平成26年9月 和歌山県議会定例会会議録 第2号(服部 一議員の質疑及び一般質問)


平成26年9月 和歌山県議会定例会会議録

第2号(服部 一議員の質疑及び一般質問)


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  午前10時0分開議
○議長(坂本 登君) これより本日の会議を開きます。
 日程第1、議案第132号から議案第148号まで、並びに諮問第1号を一括して議題とし、議案等に対する質疑を行い、あわせて日程第2、一般質問を行います。
 11番服部 一君。
  〔服部 一君、登壇〕(拍手)
○服部 一君 おはようございます。
 殊のほか暑かった夏も過ぎまして、爽やかな気候となりました。9月定例会の一般質問、トップバッターを引き受けさせていただきました。たくさんのメニューを用意しましたので、よろしくお願い申し上げたいと思います。
 本題に入ります前に、さきの11号台風で広島県のほうにおいて豪雨による大変な被害が出ました。そして、大勢の方々が亡くなられました。亡くなられました皆さん方に、皆さんとともに御冥福をお祈りしたいと思います。また、被災された皆さん方にお見舞いを申し上げたいと思います。当和歌山におきましても、住宅、耕地に被害がありました。お見舞いとともに、早い復旧をお祈りしたいと思います。
 今回、通告さしていただきましたけども、たくさんのメニューを用意しております。特に農業というのは、財産を全て外に放り出して、自然との闘いであります。昔から、あしたと来年がありゃこそということで、辛抱と忍耐の連続であります。農業立県和歌山としては、農業振興の対策に力を注がなければならないと、このように思います。
 さて、通告のかき・もも研究所の移転を考えてはどうかということについて、農林水産部長にお聞きしたいと思います。
 私も、及ばずながら農業現役であります。御存じのように、和歌山県には、農林水産、9つの試験場、研究所があります。いずれも機能を発揮していただいているわけでありますけども、その中で今回、かき・もも研究所の移転をそろそろ考えてはどうかということで、現状を話しして、農林水産部長の意見をお聞きしたいと思います。意見によって、また知事さんのお考えもお聞きしたいと、このように思います。
 私、平成19年9月の定例議会の一般質問でこれを取り上げまして、提案をさしていただきました。当時、知事さんは就任されて9カ月目、農林水産部長は下林さんでありました。提案さしていただいた結果、知事さんは、ほかの研究所に比べて少し狭隘であると、今後、県庁の皆さんとともにいろんな角度から取り組んでみたいと、私もぜひ訪問をしたいと、このようにお答えをされました。以後、常陸宮さんが来られたときに随行、御案内されて、その後も行かれたと思います。
 農林水産部長は、再々ここへ行かれてるようにお聞きしてるわけなんですけども、このかき・もも研究所は、昭和の28年に開設されて、以後、名称が変遷をされる中で平成の5年に本館が建てられて、14年にかき・もも研究所に改組されたと、こういう経過であります。この資料は、かき・もも研究所へ寄せてもらって、要覧の中の一部を抜粋しておりますので、これをごらんいただきながらお聞きいただきたいと思います。
 私は、なぜこれを提案するかといいますと、当時19年に質問をしたときに、地域の人や農家から「ちょうどこれええ時期やし、このままの試験場では狭いぞ」と、こういう意見がありまして、「それもそやな」ということで提案をさしていただいたわけなんですけども、まず1つは、この資料にありますように狭隘であるということなんです。ウナギの寝屋のように細長く、中央に道路が通ってるわけなんですけども、研究所としての、研究したり試験の比較をするにしては狭隘ではないかと、こういうことなんです。で、面積が1.5ヘクタールなんですけども、試験の圃場が少ないということで、離れたところに40アール、4反ほど借地があるわけなんです。
 こういった状況からしまして、研究所の機能というのは十分果たしてるかどうかということが気になるんです。研究所というのは、いろんなことを研究しながら比較をして、そしてそれを参考にして農家へ推進していくと、こういうことだと思うんです。和歌山県内はもちろんのこと、紀北筋から奈良県の吉野までの間を管轄してるわけなんです。
 この表のとおり、柿、桃を中心にして、生産量においても全国のベストテンから5番以内に入ってるという、1つの果樹産地なんです。今後、状況によっては、まだまだ生産量がふえるという状況の中に私はあると思うんです。
 そこで、この状況からしまして、ひとつ今の時点で研究所の移転を考えてはどうかと。
 この研究所の移転、試験場の移転というのは、なかなか1年や2年で完成できるもんではないと思います。今の状況からしますと、可能性があるんです。どこの場所と言うとまた弊害が出てきますので、場所は言いませんけれども、可能性が十分あるということの中で、ひとつこれをぜひ研究してはどうかと、このように思うわけなんです。
 温室にしろハウスにしろ、規模が小さ過ぎると、温室の中に桃の木5本や6本、柿3本や4本植えて、それを研究して比較できるかどうかということが気になるんです。しかも、新品質の創出なり、あるいは農家による枝変わりの発見によって品質更新をしてるというようなことを考えますと、農家との提携というんか、結びつきというのも必要ではないかと、このように思うんです。
 今、桃の新品種、黄肉、肉の黄色いのが出されたと、こういうことなんですけども、私も研究所へ行って所長ともいろいろ話をしました。所長は何でも移転してほしいという考え方は持ってないわけなんですけども、いろいろ話をしている中で、これはぜひ将来に向けて考えるべきだなあということを私もつくづく考えました。
 特に、職員の数も少ないんではないかと、このように思うんです。試験場、研究所の職員数、25年度は160人で、26年には157人になってると思うんです。果たして職員の中に、そうした新品種の創出なり発見をしていくという研究員というのが何人ぐらいいてるんかと、このように私、思うんです。
 そうしたいろんなことから考えて、ぜひこのかき・もも研究所を将来を見据えた中で、時間もかかるということでありますので、私も、もう人生、そない長いことありませんので、将来の農業振興のためにも、また後継者のためにも、ぜひ今考える必要があると思うんですけども、農林水産部長、いかがでございましょうか。
○議長(坂本 登君) ただいまの服部一君の質問に対する答弁を求めます。
 農林水産部長増谷行紀君。
  〔増谷行紀君、登壇〕
○農林水産部長(増谷行紀君) 貴重な御提案、ありがとうございます。
 幾つかの質問があったかと思いますけれども、まず圃場の面積の件につきましては、私も何度か現場を訪れました。現在の圃場、実際に研究の用に供していない、つまり柿とか桃を植えているけれども、いざというときのために、今、当面の研究には使っていない柿や桃を栽培しているエリアもございます。
 もし新たな研究の必要が生じました場合には、市、町、あるいは近隣のJAさん、あるいは近隣の農家の方々の御協力をいただいて、借り上げその他の方法で対応してまいりたいと考えております。
 それから、農家との提携、連携の強化でございますけれども、これはまさに議員御指摘のとおりでございまして、平成24年度に大幅に機構改革を行いました。その中で、試験研究機関と、それから各振興局の普及の現場、ここの人的交流を強化する、また振興局につきましては、農業振興課の中に普及を専門に担当するグループを置きまして現場の声を吸い上げるように改めたところでございます。
 それから、職員の数につきましては、いろんな見方がございますけれども、平成16年、今から10年前に比べまして、平成26年現在の試験研究機関の員数──職員数ですね──事務系職員、それから現業技能員の方々も含めまして、15%ほど減員になっております。行財政改革の中で私も大変つらいんですけれども、こういう状況になっております。
 かき・もも研究所につきましては、柿、桃が和歌山県のこれからの農業を支えていく重要な基幹産物の1つであるという認識から、その中で1名の増員を行いまして、平成16年10名に対し、現在11名の人員となっております。
 あと、将来を見据えての移転を今から考えてはどうかという御質問でございますけれども、現在、農林水産部の試験研究機関、9つございます。厳しい予算状況の中で順次整備を進めてきております。中には、建築後、新築後48年を経過した研究施設、また47年を経過した研究施設もございまして、かき・もも研究所は、新しいほうから申し上げますと4番目の施設でございます。もちろん、新しいからいいというわけではございませんけれども、そうした状況では、今のところ、農林水産部長としましては移転構想を検討するのは時期尚早であるかと考えております。
 以上です。
○議長(坂本 登君) 服部 一君。
  〔服部 一君、登壇〕
○服部 一君 残念でありますけども、時期尚早ということであります。
 まず、その時期尚早の中に、現在の状況で、先ほどから言うような将来に向けての効果ということを発揮できるかどうかということなんです。1つは、財政的な問題も農林水産部長は考えているようであります。財政がもし許すんであれば移転を考えてもいいという考え方を持ってるんです。
 農林水産部長、あんたは東京出張所長をされて、有田の振興局長をされて、下林さんの後、農林水産部長になられて、定年退職して、手腕を買われて、今、農林水産部長なんです。農林水産のエリアというのは大変広いということの中で、全体を考える中で今部長が言われるようなことが出てくるだろうと思うんです。
 しかし、先ほどからこのデータ、資料にもよる中で、将来、この紀北筋、柿、桃、特に落葉果樹については、将来性とともに、後継者の問題とかいろんな問題が、条件がそろえばふえる可能性があるわけなんです。今のような状態で、こんなウナギの寝屋みたいな形の中で、試験、研究するけども、お互いに比較できるという状況を備えないとだめなんです。仮に新品質を創出しても、それが適地適作に合うかどうか、生産性がどうか、市場性、収益性がどうかということも、いろんな検討の中で、研究所でありますので、加工に向けた方法なり、いろんなもんも検討していかないかんと、このように思うんです。
 再々訪れたということでありますけども、無理に私は移転せよというような、そんなことは言ってませんけども、当時の状況からして、当時はうまくいくだろうなあというその条件に当てはまってたんですけども、管理棟も建てて間ないということでありましたし、いろんなことの中で検討するということが続いてる中で、7年間もたってるんです。いっこも変わってない。そろそろ将来を見据えた形でやっぱり検討すべきだと、このように私、思うんです。
 紀北筋の落葉というのは、かなりのウエートを占めてくるんです、これから。ですから、ひとつぜひ大なたを振って一遍英断をしてほしいなと。これ、お願いなんです。今までの件について、答弁の要請してませんけども、知事さん、どうお考えですか。
○議長(坂本 登君) 知事仁坂吉伸君。
  〔仁坂吉伸君、登壇〕
○知事(仁坂吉伸君) 私も、別にここだけではないんですけれども、実は白状いたしますと全部行ったわけでもないんですけど、できるだけ現場を見なきゃいけないといって、かき・もも研究所には行かしてもらいました。
 ただ、そのときは、服部先生の問題意識をそのままぶつけたわけじゃないんですけども、余り手狭で困ってるというような話は必ずしも現場の人からなくて、それで地形的にはウナギの寝床みたいな細いところなんですが、結構斜面でありまして、まさに私の感想なんですけども、和歌山県の果樹生産のロケーションをよくあらわしてるところにつくってあるなあというふうに私は思いました。設備も新しかったし、そこで皆さん頑張っておられて、士気も高かったんで、そんなにこれはまずいと思うことは、そのときは正直言ってありませんでした。
 増谷部長から説明がありましたように、研究所の機能は充実させないといけないということで、ソフトでやってみようということを数年前からやっております。すなわち、研究者の人が「これをやりたいんだ」というだけじゃなくて、農業の方とか、あるいは我々行政が「こういうことをやってもらわないと困る」というようなことも出して、それで「こういうこともやりたいんだ」というのを出して、みんなで議論をして決めて、それで議会にお願いをして研究費は倍にしてもらって、それで一番いい研究をしそうなところにたくさん配分すると、そういうふうにしたわけでございます。
 正直申し上げまして、私は、この研究所を何で移転せないかんのかなあというのは、はっきり言ってまだわかっておりません。しかし、賢明なる服部議員が一生懸命そういうことを主張されてるということは、これはやっぱりちょっと勉強してみないかんなというふうには思いますので、改めてこれからさらに勉強してまいりたいと思います。
○議長(坂本 登君) 服部 一君。
  〔服部 一君、登壇〕
○服部 一君 展望が薄いようですけども、特に、御存じのように研究所の下に100戸ほどの新しい団地ができてるんです。前々から柿の葉や桃の葉が飛んできたということで、当時、役場の職員が掃除に行ったり、現在もやっぱりそうだと思うんです。消毒しようとしますと、了解を求めに行かんと、薬がかかる、風の向きにもよるというような、大変苦慮してると思うんです。それと、圃場が離れたところにあるということもありますので、私としては、やっぱり理想的な研究所にしたらいいのになと、こういうことでありますので、さらに一遍検討してみてください。
 次に、道路の美化について県土整備部長にお聞きしたいと思います。
 これ、私、提案とともに国交省への提言をお願いするわけなんですけども。県の管理責任はないので。和歌山県の道路事情というのは比較的悪い中でありますけども、仁坂知事さん初め国会議員の先生方、関係者の皆さん方によりまして、阪和道の南延長4車線、京奈和自動車道の来年度阪和道へのドッキングということで、将来に向けて大変ありがたい状況になっております。
 そこで、通告の道路美化について、国道24号線、京奈和自動車の紀北東道路の美化管理について提案をさしていただきますので、県土整備部長のお考えをお聞きしたいと思います。
 和歌山県は、観光立県であります。いよいよ来年、国体を開催するわけなんです。特に、施設のほうについては全て整備されたと、こういうことの中で、あと、運営の問題の中で、おもてなしを盛んに皆さんが考えていただいているわけなんです。おもてなしは、人のおもてなしもありますけども、私は、観光や国体に訪れていただく人の環境というもんも大きくおもてなしに影響すると、このように思います。
 今、ボランティアなり学生の皆さん方が花いっぱい運動に着手していただいて、大変ありがたいことなんです。そういった中で、国道24号線、和歌山から和歌山市内への道路なんです。約20キロほどあるわけなんですけども、これ、4車線で両サイド、粉河から岩出まではトチカエデ、川辺から市内に向けてケヤキが、等間隔で並木として植えられてるわけなんです。道路としては大変きれいな通りやすい道路で、大変交通量も多いわけなんです。
 そこで、この管理状況なんです。特に、資料の上側にあるこの2枚なんです。トウカエデ、ケヤキの下に、市内へ入りますとツツジが主なんです。それ以外はイヌツゲ、それからオタフクナンテン、アベリア等々がそれぞれの区間に植えられてるわけなんです。どのぐらいの間隔で植木の手入れをしたりしてるのか知りませんけども、なかなか草まぶれになってるわけなんです。交通量も多いし、渋滞してきますと、あの管理状況を見てますと腹立ってくるわけなんです。最近になって川辺周辺が手入れをされてきました。あれを見ますと、何てきれいやなあと思うことで心も和むと、こういうような状況なんです。
 20キロ近いこの距離、この並木が仮に桜であったらなあということを感じるわけなんです。植栽は、いろいろと検討されたと思うんですけども、これ、桜があの並木やったら日本一の名所になると思うんです。
 そこで、トウカエデ。粉河から岩出までのあの並木を見ますと、歯抜けになったり、勢力が非常に悪いんです。ここへひとつ桜を植えるという計画を提案してはどうかと、このように1つは考えるわけなんです。
 もう1つは、分離帯。この写真の両サイドにありますけども、草まぶれなんです。オタフクナンテンなんかは、ヨモギやススキの中でちらっと見えるだけで、本当にみすぼらしい状況があるわけなんです。手入れした後を見ますと、ほとんど草で枯れてもうて歯抜けになってるわけなんです。いっそ植えかえてしまったほうがいいと、安くつくというような感じもするわけなんですけども、そこで、まず国体までに国交省へ、これ、距離が長いですけども、美しい和歌山やなあというような状況にしてほしいということをぜひ提言してほしいんです。
 それと、もう1つは、管理から見まして、いろんなもの、先ほど言うようなもんを植えてますけども、1つは、ここに取り出したこれなんです。(現物を示す)これ、ヤブランという草花なんです。きれいでしょう。この心は飾らぬ人、知事さんのような花言葉なんです。これは多年草でありまして、今が花が満開なんです。7月から11月まで、これ、咲きます。実でふえたり株でふえるわけなんです。もううちの柿畑は、この花でいっぱいなんです。
 ひとつこれを低木の下に植えたとしたら、普通の除草剤の200倍の希釈量では枯れないんです。草を刈りますと新しい根が出て花が余計引き立つと、こういう花なんです。これ、日本列島に分布してるということでありますし、ぜひこれをひとつ提案をして植えてみてはどうかと。なかなか一挙にかなりのなにがそろわんと思うので、花き研究所あたりで遊休地を借ってこれを少しふやしてみて、これを一緒に植えたら、きれいな紫一面のじゅうたんになると、このように思いますんで。ひとつこれも提案をしてみてください。
 もう1つは、京奈和高速道路なんですけども、紀北東道路は、工法的に見て切り土と盛り土が非常に多いんです。この資料の下なんですけども、横から写真撮ろうと思うたて、前が草でわからんのです。これ、土砂の防止に、こういった草なりいろんなもんを──植えてるのか生えてるのかわかりませんけども、俗に言うカズラなりそんなんが一面なんです。今はしんぶしてるけども、やがて農家の病害虫の越冬場所になってくる可能性が十分考えられるわけなんです。
 本線の中の切り土については、あんまり美しくしますと、雨の日の車のようにスピードが落ちるので邪魔になるということが考えられますが、この写真のように、右岸の大規模農道に並行して紀北東道路というのは走ってるわけなんです。ここにシバザクラなりラベンダーを仮に植えたとしたら、管理はおんなしなんです。願わくば、そこへ紀の川なり和歌山という字を浮き彫りにするような発想をしたならば、これまた24号線とともに観光の1つになると考えるんです。
 表現が悪いんですけども、人の財産、国の財産をうまく利活用することによって和歌山県の環境、観光に1つは寄与できるんじゃないかと、このように思いますが、県土整備部長、いかがなもんでしょうか。
○議長(坂本 登君) 県土整備部長石原康弘君。
  〔石原康弘君、登壇〕
○県土整備部長(石原康弘君) 道路の中央分離帯や植樹帯においては、自動車と歩行者の分離、運転者の視線誘導、夜間走行時の対向車の光の防止や都市景観の向上などの観点から、必要に応じて植栽を行っているものであり、除草や剪定につきましては、このような効果が十分に発揮されるよう、それぞれの道路管理者において実施しております。
 御指摘の国道24号の粉河から和歌山市までの区間につきましては、国土交通省が年1回の頻度で除草を実施しております。
 県としましては、平成27年の国体を迎えるに当たり、道路管理者である国土交通省に対し、街路樹の強剪定をしないことや、中央分離帯や植樹帯の植栽の維持管理について協力をお願いしているところであり、国土交通省からは、国体に向けて美化が図れるように努力すると回答をいただいております。
 街路樹や植栽の選定につきましては、和歌山県では郷土種を基本として、その必要性、維持管理の容易さなどを勘案して決定することとしておりますが、議員御提案の件につきましては、県のこうした方針も踏まえ、国において検討していただくよう申し入れたいと考えております。
 次に、京奈和自動車道紀北東道路の大規模な切り土や盛り土ののり面においては、工事施工時に種子吹きつけを実施しており、その後の維持管理につきましては、現在、自動車の安全な通行が妨げられる箇所や民地への影響を与える箇所など、必要に応じて除草を行っております。
 のり面の緑化につきましては、のり面の風化や浸食を防止するために有効であると考えておりますが、維持管理コストの低減や植える木や草が当該地域の環境に適しているかどうか配慮する必要があると考えております。
 いずれにいたしましても、議員御提案の件につきましては、周辺景観との調和も含めて、先ほどの街路樹や植栽の剪定と同様、国において検討していただくよう申し入れたいと考えております。
○議長(坂本 登君) 服部 一君。
  〔服部 一君、登壇〕
○服部 一君 部長、あんまり国を怒らさんように、うまく県のプラスになるようにひとつ頑張ってください。
 次に、国体推進監。いよいよ来年に国体も迫ってまいりました。先ほどから言うように、いろんな施設もできて、これから運営が1つの課題であります。
 私、これから国体あるいは観光面も考えて、気になることが2つあるんです。1つは、市内に向けての道路が非常に混雑、渋滞をすると。今でもそうでありますので、これ、国体になりますとますます渋滞をしてくるだろうなと、このような心配をするわけなんです。
 もう1つは、メーン会場になる体育館、あるいは開会式、閉会式、競技を行う紀三井寺、あきばさんプール、ここらの駐車場の問題をどう考えているかと、こういうことなんです。
 特に、いろいろと意見を聞くわけなんですけども、あきばさんプールなんかは非常にいいのができて、高等学校の近畿大会なりいろんなもんをやられておりますけども、送り迎えしたり行ったりするのに駐車場に一番困ってるらしいんです。周辺に置く場所がない。近所へ頼んで何回か置かしてもうたて、やっぱりちょっと礼に行かんなんというような状況があるらしいんです。本当に私もあきばさんプールの駐車場へ行きましたけども、ほんまにそんなに駐車できない状況にあるんです。
 今後、国体開会に向けて、この駐車場の問題をいかに取り組んでいくか、いかに選手なり役員あるいは観客の駐車可能な状況にしていくかと、これが気になりますので、ひとついかに取り組むか、推進監、お答え願います。
○議長(坂本 登君) 国体推進監若宮茂樹君。
  〔若宮茂樹君、登壇〕
○国体推進監(若宮茂樹君) 紀の国わかやま国体・紀の国わかやま大会の円滑な開催のためには、会場周辺の駐車場確保はもとより、効率的な輸送や交通量の抑制、安全確保等、総合的な輸送対策が重要であると認識しております。
 両大会の開閉会式会場となる紀三井寺公園につきましては、先催県に比べ、その敷地が非常に狭く、加えて前回の黒潮国体以降、宅地開発等により、とりわけ駐車場の確保が大きな課題となっておりました。
 このため、県では、早期から会場周辺における民有地等の確保を進めてきたところですが、関係者の御協力により、現段階では、おおむね必要な駐車スペースは確保できている状況です。
 また、参加者の輸送につきましては、全国から多くの方々が来県され、交通混雑が予想されることから、輸送効率の高いバス輸送を中心とした輸送体制を構築し、宿舎や学校等からの計画バスや、駅、周辺駐車場からのシャトルバスといった、選手団や式典出演者、観覧者等に応じた運行を行うこととしております。
 今後は、参加者の人数が確定次第、出発地等をもとに詳細な運行スケジュールを策定し、検証を重ね、来年の本番に臨むこととしております。
 次に、駐車場の不足が予想される競技会場の輸送については、それぞれの主催者が、過去の国体・大会での実績も勘案しつつ、必要に応じて会場周辺に駐車場を確保し、パーク・アンド・バスライド等により輸送を実施していくこととしておりますが、県といたしましては、県民の皆様に対し、両大会期間中の会場周辺におけるマイカー利用の自粛を呼びかけるなど、和歌山市とも連携・協力しながら、国体・大会の円滑な輸送の実現に取り組んでまいります。
 以上でございます。
○議長(坂本 登君) 服部 一君。
  〔服部 一君、登壇〕
○服部 一君 いろいろと対策を考えられておるようですけども、本当にこれ、駐車場、大変だと思いますんで、スムーズにいくよう、ぜひ皆さんともに頑張っていただきたいと、このように思います。
 次に、教育問題について、大変残念なことの一端をお聞きしたいと思います。
 教育長にお聞きしようと思うたんですけども、一遍教育委員長に登壇願いたいと思いまして、教育委員長にお答えいただきたいと思います。
 過日行われました平成26年度の全国学力・学習状況調査の結果において、小学校国語Aの都道府県順位が47位。今までそういったことはなかったんですけども、大変残念なことであります。知事さんも、新聞のコメントに、残念というよりも怒ってる記事が載って、当然だと思うんです。これは残念やということで。
 何でこんな結果が出たんかと。これはいろいろ原因があると思いますけども、これは生徒自身の実力であるのかどうであるのか、先生が悪い、下手かどうかわかりませんけども、こういった低迷した原因は何であったんか、今どういうふうに反省して考えているんか、将来浮上するためにどういうような対応をしていくのか、委員長、お答え願います。
○議長(坂本 登君) 教育委員会委員長山本 哲君。
  〔山本 哲君、登壇〕
○教育委員会委員長(山本 哲君) ただいま議員から御指摘いただいた本県の全国学力・学習状況調査の結果が、まことに残念なことに、2年続けて全ての調査で全国平均を下回りました。しかも、その差が拡大したことにつきましては、大変厳しく受けとめており、その責任を痛感しております。
 子供たちが変化の激しい社会をたくましく生き抜くための学力を確実に身につけさせることは、極めて重要であります。そして、その重い責務を負っているのが、ほかならぬ学校であります。
 そうした中、今回のような厳しい結果となった背景には、教員の意識のあり方、子供の学習意欲を高める指導の不十分さ、子供の力を伸ばし切れていない授業、家庭における学習時間の少なさ等、さまざまな課題があると考えております。
 こうした課題を直ちに改善していくため、このたび、教育委員会内に学力向上対策本部を立ち上げました。それによって、調査結果のより詳細な分析と、これまで実施してきた学力向上対策の検証をしっかりと行っていきたいと考えております。
 それとともに、全国学力調査で好結果を出している他県に職員を派遣するなどして、効果的な方策を学ぶことにより、真に成果の出せる学力向上のための具体策を作成し、市町村教育委員会との協力のもと、各学校にその具体策の実践を指導してまいりたいと考えております。
○議長(坂本 登君) 服部 一君。
  〔服部 一君、登壇〕
○服部 一君 原因はいろいろあろうと思いますけども、今後の対策については、委員長おっしゃるとおりだと思います。
 1つは、小学校の中で生徒数が極端に減ってきてるという学校、運動会やいろんなもんを見に行きますと、ええ意味での競争心がないように思うんです。100メートル走ってても、1番の子は後ろ向いてにこにこしながら待ってて一緒にゴールすると、こういうような状況で、ほほ笑ましい状況でありますけども、できるだけいい意味で競争をするようなチャンス、場面というのは、やっぱりつくるべきだと、このように思いますんで、今後ひとつ教育委員会の絶大なる努力を期待いたしたいと思います。
 最後に、ひとつ警察本部長にお聞きしたいと思います。
 本部長就任の御挨拶で元気よい挨拶を聞かしていただきまして、これは頼りになるなあと思った次第であります。
 警察官の皆さんの大変な努力によりまして、たまには迷宮入りもありますけども、大きな事件もなく、安全に過ごさしていただいてることに感謝を申し上げたいと思います。
 まず、通告しましたように、私、防犯カメラと監視カメラの違いなり、その設置状況についてお聞きしようと思ったんですけども、正式には街頭防犯カメラと捜査用カメラと、こういうことらしいんです。これ、捜査の関係も出てくるだろうと思いますので、答えにくいことについては省いていただいて結構でございます。
 なぜ、私、質問をしたいかということの1つを述べてみますと、私の地域は60戸余りの草深い山手なんです。その私の地域へ入ってくるには、3つの県道から入ってくるようになってるんです。それ以外は来られやんのです。ちょうど三差路の1軒の家の先代の木に防犯カメラが設置されたわけなんです。その場所というのは、バス旅行したり、いろんな会のときに待ち合わせしたりする、人の一番集まるとこなんです。誰となしに「おい、カメラ設置し出したぞ。監視されてるぞ」と、こういう話が出たわけなんです。「何であんなとこ、あんなん設置したんやろうな」といって本人に聞いたら、「わい、頼まれたんやけ、したんやいしょ」と、「もう3カ月の間でええと言うてるけど、まだついてら」と、こういうことなんです。
 現在、犯罪というのも大変巧妙な手口で、しかも低年齢化してるということの中で、この防犯カメラなり監視カメラの効果というのは犯人逮捕に大きく寄与してると、このように思うんです。
 そういった状況からして、和歌山県で警察が設置してる状況、あるいは市町村、あるいは民間、スーパーなりコメリあたりのああいうとこでやってる、設置してるカメラもあろうと思うんですけども、こういった状況について、どんな状況でどういうふうな効果を発揮してるかということをひとつお聞きしたいと思うんです。
 この防犯カメラというのは、設置してますという表示をしてますし、監視カメラについては、特にあれ、不法投棄の関係だと思うんですけども、「不法投棄監視カメラ作動中 岩出警察署 紀の川市」と、こういうのぼりが立ってますけども、カメラはついてないんです。
 そういった状況の中で、防犯カメラと監視カメラっておんなしカメラなのになあという気がするんですけども、違いを聞きたかったんですけど、もし捜査上ぐあい悪かったら結構です。そういうようなことで、ひとつカメラの設置状況、設置の効果についてお尋ねします。
○議長(坂本 登君) 警察本部長下田隆文君。
  〔下田隆文君、登壇〕
○警察本部長(下田隆文君) 議員から御質問のございました警察が管理する街頭防犯カメラは、犯罪の未然防止や犯罪発生時に的確な対応を図ることを目的として、現在、和歌山市、岩出市、田辺市の3市7地域に76台を設置しております。
 街頭防犯カメラを設置した地域においては、犯罪抑止のための各種施策と相まって刑法犯認知件数が全体的に減少しているほか、設置地域周辺で発生した強盗事件や放火事件について、街頭防犯カメラに記録された映像から犯人を特定し検挙するなどの効果が上がっております。
 このような現状から、街頭防犯カメラを設置することは犯罪の未然防止や犯人の検挙等に大変有効でありますので、県警といたしましては、今後も街頭防犯カメラの設置拡充について検討するとともに、各市町村や民間の防犯カメラの設置拡充についても積極的に働きかけてまいりたいと考えております。
 また、捜査用カメラの具体的な運用状況につきましては、捜査の手法にかかわることでございますので答弁を差し控えさしていただきますが、各種捜査に有効に活用しているところでございます。
○議長(坂本 登君) 服部 一君。
  〔服部 一君、登壇〕
○服部 一君 以上で、質問は終わりますけども、どうぞ、県民のために安全・安心を目指して一層の御活躍を期待いたしまして、一般質問を終わります。(拍手)
○議長(坂本 登君) 以上で、服部一君の質問が終了いたしました。

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