平成26年12月 和歌山県議会定例会会議録 第2号(中 拓哉議員の質疑及び一般質問)


平成26年12月 和歌山県議会定例会会議録

第2号(中 拓哉議員の質疑及び一般質問)


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 質疑及び一般質問を続行いたします。
 24番中 拓哉君。
  〔中 拓哉君、登壇〕(拍手)
○中 拓哉君 皆さん、おはようございます。「なかなか頑張る中拓哉」、こう言い続けてこちらへ登壇させてもらいます。かれこれ24回目になりますでしょうか。精いっぱい県民の声を皆さんにお届け──こっちの当局の方にお尋ねして、また一歩でも進むようにと思うて質問いたしますので、しばらくの間、お時間頂戴したいと思います。
 それでは、議長のお許しをいただきました。通告に基づきまして、順次、一般質問をいたします。
 まず、知事さん、選挙大変お疲れさまでございました。26万6083票、立派な成績でございます。先ほど来、投票率が低かったというお声もありますが、40%弱の投票の中で、多くの方が──対立候補との比率を考えますと、仁坂さんが83%で畑中さんが17%ということで、まあ圧勝ではなかったかな、かように思う次第でございます。行かなかった人も、黙認と申しましょうか、仁坂さんの県政に文句はないよ、こういう意味もあろうかと思いますので、その投票に行かなかった方、あるいは反対票を投じた方も県民でございますんで、県民の幸せのために頑張っていただければなと、かように思う次第でございます。
 また、昨日、私の友人から私の携帯に電話がありまして、何かいなと思うたら選挙の働きかけなんですね。「中、お前から仁坂さんのはがきもうたよ」と、「俺も入れたで」と、こういうことがございました。ところで、僕が公明党の県会議員で門さんの推薦頑張ってるんですけども、僕に──彼も何か団体の役員してるもんですから、「門さん頼むで」と、「わかってるよ」と、「じゃ僕も、公明党頼むで」、こういう形でやりとりしました。また、自宅にもはがきが届きました。門さんのはがきなんですね。
 何が言いたいかと言いますと、こうやって政治にかかわってて人に働きかけることが多いんですけども、自分も働きかけるというか頼られるというか、そういうありがたみというか、それを感じました。それぞれの陣営、精いっぱい頑張ってるんですけども、皆さん自分の意思で選挙公報を読み、テレビの政見放送を見て投票を入れる、それはもちろんでございますが、やっぱり親しい方から声かけられていけば票というのは固まっていくのかな、まあそんなことを思うた次第でございます。私も公明党の2区の担当で、石田先輩の応援に駈けずり回ってますけども、立派な成績で勝たしてもらえればな、こんなことを思う次第でございます。
 そうやって、和歌山へ石田さんの演説会を終えて帰ってきて、もう晩の10時ごろでしょうか、和歌山市内へ入りますと、地蔵の辻で、晩のもう10時で選挙運動、宣伝カーは終わるんですけど、宣伝カーを、自分の遊説カーを置いて、その前で岸本さんがぽつんと立ってるんですね。やっぱりそういう姿見たら、ああ頑張ってるなあと思ってじんときます。それぞれの陣営、大変でございましょうけども、この後残る選挙期間、精いっぱい頑張って、県民の、国民の審判をあと5日、ともどもに頑張りたいな、かように思う次第でございます。
 そこで、知事さんが投票を終えて、もう明くる日に登庁なさいましたですね。で、玄関で、お迎えする端っこに立っておりました。知事さん、颯爽とお見えになって、正面玄関で、1期目は、1回目のときは「さあ、仕事だ」、2回目は「また仕事だ」と、今回は「またまた仕事だ」、まあ仕事の好きな知事さんらしい御挨拶でございましたし、この9月議会の冒頭の挨拶でも、県政を新たに切り開く覚悟であると、公約の7つの政策、「あたたかい改革」を推進してまいると、こういう御発言でございました。
 改めて1期目の公約、選挙公報で確認させてもらいますと、ふるさと和歌山を元気にする5つの政策、5つの目標ということで公約を掲げ、1つは職づくり、人づくり、地域づくり、2つは、当時、木村さんの事件で談合のことが問題になってましたから、談合をなくし清潔で透明な県政、3つ目に安心・安全の確保、4つ目に和歌山の美しさを生かした観光の振興、5つ目に楽しい和歌山の実現、こういったことで公約を掲げてて、今度2期目のときは「和歌山を元気に」、ここで初めて「あたたかい改革」という言葉を使って訴えております。
 4年間の実績を通して、清潔で信頼される県政は確立できた、企業誘致も80社呼んでこれてインフラ整備もそこそこできた、3つ目に安全・安心を守った、医大の定員を60人から100人にふやした、改革はまだまだこれからで、100万県民とともに和歌山を元気にすると言って、公約として、働く場をもっとふやす、県民の安心・安全を守る、3つ目に和歌山の活力と品格を高める、4つ目に県勢進展のチャンスをふやす、こういう公約で再選されました。
 で、今回の3期目で、表題は同じく「和歌山を元気に あたたかい改革」、県民とともに和歌山を元気にする7つの政策と、こういう形になったんだと思います。それで、2期目からの「あたたかい改革」ということを標榜なさり、3期目もこの言葉をお使いでございます。2期8年の実績を踏まえても、なおまた「あたたかい改革」を心がけようとしているその姿のあらわれの表現だと思いますが、「あたたかい改革」という言葉がちょっと抽象的でございますんで、改めて御説明いただければと。
 あわせて、今次この総選挙で争点となっております消費税を10%に引き上げるのを延期して今回の選挙になったわけです。公明党は、低所得者の対策であるとか、あるいは逆進性の解消であるとか、あるいは、この8%のときに見られましたように駆け込み需要が大きかって、その反動も大きいということだったもんですから、そういったことの反省からも生活必需品に限っては低い税率のまんまで適用して10%には引き上げない、複数の税率、いわゆる軽減税率を導入すべき、こういうことを申し上げて、今、国民の審判を仰いでいるところでございますが、この知事がおっしゃる「あたたかい改革」にもこういった方針は符合するかと思いますので、知事さんの御見解を聞きたいなと。
 一方、アベノミクスだ、トリクルダウンだと難しい議論も続いておりますけども、この選挙におきまして軽減税率を支持されることを私ら目指して頑張るわけですけども、知事さんの御見解をお尋ねして、まず最初の質問といたします。御答弁、よろしくお願いします。
○議長(坂本 登君) ただいまの中拓哉君の質問に対する答弁を求めます。
 知事仁坂吉伸君。
  〔仁坂吉伸君、登壇〕
○知事(仁坂吉伸君) 私の3期目県政の抱負、特に「あたたかい改革」についての御質問でございますが、まず、今回の知事選挙におきまして、県民の皆様から、和歌山県の抱えるさまざまな課題をこれまで数多く解決してきた延長線上で、残された課題に対して、私が先頭に立って全力で取り組み、解決することについて御支持をいただいたと思っております。
 その上で「あたたかい改革」でございますが、一例を申し上げますと、課題の解決の中に例えば財政再建があります。そういうときに、例えば人口が少ない地域に対する投資とか、あるいはハンディキャップを幾つか持っておられるようなそういう方々に対する配慮とか、そういうことをどんどん切り捨ててまいりますと財政再建というのはかなり容易にできるものでございます。しかしながら、そういうことをやっていったら果たして何のための県政であるかなあという気がいたしますので、そういうふうにならないように頑張って配慮してまいりました。全ての県政に関して、そういうことをやっていきたいという気持ちでございます。
 選挙期間中、県内をくまなく回りました。都市部の商店街、山間の過疎地域、農業、林業、漁業、工場など、県民の皆様が働いておられる現場などで多くの方々とお会いいたしまして、励ましのお言葉をかけていただきました。
 その中でも、多くの高齢者の方々とか、あるいは中山間地で懸命に頑張っていらっしゃる方々とかからも励ましの言葉もかけていただきました。また、元気をなくしているかつての地方の中心街とか、そういう現状などを改めて目に焼きつけてまいりました。
 このような声を真摯にお聞きし、また現実を直視して、人口の多いところや、あるいは栄えてる人々だけではなくて、恵まれていない、あるいはつらい思いをしている人々、地域にも配慮をしてやっていきたいと考えてるわけでございます。
 消費税10%に増税する場合にいわゆる軽減税率の導入はどうかという御質問でございますが、これは社会的弱者に対する配慮を制度的に導入するということでございますので、私が唱えております、考えております「あたたかい改革」の精神に合致するものだというふうに思います。軽減税率も、そのような発想で与党で提案されているのではないかというふうに考えます。
 一方、税金はシンプルでなければならないという理論もありますし、軽減税率については何をどう軽減するのかという、あるいはそれがどう社会的弱者対策になるのかというような問題が残っております。今後、政府でこのような問題をしっかり議論して詰めていただきたい、そんなふうに考えてる次第でございます。
○議長(坂本 登君) 中 拓哉君。
  〔中 拓哉君、登壇〕
○中 拓哉君 知事さん、ありがとうございました。
 まさにそういうことも公明党もわかった上で、それで生活必需品、食べるもんぐらい、こういうことを申し上げておりまして、一方、じゃ、ややこしなる、不公平が生じる、機械的に難しい、いろんな議論があると思います。それも、また当然やと思います。しかし、ヨーロッパ諸国であり、あるいはお隣でもやってるように、コンピューターの進んだ時代で、昔みたいに数字を打ち込むわけでなし、バーコードを照らすだけで計算処理もできるし、いろんなソフトが計算をしてくれるとするんであれば、そういう難しさも解決していくであろうし、何より、そういった難しい点はあったとしても、やはり庶民の生活を守り景気を持続的に向上させていく上においてはこういう軽減税率という考えは必要であると、滑った転んだはあっても国民生活を守る上ではやるべきではないか、そういう決断をまあ公明党は迫ってるということで御理解いただければな、かように思います。
 次に、知事が兼務してらっしゃる日本赤十字社和歌山県支部長の職責についてお尋ねしたいと思います。
 先日、11月27日、知事選の最中でしたから知事さんはお見えになりませんでしたけども、近畿管区広域緊急援助隊合同訓練というのに警察本部からお招きを頂戴しまして参加させていただきました。訓練内容が当日まで参加者に知らされないまんまの訓練で大変だったと思いますけども、皆さんの訓練に挑まれている真剣さに心を打たれた1人でございます。
 中でも、日赤の特別救援隊のテント、ドラッシュシェルターテントと言うそうですけども、その訓練の模様を拝見しておりました折、担当者の方から、こういった野外の救援活動こそが赤十字社の使命であるということを力強くおっしゃってましたし、こういった空調のきく、ある面、手術もできるようなドラッシュシェルターテントを持ってんのはほかの機関にはないんだと、ほかの機関に貸し出してんのが日本赤十字であると、こういうお言葉がありましたし、和歌山の日本赤十字社は、医療センターという、センターという称号を使わしてもらってると、これは東京の広尾と和歌山だけだ、そういったことも誇ってらっしゃいました。
 皆さん、もう御存じかと思いますけども、赤十字社というのは、スイス人の実業家のジャン・アンリ・デュナンが設立しました。彼は、スイスの実業家でございましたけども、イタリア統一戦線の折、ソルフェリーノの戦いに遭遇しまして、戦傷兵の姿を見てこういった運動を初めとする契機となりましたし、そういった彼の活動が、また彼の著作が多くの感銘を呼び、後の赤十字社の結成となり、このアンリ・デュナンさんは第1回のノーベル平和賞を受賞されております。
 日本の赤十字社も、そういった運動を受けまして明治の初期のころから始まりまして、我が県とも関係のあります明治23年の串本のエルトゥールル号の遭難の事件の折にも日本の赤十字社は救護班を派遣されていると、こういった歴史と伝統を持つ日本赤十字社であります。
 私ども公明党も、国内外の災害が発生するその都度、市民団体の方と連携しながら、相手を携えて街頭募金を募ります。阪神・淡路大震災しかり、せんだっての3年前の東日本大震災しかり、あるいは外国のスマトラ島の大地震、フィリピンの台風、トルコや中国四川で起こりました地震、そういった悲惨な状況を目につけ、人道的見地から、寒い日も暑い日も街頭に立ち、募金活動を展開するわけでございます。私どもの男女の青年党員にも協力をお願いします。「暑い中、済まんな。御苦労やな」、こうやって青年党員に声かけますと、「何言うんですか、中さん。私ら、お手伝いできてうれしいんですよ。何かしたいと思ってたんですよ。そういったときによう声かけてくれました」、こうやって喜々としてこういった募金活動に参加してくれるんです。
 さて、そこで、皆さんのまちの市民の方の温かい真心のお金、計算しまして、さあ、どこに届けるか。まあいろんな団体があろうかと思います。マスコミさんのやってる文化団体もあれば、いろいろ取りまとめてくれるところがありますけども、衆目の一致するのは、やっぱり日赤やな、日本赤十字へお届けしようやないか。こういうことで私どもはお届けするわけですけども、残念なことに、その日赤の社員の方の横領事件が発覚したと。内部の検査でわかったらしいんですけれども、報道がございました。金額も160万ほどの着服とのことでございますが、本人は懲戒解雇され、事務局長のこちら県のOBの鈴木さんも自主退職なさいました。その後、支部長である仁坂さんに日赤さんから職員を派遣してくれというふうな依頼もあったということですけども、山本人事委員会事務局長が、今、日赤の和歌山支部の事務局長として派遣されて仕事に取り組んでらっしゃいます。
 認可法人でありますこの日本赤十字社というのは、理事だけでも61人いらっしゃいますし、とても立派な組織で、皇后陛下を名誉総裁にいただくような立派な団体でございます。こういう事件を踏まえて、仁坂知事、県知事のお仕事だけでもお忙しいでしょうし、まして日本赤十字の一々の事務職員さんの働き等に、まあグリップ握ってハンドルとれるわけでもないでしょうから支部長をお務めになるというのは重い役じゃないかな、こういった日本赤十字社自身が立派な方いらっしゃるわけですから、その方にお任せしたらどうかな、こういったことを今回の事件で思いましたもんですから一遍知事さんにそのことをお伝えして、そういう決断もいいんじゃないかな、かように思いますけども、知事の御見解をお聞きしたいと思います。
○議長(坂本 登君) 知事。
  〔仁坂吉伸君、登壇〕
○知事(仁坂吉伸君) 私が支部長をさしていただいております日本赤十字社和歌山県支部は、士気も高く、かつ多くの県民からも支持されているということで、私は大変誇りを持っております。
 ところが、その和歌山県支部の職員がこのような御指摘のような事件を起こし、また、その後の処理も適切ではなかったということで、寄附等をいただいた方々の信頼も裏切ることになっておりまして、当該職員の任命権者及び監督者として大変申しわけないというふうに思っております。大変な油断でありまして、深くおわび申し上げたいと思っております。
 再発防止のために、処罰もいたしまして、人事も一新して管理チェック体制の見直しを指示したところでございます。
 私は、就任の際に、いわば充て職でたくさんの職を兼務しておりましたけれども、かなりのものにつきましては、ちょっと引かしていただきました。しかし、赤十字の和歌山県支部とか、あるいは社会福祉協議会の理事長とか、そういうものについては、これはちゃんとやろうということで、自分がその職にとどまるということを意図したところでございます。
 日本赤十字社和歌山県支部は、病院・看護師養成事業、血液事業や災害救助業務など、県民の命と健康を守るためにさまざまな活動をしておりますが、県行政とも深い関係にあるわけです。
 今後とも、日本赤十字社和歌山県支部と連携した取り組みを進めていきたいということで、大変皆様に失態を演じまして申しわけないんですが、改めて心を新たにして、引き続きその役割を果たしていきたいと考えております。
○議長(坂本 登君) 中 拓哉君。
  〔中 拓哉君、登壇〕
○中 拓哉君 全国の支部長に知事さんがなってらっしゃることも知ってますし、ふさわしいという感じは確かに一方であると思います、肩書からすればね。しかし、プロパーの方も熱心に仕事をしてらっしゃるし、決してその人材がないわけではないと思いますので、また、知事さんおっしゃいました血液のこと、あるいは医療のこと、そういった連携も、何も知事が支部長やから県の職員はやりやすいとか、そういうことでもないようでございますので、まあ自分がグリップ握るの大変だということであれば、やっぱり赤十字の方にお任せしたほうがいいんじゃないかな。
 知事さん、お病気で手術なさったときも、まちの方の声ですけども、「医大で手術せえへんのやね」と、こういうお話でした。「いやいや、知事さんは日赤の支部長ですから」と、また「林先生も立派ですから」と、こういったことで口さがない庶民の中での話題になってたもんですから、この際、そんなこともお尋ねした次第でございます。
 もう1つ、次の問題ですけども、これも先ほど山本議員もお聞きになりました。知事さんが初登庁なさったときに、記者会見で同じように3期目の抱負を聞かれて、「別に選挙のときに訴えなくても、取り組まなければならないことはすぐにやってます。ただ、選挙で訴えてみて反応を確かめながら、期待されておればまた頑張る。そういうことで気力が高まる」と記者の質問に答えて、「それであえて言うと、まだまだ特に手をつけていないと思うのは都市政策です。もう既に水面下で幾つか考えているんです。例えば県立医大に薬学部をつくって都心に持ってくれば、それは市の中心部のにぎわいというのが、その学生さんや教授の人たちがそこに集まるということになります」と、こういうふうにお述べになって、翌日の新聞に、知事が都市再生積極ということとともに、県立医大に薬学部ということが報道されまして、リードでそういう見出しが出るもんですから、やはり見た方、県民の方からは、「あ、医大に薬学部できるんやね、中さん」と、こういう問い合わせを受けるわけでございます。
 それで、こういう質問の機会でもありますので、私は知事さんに直接聞ける機会が県民から与えられておりますから、先ほどの都市の中にできたらええ、町なか活性化したらええという類いの話のような答弁でございましたけども、やっぱりこうやって知事が口に出すと活字となり、県民に伝わり、期待も呼び、またいろんな効果があるわけですから、あそこで発言された限りは、この議場でもう少し詳しく知事さんの薬学部についての──そのことが、まあ都心部につくったら都市再生ということですけども、都市再生も、例えば伏虎中学の跡かえみたいな形の話にすぐなりますから、思いがあればお示しいただきたいなと、かように思います。
○議長(坂本 登君) 知事。
  〔仁坂吉伸君、登壇〕
○知事(仁坂吉伸君) 本件の問題は、根っこにある都市再生の問題と、それから薬学部の問題と2つあると思います。
 まず、全国どこの都市でも同じような傾向なんですけれども、都市計画があんまり厳正に行われていないところがほとんどでございまして、特に和歌山はそうだと思います。
 和歌山市に例をとって言いますと、DIDという人口集積地ですね、人がたくさん住んでるところ、こういうところが、私の子供のころなんかに比べると現在は3倍ぐらいに広がっております。そうしますと、供給が3倍ですから、地価が下がりまして、それで、皆さん少しずつ自分の土地を持っておられる人が多いんで、そうすると財産が目減りして貧乏になるということにもなります。
 それから、3倍の地域に都市施設、すなわち水道とか下水とか市道とか、そういうのをつけていきますと、なかなか大変でございますので市の財政がつらくなってまいります。それから、お年寄りについては、車がだんだん運転できなくなってくると、ばらばら住んでおると、これはなかなか生活がつらいということになるような、そういう問題点を抱えております。もちろん、中心市街地の問題もあります。
 そのためには、これを何とかしようとすれば、都市の外縁部への拡大をこの辺でやめて、すなわちもう住んでしまった方についてはその生活はちゃんと守ることにして、これ以上もうどんどん拡大するというのはやめて、それで中心部とか、あるいは過去の開発地で元気をなくしているところとか、そういうところの再開発を行うことによりまして町なか居住を進めていくことが大事だというふうに思ってる次第でございます。
 再開発を進めていくに当たりましては、居住施設、これの集積みたいなものが当然必要なんですけれども、そのほか、学校などの教育文化施設、医療施設、福祉施設、子育て支援施設といった居住者の生活を支えるための都市機能施設の立地や集約などを図ることが、これは肝要であるということで、先ほど山本議員に対しても答弁したとおりでございます。
 例えば、県立医大に薬学部を設置しましてまちの真ん中に持ってきますと、その周辺のにぎわいが、いつも学生や教授の皆さんがいるということですから、つくられてまいります。
 また、介護とか医療の分野で考えますと、高齢者に対するビジネスやサービスの施設が誘致されますと、町なか居住地がより便利になりまして、またその働いてる人たちがそこで集まってくるということになりますので、人々が集まってくるという効果も期待できます。
 都心部の再開発には、住宅のほかにこうした中心となる施設の誘致あるいは設置、そういうものが必要でありまして、今後も、県、市──和歌山市についてはですが、県・市政策連携会議などを活用しつつ、市とともに検討を進めていきたいと思っております。その際、この間、伏虎中学校のあたりどうだという話もありましたので、これも含めて具体的にどんどん話を詰めていきたいというふうに思っております。
 また、和歌山市以外も、同じような問題を抱えるか、あるいは将来抱えるという問題がありますので、この辺につきましては、それぞれの市当局とよく話をしてまいりたいというふうに思っております。
○議長(坂本 登君) 中 拓哉君。
  〔中 拓哉君、登壇〕
○中 拓哉君 前段お話しいただいたことは、もう山本議員の答弁でわかったんですけども、その上で、やっぱり知事さんがしゃべったとなると新聞記事にもなりますし、私ら、聞けば、コスモパーク加太も、もう長いこと、これ、借金まみれで大変なわけですし、せんなんと。おっしゃるように、和歌山市以外でもいろんなことはせんなん。そういうことがありながらも、知事があそこで言うたということで記事になると。
 中村先輩の質問でも、知事さんは、50年後に笑われないように考えるというふうな2月の答弁でございましたし、そういうことで研究もし、着々と手を打ってくださるのかと思いますが、ああやって記者会見で言われると、まあ進んでるんかな、できるんかなと思います。結局、薬学部はできるんですか。そこをここでちょっとお答えください。
○議長(坂本 登君) 知事。
  〔仁坂吉伸君、登壇〕
○知事(仁坂吉伸君) 私は、ぜひつくりたいと思いまして準備を進めているところでございます。いろんな障害がありましたんで何かうまくいかないときは、また御説明をしたいと思います。
○議長(坂本 登君) 中 拓哉君。
  〔中 拓哉君、登壇〕
○中 拓哉君 ありがとうございます。本当にそういうことであれば、議会も一緒になって応援して頑張っていきたいな、かように思います。
 次に、ふるさと納税のことでお尋ねします。
 私、これで3回目なんですね。平成20年の6月19日のこの本会議の場所で、これが始まるときに、鹿児島県なんかは市町村と一体となってやると言うし、福井県でも市町村と共同で取り組みますと言うてますと、和歌山県も、坂本冬美さんや竹中平蔵さんみたいな有名な方ありますから一緒になって協力したらええですねということをここで、ふるさと納税のことで御質問させてもらいました。
 また、21年の6月22日にも、在京県人会へ行かしてもうたときに小野田さんのお話を聞いたりして、また、あのとき保田局長さんが納税のパンフレットを一生懸命配ったりしてくれたり、そういう県の職員さんも頑張ってるということも紹介しながらここで提案さしてもらいまして、そこそこ集まってるよと、こういうことでございました。
 しぼんでいかなんだらええなと思って今回このことを調べましたら、実はあっちこちで競争といいましょうか工夫合戦が始まっておりまして、鳥取県は、寄附してくれたことに対する特典でぐっと伸びたという報道もありました。和歌山県でも高野町なんかが頑張ってくれて、インターネットで検索しますと、ゴマ豆腐の取り組みであるとか、いろんなことがヒットします。
 そういうことで、お米やとか特産品とか商品券とか旅館の優待券とか、それぞれ工夫してあっちこっちでやってるんですけども、じゃ和歌山県の現状はどうよというと、どうもそういうことには消極的なようでございますんで、それでいいんかなと。こういったことも含めて、和歌山県の現状やら経緯やら、あるいはこの先のこと、そういったことを総務部長からお答えできればな、かように思います。
○議長(坂本 登君) 総務部長市川靖之君。
  〔市川靖之君、登壇〕
○総務部長(市川靖之君) ふるさと納税は、地方と都会の税収格差を少しでも是正し、自分を育んでくれたふるさとへの感謝や恩返しへの気持ちを具体化させるもので、県にとっても、元気な和歌山実現のための施策に役立てることができる有意義な制度であると考えております。
 県では、この制度を活用するため、ふるさと和歌山応援寄附として取り組んでいるところでございます。
 平成25年度の寄附実績につきましては146件、1784万円余りで、制度が創設されました平成20年度からの総額では1億4000万円を超えており、正確な比較はできないものの、ホームページで公表されております都道府県の中では、近年、10位台前半で推移しておるところでございます。
 次に、取り組みにつきましては、仁坂知事みずからが先頭に立たれまして、県にゆかりのある方々への直接訪問や県人会等への広報を積極的に行うとともに、寄附者とのつながりを深めるため、時々の施策や県内の話題を掲載いたしました「和歌山だより」を毎月送付するなどの取り組みを継続して行っております。
 また、平成25年度からは、前年度に1万円以上の寄附をいただいた方々に対しまして、感謝の気持ちをあらわすため、実質的な自己負担となる2000円程度の県産品を贈呈しているところでございます。
○議長(坂本 登君) 中 拓哉君。
  〔中 拓哉君、登壇〕
○中 拓哉君 ありがとうございました。
 1億4000万もこうやっていただけるというのはありがたいことですし、前にお手紙なんかでも、和歌山のことをよう忘れんと、疎開したときのことうれしいと、そういうお気持ちからしてくださった方もあって、何か非常に心に打ついい制度やな、独自財源ない中でいい制度やなと。
 また、今、最後にお答えいただきましたように、2000円の県産品は送ってらっしゃると。年によって違うて、梅干しやったりジュースやったりするそうでございますけども、こういうことを県も、ささやかながらやってないわけではないということがわかりましたが、じゃ県下30市町村で数字見れば、田辺、かつらぎ、湯浅、那智なんかも、こういう制度を取り入れた、特典を取り入れた途端にぐっと上がったという傾向があるようですが、県下の30市町村の現状をちょっと教えていただければと思います。
○議長(坂本 登君) 総務部長。
  〔市川靖之君、登壇〕
○総務部長(市川靖之君) ふるさと納税については、制度創設から平成26年度上半期までの県内全市町村におけます実績は、件数で約1万8000件、金額で約4億8000万円を超えております。
 各市町村におかれましては、それぞれの立場で、特産品等の送付を含めて自主的に取り組まれているところであり、昨今は、飛躍的に寄附件数と金額が増加している市町村もあるところでございます。
 なお、寄附者への特産品等の送付につきましては、国からの通知や全国知事会議における議論を受けまして、各市町村において、ふるさとや地域の応援、貢献といった制度本来の趣旨や寄附金控除という仕組みであることを踏まえて、適切に良識を持って対応するよう助言しておるところでございます。
○議長(坂本 登君) 中 拓哉君。
  〔中 拓哉君、登壇〕
○中 拓哉君 市町村でも4億8000万ほど集まって、独自財源ない中で非常にええことやと思うんですけど、今、総務部長は、最後のほうは、何かやったらあかんみたいな話になってきて、工夫してんのにええことやなと言うてくれるかと思ったら、ちょっと残念ですね。
 確かに、東京都が尖閣諸島を買うときに、これを利用して、どんどん寄附して14億ほど集まったんですか。最終的には国が買いましたけども、まあ多少、本来の趣旨にそぐわないところがあるかわかりませんけども、よそが一生懸命やって税金が集まって、またその集まったお金で県産品を買ってやっていくということであれば、県産品の消費、産業の振興にもつながりますし、私、そんなに悪いようには思わんのですね。
 じゃ、どんどんやってくれというと、今言うようなことで、多少本来もらえる市町村が割を食って、県まで割を食って、何か軽井沢で大金持ちが寄附したら、軽井沢町が返さんなんもんですから大変やったというお話も聞いたりして、そういう弊害もあるんかわかりませんけども、せめて本県は、そうやって2000円のお礼しているんであれば、その2000円の分だけでもプレミア和歌山の中から選んだらどうよと。もう今は、県の担当者が決めてくれてるようですけども、お礼の気持ちというんであれば、今、結婚式のお返しも、カタログで見せてもらって自分で選ぶような時代になってます。やはり県が、和歌山の梅干しはええんや、このジュースがええんやと言うて、それは悪いことではありませんけども、ほんまにお礼の気持ちというんであれば、和歌山県も、工夫してやってる中でもう一工夫したらいかがでしょうか、お尋ねいたします。
○議長(坂本 登君) 総務部長。
  〔市川靖之君、登壇〕
○総務部長(市川靖之君) 寄附に対します特典につきましては、議員御指摘のとおり、寄附獲得や地域の産業活性化を目指し充実させる団体がふえている一方で、団体間での競争が過熱していることから、制度本来の趣旨を踏まえて節度ある対応が必要との指摘が国や全国知事会においてなされているところでございます。
 このような指摘もあって、寄附に対する特典の見直しを行った地方団体も出てきているところでございます。
 本県では、寄附に対する特典としてではなくて、感謝の気持ちをあらわすために実質的な自己負担相当額の品物をお礼の品として贈呈することといたしまして、また、この機会を県産品のPR機会と捉え、プレミア和歌山の中から、その時々のえりすぐった品物をお送りすることとさせていただいております。
 今後も、引き続き、ふるさとや地域の応援、貢献といった制度本来の趣旨や寄附金控除という仕組みであることを踏まえながら、多くの方々に、ふるさと納税を通しまして和歌山を応援していただけるような取り組みを進めていきたいというふうに考えております。
○議長(坂本 登君) 中 拓哉君。
  〔中 拓哉君、登壇〕
○中 拓哉君 ですから、そのプレミア和歌山の中からえりすぐりのものを選んでるのが総務部の方なんですね。それで真心になりますかな。プレミア和歌山の中から選ぶんであれば、カタログ渡してあげて、そこから選んでもうたらどうですかという、至って私、当たり前の問いをしてるんですけども、まあなかなかかたいようでございますんで、それぐらいの決断はしていただきたいなということをここで要望しておきます。
 次に、消費税の免税店のことについてお尋ねします。
 日本が今、全国、外国の方、お見えでございますし、私らも白浜、勝浦へ行ったときに中国語や韓国語の方と多く出くわして、にぎやかになってきていいな、かように思っています。
 去る10月10日、難波のスイスホテル南海大阪で、鶴保庸介さんの「明日の日本を語る会」という催しがございました。外国人旅行者向け免税制度に関する協議会、事務局長大本さんという方を御紹介されて、いろいろお話をお聞きしました。知事も、そのときの挨拶の中で、免税店をふやそう、頑張ろう、そういうスピーチがございました。1万店にしようと、こういうお話もございました。そういうことで、この10月の1日かららしいですけども、多少話題になっておりますんで、いいことやなと思いますんで、県内各地の取り組みの状況をお教えいただければと思います。
○議長(坂本 登君) 商工観光労働部長藤本陽司君。
  〔藤本陽司君、登壇〕
○商工観光労働部長(藤本陽司君) 平成26年度税制改正により外国人観光客向け消費税免税制度が改正され、本年10月1日から、これまでの家電、バッグや衣料品等に加え、菓子類、飲料品、医薬品等の消耗品が消費税の免税対象となりました。消耗品については、5000円を超える買い物が免税対象となります。
 県内への外国人宿泊者が平成25年には過去最高の21万人を記録する中、この制度改正は、さらなる外国人観光客誘致、そして外国人観光客による県内消費拡大の絶好の機会と考えております。
 これまで、県内の事業者がこの制度を十分に活用できるよう、県内各地での説明会の実施、事業者への個別訪問等により免税店の申請支援を行ってまいりました。
 こうした取り組みの結果、本年4月1日には8店舗であった県内免税店数が、10月1日には66店舗に増加いたしました。
 今後は、引き続き免税申請支援を行うとともに、免税店情報の外国人観光客向けガイドブックへの掲載や海外プロモーションでの露出強化等の情報発信に努め、外国人観光客に和歌山ならではのお土産を購入してもらえるよう環境整備に取り組んでまいります。
○議長(坂本 登君) 中 拓哉君。
  〔中 拓哉君、登壇〕
○中 拓哉君 本当に久々に明るい話題かと思いますんで、頑張っていただけたらと思います。
 ただ、残念なことに、県内1万店にしたくても小売店8783しかないそうですんで、1万店には及びませんけども、知事からの覚悟で、行く先々でこの免税店のシールが張ってくれてるようなお店になるように私らも応援していきたい、かように思います。
 次に、県民交流プラザ和歌山ビッグ愛・和歌山ビッグホエール・武道・体育センター和歌山ビッグウエーブの関連でお尋ねします。
 国体道路を走ってますと、折に渋滞に遭います。折にと言いますか、ちょくちょく渋滞に遭います。ビッグホエールとかビッグ愛で行事をやるときに、そうなるんですね。入り口1個しかないからそうなるんですけども、何かえなと思っても、何の行事かわからんまんま、いらいらしたまんま通り過ぎます。あるいはまた、自分でビッグホエールやビッグ愛の行事があるときも、多少混雑して入り口で困るなあということがあります。ほんまに国民体育大会が行われて、ビッグホエールやビッグウエーブを使ったときに大丈夫なんかえな、こういう心配もするんですけども、きょうは主にビッグ愛のほうの駐車場のこと、あるいはその先の駐車場の開閉の門を出た後のさばきと言いましょうか、交通の最適化についてお尋ねしたいと思います。
 ビッグ愛で行事を終えて、ああ、ええ勉強したよ、楽しかったよ、ためになったよと思って表へ出ようと思ったら、その駐車場の開閉機の手前で混雑したらストップします。それはまあ一遍に出るんやから仕方ないなあと思って我慢するんですけども、今度出た後も、当然、国道の、あのケーズデンキさんのほうの1カ所しかありませんから、もう信号のたんびにはける台数が限られてますから、なかなか外へ出られません。
 一方、宮前駅のほうを向いてきれいな道がついております。道がついているのに、出口まで行ったら棒が立ってて出れないという意地悪されてるような形になるんですけども、この際、こういった出入り口も、国体もあることですから、もっとスムーズになるように改良していただけませんか。今から道つくれというわけじゃありませんので、至って簡単な方策やと思いますけど、これは教育長ですかね、お願い申し上げます。
○議長(坂本 登君) 教育長西下博通君。
  〔西下博通君、登壇〕
○教育長(西下博通君) 県民交流プラザ和歌山ビッグ愛・和歌山ビッグホエール・武道・体育センター和歌山ビッグウエーブの駐車場につきましては、出入り口が1カ所しかなく、大規模イベント開催時などは場内道路で渋滞が発生することがあります。
 そうしたことが予想される場合は、主催者と協議しながら、隣接する県有地を開放し、臨時に出口をもう1カ所ふやすなどの対応をしております。
 国体開催時は、これまで以上の渋滞が予想されることから、競技主催者である和歌山市と十分協議をし、宮前駅方面の出口を開放するなど、周辺住民の方々の御理解を得ながら、より柔軟に対応していきたいと考えております。
○議長(坂本 登君) 中 拓哉君。
  〔中 拓哉君、登壇〕
○中 拓哉君 ですから、今、教育長が言うてくれたんは、ケーズデンキのほうへ行く手前のところも行けるという、何かの拍子には行けるということですけど、行ったところで、やっぱり同じ国体道路ですから、ぜひ宮前駅のほうの、今、既に道があるわけですから、開放していただくようにお願いしたいと思います。
 もう1点、今度は駐車場の車の置く場所なんです。
 もうできて10年ぐらいたつんでしょうか。皆さん、活発に利用なさるもんですから、大分アスファルトもはげて、ざらざらざらざらした路盤となっております。また、当初つくったときに、車できるだけたくさん入れたいよと思ってるのか、1台1台の駐車スペースがもう非常に窮屈でございまして、軽四輪であれば何とかさほど心の負担はありませんけども、5ナンバーの普通車ですら、あそこにつながって置くと、ドアをあけて乗りおりが非常にしづらいところでございます。いつまでもこういうことであれば、いずれドアとドアがぶつかったり、あるいは風の強い日なんか、お隣の車を傷つけてしまったり、そういったことも心配しますもんですから、もうあんだけ駐車場の路盤も傷んでるんですから、国体を機に路盤をやりかえるんであればやりかえてほしいし、その折に、1台1台の駐車スペースも、今の車にふさわしいスペースを確保していっていただきたいと思いますけど、御答弁、お願いします。
○議長(坂本 登君) 教育長。
  〔西下博通君、登壇〕
○教育長(西下博通君) 1台当たりの駐車スペースにつきましては、国土交通省の指針で示されている小型乗用車の幅員基準2.3メートルを満たしておりますが、普通乗用車の幅員基準2.5メートルは満たしておりません。
 平成9年の建設当時は収容能力等を優先し、小型乗用車の基準で十分と判断をしましたが、最近の車両の大型化に伴い、御不便をおかけしていることは認識しております。そのため、平成26年度に新たに駐車場を整備した際には、普通乗用車の幅員基準に基づき整備をしております。
 1台当たりの駐車スペースの幅員の変更については、今後も施設全体の修繕計画の中で、全体の優先順位を考慮しながら、舗装整備とあわせて順次可能なところから対応してまいります。
○議長(坂本 登君) 中 拓哉君。
  〔中 拓哉君、登壇〕
○中 拓哉君 ありがとうございます。
 おもてなしというのも、そういったところでやっぱりあらわれると思います。教育長や知事は、運転手さんおつきのお車で、お車寄せでおりて行くだけですけども、やっぱり県民は、駐車場へ置いて、そういう不便もかこうてるわけですから、そういったところも気配りしてほしいなと。
 もう1つ、次にささやかな問題なんですけども、せんだって知人の方から、「自分の息子が大学に受かったんや。それは非常にうれしいんやけども、親のふがいなさで、その入学金が不如意なんや。ついては、いろんな制度あるらしいから、中さん、どうよ」ということでした。「いや、そんなこと、学校の事務長やら進路指導の先生、詳しいと思うで。そこにまた聞いてよ。僕も調べるけど」ということで、県の教育委員会にお聞きしましたら、例の学生支援機構のことは、もうその学校の担当のところでやってくださっております。一方、県が独自でやっている助成金の制度は、生涯学習課でやっております。また、民間の、例えばオークワさんの育英の基金なんかは、また別の部署が掌握しております。あるいは、和歌山だけでなしに、東京で経営者として成功した方が和歌山の出身者にと、こういう制度もつくってくれてまして、いろんな育英会があるんですけど、そういったことをトータルでわかってくれるところが残念ながらないんです。
 もっと教育委員会の中で──まあ、縦割りやから仕方ないんかわかりませんけども、事学生あるいはその御父兄、親御さん、こういった方がもっと手軽にわかるように、相談できるような一工夫が必要かと思いますけども、そういった周知の方策について教育長に御答弁いただければと思います。
○議長(坂本 登君) 教育長。
  〔西下博通君、登壇〕
○教育長(西下博通君) 現在、県教育委員会が所管する修学奨励事業といたしまして、自宅または自宅外から通学する高校生等のための月額奨学金の貸与及び大学・短大・専修学校専門課程の学校へ自宅外から通学する者に対して、一時金として最大50万円まで貸与する進学助成金の事業を行っております。
 また、本年度から実施しております奨学のための給付金につきましては、授業料以外の負担を軽減し、安心して教育を受けられるよう、要件を満たす高校生等がいる世帯に対して給付を行っております。
 これらの奨学金制度の周知につきましては、チラシやパンフレットを作成し、学校等へ配布しています。また、「県民の友」への掲載やメディアの活用、御協力いただける金融機関や小売店舗などに広報用ポスターを掲示するなど、さまざまな形で多くの方に周知を行っているところです。
 県内で実施しているその他の貸与や給付の奨学金につきましても、その制度の把握に努めるとともに、問い合わせ等に応じてより丁寧に情報提供するなど、奨学金制度の趣旨等を保護者に周知してまいります。
○議長(坂本 登君) 中 拓哉君。
  〔中 拓哉君、登壇〕
○中 拓哉君 それ、スーパーに張ってくれたり、いろいろ「県民の友」でやってくれたり、そういう努力は本当に御苦労やと思います。箇所もふえてんのやと思います。しかし、教育委員会に聞いて、あっちこち分かれてるというのと、その持ってくる費用も、おんなじこと書いてんのに何種類か──少なくとも、こういう県がつくったやつでも3種類の色が渡されるわけですね。じいっと読んだらおんなじ制度のことやしと思うて、結局わかりづらいもんですから、もっと──正確を期すという意味では正確に書かなあきませんけども、わかりやすくという意味においては、親御さんや生徒さんに伝わってこそ初めての奨学金だと思いますんで、聞けば、何か予算の締め切りのこともあって、予算上の事務の都合で締め切り早まってんのやというようなことがあるそうですけども、それは役所のルールでございますんで、もうちょっと運用の中で改めていただければなと、かように思います。
 最後に、金庫の問題についてお尋ねします。
 これも、ちょっと聞くのも恥ずかしいんですけど、去る6月の25日、有田振興局の健康福祉部内の据え置き型の金庫が破られて、7万円入った手提げ金庫、2個の中で合計で7万円らしいけども、盗まれたそうです。もう1個の金庫は無事やったらしいんです。そこしかお金多かったらしいですけどね。聞けば、夜間入退出記録を見れば、3時47分に機械が操作されてると、警備会社から確認してると、こんな報道でございました。で、湯浅署に被害届も出してる。残念ながら、まだ解決しておりません。
 また、そうこうしてたら、今度、12月1日に、県の動物愛護センターに送られてきた金沢からの匿名の方の10万円というお金が、これも金庫に入れてたのになくなったということです。海南署に届け出て捜査が始まってんのやと思います。
 一方、他の現金や証紙なんかはとられやんと、この送ってきた10万円だけなくなってるんですけども。で、記者会見では、「金庫入れてました」、「金庫入れてました」と言うんですね。きちっと管理してたかのごとく金庫に入れてたそうですけど、金庫に入れてても盗まれてるじゃないですかというのが私の疑問なんで、一体、県が管理する金庫の役割というのはどういったものなのか、一遍お示しください。
○議長(坂本 登君) 会計管理者岩橋良晃君。
  〔岩橋良晃君、登壇〕
○会計管理者(岩橋良晃君) 現金の一時保管につきましては、和歌山県会計職員に関する規則第8条の規定に基づき出納員に委任しており、適正な現金の保管が行われるよう、出納員研修を初めさまざまな研修会で指導し、かい等会計事務実地検査も行ってきたところでございますが、今般、有田振興局健康福祉部、動物愛護センターから現金が紛失という事態が発生しましたことはまことに遺憾でございます。
 今後、このような現金紛失が発生しないように金庫の鍵や暗証番号の使用方法を徹底指導するなど、より安全な現金の保管に努めてまいりたいと考えてございます。
○議長(坂本 登君) 中 拓哉君。
  〔中 拓哉君、登壇〕
○中 拓哉君 どうも岩橋さんのお話では、反省が足らんというか、ようわからんですね。
 今回も、監査委員からこうやって監査の報告くれます。動物愛護センターも2年にわたって監査を受けて、切手の管理が悪いよとか、外の遊具の補修の仕方が見積もりとってないよとか、そうやってうちは内部的にも監査があり、そういう仕組みがあるんです。仕組みがあっても全然機能してないし、まさか今さら、金庫の鍵はどうなってますかと監査が聞くのも、これまた変な話かなと思いますけど、でも、それぐらいせんと直らんのですね。
 ちょうど駅のホームで車掌さんが、ドアが閉まった、これから出発やと、1個1個、指やってるごとく、それぐらい、金庫の鍵は閉めたか、閉めたらこの金庫の鍵はどこに行ったか。聞けば、担当者が自分の引き出しに入れるそうです。引き出しはどうなってるかと。引き出しに当然鍵かけます。で、その鍵はどうなった。実は僕の引き出しに行ってます。こういうことなんですね。だから、そこの引き出しあけたら、引き出しの鍵あって金庫の鍵がわかって、金庫までたどり着くんです。「いや、中さん、心配要りません。金庫にはダイヤルもありますし、暗証番号も要ります。ちゃんと番号も押さなあかんのです」、「じゃ、その番号あったら、この動物愛護センターとられへんなして」、「そこは違うんです。みんなしょっちゅうお金出し入れするもんやから、番号セットしてたら邪魔くさくてしょうないし、意味ない。意味ないというか、邪魔くさいから、もう番号セットしてないんです」。一体、金庫って何よと。幾ら立派な金庫買うてもうて暗証番号押して、幾ら立派なダイヤル式にしても機能してないじゃないですか。
 ちらちら見せてもうたら、もうガムテープ張って、ダイヤルさわらんようにしてる金庫もあるんですよ。そんなんも、職員さん知ってるじゃないですか。知っててそういうこと許してて、で、このたび10万円なくなって、ああ、残念やよと。自分で弁償できる金やからええかと思うてるんかわかりませんけども、もしこの金沢の方がワンちゃん、猫ちゃんが好きで自分がアパートで飼えないと、そういったときに、和歌山の動物愛護センター頑張ってくれてると、そういう一助にしたいと思って、なけなしの金、自分がバイトした金を、もしお子さんが送ってくれてたとしたら、その気持ちを踏みにじることになりますし、金額が少ないからええとか、そういう問題ではないと思うんですよ。
 もうちょっと真剣に、恥ずかしながら、そういう金庫、本来の役割の徹底からも含めて和歌山県は頑張ってもらいたいなと、かように申し上げまして私の一般質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)
○議長(坂本 登君) 以上で、中拓哉君の質問が終了いたしました。
 これで、午前中の質疑及び一般質問を終わります。
 この際、暫時休憩いたします。
  午前11時47分休憩
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