平成27年12月 和歌山県議会定例会会議録 第6号(全文)


平成27年12月 和歌山県議会定例会会議録

第6号(全文)


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平成27年12月
和歌山県議会定例会会議録
第6号
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議事日程 第6号
 平成27年12月17日(木曜日)
 午後1時開議
 第1 議案第146号及び議案第147号(委員長報告・同質疑・討論・表決)
 第2 議案第152号から議案第186号まで並びに請願1件(委員長報告・同質疑・討論・表決)
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会議に付した事件
 第1 議案第146号及び議案第147号(委員長報告・同質疑・討論・表決)
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出席議員(41人)
 1番 堀 龍雄
 2番 中西峰雄
 3番 森 礼子
 4番 立谷誠一
 5番 前芝雅嗣
 6番 浅井修一郎
 7番 井出益弘
 8番 宇治田栄蔵
 9番 秋月史成
 10番 川畑哲哉
 11番 泉 正徳
 12番 濱口太史
 14番 尾﨑太郎
 15番 尾崎要二
 16番 中村裕一
 17番 鈴木太雄
 18番 岩田弘彦
 19番 藤山将材
 20番 服部 一
 21番 冨安民浩
 22番 吉井和視
 23番 中本浩精
 24番 中 拓哉
 25番 山本茂博
 26番 岸本 健
 27番 谷 洋一
 28番 新島 雄
 29番 岩井弘次
 30番 多田純一
 31番 片桐章浩
 32番 藤本眞利子
 33番 浦口高典
 34番 山下直也
 35番 山田正彦
 36番 菅原博之
 37番 谷口和樹
 38番 奥村規子
 39番 雑賀光夫
 40番 松坂英樹
 41番 坂本 登
 42番 長坂隆司
欠席議員(1人)
 13番 花田健吉
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説明のため出席した者
 知事         仁坂吉伸
 副知事        下 宏
 知事室長       宮﨑 泉
 国体推進監      若宮茂樹
 危機管理監      和歌哲也
 総務部長       市川靖之
 企画部長       高瀬一郎
 環境生活部長     栗山隆博
 福祉保健部長     幸前裕之
 商工観光労働部長   藤本陽司
 農林水産部長     鎌塚拓夫
 県土整備部長     野尻邦彦
 会計管理者      岩橋良晃
 教育長        宮下和己
 公安委員会委員    竹田純久
 警察本部長      直江利克
 人事委員会委員長   守屋駿二
 代表監査委員     保田栄一
 選挙管理委員会委員長 上山義彦
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職務のため出席した事務局職員
 事務局長       江川和明
 次長         上坊 晃
 議事課長       糸川 徹
 議事課副課長     中谷政紀
 議事課課長補佐兼議事班長
            尾﨑善亮
 議事課主任      保田良春
 議事課主任      岸裏真延
 議事課副主査     中尾祐一
 総務課長       西原龍也
 政策調査課長     中口 匠
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  午後1時0分開議
○議長(前芝雅嗣君) これより本日の会議を開きます。
 日程に先立ち、諸般の報告をいたします。
 監査委員から監査報告がありました。お手元に配付しておりますので、御了承願います。
 この際、暫時休憩いたします。
  午後1時0分休憩
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  午後2時45分再開
○議長(前芝雅嗣君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 この際、知事から発言を求められておりますので、許可いたします。
 知事仁坂吉伸君。
  〔仁坂吉伸君、登壇〕
○知事(仁坂吉伸君) 御審議に先立ちまして、議長のお許しをいただきましたので、みなべ・田辺の梅システム世界農業遺産認定について御報告申し上げます。
 まず、冒頭、私のイタリア出張に当たりまして本日の審議日程を変更いただきまして、本当にありがとうございました。
 既に御承知のとおり、みなべ・田辺の梅システムにつきましては、去る12月15日にローマに本部を置く国連食糧農業機関で開催されたGIAHS運営・科学合同委員会において世界農業遺産に認定されました。当日は、みなべ・田辺の梅システムの世界的な重要性について私みずからプレゼンテーションをさせていただくとともに、その後、開催された認定証の授与式には、提唱者である坂本県議会議員、地元協議会会長の小谷みなべ町長、同じく副会長の真砂田辺市長と一緒に出席いたしまして、認定証を受け取り、認定の喜びを分かち合ってまいりました。
 約400年にわたり自然と調和して受け継がれてきた高品質な梅の生産を中心とするみなべ・田辺の伝統的な農業のシステムが世界的に高く評価されたものと、大変うれしく、また誇りに思っております。県議会議員の皆様方には、これまで和歌山県議会みなべ・田辺地域世界農業遺産促進協議会を設立いただき、世界農業遺産認定に向け御支援をいただいたことに厚く感謝を申し上げます。
 今後は、この認定をどう生かしていくかが重要となってきます。県といたしましても、みなべ・田辺地域の皆さんと一体となって、梅システムのすばらしさと、梅という健康に有用な作物を世界に向けて発信し、梅の消費拡大や観光客誘致など、地域の振興に一層取り組んでまいりたいと考えておりますので、引き続き御支援、御指導をお願い申し上げ、お礼と報告にかえさせていただきます。ありがとうございました。(拍手)
○議長(前芝雅嗣君) 次に、坂本登君から発言を求められておりますので、許可いたします。
 41番坂本 登君。
  〔坂本 登君、登壇〕
○坂本 登君 皆さん、ありがとうございました。認定を受けたその日、立ち上がって万歳と言いたい気持ちになりました。
 まず、今回認定をいただけましたのは、みなべ・田辺の皆さん方が、これまで一生懸命に梅栽培、紀州備長炭の生産に取り組んでいただいたこと、また、この認定に向けて大変熱心に取り組んでいただいたたまものでもあります。地元の皆さんに、心からお礼と感謝を申し上げたいと思います。そしてまた、知事初め県当局の皆さん方には、大変な御尽力をいただきました。
 そしてまた、和歌山大学の養父先生、そしてまた国連大学の武内先生、永田先生には、御指導、御支援、御協力をいただきましたことにつきまして、この場をおかりして厚くお礼を申し上げたいと思います。
 また、県議会の皆さん、梅協議会をつくっていただいて、大変な皆さん方の御指導、御支援をいただきました。本当に皆さん、ありがとうございます。
 そしてまた、みなべ町の皆さん、田辺の皆さん、そして梅関係者の皆さん、全ての皆さん方に心からお礼と感謝を申し上げたいと思います。
 私は、農家に元気になってもらいたい、そういう気持ちで頑張ってまいりました。和歌山県は全国一の梅生産県であり、和歌山県の基幹産業でもあります。私も、梅農家で梅をつくっております。私たちの祖先は、400年以上前から梅を生産し、暮らしを支え、自然とともに梅栽培をずっと続けてこられました。
 しかし、残念なことに、現在、梅の価格も低迷し、そしてまた農業の高齢者になってまいりまして、いろいろな問題が生じてきております。農家にもっと元気になってもらいたい、そしてまた、先人から受け継いだ梅システムを後世に受け継いでいただきたい、そのためには世界農業遺産に認定をしていただきたい、私たちの農業が世界から認められるのが一番よいと思い、提案をいたしました。そしてまた、この12月15日、ローマ・国連FAOで認定をいただきました。
 本当に皆さん、ありがとうございました。(拍手)
○議長(前芝雅嗣君) 日程第1、前会から継続審査中の議案第146号平成26年度和歌山県歳入歳出決算の認定について及び議案第147号平成26年度和歌山県公営企業決算の認定についてを一括して議題とし、決算特別委員会委員長の報告を求めます。
 決算特別委員会委員長山田正彦君。
  〔山田正彦君、登壇〕(拍手)
○決算特別委員会委員長(山田正彦君) 決算特別委員会における審査の経過並びに結果について、御報告申し上げます。
 当委員会は、9月定例会最終日の9月3日に設置され、同定例会に提出された議案第146号平成26年度和歌山県歳入歳出決算の認定について及び議案第147号平成26年度和歌山県公営企業決算の認定についてを閉会中の継続審査として付託されたものであります。
 委員会は、同定例会の閉会直後、議長により招集され、正副委員長の互選が行われ、委員長に私が、副委員長に浅井修一郎議員がそれぞれ選出されました。
 両議案の審査は、10月28日から10月30日までの3日間にわたって予算・決算特別委員会室において開催し、当局から説明を聴取した後、慎重に審査いたしました結果、議案第146号及び議案第147号は賛成多数をもって認定すべきものと決しました。
 次に、委員会での各委員の主な質疑項目を申し上げますと、こころの医療センター関係では、平均在院日数の状況及び退院前訪問指導の内容等について、ジェネリック薬品の採用について、給与費、委託料などの経費が増加している要因について、公営企業課関係では、工業用水事業の工業用水の料金設定について、総括質疑関係では、県債残高の内訳について、臨時財政対策債等に対する交付税措置について、知事室・監察査察課・国体推進局関係では、平成26年度行政報告会の内容及び県政への反映について、国体・大会へのボランティアの参加人数について、商工観光労働部関係では、緊急雇用創出事業等による正規雇用の状況について、中小企業振興資金特別会計の収入未済額について、中小企業融資制度実施事業等の不用額について、福祉保健部関係では、ひとり親家庭医療費助成の決算額減少の実態について、介護職員の処遇改善への取り組みの成果について、福祉介護人材確保対策の取り組みについて、公安委員会関係では、地域警察活動拠点整備事業の内容について、少年犯罪の認知件数の状況について、振り込め詐欺等の特殊詐欺被害防止の具体的な取り組みについて、交番勤務員の不在対策について、農林水産部関係では、農林水産業の新規就業者の平成26年度までの状況について、銃猟とわな猟の捕獲報償金について、わかやま紀州館の売り上げ向上のための商品陳列等の工夫について、議会・人事委員会・労働委員会・選挙管理委員会関係では、投票率向上のための取り組み及び投票所の閉鎖基準等について、賃金未払い等の労働相談への対応について、県土整備部関係では、公営住宅家賃の未収金について、木造住宅耐震化事業等の実績について、県内の河川改修状況及び歩道橋の老朽化対策について、教育委員会関係では、教職員の病気休暇の状況及びメンタルヘルスの対応について、高校生の進路状況及び卒業後の状況把握について、修学奨励金の貸与実績について、加配教員の配置について、環境生活部関係では、若者サポートステーションへの総合相談窓口併設の効果等について、地域子ども団体育成事業の補助実績について、鳥獣保護区の解除状況について、企画部関係では、コスモパーク加太に係る地代収入と借入金の状況について、住宅新築資金の滞納状況等について、会計局関係では、「県民の友」印刷業務の入札に係る応札者数について、総務部関係では、平成26年度の地方税回収機構の税目別の引き受け状況等について、不納欠損の理由である時効と滞納処分の停止の内容について、避難所運営のリーダー養成講座について、時効になった主な税目についてであります。
 以上をもちまして、決算特別委員会の報告を終わります。何とぞ、適切な御決定をお願い申し上げます。(拍手)
○議長(前芝雅嗣君) 以上で、決算特別委員会委員長の報告が終わりました。
 これより委員長報告に対する質疑に入ります。
 質疑はありませんか。
  〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(前芝雅嗣君) 質疑なしと認めます。
 次に、討論に入ります。
 奥村規子さんから反対討論の通告がありますので、許可いたします。
 38番奥村規子さん。
  〔奥村規子君、登壇〕(拍手)
○奥村規子君 議長のお許しを得ましたので、日本共産党県議団を代表して、議案第146号平成26年度和歌山県歳入歳出決算の認定について、第147号平成26年度和歌山県公営企業決算の認定についてに反対の立場から討論を行います。
 2014年度の一般会計収支は、端数は切り捨てさせていただき申し上げますが、歳入額5689億円、歳出額5537億円、実質収支額は47億円の黒字決算となっています。しかし、県債残高は、とうとう1兆円を超え、過去最高となりました。
 この年の最大の特徴は、国民の反対を押し切って消費税が5%から8%に引き上げられたことです。安倍内閣は消費税増税分は福祉に回すと宣伝していましたが、県財政について見ると、地方消費税18億円の増収はあったものの、社会保障の充実に使われたのは10億円にとどまっています。
 こうした中で、県民の生活は厳しさを増し、格差が広がるばかりです。
 年金が引き下げられる一方、後期高齢者医療制度による医療費、保険料の負担や高過ぎる介護保険料に、長生きはつらいという悲鳴が上がっています。追い打ちをかけるように、最後のセーフティーネットである生活保護の扶助費カットまで行われ、人間的な暮らしを大きくむしばんでいます。
 地方税回収機構で税金などの収納率がよくなったと言います。それなら、年金の差し押さえなど問題が多い回収機構は、もう廃止すべきと考えます。
 また、子育てナンバーワンの県にすると言うのなら子供の医療費無料化への努力が必要ですが、県としての支援は小学校入学前までとなっています。
 県単独の高齢者への医療費補助は、所得制限を厳しくしているために、かつては80%の方が受けられていましたが、今ではわずか約3%の234名の方しか受けられていません。
 福祉の分野での県の施策は、後退していると言わなくてはなりません。
 自然エネルギーの利用促進は急務です。住宅用ソーラーへの補助は、希望が1176件もあるのに対して327件しか受けられていません。
 教育の分野では、文部科学省も当然必要だとしていた予算も削る国の文教政策の結果、学年進行で進んでいた少人数学級措置がストップされ、2年生から3年生に上がるときに学級を統合しなくてはならない事態も起こっています。そのくらいは、県単で措置すべきです。その上に、定数内講師がいまだに500名も配置されています。予算節約のためではないと言いますが、結果的には予算削減になっています。
 文部科学省の学力テストに加えて、県独自の学力テストなど、テスト漬けはやめるべきです。
 消費税増税は、中小企業の経営を圧迫しています。それにもかかわらず、中小企業への貸付金256億円が不用額となっています。アベノミクスによる景気の回復が大企業を中心に行われ、県内中小企業の資金需要まで波及しなかったと決算審査でも説明されました。
 中小企業振興資金特別会計の収入未済額のほとんどが、同和行政のゆがみによる中小企業高度化資金です。その延滞額は、依然として83億円に上っています。同和行政のゆがみは、過去のものではありません。500万円、300万円という法外な補助金を受け取る子ども会がいまだにあるシステムは、同和行政のゆがみを今日にまで引きずったものだと言わなくてはなりません。
 土地造成事業会計では、起債の償還残高が72億円近くとなっています。毎年繰り入れられている1億5700万円の一般会計からの補填が膨らむことを懸念するものです。
 工業用水道会計は、本会計は黒字ですが、設備の老朽化が大変心配です。
 コスモパーク加太の問題については、銀行との間の調定を受け入れた結果、土地開発公社から1平米560円で借りた土地を20億円かけて造成し、カゴメに1平米100円で貸すという破格のスキームで、平成26年度も6億1900万円を支出しています。しかも、株式会社カゴメ菜園の計画変更によって、カゴメ菜園からの地代収入は1939万円に半減しています。それだけではありません。県民に債務保証を押しつけて、将来の県財政の爆弾になっています。
 土木費における国直轄事業負担金146億円が、県財政への大きな負担になっています。国に対して、その廃止、軽減を要求すべきです。
 以上で、決算認定議案への反対討論といたします。(拍手)
○議長(前芝雅嗣君) 以上で、討論を終結いたします。
 これより採決に入ります。
 議案第146号平成26年度和歌山県歳入歳出決算の認定について及び議案第147号平成26年度和歌山県公営企業決算の認定についてを一括して採決いたします。
 本決算に対する委員長報告は、いずれも認定であります。
 本決算をいずれも委員長報告のとおり決することに賛成の諸君は、御起立願います。
  〔賛成者起立〕
○議長(前芝雅嗣君) 起立多数であります。よって、本決算はいずれも認定することに決定いたしました。
 お諮りいたします。都合により、残りの日程は明日に譲ることにいたしたいと思います。これに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(前芝雅嗣君) 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決定いたしました。
 本日は、これをもって散会いたします。
  午後3時10分散会

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