年度和歌山県沿岸漁業改善資金特別会計予算
 議案第5号 平成元年度和歌山県中小企業近代化資金特別会計予算
 議案第6号 平成元年度和歌山県母子福祉資金特別会計予算
 議案第7号 平成元年度和歌山県寡婦福祉資金特別会計予算
 議案第8号 平成元年度和歌山県東京事務所宿舎特別会計予算
 議案第9号 平成元年度和歌山県職員住宅特別会計予算
 議案第10号 平成元年度和歌山県物品調達特別会計予算
 議案第11号 平成元年度和歌山県立医科大学特別会計予算
 議案第12号 平成元年度和歌山県印刷事業特別会計予算
 議案第13号 平成元年度和歌山県営競輪その他事業特別会計予算
 議案第14号 平成元年度和歌山県営港湾施設管理特別会計予算
 議案第15号 平成元年度和歌山県市町村振興資金特別会計予算
 議案第16号 平成元年度和歌山県自動車税等証紙特別会計予算
 議案第17号 平成元年度和歌山県用地取得事業特別会計予算
 議案第18号 平成元年度和歌山県立五稜病院事業会計予算
 議案第19号 平成元年度和歌山県電気事業会計予算
 議案第20号 平成元年度和歌山県工業用水道事業会計予算
 議案第21号 平成元年度和歌山県土地造成事業会計予算
 議案第22号 平成元年度和歌山県有料道路事業会計予算
 議案第23号 昭和63年度和歌山県一般会計補正予算
 議案第24号 昭和63年度和歌山県農業改良資金特別会計補正予算
 議案第25号 昭和63年度和歌山県林業改善資金特別会計補正予算
 議案第26号 昭和63年度和歌山県沿岸漁業改善資金特別会計補正予算
 議案第27号 昭和63年度和歌山県中小企業近代化資金特別会計補正予算
 議案第28号 昭和63年度和歌山県東京事務所宿舎特別会計補正予算
 議案第29号 昭和63年度和歌山県物品調達特別会計補正予算
 議案第30号 昭和63年度和歌山県立医科大学特別会計補正予算
 議案第31号 昭和63年度和歌山県印刷事業特別会計補正予算
 議案第32号 昭和63年度和歌山県営港湾施設管理特別会計補正予算
 議案第33号 昭和63年度和歌山県市町村振興資金特別会計補正予算
 議案第34号 昭和63年度和歌山県自動車税等証紙特別会計補正予算
 議案第35号 昭和63年度和歌山県中小河川総合開発特別会計補正予算
 議案第36号 昭和63年度和歌山県用地取得事業特別会計補正予算
 議案第37号 昭和63年度和歌山県立五稜病院事業会計補正予算
 議案第38号 昭和63年度和歌山県電気事業会計補正予算
 議案第39号 昭和63年度和歌山県工業用水道事業会計補正予算
 議案第40号 昭和63年度和歌山県土地造成事業会計補正予算
 議案第41号 昭和63年度和歌山県有料道路事業会計補正予算
 議案第42号 議会の議員の報酬及び費用弁償等に関する条例の一部を改正する条例
 議案第43号 知事、副知事及び出納長の給与その他の給付条例の一部を改正する条例
 議案第44号 委員会の委員等の給与等に関する条例の一部を改正する条例
 議案第45号 附属機関の委員その他の構成員の報酬及び費用弁償条例の一部を改正する条例
 議案第46号 非常勤の調査員、嘱託員等の報酬及び費用弁償条例の一部を改正する条例
 議案第47号 和歌山県職員定数条例の一部を改正する条例
 議案第48号 職員の給与等に関する条例の一部を改正する条例
 議案第49号 職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例
 議案第50号 職員等の旅費に関する条例の一部を改正する条例
 議案第51号 昭和天皇の崩御に伴う職員の懲戒免除及び職員の賠償責任に基づく債務の免除に関する条例
 議案第52号 和歌山県文化施設等整備基金の設置、管理及び処分に関する条例
 議案第53号 和歌山県税条例の一部を改正する条例
 議案第54号 和歌山県議会棟等建設基金の設置、管理及び処分に関する条例
 議案第55号 クリーニング業法第四条の二の規定に基づく衛生措置の確保に関する条例を廃止する条例
 議案第56号 和歌山県働く婦人の家設置及び管理条例を廃止する条例
 議案第57号 和歌山県漁港管理条例の一部を改正する条例
 議案第58号 和歌山県道路占用料徴収条例の一部を改正する条例
 議案第59号 和歌山県港湾施設管理条例の一部を改正する条例
 議案第60号 和歌山下津港入港料条例の一部を改正する条例
 議案第61号 南紀白浜空港条例の一部を改正する条例
 議案第62号 和歌山県特別会計条例の一部を改正する条例
 議案第63号 和歌山県立学校等職員定数条例の一部を改正する条例
 議案第64号 教育長の給与等に関する条例の一部を改正する条例
 議案第65号 教育職員の給与等に関する条例の一部を改正する条例
 議案第66号 市町村立学校職員の給与等に関する条例の一部を改正する条例
 議案第67号 和歌山県美術品取得基金条例
 議案第68号 和歌山県地方警察職員定員条例の一部を改正する条例
 議案第69号 警察職員の給与等に関する条例の一部を改正する条例
 議案第70号 警察職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例
 議案第71号 企業職員の給与の種類及び基準に関する条例の一部を改正する条例
 議案第72号 和歌山県営工業用水道事業条例の一部を改正する条例
 議案第73号 和歌山県営有料道路料金徴収条例の一部を改正する条例
 議案第74号 和歌山県使用料及び手数料条例の一部を改正する条例
 議案第75号 平成元年度建設事業施行に伴う市町村負担金について
 議案第76号 昭和63年度建設事業施行に伴う市町村負担金について
 議案第77号 和歌山県土地開発公社の定款の一部変更について
 議案第78号 和歌山県道路公社の基本財産の額について
 議案第79号 和歌山県道路公社が管理する有料道路事業の変更について
 議案第80号 和歌山県立医科大学附属病院看護職員修学資金等の返還免除について
 議案第81号 当せん金付証票の発売について
 議案第82号 全国自治宝くじ事務協議会への仙台市の加入及びこれに伴う全国自治宝くじ事務協議会規約の一部の変更について
 議案第83号 工事請負変更契約の締結について
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   財第188号 
   平成元年2月27日
 和歌山県議会議長 西 本 長 浩 殿
  和歌山県知事 仮 谷 志 良
 知事専決処分について報告
 職員の給与等に関する条例等の特例を定める条例の制定等について、早急に措置する必要が生じたが、臨時県議会を招集する暇がなかったので、やむを得ず地方自治法第179条第1項の規定により専決処分した。
 よって、同法同条第3項の規定により、報第1号及び報第2号をもってこれを報告し、その承認を求めます。
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○議長(西本長浩君) 日程第三、ただいま報告いたしました議案第一号から議案第八十三号まで、並びに知事専決処分報告報第一号及び報第二号を一括して議題といたします。
 議案等はお手元に配付しておりますので、まず知事の説明を求めます。
 知事仮谷志良君。
 〔仮谷志良君、登壇〕
○知事(仮谷志良君) 平成元年度予算案を初め諸議案について御審議をお願いするため二月定例会を招集いたしましたところ、議員各位には何かとお忙しい中を御参集いただき、厚く御礼申し上げます。
 ただいま上程されました諸議案について提案理由を御説明するのに先立ち、県政の運営について私の所信を申し述べたいと存じます。
 去る二月二十四日、全国民の悲しみも新たに、昭和天皇の大喪の礼がとり行われたところであります。我が国の近代史上未曾有の激動期であった「昭和」が過去のものとなり、「平成」という新しい時代が開幕した今、ふるさと発展への新たな希望と大きな期待に県民の皆様の胸が膨らんでいることをひしひしと感じますとともに、この大きな歴史の転換期の中で県政を担当させていただいている責務の重大さに、身の引き締まる思いであります。
 時代の節目をしっかりと見据え、私たちが並み並みならぬ努力の末築き上げてきた平和と繁栄の上に、県民のだれもが健やかに生きがいを持って暮らすことのできる新しいふるさと和歌山の創生、それが県民から県政を負託されている私の最大の使命であると考える次第でございます。
 さて、平成新時代を迎え、私たち県民の長年の念願でありました国土幹線軸との接続が間近に具体的な形となって見えてまいりました。すなわち、平成五年予定の関西国際空港の開港、六年予定の南紀白浜空港のジェット化を初め、近畿自動車道紀勢線の建設促進に加え、去る一月末、御坊─田辺間が国土開発幹線自動車道の基本計画路線として認められたところであります。さらにこの夏、紀勢本線の新大阪乗り入れが実現できる見通しであり、南紀白浜空港東京便の増便もこのほど決定されたところであります。これらはひとえに、議員各位を初め県民の皆様とともにその実現に向けて取り組んでまいった成果であり、まことに喜びにたえないところであります。
 一方、本県の経済動向を見ますと、内需拡大基調とともにやや上向きの傾向にあるものの、我が国の国際化という時代の波が、オレンジ・牛肉の輸入自由化問題、地場産業における輸入製品との競合問題、鉄鋼・石油を中心とした工業の将来課題等々、本県にとりまして厳しい影響をもたらしてきていることも事実であります。
 以上のような認識に立ち、我が県にとって文字どおり新時代幕あけの年である平成元年度においても、私の第四期県政の三本柱である「新しい時代にいどむ力強い地域産業の発展」、「健康で快適な暮らしと生きがいのある福祉社会の建設」、「明日を担う人づくりと魅力ある文化の創造」を大きな軸として、県政の推進に全力を傾注してまいる所存でありますが、その集約である平成元年度予算の編成における三つの重点を申し上げたいと存じます。
 まず第一には、産業の発展、県民生活の向上にとって欠くことのできない基盤整備のための投資的事業について、普通建設単独事業の伸びを二〇・四%の増と、昭和五十六年度以来の高い伸びとする等、精力的に財源の重点配分を行いました。「新時代・投資重点型予算」、これが元年度予算の最大の特色であります。
 特に、和歌山マリーナシティの埋め立て開始、南紀白浜空港ジェット化のための用地買収の本格化、県立医科大学の統合移転先決定を受けての基本構想・基本計画の策定、新美術館・新図書館の建設等、二十一世紀に向けてのビッグプロジェクトを本格的に事業化させることといたしております。
 第二に、我が国産業構造の大転換という歴史的推移の中で、本県の産業構造を改善し、高度化させる必要が大変大きいと考えております。そのために、頭脳立地等、企業誘致の一層の推進や既存企業の高度化促進とともに、とりわけ地場産業におきましてもソフト化、ハイテク化を積極的に誘導し、今後の国際競争、産地間競争に耐え得る産業として育成していく所存であります。
 農林水産業につきましても、輸入自由化、国際化、そしてハイテク化に対応し、本県の立地条件を生かした活気ある産地づくりを進めるための諸施策を講ずるとともに、新しい産業政策として、余暇時代の成熟に伴い、本県の有する豊かな自然や歴史、文化の集積を活用する面から、リゾート地域の振興に積極的に取り組んでまいります。
 第三に、県民の皆様が「生まれてよかった、住んでよかった」と思える「ふるさと和歌山」を実現するために、健康、福祉、教育、文化等の面における積極的かつきめ細やかな諸施策を推進いたします。すなわち、これまでも積極的に取り組んでまいりました本県の福祉対策をさらに充実させ、人生八十年の長寿社会にふさわしい健康づくり、障害を持つ人々の社会参加等に努力するとともに、国際化や技術革新に対応する教育の推進、子供たちの個性と能力を伸ばすゆとりある教育、だれもが身近に学べる生涯学習をさらに充実させてまいります。
 まさしく今、「躍動の時代」、「豊かな和歌山の創造」を目指す正念場であり、県民の総意を結集して立ち向かわねばなりません。県民の皆様の御理解と御協力を切にお願い申し上げる次第であります。
 以下、予算の内容につきまして御説明申し上げます。
 まず歳入の概況といたしましては、今般の税制改革により新設された消費譲与税が三十九億九千万円の純増、及び地方交付税が百五十億円の伸びをそれぞれ見込み得ますが、従来の地方間接税の改正による減収があるとともに、法人関係税等の自然増収にも限りがあり、県税収入全体では依然伸び悩みの状況にあります。また、国庫支出金につきましても、一部改善はなされたものの、引き続き国庫補助負担率の引き下げ措置が継続されている厳しい状況下において、その獲得に最大限の努力を払ってまいりますが、多くを望み得ない状況にあります。
 このような財源面での困難な事情がある中、行政改革をより強く推進し、人件費等の義務的経費を抑制する一方、ふるさとづくり特別対策事業、半島振興道路整備事業といった国の財源措置のついた起債を最大限活用する等、大いに工夫を凝らし、新時代・投資重点型予算として積極的な予算を編成することができましたところであります。
 以下、各分野における歳出予算の概要について御説明申し上げます。
 第一の柱は、「新しい時代にいどむ力強い地域産業の発展」であります。
 まず最初に道路網等交通基盤の整備についてでありますが、高規格幹線道路である京奈和自動車道の一環として橋本道路の新規事業化、湯浅御坊道路の事業促進のほか、国直轄事業として、国道二十四号の和歌山バイパス、二十六号の和歌山北バイパス等の事業促進が図られます。一方、県事業といたしましては、関西国際空港関連道路、各プロジェクト関連道路の整備、国道三百十一号新逢坂トンネルの完成など、国道、県道の整備を図ってまいります。さらに、ふるさとづくり特別対策事業、及び元年度より新たに半島振興道路整備事業を積極的に活用した県単独道路事業を充実したところであり、道路予算としては、公共事業、単独事業、国直轄事業負担金合わせて四百二十四億二千八百余万円を計上し、なお一層の道路整備を推進することといたしております。
 南紀白浜空港のジェット化整備計画につきましては、二年目として五十八億二千二百余万円を投じ用地買収を行うとともに、実施設計調査、さらに道路、河川のつけかえ工事にも着手する等、本格的に事業を実施してまいります。今後とも、より一層の御理解、御協力をお願い申し上げる次第であります。
 次に、県土の保全、治水関係につきましては、県下主要河川の改修や海岸等の整備促進を図るため八十四億四千二百余万円を計上し、また一級河川である紀の川、新宮川の直轄河川改修、大滝ダム及び紀の川大堰の建設、特に元年度は、紀伊丹生川ダム建設実施に向けての調査事業に対する負担金も含め、二十八億九千七百余万円を計上しております。
 第三に、中小企業対策であります。
 まず、技術革新への対応策といたしまして、操業間もない企業の自立を支援するためのインキュベーター事業を推進するほか、異業種の中小企業団体が融合化による新分野開発を図るための支援措置もとっております。また、本県の産業技術の中核であります県工業試験場の機能を強化するため、新研究棟の建設のための基本計画を策定するとともに、将来の主要産業の一つと予想される新素材ニューセラミックスの応用技術研究に取り組むため、先端機器の整備充実を図ることといたしております。
 中小企業の情報化対策として、紀北ニューメディア・コミュニティー構想を推進するとともに、中小小売商業の情報管理システムの導入についても支援を行ってまいります。なお、元年度は特に、中小企業者が新税制に円滑に対応できるよう、その普及推進策を講じてまいります。
 さらに地場産業振興策といたしまして、本年十一月に開かれる「ワールド・ファッション・フェア」への県内組合の出展助成を行うとともに、本年に引き続き、来年一月の「東京ドームふるさとフェア」にも参加することといたしています。
 第四が、観光・リゾート対策であります。
 待望久しかった紀勢本線の新大阪駅乗り入れが本年夏に実現する見通しであり、国土幹線軸に直結されるこの機会に「近くなった和歌山県」を広く全国にPRするため「新幹線直結記念大キャンペーン」を実施するとともに、昨年に引き続き、熊野古道等、本県のすぐれた自然や歴史と文化遺産を全国に紹介する「ふれ愛紀州路・歴史の道キャンペーン」も行い、なお一層、本県のイメージアップを図ってまいりたいと考えております。
 また、国際リゾートエリアとしての和歌山県を内外にアピールするとともに、地域の活性化を図るため、関西国際空港のオープンを機に、本県の特性を生かした大規模イベントを開催するための基本計画づくりを進めたいと存じます。
 リゾート開発の主力の一つ、和歌山マリーナシティ建設でありますが、埋め立てを開始するのに加え、この人工島マリーナを早期に完成させるため、民間活力を導入した第三セクターを設立することとし、事業の一層の促進を図ることといたしました。
 さらに、現在、「燦黒潮リゾート構想」のもと、いわゆるリゾート法に基づく国の承認に向けて関係省庁と協議を進めておりますが、元年中に承認を得、民間活力の導入等、本構想の普及啓発に一層尽力してまいる所存であります。
 第五が、農林水産業の振興についてであります。
 オレンジ等輸入自由化を間近に控え、我が県の農業にとって重大な局面を迎えており、県としても大変な覚悟の上で臨まねばならぬものと考えております。
 オレンジ輸入自由化対策につきましては、国際化時代に対応した競争力を備えた産地づくりを目指して、ミカン園、中晩柑園の再編整備等による高品質果実の生産振興や新産品技術の開発に努めるとともに、畑作基盤の緊急総合整備やミカンの対米輸出対策、海外の農業事情調査を実施することといたしております。
 また、牛肉の輸入自由化に対応するため新たに創設された肉用子牛価格安定制度の実施体制を整備するとともに、肉用牛生産集団の育成、受精卵移植による双子牛生産技術の実用化等々、高品質で低コストの肉用牛の生産を図るため努力いたしてまいります。
 次に農業生産対策としては、果樹高度生産モデル団地の設置を初め、生産基盤や集出荷施設等の条件整備を推進し、「味一和歌山」のブランドの確立のため意欲的に取り組むとともに、野菜栽培の施設化を一層推進し、フライト農業に対応できる産地の強化を図り、花卉についても、黒潮フラワーエリアの形成を目指した産地化を推進することといたしております。また、農業大学校にバイオテクノロジー実習施設を整備し、ハイテク時代に対応できる農業後継者を育成してまいります。
 農業基盤の整備につきましては、紀の川地区及び日高地区広域農道の整備や農地開発を重点に、新規及び継続地区の着実な事業推進を図ることといたしております。
 続いて農山村の活性化でありますが、引き続き新農業構造改善事業等により生産・生活基盤を一体的に整備するとともに、本年三月設立を予定している県農業公社を通じ、農地の保有合理化のみならず、農村地域への工業導入等、地域活性化を促進するほか、山村の活性化方策の策定を新たに実施するなど、魅力ある豊かな村づくりを進めてまいりたいと考えております。
 林業の振興につきましては、低コスト林業の展開を目指した生産体制の整備と森林の総合的利用の促進を重点に、広域基幹林道を含めた林道網の整備、間伐促進対策、県産材の需要拡大対策を実施し、また新たにふるさとの森林活性化対策を実施し、地域林業の主要な担い手である森林組合の活性化を図ってまいります。さらに、治山対策や保安林の機能強化対策を実施するとともに、憩いの森や生活環境保全林の整備を進め、森林を活用したレクリエーションの場の提供に努めることといたしております。
 次に水産業の振興としては、熊野灘海域総合開発を初めとして魚礁の設置や増養殖漁場の造成を進め、つくり育てる漁業の推進に努める一方、漁業活動の中核となる漁港につきましても、第八次整備計画に基づき施設整備を推進いたします。
 地域産業の発展という柱の締めくくりは、企業立地の促進であります。従来の企業立地促進資金の融資枠を大幅に増額し、対象市町村も県下全域に拡大するとともに、過疎地域に対する助成制度につきましても条件緩和を図ることといたしました。
 また、県と市町村が一体となって企業誘致に取り組むため、新たに和歌山県企業立地連絡協議会を設立するとともに、いわゆる頭脳立地法に基づく国の計画承認を受け、地域産業の技術の高度化を図るため、地域振興整備公団の事業採択を得るべく、目下、計画策定作業に鋭意取り組んでいるところであります。
 第二の柱は、「健康で快適な暮らしと生きがいのある福祉社会の形成」であります。
 まず第一に、健康和歌山の実現を目指す健康対策につきましては、自分の健康は自分で守るという自覚を高め、予防と早期発見、早期治療の重要さを認識することが大切であります。この認識を定着させるための啓発運動をより積極的に展開するとともに、各種健康診査等の施策を引き続き推進することといたしております。
 県民の健康を守る保健医療体制の整備充実でありますが、まず本県医療の中核である県立医科大学につきましては、紀三井寺競馬場跡地への統合移転を決定したところであり、元年度においては、測量調査に加え、基本構想・基本計画の作業に入ります。また、県立医科大学附属病院において、重症患者や術後の重篤患者のための高度集中治療センターをこの七月にオープンさせるとともに、病棟の整備、シンチレーションカメラ等の診療用機器につきましても、一層の充実を図ったところであります。
 看護婦の養成対策としては、県立高等看護学院の教室等の整備充実を行い、その定員を増加させるとともに、看護婦の県内就業を促進するため県単独の修学資金貸与制度を新たに設けることといたしております。
 次に、住民への保健サービスの向上を図るため、地域保健活動の拠点である保健所のうち、古座保健所の新築を行うとともに、公的病院である済生会有田病院の移転新築に対する助成を行い、地域医療の充実を図ることといたしております。
 また、今回、回復途上にある精神障害者の社会復帰を促進するため、全国的にも数少ない、援護寮及び授産施設の新設に対し助成することといたしております。
 第二は、福祉の充実であります。
 まず老人福祉関係につきましては、高齢者が地域社会で生きがいのある生活を送れる環境づくりを推進するため、明るい長寿社会づくり推進機構を設置するとともに、高齢者のスポーツ、健康学習、ボランティア活動等の社会参加に対しましても積極的に支援することとしております。
 特別養護老人ホームの新設等、施設整備にも積極的に助成する一方、痴呆性や寝たきり老人のための在宅福祉の施策として、家庭奉仕員の増員、健康チェック、日常動作訓練、入浴・給食サービスを提供するデイ・サービスの充実を図るほか、新たに、寝たきり老人とその家族が介護技術を習得するホームケア事業、夜間のみ保護するナイトケア事業を実施する等、一層の配慮に努めたところであります。
 障害者対策といたしましては、精神薄弱児福祉施設「南紀療育園」を新築し、新たに精神薄弱者更生施設を併設するのに加え、有田市における授産施設の建設に助成するほか、心身障害者の小規模通所作業所への補助の引き上げを行うことといたしております。さらに、障害者グループホームに対する補助制度を創設する等、障害者の社会参加の推進に努めてまいります。
 児童福祉対策といたしましては、保育所の改築等に補助を行うほか、新規事業として、長時間保育を実施する保育所に対し助成をすることといたしました。また、施設入所児童の処遇の向上を図るため、就職支度金、高等学校修学旅行費扶助も新たに実施いたします。
 母子福祉の推進につきましては、社会的に不安定な立場に置かれている母子及び寡婦家庭に対し、各種資金の貸し付け、児童扶養手当の支給等を引き続き行うほか、新規事業として母子家庭の母親等が専門的知識技能を習得するための母子寡婦自立促進事業を実施することといたしております。
 次に、同和対策であります。
 本年は、現行法の中間年でもあり、重点施策として啓発活動をより積極的に行うとともに、小・中学校における同和加配教員の算定基準を改善する等、同和教育の一層の充実を図ることといたしましたほか、地区住民の生活安定向上のため、各種技能習得資金につきましても、その充実に努めております。また、環境整備事業につきましても、計画事業の法期限内での完全実施に向け取り組んでまいる所存であります。
 第三は、緑と潤いのある環境づくりであります。
 まず、和歌浦片男波地区に、昭和天皇在位六十年を記念して準備してまいりました健康運動公園の建設を、いよいよ元年度より着手することとし、十二億六千余万円を計上いたしております。また、県民の憩いの場であります植物公園緑花センターに木製遊具を設置するとともに、高野山における野鳥の森、森林浴の森等につきましても、引き続き整備してまいります。
 環境保全につきましては、水質汚濁の主因とも言える生活排水の浄化を目指すモデル事業を行う一方、元年度より新たに、市町村が行う合併浄化槽設置事業に対し助成することとし、河川汚染の防止、公衆衛生の向上を図ってまいります。
 さらに、県民の皆様の暮らしの安全を確保する施策としては、災害対策上極めて重要な通信連絡体制の確保のために進めてまいりました防災行政無線の整備が平成元年度で完成し、平成二年度より稼働いたしますとともに、この施設を利用し、出水時における迅速な情報の把握、的確な水防活動を図るため、新宮土木事務所管内の河川に水位テレメーター及び監視局を設置することといたしております。
 また警察関係では、年々複雑化する各種犯罪に対処するため、科学捜査研究センターを交通センター敷地内に新築するほか、各警察署にパソコン及び携帯用コンピューターを配備し、特に自動車車両関係の警察活動をより迅速に処理するとともに、県民の日常生活への介入を強めている暴力団に対する取り締まりを一層強化することといたしております。
 第三の柱は、「明日を担う人づくりと魅力ある文化の創造」であります。
 まず第一に、本県教育文化のみならず文化全般の拠点として和歌山大学教育学部跡地に建設する新美術館の基本設計を作成するとともに、その館蔵品購入のための基金を設置し、十億円の積み立てを計上いたしております。また、和歌山大学経済学部跡地に新図書館を建設することとし、その用地取得及び基本設計・実施設計を進めることといたしております。なお、元年度より、その開館に向けて新たにコンピューターによる図書の管理、貸し出し等を実施するために新しいシステムを研究開発するとともに、蔵書の一層の充実を図ることといたしております。
 さて、全国的にふるさと創生の機運の高まる中、「みずから考え、みずから行う地域づくり」を推進するため、現在の和歌山県が誕生した十一月二十二日(予定)を「ふるさとの日」として定め、ふるさとについて学び考える日としてPRするとともに、アニメ「わかやま誕生物語」を制作上映いたしますほか、日本文化デザイン会議''88熊野の成果を生かし、紀の国文化フォーラム等、各種イベントを実施いたします。
 また、県政に関する県民の意識、関心を正確に把握し、今後の施策立案資料として活用するため、世論調査を行うとともに、県の施策や和歌山の姿など県政全般の動きを紹介する広報映画を作成することといたしております。
 次に、学校教育の充実についてでありますが、教育水準の向上を図るため、小・中学校において四十人学級を推進するとともに、小学校教員の初任者研修の本格実施を行うことといたしております。
 県立学校施設の整備につきましては、総額三十六億三千余万円を計上し、その計画的整備に努めているところであります。また、養護学校の地域的な適正配置を図るため新宮市に建設を進めております養護学校につきましては、平成二年四月開校の予定であり、また有田・日高地方につきましても、その建設用地を取得する等、積極的に取り組んでいるところであります。
 私立学校の振興につきましては、教育水準の向上と保護者負担の軽減を図るため、高等学校、中学校、幼稚園に対する経常費補助の補助単価を引き上げる等、所要の措置を講ずることとしたほか、平成二年四月に開校予定の国際海洋和歌山高等学校の校舎等、施設整備に対し、助成することといたしております。
 社会教育の充実でありますが、家庭教育の一層の充実を図るため、従来の幼児教育相談事業をさらに発展させ、すこやか家庭教育相談事業を実施いたしまして、乳幼児を持つ親の子育てに関する不安や悩みの解消を図るとともに、家庭に関する学習機会の提供や相談体制を整備し、生涯学習の基礎となる家庭教育の活性化を図ることといたしております。
 第三は、青少年の健全育成であります。
 次代を担う青少年を健全に育成することは、学校、家庭、地域社会の共同の責務であり、県勢発展の礎となるものであります。元年度は新たに、子供たち自身が自主的に運営する「わかやまこどもの集い」、明るい家庭づくり推進の一環として「子ども達の提言」を柱に、青少年関係者によるパネル討論会を開催することといたしております。また、野外フォーラム、フロンティア・アドベンチャー事業等も引き続き実施いたします。
 第四は、文化・スポーツの振興であります。
 平成二年で満二十周年を迎える県民文化会館を改装することとし、さらにその機能の充実強化に努めてまいります。また、元年度より国民文化祭参加者に対する経費の一部助成を行うこととしております。
 次に、スポーツ活動の一層の推進を図るため、各種大会等を開催するほか、国際マスターズ陸上競技大会に対して助成することといたしております。また、先般、本県開催が内定いたしました平成二年度の第三回全国スポーツ・レクリエーション祭を開催するための準備を進めることといたしております。
 第五は、国際化・情報化への取り組みであります。
 和歌山青年会議所が産・官・学共同で実施する米国との親善交流と地域ビジョンづくりに対し助成いたしますとともに、外国語教育の充実と国際化を図るため、語学指導外国青年の増員にも努めています。
 そのほか、生涯学習に関する各種情報を市町村と連携して、パソコンネットワークにより広く県民に提供するために、生涯学習情報システムを新たに取り入れることとし、また、情報化、高度科学技術に対応した教育を推進するため、高等学校における情報機器の整備充実を図っているところであります。
 最後に、県議会棟等建設のための基金を積み立てるとともに、現県庁舎の狭隘化に伴い、将来の行政需要に対応するため、和歌山総合庁舎建設のための調査を行うことといたしております。
 以上が、予算案の主な内容であります。
 この結果、一般会計の総額は三千八百八十三億三千七百余万円、特別会計は五百七十億五千五百余万円、企業会計は百二十一億八千百余万円と相なります。
 次に、昭和六十三年度補正予算案の主なものについて御説明申し上げます。
 まず、今般の税制改革における消費税の導入に伴う臨時特例措置として、所得減税の恩恵の及ばない生活保護世帯等に対し、臨時福祉特別給付金を交付することといたしております。
 また、中小企業情報センターの情報基盤整備のための基金造成を図るとともに、県立医科大学附属病院等整備基金につきましても、三十億円を積み立てることとし、補正計上いたしております。
 以上が補正予算の主な内容でありますが、このほか所要の歳入・歳出の補正を行った結果、一般会計の総額は三十三億六千七百余万円の減額となります。
 また、特別会計では三十三億九千七百余万円の増額となり、企業会計においては二十四億七千余万円の減額となっております。
 続きまして、条例案件について御説明申し上げます。
 本議会に提出いたしました条例案件は三十三件でございますが、以下、その主なものについて御説明申し上げます。
 まず議案第四十二号から四十六号及び六十四号は、いずれも議員及び特別職等の報酬、給与の改定に伴う関係条例の改正をお願いしたものであります。
 次に議案第四十七号は、知事部局、県立医科大学事務局及び教育委員会事務局の職員並びに県立医科大学の学長及び教員の定数を、議案第六十三号は県立学校等職員の定数を、議案第六十八号は警察本部事務職員の定員を、それぞれ定めるものであります。
 さらに議案第五十一号は、昭和天皇の崩御に伴い、職員の懲戒免除及び職員の賠償責任に基づく債務の免除に関する条例であります。
 議案第五十四号は、県議会棟等の建設のための基金の設置であります。
 また、議案第五十七号から議案第六十一号、及び議案第七十二号から議案第七十四号の八件をお願いしておりますが、消費税法の施行等に伴い、県有施設の使用料等を改定するものであります。
 議案第五十二号は、図書館・視聴覚センター建設基金及び文化・教育施設整備基金を統合し、新たに文化施設等整備基金を設置するものであります。
 議案第六十七号は、新美術館開館に向けて美術品を効率的に取得するため、新たに美術品取得基金を設けるものであります。
 次に、その他案件といたしましては九件ございますが、議案第七十五号及び第七十六号は、建設事業施行に伴う市町村負担金について、それぞれ議決をお願いするものであります。
 次に議案第七十七号は、公有地の拡大の推進に関する法律の改正による、県土地開発公社の定款の一部変更であります。
 議案第七十九号は、消費税法の施行に伴い、和歌山県道路公社の管理する有料道路の通行料金を改定するものであります。
 また議案第八十三号は、工事請負変更契約の締結であります。
 このほか知事専決処分報告二件をお願いしておりますが、いずれも時期等の関係からやむを得ず専決処分したものであります。
 最後に、法人の経営状況を説明する書類を別途提出いたしております。
 以上で、提出議案に対する私の説明を終わります。何とぞ、御審議の上、御賛同賜りますようお願い申し上げます。
○議長(西本長浩君) 以上で、知事の説明が終わりました。
 御参考までに、ただいまの知事説明要旨を配付いたします。
 〔「知事説明要旨」配付〕
○議長(西本長浩君) 配付漏れはありませんか。──配付漏れなしと認めます。
○議長(西本長浩君) 次に、お諮りいたします。明二十八日から三月四日まで、並びに三月六日及び七日を議案調査のため休会といたしたいと思います。これに御異議ございませんか。
 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(西本長浩君) 御異議なしと認めます。よって、明二月二十八日から三月四日まで、並びに三月六日及び七日を休会とすることに決定いたしました。
○議長(西本長浩君) 次会は三月八日再開し、質疑及び一般質問を日程といたします。
○議長(西本長浩君) 本日は、これをもって散会いたします。
 午後零時十一分散会

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