平成26年6月 和歌山県議会定例会会議録 第3号(新島 雄議員の質疑及び一般質問)


平成26年6月 和歌山県議会定例会会議録

第3号(新島 雄議員の質疑及び一般質問)


汎用性を考慮してJIS第1・2水準文字の範囲で表示しているため、会議録正本とは一部表記の異なるものがあります。

正しい表記は「人名等の正しい表記」をご覧ください。

  午後1時0分再開
○副議長(尾崎太郎君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 質疑及び一般質問を続行いたします。
 5番新島 雄君。
  〔新島 雄君、登壇〕(拍手)
○新島 雄君 議員の皆さんにはお尻を向けること、失礼をいたします。
 議長のお許しをいただきました。質問を始めさせていただきます。
 きのう、「毎日新聞」に和歌山トライアンズのバスケットボールのことがちょっと書かれておりました。それから、先日の知事の記者会見のときにも記者から質問があったというふうにお聞きしております。
 初日でありますし、きょうは3人目の質問です。お疲れのことと思いますが、少しの間、御辛抱いただいて御清聴をお願いしたいと思います。
 前にも話ししましたが、実は私、毎日日めくりをめくります。きょうはどんな日かなと思ってめくってきました。毎月18日、頭髪の日──当てつけかいと思いながら、きょうはやってきました。
 そんな中で、めげずに頑張っていこうと思いますが、実は和歌山県には、プロスポーツの団体が3つあったことがあります。1つは紀州レンジャーズ、野球です。もう1つはアルテリーヴォ、サッカーです。そして和歌山トライアンズ。
 全国を見渡してみても、プロのスポーツ集団が3種類もある都道府県はそうありませんでした。何とスポーツに熱心な地域かなということで、スポーツをやってきた私としては、大変うれしい思いをしていたのですが、紀州レンジャーズが休部ということを発表し、またアルテリーヴォのほうも、ちょっと盛り上がってきたなと思ったら、その壁をぶち破れずにいる。そこへもってきて、この和歌山トライアンズ、1年目からいい結果を残していただいて、次のシーズンに随分と楽しみを残してくれたなと思っておりました。
 ちょうど4月の末ごろだったと思います。けさの谷議員の報告にもありましたように、ブラジルを訪問している折に和歌山からメールをいただきました。「和歌山トライアンズ、優勝したで」というメールでありました。そのメールを、私は、喜び勇んで、60周年のブラジルの式典の最中でありましたが、知事に「トライアンズ、優勝したで」と言いました。覚えてますかね。
 反対に──いただいたのでトライアンズの人に「おめでとう」というメールを送ったら、「本当に観客が一体となってトライアンズを応援してくれた。この優勝は観客が優勝さしてくれたんや」というメールが返ってきました。本当に、「ああ、スポーツというのはそんな要素も大きくあるよな」と思いました。だからといって、この間、負けた日本代表のサッカーチームは応援が足りなかったわけではないとは思いますが、後押しというのは、随分とスポーツの力以上のことをさせるんだなあという思いもしておりました。
 知事も、聞くところによると、何回かこの試合を見に行っているということも聞いてますし、県の職員の方には、熱心に応援をなさっている方もいてるというふうに聞いてます。私も、試合を見に行って、プレーする場所と観客席との近さ、そしてこの観客席の人らを飽きさせないチアガールの動きとか応援グッズ。そうなんです。それと、何よりも頑張ってほしいなと思うのは、強いということです。強かったら、ファンは必ず応援をしてくれます。
 そのチームが、ちょっと今、何か騒動があるようでありますが、まず最初に、知事も何度か見に行っていただいてるので、知事としての和歌山トライアンズというプロバスケットチームに寄せる思い、感想など、これから期待することも含めてお答えをいただけたら、そのように思います。
 今、ちょっと騒動と言いました。どんなことが起こっているのかは、私、大変気がかりであります。プロスポーツの世界、経営の世界でありますから、いろんな状況があると思います。でも、成績を残したチームにしては、14人のうち10人を解雇する、また、チームのスタッフなんかも解雇する、監督も解雇というような、何か大なたを振るうような出来事が、この大会が──大会というかリーグ戦が終わってから続いています。何があったのか、本当に一ファンとして知りたい。担当部署といいますか環境生活部、本当に担当部署というのとはちょっと違うかもわかりませんが、窓口をしていただいてるということで、部長もいろんなことを聞いてくれてると思いますので、その辺を御説明いただきたいということであります。
 せっかくいい成績を出して、このプロチームが和歌山に根づこうとしています。根づこうとしているんですから、何とか県民の1人としては応援もしたいし、もっともっと試合も見に行きたい。私も、見に行って、家内と2人で「また来うな」と言うたぐらいにおもしろくて、楽しくて、もっと行きたいなという気にさしてくれました。
 今、いろんな問題があると思うんですが、それを乗り越えて、何としてでもこの日本の1、2を争うチームがもっともっと強くなってやっていってほしいということで、今後、このチームはどないなっていくんかなということを聞きたいと思います。
 これも、僕も、聞いた話というか、新聞紙上とかラジオで聞いたとか、そういう部分だけなんで詳しくわからないんですが、オーナーは東京の方だというふうに聞いてます。ひょっとしたら和歌山から出ていってしまうんかということも大変危惧します。そんなことも含めて、成績もよかったんで、何としてでも日本一を目指して頑張ってほしいなと思うんで、今後、どないなっていくかということもお答えをいただきたいと、そのように思います。
○副議長(尾崎太郎君) ただいまの新島雄君の質問に対する答弁を求めます。
 知事仁坂吉伸君。
  〔仁坂吉伸君、登壇〕
○知事(仁坂吉伸君) 和歌山トライアンズは、パナソニックトライアンズを引き継いだ伝統と輝かしい実績を誇るチームでありまして、和歌山にこのような全国的に名実ともに通用するプロスポーツチームができたことを心から喜び、県を挙げて応援しようと思っておりました。そのためには、頑張れよと言ってるだけでは口先だけになってしまうので、もっと現実に動かないといけない。チームはどうしても寄附に頼ろうとするんですけれども、一番大事なのは、実際に観戦に行く市民、県民がたくさんいないといかんということで、そうやって初めて盛り上がってくるし、収入もふえるということだと思います。
 そこで、仕事としてやってくれということで、お客さんを集めることを環境生活部に頼みました。私も、「ホームゲームには、仕事があるとき以外はみんな行くぞ」といって宣言をいたしまして、それでもなかなか行けないんですけれども、都合4回、試合の観戦に行くことができまして、行きますとなかなかおもしろくて、夢中になって応援をしていたわけでございます。特に、レギュラーシーズン終盤、ライバルチームを激しく追い上げまして、最終戦で見事、逆転優勝をしたことに感動をいたしました。
 その後、チームは、プレーオフでも西地区で勝ち上がり、残念ながらNBLの初代チャンピオンの座は逃したんでございますけれども、1年目にして西地区優勝というすばらしい成績を残したと思います。西地区優勝と言って喜んでいたところ、「社長辞任」、「監督解雇」、「主力を含む選手10名 自由契約」という報道が立て続けに参りまして、私も大変驚いた次第であります。
 すぐに新役員の方にお話をお伺いしたんですが、会社の経営が持ちこたえられないということでございましたので、それはそういうことかと思いましたが、それにしても、応援してくれるファンの方、あるいは企業の方、こういう方々に理解を求めなきゃいけませんねと。それからまた、解雇はいいんですけども、新採用をして優勝を狙えるような立派な布陣を早く決めて、そしてまた経営を安定させて、よい成績をとってやっていってもらいたいというふうにお願いをしたところです。「和歌山のチームとして頑張ってくれる限りは、応援する気持ちは変わりないよ」というふうにも言っておきました。
 振り返りますと、1年目からの大活躍は、「トライアンズ、和歌山にあり」という情報が広まり、和歌山のことを全国的にPRできるいい機会をつくっていただいたと思います。また、バスケットボールファンのみならず、応援をしてくださった県民みんなに郷土愛を呼び起こして、希望と誇りを与えたと思います。県民が和歌山トライアンズに愛着を持って応援していく限り県も全力で応援していきますので、来期も引き続き頑張って、経営と、それから成績ですね、これもやっていただきたい、そんなふうに思っております。
○副議長(尾崎太郎君) 環境生活部長栗山隆博君。
  〔栗山隆博君、登壇〕
○環境生活部長(栗山隆博君) トライアンズの実情と今後どうなっていくかという御質問に対して御答弁さしていただきます。
 東西両地区のプレーオフの終了直後でございました。先ほど知事からもありましたけれども、役員の辞任や監督の解雇、選手の自由契約など、次々といろんな情報が耳に入ってまいりました。ウエスタン・カンファレンスで、本当にもう最後の最後で、それを勝ち抜いて優勝という大変すばらしい出来事の直後だっただけに、県民の皆さんも、当然、驚いたと思いますが、私も、もう大変びっくりをいたしました。むしろそのとき、1年目で地区優勝のお祝いをどうするかという打ち合わせをしているというようなこともまた聞いてございましたので、そういう面から、その状況を、事実を自分の耳で確かめたいという形で情報収集に努めたところでございます。
 いろんなところからいろんなお話をお伺いしましたけれども、新しい会社の体制の役員の方からいただいた説明が一番正しいのかなというふうに、私は今思ってございます。
 そうした中で、今季の準優勝したシーズンの監督、選手の体制では運営会社であるトライアンズ株式会社が経営的に持ちこたえられないということで、役員やチームの編成を見直すんだと、その上で経営の安定化を図る取り組みを進めていくと。
 よく言われますけれども、内紛であるとかお家騒動だとか、そういうふうなものでは絶対にない、純粋なチームの体制強化を図る、その上で和歌山の地域に根差したプロのチームとして存続していくために、県民の支持を得て入場者もふやし、より多くのスポンサーにお願いをする、そういう努力をしていくと、そういうことでございました。
 具体的な内容としては、まず和歌山にバスケットボールを根づかせると。スポーツということではありますけれども、全体が総合的なエンターテインメント、そういうふうな観点からやっていくということで、バスケットボールを和歌山に根づかせるという形で、運営会社の名前を和歌山バスケットボール株式会社に変更する。その上で、子供のバスケットボール教室もやっていく。
 それから、私ども、試合を見に行ったときに、やはりああいうスポーツで応援というのがすごくその場の雰囲気を盛り上げたことを実感いたしましたが、そのチアダンス教室。チアのグループを育てていく、何かをみんなで一生懸命応援するような、そういうことをつくっていくチアダンス教室もやっていきたいと。それから、専用のアリーナを持っている球団ということもあって、そのアリーナを利用した収益事業も実施をしていきたいと、そういうふうなことを考えていると、そういうお話でございました。経営については、そういう形で何とか今後やっていきたいということでございます。
 チームの選手でございますけれども、いろんなスタッフが要りますけれども、まず今月、6月中にスタッフを決定して、その上で、10月から新しいシーズンが始まりますけれども、7月中には新たに選手10人体制のチームを編成して、次のシーズンに今まで以上の成績を残せるように頑張っていくんだと、そういうことの御説明をいただいたところでございます。
 ただ、こちらのほうからは、去年、昨シーズン、県民の皆さんから大きな応援をいただけたのは、やっぱりチームが強かったからだ、だから、プロのチームとして強くて応援しがいのあるチームでなければ、みんながそれを望んでいるんだというようなことを申し上げて、そういう努力をしてくださいということを重ねてお願いをしたところでございます。
 知事も申し上げましたけれども、すばらしい成績を上げて、県民みんなが感動したチーム──新島先生の言葉で言えば、大なたを振るった変更をしたわけでございます。しっかりとした取り組みを覚悟を決めて進めていただいて、和歌山のチームとして、成績も経営も立派で県民の皆さんから愛されるチームになっていただくことを期待しているところでございます。そういう意味で、和歌山のチームである限り、今後も応援、協力をしてまいりたいと考えているところでございます。
 以上でございます。
○副議長(尾崎太郎君) 新島 雄君。
  〔新島 雄君、登壇〕
○新島 雄君 大変、プロのスポーツを運営する難しさといいますか、厳しさといいますか、それを痛切に今思っているわけでありますが、何か祝賀会やパレードなんかの計画もちょっとしてたというふうにも聞いてたもんですから、何かこう、がっかりしたという思いはどうしても否めません。何としてでもいい成績を残して、今度は堂々と和歌山でパレード、祝賀会をしてほしいなあと願っておりますので、私も、また試合を見に行けたら行くようにしたいと思っています。
 では、2番目の質問に入らせていただきます。在宅医療についてということであります。
 昔に、私が今思っているのは、私のおじいちゃんやおばあちゃんは、お医者さんへ行くんではなしにお医者さんが来てくれてたなと、ふと思いました。私のおやじも、そういえば、いつも来てくれるお医者さんが息子さんとかわっても来てもうてたなあと。たまには医者へも行ってたんやろうけども、何か自分のところへ往診に来てもうてたなあという思いがありました。
 これは何なのかなということを考えると、かかりつけ医──あの人のところに私のデータがありますよ、病歴は全部ありますよという、1人のお医者さんに、どんなことであっても──今、ちょっと細分化がされておるんですが──ちょっと熱が出たよ、おなかが痛いよ、頭が痛いよといったときにそこへ行って診てもらうということが昔はあったようですが、近ごろ、このかかりつけ医というのが随分と少ななっているのかどうか、ちょっとわからないんですが、僕は、これがいい制度だったんだなあということを思ってます。
 在宅医療を進める中で、今、国会に提出をされている病床機能報告制度と地域医療構想の策定というのとか、医療・介護サービスの提供体制改革のための新たな財政支援制度──もうすぐ国会を通るんだろうと思います──その中でも、在宅医療の推進ということが随分と必要になってくるように感じます。この基本は、私は、かかりつけ医だと思います。
 この在宅医療を推進することが随分大事になるんですが、在宅医療を進めるに当たって、福祉保健部長にお尋ねをいたしますが、患者にとってどんなメリットがあるのかをお答えいただきたいと思います。
○副議長(尾崎太郎君) 福祉保健部長中川伸児君。
  〔中川伸児君、登壇〕
○福祉保健部長(中川伸児君) 患者にとってのメリットでございますが、内閣府が実施した高齢者の健康に関する意識調査では、「自宅で最期を迎えたい」、「必要があるまで、できるだけ自宅で療養したい」と希望する人の割合は6割となっており、このような方にとって在宅で質の高い医療を受けられるということは、生活の質の向上につながり、メリットがあるものと考えられます。
○副議長(尾崎太郎君) 新島 雄君。
  〔新島 雄君、登壇〕
○新島 雄君 確かに、質の高い医療を受けられるということとか、生活の場が変わらないということで大変メリットがあるんやとは思うんですが、でも、今6割なんですね。私、もっとあるんじゃないかなとは思ったんですが、なかなかこの数字は、調査で出てきた数字なんで認めていくんですが、在宅で医療を受けるための仕掛けといいますか、システムといいますか、それができないとなかなか浸透していかないんじゃないかなあという思いがちょっとあるんです。
 年齢を重ねれば重ねるほど、「今さらこの場所を動きたくないよな」という思いがだんだんだんだん強くなってくるようにも僕は思うんです。そうなると、在宅医療ということが充実していかなければまずいと思うんで、なぜもっと進まんのかなあというところなんですよ。部長、わかってればちょっとお答えをいただきたいと思うんですが。
○副議長(尾崎太郎君) 福祉保健部長。
  〔中川伸児君、登壇〕
○福祉保健部長(中川伸児君) 在宅医療が進まない要因としましては、自宅で最期を迎えたい、できるだけ自宅で療養したいと希望する人がいる一方、家族に過大な負担をかけたくないという患者本人の思いや、必要なときに往診や入院などの医療サービスが受けられるのかという家族の不安が挙げられます。
 また、医療提供側には24時間365日の患者対応が求められますが、診療所の主治医だけでは限界があり、主治医をサポートする看護師、薬剤師など他職種との連携や、緊急時に患者を受け入れる病院との連携体制が十分とれていないことなどが挙げられます。
○副議長(尾崎太郎君) 新島 雄君。
  〔新島 雄君、登壇〕
○新島 雄君 確かに在宅では、大きな病院と設備も違いますし、今、部長の答弁にもあったように、「家族に迷惑をかけたくない」、これは多いと思います。
 ちょっと話は違うかもしれませんが、私も家内も、子供には「延命治療はするな」というようなことは言ってるんです。「もう判断を下せよ。無理にせんでもいいよ」と。ちょっと話は違うかもわかりませんけども。
 まあまあそういうことも1つあって、やっぱり周りに迷惑かけたくないという、年とってきて足手まといになるのも嫌やなあというような思いがあるんやろうなあと思うんですが、それにはやっぱりそれなりの──もしもぎりぎりまで家におったとします。ぎりぎりまで家におって、これ以上は無理やとなったときに、今度は受け入れられるかどうかということが問題にもなってくると思うんです。だから、在宅医療を推進していく一方で、そのシステムをどうつくっていくかということをちょっとお答えいただきたいと思います。
○副議長(尾崎太郎君) 福祉保健部長。
  〔中川伸児君、登壇〕
○福祉保健部長(中川伸児君) 現在、国において、病床の機能分化と連携を進めることで、これまでの病院だけで完結する医療から、在宅で患者が望む質の高い医療を受けられる制度の整備が進められているところです。
 このような中、県では、在宅医療を推進するため、主治医をサポートする人材の育成が必要と考えており、医師、歯科医師、看護師、薬剤師など、多職種がそれぞれの立場を理解し、在宅でチーム医療を実践するための研修を行っているところです。
 また、24時間365日の患者対応が可能となる体制を構築するため、2次保健医療圏ごとに関係機関と協議し、患者等から相談を受ける窓口の設置や病診連携などネットワークの構築に取り組んでいるところです。
○副議長(尾崎太郎君) 新島 雄君。
  〔新島 雄君、登壇〕
○新島 雄君 今の答弁のように、早く体制をつくってほしいと。そしたら、在宅医療はふえていくんだろうなあとは思います。
 ところが、これはもうあくまでも要望なんですが、在宅医療を受けている患者数というのは、アバウトも数字に出てこないという部分があります。保険の扱いで数をチェックすればわかるのかなあとか思ったりするんですが、そのシステムをつくっていこうとすれば、いろんなその部署、その部署での、利権ではないんですが力関係、それを捨てて、大きな目標のためには知恵を出して、そこへ向かって汗をかいていかんとなかなかできていかないと思いますんで。
 できれば、これはあくまでも、言い過ぎかもわかりませんけれども、和歌山モデルを考えて全国に発信をするぐらいの意気込みを持っていただいて。そしたら公的な財政支援の900億以上あるやつもとりやすなるというような、ちょっとうがった見方もしてしまうんですが。そんなことも含めて、よりよい医療体制が一日も早くできるように──これは公だけではなしに、民間の病院関係やとか医師会やとかにも随分頑張ってもらわないかんことなんで、できれば早いことやってほしいなあと思いますので、よろしくお願いをいたします。
 最後の質問に入らせていただきます。
 「地方型IR」ということを書いています。実は、カジノ・エンターテインメントという話であります。
 私は、この場でも、カジノについて質問も何度かさしていただきました。ほかの議員さんも質問があったかと思います。随分前から和歌山県はこのカジノのことに積極的に取り組んできておるんですが、実はことしの2月の25日、市内のホテルで「ヨーロッパ型カジノと観光振興」という会合が持たれています。私は、案内もされていませんし、そのような会合があるのも知りませんでした。だから、お尋ねをいたします。
 私の感覚です。突如としてこのような会合を開いたのはなぜなんでしょうか、お答えをいただきたいと思います。
○副議長(尾崎太郎君) 企画部長野田寛芳君。
  〔野田寛芳君、登壇〕
○企画部長(野田寛芳君) カジノ勉強会についてでございますけれども、県は、従前から、県内11市町5経済団体で構成する和歌山県カジノ・エンターテイメント研究会を設立し、シンポジウムの開催や調査を行うとともに、神奈川県、沖縄県とともにカジノ・エンターテイメント研究会を立ち上げ、カジノに関する研究、情報交換をしてまいりました。
 県といたしましては、あらゆる機会を捉まえてカジノについて勉強し、カジノ構想の検討に生かしてまいりたいと考えており、カジノ関連事業者などからの申し出があれば積極的に対応してまいりたいと考えているところでございます。
 そのような中、昨年の12月に、モナコ公国が主要株主であるモンテカルロSBM社から、和歌山の経済人を対象としたカジノの運営に関する勉強会を開きたいとの打診が県にありまして、我々県職員も一緒に勉強したいとの思いから勉強会を企画し、2月に開催したところでございます。
○副議長(尾崎太郎君) 新島 雄君。
  〔新島 雄君、登壇〕
○新島 雄君 今の説明の中で、和歌山県カジノ・エンターテイメント研究会を設立し、シンポジウムの開催や調査を行うと。今までどのような活動をしてきたか、お答えをいただきたいと思います。
○副議長(尾崎太郎君) 企画部長。
  〔野田寛芳君、登壇〕
○企画部長(野田寛芳君) 和歌山県カジノ・エンターテイメント研究会でございますが、平成19年以降、シンポジウム1回、講演会4回、調査研究会を11回行っております。
 カジノ・エンターテイメント研究会では、平成22年以降、カジノに関する研究、情報交換を延べ16回にわたり行い、平成24年度にはIRのリーフレットを作成いたしました。
○副議長(尾崎太郎君) 新島 雄君。
  〔新島 雄君、登壇〕
○新島 雄君 同じく、「神奈川県、沖縄県とともにカジノ・エンターテイメント研究会を立ち上げ」とお答えをいただきました。これは、今までどのようなことをやってきておりますか。
○副議長(尾崎太郎君) 企画部長。
  〔野田寛芳君、登壇〕
○企画部長(野田寛芳君) 神奈川県、沖縄県とは、平成22年以降になりますけれども、カジノに関する研究とか情報交換、これを延べ16回にわたって行いまして、それからリーフレット等も作成いたしております。
○副議長(尾崎太郎君) 新島 雄君。
  〔新島 雄君、登壇〕
○新島 雄君 随分と数をやっているから、これからどんどん質問をしていくことには軽く答えていただけるものと大変期待をいたしております。
 じゃ、2月の25日、この会合について、何名ほど参加したんですか。
○副議長(尾崎太郎君) 企画部長。
  〔野田寛芳君、登壇〕
○企画部長(野田寛芳君) この勉強会でございますけれども、経営者協会、それから商工会議所、旅館ホテル生活衛生同業組合、観光連盟、日本旅行業協会和歌山地区会の5団体、それから金融機関にも御案内を申し上げました。結果、出席者は14名でございました。
○副議長(尾崎太郎君) 新島 雄君。
  〔新島 雄君、登壇〕
○新島 雄君 どれぐらいの人数を目標にしていたんでしょうか。
○副議長(尾崎太郎君) 企画部長。
  〔野田寛芳君、登壇〕
○企画部長(野田寛芳君) 人数につきましては、当初から、別に何人という形では企画はしておりませんでした。
○副議長(尾崎太郎君) 新島 雄君。
  〔新島 雄君、登壇〕
○新島 雄君 その割には会場も設営せんなんし、大体これぐらいの数やろうなあという読みがあってホテルの部屋をとり、会場設営をするんだろうと思うんですが、まあいいでしょう。
 案内をした基準は何なんですか。
○副議長(尾崎太郎君) 企画部長。
  〔野田寛芳君、登壇〕
○企画部長(野田寛芳君) この勉強会につきましては、特に事前に基準というのは決めておりませんで、モンテカルロSBM社からは、和歌山の経済人を対象にという話でございましたので、先ほど申し上げました県内の経済団体、金融機関にお声かけをさせていただきました。
○副議長(尾崎太郎君) 新島 雄君。
  〔新島 雄君、登壇〕
○新島 雄君 ということは、お願いすれば、どんな人でも会合をやっていただけるということで理解してよろしいですか。
○副議長(尾崎太郎君) 企画部長。
  〔野田寛芳君、登壇〕
○企画部長(野田寛芳君) カジノ関連業者といいましてもいろいろあると思いますので、100%誰でもというわけではございませんけれども、ちゃんと事業をされているところであれば基本的には積極的に対応してまいりたい、このように考えております。
○副議長(尾崎太郎君) 新島 雄君。
  〔新島 雄君、登壇〕
○新島 雄君 この勉強会で講師をした人は何という方で、誰の紹介で来たんですか。
○副議長(尾崎太郎君) 企画部長。
  〔野田寛芳君、登壇〕
○企画部長(野田寛芳君) 講演につきましては、モンテカルロSBM社アジア統括責任者、ブノア・バデュフル氏という方が講演されました。
 紹介につきましては、我々のカジノについて非常に見識があって、以前からIR推進法案等の動向などのいろんな情報をいただいております、アドバイスをいただいております方で、「カジノの文化誌」という本を書かれております大川潤氏という方から御案内いただいております。
○副議長(尾崎太郎君) 新島 雄君。
  〔新島 雄君、登壇〕
○新島 雄君 その内容を簡単に教えてください。
○副議長(尾崎太郎君) 企画部長。
  〔野田寛芳君、登壇〕
○企画部長(野田寛芳君) 勉強会の内容、講演の内容でございますけれども、モナコ公国やモンテカルロSBM社の歴史とか、それからホテル経営とか、カジノなどの事業内容、こういった内容でございました。
○副議長(尾崎太郎君) 新島 雄君。
  〔新島 雄君、登壇〕
○新島 雄君 そこまで聞いていくと、モンテカルロSBM社のコマーシャルだったんですか。
○副議長(尾崎太郎君) 企画部長。
  〔野田寛芳君、登壇〕
○企画部長(野田寛芳君) 講演の内容につきましては、いわゆるヨーロッパ型カジノの運営方法というものでありました。
 例えば、カジノのみではなくて、ホテルとか、それからスパとかレストラン、会議場など、古くから近隣にある施設と連携してイベントをたくさん開催すると、そのための努力とか方法についての説明がありました。カジノが地域と一体となって発展する姿を知ることができたと考えております。
○副議長(尾崎太郎君) 新島 雄君。
  〔新島 雄君、登壇〕
○新島 雄君 いろいろと聞いてきたんですが、(資料を示す)この中にドイツのバーデン・バーデンのことが書かれてます。私は行ったことないんですが。バーデン・バーデンのことを随分と取り上げて、和歌山はこんなんをしたいなあというようなことをにおわせながら書いてあるんですが、部長は行ったことがあるんでしょうか。
 それと、庁内には何名ぐらいの方が──僕も行きたいなあと思ってますんで、何名ぐらいの方が──まあいいんですよ、単なる遊びでいいんです。調査とか見学に行ったというんであればなおええんですけども、全くプライベートで遊びに行ったよというんでもいいんで、何名ぐらいおるんか。
 それと、もう1つは、部長が世界の中のカジノ・エンターテインメントのどんなところを見てきたか、ちょっとお答えをいただきたい。
○副議長(尾崎太郎君) 企画部長。
  〔野田寛芳君、登壇〕
○企画部長(野田寛芳君) ドイツのバーデン・バーデンにつきましては、残念ながら、私、行ったことはございません。
 先ほど、県庁内で何人行ったことがあるかという話だったと思うんですけれども、きっと何人かは視察に行ったり、もしくはプライベートで行ってると思うんですけれども、その人数については残念ながら把握してございません。
 それと、私が行ったカジノ・エンターテインメントはどこかという御質問でございますが、私、個人的には、ラスベガスとか、それからマカオに行ったことがございます。
○副議長(尾崎太郎君) 新島 雄君。
  〔新島 雄君、登壇〕
○新島 雄君 できればそのときの感想を。
○副議長(尾崎太郎君) 企画部長。
  〔野田寛芳君、登壇〕
○企画部長(野田寛芳君) 大変残念ながら、私、ギャンブルが得意ではありませんので、ちょっとのぞいて、見学程度でございましたので、ギャンブルについての感想というのは難しいんですけれども、ラスベガス、マカオですので、その規模に驚きました。
○副議長(尾崎太郎君) 新島 雄君。
  〔新島 雄君、登壇〕
○新島 雄君 いや、勘違いしないでください。勝ったか負けたかを聞いてるのと違います。見に行って、その場で肌で感じること、空気を吸うこと、これは、インターネットで見る、写真を見る、人の話を聞くよりも随分とすばらしいことなんで、その感想を聞いたんです。だから、施設の大きさ、そこへ集う人の顔色、笑顔、そんなことを見てどう思ったか、これは何なのかということを考えたのかということを聞いてるんでありますから。勝った人はこの議場にもたくさんおるんです。負けた人もおりますけれども。そうではないわけですから、そこの部分はもう別の話なんで、お間違えにならないようにしてください。
 あんまり長なっても何なんですが、(資料を示す)この中の最後に、和歌山県の提案というのが出てくるんですよね。初めて僕もこの資料をもうたときに、どこで、誰が、どのように考えて、どんなんにつくったんやろうなあという思いがあって、「ああ、これは和歌山県の提案として全国に出ていくんか」という思いですわ。それだけのもんを書いてあるんで、これは揺るぎない和歌山県の考えとして捉まえてええのかどうか、そこらを答えていただきたいと思います。
○副議長(尾崎太郎君) 企画部長。
  〔野田寛芳君、登壇〕
○企画部長(野田寛芳君) 本県は、美しい海、世界遺産、温泉など観光資源に恵まれていることから、カジノ構想を検討する過程において、地域の実情に合ったカジノの形態も必要と思い、そのためには法的な整備が要るという考えでそういう提案という形になったものでございます。本県のすばらしい観光資源を生かすためには、それが必要だと考えておりますので、そのとおりだと考えております。
○副議長(尾崎太郎君) 新島 雄君。
  〔新島 雄君、登壇〕
○新島 雄君 これが和歌山県の全てであれば、ちょっとまだまだ、もっともっと情報を入れた上でやっていかないかんの違うかなあと余計思いますんで。
 私も、経済効果や、いろんな意味で、あったらいいと思ってます。必要だと思うんですが、私は前にも申し上げたけれども、「もっともっとやろらよ」ということを言うたと思います。それには、ちょっと歯がゆい面があり過ぎるので、今回、こんな質問になってるんです。
 ここから、知事にお尋ねをしたいと思います。
 今回、「27年度国の施策及び予算に関する和歌山県の提案・要望」という部分に初めて出てきました。これは、私、うれしいんです。うれしいんですが、何か突如として出てきたと思ってしまうんです。いろんな意見もあろうかと思うんですが、この中で知事は、今、提案されている法案を──提案してるのかな──それを大都市型という捉まえ方をして、これは地方型のIRやというようなことを言っておられるんで、その違いを1回説明をいただけますか。
○副議長(尾崎太郎君) 知事。
  〔仁坂吉伸君、登壇〕
○知事(仁坂吉伸君) 名称は便宜的にいたしましたので、何も大都市型とそこで言ってるやつが大都市でなきゃいかんと言ってるわけじゃなくて、地方と言ってるやつが地方でなきゃいかんと言ってるわけではないのであります。
 しかし、現在、なぜそういうことを言って、それで私どもが言っとる地方型というものをもう一度見直してくださいと言ってるかというと、実は、現在、IR法が提案されています。もう法案の形になって議会に出されていて、この議会で通るかもしれないというような状況であります。そこもまだよくわかりません。その条文を見ますと、どうもIRで言っておるところのカジノ──かけの場ですね──それから国際会議場とか、宿泊施設とか、エンターテインメントとか、全部まとめて一からつくらないといけないように見える、そういう定義なんですね。そういたしますと、ちょっと莫大な投資が多分要ってくる。それから、和歌山のような、あるいは日本にたくさんあるような地方都市なんかは、既に歴史的な観光資源がたくさんありますけれども、そういうものと一体となって売り出すというのはなかなか難しいかなあというところもあります。
 したがって、選択肢を広げるという意味で、現在の法律でどうもそうだと推定されるようなものだけじゃなくて、そこで言っております地方型、すなわちカジノという要素を入れて、一体となって、今まで頑張っておられた観光業者の方とともに地域の総合リゾートをつくっていくという方式も認めてほしいなあというようなことを要求しているわけでございます。
○副議長(尾崎太郎君) 新島 雄君。
  〔新島 雄君、登壇〕
○新島 雄君 言わんとすることはよくわかるんですが、私は、今の法案で和歌山に置きかえても大丈夫だと思います。できていこうかと思いますし、大きな投資が要るという話も、県や行政がどこまで投資をするかという話なんですが、それはほとんど投資をしなくてもいいだろうし、土地を提供するとか、そんなことが必要であって、業者はどんどんどんどんやってくるように私は思っています。
 今回、このヨーロッパ型カジノの話を聞くにつけて、知事はヨーロッパ型をやりたいんかなと思ってしまうわけです。どうなんですか。
○副議長(尾崎太郎君) 知事。
  〔仁坂吉伸君、登壇〕
○知事(仁坂吉伸君) 私は、県発展のための政策をやっとるんでありまして、何々をやりたいとか、そういうことで好みでやってるわけではありません。ただ、県発展のために私はカジノの要素もあってもいいと思っとるんですけれども、ただそのときは、多分、既存のいろんな要素と調整していかないかん、あるいはうまく規制をして、それで悪影響を除去しながらやっていかないといけないということは当然だと思います。
 問題は、やりたいという人がどんどん出てくればそれでいいわけです。しかし、やりたいという人のほうの立場に立っていろいろ分析をするということも大事でありまして、そのときに、大規模投資をしようとする人は、きっと近くの大人口とか土地の大きさとか、そんなものをいろいろ考えるだろうなあと。過去の例からいうと、まさにそうなんです。
 したがって、一か八かで神頼みというわけにもいかんので、せっかくある和歌山の要素を利用できるようなものも選択肢として考えといてもらったら、そしたらもっと業者さんもたくさん寄ってくるん違うかというふうに思うわけです。
 歴史的にいうと、実はカジノというのは、その資料で言っておりますヨーロッパにたくさんあるような、そういうものとして発展してまいりました。それを、あのラスベガス、あれは荒野のというか、砂漠の真ん中に人工的につくったまちですから、そこに、1人の人じゃないんですが、たくさんの人が大投資をしてああいうものをつくった。それから今度は、シンガポールは、政府のお声がかりで、いろんな要素を物すごいどんと入れて巨大なものをつくったわけでございますね。
 そういうところにだけ可能性があるとすると、今言ってるように一か八かになってしまうんで、いろんな選択肢を広げておいてもらったほうが和歌山のためになるんじゃないかなあということで、今、いろいろ運動してるところでございます。
○副議長(尾崎太郎君) 新島 雄君。
  〔新島 雄君、登壇〕
○新島 雄君 思ったより時間がかかってしまいまして申しわけなく思っていますが。
 シンガポールのカジノは、地上へは絶対出してません。これは、国の法律が地下だということで、ベイ・サンズの地下に潜らしました。もう1カ所認めたところは、セントーサ島のUSS──ユニバーサル・スタジオ・シンガポール──の遊園地の中の、これも地下です。ここは、国として表に出すなということで、地下なら許そうということで地下へ潜らしました。
 マカオについては、これは1人の人が握ってたわけです。この1人の人が握って権利を使ってたもんで、それじゃだめだということで開放して、ベネチアンが入ってきて、1つの企業がどんと3500億という投資をして、まちを変えてしまったというような経緯があります。
 ですから、1つの企業ででも、それぐらいやっていく企業がこのカジノ・エンターテインメントの裏側にはあるんだということは、私は、これを何とかして利用したいと思うものであります。
 ですから、その立地に適したところはどこかといえば、私は、大きな土地がある場所が和歌山市内にあるんではないか、そのように思うわけであります。
 そのためには、大きな花火をこれから打ち上げていかなければ、和歌山はやる気があるぞということでできれば1500万か2000万ぐらいの予算をつければ、そこらの代表者を呼び、またゲーミングの教授をアメリカから呼び、いろんなサミット、観光サミット的な大きな仕掛けが和歌山でできる可能性もあるので、そんなことも参考に、これからの和歌山の経済を引っ張っていける何かをつくりたい、そのように思うところがあります。
 まだまだ十分勉強もできておりませんけれども、もっともっと勉強して、それが県民に役立つのであれば、いろんなものを乗り越えてでもやっていかねばならん、そのように思う次第であります。
 私も勉強しますが、部長、もっとしっかり勉強してください。よろしくお願いを申し上げて、質問を終わります。
 ありがとうございました。(拍手)
○副議長(尾崎太郎君) 以上で、新島雄君の質問が終了いたしました。
 これで、本日の質疑及び一般質問を終わります。
 明日も定刻より会議を開き、質疑及び一般質問を続行いたします。
 本日は、これをもって散会いたします。
  午後2時0分散会

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