平成30年12月 和歌山県議会定例会会議録 第6号


平成30年12月 和歌山県議会定例会会議録

第6号(全文)


◆ 汎用性を考慮してJIS第1・2水準文字の範囲で表示しているため、人名等、会議録正本とは一部表記の異なるものがあります。人名等の正しい表記については「人名等の正しい表記」をご覧ください。

平成30年12月
和歌山県議会定例会会議録
第6号
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議事日程 第6号
 平成30年12月18日(火曜日)
 午前10時開議
 第1 議案第134号及び議案第135号(委員長報告・同質疑・討論・表決)
 第2 議案第142号から議案第181号まで、報第4号並びに諮問第1号(委員長報告・同質疑・討論・表決)
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会議に付した事件
 第1 議案第134号及び議案第135号(委員長報告・同質疑・討論・表決)
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出席議員(40人)
 1番 中西峰雄
 2番 秋月史成
 3番 立谷誠一
 5番 前芝雅嗣
 6番 花田健吉
 7番 井出益弘
 8番 宇治田栄蔵
 9番 川畑哲哉
 10番 玉木久登
 11番 濱口太史
 12番 鈴木太雄
 13番 尾﨑太郎
 14番 藤山将材
 15番 尾崎要二
 16番 中村裕一
 17番 岩田弘彦
 18番 中本浩精
 19番 山本茂博
 20番 岸本 健
 21番 冨安民浩
 22番 吉井和視
 23番 堀 龍雄
 24番 中 拓哉
 25番 森 礼子
 26番 服部 一
 27番 谷 洋一
 28番 新島 雄
 29番 岩井弘次
 30番 多田純一
 31番 片桐章浩
 32番 藤本眞利子
 33番 浦口高典
 34番 山下直也
 35番 山田正彦
 36番 菅原博之
 37番 谷口和樹
 38番 奥村規子
 39番 雑賀光夫
 41番 坂本 登
 42番 長坂隆司
欠席議員(なし)
〔備考〕
 4番 欠員
 40番 欠員
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説明のため出席した者
 知事         仁坂吉伸
 副知事        下 宏
 知事室長       宮﨑 泉
 危機管理監      藤川 崇
 総務部長       田村一郎
 企画部長       田嶋久嗣
 環境生活部長     山田成紀
 福祉保健部長     山本等士
 商工観光労働部長   山西毅治
 農林水産部長     原 康雄
 県土整備部長     髙松 諭
 会計管理者      中西 淳
 教育長        宮下和己
 公安委員会委員長   溝端莊悟
 警察本部長      檜垣重臣
 人事委員会委員長   平田健正
 代表監査委員     保田栄一
 選挙管理委員会委員長 小濱孝夫
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職務のため出席した事務局職員
 事務局長       田村公一
 次長         糸川 徹
 議事課長       松山 博
 議事課副課長     山田修平
 議事課議事班長    岸裏真延
 議事課主任      保田良春
 議事課主査      伊賀顕正
 議事課主事      大森圭悟
 総務課長       田中健司
 政策調査課長     中平 博
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  午前10時0分開議
○議長(藤山将材君) これより本日の会議を開きます。
 この際、諸般の報告をいたします。
 監査委員から現金出納検査実施結果の報告がありました。お手元に配付しておりますので、御了承願います。
 この際、暫時休憩いたします。
  午前10時0分休憩
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  午前11時0分再開
○議長(藤山将材君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 日程第1、前会から継続審査中の議案第134号平成29年度和歌山県歳入歳出決算の認定について及び議案第135号平成29年度和歌山県公営企業決算の認定についてを一括して議題とし、決算特別委員会委員長の報告を求めます。
 決算特別委員会委員長坂本 登君。
  〔坂本 登君、登壇〕(拍手)
○決算特別委員会委員長(坂本 登君) 決算特別委員会における審査の経過並びに結果について、御報告申し上げます。
 当委員会は、9月定例会最終日の9月28日に設置され、同定例会に提出された議案第134号平成29年度和歌山県歳入歳出決算の認定について及び議案第135号平成29年度和歌山県公営企業決算の認定についてを閉会中の継続審査として付託されたものであります。
 委員会は、同定例会の閉会直後、議長により招集され、正副委員長の互選が行われ、委員長に私が、副委員長に立谷誠一議員がそれぞれ選出されました。
 両議案の審査は、10月17日から10月19日までの3日間にわたって予算・決算特別委員会室において開催し、当局から説明を聴取した後、慎重に審査いたしました。
 平成29年度有田振興局発注の漁港施設整備事業において、2件の工事が未竣工であったにもかかわらず、請負代金5500万円を支出していたことが判明したため、議案第134号は全会一致をもって認定すべきでないものと決しました。また、議案第135号については賛成多数をもって認定すべきものと決しました。
 次に、委員会での各委員の主な質疑項目を申し上げますと、こころの医療センター関係では、医業外収益の内容について、患者数の減少の理由について、予算の充実と良質な医療の提供について、公営企業課関係では、工業用水道事業から土地造成事業への貸付金の利息について、企業債の残高について、総括質疑関係では、県民税の徴収率を向上させるための体制の構築について、県土整備部の不適正支出に対する厳しい監査の実施と報告について、事務処理のミスを解消するための姿勢について、県土整備部関係では、県土整備部の港湾事業において不適正な支出が行われた状況について、不適正支出が行われた工事の検査の状況について、不適正支出に係るチェック体制の見直しと再発防止について、担当者が不適正支出を行った背景について、不適正に支出された工事代金の返還を早急に求める必要性について、検査のあり方について、不適正支出を行った工事の受注者に対する聞き取り調査の状況について、公安委員会関係では、物品購入における県外業者への発注件数について、子供の緊急通報装置・光ケーブル等撤去工事の内容について、サイバー犯罪の状況とそれに対処する人材育成等について、福祉保健部関係では、看護師不足の状況について、介護人材の確保と離職の状況について、和歌山県立医科大学への貸付金の状況と支出に当たっての説明について、教育委員会関係では、不納欠損の内容について、進学奨学金の回収における債権管理について、教育機関の超過勤務実績の増加の状況について、商工観光労働部関係では、中小企業高度化資金の未償還額について、競輪事業特別会計の未収金の状況について、知事室・監察査察課関係では、県土整備部の不適正支出に対する対応の状況について、県土整備部の不適正支出についての報告に時間を要したことについて、不適正に支出した工事代金の早期返還について、農林水産部関係では、畜産試験場の改修計画と進捗状況について、果樹産地の競争力強化総合支援事業における改植などの高品質対策の実績について、企画部関係では、コスモパーク加太の土地の購入や賃借を希望している企業の状況について、移住・定住大作戦における移住者の年齢層と生活実態について、環境生活部関係では、太陽光パネルの自然再生エネルギーへの将来的な対応について、NPOサポートセンターの活動について、南紀熊野ジオパークセンターの概要と今後の展開について、議会・人事委員会・労働委員会・選挙管理委員会関係では、障害者の雇用枠の確保について、期日前投票所の設置の状況について、総務部関係では、和歌山地方税回収機構による口座の差し押さえ状況についてであります。
 以上をもちまして、決算特別委員会の報告を終わります。何とぞ、適切な御決定をお願い申し上げます。(拍手)
○議長(藤山将材君) 以上で、決算特別委員会委員長の報告が終わりました。
 これより委員長報告に対する質疑に入ります。
 質疑はありませんか。
  〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(藤山将材君) 質疑なしと認めます。
 次に、討論に入ります。
 雑賀光夫君から反対討論の通告がありますので、許可いたします。
 39番雑賀光夫君。
  〔雑賀光夫君、登壇〕(拍手)
○雑賀光夫君 日本共産党県議団を代表して、議案第134号及び議案第135号の決算認定2議案について、反対の立場から討論を行います。
 議案第134号は、平成29年度和歌山県歳入歳出決算認定についてです。
 決算特別委員長からは、不認定という報告がありました。決算特別委員長が触れられた有田振興局の港湾施設整備事業において、未竣工であった事業について業者に金が支払われていたことは許されるものではなく、認められないことは言うまでもありません。
 こうしたことは、普通は職員が業者からお金をもらって不正を働くということが想像されるのですが、今回はそういうことではなく、業者は全く不正をしていない、職員も金銭の受け取りもしていない、工期が年度を越してはいけないというプレッシャーで不正をしてしまったと考えられる事案であります。
 職員が何らかの理由で仕事の上で追い込まれたのではないかという問題についての検証が必要だということを申し上げておきたいと思います。
 歳入歳出決算にかかわるそれ以外の問題についても、申し上げたいと思います。
 2017年度決算の全体像を見ますと、県債残高は約1兆358億円と毎年ふえ続けていますが、収支を見るならば、一般会計歳入5440億円、歳出5337億円で、103億円の黒字決算となっています。
 和歌山県財政の特徴は、全国平均と比べて投資的経費が多く、民生費が低いことです。普通会計ベースの2017年度決算でいえば、投資的経費は全国平均15.5%に対して和歌山県は20.3%、民生費は全国平均16.3%に対して和歌山県は14.2%となっています。福祉重視の県政に転換させることが求められます。
 このしわ寄せは、中小企業、農業、福祉などにあらわれているわけです。
 商業振興費は、15年間で約半分に減らされました。農林水産業費の決算額は、5年間で1割以上減っています。子供の医療費無料化への県としての支援がおくれています。子供の医療費無償化への努力が全市町村で広がり、都道府県の制度としても広がっている中で、県としても支援が必要であると考えます。
 地域医療構想に基づく病床削減が進められています。計画策定された2014年から261病床も減らされてしまいました。また、払いたいけども払えないという声が多く聞かれる国保料・税の問題。保険料の滞納は12%に上っています。さらに負担の軽減が必要です。
 教育の分野では、国の学力テストに加えて県独自の学力テストが続けられました。テストの順位を競うテスト漬けはやめるべきです。小学校2年生から3年生になるときに、学級統合が行われるケースが依然としてあります。定数内講師も489人が残されたままとなっています。定数内講師の問題は、財政面からいえば、教職員予算が3分の2に安上がりで済まされているという問題であり、お金がないから教員をふやせないという理屈は成り立ちません。安上がりになった分だけでも教員をふやすべきです。定数内講師は計画的に減らすという約束はされていますが、そのことと並行してでも、教職員の増員は財政的に見ても可能だということを申し上げておきたいと思います。
 県財政が抱える爆弾とも言えるコスモパーク加太の債務保証問題があります。中でも、土地開発公社から1平方メートル580円で借りた土地を加太菜園に1平方メートル100円で貸すという破格のスキームで、平成29年度も約6億465万円の賃料を土地開発公社へ支出しています。20年間で120億円という財政負担です。この借り上げた土地の一部を2004年に20億2000万かけて造成し、加太菜園に貸しているわけですが、決算特別委員会でお伺いすると、賃料収入は20年間で4億円程度見込んでいるとお聞きいたしました。20億2000万円もかけて何のために造成したのかと問われることになります。その後、台風災害で加太菜園撤退ということですから、問題が改めてクローズアップされたと考えます。
 余りにもひどい問題の一つに、特定の子ども会への補助金が500万円など法外な金額が支払われているという問題もあります。
 こうした問題も含めて、議案第134号、歳入歳出決算は認定できないという委員長報告には賛成するものです。
 議案第135号、企業会計決算には、工業用水会計と土地造成事業会計が含まれています。
 工業用水会計は黒字だというので、土地造成会計に15億円貸して金利を下げているわけですが、工業用水設備の老朽化が進む中で心配です。何よりも問題なのは、土地造成会計が、御坊工業団地など売れない造成地を抱えて、毎年一般会計から繰り入れし、その総額は14億円以上にも上っている問題です。こうした問題は、きちんとした総括と反省が必要です。そうした立場から、議案第135号には反対いたします。
 以上で、日本共産党県議団を代表しての討論を終わります。
○議長(藤山将材君) 以上で、討論を終結いたします。
 これより採決に入ります。
 まず、議案第134号平成29年度和歌山県歳入歳出決算の認定についてを採決いたします。
 本決算に対する委員長報告は、不認定であります。
 本決算を委員長報告のとおり決することに賛成の諸君は、御起立願います。
  〔賛成者起立〕
○議長(藤山将材君) 起立全員であります。よって、平成29年度和歌山県歳入歳出決算は不認定とすることに決定いたしました。
 次に、議案第135号平成29年度和歌山県公営企業決算の認定についてを採決いたします。
 本決算に対する委員長報告は、認定であります。
 本決算を委員長報告のとおり決することに賛成の諸君は、御起立願います。
  〔賛成者起立〕
○議長(藤山将材君) 起立多数であります。よって、平成29年度和歌山県公営企業決算は認定することに決定いたしました。
 お諮りいたします。都合により、残りの日程は明日に譲ることにいたしたいと思います。これに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(藤山将材君) 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決定いたしました。
 明日も定刻より会議を開きます。
 本日は、これをもって散会いたします。
  午前11時19分散会

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