平成30年12月 和歌山県議会定例会会議録 第2号(新島 雄議員の質疑及び一般質問)


平成30年12月 和歌山県議会定例会会議録

第2号(新島 雄議員の質疑及び一般質問)


◆ 汎用性を考慮してJIS第1・2水準文字の範囲で表示しているため、人名等、会議録正本とは一部表記の異なるものがあります。人名等の正しい表記については「人名等の正しい表記」をご覧ください。

 質疑及び一般質問を続行いたします。
 28番新島 雄君。
  〔新島 雄君、登壇〕(拍手)
○新島 雄君 仁坂知事、当選おめでとうございます。新たな気持ちで難局に立ち向かっていただきたい、そのように思います。
 ちょっと気になることがあります。知事は、今議会から眼鏡を外しています。なぜなんだろう。そんなこと、そんな小さなことが気になるきょうこのごろであります。
 初日の4人目であります。皆さん、お疲れのことと思いますが、いましばらくおつき合いをいただければありがたいな、そのように思っております。
 ことしも大変たくさんの大きなニュースがありました。その中でも本庶佑さんがノーベル賞を受賞された。これは私も思いましたけれども、晴れやかで誇らしい、うれしいニュースであったと思っています。
 きょうもお昼のニュースで記者会見の模様を映しておりましたが、今、ストックホルムではノーベルウイークが始まっており、6日の会見では、2050年までにはほとんどのがんが免疫療法で治癒できるようになると言い、完全にがんが消せなくても増殖を抑えられるのではないか、そんなことを言っています。もうすぐがんのなくなる時代がやってくる、そのように実感をいたしました。
 また、本庶さんは、ノーベル賞が決定したとき、「私が医者になっても治せる患者には限りがある。しかし、基礎研究から病気を治療する方法を発見すれば、多くの人たちを治すことになる」と言っており、基礎基本の大切さを力説しておられました。
 私などは、人生の基礎基本より野球の基礎基本ばかりを教えられ、まだまだ修行が足りない、そんなことを自覚させられています。これは中本議員も藤山議長も同じような立場であったかと思いますが、お2人はもっと立派な方ですんで、私も勉強をさせていただきたい、そのように思っております。
 たしかノーベル賞の授賞式が本日の夜中といいますか、あすの朝というか12時とか1時とかその辺にあるそうですが、厳粛な授賞式をお迎えになるんだと思います。さらなる御活躍をお祈りするとともに、和歌山県からノーベル賞をもらう人が出たらいいな、また和歌山県人が、ほかのことでもいいんです、どこの土地でもいいですから、ノーベル賞というものがあったらうれしいな、そんなことを思っています。
 余り余談が長くなると失言をしてしまいます。議長のお許しをいただきましたので、質問に入らせていただきます。
 ことしは、大変自然災害が多かった年だと思っています。たくさんの方がお亡くなりになり、今も避難をされている方も多くいます。心からお悔やみ申し上げますとともに、お見舞いを申し上げます。
 この自然の力が関西経済に大きな打撃を与え、我が県にも多大なる被害が出ています。企業によれば損害が大きく、今後の経営に支障を来すかもしれないと大きなため息をついています。それでなくても地方都市の中小企業や零細企業は経営不振にあえいでいる会社も少なくありません。まずは県内の復旧活動が大切ですし、県を挙げて一丸となって県内企業が元気な姿に戻れるよう、最大限の応援をお願いいたします。
 そこで、気になるのが関西国際空港の連絡橋であります。台風の影響でタンカーがぶつかり、通行が不能になり、多くの人が空港島に取り残されました。前から言われていることでありますが、24時間運用の国際空港に道路が1本しかない。鉄道も1本しかない。これは欠陥と言わざるを得ないのではないか。何とかもう1本と私が声を張り上げても、影響力はありません。
 そこで、知事、いつやるの。今でしょ。和歌山県は厳しい状況にあります。それを救う手段の一つとして関西国際空港の南ルートをつくることであると声を上げてほしいのであります。
 南ルートはトンネルでつなぎ、連絡橋がだめになってもトンネルは大丈夫だということにしていけば、この空港は本当に24時間365日、運用ができていくんだろうと思いますし、当然そのトンネルには車も走れる、列車も通る。南海電車のラピートが空港を経由して和歌山市駅に乗り入れる。JR和歌山駅を出発したはるかが関西空港を経て京都まで行く。そんなルートをつくることが和歌山の飛躍につながるものと考えています。
 これは、関西国際空港の利便性を考えるだけではなく観光用にも利用でき、京都から大阪から外国人観光客が白浜へ、高野山へ、熊野古道へと来てくれるルートができるのであります。
 実は、私も1日違いで関空に閉じ込められるところでありました。東京での会議が台風のため中止になり、難を逃れました。
 自然災害に見舞われた関西国際空港、この空港は和歌山県にとって大切な空港であることを再認識し、観光や経済活動に十分生かしていく必要があると考えています。それは知事も考えていることだと思います。
 関西国際空港のある場所は和歌山県ではありませんが、生活や仕事、教育や医療、福祉など幅広い分野にかかわっています。この関西国際空港を和歌山県のために大いに利用するため、どうしても南ルートが必要です。今こそ声を大にして言うべき時期だと思います。
 しかし、ここで問題があります。和歌山県の長期総合計画には、この南ルートのことは書いていません。まあ知事のことですから、そんなもんに書いていなくても必要だと判断すれば、事業化なり行動を起こすことは今まででもありました。トップダウンで事業をされたこともあります。ですから、必要だと判断するかしないかということになってきます。
 別の考え方をすれば、今後、和歌山県が厳しい時代を生き抜くために、どう戦略を練り、どんな戦術を使って大都市や元気な地域に立ち向かっていくのかということに対し、どれだけ我々が知恵を出し汗をかくか、正念場に来ていると思います。
 知事も4期目です。勝負の4期目だと思います。県民は大変な期待をしていると考えねばなりません。そこで、関西国際空港南ルートに関しての知事の思いを聞かせてください。
○議長(藤山将材君) ただいまの新島雄君の質問に対する答弁を求めます。
 知事仁坂吉伸君。
  〔仁坂吉伸君、登壇〕
○知事(仁坂吉伸君) 関西国際空港と対岸を結ぶルートについては、建設計画案検討の過程で、当面、北ルートが適切と判断されたことから、南ルートについては当初の建設計画には盛り込まれず、その後は地元の自治体等から国に対して整備の要望がなされてきたところであります。
 本年9月の台風21号によりまして、関西国際空港連絡橋が被災し、通行が制限される事態が生じたことから、南ルートの整備は災害時におけるリダンダンシーの確保や広域的な交通ネットワークの強化に寄与するものであると認識しております。
 とりわけ四国新幹線でございます。それと関空新幹線、これは最近でございますけども、橋下知事などが言い出して、ちょっと脚光を浴びました。ほかのものは道路関係ですが、これら全部あわせて実現をしようということで、「今でしょ」ということで、私が関係府県の知事に直接働きかけをいたしまして、平成25年に関空・紀淡・四国高速交通インフラ期成協議会を結成いたしました。
 これで早期整備を要望している四国新幹線のルートとして、当然、南から関空に入っていく何かのルートが要るもんですから、それはまさに南ルートだなというふうに思っておるわけでございます。まだそれがそうだというふうに決まってるわけではございませんが、南ルートの実現に当たっては、もちろん多額の建設費もかかることや採算性精査等の問題があることから、まずは国や関西国際空港のある大阪府の理解を得られるように働きかけるとともに、四国新幹線の関西国際空港へのアクセスになるからということで、今後も前向きに対応してまいりたいと考えております。
○議長(藤山将材君) 新島 雄君。
  〔新島 雄君、登壇〕
○新島 雄君 知事が答弁をした中で、関空・紀淡・四国高速交通インフラ期成協議会というのは、仁坂知事が肝いりで周りの行政の人たちを巻き込んでつくった協議会でありますんで、これをもっともっと前面に押し出していただいて、和歌山だけのことではないよ、日本の一つの方向性を出すためには必要なんだということを声高らかに言っていただいて、1年でも2年でも早く着工ができるような、そんな夢のような話を──夢ではないと思いますけれど、何とか実現していけるように力を入れていただきたい、そのように思っていますので、よろしくお願いをいたします。
 続いて、2問目に入ります。
 約1カ月少し前であります。フィリピンのマニラを訪れる機会をいただきました。私1人ではなく、同僚の前芝議員と2人であります。この2人ですから、当然、珍道中になります。しかし、内容はここでは言えません。聞きたい人は聞きに来てください。
 そのとき、調査項目は5項目ありました。その中の一つ、フィリピンと和歌山県の観光についてお尋ねをいたします。
 ことし10月1日付で、マニラにおいて日本政府観光局が事務所を開設いたしました。略称JNTO、ジャパン・ナショナル・ツーリズム・オーガナイゼーション。この事務所、開所の宣言だけはしていたのですが、実際に動き出したのが11月からであります。ですから、私たちが訪問したのは、実際の事務所が開設して1週間もたっていないような時期に伺いました。
 そこで、私は担当者に聞いたんです、「ほかの都道府県は営業に来てますか」。それは、今まで何らかの動きがJNTOにあった都道府県もあるんで、気になっておりました。新しい事務所の方はそれを聞いて、「お2人が初めてです」と言っていただいた。気持ちのいいもんですね。全国からいろんな都道府県の中で最初に訪問したのが和歌山県であるということ、大変気分がよくなったのを覚えています。
 そんなよい気分で話をしていますと、関西圏においてフィリピンからの観光客誘致に関する催しを開催する、そんなお話をいただきました。和歌山にはフィリピンの人たちが喜ぶ施設や歴史に加え、食べ物や温泉にも興味を持ってくれそうなのでうれしく思いますし、大きな市場と考えています。
 フィリピンと日本との間では、観光客、ビジネスも含めて42万人の人が来てくれています。日本からは58万人がフィリピンを訪れています。仕掛けをすれば、もっと多くの人々がフィリピンから日本に観光に来てくれて、営業次第で和歌山に多くの観光客が来てくれそうな予感を持って帰ってきました。ましてや、親日の国であります。
 じゃ、どうしたらいいやろう。勝手に、ない頭を絞ってみました。やってるかもしれませんが、フィリピンの有名なコメディアンか何かを和歌山へ呼んだらいかがかな。この人を和歌山の紹介したい場所へ連れていって紹介してもらう。これをユーチューブで流す。ちょっと安上がりで、いいんじゃないか。また、案外、今の若い人たちは僕らが思う以上にそういうものを見ているようであります。
 それと、もう一つはやっぱりこのJNTOをどう利用するかということですね。この人たちを利用した上で、フィリピンのマスコミ関係に取り入っていく。それも一つやと思います。僕が言うたからやらないかんとは思わないでください。でも、ぜひやってください。
 今回、マニラを訪れてみて感じたこと。関係者の話を聞いてみると、和歌山県としてはもっとフィリピンのほうを向いて営業せえよという意見が聞こえてまいりました。他府県も頑張っとるぞというような話も出ました。
 経済的な交流も大切やと思います。しかし、まず観光客を誘致することが手っ取り早いんではないか。その観光客を誘致する場所には、必要な地域や仕組みやと私は思っています。何にしても、このJNTO、ここに一つのチャンスがあるはずです。そういうことが、今回行ってみて初めてはっきりわかりました。
 そこで、商工観光労働部長にお聞きをいたします。今後のJNTO・日本政府観光局とのおつき合いの方法など現状認識をお示しいただくとともに、フィリピンからの観光客誘致に関して当局としてどのように考えているのか、お尋ねいたします。
 また、JNTOが開催すると言っていた関西圏でのイベントについて教えていただきたい。それ以外にも和歌山県としてかかわっていけるイベント等があると思いますので、今後の取り組みについても教えてください。
○議長(藤山将材君) 商工観光労働部長山西毅治君。
  〔山西毅治君、登壇〕
○商工観光労働部長(山西毅治君) 日本政府観光局・JNTOは、現在21の地域に海外事務所を展開しており、それぞれの地域においてネットワークを有していることから、3年前からシドニー事務所に県職員を派遣しているほか、県外でのプロモーション活動や情報発信、旅行会社・メディアの招聘など、これまでも密接に連携してきたところです。
 フィリピンからの観光客誘致につきましては、平成29年の県内宿泊者数は478人とまだまだ少ない状況にありますが、本県にはフィリピン人の嗜好にマッチする美しい自然や景観やグルメなど、観光資源が豊富にあることから、今後、大きく伸ばせる余地のある有望市場であると考えています。
 このようなことから、県では、3年前から毎年7月に開催されるフィリピンの旅行博覧会にブースを出展し、県内の観光事業者とともに職員が現地に赴き、海外プロモーションを行ってまいりました。また、本年4月には、JICAフィリピン事務所に派遣していた職員を観光交流課付とし、フィリピン市場担当として、滞在経験を生かしたプロモーションに取り組んでいます。
 議員御指摘のとおり、現地の有名人を活用したプロモーションも有効な手段であり、本年2月には、フィリピンでカリスマ的人気を誇る女性シンガーソングライターにお越しいただき、SNSで情報発信をいただいたところです。また、先月末に日本政府観光局主催の商談会が神戸で開催されましたが、その機会にフィリピンの旅行会社10社に県内を視察いただくなど、旅行会社のファムトリップにも取り組んでおります。
 今後も、日本政府観光局が募集する国内外における旅行博覧会や商談会、セミナー等に積極的に参加をしていくとともに、今回新たに開設されたマニラ事務所とも連携を密にし、県内の観光協会や観光事業者とともに継続的にフィリピンへのプロモーションにも取り組んでまいります。
○議長(藤山将材君) 新島 雄君。
  〔新島 雄君、登壇〕
○新島 雄君 答弁の中で478名という人数が言われました。なかなか厳しいなというのが現状であります。しかし、それは今までの行動から考えれば一遍にはいかないし、しかし、やり方によったら大きく伸ばせるということが言えると思います。
 一つ思ったのは、ハングル文字がちょくちょく見受けられました。なぜかなということをいろいろ現地の人に聞いたりすると、マニラは韓国から時差もほとんどない、3時間半ぐらいで来れるということで、物価も安いということで、3カ月の短期の英語研修に来るらしい。フィリピンの人たちは英語が話せます。もともとはタガログ語なんですが、小学校からの教育が全て英語なんです。だから、英語が絶対話せるんです。だから、韓国の人は英語を勉強しに3カ月とかの短期でマニラを訪れる、そう言ってました。
 この方法というのはちょっとした知恵なんだなというふうに思いましたし、観光だけじゃなしに日本語を勉強するのにフィリピンから日本で住んでもらう、和歌山に住んでもらうというのも一つなんだなというやり方もあるんだなと、反対をやれるんだなと、そんなことも考えましたので、またいろんな知恵を絞っていただけたらと思っています。
 まだまだスタートしたところだと思いますので、方法はいろいろ考えられると思います。よろしくお願いをいたしたいと思います。
 3問目に移ります。
 消費生活条例施行規則の一部改正に関してということであります。
 現在、第12期消費生活審議会の委員が、ことしの4月に委嘱をされました。そして、10月に第1回の会議が開催されています。内容は、学識経験者として大学の先生3名と弁護士2名、消費者として5名の方々、事業者として5名の計15名の方で構成をされています。
 いろんな議論をしていると思うのですが、私が注目するのは、訪問販売に関して新たな規制をするかしないかということであります。
 内容をちょっとだけ説明しますと、訪問販売には悪質な詐欺まがいの訪問販売もあるのは事実であります。高齢者がだまされて高価な買い物の契約をしてしまったとか、不要な商品を次々に購入させられるようなとんでもない話が後を絶ちません。それを防ぐためにという理由で、「訪問販売お断り」のステッカーを張っている家に訪問販売を行うことを一律に禁止するための規制改正について議論をしています。ただ、ステッカーでなくても、手書きでも効力があるようなことも言っておられます。
 私は思います。悪徳業者は、そんな法律ができようができまいが、お構いなしに今までどおり堂々と訪問販売を続けていくと思います。しかし、良識のある業種の人たちは、この規則を守る余り、経営が悪化したり、活動が縮小したり、近所づき合いがなくなったり、ひいては地域の安全・安心が守れなくなる事態にならないとも限りません。
 審議会の議論は、今のところ結論には至っておりません。アンケートの状況や全国の動き、必要なのか不必要なのか、そんなことを議論していただいてる最中だと聞いています。
 そのような中、ことし10月に知事宛てに日本新聞販売協会から、規制されれば新聞販売店が行っている社会貢献活動に支障を来すおそれもあり、社会的、公共的な役割を考慮していただき、慎重な検討をしてほしい旨の意見書が出されています。
 実は、私、数年前まで新聞販売店をやってました。はい。もう今はやっていません。潰れました。その経験を踏まえて、新聞販売店の業界ではどのような社会貢献をしているかといえば、先日も高齢者等の見守り活動に功績があったとして知事から感謝状をいただきました。この内容は、毎朝配達する新聞が夕刊を届けた折に、朝刊が朝のまま郵便受け、また新聞受けに残っているとか、いつもの電気がついていないとか、何かふだんと違うことがあり、通報することで一命を取りとめたとか、大きな事故や事件にならなかったと、そんなことがありましたし、あります。未然に防ぐ見守り隊の役目も担っています。
 その新聞販売店も消費生活条例施行規則の一部が改正されると規制がきつくなり、訪問販売による新聞の普及ができなくなってしまうだけでなく、地域貢献も危うくなってきます。新聞の訪問販売も、過激なときもありました。購読者を奪い合うような、そのために無理な勧誘をした時期もあります。しかし、自浄作用により改善を重ねてきました。新聞販売店だけではなく、業種によれば訪問販売をしなくても大丈夫だという業種もあるでしょう。しかし、だめな業種もあり、今後の審議を注目しているのが現実であります。
 そこでお聞きします。消費者保護の観点や事業者の立場を考慮していく中で、非常に難しい問題と捉えていますし、結論の出にくい問題であるとも考えています。しかし、消費者被害の防止は重要な問題であると思いますので、ステッカー等の貼付による訪問販売の規制と消費者保護について、環境生活部長はどう考えているのか、答弁を求めます。
○議長(藤山将材君) 環境生活部長山田成紀君。
  〔山田成紀君、登壇〕
○環境生活部長(山田成紀君) 「訪問販売お断り」と書かれたステッカー等を貼付した家庭への訪問販売を、規制の一部改正により不当な取引行為として規制することについての御質問についてお答えいたします。
 訪問販売事業者の一部には、消費生活センター等に苦情や相談が寄せられる悪質な事業者もいますが、その大半は従業員教育を徹底し、法令遵守に努めている健全な事業者です。消費者は、そうした事業者から新しい製品やサービス、情報を入手したり、商品配達時に高齢者の見守り支援を受けるなど、訪問販売により生活の利便性が向上しているという面もあります。
 また、規制については、ステッカーが貼付された時期が訪問の前か後かの特定や、貼付しているにもかかわらず訪問を行った事業者の特定、さらにステッカーを貼付していても不当な取引行為かそうでないかが消費者の意思によって左右される場合も想定されるなど、運用面での課題があります。
 こうしたことから、法律で認められた法律販売を「訪問販売お断り」ステッカーの貼付により一律に規制することは困難と考えます。
 しかしながら、悪質な訪問販売による消費者の被害防止については喫緊の課題であり、これまでも市町村や関係機関と連携して消費者への教育、啓発に努めるとともに、法令違反に対しては迅速で厳格な指導を行っているところであり、特に悪質なものについては警察に協力して検挙に至った例もあります。
 引き続き消費生活審議会の意見も伺いながら、悪質な訪問販売から消費者を守る方策について取り組みを充実してまいります。
○議長(藤山将材君) 新島 雄君。
  〔新島 雄君、登壇〕
○新島 雄君 答弁をいただきましたが、本当に消費者保護というのがまず第1だと思います。しかし、この問題についてはなかなか難しくて、部長もおっしゃっていたように運用面での課題もある。そして、その上で一律に規制することが困難であるというふうなところだと思います。
 確かに悪い業者がおれば、やっていただいたら結構なんです。やっていただいたら結構なんですが、頑張ってる人までやられるという、そこらが難しい、せめぎ合いがあると思いますので、今後とも注意深く見守ってやっていただけたらと思いますので、よろしくお願いを申し上げて終わります。ありがとうございました。(拍手)
○議長(藤山将材君) 以上で、新島雄君の質問が終了いたしました。
 これで、本日の質疑及び一般質問を終わります。
 明日も定刻より会議を開き、質疑及び一般質問を続行いたします。
 本日は、これをもって散会いたします。
  午後2時26分散会

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