平成26年12月 和歌山県議会定例会会議録 第4号(奥村規子議員の質疑及び一般質問)


平成26年12月 和歌山県議会定例会会議録

第4号(奥村規子議員の質疑及び一般質問)


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 質疑及び一般質問を続行いたします。
 38番奥村規子さん。
  〔奥村規子君、登壇〕(拍手)
○奥村規子君 皆さん、おはようございます。
 一般質問の前に、仁坂知事、知事選挙、大変お疲れさまでした。私も、来期、この場に立てるようにぜひ頑張ってまいりたいと思います。どうかよろしくお願いいたします。
 それでは、一般質問に入らせていただきます。議長のお許しを得ましたので、よろしくお願いします。
 1つ目は、アベノミクスについてお尋ねいたします。
 皆さんも御存じのように、「アベノミクス」という言葉は造語で、安倍首相が行っている経済政策の総称をそのように言っているわけですが、具体的には3本の矢と言われる金融政策、財政政策、成長戦略の3つの政策によって日本の景気を浮上させようとするものです。安倍政権は、アベノミクスで日本経済はうまくいき始めていると言っていますが、私の周りでは、消費税の増税が引き金になり閉店が相次ぐなど、先行きの不安を持っている方ばかりです。安倍首相は、記者会見などで、アベノミクスは雇用がふえ、賃金も上がっているから確実に成果を上げていると言っています。
 そこで、お尋ねいたします。
 雇用は100万人以上ふえたということですが、県内の雇用状況はいかがでしょうか。また、正社員の求人倍率はいかがでしょう。
 首相は、賃金も2%上がったと言われていますが、県内の勤労者の賃金は上がっていますか。また、倒産件数の推移、県経済への効果について商工観光労働部長にお尋ねいたします。
 恐縮ですが、ゆっくり答弁をお願いいたします。
○副議長(尾崎太郎君) 奥村規子さんの質問に対する答弁を求めます。
 商工観光労働部長藤本陽司君。
  〔藤本陽司君、登壇〕
○商工観光労働部長(藤本陽司君) 経済指標については、国の経済施策の影響だけでなく、天候や為替相場の動きなどさまざまな要因により変動するものですが、議員お尋ねの項目について、直近の数字と2年前の安倍政権発足時の数字を比較すると、まず県内の雇用者数について、平成26年8月には27万7794人であり、平成24年12月には27万664人であることから、約7000人の増となっております。
 次に、正社員の有効求人倍率を見ますと、平成26年10月には0.57倍であり、平成24年12月の0.48倍と比較すると0.09ポイントの改善となっております。
 さらに、県内の勤労者の賃金について、名目賃金指数では、平成22年の平均を100とした場合に平成26年8月の数字は87.5であり、平成24年8月の86.5と比較して1ポイントの増加となっております。
 最後に、倒産件数について、民間信用調査会社のデータによると、平成24年が112件、平成25年が94件、平成26年は10月までで82件と減少傾向にあります。
○副議長(尾崎太郎君) 奥村規子さん。
  〔奥村規子君、登壇〕
○奥村規子君 今、商工観光労働部長から答弁いただいた数字は、やや緩やかに上向きということなんですけども、厚生労働省が12月2日に発表した10月の毎月勤労統計調査速報によると、物価上昇を加味した実質賃金指数は、消費税増税などの影響で前年の同じ月と比べ2.8%減と、16カ月連続でマイナスと報じられています。アベノミクスによる物価上昇に賃金が追いつかない状況が続いているということですが、県では実質賃金はどのようになっていますか。
○副議長(尾崎太郎君) 商工観光労働部長。
  〔藤本陽司君、登壇〕
○商工観光労働部長(藤本陽司君) 物価上昇率を考慮した実質賃金指数を見ますと、平成22年の平均を100とした場合、8月の数字は83.3であり、平成24年8月の86.3と比較して3ポイントの減少となっております。
○副議長(尾崎太郎君) 奥村規子さん。
  〔奥村規子君、登壇〕
○奥村規子君 全体として、生活がやっぱりなかなかよくならないとか、アベノミクスの実感がないというようなことが言われている中で、実質賃金がなかなかそうやって上向きになっていかないというところなんかが、かなりそういう感じもあるんじゃないかなと思うんです。
 そういった状況の中で、次に、安倍政権が進めるアベノミクスは、さきにも述べたように異常な金融緩和と財政拡大、世界で最も企業が活躍しやすい国を目指す規制緩和が3本柱だと思うんです。大企業がもうかれば賃金も上がり消費もふえるというトリクルダウンの政策で国民の所得や消費をふやすという対策ではありません。大企業はもうけをふやしてため込み、大資産家は株高で潤っても、国民の暮らしはよくならないんじゃないでしょうか。アベノミクスがうまくいっているというのは、大企業や大資産家のことしか首相の眼中にないということではないでしょうか。
 9月1日に発表された法人企業統計では、2013年度の大企業、資本金10億円以上の経常利益は前年度比で8.8兆円ふえ、34.8兆円と史上最高の利益となっています。リーマンショック前の2008年度、2007年度を超えたことになります。一方で、従業員給与は前年比で6200億円ふえただけで、1人当たりで見ると0.3%、月に1500円程度ふえただけであり、物価の上昇にとても追いついていないと思います。
 こういった状況の中で、このままアベノミクスを続けて和歌山県にとって景気が本当によくなるのでしょうか。賃金が上がり、県民の暮らしはよくなるとお考えでしょうか。知事にお伺いいたします。
○副議長(尾崎太郎君) 知事仁坂吉伸君。
  〔仁坂吉伸君、登壇〕
○知事(仁坂吉伸君) 長くデフレ下にありました我が国の経済情勢は、安倍政権発足以来の経済施策がうんと変わったということで、輸出型企業を中心に全体として量的な拡大をし、そしてまた株高とか輸出型企業の採算向上等、その従業員の給料上昇など、いいところも結構出てきているというところだと思います。
 デフレを続けておりますと、全ての経済主体が消極的にやっていったほうが得だということになるわけですから、経済発展などとんでもない話になってしまって、経済は緩やかな死を迎えるというふうに思います。したがって、政策の基本はデフレ退治であるということについては、私は間違いないというふうに思います。
 一方、現状では、地方の経済は大して振るっていないとあえて私は思います。それは、持ち直しの利益が輸出型企業にたまっておりますけれども、こういう企業が依然として、例えば部品供給社とか、あるいは下請企業とか、あるいは運送その他のサービサーとかなどには、まだまだ厳しい値下げの要求を出していて、それで、そういうたまった利益をあんまり均てんしてないというところが大きいんではないかなあというふうに思うわけです。
 一方、つらいほうの企業は、原料高でございますとか、それから電気代も上がったなど、いろいろ直撃するところがあって、従業員の給料を上げるなどなかなか難しいということだと思います。そうすると、そういう企業が多い地域は、全体として消費があんまり伸びないので経済が振るうはずがないということになるわけでございます。
 こういうように、本県のような輸出関連企業が少なくて中小企業が多いところは、あるいは中小企業といっても今の部品供給業とか下請とかそういうところが多いところは、個々のケースでは量的な拡大が結構あるところもありますので、調子の上がっている面はあっても地域経済全体としてはあんまりぱっとしないという、回復がおくれてると感じているところは、議員だけではなくて私もそう思うわけであります。
 そのために政府は何をせないかんかということなんですけれども、奥村議員のように政策の基本をもとに戻せとか言っている政党が結構あります。それは、とても危険なことだと私は思うわけであります。政策の基本をもとに戻したら、また日本経済が停滞して、結局は人々の暮らしがどんどんとしょぼくれてくるということになると思うんであります。したがって、政府が強力にこのような価格転嫁、こういうものを慫慂して産業界に働きかけをしていくことが大事ではないか、そんなふうに思います。
 これによって、地方の企業がもうかり、その延長上で従業員の給料が上がり、それで県民の暮らしがよくなって県経済の調子がよくなるということを期待したい、そんなふうに私は思います。
 また、現政権でいえば、地方創生ということをうたい文句にしていて、今の価格転嫁だけではなくて、地方経済発揚のためのてこ入れ、他のてこ入れですね、これも期待する状況にあると思いますので、大いに期待したいと思います。
 余りにも長く続き過ぎた過剰な円高によって企業が過剰に資産を海外に移している、だからこの金融政策の転換の効果がすぐにあらわれるはずがない、多少時間かかるが我慢をしなきゃいけないのではないかとずうっと私は言い続けてきましたけれども、今もその考えは変わりがございません。したがって、基本の堅持をしながら産業界に価格転嫁のてこ入れをして、そして地方創生を期待してまいりたいと考えております。
○副議長(尾崎太郎君) 奥村規子さん。
  〔奥村規子君、登壇〕
○奥村規子君 先ほど、和歌山県の状況というのは大変厳しいということで、その点では、そんなふうに認識されているということですので。
 次にお聞きしたいのは、アベノミクスの円安誘導策というのが、中小企業を次々とぐあい悪く破綻に追い込んでいるという状況であると。帝国データバンクの調査によると、10月の円安関連倒産は39件に達して、現政権の発足以降で月間最多を記録したと報道されていました。累計259件に上って、前年同期と比べると2.8倍の大幅増と言われています。
 和歌山県は小規模業者の割合が全国一高くて、第3次産業の平均規模も全国一小さくなっているのですが、お尋ねしますが、和歌山県として県の経済がよくなるためには、じっと我慢じゃなくて積極的にどうやっていったらええかというところで、知事がどのようにお考えなのかお聞かせいただきたいと思います。
○副議長(尾崎太郎君) 知事。
  〔仁坂吉伸君、登壇〕
○知事(仁坂吉伸君) 先ほど、たしかお答えをしてしまったと思います。先ほど申し上げたとおりであります。
○副議長(尾崎太郎君) 奥村規子さん。
  〔奥村規子君、登壇〕
○奥村規子君 私は、質問の項目で、景気や県民の暮らしはよくなるかということをお尋ねして、その後に、地方の経済がよくなるために何が必要かということをお尋ねしてるので、そのときに言っていただいたらよかったんですが、一緒に言っていただいたなあと思いながら、また聞かせていただきました。
 それで、私は、やっぱり知事が知事挨拶をこの議会の冒頭で言われた中で、「景気や雇用といった県民生活に深くかかわる切実な声を数多くいただきました」と言われました。構造的な不利な条件の中でも皆さん頑張ってるのには知事も共感し、知事自身も頑張らんとあかんというようなことで御挨拶いただいたと思うんです。
 私は、そういう中で、その切実な声というのをどんなふうに具体的に、こういった和歌山県の厳しい状況の中で、中小業者さんが大変多いそういう中でどう聞かれたのかなあというふうに思ったんですけど、1つは、企業誘致を一層推進してまいりますということで言われてますし、働く場をさらにふやしてまいりますということも言われました。
 そういったところで私が言いたいのは、安倍首相が正社員が100万人ふえたと言う中で、実際にやっぱり非正規の方がかなりふえてるんじゃないかというふうに思うんです。それは、私が統計を調べたわけではないんですけども、そういった中で、和歌山県としても、そういったところでは、先ほどちょっと雇用がふえたと言われた中で、やはり非正規の方、正規の方がどうなってるのかなというふうに思うんですけど、そんな点で、県にとって小規模事業者が元気になることこそ地域経済活性化の道だと思うんです。
 しかし、小規模事業者にとっては、アベノミクスの効果どころか、先ほどおっしゃってくださった円安による燃料とか電気料金、原材料の高騰、その上、消費税で消費の後退など、厳しい状況が続くばかりです。事業所数は3年間で7%減っています。特に、小規模事業者の減少が目立っています。県の商工予算は2014年度で1000億円を超えていますが、その92%は金融対策費になっています。一部企業の海外進出や成長分野を応援する施策は目立っていますが、商店街や小規模事業者への応援策は削減されているのではないでしょうか。商業振興費は24億5000万円、これは2005年の決算ではこの数字なんですが、年々減って2014年の予算では13億4000万と、ほぼ半減しています。
 今、総選挙が戦われてるわけですけども、アベノミクスからの転換ということでは──やはり正規職員をふやしていく、消費税増税を中止し、税制改革、大金持ち、大企業に応分の負担を求める、そうして社会保障充実と財政再建をということが大事だというふうに考えています。
 1点だけ、済みません、知事として企業誘致とか、また働く場をさらにふやしてまいりますというところでは、正規職員、正社員をやっぱりふやすというところでの働きかけをぜひしていただきたいなと思いますので、その1点だけ、ちょっとお答えをよろしくお願いします。
○副議長(尾崎太郎君) 知事。
  〔仁坂吉伸君、登壇〕
○知事(仁坂吉伸君) 1点だけとおっしゃられましたんですが、先ほどの商工関係経費が減ったというのを力を入れてないように思われるかもしれませんが、多分、奥村議員はわかっておられると思うんですけど、基金の出入りによってそんな数字になっておりますけど、別に商工関係の政策を緩めたわけでは決してありません。
 それから、先ほどの正社員の問題なんですが、私は、自分の考えを申し上げますと、かつて、今から10年あるいは20年前でございますけども、終身雇用の日本の制度というのはあんまり望ましくないんだ、アメリカ型でどんどんと職を変わっていくほうがいいんだというような声が結構経済界の主流になったことがあります。それが、労働関係の規制緩和の1つの原点になってるというところもあると思います。
 私は、実は自分の好みを言うと、終身雇用賛成です。会社のために一生懸命仕事をする、正社員として会社のために尽くす、それが報われるというのが非常にいいことではないか、そういうふうに思います。ただ、あのときに、今もそういう状況ですが、それだと会社の経営自体が成り立たないという側面があって、もうちょっと労働関係を円滑にいろいろ伸び縮みできるようにしなければ会社としてもう日本では投資できないというような話があったので、まあやむを得ないのかなというふうに思ったわけです。
 非正規雇用と、それから正規雇用についていえば、私は正規雇用のほうがいいに決まってると思います。しかし、正規雇用でなければいけないといってあんまり言い過ぎると、それこそそういう言い過ぎるところの国あるいは地方においては投資が全く進まないということになってしまって、それでかえって職を求めてる人が損をするということになるのが論理的な帰結です。
 したがって、労働の需給が逼迫してくるということが実は正規化の近道だと私は思っています。なぜならば、需給が逼迫すると、どうしても労働者を離したくない、それならばいつでも離れていくような非正規雇用よりもずっと長く働いてくれる正規雇用に切りかえたほうがいいというインセンティブが必ず発生するわけです。したがって、雇用の場をとりあえずふやすということを念頭に置いて頑張って、その結果として正規雇用がふえてくるといいなあというふうに私は思ってる次第でございます。
○副議長(尾崎太郎君) 奥村規子さん。
  〔奥村規子君、登壇〕
○奥村規子君 県民の皆さんの声も聞いていただいたと思うんですが、特に将来の、若者も含めて、やはり非正規雇用というのは不安な毎日を過ごすということだと思うんです。そういった中で、結局はそういう自立を妨げていくという側面も多くあると思いますので、そういった点で、今後も、各企業やいろんなところを含めても、正規雇用の働きかけをぜひ雇用とあわせてしていただきたいなあというふうに思います。
 続いて、次の項目は、自治体の非正規職員の待遇についてお尋ねいたします。
 今日、国際社会では、ディーセントワーク、人間らしい労働の実現を各国に呼びかけていますが、日本の場合は、現在、労働者の3人に1人、若者や女性の2人に1人が非正規雇用労働者となっています。近年は、国や自治体が多くの部門、業務で公務員を期限つきの不安定な非正規の形態のもとで使用しています。一方で、公的業務や公的サービスが派遣や請負の形式を利用して民間業者に委託される例がふえています。
 そして、今、政府は、盛んに女性が活躍しやすい社会を目指すと言い、すべての女性が輝く政策パッケージを発表しました。その第1の柱は、「安心して妊娠・出産・子育て・介護をしたい」の第1に、妊娠、出産、子育てへの切れ目のない支援の先駆的取り組みを行うことを支援すると述べられています。
 そこで、県の場合も、知事部局に事務補助職員などの非正規雇用の職員がいますが、その事務補助職員の占める割合は6.2%と聞いております。
 そこでお尋ねいたしますが、知事部局における事務補助職員は現在何名でしょうか。そのうち女性の占める数、割合をお教えください。また、産前産後休業、育児休業の取得状況もあわせて総務部長にお聞きいたします。
○副議長(尾崎太郎君) 総務部長市川靖之君。
  〔市川靖之君、登壇〕
○総務部長(市川靖之君) 12月1日現在、知事部局における事務補助職員は246名であり、そのうち女性は240名で、97.6%を占めております。
 また、産前産後休暇の取得実績は、12月1日時点で1名でございます。
 なお、育児休業については、取得実績は今のところございません。
○副議長(尾崎太郎君) 奥村規子さん。
  〔奥村規子君、登壇〕
○奥村規子君 圧倒的に女性が多いということになります。その事務補助職員の方の年齢のほうは、20代から60代と年齢的にも幅広く職員さんがいらっしゃるということも聞いてるんですけども、そういった中で、先ほど申し上げました妊娠、出産、子育て、また介護の問題も切実な問題に、働き続けるという点でも問題になってくるかと思うんですけども、総務省から、ことしの7月に「臨時・非常勤職員及び任期付職員の任用等について」という通知が出されています。それについては、ここに書かれてるんですが、「臨時・非常勤職員の任用等については、平成21年4月24付総務省自治行政局公務員部公務員課長・給与能率推進室長通知」ということで、「臨時・非常勤職員及び任期付短時間勤務職員の任用等について」ということで、21年通知の趣旨がいまだ必ずしも徹底されていない実態が見受けられるので、それを徹底していただきたいというようなことで、各県を通して各市町村にも県からも伝えるようにというようなことが書かれてるんです。
 そういったことで、県からも、各市町村の実態をつかんで、それで臨時・非常勤職員の皆さんの任用等についての労働環境とか、そういったことをぜひ改善していっていただきたいなあということで要望いたします。
 最後に、女性が活躍しやすい社会に向けた環境整備を民間企業も含めた社会全体で進めるため、まずは県が率先してその範を示していただきたいと思います。そのため、正規職員のみならず、非正規職員も含めた女性職員全体の処遇改善について引き続き努力していただき、繰り返しになりますが、特にこの通知を生かして、各市町村の自治体にも、働く職員の状況も把握し、そして助言やアドバイスもあわせてよろしくお願いしたいということを要望して、次の項目に移らせていただきます。
 最後の項目は、南海市駅前の公衆トイレ設置についての要望をさせていただきます。
 まず、皆さんにお礼を申し上げたいんですけど、昨年暮れに南海市駅ビルの高島屋撤退のニュースに多くの方がショックを受けられました。私は、日本共産党市議団の方と一緒に、駅を利用されている方や駅周辺に住まわれている方々からアンケートに御協力いただき、日常の買い物に大変困ることなど生の声を高島屋さんや県、市に届けさせていただきました。残念なことに高島屋は撤退となりましたが、その後にスーパーが開店し、ほっとしているところです。御尽力いただいた関係者の皆さんに感謝申し上げます。
 この中で、100人近くの方からアンケートの聞き取りなどで御意見をいただいたわけですけども、駅前にトイレがなく困っているという話がありました。もともと南海ビルには1階にトイレはありましたが、現在閉鎖されています。スーパーの店内と地下食堂横にあるだけで、開店している時間帯しか使用できません。このような状況の中で、あるお店の方は、毎日、トイレはどこかと聞かれ、多いときには10回も尋ねられるということです。来年は国体と障害者スポーツ大会があり、県外から多くの方を迎える玄関口としては余りにもお恥ずかしい状況です。和歌山市には、公衆トイレ設置の要望署名約900筆をお渡ししました。観光振興の立場からも、また高齢者や障害者の皆さんにとって利用しやすい駅前にするために、ぜひ県としてもお考えいただきたいと思います。中長期的なまちづくりを考えることとあわせて、住民が今困っていることに応えながらまちづくりを進めていっていただきたいと思います。
 今回はトイレの問題を取り上げましたが、ほかにもお困りのことがたくさんあります。高齢者の方が腰をおろすところがない、タクシー乗り場の段差を解消してほしい、和歌山市営駐車場の利用料の問題などなど、解決できるところからもどんどん取り組んでいただきたいと思います。
 これは市の問題も大きいんですが、県も一緒になって解決できるように御支援をよろしくお願いして、一般質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)
○副議長(尾崎太郎君) 以上で、奥村規子さんの質問が終了いたしました。
 これで、午前中の質疑及び一般質問を終わります。
 この際、暫時休憩いたします。
  午前11時13分休憩
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