平成26年12月 和歌山県議会定例会会議録 第5号(尾崎要二議員の質疑及び一般質問)


平成26年12月 和歌山県議会定例会会議録

第5号(尾崎要二議員の質疑及び一般質問)


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 質疑及び一般質問を続行いたします。
 16番尾崎要二君。
  〔尾崎要二君、登壇〕(拍手)
○尾崎要二君 総選挙の真っ最中、慌ただしい中での12月定例会一般質問も私が最終ということで、あとしばしおつき合いをいただければと思います。
 まず、第3選目ということで、見事当選を果たされました知事にお祝いを申し上げたいと思います。そして、今回の知事選挙、大変高い得票率で当選をされたということは、多くの県民が、この4年間、課題の多い和歌山県のために全力で仁坂さんに頑張ってもらいたいという思いを示した数字ではなかろうかなと思っております。それゆえに、大きな期待が知事の背中に乗り、そして同等の責任もずっしりと知事の肩に乗ったということでありますので、多くの課題に関して期待に応えられるように思い切った施策をぜひおとりをいただきたいと思っています。
 それでは、私は今回、要望1点、そして質問5点についてさしていただきたいと思います。
 まず、要望でありますけれども、きょうの一般質問、午前中の中村議員、山下議員の質問の中にもございましたが、がんの先進医療の支援事業というか制度、これについてであります。この事業は、個人の寄附が原資となって、そして発足した事業でありますけれども、少し経緯をお話しさせていただければと思います。
 私の地元でございます下津町に住まいする芝本十三さん、通称「じゅうやん」と御近所では呼ばれておりますけれども、この方から、ことしの春でありますけれども、旧知の間柄でありますので私の家に電話がございました。そして、そのときの電話では、「折り入ってお願いしたいことがある。頼みたいことがあるんや」と。「ただし、体調がすぐれないので、車も運転できないような状態なんで、悪いけど、家まで足運んでもらえるやろか」というような話でございましたので、すぐに芝本さんのお宅へ私は行かせていただきました。既に体調不良で入院されてたということもお聞きをしておりましたので、おうちへ行ってすぐに「調子はどうなんや」ということを尋ねましたら、随分やつれられて、家の中で歩くのも精いっぱいというような状況でございました。
 そして、そのときに「折り入っての話はどういう話か」とお聞きをしたところ、「仁坂知事にぜひ会わしてほしいんや。その労をとってくれるか」というような話でございました。体調もすぐれんような状態で知事に会いたいと。「会いたいということに関しては、すぐそのお願いはさしていただけるけれども、いかなるようなことでか」ということを尋ねましたところ、「御承知のように、家内も数年前にがんで亡くなった。そしてまた、今自分もがんに冒されて、もうこういうような状況まで来たという状態の中で、何とかわしも最後に、せめて世のため人のためにお役に立てられるようなことはないかということで、仁坂知事に寄附をさしていただいて、県で自分の思いに合ったようなことをしていただけたら」と。「それは、そうすると県だけということか」と聞くと、「仁坂知事へ」と再度言われるものですから、「知事と今までも会って話をされたことがあるのか」と聞いたところ、「いや、一度もない」と。「でも、テレビやいろんなところで見さしていただいて、この人なら託せると思ったんで、ぜひしてもらいたい」ということでありました。
 本人の病状も病状ですし、それと、家は土建業ということですけれども、小さな土建業で、日々ほとんど長靴と作業着姿という姿以外は私もほとんど記憶がない。そして、現場で土にまみれ汗をかいてということで、みずからその現場でいつも汗を流してたようなタイプの方でございます。「もう申し出はよくわかった。ただし調子も悪い。そうなってくると、物入れ等も売って、じゅうやん、その話、それで大丈夫なんか」と、金額も大変大きな金額を言われましたので再度尋ねたら、「先生、心配してくれんでも構へんよ。体はこんな状態やけど、頭はぼけてないさけ大丈夫や」というようなことで、既にその日にもう弁護士にも午前中お会いして、後のいろんなことも全て終えているということでありましたので、早速、県のほうは知事のほうへ御連絡をさせていただいたところ、いつでもお会いさせていただくということでありました。
 そのときに、必ず私には同行するようにと。というのは、「わしも土建屋やってきて、偉い人と話しするのなれてない。体調も悪い。自分の思いが伝わらないようでは困るんで、もししゃべれないんだったら、尾崎さん、あんたしゃべるの仕事やから一緒に行ってくれ」という話でございました。内容は、大きな寄附金とともに、ぜひがん治療で、それもがんはがんでも、お金のある人は先進的な医療を受けられるけれども、やはり経済的に厳しいおうちの場合は、同じ病気なのにそんな治療が受けられないという現状を見るにつけ、聞くにつけ、少しでもそういう困っておられる皆さんのお役に立つような形で使ってほしいんだということでありましたので、知事室のほうへ足を運ばせていただいて、その旨を知事にも十分お話をさせていただいたと。知事も、「できるだけ御期待に応えられるように、そして早期に対応していきたい」ということを約束してくれました。
 本人、そのときに記念写真も撮っていただいて、後、知事室から出てきて、「はあ、やれやれ。これで思い残すことはないよ」というようなことを私にも言われてたので、「まだまだ達者してもうて、これが事業となって、どうなっていくかを見届けてもらわな」というようなことを話したわけでありますけれども、記念写真を持っていって、また再度、「大事にせなあかんで」という話もさせていただいたんですが、知事にお会いしてからちょうど1カ月後ぐらいに亡くなられたわけであります。
 ただし、県のほうでも、その故人の思いを十分に酌んで、そして9月定例会にがんの先進医療の支援の制度を早速おつくりいただいたと、そして議案として出していただいたということで、そういう素早い、その故人の思いに応えていただいたことに対して、心からこの場をかりて知事並びに担当部局に御礼を申し上げたいと思います。本当にありがとうございました。
 特に大事なことは、今、家族が家族で支えられないような、そういう少子化というか過疎化になってきた。地域が地域でも支え合いができないというような社会にもなりつつある中で、県民が県民を支え合いするというようなことに、私はこの事業の大きな意味があるのではなかろうかなと。ただし、その事業が制定されて、今2名の方がもうそれを利用されてるようでありますけれども、これが続いていけるように、そういう寄附に関するPRから始まって、今後、存続に関してもぜひひとつ勉強していただきたい、お願いをさしていただきたいというようなことで、これは要望でありますけれども、よろしくお願いをしておきたいと思います。
 それから、早速質問でありますけれども、地方創生について今回お伺いをさせていただきたいと。
 今、総選挙の真っ最中、先ほども県庁正門で自民党の候補者が参りまして演説会があったわけですけれども、そのときに御来賓でお見えになっていただいたのが、もとの官房長官、河村さんであります。河村さんは、この地方創生のいろんな大きな、重要な役にもおつきをいただいてるようですけれども、マイクを持って、私の耳に残っておりますのは、地方創生、口で簡単に言うほどそんな簡単なもんじゃないんだというような言い方をされておりました。私も、それは常に感じているところであります。特に、今回、石破茂さんが地方の創生の担当大臣として任命をされた、まち・ひと・しごと創生に係る有識者の懇談会が、8月の27日ですか、発足をしております。また、まち・ひと・しごと創生本部も設置をされたというような形の中で、今回の選挙を迎える前の本会議でその法案も成立をしております。
 ただ、1つ考えなければならないのは、国の財政が急に豊かになって、そして地方のためにどんどんと事業をしましょうかというような今の財政状況ではないと。よく耳にするのが、地方の自主性、また創意工夫というようなことが随分その前に強調されておりました。ということは、一生懸命頑張って考えて、そしていい案を出したところはどんどん応援しましょう、それでないところはそう簡単にはいきませんよというような捉まえ方もできるわけであります。限られた財源をいかに有効に使うかということになってまいりますと、いよいよ地方の力量が試されると。多少、交付税で、自由度が高まるような交付税がふえるというようなこともあるかもしれませんけれども、やはり一番大事なこと、一番の正念場は、その法律の9条で都道府県の総合戦略、10条で市町村の総合戦略ということがうたわれております。ということは、国から見て、都道府県と市町村ががっちりとスクラム組んで、そして地域の皆さんや事業所ともがっちりスクラム組んで、そして地域の特性を生かしてこんなことをやっていきたいんだということを示していかなければ、また、その熱がなければならないというように感じる次第であります。
 それゆえに、この地方創生、和歌山県下においても、日本創成会議が人口の減少について触れておりますけれども、私どもの和歌山県も、平成7年に108万あった人口が19年連続減少して、ことしの秋には97万と、11万減少してきたと。知事も、就任をされた2年目、今から6年前でありますけれども、和歌山県の人口は、油断して、頑張らないとどんどん減っていきますよという長期計画をお示しになられた。その示したような流れになってきたなということですけれども、ぜひ今回のこの事業をもってこの流れにさおを差したいと、「どんどん減っていくぞ、和歌山県」と言われる声に対して歯どめをかけたいと、そういうチャンスでもある事業ではなかろうかなと思っております。
 そのためには、我々議会も一生懸命汗をかいて、その先頭を行くぐらいの気概で和歌山県発展のために尽くさなければならないと思うようなわけでありますけれども、これらの地方創生について知事にお伺いをしたいと思います。
 本県では、地方創生、そして人口減少についてどういう姿勢で挑むのか、知事の御所見をお伺いしたいと思います。
 次、2点目でありますけれども、中小企業振興条例の効果と課題についてであります。
 昨年の、ちょうど1年前の12月定例会でありますけれども、この条例が制定をされました。条例制定までに県下の経済団体の皆さん何団体もお運びをいただいて、そしていろんな貴重な御意見も賜った。県民の皆さんからもどんどん意見出してくださいということで、その発言も求めて、そしてそれらを盛り込んだ上で、条例としてよく陥りがちな「着々」、「ますます」と、よく読んでみたら、これって具体的に何をするんじゃないなというような条例であってはならんということで、例えば、和歌山県の式典やパーティー、そういうところでは地酒で乾杯をしていきましょうと、そういう動きを議論しておりましたら、もう早速それに呼応して、海南市では、そういうときには地元の清酒で乾杯していきましょう、できるだけそういうように心がけましょうというような乾杯条例が発足をしたと。そして、県の条例の後、田辺市においては、梅酒で乾杯、それから、梅の利用促進に係る条例も制定をされたと承っております。いい流れだなと思うのと同時に、やはり県民が県内のそういう品物というか、それを大事に使っていくような風潮が生まれなければ、地元でも愛されないのに、外へ行ってどんどん売れるかというと、そんなわけにはいかないと。
 きょうは、午前中、中村議員が何かテープカットするときに生花をと言うたら、部長はちょっと枯れたりするので難しいんでという話だったけど、和歌山県で一生懸命使わないものが、よそへ行ってどんどん売れるかと、そんなわけにはいかないと思いますので、まず和歌山県下の特産品、そういうものに対する愛着と同時に、できるだけ地元を大事にしていきましょうよと、地産地消を進めていきませんかというような条例であります。
 この条例に関して1年が経過したわけでありますので、これまでの県産品の徹底した利活用を初めとする中小企業振興に対する県の取り組みについて、知事の御所見を伺いたいと思います。
 次に、質問の3番目でありますけれども、県単砂防事業についてであります。
 どうしても、県土整備部の中でも、この砂防という話をすると、余り今まで取り上げられなかったというか、道という形になると日が当たるんですけれども、どうしてもこの砂防事業というのが後回しになってきたというような、私も27年ほど県会議員さしていただきまして、まだまだ短いわけでありますけれども、これを随分感じさしていただきました。
 と申しますのも、もう随分前になりますけれども、長野県で田中という知事が誕生されました。そして、その知事のキャッチフレーズは、砂防事業ほど無駄な事業はない、自然を破壊していると、税金の無駄遣いだということを一生懸命主張されました。そして、それに対して、テレビを初めマスコミもやんややんやと持ち上げて、見識のない評論家が出てきて、「ああ、そうや、そうや」というようなことをどんどんマスコミで流すものですから当選をされたわけであります。
 そして、それ以来、まず砂防事業するにおいても、ダムもダムですけれども、その下に流路工という水を流すものでありますけれども、これなんかもほとんど公共事業でも使えなくなってしまったという形で片隅へ追いやられました。そして、長野県では自然を大事にされたんでしょうけれども、ことしになって集中豪雨で何名かの方がひどい土砂災害で亡くなっておられます。マスコミは何て言うかというと、なぜ砂防事業をもっときちっとしなかったのか、この責任は大きいぞと。事によってぱたん、ぱたん、ぱたんと、こんな無責任な論評をまあよく出してくれたもんだなという思いをそのときにいたしました。
 3年前の紀南の大水害のときもそうであります。この砂防ダムの威力というのを私もまざまざと見せられたのは、那智川沿い、ねぼけ堂という、多分これはレストランか土産物売り場の駐車場から対岸を見ますと、対岸に川の川筋、支流ですけれども、1カ所は土石流で下まで大変な状態で、車ぐらいの大きさの石までごろごろ転がってきて、下のほうのおうちは跡形もなくなくなっておりました。
 その同じような条件で、上流側にある沢というか支流も崩れてたわけでありますけれども、その大部分の石を砂防ダムが食いとめて、ぴたんととめて、下にあった家は大きな被害が出なかったという、こういうことがあるわけでありますので、いろんなこの事業に関して、見識のない者が、そういう厳しい条件に住まいすることのない者が、まちの便利なマンションで住んでるような者の評論家が出てきて、やれ地方でどうだこうだというような、もう失敬な言い回しはしてもらいたくないなというような思いすらあるわけでありますけれども、今回のこの質問に関しては、崖崩れ、昔で言う急傾斜対策事業、今、崖崩れの対策事業ですけれども、これの大きなものに関しては、交付金すなわち公共でしていただけると。小さいものに関しては県の単費で対応していこうということで、これらについても大変な効果を上げていただいております。
 ただ、砂防に関しては、大きな砂防、公共の事業はあるんですけれども、県単砂防というのが、以前、指定砂防ということで、私の地元下津においてもよくこの事業をしていただいたんですけれども、今それがなくなってしまっているという状況がありますので、何とか小さなそういう谷に関しても命を守るということでぜひ対応していただけないかなあということに関して、今回、県単砂防、特に紀南の大水害、長野でも土砂災害があった。そして、広島でも土砂災害があった。そして、そのときにも言われたことですけれども、土砂災害の警戒区域の指定がまだ和歌山県下でも随分空白というか、されてないところもありますんで、これらも頑張って指定をしてもらって、大雨が降る、すごい台風がやってくる、スーパー台風というんでしょうか、これなんか毎年来ても不思議でないような状況になってきた地球温暖化、こんなこともありますので、ぜひお願いを申し上げたいということでの県単砂防について、その考え方に関して、知事の考え方をお聞きをさせていただきたいと思います。
 それから、4番目でありますけれども、浮上式堤防であります。今議会でも、この堤防に関しての質問がございました。
 実は、世界で初めてという鳴り物入りで御説明をいただいて、地元も喜びました。ところが、よく皆さんに、東北のあの震災があってからそういう事業ができてきたんやと言うていただくんですけれども、実は、この事業はもうその前から、海南市に住まいする南海地震で随分被害を受けた人たちから、やはり津波に対して心配なんで、ぜひその対応を考えてもらいたいと、そして県も一生懸命汗をかいてくれて、そして国のほうでも考えてお示しをいただいたのが浮上式と。わかりやすく言うと、地面の中へ筒入れて、筒からぷるっと出てきて、ふだんは畳んどくと。なぜそんなことをせないかんのかというと、そこは航路だということでありますので、タンカー等がそこを通航せねばならんということですので、平時はそれなりの水深と幅を確保しなければならないと。災害が起こったら下からぽこぽこぽこと出てくるというもんだということでお示しをいただきました。
 その対策協議会というのもありまして、私も何度も質問させてもらいました。議場におられます藤山議員もいつも一緒に出席をして、互いにいろいろ聞いたんですけど、もしその筒、さびついて抜けなんだらどうするんなと。カキやあんなものがくっついて上がらんということはないんかと。停電になったら空気送れやんので浮いてこんやないか、それ大丈夫かと。もう1個、大きな地震が来たときにはどうなると。そうすると、そのときの説明は、単なる、出た堤防の上を津波が超えると。ですから、減災にはなるけど、完全にはとめられないけど、大きな地震にも対応できるという説明は、私はこの耳で聞いております。
 ところが、いつの間にやらむじゃむじゃむじゃと。去年の秋ごろから空気がおかしくなって、私の耳にも、「どうやら調子悪いみたいや」と。そして、年明けてから聞いたら、もうほぼとまった状態で、「せんみたいや」と。雑賀議員が前の議会でお尋ねになられました。「どうな」と言うたら、「あかんというように聞いてます」と言うて答弁があった。まあ、これでええんかなと。そうしますと、私は国の技術やそういうのに対しても大きな不信を持たざるを得ないということであります。
 例えばで比較するのはおかしいかもしれませんけれども、皆さんも御承知のように、奈良に大滝ダムという立派なダムができました。昭和37年から調査を始めて、昭和47年から工事にかかると。事業費は230億、10年で完成しますと。ですから、昭和57年にはでき上がってなかったらあかんのですけれども、ちょっと調子が悪くなったんで変更、変更、変更、変更、変更、変更か、今6回言うたと思いますけど、6回変更しました。もうその中で一番ひどいなと思ったのは5回目。もうダムも完成して水を入れました。そしたら、予想もしないところで地すべり起こって、その上にある家、これをもう避難させなければやむを得ないんで、安全なところに避難をするためにプラス事業量をふやしますと、和歌山県もようけ持ってくださいということでありました。まあ本当に腹が立って仕方なかったんですけれども、やむを得んかということで安全な場所へ避難をいただいたんです。そして、少したったら、実は、安全な場所へ避難していただいたところで地すべりが始まりましたので、またよろしくお願いしますというのが6回目の話でございました。
 結局、230億がどれぐらいかかったんかといったら、ちょっと多い目にかかって、どれぐらいよと言うと3600億かかったと。10年でできるのが42年かかったと。これが国の技術かと私自体は大変憤慨をして、当時、建設省──国土交通省になってたかな──河川局長のところへも文句を言いに行ったことがあります。そして、申し上げたのは、事業費が膨らむのは結構だけれども、和歌山県の負担金もどんどんふえていくと、もうまるでアリ地獄へはめられたようなもんだと、大概にしてもらいたいということもはっきり申し上げました。もちろん、内気な性格でありますから少し遠回しに言おうと思ったんですけれども、今言った言葉のとおりの話をさせていただきました。
 局長いわく、「そうしてお怒りだということはもう既に私のところへも報告が来ておりますけれども、何とか御協力を」というような話でありましたが、やっと完成して、そして、和歌山県の当初230億の──それは総事業費です。和歌山県の持った分担金は458億。当初の事業量よりも、倍を超える負担金も持たされたと。ですから、やっぱり事業というのは、こうですよと言うてお示しをいただいたら着々と誠実にしていただかなければ、「様子が違ったんで、様子が違ったんで」と、ころころ変わるようでは信頼が得られないと。
 例えば、今回の福島の原発のところで、地下水が海へ流れると、海の汚染をとめるためにはどうしてもこの地下水をとめざるを得ない。そのときも出てきました。「地面を凍らせて壁をつくって、それで水をとめられるんです」と言うてくれたんで、大丈夫かなと思って聞いてたら、もう案の定、つい先般、「あれはどうもうまいこといかんので違う方法を考えていきたいと思います」ということでありました。
 今回のこの浮上式の堤防、そんなことはまさかないであろうとは思うんですけれども、やっぱり目の前にいつ大きな地震が起こるかわからない。そして、大きな津波が来るかわからない。海南市、地元の市では、安全・安心のまちづくりと、もうこの看板自体が折れて曲がってしまいそうなほどの状況でありますので、やはりぜひ早急にその対応を考えてもらいたいというのが地域住民の思いであります。
 それゆえに、この事業の整備方針変更を検討していると聞いているが、同じ轍を踏まぬよう心して取り組んでいく必要があると。国に対する働きかけを初め、県としてどのようにしていくのか、知事の考えを承りたい。
 その次は、道路整備についてであります。
 道路整備の中で、国道42号線の有田─海南間の取り組みについてであります。
 平成4年、この時期に、有田市と下津町で、これだけ道路が渋滞しては何ともならんということで、何とかその方策を改善していきましょうということで、お互いに協議会をつくりました。当時の市長は中本さんという市長で、当時の県会議員は上野山さん。それから市長さんも県会議員さんも指折ったら何人も変わるぐらいの年数がかかっております。そして、平成7年だったと思うんですけれども、私が建設委員会委員長を拝命させていただいて、そして同僚の議員さんも、一度そんなにひどいなら現場へ見に行こうやないかということで、朝7時前に有田市役所へ集合いただいて、ようこんな時間に集合かけたもんやと怒られながら、その時間帯に走りました。
 ただ、ちょっと失敗したのは、余りにも出発する時間が早過ぎたんで思ったほど混まないで走ってしまったというのはあったんですけれども、大渋滞が起こりますとどうしてもみんな横道というか、側道へ逃げるわけであります。そうすると、小学校の生徒が学校へ通うのも危なくて危なくて。細い道1カ所で何台ぐらい走るかという勘定したら1時間で500台の車が通ったというようなところもある。子供なんかとてもじゃないけど怖て道渡れないというようなことで、これ何としてもこの42号線の改良に取り組まなければということで、平成7年から有田市、下津町、そして海南市、それから有田郡の町村会の皆さんも、これは大変だ、何とかしようというようなことで応援をいただいて、そして和歌山県の国に対する重点要望の箇所へも載せていただきました。
 最初に載せていただいた知事の名前は仮谷志良、そして西口勇、木村知事で、今現知事と、これだけの年数をたどってきてるわけなんですけれども、その時点で随分路線がありました。和歌山バイパスだとか、もう既にでき上がってます。そして、西口知事の当時、言うていただいたのは、国道26号線、通称第二阪和、これと並行して海南─有田間の国道はやっていきましょうよということを言うてくれました。もう既に第二阪和は来年の国体に向けて開通を目指してやりましょうということなんですけれども、唯一、私どもの海南─有田間の国道42号線は、まだ本体のつち音が立っておりません。
 仁坂知事になっていただいて、平成19年に冷水拡幅ということで、藤白のインターから冷水というところまでの間を、そしてそこから先、海南─有田間は平成20年に予算をおつけいただいて事業が始まりました。ちょっとつらいのは、頑張っていただいて、毎年、ことしも4億、去年も4億、その前はたしか2億でまた補正が2億の4億だったか。そうすると、総事業費が大体350億かかるということですんで、大体これも100年かかるなと。大滝ダムで42年ということですけど、とてもこれでは待ち切れないと思うようなわけでありまして、できるだけ急いで頑張っていきたいというのが地元の思いであります。
 皆さんも県会議員ですから、各地元の首長と、そういう協議会等へ行ったら穏やかに、ふだんは仲が悪くてでもにこにこしながらでもされてるというのが現状だと思うんですけれども、一度、有田─海南間の協議会へお越しをいただきたいと。有田市、海南市、市長もお見えですけれども、その議論の中で一体何をしてるんだと、本気でやる気あるんかというような議論までやらざるを得ないと。だから、我々も頑張ると、地元も一生懸命死に物狂いで頑張らなきゃと。
 こちらの県土整備部長だった茅野さんが、今国土交通省へ戻って国道・防災課長ということで、その担当課長です。こちらへ行ったときは「先生、頑張りましょう」と言うてくれたのに、4億しかつかんのかと言うて、実は直接、ことしの正月明けてから4回、私も茅野さんとこへ訪ねさしていただいて、ちょっともう嫌がられるぐらいなんですけれども、でも、「頑張っていきましょう。やりましょうよ」と。
 そして、大事なことは、国もそうです、県もそうです、そして地元の市もそうです、みんながスクラム組んで本気でこの道路やろうかという形にならなければこの道路も簡単に進まないということですけれども、地元もそれぐらいの覚悟は、きょうは浅井議員、藤山議員もおりますけれど、もう用地でもめてるぐらいだったら我々頭下げてでも行こかという気概を持った県会議員、雑賀議員もそうです。公共事業に関してはいろいろあるでしょうけれども、このことに関しては一生懸命やっていくというメンバーに入っておりますので、やりましょうや。それぐらいの思いでありますので、ぜひこの42号線、よろしくお願いを申し上げたいと思いますので、この整備状況と今後の取り組みについて知事の考えを聞かせていただきたいと思います。
 最後の質問ですけれども、国道370号。こう言うと大体皆さんどこかわからんと思うんですけれども、海南市から高野山のほう向いて行く、もとの県道海南高野線という、今370といって、我々にとってみたら大切な道路でございます。
 古い話になりますけれども、そこのマリーナシティで世界リゾート博が行われた。その前に、当時の知事に「いつになったらバスが通れるような道になるんでしょうか」とお尋ねしたところ、「何とか世界リゾート博には間に合うように」ということを言っていただいたんですけれども、あれから20年ぐらいは優にたってると思うんですけれども。ただし、最近、よく県は頑張ってくれてます。一生懸命その進捗についてしていただいてるんで、この頑張りに関しては、あんまり人様に褒めたりお礼を言うと──褒めることは少ないんですけど、本当にようやってくれてるなと。一生懸命、川筋ネットワークという知事のかけ声のもとで一気に進んできたということでありますけれども、その進んできた中でも気になりますのは、阪井バイパスというところです。
 人間で言うところの喉元というか、海南市と紀美野町を結ぶ大事なところで、藤山議員の自宅から大体下2キロぐらいの地点になるわけですけれども、そこのところの事業を今していただいてるんですけれども、目立った形で進んでこない。見えない。用地等で御苦労いただいてることが事業としてつながってないんだとは思うんですけれども、この阪井バイパスについてが1点。
 それと、どうしても海南市というのは、皆さん、国道42号線を何度か走られたと思うんですけれども、90度に曲がるような道路が多い。国道42号線、まず海南市へお入りいただいたら、郵便局のところで90度に曲がらないとどっかへ行ってしまう。そしてその次、コーナンというお店があるんですけれども、そこも90度に曲がらないと前の擁壁なり海へ飛んでしまうと。それから、海南医療センター、立派な市民病院ができました。そこの前まで走っていただいて、90度に曲がっていただかないと42号線を走れないように、3カ所で90度に曲がってる。それも、きちっと90度ですね。それ以上の角度はないと思います。
 そして、この370号のバイパスにつきましては、阪井バイパスを真っすぐ上っていって木津というところまで行きますと、そのまま行くと川の中へはまってしまうと。そうすると、もう1本道路をつけていただいて、紀美野町ではもう既に、厚生病院というようなところですけれども、これまた藤山議員のちょっと南側ですけれども、その道路とこの道路が行くと、こんなになるんです。やっぱりそこで県も考えてくれました。これでは通れないから、間に木津バイパスというてバイパスはしましょうということで、これも今その進捗に励んではいただいてるんですけれども、そのままバイパス上っていって川の中へ飛び込んでしまうような状態で、まさかほっとくようなことはないとは思うんですけれども、これについても、ひとつどのようなお考えをお持ちなのかをお示しいただきたいと思います。
 それから、今どんどんどんどん改良も進んで、国吉というところ、かじか荘というような、そういう宿泊施設があるんですけど、それから毛原下という区間ですけれども、ここが随分狭隘であるということで、これからどんな法線で──法線というのは、この曲がり方で工事したら一番ええんかなというようなことについて、今、県でも御検討いただいてると。1つ望みは、できるだけ曲げやんようにしてほしいと。
 ですから、案外この道路も、随分口を酸っぱくして言うてきたんですけれども、本来、図面描けというと、私は得意です。真っすぐな差し持ってきて、すっと引っ張ったら、びしっとした真っすぐな道できるんですけど、何しろ、文字書くというと大体こう書くもんだということをお教えいただくんですけれども、きゅるきゅるきゅるきゅる曲がるような道を書くのも大好きなんですけど、ここに関してもひとつ立派な走りやすいルートをぜひお考えをいただきたいという、この3点。さっきから礼言うて褒めた後、こんなこと言うたらあかんのですけど、ぜひひとつ。その辺に関しては県土整備部長にお尋ねを申し上げたいと思います。
 以上で、第1回目の質問を終わらせていただきます。
○議長(坂本 登君) ただいまの尾崎要二君の質問に対する答弁を求めます。
 知事仁坂吉伸君。
  〔仁坂吉伸君、登壇〕
○知事(仁坂吉伸君) 地方の元気、あるいは景気浮揚につきましては、さきの議員の御質問に答えたとおり、1つには、価格転嫁と賃金上昇を政府も一丸となって産業界に働きかけてもらわないかんというのがあると思います。これは、強力な政権ができたら、それこそ強力にやってもらいたいというふうに思っております。
 そのもうちょっと構造的な問題としては、地方創生の問題がございまして、先般、まち・ひと・しごと創生法が成立いたしまして、地方創生の取り組みが本格化しようとしているところでございます。法律では、地方創生に関する施策の基本方向などを示す総合戦略、これを国が策定することに加えまして、都道府県や市町村において地方版総合戦略の策定が努力義務となるなど、まさに国と地方自治体、地域が一丸となって地方創生に取り組むこととされております。今後、総合戦略に基づいて地方を支援する施策が打ち出されていくことを大いに期待してるところでありますけれども、県においても、単に期待するだけはいけませんので、これは、本県地域の活性化に向けて政府に対して地方の実情や立場をしっかりと伝えていくとともに、今まで元気な和歌山の実現のため取り組んできた政策をさらに加速させていくという必要があると考えております。
 とりわけ、最重要課題である人口減少問題について、自然減対策としては、従来から不妊治療のこうのとりプランや紀州3人っこ施策など、結婚から妊娠、出産、子育てと切れ目のない少子化対策に取り組んでいるところでありますし、また社会減についても、企業誘致による新たな雇用の創出や産業の強化、議員御承知の過疎集落の支援や移住交流の推進などに取り組んでいるところでありますが、人口減少をちょっとだけ少なくしたかというぐらいの感じでありまして、まあ半分ぐらいでしょうか、押しとどめるというところまでには至っておりません。さらに、自然減、社会減の両面から、これらの施策の充実強化を図っていきたいと考えております。
 そのため、毎年、新政策で根っこから検討をやっとるんですが、最近、他県に比べて、昔は断然和歌山県が強力な施策を持っていた分野で、他県のほうがややもするとなかなか元気が出てまいりまして、それで、他県の政策のほうがすぐれてるんじゃないかというようなものも出てきております。大いに反省をして磨きをかけていきたいと思っておりますし、それをまた国が支援をしていただければより強力に行えると思います。
 一方、市町村、特に小規模自治体にとって地域活性化の取り組みを単独で実施することは困難な面も考えられることから、法の成立に先立ち、和歌山県まち・ひと・しごと創生連絡会議を立ち上げるなど、法律や制度について県と市町村で情報共有を図っているところであります。今後とも、市町村の取り組みが円滑に進むように、県としても積極的に支援していきたいと思います。
 次に、中小企業振興条例の効果と課題についてでございますが、昨年の12月議会において、県議会の議員提案によりまして、和歌山県中小企業振興条例が提案、可決されました。本条例は、本県の豊富な農林水産業を初めとした地域資源を活用した中小企業の振興や紀州の地酒等の県産品の利活用など、和歌山らしさを盛り込んだ特徴ある条例であると思います。
 本条例の制定を受けて、県産品の物品優先調達登録制度の設置や、県が主催する仕事における県産品のお茶・水の使用の徹底、市町村や関係団体への県産品活用推進など、さまざまな取り組みを実施してまいりました。また、実際に工事発注をする職員に対して、県産品建設資材についての勉強会を各振興局単位で実施し、県産品の促進を図っているところでございます。
 最近、ちょっとミカンの市況があんまりよくございません。県産品の活用という点で、もう少してこ入れをしないといけないんじゃないかというふうに思っておりまして、具体策を早急に詰めて県議会の先生方に御相談したいと思っております。
 先ほどからの御議論もありましたようにいろいろと難しい問題もあるんですけれども、どんどん挑戦していきたいと考えております。
 中小企業が県内企業の大多数を占める本県において、中小企業の活性化がなければ本県経済の活性化はございません。中小企業の振興は大変重要でありまして、今後も県産品利活用に向けてさまざまな取り組みを通じて進めていきたいと考えております。
 次に、砂防のあり方でございます。
 近年、地球規模の気候変動等により局地的に激しい豪雨が発生し、平成23年の紀伊半島大水害や、また本年の広島での土砂災害において多くの方々が亡くなるなど、甚大な被害が発生しておりまして、県民の生命を守るためには土砂災害対策は非常に重要であると認識しております。
 これまで、県としては、全国に先駆けて平成24年10月に避難勧告等の判断・伝達マニュアル作成のモデル基準を策定し、昨年9月から最長51時間先までの降水予測を行う和歌山県気象予測システムの運用を開始するなどのソフト対策を行うとともに、砂防事業による砂防堰堤や崖崩れ対策事業による擁壁の整備など、ハード対策を行っているところであります。
 このうち、崖崩れ対策事業につきましては、国の補助金をもらってやるちょっと規模の大きな事業と、それからより小規模で県単独事業で行うものがありますが、かつて、ちょっと信じられないことに、1人の県職員と市民オンブズマンから後者はやめろと要求されたことがありましたが、もちろん続けておりまして、本年8月からは、崖崩れが発生するなど現に危ない箇所については人家1戸からも工事ができるように県単独事業の制度拡充をいたしました。
 一方、砂防事業につきましては、現在、大規模な箇所について国庫補助事業による対策を行っているところでございますが、議員御指摘の小規模な箇所の対策については、土石流は、ふだん水がなくても、あるいは水がちょっとでも、いざ発生すれば大規模な災害を引き起こすことから、小規模な県単独事業程度の事業では効果が少ないんじゃないかという議論がありまして、やめておりました。それは、大宗ではそうではないかと、那智勝浦町の状況なんか見ると思うんですが、しかし、いろんなケースがあると思われます。ケースによっては、そういう小規模な対策で十分対応できるんじゃないかというケースもあると思われますので、そういう個々のケースに備えて制度だけはつくっておいてもいいのではないかというふうに考えます。そこで、準備をしていきたいと考えております。
 県としては、今後の土砂災害対策について、まず土砂災害警戒区域等の指定のスピードアップを図るとともに、県民の命を守るための観点から、それぞれの地域の実情に応じて、ハード・ソフト両面により、効果的かつ迅速的に取り組んでいきたいと思います。
 次に、浮上式防波堤の問題でございます。
 国が開催いたしました技術検討委員会において、御指摘のように、南海トラフの巨大地震のときのような最大クラスの津波を起こす地震に対して地中部の鋼管が曲がることが懸念されて、そうすると防波堤が浮上しなくなる可能性があると。それに対して、周辺地盤の改良、鋼管の剛性強化等の追加対策を講じる必要があるとの指摘がございました。そうすると莫大な経費になるわけでございます。このような指摘を踏まえて、現在、国土交通省において、引き続き当該防波堤の整備方針の変更について検討を行っていると聞いております。
 一方、県では、ことしの10月に、津波から県民の命を救い死者をゼロとするため、津波避難困難地域の解消のための対策として、「津波から『逃げ切る!』支援対策プログラム」を策定し、海岸堤防等の整備の対策を公表したところでございますが、和歌山下津港海南地区については、避難困難地域ではありませんが、津波浸水想定区域内に市役所あるいは消防署等の地域の中枢機能が集積しておりまして、企業も数多く立地していることから、かかる津波対策については非常に重要な事業だと考えておりまして、早期に整備方針を策定していただけるよう、国に対して強く働きかけていきたいと考えております。
 次に、国道42号冷水拡幅及び有田海南道路でございます。
 これは、両市の生活圏の連携強化による地域の活性化、渋滞解消や交通事故の減少、また津波浸水時の代替路としても整備が必要な道路であり、平成18年の知事就任後すぐに、実は私は国に対して強く働きかけた幾つかのプロジェクトの1つなんです。うまくいきまして、平成19年度に冷水拡幅が、平成20年度に有田海南道路が新規事業化されたところで、それだけに個人的にも思い入れが強うございます。その割には、そのとき認められた事業のうち最も進捗が遅いという思いを持っておりまして、大変残念でございます。
 現在、状況を申し上げますと、冷水拡幅については、用地取得率は5割になっておりまして、工事に支障となる放置艇も全て撤去され、国道から冷水地区に通ずる市道のつけかえ工事を行っております。
 次に、有田海南道路については、海南市冷水地区において用地取得に着手いたしました。その他の地区では、地元関係者との設計協議や用地測量、建物調査を実施しておりますが、若干、特に有田方面で、いろいろと地元の方との合意ができていないところがあります。さらに、有田市野地区については約7割の用地取得率となっております。
 支障の要因の1つは、住民の理解が得られないというところもあるんですが、しかし、予算のつきが悪いというところも非常に大きな要因でございます。したがいまして、県といたしましては、冷水拡幅の工事の全面展開と有田海南道路の早期着工を地元市とともに国に強く働きかけていきたいと思います。
○議長(坂本 登君) 県土整備部長石原康弘君。
  〔石原康弘君、登壇〕
○県土整備部長(石原康弘君) 国道370号阪井バイパスにつきましては、海南市重根地内から木津地内の2.6キロメートルにおいて平成17年度から事業に着手し、現在、用地取得と龍部池における橋梁の工事用仮橋の設置を進めております。今後、土地収用法の手続もあわせて用地の早期取得に努めるとともに、取得した箇所から順次工事を実施し、平成29年度の完成を目指してまいります。
 また、阪井バイパスに接続する国道424号木津バイパスにつきましても、残る用地について土地収用法を活用しながら早期取得に努めるとともに、道路改良工事を実施しているところであり、平成28年度の完成を目指してまいります。
 阪井バイパスと木津バイパスの交差点形状につきましては、海南市から高野山方面への安全な交通の確保と効果を早期に発現させるため、木津バイパスへ一旦取りつけることを最優先としたいと考えております。議員御指摘のように、当該区間はクランク状に通行しなければならないことから、両バイパスの完成後には、より安全で円滑な交通が確保されるよう、ポスト川筋のプロジェクトにおける最優先課題として検討してまいります。
 次に、紀美野町田地内から毛原下地内までの3.5キロメートルにつきましては、今年度、美里4工区として事業化したところであり、現在、バイパス案も含めて検討しているルートを早期に確定し、工事に着手できるように取り組んでまいります。
○議長(坂本 登君) 答弁漏れはありませんか。
  〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(坂本 登君) 再質問を許します。
 尾崎要二君。
  〔尾崎要二君、登壇〕
○尾崎要二君 ただいま答弁をいただきました。1点だけ再質問したいと思います。
 防波堤の件でありますけれども、国における検討に関する発表時期について、知事の考えを再度お尋ねいたします。
○議長(坂本 登君) 知事。
  〔仁坂吉伸君、登壇〕
○知事(仁坂吉伸君) 私としては、今年度内には、それも年明けの早いうちに策定していただきたい。そうでなきゃ困ると考えておりまして、国に対して強く働きかけていきたいと思います。
○議長(坂本 登君) 答弁漏れはありませんか。
  〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(坂本 登君) 再々質問を許します。
  〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(坂本 登君) 以上で、尾崎要二君の質問が終了いたしました。(拍手)
 お諮りいたします。質疑及び一般質問を終結することに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(坂本 登君) 御異議なしと認めます。よって、質疑及び一般質問を終結いたします。
 次に日程第3、議案等の付託について申し上げます。
 お手元に配付しております議案付託表のとおり、議案第150号から議案第193号まで、並びに知事専決処分報告報第3号は所管の常任委員会に付託いたします。
 次に日程第4、請願の付託について申し上げます。
 今期定例会の請願については、お手元に配付しております請願文書表のとおり、所管の常任委員会に付託いたします。
 お諮りいたします。12月15日及び16日は常任委員会審査のため休会といたしたいと思います。これに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(坂本 登君) 御異議なしと認めます。よって、12月15日及び16日は休会とすることに決定いたしました。
 次会は、12月17日定刻より会議を開きます。
 本日は、これをもって散会いたします。
  午後2時46分散会

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