平成27年6月 和歌山県議会定例会会議録 第4号(堀 龍雄議員の質疑及び一般質問)


平成27年6月 和歌山県議会定例会会議録

第4号(堀 龍雄議員の質疑及び一般質問)


汎用性を考慮してJIS第1・2水準文字の範囲で表示しているため、会議録正本とは一部表記の異なるものがあります。

正しい表記は「人名等の正しい表記」をご覧ください。

 質疑及び一般質問を続行いたします。
 1番堀 龍雄君。
  〔堀 龍雄君、登壇〕(拍手)
○堀 龍雄君 議長のお許しをいただきましたので、通告書に従い、一般質問を行わせていただきます。
 その前に、私は、ことし4月の統一地方選で、大先輩のおられた伊都郡選挙区から選出されました堀龍雄でございます。新人の中で一番年上ということで、先にせよと3人の熱い目線の後押しのもと、質問させていただくことになりました。何しろ新人ですので、的を射ないところが多々あろうと思いますけれども、できる限り頑張りますので、皆様のお見守りをいただきまして、質問に入らせていただきます。
 まず、他府県から県内への移住促進について、呼び込み対策はどのようにしているのかということについてお尋ねをいたします。
 去る6月5日に、先輩議員に連れていっていただいて、移住・交流情報ガーデンとふるさと回帰支援センターで研修を受けました。
 移住・交流情報ガーデンでは、居住、就労、生活支援などに必要な情報を提供し、地方自治体や関係省庁と連携して、全国移住ナビを活用し、地方への移住や地方との交流に興味を持っている都市住民や団体に総合的な情報提供の実施をしていました。
 NPOふるさと回帰支援センターでは、ふるさとの暮らしを希望する生活者の増加という時代の要請を受け、2002年11月に全国の消費者団体、労働組合、農林漁業団体、経営団体、民間団体や有志などが一堂に集まってこの組織を立ち上げたと説明を受けました。ここでは、地方に一時的に滞在したい、暮らしたい、また、農山漁村と交流したい、地方で働きたいと思っている都市生活者の思いと、それにマッチした地方の紹介をしていました。また、ここでは、田舎暮らしのセミナーなどイベントの開催とともに、来訪者の方にきめ細かく対応しておりました。
 そこで、全国に移住者の受け入れを希望している自治体はたくさんあると考えられます。競争率の高い中で、和歌山県を選択してもらえる呼び込みの対策はどのようにしているのか、他府県と比較して優位にする努力と方法はどのように行っているのか、企画部長にお伺いをいたします。
○副議長(藤山将材君) ただいまの堀龍雄君の質問に対する答弁を求めます。
 企画部長高瀬一郎君。
  〔高瀬一郎君、登壇〕
○企画部長(高瀬一郎君) 現在、県内では、17の市町村が移住推進に積極的に取り組んでおります。これら移住推進市町村には、地域の住民や先輩移住者をメンバーとする受入協議会がありまして、地域の風習やしきたりなど、田舎暮らしならではのルールを含めてサポートしております。また、市町村役場に移住者の相談事を一手に引き受けるワンストップパーソンを設置するなど、他府県に先駆けて移住推進に取り組んできたところでございます。
 主な取り組みといたしましては、東京や大阪などの都市部においてセミナーや相談会を開催したり、起業、就農などの仕事支援や空き家改修支援など、移住者が必要とするさまざまな事業に取り組んでいます。
 さらに、地方創生元年となる今年度は、現役世代の移住・定住を加速させるため、全国トップレベルの若者移住者への暮らし奨励金創設を初めとして、東京、大阪のふるさと回帰支援センターへの移住相談窓口の設置、空き家バンクの開設など、移住者を総合的にサポートする移住・定住大作戦を展開しているところでございます。
 県としましては、過疎化や担い手不足などを解消し、地域を元気にするため、「和歌山暮らしを希望するすべての人を受け入れる」とまち・ひと・しごと創生総合戦略にも位置づけており、まだ移住推進に取り組んでいない市町村に対しましても移住受け入れを働きかけ、県全体で取り組んでまいります。
○副議長(藤山将材君) 堀 龍雄君。
  〔堀 龍雄君、登壇〕
○堀 龍雄君 2つ目の問いに入らしていただきます。
 「新規就農者に対する支援は」ということでお尋ねを申し上げます。
 両者との話し合いがまとまって、いざ和歌山へ行こうということになり、農業をするに当たって、農業機械や作物の栽培に対する技術のことなど、いろんな課題があると思います。県は、このようなことに対してどのような支援をすることになっているのか、農林水産部長の御答弁をお願いいたします。
○副議長(藤山将材君) 農林水産部長鎌塚拓夫君。
  〔鎌塚拓夫君、登壇〕
○農林水産部長(鎌塚拓夫君) 新規就農者に対する支援についてでございますが、農業者が減少する中、県内外から広く担い手を確保することが重要であり、県では、年間200人の就農を目標に、さまざまな取り組みを実施しております。
 具体的な支援策につきましては、まず、農業を始めたい方には、県農業大学校や就農支援センター等において、農作物の栽培技術や農業機械の操作方法など、受講生の希望に応じた各種研修を実施しております。
 また、就農に当たり農地を必要とする方には、従来から実施していた農地流動化対策に加え、昨年度から新たに取り組みを開始しました農地中間管理機構を活用した農地の貸し付けを進めております。さらに、農業経営が軌道に乗るまでの期間は、経営安定化のための青年就農給付金の給付や農業制度資金の活用を働きかけるほか、各地域の普及指導員による営農指導など、自立のための支援を行っております。
 こうした施策により就農希望者が地域において円滑に定着できるよう、市町村やJAなどとも連携しながら、引き続き総合的な支援を行ってまいりたいと考えてございます。
○副議長(藤山将材君) 堀 龍雄君。
  〔堀 龍雄君、登壇〕
○堀 龍雄君 3番目の項目に入らしていただきます。
 「もうかる農業を目指して6次産業化への対応は」という題でやらしていただきます。
 新規就農してよい作物をたくさんつくっても、利益が上がらなければ生活が安定できません。新規就農者が一定の技術を習得し、生産が安定してくれば、さらなる経営発展に向けて6次産業化への取り組みが重要になってくると思います。
 そこで、県の考えはということでお尋ねをいたします。農林水産部長の答弁をお願いいたします。
○副議長(藤山将材君) 農林水産部長。
  〔鎌塚拓夫君、登壇〕
○農林水産部長(鎌塚拓夫君) 地域に定着した新規就農者の経営が軌道に乗ってくれば、生産だけでなく、加工品づくりや新たな販路開拓に取り組む6次産業化は、所得向上につながる有効な手段であると考えております。
 県では、もうかる農業を目指し、さまざまな取り組みを進めているところですが、6次産業化に向けては、平成25年度から和歌山県6次産業化サポートセンターを設置し、事業計画の作成や新商品の開発、マーケティングへの助言など、それぞれの段階に応じてアドバイスを実施する6次産業化プランナーを派遣するとともに、異業種交流会や個別相談会を開催しております。
 また、こうしたサポート活動を通じ、農業者が加工業者や流通・販売業者と連携しながら新商品づくりや販路開拓に取り組もうとする場合にはソフト・ハード両面で支援を行っているところであり、これまで、ネギの万能ソースや煎餅、梅シロップ、米粉パンなどの新たな商品が開発されているところです。
 6次産業化への取り組みは、所得の増大に加えて地域への雇用効果も期待できることから、今後とも意欲ある農業者を支援してまいります。
○副議長(藤山将材君) 堀 龍雄君。
  〔堀 龍雄君、登壇〕
○堀 龍雄君 若者定住に対して大変魅力である全国トップレベルの奨励金を、今以上に若者定住者がふえるように願いを込めまして、続けていただきたいなあと、そう思っております。
 2つ目の項目に入らしていただきます。
 地域づくり活動への高齢者の参画についてをお尋ねいたします。
 少子高齢化や過疎化の進行により、地方を取り巻く状況は大きくさま変わりしています。こうした中、全国的に地域の方々の自主的かつ主体的な地域づくり活動として、ふるさとをよくしていこうという思いから、さまざまな立場の方々が担い手となって取り組んでおられます。
 特に和歌山県では、豊かな自然、歴史、文化等がありますので、地域の方々の意思に基づき、こうした地域資源を活用しながら自分たちが暮らす地域社会のあるべき姿を築き上げていくことは、大変重要であると思います。
 現在、和歌山県の地域づくり活動としては、戦国時代のリーダーに着目して地域の魅力を発信するもの、作物や地元の神社などを活用して住みよい里山を育てるもの、子供の心豊かな成長と伸びやかな発達をサポートするもの、移住者の方と地元の方が協働して新たな移住者の受け入れをするための工夫をするもの、いろいろな分野で取り組みがなされております。
 私の地元の伊都郡の天野の里においても、町石道や丹生都比売神社、幻想的に舞うホタルなどの地域資源を生かして、町石道の保全活動、農業体験の提供、ホタルの観賞会やボランティア団体A.S.HによるHOTARU LIVEなど、知識や経験のある方が多くの構成員をよくまとめ、取り組んでおられます。
 私は、このような立派な取り組みの中で、高齢者が異なる立場や世代の方々、特に若者とともに活動することは、とても有意義なことであろうと考えております。
 ここで、国や県の調べでも、半数以上の方々が、知人、友人、隣人とのつき合いに関心を示しております。地域の活動や社会奉仕、ボランティア活動にも関心を持たれております。高齢者個人に着目したとき、地域づくり活動への参画については、長い間培ってきた人脈、知識、経験などの能力を発揮できる触れ合いの場となり、それが生きがいとなって健康の増進にもつながると思います。地域づくり活動にとりましても、高齢者が参画し、特に若者に対して高齢者の能力が伝承されるということは、地域の最も望ましい形であると考えます。
 そこで、現在、県においても、活動実績の顕著な地域づくり団体では、先ほど申し上げた高齢者の人脈、知識、経験などがどのような形で活用されているのか、その活動事例について、企画部長に御答弁を願います。
○副議長(藤山将材君) 企画部長。
  〔高瀬一郎君、登壇〕
○企画部長(高瀬一郎君) 高齢者の参画による地域づくり活動事例について、1市町村1産業の確立を目指すわがまち元気プロジェクト支援事業を例にお答えいたします。
 まず、九度山町において、真田ブランドを活用した町並みや特産品づくりに取り組んだ九度山町住民クラブでは、豊富な人脈により、短期間で多くの協力者を得て、町が舞台となる人形めぐりが確立されました。これを契機として多くの観光客が訪れることになり、「そば処 幸村庵」の設立に至りました。
 また、橋本市では、河南エリア「恋野・学文路」の魅力アッププロジェクトとして、くにぎ広場・農産物直売交流施設組合が往時の技術の継承を通してまぼろしのゴボウ「はたごんぼ」の栽培を復活させ、地域ブランドとして定着しつつあります。
 このように、地域振興の推進と地域コミュニティーのきずなを深める上で、人脈、知識、経験などを有する高齢者は、重要な役割を担っていると考えております。
○副議長(藤山将材君) 堀 龍雄君。
  〔堀 龍雄君、登壇〕
○堀 龍雄君 地域づくり活動に対する県の支援についてという項目で質問させていただきます。
 先ほど、高齢者が参画した活動事例を答弁いただきましたが、県や市町村などの行政といたしましても、地域づくり活動に対する支援をしていく必要があると思います。なかなかデータはとりにくいかもしれませんけれども、現時点の地域づくり団体の高齢者割合を示していただいて、県ではどのような支援策を展開し、地域振興につなげていくのか、企画部長の御答弁をお願いいたします。
○副議長(藤山将材君) 企画部長。
  〔高瀬一郎君、登壇〕
○企画部長(高瀬一郎君) 地域づくり活動に対する県の支援施策についてお答えいたします。
 さきに答弁させていただきましたわがまち元気プロジェクト支援事業の活用に加え、地域資源を生かした情報発信や住民参加型のイベントなどに対する財源的支援、さらに、過疎地域の再生、活性化を図るわかやま版過疎集落支援総合対策等によって地域づくり活動への支援施策を展開しており、いずれも高齢者が重要な役割を担っております。
 現時点において地域づくり団体を抽出して調査したところ、高齢者が約6割を占めており、今後とも、こうした団体を育成することが高齢者の能力の活用につながることから、新しい地域づくり団体の増加の推進と、活動スキルを向上させる研修会や情報交換の機会を提供してまいりたいと考えております。
○副議長(藤山将材君) 堀 龍雄君。
  〔堀 龍雄君、登壇〕
○堀 龍雄君 高齢者の活躍する場が多ければ多いほど、これもしなければいけない、あれもしなければいけない──活動する場があればかえって忙しいけれども、健康でおられると思います。県の打ち出している平均寿命と健康寿命の差も縮まると思います。そのためにも、高齢者の活躍できる場所を考えていただきますようにお願いを申し上げます。
 3つ目の問題につきまして進ましていただきます。紀北地域の観光振興についてということで述べさせていただきます。
 高野山開創1200年記念大法会は大盛会に終わりましたが、その経済効果はということで進めさしていただきます。
 高野山開創1200年記念大法会が大盛会裏に終了したことは大変うれしく思っておりますし、関係各位の皆様が、あらゆる団体や旅行会社に長い時間を費やして計画を立てて推し進めてくれたおかげだと感謝しております。
 私も、距離的に恵まれておりますので、5回ほど、家族や友人と高野山へ参拝いたしました。PRの効果があって、観光客の多さに驚きました。また、事故が起こらないようにと、警備員の多さも目を引きました。おかげで大きな事故もなかったと聞いております。
 一番心に残っているのは、壇上伽藍に映し出す光のアートと大太鼓に合わす大勢の僧侶による読経とのコラボレーションでした。今まで目にしたことのない光景でした。このように成功したのも、PRを含める企画構成がよかったのではないかと感じております。今度は、紀北12社寺で行われる紀北キャンペーン秋バージョンも、春と同じように成功することを願っております。
 このように、高野山開創1200年大法会にたくさんの観光客が足を運んでくれましたが、高野山だけでなく、そこにつながる交通機関や商店、物産店などの経済効果を商工観光労働部長にお伺いいたします。
○副議長(藤山将材君) 商工観光労働部長藤本陽司君。
  〔藤本陽司君、登壇〕
○商工観光労働部長(藤本陽司君) 高野山開創1200年記念大法会につきましては、既に御承知のとおり、当初見込みの倍となる約60万人の参拝者や観光客が訪れました。その経済効果については、金額的な試算はできておりませんが、高野町を初め周辺自治体や観光関係団体、事業者等からヒアリングを行っております。
 まず、高野山内の宿泊客は、宿坊が約50カ所でございますが、天候が悪かった4月第1週を除いて、5月末まで満室の状態が続きました。これを裏づけるように、大手旅行会社の4月、5月の高野山の宿泊実績は、対前年同期比で約176%に及んでおります。
 また、公共交通を利用するお客様の指標として、南海電鉄高野山駅の降車人数は、対前年同期比で約251%となっており、特にゴールデンウイークや周辺の休日にはホームが人であふれ、ケーブルカーへの乗りかえや高野山駅でのバス乗車に約1時間待ちの列が生じました。
 こうして多くのお客様が高野山を訪れた結果、土産物品店や飲食店については常にお客様が順番待ちの列をなし、飲食店によっては、午後2時ごろには品切れでやむなく閉店する店も多数ありました。
 さらに、周辺の観光地へ及ぼした影響ですが、龍神エリアについては、宿泊客が4月、5月の対前年同期比で約24%ふえ、施設によっては満室でお断りをせざるを得ない場合もありました。
 また、本宮エリアについては、4月、5月の世界遺産熊野本宮館の来館者は、昨年に比べ2割程度ふえ、観光協会への問い合わせも、高野山からのアクセスなど関係する内容が顕著に多くなったとのことです。
 このほか、白浜エリアの大型宿泊施設の幾つかからも、高野山からの団体ツアーを多く受け入れたとの報告をいただいております。
 このように、経済効果は、高野町を中心に広く県内の主要観光地にまで及んでおりますが、県においては、一昨年より、高野山開創1200年を見据え、テレビ、新聞、雑誌等のメディアへ継続して発信し、また、昨年の和歌山デスティネーションキャンペーンにおいてメディア、旅行会社、消費者に対して効果的な手法によるプロモーションを積極的に実施したことがこの成果に寄与しているものと考えてございます。
○副議長(藤山将材君) 堀 龍雄君。
  〔堀 龍雄君、登壇〕
○堀 龍雄君 2つ目の問題です。
 大法会が終了後の高野山を含めた紀北地域の観光振興についてということでお尋ねをいたします。
 春の高野山記念大法会には、たくさんの観光客が来てくれました。一過性にさせないために、高野山では、金堂の御開帳や天野の丹生都比売神社での宝物の御開帳も予定されております。紀北12社寺を含めた紀北キャンペーンを成功させるためのお取り組みを、商工観光労働部長、お願いいたします。
○副議長(藤山将材君) 商工観光労働部長。
  〔藤本陽司君、登壇〕
○商工観光労働部長(藤本陽司君) 開創記念大法会以降の誘客対策でございますが、本県では、ことしを、大法会期間中も含め、開創1200年イヤーと位置づけ、誘客対策を行っております。大法会期間中に多くのメディアに取り上げられ、認知度も急上昇している今こそが絶好の機会であり、大法会期間中に来訪できなかったお客様や新たな客層を誘客するための事業を展開してまいります。
 具体的には、新たな客層の開拓として、京阪神の若い女性層をターゲットにした宿泊プラン「週末は聖地へ、時忘れの旅」と題した1泊朝・昼食つきのプランや、特別企画として10月に再度実施される金剛峯寺の秘仏特別公開など、お手軽感や人気企画、紅葉などを売りに、引き続き、女性に人気のある首都圏の「オズマガジン」や京阪神の「サヴィ」といった雑誌を初め、新聞等のメディアから情報発信や旅行商品化に努めてまいります。
 加えて、秋には、阪急阪神ホールディングスグループとのタイアップキャンペーンを実施し、主要駅、電車内での広告、沿線の情報誌など、グループが持つ媒体で高野山の魅力を発信してまいります。
 議員御指摘の「いのりとみのりの旅」をキャッチフレーズにした和歌山紀北キャンペーンにつきましては、高野山を含む紀北地域の12社寺を中心に、県、関係自治体、鉄道事業者が連携して実施しているところですが、関係社寺における宝物の特別公開など、秋に向けてさまざまな特別企画の調整を行っているところであり、さきに述べました高野山の売りと一体化したプロモーションを行うことで、高野山を訪問するお客様の紀北地域への周遊と滞在を促進してまいります。
○副議長(藤山将材君) 堀 龍雄君。
  〔堀 龍雄君、登壇〕
○堀 龍雄君 3つ目の項目に入らしていただきます。
 「28年に放映される大河ドラマ『真田丸』への対応は」ということでお尋ねをいたします。
 このドラマが放映されれば、その地域に大勢の見物客が見込まれます。この機会をうまく活用し、農産物のブランド化や紀北地域の活性化のためのPRを含めて対策を商工観光労働部長にお伺いいたします。
○副議長(藤山将材君) 商工観光労働部長。
  〔藤本陽司君、登壇〕
○商工観光労働部長(藤本陽司君) 全国で放映され、年齢層を問わず人気の高いNHK大河ドラマは、主人公やストーリーに関係するスポットへの訪問動機を喚起し、過去の例でも多くの観光客が訪れています。本県では、平成7年に「八代将軍吉宗」が放送され、和歌山城やゆかりの社寺が大いににぎわい、和歌山市を中心に大きな経済効果をもたらしました。
 来年の大河ドラマ「真田丸」についても、主人公・真田信繁、通称・真田幸村ゆかりの高野山や九度山がドラマの中で紹介されることから、地元の期待は大きく、特に九度山町では、ドラマ放送に合わせて真田氏に関する資料を見聞できる施設として、新たに、仮称ですが、真田ミュージアムを現在建設中でございます。
 県においては、真田幸村が本県にゆかりがあることの認知度を向上させるため、既に各種メディアを介した情報発信や誘客キャンペーンにおいてPRを行っているところですが、引き続き、テレビ、雑誌等での露出などを積極的に行ってまいります。
 なお、NHKとは頻繁に接触を持っており、番組内でのゆかりの地紹介における露出拡大や物産品の購買促進に向けたタイトルロゴの使用などについて協議を行っているところです。
 また、真田幸村ゆかりの高野山、九度山と、生涯のライバル・徳川氏ゆかりの和歌山を結ぶ紀北地域を広域周遊の受け皿とした観光振興を図るため、県、県観光連盟、関係7市町、関係団体、旅行事業者、交通事業者等で構成する大河ドラマ「真田丸」・戦国わかやま誘客キャンペーン推進協議会を4月に設立したところです。協議会においては、真田ミュージアム内でドラマに関する企画展示を行うことで集客力を高め、常設展示とあわせて大河ドラマ館として集客拠点の中心に位置づけ、そこから真田氏、徳川氏、戦国時代といったゆかりのスポットに誘導するプロモーションを行うことにしており、ここに地域の観光資源や柿などの特産品を絡めていくことで周遊と消費を促進してまいります。
○副議長(藤山将材君) 堀 龍雄君。
  〔堀 龍雄君、登壇〕
○堀 龍雄君 今、商工観光労働部長のほうから、たくさんの経済効果があったよと教えていただきました。本当にありがたいことです。
 高野山開創1200年大法会は、予想を上回る60万人という大勢の観光客が高野山に足を運んでくれました。高野山という知名度もありますけれども、数年前から、テレビ、雑誌などのメディアに継続的な発信と旅行会社への売り込みが功を奏したのだと思います。これからも知恵を発揮していただき、和歌山県がますます発展することを望み、私の一般質問とさせていただきます。
 ありがとうございました。(拍手)
○副議長(藤山将材君) 以上で、堀龍雄君の質問が終了いたしました。
 これで、本日の質疑及び一般質問を終わります。
 次会は6月22日定刻より会議を開き、質疑及び一般質問を続行いたします。
 本日は、これをもって散会いたします。
  午後2時13分散会

このページの先頭へ