平成30年6月 和歌山県議会定例会会議録 第6号(花田健吉議員の質疑及び一般質問)


平成30年6月 和歌山県議会定例会会議録

第6号(花田健吉議員の質疑及び一般質問)


◆ 汎用性を考慮してJIS第1・2水準文字の範囲で表示しているため、人名等、会議録正本とは一部表記の異なるものがあります。人名等の正しい表記については「人名等の正しい表記」をご覧ください。

  午後1時0分再開
○議長(藤山将材君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 質疑及び一般質問を続行いたします。
 6番花田健吉君。
  〔花田健吉君、登壇〕(拍手)
○花田健吉君 議長にお許しをいただきましたので一般質問をさせていただきますが、それぞれの議員さんからもお見舞いの言葉もありましたが、今なお完全に復旧されてない大阪北部にお住まいの皆さんに、お見舞いと、早く平穏な生活に戻りますことを祈って質問に入ります。
 それでは、最初に、県道御坊由良線の整備についてお伺いをいたします。
 県道24号線は、御坊から由良町までの延長8キロの区間をリアス式海岸に沿って南北に走る風光明媚な路線であり、かつては、有田市、湯浅町、広川町、由良町、日高町、美浜町、御坊市とつなぐキララときめきロードとして整備が進められてきました。
 現在、有田市から由良町までの県道23号線の改修が進んでるところであります。しかし、由良町から美浜町間はいまだ未整備区間が多く、地域住民にとって大変不便な暮らしを強いられています。さらに、すばらしい県内有数の海岸線を有していますが、観光資源としての地域のポテンシャルを十分に生かし切ることもできていません。
 知事は、3期12年間で県内主要幹線道路をX軸に例え整備し、続いて川筋ネットワークの整備を進める等、和歌山県の道路整備を急ピッチで整備してまいりました。このことは、我が県にとって生活の向上や産業の発展はもとより、観光振興や災害に対応可能な道路整備として高く評価されるべきと私は思います。
 財政の状況も留意しなくてはなりませんが、県内を南北に走る国道42号線や高速道路から少し離れた海岸沿いで暮らす人々もたくさんおられます。先述の由良町や日高町、美浜町までの海岸線近くにお住まいの住民は、公共施設や商業施設、病院等から直線距離では離れていなくても、道路が狭くて歪曲しているため、時間的に遠いと感じています。救急車や消防車が急病やけが、火災等の緊急救急搬送におくれが出るのではないかと日ごろ大変心配しています。
 また、広域に及ぶ大災害時には、当路線を整備することで複数の路線を確保でき、地域の強靱化にも大きく寄与するのではないかと考えています。もちろん、最近急激に増加している海外からのお客様や他府県の観光客に対しても、開放感のある自慢のきれいな海岸線と点在する島々を望むすばらしい景観美、はるかに浮かぶ四国の山並みは、多くの人々を魅了するスケールの大きな観光地であります。
 しかし、現状では、観光バスの往来は非常に厳しく、旅行者の皆さんも敬遠されるのはいたし方ないことと理解しています。また、サイクリングロードとしても大変魅力的な地域でありますが、道路が狭いので危険を伴い、安全性を確保できません。何よりも、そこで生活している住民の皆さんは、見通しが悪く、すれ違うことさえできない区間を毎日往来していますが、大変不便な思いをしておられます。
 また、道路の現況を申し上げますと、当路線は切り立った海岸の岸壁等と急峻な山側の大きなのり面に挟まれた道路であります。施工されてからかなりの年数が経過しているため、のり面は老朽化し、近年大きく崩れ、ここ4年間で7度も通行規制を余儀なくされ、さらに、台風時の越波による影響もひどく、4年間で18回も通行どめの被害に遭っています。
 そこで、県土整備部長にお伺いをいたします。
 まず、この地域のように、国道42号線から大きく迂回し、整備のおくれている海岸線にお住まいの方々の暮らしや緊急時の命を守るために、道路整備は急務と考えますが、その状況についてお答えください。
○議長(藤山将材君) ただいまの花田健吉君の質問に対する答弁を求めます。
 県土整備部長森戸義貴君。
  〔森戸義貴君、登壇〕
○県土整備部長(森戸義貴君) 県道御坊由良線の整備についての御質問でございます。
 美浜町、日高町、由良町の海岸沿いの地域は、国道42号から大きく迂回していることから、これまで国道42号と海岸沿いの集落を結ぶ県道御坊由良線を初め、県道御坊湯浅線衣奈トンネルや県道比井紀伊内原停車場線の整備を進めてきたところでございまして、引き続き、県道柏御坊線の整備を進めているところでもございます。
 現在、県道御坊由良線の海岸沿いの区間については、沿線の観光拠点へのアクセスや、海岸線の集落をつなぐ整備などを各町で順次進めている状況でございます。
 まず、美浜町では、三尾地内の日の岬公園線との分岐点付近で現道対策を平成29年度から実施しております。
 次に、日高町では、産湯─比井工区の現道対策を平成24年度から実施してございます。また、比井からみちしおの湯までの区間のうち、小浦工区の整備について、平成30年度より事業に着手したところでございます。
 さらに、由良町では、神谷工区を初め、白崎海洋公園から由良町小引地区までの区間のうち、大引工区や台風時の越波の影響により通行どめが発生している小引工区の整備を平成22年度から進めてございます。
○議長(藤山将材君) 花田健吉君。
  〔花田健吉君、登壇〕
○花田健吉君 次に、近年、大型化する台風や集中豪雨、起こる確率が高まる東南海や南海地震、それに伴う津波を初めとする大災害に備えて国土強靱化が進められていますが、このような海岸線の道路整備についてどのようにお考えですか。
○議長(藤山将材君) 県土整備部長。
  〔森戸義貴君、登壇〕
○県土整備部長(森戸義貴君) 海岸線の道路整備についてということで御質問いただきました。
 大規模災害に備えた強靱な県土をつくるため、災害時の救助や物資供給に必要な広域的な道路ネットワークの整備促進を図りますとともに、県内各地に迅速かつ確実に物資等を送ることができる県内道路網を構築するため、幹線道路やそれを補完する道路の整備を進めております。
 議員から御質問のあったような高速道路や国道などの幹線道路から離れた海岸地域の道路整備については、幹線道路から海岸沿いの集落や各防災拠点に向けた整備と、海岸沿いの集落や防災拠点を結ぶ整備とを連携して行う必要があると考えております。
 そのような中、県道御坊由良線については、国道42号から海岸沿いの集落や防災拠点に向けて整備を進めるとともに、海岸沿いに美浜町、日高町、由良町の集落や防災拠点を結ぶ整備を順次進めているところでございます。
○議長(藤山将材君) 花田健吉君。
  〔花田健吉君、登壇〕
○花田健吉君 先ほどもちょっと述べましたように、こういう大きな地震とか津波が来るということになりますと、この間の大阪の北部地震でも、しばらく高速道路とか電車等の公共交通機関も、ある程度点検の時間を要して使用不可能になるような状況がこの間ありましたけども、当然、和歌山県も高速道路、また、42号線は特に海岸線、これも海岸線になるんですけども、そういう区間がとまったときに、やはり代替道路としてもぜひ整備を進めておけば、その地域の災害時の代替道路としても大変有効だと思いますんで、ぜひおとめ置きいただいて、早期の整備をお願いしたいと思います。
 次に、商工観光労働部長にお伺いいたします。
 由良町から日高町を経由して美浜町に至る海岸線は県内でも有数の景勝地と考えますが、当地域の観光地としてのポテンシャルをどのように評価されますか。
○議長(藤山将材君) 商工観光労働部長山西毅治君。
  〔山西毅治君、登壇〕
○商工観光労働部長(山西毅治君) 県道御坊由良線は、本県が推進する「WAKAYAMA800」のサイクリングロードであり、沿線にはエーゲ海をほうふつさせる白崎海岸や、数キロにわたり松林が続く煙樹ヶ浜、日ノ御埼といった絶景があるとともに、産湯海水浴場、スキューバダイビングや漁船クルーズ、地びき網などのこの地域ならではの体験メニューも豊富にあります。
 さらに、天然温泉のみちしおの湯や、食では、先般、ニッポン全国鍋グランプリで優勝した天然クエ鍋などの海の幸も味わうことができ、最近ではカフェも幾つかできるなど、多彩な魅力を持ったエリアでございます。
 このようにすばらしいエリアにおいて、由良町は自転車耐久レース「白崎エンデューロ」という大会を開催し、1年を通じて多くのサイクリストにお越しいただくようになりました。県及び県観光連盟といたしましても、このルートはWAKAYAMA800の中でも魅力あるルートとして県観光情報誌「紀州浪漫」や公式フェイスブックなどにより情報発信を行っているところです。
 今後も引き続き、サイクリングとあわせ、これらの絶景や体験、温泉、食といった多彩な魅力を絡めた旅の楽しみ方をメディアにより情報発信するとともに、旅行会社へ提案するなど、さらなる誘客に努めてまいります。
○議長(藤山将材君) 花田健吉君。
  〔花田健吉君、登壇〕
○花田健吉君 いろんな各方面にコマーシャルしていただけるのは大変ありがたいんですけども、それを利用するためのインフラ整備というのはあわせて必要だと思うんで、県土整備部長にも、今の商工観光労働部長のお話を聞いて、早急にというか、道路整備にも積極的に取り組んでいただきたいというふうに思います。
 次に、去る5月10日に、県道御坊由良線沿いの由良町、日高町、美浜町の各町長さんを初め、地元関係者の皆さんや冨安先生、坂本先生、私も一応この顧問に就任してるんですけども、県道御坊由良線整備促進協議会が設立されました。地域の皆さんの並々ならぬ決意のあらわれと受けとめられますが、この地域の皆さんの熱意について、知事のお気持ちをお聞かせください。
○議長(藤山将材君) 知事仁坂吉伸君。
  〔仁坂吉伸君、登壇〕
○知事(仁坂吉伸君) 県道御坊由良線は、御坊市湯川町小松原の国道42号を起点に、美浜町、日高町、由良町の海岸沿いをつなぎ、沿線住民の方々の生活を支える道路です。
 また、日本有数の景勝地である白崎海岸、近畿最大の規模を誇る煙樹ヶ浜、関西屈指の透明度を誇る産湯海水浴場などの観光地を周遊でき、これら魅力的な海岸線を結ぶ海のサイクリングロードにも位置づけているなど、観光振興を担う道路としてもその重要性は十分認識しております。
 今回、由良町、日高町、美浜町を初め、バス会社やタクシー会社、由良町及び日高町の観光協会により、県道御坊由良線整備促進協議会が設立され、花田先生初め県議の先生方も顧問に就任され、地域の課題に対して官民連携して取り組む姿勢には、大きな熱意を感じるところでございます。
 これまでももちろん地元の御協力をいただきながら、順次、この路線の整備を進めてまいりましたけども、先ほどお話がありましたように、海岸の背後に急峻な山地が迫るなど、厳しい地形的制約もあり、まだまだ整備が必要な箇所がたくさんございます。
 引き続き、今回設立された県道御坊由良線整備促進協議会の皆様方とよく御相談をしたり、御協力を得たりしながら、着実に取り組んでいく所存であります。
○議長(藤山将材君) 花田健吉君。
  〔花田健吉君、登壇〕
○花田健吉君 御答弁ありがとうございます。ぜひ、よろしくお願いしておきます。
 次に、和歌山県のクルーズ船の就航状況と今後の可能性についてお尋ねをいたします。
 政府は、「明日の日本を支える観光ビジョン」で、2020年には外国人旅行者を4000万人に目標設定し、うちクルーズ船による旅行客を500万人と推定しています。北東アジア海域をカリブ海のような世界的クルーズ市場に成長させ、クルーズ船の寄港を生かした地方創生を図ることとしています。
 そこで、県土整備部長にお伺いいたします。
 外洋に面した我が県の特性を生かし、クルーズ船の誘致が期待されるところですが、特に大型クルーズ船の寄港可能な和歌山下津港、日高港、新宮港の整備状況についてお伺いをいたします。
○議長(藤山将材君) 県土整備部長。
  〔森戸義貴君、登壇〕
○県土整備部長(森戸義貴君) 和歌山下津港、日高港、新宮港の整備状況についての御質問でございます。
 日本に寄港するクルーズ船の大型化が急速に進行している状況を踏まえ、本県においても、クルーズ船の寄港実績がある和歌山下津港、日高港及び新宮港で、既存施設の改良により大型化への対応を進めているところでございます。
 具体的には、和歌山下津港においては、直轄事業で防波堤撤去による航路の拡幅や係船柱、防舷材の更新が実施されており、来年6月までに11万トン級クルーズ船の、また来年度末までに16万トン級クルーズ船の、それぞれ受け入れ対応工事が完了する予定でございます。
 また、日高港においても、5万トン級クルーズ船への対応として、直轄事業で岸壁の延長不足を補うための係船くいの設置工事が実施されており、本年9月までに完了する予定でございます。
 さらに、新宮港においては、7万トン級クルーズ船の受け入れ対応として、十分な水域を確保するためのしゅんせつ工事を本年7月までに、11万トン級クルーズ船の受け入れ対応として、岸壁の延長不足を補うための係船くいの設置工事を本年12月までに、県施工により完了する予定でございます。
 また、県内でクルーズ船の寄港数が最も多い新宮港では、バスやタクシーの駐車場所の舗装工事を進めているところですが、今後さらに外国の大型クルーズ船の寄港増加が想定されるため、税関等の手続や旅客の待合所となる常設大型テントの整備を検討しているところでございます。
○議長(藤山将材君) 花田健吉君。
  〔花田健吉君、登壇〕
○花田健吉君 それでは、次に、今の上記の3港のクルーズ船のこれまでの寄港実績をお答えください。
○議長(藤山将材君) 県土整備部長。
  〔森戸義貴君、登壇〕
○県土整備部長(森戸義貴君) クルーズ船の寄港実績についての御質問でございます。
 お尋ねのありました3港への寄港実績は、平成20年度から平成29年度までの10年間で、和歌山下津港で17回、日高港で8回、新宮港で68回となっており、3港合計で年間4回から15回の寄港実績がございます。
 平成30年度については、現時点で和歌山下津港で2回、日高港で1回、新宮港で17回、3港合計で20回の寄港が見込まれているところでございます。
○議長(藤山将材君) 花田健吉君。
  〔花田健吉君、登壇〕
○花田健吉君 ちょっと僕も新宮港が多いのには少しびっくりしてるんですけども、聞けば、新宮港はほかの港、東京、関東とか、アクセスが物すごくいいということで新宮港へ寄っていただいてるというように聞きますし、また、多分、世界遺産の熊野三山とか熊野古道の奥の深い観光地があるんで、多分それも人気してるんだろうなと思いますんで、あとの2港に関しても、ぜひそういう観光の掘り起こし、後からお答えいただく部分もありますけども、ぜひやっていきたいなというふうに思っています。
 次に、全国各地でクルーズ船の誘致合戦が熾烈になると考えておりますが、我が県の今後のクルーズ船誘致へのお取り組みについてお答えください。
○議長(藤山将材君) 県土整備部長。
  〔森戸義貴君、登壇〕
○県土整備部長(森戸義貴君) クルーズ船誘致への取り組みについての御質問でございます。
 クルーズ船の誘致につきましては、一昨年度より庁内横断のチームをつくり、国の内外で開催されるツアー商談会やクルーズ船社等への直接訪問を通じて、プロモーション活動を積極的に実施してございます。
 また、寄港地周辺市町の協力が不可欠ですので、和歌山県クルーズ振興協議会を設置するとともに、外国クルーズ船の運航責任者等を本県に招聘し、観光地などの魅力を紹介するなど、市町とも連携しながら誘致活動に取り組んできたところでございます。今年度は、現時点において過去最高の20回の県内港湾への寄港が見込まれるなど、その成果が徐々にあらわれていると考えてございます。
 さらに、大型クルーズ船に対応した施設が今年度から順次完成することから、これまで寄港が不可能だった大型船を運航する外国船社も含めて、国内外のクルーズ船社や旅行会社等に対して、より一層積極的な誘致活動を進めてまいりたいと考えております。
 加えて、高知では、ひろめ市場や地元商店街をめぐる市街地周遊コースがクルーズ客から人気を得ていると聞いてございます。そういったことが和歌山でもできないかということも考えるべく、先進事例を調査してまいりたいと考えてございます。
○議長(藤山将材君) 花田健吉君。
  〔花田健吉君、登壇〕
○花田健吉君 皆さんもちょっと不思議に思ってるかもわかりませんけども、観光地のそういう、まあいうたら商工観光労働部長違うんかというように皆さん思われてるかもしれませんけども、どうもこのクルーズ船の誘致に関しては、非常に港の専門的な情報をクルーズ船のそういう会社に提供しないといけないということで、やはり県土整備部のほうでそういう誘致の合戦というか、誘致に力を出していただいてると。商工観光労働部も当然協力、力を合わせてやっていただいてると思いますんで、商工観光労働部長にお伺いをいたします。
 クルーズ船観光客への市内観光と経済波及効果を引き出すための今後のお取り組みについてお答えください。
○議長(藤山将材君) 商工観光労働部長。
  〔山西毅治君、登壇〕
○商工観光労働部長(山西毅治君) 寄港されたクルーズ船のお客様にいかにお金を落としてもらうかにつきましては、寄港地周辺の魅力ある商業施設や観光地をめぐるモデルコース、食、体験、お土産などのスポットの情報を事前に提供する必要があると考えております。
 これらの情報を、寄港地周辺の市町等が作成するマップに反映させ、お客様に対して来県いただいたときだけではなく、旅行を始める前に知っていただくため、例えば、クルーズ船内での事前配布の取り組みも推進してまいります。
 また、クルーズ船のお客様については、船中泊では味わうことができない温泉や地元のおいしい食材を魅力にして、例えば、高野山や熊野を満喫していただくといった陸上泊プランへとつなげるため、国内外で開催されるツアー商談会やクルーズ船社等への誘致活動の中でその魅力を伝えることにより、旅行商品の中に盛り込んでもらうよう働きかけを行ってまいります。
○議長(藤山将材君) 花田健吉君。
  〔花田健吉君、登壇〕
○花田健吉君 今、申しわけない、知事と商工観光労働部長にだけちょっと提供をさせていただいたんですけども、6月1日から30日まで、御坊で「つれもてバル」といって、今バルの期間中でして、私もちょっと協力させていただいてるんですけども、これ結構いいんじゃないかなあと私は思っておりまして。
 というのは、まず、外国のお客さんに外国語で説明できるというのが1つ。もう1つは、値段が先提示されてるということが1つ。だから、店へ行ってメニューを見てわからないとか、全部写真つきでこうなってるんで、全部セットになってるんですよね、飲食のあれが。だから、観光客、特に外国の観光客の方がもし停泊されて、夜、外で夕食をとると、また、夜のそういう歓楽街というか、そういうところへ1回体験的に行ってみるというときに、大変安心感を与えるもんだと思うんですよね。
 そして、クルーズ船は来るのは随分早くから日程的にわかってるようですから、商工会なんかが中心になってバルというのをやってみたらどうかなと、計画してみたらどうかなと、ひとつ一案として提示させていただいたんです。
 これ、私が知っている限りでは2回目、御坊で。一番最初は商工会が主催で、かなりもっと大規模だったんですけども、今回は新聞社が主催でこれをされております。ぜひ、もしそういう誘致の際の、特に外国の方が上陸していただいて、安心してそのまちを探索していただくという意味において、こういうバル制度なんていうのはなかなかいいんじゃないかなあと思いますんで、またひとつ御検討していただくようにお願いします。
 次に、知事にお伺いいたします。
 今議会でも取り上げられているIRの誘致とクルーズ船の誘致の相乗効果についてお尋ねをいたします。
 法整備がいよいよ整い、IR誘致が現実味を帯びてきました。知事はIR誘致に積極的に取り組んでいただいておりますが、クルーズ船の就航実績がIR誘致のセールスポイントになると考えます。また、IRが完成すれば、当然、クルーズ船の誘致にも大きく寄与すると考えますが、いかがお考えですか。
○議長(藤山将材君) 知事。
  〔仁坂吉伸君、登壇〕
○知事(仁坂吉伸君) IR誘致が実現いたしましたら、IR自体がクルーズ船の目的地となりまして、さらなるクルーズ船の寄港増加と、それからクルーズ船観光客の増加、これはまたIRがはやることになるというふうに、そういう効果が期待できると思います。
 和歌山下津港は、来年度中に16万トン級のクルーズ船の受け入れ対応工事が完成することから、県といたしましても、さらにクルーズ船誘致活動を加速させていきたいと思います。
○議長(藤山将材君) 花田健吉君。
  〔花田健吉君、登壇〕
○花田健吉君 次に、クルーズ船の寄港に際し、旅行客の皆さんに対して県民挙げておもてなしの心で接することが大切だと考えます。クルーズ船でお越しの方は、日本人だけではなく、いろんな国の方々で、言葉や慣習も異なります。
 そのため、県民のクルーズ船観光客への認知度を高めることが大変重要だと考えますが、いかがですか。また、そのためにはどのような施策が考えられますか、お答えください。
○議長(藤山将材君) 知事。
  〔仁坂吉伸君、登壇〕
○知事(仁坂吉伸君) クルーズ船で来県する観光客をふやすために、まずは大型クルーズ船に対応したハード整備や、国内外のクルーズ船社に対する誘致活動にしっかり取り組むことがもちろん必要でございます。
 さらに、クルーズ観光客を歓迎する機運を醸成し、おもてなしの向上や経済波及効果の拡大につなげるためには、議員御指摘のように、県民の皆様にクルーズ船という旅行手段を広く知っていただくという取り組みも必要だと考えます。
 このため、寄港地周辺市町によるクルーズ船寄港時の岸壁でのイベントの開催や、和歌山県クルーズ振興協議会ホームページで当面の寄港スケジュールやイベント情報の周知などの情報発信を実施し、県民の皆様にクルーズ船を身近に感じていただくための取り組みを進めているところでございます。
 また、今年度、新宮港に寄港するクルーズ船を利用して新宮市民を対象とした週末クルーズも企画されているところでありますし、また、経済団体などを中心に、経済人にクルーズの一部でも乗って体験してもらってその本質を知ってもらうというようなプランも現在計画中であります。
 今後は、これらの取り組みに加え、クルーズ船の県内寄港に合わせて、小学校、中学校高等学校の生徒さんなんかを対象にした船内見学会の開催などを、寄港地周辺市町と連携して船社に働きかけてまいりたいと思っております。
○議長(藤山将材君) 花田健吉君。
  〔花田健吉君、登壇〕
○花田健吉君 もうこれは要望になりますが、今、知事がおっしゃったように、県民の皆さんにクルーズ船の旅のよさをわかってもらうというのには、実体験をしていただくというのもよい方法ではないかと思います。既に船旅のよさを経験された方もたくさんおられますが、より多くの皆様にクルーズ船のよさを御理解いただく機会を持っていただくため、各界各方面に呼びかけ、例えば県民の船、昔、青年の船とか少年の船というのがあったんですけども、和歌山県民がクルーズ船を体験するというようなあれで、県民の船を計画し、クルーズ体験をしていただくのもよいのではないかと考えます。
 ふだん私たちはおかからしか見たことがないふるさとですけども、ふるさとのよさを海上から再確認することもすばらしい企画になるのではないかと思います。特に小中学生や高校生にとっては、ふるさとを知る貴重な体験になりますし、郷土愛にもつながります。また、若い男女にとっては婚活の場になるかもしれません。定年された方には、久しぶりの夫婦の旅になるでしょう。家族サービスを兼ねた旅行を計画される方もいらっしゃるかもしれません。船内イベントを盛りだくさんに企画することで、新たなきずなも生まれると思います。
 老若男女それぞれの思いを乗せて、瀬戸内海から宮崎県沖を通過し、太平洋を一周する四国一周クルージングなどは、きっと船旅のよさを実感していただけるすばらしいクルージングコースになるのではと考えます。クルーズ船の誘致とあわせて、和歌山発着のクルージングプランも魅力的ではないかと思いますので、ぜひ御一考をお願いいたします。
 私、一度、少年の船という船がありまして、二階先生のお世話で、由良の三井造船で改装工事を―もともとは青函連絡船だったんですけども、それを買いまして、そこで改装工事をしたんですけども、そのこけら落としというか、地域の御坊、日高―当時は3区の皆さんでしたよね、皆さんお集まりいただいて、四国一周クルージングを計画したんであります。したんではありますが、そのとき、たまたま四国へ台風が上陸をいたしまして、結局、瀬戸内海で停泊してそのまままた由良港へ帰ってくるというようなコースだったんですけども、やはり瀬戸内を回るときに、当時、本州と四国をつなぐ橋の下をクルージングというか船でくぐったときは、やっぱり船内で一緒に行った人はみんな「おお」と言って、なかなか感動しておられました。
 そういうこともありますんで、ぜひ和歌山県の皆さんにも、そういう商工会とかいろんな方々に御協力をいただいて、和歌山県から出発して和歌山県に帰ってくる県民のためのクルージングというのもなかなかいいんではないかというのをひとつ提案させていただいて、質問を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。(拍手)
○議長(藤山将材君) 以上で、花田健吉君の質問が終了いたしました。

このページの先頭へ