平成29年6月 和歌山県議会定例会会議録 第4号(岩田弘彦議員の質疑及び一般質問)


平成29年6月 和歌山県議会定例会会議録

第4号(岩田弘彦議員の質疑及び一般質問)


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  午前10時0分開議
○議長(尾﨑太郎君) これより本日の会議を開きます。
 日程第1、議案第128号から議案第141号まで、並びに知事専決処分報告報第1号から第5号までを一括して議題とし、議案等に対する質疑を行い、あわせて日程第2、一般質問を行います。
 17番岩田弘彦君。
  〔岩田弘彦君、登壇〕(拍手)
○岩田弘彦君 おはようございます。
 議長のお許しをただいまいただきましたので、早速、一般質問をさせていただきます。
 今回の質問は、大項目2問、全て一問一答方式にてよろしくお願いいたします。
 大項目1番、サイクリング王国わかやまの実現に向けてであります。
 今議会における県政の最近の動きにおいて、3月に開催しました「わかやまサイクリングフェスタ2017」では、国内外の参加者から、本県のサイクリング環境に対して大変高い評価をいただきました。さらに、「安全性と快適性の向上を図りつつ、サイクリング王国わかやまとして、国内外に向け広くPRしてまいります」と知事がおっしゃっておられました。
 また、本年5月には、国民の健康を増進、環境への負荷の軽減、災害時における交通機能の維持、自動車への依存の程度を低減し、交通混雑の緩和などを図るため、自転車活用推進法が施行され、基本方針に即した推進目標及び法制上、財政上の措置を定めた計画(自転車活用推進計画)を国において策定予定とお聞きしております。
 私は、単なる移動手段でありました自転車が、新たな自転車文化の到来を感じております。また、自転車の活用となれば、和歌山県の持つ、いわゆるポテンシャル、潜在能力は非常に高いものが私はあると思います。今、追い風が吹いていると思います。サイクリング王国わかやまの実現に向けては、全県民総力をもって取り組むに値すると私は考えております。
 そのことから、以下何点か質問をいたします。
 1番、まずは、今年度から始まる新長期総合計画に位置づけていますサイクリング王国わかやまの実現に向けて、目標も含めて知事の思いをお伺いいたします。
○議長(尾﨑太郎君) ただいまの岩田弘彦君の質問に対する答弁を求めます。
 知事仁坂吉伸君。
  〔仁坂吉伸君、登壇〕
○知事(仁坂吉伸君) サイクリングの全国的な状況は、最近ちょっと脚光を浴びております、しまなみ海道の自転車通行量が3年で倍増したり、琵琶湖を一周するサイクリングコースであるビワイチの体験者数も前年比約138%となるなど、サイクリングブームは依然として高い状態であります。
 本県でもこういうブームに乗じて、川、山、海のすばらしい景観はもちろんのこと、起伏の激しい変化に富んだ、サイクリストにとっては魅力的な約800キロのサイクリングロードを整備しているところであります。特に本県のサイクリングロードは、2大聖地である世界遺産、高野山・熊野エリアを含め、全市町村を網羅した、月並みな言葉でございますけれども、サイクリング王国わかやまと言えるようなもんだと確信しております。
 この魅力的なサイクリングロードに、国の内外からたくさんのサイクリングを楽しむお客様にお越しいただきたいと考えておりまして、最近の健康ブームに合わせて、昼間のサイクリングで疲れた体を温泉で癒やし、本県のおいしい食を味わっていただくといった、心身ともにリフレッシュできる旅の楽しみ方なども提案をどんどんしてまいりたいと考えております。
 また、サイクリストの中には高価なロードバイクに乗る国内外の富裕層も多く、そういった時間やお金に余裕がある方々には、サイクリングと旅を組み合わせて、特に長く滞在していただけるものと期待しております。
 いずれにいたしましても、本県がサイクリングに適したすばらしい魅力を持っているということを国内外に情報発信することで、新しい層のお客様にも県内くまなく周遊していただき、消費拡大や地域活性化を図り、全国に誇れるサイクリング王国わかやまの地位を築いてまいりたいと考えております。
○議長(尾﨑太郎君) 岩田弘彦君。
  〔岩田弘彦君、登壇〕
○岩田弘彦君 全国に誇れるサイクリング王国わかやまとしての地位を築くということで、もうそれだけの勢いの答弁をいただきましたら、私も一生懸命頑張って、そうなるようにいきたいと思っておりますので、その方向性のもと、2番から何点か質問さしていただきます。
 (2)サイクリング王国わかやまとしての発信についてであります。
 サイクリングといえばサイクリング王国わかやまと認知し、和歌山県にお越しいただくためには、まず県内外にアピールすることが大切やと考えております。サイクリングイベントの定期開催が重要であるのはもちろんのことでありますが、と同時に、地域資源と組み合わせたモデルコースの提案、ツアー商品の造成並びにPR、そして、県内サイクリング観光映像コンテンツの配信、全国に向けたプロモーション、サイクリストに人気の旅行先にランクインするなど、いろんなことが考えられますが、取り組みの現状と今後について、商工観光労働部長にお伺いします。
○議長(尾﨑太郎君) 商工観光労働部長山西毅治君。
  〔山西毅治君、登壇〕
○商工観光労働部長(山西毅治君) サイクリング王国わかやまをブランド化するためには、サイクリング愛好者やこれから始めようとする初心者、女性サイクリストなど、幅広いターゲットにリーチできるよう、雑誌、ウエブ、映像等の媒体を駆使した戦略的な情報発信が重要と考えております。
 具体的には、本年7月から、全国JR主要駅約1000カ所にPRポスターを掲出いたします。このほかにも、サイクリング専門誌等への掲載、さらに、サイクリング王国わかやまを広く国内外に発信するため、有名バイクメーカーとタイアップし、和歌山でのサイクリングのすばらしさを実現した映像を制作するほか、メディアや情報発信機能を持つ自転車小売店を対象にファムツアーを実施してまいります。
 情報発信に加えて、お越しいただいたお客様に対してきめ細やかな受け入れ体制の整備を行うことも重要と考えており、今後、サイクリストが安心して滞在できる宿泊施設等のさらなる拡充とともに、温泉、グルメなどを盛り込んだお客様がわくわくするようなサイクリングコースの設定について、地域等へ積極的に働きかけてまいります。
 これら情報発信と受け入れ環境の整備に加え、旅行会社や宿泊予約サイト等への旅行商品化の取り組みを総合的に推進することで、近い将来、サイクリストに人気の旅行先に選ばれることを目指してまいります。
○議長(尾﨑太郎君) 岩田弘彦君。
  〔岩田弘彦君、登壇〕
○岩田弘彦君 いろいろな積極的な取り組み、ありがとうございます。ぜひとも、旅行先の人気サイトでベストテン、トップに上っていただきますようによろしくお願いいたします。
 それでは、次に行きます。
 (3)おもてなし体制の充実についてであります。
 本年5月25日木曜日に、自転車振興策の調査研究のために愛媛県に行ってまいりました。愛媛県では、受け入れ環境整備の1つとして、サイクルオアシスの整備に取り組んでおりました。
 また、「日本経済新聞」6月15日木曜日の紙面においては、「関西の自治体が相次ぎ自転車を活用した地域振興策を打ち出している」とし、関西各府県の取り組みが紹介されておりました。その中でも和歌山県は、自転車利用者向けの拠点、サイクルステーションの整備が評価されておりまして、取り上げられておりました。
 和歌山県にお越しいただくサイクリストが気楽に立ち寄って休憩したり、情報収集したり、皆さんとの交流やおもてなしを通じて、また来たい、そう思ってもらえるような場を提供することは必要不可欠であります。情報の中でも地元しか知らないような情報は、非常に喜ばれるそうであります。
 本県が整備しているサイクリングステーションの現状と、サイクリストの利便性の向上のための今後の取り組みについて、企画部長にお伺いします。
○議長(尾﨑太郎君) 企画部長髙瀨一郎君。
  〔髙瀨一郎君、登壇〕
○企画部長(髙瀨一郎君) サイクルステーションの現状につきましては、昨年度、全県で68カ所設置し、トイレやスポーツサイクル用の空気入れ、自転車工具の貸し出しや自転車用ラックを配置してきたところでございます。
 今後は、空気入れを備えつけ、トイレの貸し出し等、サイクリストのおもてなしに協力いただける飲食店や物販店などの民間事業者等をサイクルステーションとして登録し、全県で拡充していく予定でございます。
 また、さらにサイクリストの利便性向上を図るため、最寄りの自転車店やサイクルステーションの場所、観光スポットなど、県内に訪れたサイクリストが欲しい情報を手に入れられるサイトの作成に現在取り組んでいるところでございます。
○議長(尾﨑太郎君) 岩田弘彦君。
  〔岩田弘彦君、登壇〕
○岩田弘彦君 今後とも、「やっぱり和歌山に来てよかったよ」、「また来たいよ」って言ってもらえるようによろしくお願いいたします。
 それでは、(4)サイクルトレインについてであります。
 愛媛県では取り組みの1つとして、サイクルトレインにも取り組んでおりました。サイクルトレインは、自転車を鉄道車両内に輪行状態ではなく解体せずに持ち込むことができるサービスのことのようであります。
 本年5月施行の自転車活用推進法では、公共交通関係事業者の責務として、自転車と公共交通機関との連携の促進等に努め、国、地方公共団体が実施する自転車活用の推進に関する施策に協力するよう努めるとなっております。
 四国地方では、団体臨時列車方式で期間限定、土日祝限定で運行されているようであります。
 サイクリング王国わかやまといたしまして、サイクルトレインの運行について今後どのように考えているのか、企画部長にお伺いします。
○議長(尾﨑太郎君) 企画部長。
  〔髙瀨一郎君、登壇〕
○企画部長(髙瀨一郎君) 和歌山県内でのサイクルトレインの取り組みについては、地域のサイクリングイベントなどで実施されており、県主催では、平成27年度にサイクリングイベント「紀の川“ぐるっと”グルメライド2016」を開催し、JR和歌山線の田井ノ瀬駅から高野口駅間のサイクルトレインを実施いたしました。
 今後も、イベント等での活用のほか、先進地域での活用の状況を踏まえ、鉄道事業者に働きかけを行ってまいります。
○議長(尾﨑太郎君) 岩田弘彦君。
  〔岩田弘彦君、登壇〕
○岩田弘彦君 相手さんのあることでございますので、相手さんと協議してということになると思うんですけど、1つ思うことがございまして、やっぱりサイクルトレインが走っているかいないか。毎日ではなくていいんですよ。都度、都度、走っているか走っていないかというのが、今後のサイクリングを推進している県であるかないかの──目立ちますんでね、そのように思いますので、相手のあることでございますが、頑張っていただいて、なるべく1本でも機会があったら多く走らしていただきますようによろしくお願いします。
 次、(5)であります。県内の健康づくりを目的とした自転車利用についてであります。
 サイクリング王国わかやまの実現には、県内の自転車利用の推進が私は重要やと考えます。県内の自転車利用が進めば、県民の健康増進を初め、環境への負荷の軽減、災害時における交通の機能維持、自動車への依存程度の低減で交通混雑が緩和するなど、多様な効果が期待されると思います。また、地元に自転車を利用される方がふえれば、地域における自転車に対する意識が向上するとともに、やっぱり和歌山県に訪れていただいたサイクリストに対するおもてなしの心も向上するんではないでしょうか。自転車を愛する県には自転車を愛する人が集まると考えるのが自然だと思います。
 自転車利用の推進においてはさまざまな観点からの取り組みが考えられると思いますが、最近、NHKのBSプレミアムの番組「にっぽん縦断こころ旅」、これがアクティブシニアを中心に人気があるようでございます。火野正平さん(68歳)が単にサイクリングで全国各地をめぐるだけの番組なんですが、それが結構アクティブシニア世代に人気があるんです。この影響もありまして、特にアクティブシニアの方々がサイクリングを通じて生涯の生きがいの実感や健康づくりに取り組まれているようであります。
 本県の平均寿命は、男女とも年々延びていますが、全国レベルでは下位の状況で、特に女性はワースト3位となっております。さらに、健康寿命についても、全国順位は中位にあり、上位にはほど遠い状況にあることから、健康寿命への原則である運動が重要と考えます。また、自転車活用推進法の大きな目的の1つに、国民の健康増進があります。
 そこで、法の設置を契機に、自転車利用で健康づくりに取り組んではどうでしょうか。健康づくりを目的とした自転車利用について、県民の健康づくりの観点から福祉保健部長にお伺いします。
○議長(尾﨑太郎君) 福祉保健部長山本等士君。
  〔山本等士君、登壇〕
○福祉保健部長(山本等士君) 生活習慣病の予防には、サイクリングを初め、適度な運動を習慣的に実施することが効果的であることから、県では、本年10月から「みんなで実践!健康づくり運動ポイント事業」を実施することとしております。
 この事業では、サイクリングなどの運動を県民1人が1日に30分以上行った場合、所属自治会に1ポイントが加算されるなど、その年間獲得ポイントの多い自治会を表彰する仕組みとなっております。
 今後、県民が日常生活の中で自転車を気軽に利用するなど、楽しく継続できる健康づくり運動を推進し、健康長寿日本一わかやまを実現してまいります。
○議長(尾﨑太郎君) 岩田弘彦君。
  〔岩田弘彦君、登壇〕
○岩田弘彦君 今回は自転車で健康づくりということで、おっしゃったとおりに、やっぱり気楽に楽しく、継続できそうなのは自転車利用が一番ええん違うかなと。私の周りでも、運動せんなん、運動せんなんという気持ちはどえらい出るんですけど、いざ運動するって、じゃあ、ほんなら走るのか何とかなといったときに、もうそれやったら日ごろ自動車で買い物に行ってるところを、ママチャリでもいいですから、ちょっと自転車で買い物行ってみたらとかね、そういう気楽な乗りがいいと思いますので、健康づくりに自転車を利用していただいて、進めていただきますようによろしくお願いします。
 次、(6)レンタサイクルの仕組みについてであります。
 これにつきましては、参考資料を配付ということで議長のお許しをいただいておりますんで、地図のほうを配らしていただいております。
 これ、しまなみ海道サイクリングロードです。表裏になっておりまして、縦にひっくり返してもらうとつながるということになってます。片方は愛媛県、片方は向かい側の広島県ということで、見ながらお話を聞いていただけたらと思います。
 本年5月25日木曜日に、しまなみ海道サイクリングロードの調査研究に行ってまいりました。しまなみ海道サイクリングロードは、愛媛県今治市から瀬戸内海の島々をつなぎ、広島県尾道市までの約70キロで、自転車専用道と一般道の組み合わせであります。
 今治市サイクリングターミナル・サンライズ糸山、これは市の施設で指定管理ということで、そこのレンタサイクルターミナル、そこへお邪魔いたしました。お話を聞きますと、このサイクリングロードにはレンタサイクルターミナルが15カ所、大体、市民センター、港湾施設、観光案内所、道の駅、駅、市役所などにあるとのことでありました。この指定管理者の方にお話を聞くと、幾つかのところをここの指定管理者が管理されておるということでございました。
 レンタサイクルの仕組みは、どのターミナルで借りても、どのターミナルに返却してもいいというのが基本で、ただ、電動アシスト自転車、タンデム自転車は貸し出しターミナルへ必ず返すことってなっておりました。
 私は、クロスバイク電動アシストつき、1日1500円プラス保証料1000円を選びました。保証料は、貸し出しターミナルまたは貸し出しターミナルと同じ島内のターミナルへ自転車を返却した場合、保証料を返却するということでございました。
 サンライズ糸山から次のターミナルである道の駅よしうみいきいき館まで片道約7キロを往復し、楽しく14キロを体験しました。平日の木曜日、午後2時からの走行開始でしたので走行中に出会う方は少ないと思っていましたが、予想に反し、多くの方と対面いたしました。修学旅行生のような集団にも出会いました。特に驚いたのが、修学旅行生のような集団を除けば、外国人の方がほとんどに感じました。自転車については、ほとんどがレンタサイクルのようでありました。外国人の方は、ほとんどがシティーサイクル──通称ママチャリ──で、前のかごに荷物を積んで走行しているのが印象的でありました。
 そこで、よく考えてみますと、このレンタサイクルの仕組みがなければ、私自身この場に来ていないわけであります。また、出会ったほとんどの方はレンタサイクルでしたので、このレンタサイクルの仕組みがなければ、私が訪れたときには地元の島関係者以外はいないわけであります。
 愛媛県庁の自転車新文化推進室にお聞きしますと、しまなみ海道のレンタサイクル貸出台数は、平成22年度の年間4万8178台から、昨年であります平成28年度で年間14万1205台、約3倍の増加とのことでした。新たな自転車文化の到来ですから、サイクリスト層は年々増加傾向にあります。と同時に、その予備軍と思われる層はもっと大きいんではないでしょうか。
 また、自分の自転車を飛行機に乗せて和歌山県にお越しいただける外国人の方は少ないんではないかな、その心配をしております。その予備軍と思われる層の皆様にも、外国の皆様にも、サイクリング王国わかやまにお越しいただき、新たな観光振興につなげるためにも、一例を挙げますと、以前の予算委員会でも提案さしてもらったんですが、私の地元、橋本市でしたら、南海高野線に乗って難波から電車で来て、橋本の駅で自転車を借りて、紀の川の自転車道をずっと下ってくる。下りは楽です。で、和歌山市に来ます。和歌山市のお城とかめぐってもらって、そこで自転車を返して、また電車に乗っていただいて紀南のほうに移動して、言えば熊野三山めぐり、またそこで自転車借りて回ってもうて、そういういろんな組み合わせができるん違うかな、期待が大きいんではないかなと思います。
 全国、世界に注目されるような、どこで借りても、どこに返却してもいい、広域のレンタサイクルを和歌山県なりに構築してはどうでしょうか。商工観光労働部長にお伺いします。
○議長(尾﨑太郎君) 商工観光労働部長。
  〔山西毅治君、登壇〕
○商工観光労働部長(山西毅治君) サイクリング目的で来県されるお客様がふえている中、レンタサイクルの相互返却の仕組みづくりにつきましては、お客様の利便性を高めるためにも必要と認識しております。
 県内のレンタサイクル施設は、平成29年5月現在で43カ所ございます。相互に返却を行うなど連携をして取り組んでいる地域もございますので、今後、全県的な連携を見据えて関係団体等に働きかけを行ってまいります。
○議長(尾﨑太郎君) 岩田弘彦君。
  〔岩田弘彦君、登壇〕
○岩田弘彦君 今、もう既にそのレンタサイクルをやられてるところが43カ所ということですんで、民間で頑張っていただいてるということなんですけど、それを上手につないでいって、働きかけということで、全県的に行うということで、これはありがとうございます。
 ただ、上手に働きかけをしただけで、このしまなみ海道のサイクリングロードのレンタサイクルの仕組みはできていません。市の施設にレンタサイクルのところをつけて、それ全体を指定管理をするとか、そういうふうな1つのまとまりの中でやってると思うんで、これは先の話になると思うんで、一番ええのは、民間の皆さんが集まってみんなでやろうというのが一番ええと思います。できたら、民間の皆さんがやろうという思いにさしていただいて、そこを応援するという形をとっていただけたら、持続可能になったらええんではないかなって私は思っておりますので、その第1弾として働きかけのほうをよろしくお願いいたします。
 次に行きます。(7)タンデム自転車の走行についてであります。
 このことにつきましては、委員会のほうで以前、長坂議員のほうからも提言があったと思うんですが、タンデム自転車とは、2以上の乗車装置及びペダル装置が縦列に設けられた自転車のことです。難しく言うとこうなるそうであります。
 タンデム自転車は、現在、和歌山県では自転車専用道路及び自転車歩行者専用道路は通行できますが、一般公道は通行することができません。全国的には、2人で息を合わせてペダルをこぐが、後部座席の人はハンドル操作が必要ないため、障害のある方が楽しめます。このことから、社会参加の促進、共生社会の促進という大きな利点があること、次に、パラリンピックの競技種目になっていること、一般道を走れる府県では、海外からの観光客や障害のある方と健常者、カップルなどが一緒にサイクリングを楽しんでいるなど、観光誘客に非常に効果があることなどから、公道走行を認める自治体が年々増加しております。現在、大阪府、京都府、兵庫県、愛媛県、広島県、佐賀県など16府県になっております。
 心配事がありまして、和歌山県に行かなくても、お隣の大阪府で自由に楽しめるからというようなことを思われるんではないかと私も心配しておるところでございますが、佐賀県の事例によりますと、タンデム自転車に関する提案を受けた佐賀県警は、その後の試走により公道走行に問題がないと判断、同年、道路交通法施行細則の改正を経て、翌月よりタンデム自転車の公道走行が可能になったそうであります。
 タンデム自転車の安全性能の向上、そして本年5月の自転車活用推進法の施行、サイクリング王国わかやまを目指す県として、近隣府県を初め全国の状況、全長約800キロのサイクリングロードの整備を推進している本県において走行可能なのは約40キロであることなどを総合的に考慮して、タンデム自転車に関する道路交通法施行細則の改正を行ってはどうでしょうか。警察本部長にお伺いします。
○議長(尾﨑太郎君) 警察本部長宮沢忠孝君。
  〔宮沢忠孝君、登壇〕
○警察本部長(宮沢忠孝君) タンデム自転車の走行についてですが、本県では、平成22年12月14日に和歌山県道路交通法施行細則を改正し、それまで全ての道路において走行ができないこととされていたタンデム自転車については、平成23年1月1日以降、自転車専用道路及び自転車歩行者専用道路において走行できることとなっています。
 自転車専用道路等は、県、市町村など道路管理者が指定しており、平成29年4月末現在、県内でタンデム自転車の走行可能な自転車専用道路等は、有田川町の旧有田鉄道跡地に整備されている町道明王寺庄線約5.2キロメートル、和歌山市から橋本市の紀の川に沿って整備されている県道紀の川自転車道線約29キロメートル、紀の川市桃山町から貴志川町の紀の川から貴志川に沿って整備されている県道貴志川自転車道線約5キロメートルの3路線となっております。
 タンデム自転車の特性として、一般公道を走行すると歩行者や車両等との関係から道路における危険を生じさせるおそれがあるとの理由から、現在、自転車専用道路、自転車歩行者専用道路のみを走行可能としております。
 一方、全国では、議員御指摘のとおり、条件つきで一般公道を走行可能としている府県が、隣接する大阪府も含め16府県ございますので、今後、全国的な状況やタンデム自転車の安全性、利用状況等を総合的に考慮しながら、道路交通法施行細則の改正について精力的に検討してまいります。
○議長(尾﨑太郎君) 岩田弘彦君。
  〔岩田弘彦君、登壇〕
○岩田弘彦君 これにつきましては、いろいろやっぱり検討していただかないと、今すぐどうこうという話は難しいと思いますので、いろんな面から検討していただきたいんですが、1つお願いがあるのは、先ほど言わしていただいた、私も勇気を持って議場で取り上げさしていただいてるんですが、それには大きな理由がありますよ。だから、安全性が向上してる、自転車の活用推進法がことしから施行された、サイクリング王国わかやまを目指す、近隣府県、全国的にもふえてきている、800キロのサイクリングロードの中で今走行できるのは40キロである、この5つの条件がそろってんのは今年度やと思います。
 サイクリング王国わかやま、もうことしから長計始まってますんで、進んでいくと。自転車活用推進法も進んでいく。じゃ、ほんな今度、いつのタイミングで──もしですよ、もし改正するとしたら、改正する理由、やっぱり要ると思うんで、タイミングもあると思うんでね。僕は何で今回提案さしていただいたというたら、今年度が一番、どっちにするにしてでも検討されるということですんで、タイミング的には今年度かなあと思っておりますので、どうか積極的な検討をいただきまして、改正のほうに向かっていただきますようよろしくお願いいたします。
 次に、(8)推進体制についてであります。
 愛媛県では、サイクリングパラダイスえひめの実現に向けて、県庁に自転車新文化推進室を創設して取り組んでおりました。また、県・市町連携推進本部を設置し、官民連携組織・愛媛県自転車新文化推進協会を設立し、民間応援組織サイクリング・パラダイスえひめ推進会議を立ち上げ、愛媛県自転車新文化推進基金の設置を行い、推進体制の強化を図っていました。
 本県においても、全国に誇れるサイクリング王国、その地位を築くため、そして自転車活用推進法の動向も踏まえましてさらに推進体制を強化する必要があると考えますが、推進体制の強化について、県土整備部長にお伺いします。
○議長(尾﨑太郎君) 県土整備部長森戸義貴君。
  〔森戸義貴君、登壇〕
○県土整備部長(森戸義貴君) 自転車施策の推進体制についてお尋ねを頂戴いたしました。
 自転車施策の推進体制につきましては、自転車活用推進法が平成28年12月に議員立法により成立し、本年5月に施行されており、その基本方針には、自転車専用道路・通行帯等の整備、良質な自転車の供給体制の整備、交通安全に係る教育及び啓発、国民の健康保持増進など、さまざまな行政分野にわたる項目が挙げられております。
 また、この法律では、さきの基本方針に即して目標及び講ずべき必要な措置等を定めた推進計画を閣議決定で定めると規定しており、国土交通大臣を本部長とした自転車活用推進本部が設置されるとともに、その案の作成などの事務を行うため、本部事務局も国土交通省内に設置されたところでございます。
 一方、各都道府県、市区町村は、区域の実情に応じた自転車活用推進計画を定めるよう努めることとされており、和歌山県といたしましても、国の推進計画策定に係る動向に注視し、自転車施策推進の体制について、庁内でもその検討を進める必要があると考えてございます。
 今後とも、自転車施策の推進のため、庁内各課や市町村、関係機関や民間団体とより一層連携を強化の上、自転車の活用を総合的かつ計画的に推進してまいりたいと考えてございます。
○議長(尾﨑太郎君) 岩田弘彦君。
  〔岩田弘彦君、登壇〕
○岩田弘彦君 ありがとうございます。積極的にお取り組みいただきますように。
 今回、愛媛県の具体的な事例を出さしてもうたんですけど、愛媛県は愛媛県です。うちはうちとしてのやり方をやっていただいたらいいんですが、何かといろいろ、スマガツオの話もあるし、ミカンの話もあるし、いろいろあるんで、何かと切磋琢磨している県ですが、私としたら、愛媛県もすばらしいけど、和歌山もっとすばらしいって思うてますんで、どうかよろしくお願いいたします。
 大項目2番、広域ネットワークについて質問さしていただきます。
 (1)(仮称)京奈和自転車道計画についてであります。
 多くの歴史、自然、観光資源などを有する京都府、奈良県、和歌山県が連携し、観光地などの拠点施設を結ぶ広域自転車道を整備するとともに、サイクリングマップの作成などPRを行うことにより、府県内外から誘客を促進し、自転車をツールとした観光振興や地域活性化を図ることを目的に、広域連携事業として、京都、奈良、和歌山における自転車を活用した広域観光活性化計画を進めていると聞いております。
 私の地元、橋本市──特に私は東のほうに住んでおるんですが──はもう奈良県の県境であります。その奈良県の県境あたりには紀の川の両岸に、一方は万葉人が往来した飛び越え石の里、もう一方は中将姫、あじさい園の里があるんです。この両園とも──飛び越え石の里は真土地区になるんですが、もう一方の中将姫あじさい園の里は恋野地区、プロ野球の筒香選手のふるさとであります。もう1個、溝端淳平君もこの恋野出身であります。
 知事はよく御存じやと思いますが、ここの両区の皆さんは、僕はすばらしいと思うのは、自分たちの観光資源を磨き上げて、自分たちでやっていこうという勢いがすごいんです。だから、僕は、すばらしい地域力を両方持ってる。今まで、サイクリングロードも和歌山は先行してるようですので、ここでとまってしまっていたんで、奈良のほうにはつながりにくかったやつが、今度これができますと、まあいうたら私、期待してんのは、奈良県から和歌山県の玄関になるで、皆さん、もっと頑張ろうよと、こういうふうになったら、自分たちでやるんですから、この地域の皆さんは、その気持ちがどえらい盛り上がると思うんで、私はやっぱりこの計画がよりすばらしいようになっていただけたらなあと思っております。
 まだ仮称だそうでありますが、(仮称)京奈和自動車道計画の推進について、県土整備部長にお伺いします。
○議長(尾﨑太郎君) 県土整備部長。
  〔森戸義貴君、登壇〕
○県土整備部長(森戸義貴君) (仮称)京奈和自転車道計画についてお尋ねを頂戴いたしました。
 (仮称)京奈和自転車道につきましては、京都府、奈良県、和歌山県が連携し、歴史、自然観光資源などの観光名所をめぐり、京都市の嵐山から和歌山市の和歌山港に至る延長約180キロメートルの広域的な自転車道計画でございます。
 本県におきましては、この自転車道の一部を構成するものとして、川のルートである約60キロメートルの紀の川自転車道線において、紀の川河川敷を利用した自転車専用道路の整備を進めてございます。これに引き続き、奈良県域では、全長約75キロメートルの大和青垣吉野川自転車道線において順次整備が進められてございます。また、京都府域でも、全長約45キロメートルの京都八幡木津自転車道線において順次整備が進められてございます。さらに、これらの府県境部を一体的につなぐよう、各府県が鋭意取り組むこととしているところでございます。
 今後、(仮称)京奈和自転車道が早期に整備され、自転車をツールとした高野山や吉野などの世界遺産を含めた観光振興や地域活性化に大きな効果をもたらすよう、各府県が連携して取り組んでまいります。
○議長(尾﨑太郎君) 岩田弘彦君。
  〔岩田弘彦君、登壇〕
○岩田弘彦君 積極的に連携してよろしくお願いします。
 もう1つあるのは、今おっしゃっていただいたように、すごくうれしかったんですが、紀の川で──私たちのところは高野山の麓です。紀の川をずうっと通っていきますと、吉野、紀の川のそばにありますので、そこがうまく連携できたら。私が思ってんのは、奈良の人に和歌山に来てもらう戦略でございます。それを地元の人と「玄関やさかい、頑張ろうな」とやっていきたいと思っておりますので、どうかよろしくお願いいたします。
 (2)大阪橋本道路府県境部の現状と見通しについてであります。
 これにつきましては、私が県会議員に──選挙のときにいつも言うとんですけど、この道の進捗をチェックするということで公約で来ておりますので、お気づきいただいたと思いますが、毎年1回、6月議会が多いんですが、チェックさしていただいておると思うんですが、まずあるのは、最近、地元橋本市でよく聞く話題は、やっぱり和歌山市までびっくりするほど早なったな、もう1個は、やっぱり480号って便利やなというのが、これが今の実感でございます。
 まずもって、知事初め県当局、県議会を初め御尽力いただいた皆様に厚く感謝申し上げます。私が一番恩恵を受けております。ありがとうございます。
 次に、地元橋本市の待ち望む大きな期待は、もう次は、新紀見トンネルが貫通した、そして大阪橋本道路の国道371号バイパスが全線開通した、これを待っていると思います。大阪橋本道路府県境部の進捗状況について、大阪府側の今年度の予算も含め、県土整備部長にお伺いします。
○議長(尾﨑太郎君) 県土整備部長。
  〔森戸義貴君、登壇〕
○県土整備部長(森戸義貴君) 府県境部の大阪橋本道路についてお尋ねを頂戴をいたしました。
 大阪橋本道路の府県境部は、国道371号、(仮称)新紀見トンネルとして、大阪府との費用負担等を定めた協定に基づき、和歌山県においてトンネル本体工事の推進に努めているところでございます。
 工事の進捗につきましては、平成28年7月より和歌山県側から掘削を開始し、平成29年5月末現在、延長2105メーターのうち約550メーターまで掘削を進めております。これに続く、大阪府側の区間である6.1キロメートルの石仏バイパスのうち河内長野市石仏から新紀見トンネル坑口までの4.7キロメートル区間につきましては、大阪府において事業が進められてございます。
 大阪府側の今年度の予算につきましては、和歌山県が施工している新紀見トンネル本体工事費の負担分も含め約36億円と聞いてございます。
 大阪府側の工事進捗につきましては、河内長野市石仏から岩瀬間の1.8キロメートル区間は既に供用されております。また、岩瀬から天見までの現国道371号までの取りつけ工事を含めた1.9キロメートル区間につきましては、予定より少しおくれておりますが、平成30年内の供用を目標に整備が進められていると聞いてございます。さらに、残る天見から新紀見トンネルまでの1キロメートル区間につきましては、トンネルや橋梁の工事を大阪府が平成30年代半ばの供用を目指し進めていると聞いてございます。
 なお、和歌山県としましては、本県側から掘削を進めている新紀見トンネル工事の進捗を図りますとともに、引き続き大阪府と工程調整を行い、平成30年代の一日も早い全線供用に向け、連携して取り組んでまいりたいと考えてございます。
○議長(尾﨑太郎君) 岩田弘彦君。
  〔岩田弘彦君、登壇〕
○岩田弘彦君 相手のあることで、大変頑張っていただいてありがとうございます。知事のほうも、松井知事と出会ったときには一生懸命言うていただいておった場面を私は見ておりますので、ありがとうございます。私も負けとったらあきませんので、地元──相手側は河内長野市さんが地元になるんですが、先日もそこの大阪府議会議員さんと一緒に、「まずは371号バイパス完成さして、そこから次は外環状線の立体交差とか、その辺頑張っていきましょうよ」というお話をさしてもうたところであります。
 また、今度も会いに行きまして、「371号バイパスに大阪府が予算をたくさんつけていただけましたら、何か協力できることありましたら、ウイン・ウインでやりましょうよ」と言うて話をしてきたところでございますので、今後とも、また来年度も予算が大きくつきますように。
 今、うれしかったのは、この371の推進協議会というのも橋本市であって、私、市会議員のときからもあったんですが、少ないときでしたら大阪府は、富田林土木のほうに行ったときに、私の記憶が間違いなかったら2~3億しかついてないときもあったんです。それから比べたら結構ついてくれてるんかな。これでも、まだまだ多いか少ないかは現場のほうでないとわからないと思いますが、また来年もいい予算がつきますようにお願いを申し上げまして、私の一般質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)
○議長(尾﨑太郎君) 以上で、岩田弘彦君の質問が終了いたしました。

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