平成29年12月 和歌山県議会定例会会議録 第6号(全文)


平成29年12月 和歌山県議会定例会会議録

第6号(全文)


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正しい表記は「人名等の正しい表記」をご覧ください。

平成29年12月
和歌山県議会定例会会議録
第6号
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議事日程 第6号
 平成29年12月18日(月曜日)
 午前10時開議
 第1 議案第165号及び議案第166号(委員長報告・同質疑・討論・表決)
 第2 議案第168号から議案第194号まで並びに報第6号(委員長報告・同質疑・討論・表決)
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会議に付した事件
 第1 議案第165号及び議案第166号(委員長報告・同質疑・討論・表決)
 第2 議員提出議案第1号(提出者説明・同質疑・委員会付託省略)
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出席議員(40人)
 1番 中西峰雄
 2番 秋月史成
 3番 立谷誠一
 4番 泉 正徳
 5番 前芝雅嗣
 7番 井出益弘
 8番 宇治田栄蔵
 9番 川畑哲哉
 10番 玉木久登
 11番 濱口太史
 12番 鈴木太雄
 13番 尾﨑太郎
 14番 藤山将材
 15番 尾崎要二
 16番 中村裕一
 17番 岩田弘彦
 18番 中本浩精
 19番 服部 一
 20番 山本茂博
 21番 冨安民浩
 22番 吉井和視
 23番 堀 龍雄
 24番 中 拓哉
 25番 岸本 健
 26番 森 礼子
 27番 谷 洋一
 28番 新島 雄
 29番 岩井弘次
 30番 多田純一
 31番 片桐章浩
 32番 藤本眞利子
 33番 浦口高典
 34番 山下直也
 35番 山田正彦
 36番 菅原博之
 37番 谷口和樹
 38番 奥村規子
 39番 雑賀光夫
 41番 坂本 登
 42番 長坂隆司
欠席議員(1人)
 6番 花田健吉
〔備考〕
 40番 欠員
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説明のため出席した者
 知事         仁坂吉伸
 副知事        下 宏
 知事室長       宮﨑 泉
 危機管理監      藤川 崇
 総務部長       浦上哲朗
 企画部長       髙瀨一郎
 環境生活部長     山田成紀
 福祉保健部長     山本等士
 商工観光労働部長   山西毅治
 農林水産部長     原 康雄
 県土整備部長     森戸義貴
 会計管理者      野田孝雄
 教育長        宮下和己
 公安委員会委員長   溝端莊悟
 警察本部長      宮沢忠孝
 人事委員会委員長   平田健正
 代表監査委員     江川和明
 選挙管理委員会委員長 小濱孝夫
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職務のため出席した事務局職員
 事務局長       田村公一
 次長         西原龍也
 議事課長       松山 博
 議事課副課長     武田 稔
 議事課議事班長    岩谷隆哉
 議事課主任      保田良春
 議事課主任      岸裏真延
 議事課主事      大森圭悟
 総務課長       糸川 徹
 政策調査課長     中平 博
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  午前10時0分開議
○議長(尾﨑太郎君) これより本日の会議を開きます。
 日程に先立ち、諸般の報告をいたします。
 監査委員から現金出納検査実施結果の報告がありました。お手元に配付しておりますので、御了承願います。
 この際、暫時休憩いたします。
  午前10時0分休憩
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  午前11時4分再開
○議長(尾﨑太郎君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 日程第1、前会から継続審査中の議案第165号平成28年度和歌山県歳入歳出決算の認定について及び議案第166号平成28年度和歌山県公営企業決算の認定についてを一括して議題とし、決算特別委員会委員長の報告を求めます。
 決算特別委員会委員長前芝雅嗣君。
  〔前芝雅嗣君、登壇〕(拍手)
○決算特別委員会委員長(前芝雅嗣君) 決算特別委員会における審査の経過並びに結果について、御報告申し上げます。
 当委員会は、9月定例会最終日の9月28日に設置され、同定例会に提出された議案第165号平成28年度和歌山県歳入歳出決算の認定について及び議案第166号平成28年度和歌山県公営企業決算の認定についてを閉会中の継続審査として付託されたものであります。
 委員会は、同定例会の閉会直後、議長により招集され、正副委員長の互選が行われ、委員長に私が、副委員長に泉正徳議員がそれぞれ選出されました。
 両議案の審査は、10月16日から10月18日までの3日間にわたって予算・決算特別委員会室において開催し、当局から説明を聴取した後、慎重に審査いたしました結果、議案第165号及び議案第166号は賛成多数をもって認定すべきものと決しました。
 次に、委員会での各委員の主な質疑項目を申し上げますと、こころの医療センター関係では、生活保護受給中患者の未払い治療費の回収について、訪問看護・こころの相談件数の増加と入院・外来患者の関係について、精神科クリニックの開設状況について、公営企業課関係では、海南市への給水について、御坊工業団地の土地の賃貸について、工業用水事業から土地造成事業への貸し付けについて、総括質疑関係では、県債残高の状況について、県税収入の減少について、福祉保健部関係では、県立医科大学の運営費交付金について、特定不妊治療費支援事業に係る結果の把握について、病床機能の分化・連携のための体制整備事業の内容について、農林水産部関係では、木質バイオマス発電所の取り組みについて、鳥獣害対策について、東牟婁地域における地域別新規就農者数が少ない要因について、教育委員会関係では、修学奨学金における昨今の経済状況を踏まえた償還指導について、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーの配置による不登校の減少について、不登校等総合対策に係る教員の資質向上策について、環境生活部関係では、ごみ総排出量の推移とごみの減量化に係る対応策について、和歌山県内のアスベスト使用の建築物数について、消費生活センターへの相談内容について、県土整備部関係では、県発注工事の紀北と紀南の落札率等の違いについて、県営住宅使用料の未収金額について、海南地区の水門の事業費について、商工観光労働部関係では、新エネルギーに係る地熱発電の現状と今後の取り組みについて、新規開発資金における創業の傾向について、和歌山県でしか行っていない事業について、公安委員会関係では、高齢者の運転免許証返納の状況と生活の質の低下防止について、インターネットでの中傷記事等の取り締まり状況について、インフラ整備に伴う他府県からの犯罪の流入と、これに対する対策について、企画部関係では、和歌山県内の携帯電話の不感地域に対する認識について、和歌山市内におけるコミュニティーバス導入の検討状況について、住宅新築資金の滞納額合計の推移と対応について、会計局関係では、各支出・給与関係事務の民間への業務委託について、知事室・監察査察課関係では、監察査察課の人員及び人件費について、監察査察制度の今後の体制について、「みなさんの声を県政に」推進事業における行政報告会への県民の参加者総数と意見の反映状況について、総務部関係では、夜間の災害時のためのサーチライトの整備について、災害用の新しい技術の配備等の検討と今日的な課題への対応について、住民基本台帳ネットワークシステムの県内市町村の利用状況についてであります。
 以上をもちまして、決算特別委員会の報告を終わります。何とぞ、適切な御決定をお願いいたします。(拍手)
○議長(尾﨑太郎君) 以上で、決算特別委員会委員長の報告が終わりました。
 これより委員長報告に対する質疑に入ります。
 質疑はありませんか。
  〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(尾﨑太郎君) 質疑なしと認めます。
 次に、討論に入ります。
 奥村規子さんから反対討論の通告がありますので、許可いたします。
 38番奥村規子さん。
  〔奥村規子君、登壇〕(拍手)
○奥村規子君 日本共産党県議団を代表して、議案第165号平成28年度和歌山県歳入歳出決算の認定について、及び議案第166号平成28年度和歌山県公営企業決算の認定についての決算認定2議案について、反対の立場から討論を行います。
 議案第165号は、平成28年度一般会計歳入歳出決算認定についてです。
 国民に生活悪化を押しつけてきたアベノミクスの経済対策から5年近く経ようとしています。この間、厚生労働省発表の賃金構造基本統計調査の和歌山県の年収状況を見ても、2016年の平均年収は435万2000円で、2012年の5年前と比べても、ふえるどころか少し減っています。1世帯当たりの家計消費も、09年と14年を比較すると年間19万円落ち込んでいます。04年と比べると、年間72万円も減っています。県税収入のほうも、前年度に比べ4.1%の減少となっています。
 県は、京奈和自動車道の整備、消防学校などの建てかえを行いました。一方で、紀の国わかやま国体・大会の終了に伴って開催経費の大幅減と、新行財政改革プランに基づいて財政健全化を推し進めましたが、県民の暮らしは依然として大変です。暮らしを応援し、中小企業、小規模企業の振興による内需拡大、地域経済の再生に県政を転換することが求められています。また、国体開催の翌年ということで、県民誰もがスポーツを楽しめる環境づくりに取り組めたかが問われるところです。
 決算規模及び収支は、一般会計歳入5540億円、歳出5457億円で約83億円の黒字となり、実質収支では約36億5000万円、実質単年度収支は黒字決算となっています。一方、県債残高は1兆329億円余りと毎年ふえ続けています。
 分野別にその内容を見ますと、まず社会保障の分野では、私たちが予算審議でも評価したように、第3子以降の保育料無料化の対象拡大や大学生等の進学給付制度新設などに取り組まれています。しかし、全体として見るならば、社会保障の安定財源確保を理由に、国は国民に対して消費税率の引き上げを求めてきたにもかかわらず、社会保障関係費を抑えています。県でも、行革で県民の暮らしを削っていることは問題です。
 県の社会保障費の伸びは、前年と比べ、わずか0.9%ふえただけです。県民は、介護保険料の値上げや軽度者の保険外し、生活保護基準の引き下げなどに苦しめられました。
 その中でも、子供医療費無料化への努力が市町村で広がっています。また、都道府県の制度としても広がる中で、県としての支援はおくれている状況です。
 国保の問題も深刻です。保険料の滞納は12%にも及んでいます。保険料の軽減措置など一定は図られていますが、払いたいけど払えないという声を聞きます。さらに負担の軽減を求めるものです。
 雇用や暮らしの問題では、県は、地方に仕事をつくり、安心して働けるようにするとして、創業支援や企業の地方移転、地方移住の推進、若い世代の経済的安定などに取り組んでいます。
 しかし、中小企業の経営環境は依然厳しく、倒産件数は前年度を上回り、91件となっています。中小企業の振興条例ができて4年ですが、制度融資が最も多く、不用額も210億円余りあります。本当に支援を必要とする中小企業への支援はさらに必要です。中小企業振興条例に基づく支援強化のためには、住宅・店舗リフォームの創設などの直接支援を行っていくことが大切です。しかし、県は、企業立地促進対策助成事業には17社7億6000万円余りも補助し、優遇しています。地域に根差した中小企業の振興・支援策を進めるべきです。
 次に、農業の分野では、中山間地の多い和歌山県は、国が推進する強い農業、稼げる農業を追随する施策だけでは、県の農業は立ち行かなくなります。地域農村で暮らせる農業としての支援が必要です。
 教育の分野では、国の学力テストに加えて県独自の学力テストが続けられました。テストの順位を競うテスト漬けはやめるべきです。小学校2年生から3年生になるときに、少人数学級編制ができなくなるケースが依然としてあります。定数内講師も507人が残されたままになっています。
 公共事業の分野では、災害復旧や防災、生活のために必要な道路などがありますが、その一方では、過大な需要予測による港湾整備など、不要不急の大型公共事業を続けてきました。今後、人口減少社会になり、労働人口も自動車保有台数も減る中で、過大な需要予測による大型公共事業は認められません。これからの公共事業は、開発型の大型公共事業ではなくて、維持管理、老朽化対策など、生活密着型に切りかえることが必要です。
 中小企業振興資金特別会計の収入未済額のほとんどが、同和行政のゆがみによる中小企業高度化資金です。その延滞額は、依然として85億円以上に上っています。
 さらに、黒字決算と言っていますが、その裏で新行財政改革プランで職員定数が大幅に削減されています。職員の残業がふえ、災害への対応は大変です。
 こうしたことから、議案第165号、決算の認定議案には賛成できません。
 次に、議案第166号平成28年度和歌山県公営企業決算の認定については、土地造成事業会計では、起債の償還残高が57億9100万円となっています。毎年繰り入れられている1億5700万円の一般会計からの補填が膨らむことを懸念するものです。
 工業用水道会計は黒字ですが、設備の老朽化が大変心配です。
 また、県財政が抱える爆弾とも言えるコスモパーク加太の債務保証問題があります。その中には、土地開発公社から1平米581円で借りた土地を20億円かけて造成し、カゴメ菜園に1平米100円で貸すという破格のスキームで、平成28年度も6億465万円を支出しています。
 多額の国直轄事業負担金が県財政への大きな負担にもなっています。国に対して、その廃止、軽減を要求していってもらいたいと考えるものです。
 以上、決算関係議案への反対討論といたします。(拍手)
○議長(尾﨑太郎君) 以上で、討論を終結いたします。
 これより採決に入ります。
 議案第165号平成28年度和歌山県歳入歳出決算の認定について及び議案第166号平成28年度和歌山県公営企業決算の認定についてを一括して採決いたします。
 本決算に対する委員長報告は、いずれも認定であります。
 本決算をいずれも委員長報告のとおり決することに賛成の諸君は、御起立願います。
  〔賛成者起立〕
○議長(尾﨑太郎君) 起立多数であります。よって、本決算はいずれも認定することに決定いたしました。
 この際、報告いたします。
 議員提出議案の提出がありました。
 お諮りいたします。議員提出議案第1号を本日の日程に追加し、これより直ちに議題といたしたいと思います。これに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(尾﨑太郎君) 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決定いたしました。
 議員提出議案第1号和歌山県手話言語条例を議題といたします。
 議案は、お手元に配付しております。
 まず、提出者の説明を求めます。
 26番森 礼子さん。
  〔森 礼子君、登壇〕
○森 礼子君 議員提出議案、和歌山県手話言語条例について、提案理由及びその趣旨を提案者を代表して御説明いたします。
 和歌山県議会では、平成26年6月、法整備を要求する手話言語法制定を求める意見書を全会一致で可決し、国に提出いたしました。この意見書は、手話が音声言語と対等な言語であることを国民に広め、聞こえない子供が手話を身につけ、手話で学べ、自由に手話が使える環境を整備し、さらには手話を言語として普及、研究できる環境を整備することを国として実現する必要があるとして、法整備を求めたものであります。
 手話は言語であり、そして聾者の命であるとの聾者の熱い思いを受け、自由民主党県議団では、法整備がなされない中、県としても取り組む必要があると考え、手話言語条例制定に係る検討会を設置し、条例を作成いたしました。
 上程に当たっては、他の会派からも御賛同をいただいたところであります。
 手話は言語であり、単に日本語をジェスチャーに置きかえたものではありません。日本語と異なる文法を持った言語であり、このような理解がないと意思疎通がうまくいかない場合があります。この条例では、手話が言語であるとの認識に基づき、手話の普及及び習得の機会の確保に関する必要な事項を定めるところにより、聾者と聾者以外の方が共生することのできる地域社会を実現することを目的としており、前文では手話に関する歴史にも触れております。
 基本理念としては、手話の普及は、手話が独自の言語体系を有する文化的所産であるという基本的認識のもとに行わなければならないこと、また、聾者の意思疎通を行う権利を尊重して、聾者と聾者以外の者が相互に人格と個性を尊重し合いながら共生することを基本に行わなければならないということを掲げております。
 この基本理念にのっとり、県の責務として、手話の普及や手話を使用しやすい環境整備を行うこと、また、事業者や県民の役割として、手話の使用に関する配慮や県の施策への協力などを規定しております。このほか、障害者計画において必要な施策を定め、推進すること、聾者が乳幼児期から手話を習得できるよう、その機会の確保に努めること、県民が手話を学習できるよう、その機会の確保に努めること、手話により県政の情報発信や災害時の意思疎通に努めることを定めております。また、手話通訳者の確保、養成に関すること、学校における手話の普及に関すること、事業者が行う取り組みに関する支援に関することなども規定しております。
 県当局においては、この条例の制定を契機として、なお一層、手話に対する理解の普及啓発等を行うとともに、障害者差別の解消と障害者施策の推進に取り組んでいただきたいと考えております。
 議員各位におかれましては、この条例の趣旨に御理解、御賛同賜りますようよろしくお願い申し上げ、提案理由の説明といたします。どうもありがとうございました。
○議長(尾﨑太郎君) 以上で、提出者の説明が終わりました。
 これより質疑に入ります。
 本案について質疑はありませんか。
  〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(尾﨑太郎君) 質疑なしと認めます。
 お諮りいたします。本案については、委員会付託を省略いたしたいと思います。これに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(尾﨑太郎君) 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決定いたしました。
 お諮りいたします。都合により、残りの日程は明日に譲ることにいたしたいと思います。これに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(尾﨑太郎君) 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決定いたしました。
 本日は、これをもって散会いたします。
  午前11時25分散会

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