平成25年12月 和歌山県議会定例会会議録 第4号(全文)


平成25年12月 和歌山県議会定例会会議録

第4号(全文)


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平成25年12月
和歌山県議会定例会会議録
第4号
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議事日程 第4号
 平成25年12月12日(木曜日)
 午前10時開議
 第1 議案第136号から議案第162号まで(質疑)
 第2 一般質問
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会議に付した事件
 第1 議案第136号から議案第162号まで(質疑)
 第2 一般質問
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出席議員(40人)
 1番 立谷誠一
 2番 濱口太史
 3番 尾崎太郎
 4番 藤山将材
 5番 新島 雄
 6番 山下直也
 7番 門 三佐博
 8番 井出益弘
 9番 鈴木太雄
 10番 岩田弘彦
 11番 服部 一
 12番 山本茂博
 13番 山田正彦
 14番 坂本 登
 15番 宇治田栄蔵
 16番 尾崎要二
 17番 平木哲朗
 18番 岸本 健
 19番 前芝雅嗣
 20番 浅井修一郎
 21番 中村裕一
 22番 冨安民浩
 23番 森 礼子
 24番 中 拓哉
 25番 花田健吉
 26番 角田秀樹
 27番 吉井和視
 28番 向井嘉久藏
 29番 谷口和樹
 30番 多田純一
 31番 片桐章浩
 32番 藤本眞利子
 33番 浦口高典
 34番 大沢広太郎
 35番 谷 洋一
 37番 高田由一
 38番 奥村規子
 40番 松坂英樹
 41番 長坂隆司
 42番 雑賀光夫
欠席議員(なし)
〔備考〕
 36番 欠員
 39番 欠員
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説明のため出席した者
 知事         仁坂吉伸
 副知事        下 宏
 国体推進監      若宮茂樹
 危機管理監      木村雅人
 総務部長       市川靖之
 企画部長       野田寛芳
 環境生活部長     塩崎 望
 福祉保健部長     中川伸児
 商工観光労働部長   藤本陽司
 農林水産部長     増谷行紀
 県土整備部長     石原康弘
 会計管理者      植山 均
 教育委員会委員長   山本 哲
 教育長        西下博通
 公安委員会委員    大桑いく嗣
 警察本部長      植田秀人
 人事委員会委員長   守屋駿二
 代表監査委員     保田栄一
 選挙管理委員会委員長 上山義彦
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職務のため出席した事務局職員
 事務局長       宮端 宏
 次長         上坊 晃
 議事課長       堀 達也
 議事課副課長     中谷政紀
 議事課課長補佐兼議事班長
            中井 寛
 議事課主任      中尾祐一
 議事課主査      保田良春
 議事課主査      岸裏真延
 総務課長       谷 巌
 政策調査課長     谷村守彦
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  午前10時0分開議
○議長(山田正彦君) これより本日の会議を開きます。
 日程第1、議案第136号から議案第162号までを一括して議題とし、議案に対する質疑を行い、あわせて日程第2、一般質問を行います。
 41番長坂隆司君。
  〔長坂隆司君、登壇〕(拍手)
○長坂隆司君 おはようございます。
 議長のお許しをいただきましたので、以下、通告に従いまして一般質問をさせていただきます。
 1つ目に、和歌山県の食品加工戦略についてであります。
 8月26日から27日に高知県へ、県当局の方々やわかやま産業振興財団コーディネーターの中谷吉隆先生と一緒に出張いたしてまいりまして、和歌山県同様、恵まれた農水産物資源を持つ高知県の産業振興計画の大きな柱である食品加工における人材育成のための高知大学土佐FBC(フード・ビジネス・クリエーター)の取り組みの説明を受けるとともに、土佐FBCから巣立った事業者や企業へ訪問、また、土佐FBC内で実際に昆布からのアルギン酸の抽出実験を行う実験授業も見せていただきました。
 ちょっと小さいんですけど、これが土佐FBC内の実験風景でありまして(パネルを示す)、実際に企業の人、あるいは事業者の人、講師の人3人ぐらいで、10人強の生徒さんが熱心にビーカーとか試験管を使って抽出実験をやられておりました。
 翌日、わかやま産業振興財団元コーディネーター、元花王執行役員で、現高知県工業技術センター資源利用加工特別技術支援員として御活躍中の木村昭雄氏のお導きで高知県工業技術センターへ伺って、主に食品開発の取り組み、人材育成、依頼分析、設備利用推進の状況等を聞かせていただきましたが、昨年度の依頼分析だけでも、食品加工分野中心に年間700件、設備利用は1155件に及んでいるという利用頻度の多さと、工業技術センターにおいても人材育成の取り組みが積極的に行われていることに驚きを覚えました。
 その後、センター内の施設を見学させていただいて、広々とした食品試作室2室にはたくさんの食品加工機器が設置され、企業の方が実際に利用されていました。(パネルを示す)これが高知県の工業技術センターの食品試作室であります。こうやって企業の方や研究員の方がおられて、熱心にこの広々したところで試作作業に励んでおりました。
 また、2年前にJST事業で和歌山県と同様に落選した高知県でありましたが、それにめげずに県単独で、機械を含め、約2億円の予算で隣接した中庭に建設した食品加工研究棟を拝見することができました。(パネルを示す)これが食品加工研究棟でありまして、これも広いですね。この中に加工機械等々がたくさん置かれてて、そしてその裏には、こういう形でビニールで仕切られてるんですけど、その原材料とか、あるいは試作品を搬出入できるようなトラックが横づけできる、そういう出入り口も設けてありました。中には、今申し上げたように、食品加工機器と広々とした実験実習室があり、機械メーカーの方が常駐して技術指導されていましたし、そのトラックを横づけできる搬出入口もあったということで、まことに使い勝手のいいものでありました。
 そこで質問ですが、1つ目、平成22年度からスタートした和歌山県産業技術基本計画も4年目を迎えましたが、県の重点5分野の1つであるバイオ・食品分野のこれまでの具体的な戦略、取り組みの進捗状況を商工観光労働部長にお伺いいたします。
○議長(山田正彦君) ただいまの長坂隆司君の質問に対する答弁を求めます。
 商工観光労働部長藤本陽司君。
  〔藤本陽司君、登壇〕
○商工観光労働部長(藤本陽司君) 和歌山県産業技術基本計画におけるバイオ・食品分野の取り組みを進めるため、工業技術センターでは食品産業部を設置し、民間出身の食品産業部長の登用や農林関係の研究機関等の研究員の配置など、組織の充実を図ってきたところです。
 さらに、食品加工の試作を行える機器の充実、企業研究者への加工設備機器の開放の周知など、県内食品産業の新商品開発や加工技術の課題解決などに係る支援を強化してきました。
 また、食品加工のニーズを捉えるための技術相談会や研究報告会、食品製造業向けの品質管理や技術向上研修の開催など、食品加工への参入を目指す団体から先端的な技術開発を目指す企業までの食品加工に関する技術の向上の取り組みを通しで支援する施策も充実させてきました。
 これらの体制と仕組みに加え、国の地域イノベーション戦略支援プログラム、県の先駆的産業技術研究開発支援事業やわかやま中小企業元気ファンドなど、競争的資金の獲得により、機能性研究や商品開発の実績が顕著にあらわれてきたところです。その結果、基本計画に定めた数値目標につきましても、バイオ・食品分野では、平成22年度から24年度までの3年間の実績で見ると、工業全体の製造品出荷額と付加価値額がそれぞれ5%以上の伸び率を示すなど、計画の進捗はおおむね順調と考えております。
○議長(山田正彦君) 長坂隆司君。
  〔長坂隆司君、登壇〕
○長坂隆司君 2点目に、6月の定例会で、私は、本県の工業技術センターの食品産業部の食品加工室を企業等に気軽に使っていただけるような移設、改築についてお尋ねさせていただきました。その際の仁坂知事の御答弁の中で、本県の工業技術センターの発祥が他県のように農業振興機関ではなく技術開発機関として始まったということと、本県の幾つかの農業試験場でも加工の実験を少しはやっていて、それを活用したらどうかという意味合いのお話が非常に印象的で、ずっと耳について離れませんでした。
 それならば、県下にある果樹試験場なども、工業技術センターとも十分連携をとった上で、梅、柿、ミカン、桃などの機能性研究や加工食品開発のための機能、役割を担っていただけるような果樹試験場施設の活用に合わせた充実はお考えいただけるのでしょうか。知事にお伺いいたします。
○議長(山田正彦君) 知事仁坂吉伸君。
  〔仁坂吉伸君、登壇〕
○知事(仁坂吉伸君) 果樹関係の試験場では加工に適した栽培技術や果実の成分分析を、工業技術センターでは機能性成分の評価や加工品の試作などの技術開発支援を行い、これらを企業と有機的に連携させることにより和歌山県の食品加工を推進しております。
 機能性成分の豊富な梅新品種、例えば「露茜」の新商品開発に向けた研究を例に挙げますと、果樹試験場うめ研究所は、効率的に果実の赤い色の赤色色素をふやす技術開発、それから色素の成分分析などを行っておりまして、一方、これと連携して工業技術センターでは、食品産業部に保有している加熱水蒸気発生装置とか、あるいは高性能におい嗅ぎ装置つきガスクロマトグラフィーなどの機器を活用して、色を生かした食品素材の開発、試作加工品の香りの分析など、より高度な技術開発支援を行っております。
 このほかにも、梅酒の香りに着目した新たな商品開発とか、あんぽ柿の感性価値評価による食感や色の品質調査などの商品開発に、両研究機関が連携して取り組んでおるところでございます。
 一言で言うと、生の農産品をもとにしたちょっとした成分分析とか加工方法などの試験は、それぞれの農業試験場で行って、高度の試験研究は──機器も高いもんですから、あるいは扱う人の専門性も高いもんですから──工業技術センターに集中するという方式をとってるわけでございます。
 工業技術センターの試験研究の際にも、やっぱり農産品の専門知識も必要でございますよね。さらに、今度はそれぞれの農業試験場の試験研究も、ちょっと高度なことをやっとかないとスキルが落ちてくるということもございますので、実は人員的にも、果樹試験場等から工業技術センターへ研究員の配置を行って人事交流をしているわけです。それで、食品加工の本格的な技術開発が円滑に行われるように工夫をしているところでございます。
 今後とも連携を密にしてやらせたいというふうに思っておりますが、議員の御指摘を受けて考えるところは、この点もPRも大いにしないといけないというふうに思います。工業技術センターも、我々が見学に行きますと、中小企業の方々が、結構、それぞれの試験研究を工業技術センターにある結構高い機械なんかでやってるという図をよく見るんですけれども、もっともっとたくさんの人が利用していただけるようにPRも大いにやっていきたい、そんなふうに思っております。
○議長(山田正彦君) 長坂隆司君。
  〔長坂隆司君、登壇〕
○長坂隆司君 御答弁いただきました。
 先ほどパネルをお見せしたように、工業技術センターの1階に作業ができる食品試作室がありますと、それも今さっきお見せしたように、トラックを横づけできるような搬出入口があれば、企業の方も、センターの所員の方も、実にスムーズに商品開発に取り組めるわけであります。
 例えば、新潟県食品研究センターでは米加工のメーカーの方の米菓や切り餅づくりの試作、また宮崎県食品開発センターでは漬物メーカーの干したくあんの機能性成分に着目した研究作業が、それぞれセンターの所員の技術指導のもと行われていましたし、高知県工業技術センターでは、ユズ皮の油分を抽出する作業を機械メーカーの方とともに食品業者の方が行おうとしていました。それも、機械や作業室の使用が事前に予約されているためか、非常にオープンな形で行われていました。
 機能性分析、評価といった技術開発支援のみならず、その場で実験、試作ができる企業、事業者のインキュベーション、起業支援に大きな力添えになる、そんな工業技術センターであってほしいなあと思いますし、それだけ本県として重点を置くべき食品加工分野ではないかと思います。
 今後の地域イノベーション戦略支援プログラムの進捗と商品の具現化も見据えながら、全国でも指折りの高品質な果実を生み出す果樹試験場とさらに連携を密にしていただいて、県庁内の農商工連携を進めていただきたいと要望さしていただきます。
 3点目に、特定保健用食品(トクホ)の北海道版、食品機能性表示制度「ヘルシーDo」が平成25年8月に始まりました。2011年に始まった北海道フード・コンプレックス国際戦略総合特区の取り組みの一環で、道庁が消費者庁と協議してきました。
 認定条件は、道内の産業育成が前提としてあって、機能性素材を道内でつくり、基本的に道内の工場で商品を製造することと、機能性素材に関する論文をつくり、科学雑誌で掲載することです。表示については、健康増進の効能は表示できず、「健康でいられる体づくりに関する科学的な研究が行われた」という表示しかできません。それでも、着実な前進だと私は思います。初回認定取得は12商品でした。「今後も追随企業がめじろ押しだ」と北海道バイオ工業会の小砂憲一会長はおっしゃっています。
 ことし6月、政府の規制改革会議において、健康機能を農林水産物にも表示することを認める方針も打ち出してきており、この12月には具体的なものも見えてくるのではと期待を寄せるものであります。
 ポンジュースのえひめ飲料は、ことし3月に温州ミカンを原料にしたジュース「アシタノカラダ」の容器上に「β-クリプトキサンチン みかん約3個分」、「農研機構果樹研究所の研究成果を活かして開発した商品」と書いていますが、具体的な効能は書かれていません。
 神奈川県では、ことし8月、農林水産物の健康機能を生活習慣病の予防に生かそうと、県立保健福祉大学と協力して医食農連携プロジェクトをスタートさせ、今後3年間で県内スーパーなどに栄養ケアステーションを設置して、管理栄養士が常駐して消費者に農林水産物の機能性を生かしたレシピを紹介したり、栄養指導をしたりしていくそうであります。
 医食農連携プロジェクトには、食品の機能性表示への方向性も含まれてきます。政府の規制改革会議の一般健康食品の機能性表示を可能とする仕組みの整備を盛り込んだ答申の流れもあり、消費者庁は今月にも、健康食品の広告、表示に関するガイドライン(指針)を新たに策定する意向ですし、北海道に端を発した全国各地の取り組みも今後加速される中、トクホなら効能実験に2~3億円かかるところ、北海道のヘルシーDoなら、研究、論文作成にかかる費用が2000万円程度で済むということであります。本県の中小零細食品業者も、もっと食品加工開発に取り組んでいただけるのではないかと期待されます。
 健康によいとされる有用果実資源等が豊富にあり、機能性研究も国の競争的資金をいただきながら鋭意推進して商品化を図ろうとしている本県であります。その動きをテンポアップするためにも、地域貢献のミッションを持っている県下の大学等にも論文作成に協力いただきながら、ぜひ和歌山版の食品機能性表示制度の検討を始めていただきたいと思います。これは、要望にさせていただきます。
 和歌山下津港の将来戦略についてであります。
 去る9月4日から6日、京都府と福井県に改新クラブ5名で視察調査に行ってまいりました。初日には京都府議会を訪れて、去る12月4日にユネスコの無形文化遺産に登録された「和食;日本人の伝統的な食文化」を中心となって支援してきた京都府の取り組みを、3日目には再開を待つ美浜原子力発電所のスタンバイ状況を、そして2日目には、日本海側拠点港である京都舞鶴港の地方港湾としての戦略について調査させていただきました。
 舞鶴港は、若狭湾の中でもさらに湾内にあって、防波堤も要らないくらい波がない、静穏度が高い天然の良港であり、もともと軍港として栄えた名残の赤れんがの倉庫群が観光スポットにもなっている港であります。釜山港との間に週2回の定期航路、中国の大連、青島、上海との間に週1便の定期航路、そして月1便でロシアのナホトカとの定期航路がありますし、北海道の小樽との間に毎日発着の直通フェリーもあります。石炭の輸入が多く、輸出も主に中古車や石炭灰といった廃棄物、再利用ガラスや紙、パルプ類ということで、このところ、3年連続、取扱量も過去最高を更新しています。
 平成23年に日本海側拠点港に選定された京都舞鶴港は、日本海側の主要港湾として、国際競争力の強化、災害時の太平洋側港湾の代替機能の確保といった目的を有し、2025年を目標年度に明確な港湾戦略を描いています。
 すなわち、1つ目、中国航路週4便、韓国航路週1便の国際フェリーの拠点として、2番目に、既存航路を活用した国際海上コンテナの拠点として中、韓、露との交流拡大、それにあわせた国際海上コンテナターミナルの整備、3点目に、外航クルーズ船の拠点として年間14回程度の寄港を目指しています。
 日本海側の代表的な地方港湾という地の利もあるとはいえ、貨物取扱量からしても、我が和歌山下津港は負けてはいない国際拠点港湾であり、太平洋側の玄関港であります。それこそ、背後地の観光地ヘ人をいざなう観光面からのクルーズ船のさらなる誘致、商業貨物のための外国との定期航路の一層の確保、あるいは当港ならではの取扱貨物の選択と集中と、それに付随した港湾施設の活用と整備等々、明確な将来に向けた港湾戦略があってしかるべきであります。
 現状は、鉄鋼業、石油精製業の原材料や製品の物流拠点、そしてコンテナ取扱量の約半分は花王和歌山工場への動物油、植物油などの原料輸入に頼っており、港には鋼管や季節的に原木や塩などが野積みされているのが目につくぐらいの状況であり、厳しい現実があります。
 そこで質問ですが、1つ目、和歌山下津港における外航クルーズ船誘致の現状と今後の戦略について、商工観光労働部長にお願いいたします。
○議長(山田正彦君) 商工観光労働部長。
  〔藤本陽司君、登壇〕
○商工観光労働部長(藤本陽司君) 外航クルーズ船の本県への誘致につきましては、中国上海市にある客船運航会社の拠点や東アジアにある旅行会社に対し、寄港を働きかけるなど、積極的に取り組んでまいりました。
 その結果、平成24年8月及び10月に計3回、イタリアのコスタクルーズ社が運航する「コスタビクトリア」が和歌山下津港に寄港し、3日間で3000人を超える観光客が県内観光やショッピングを楽しみました。
 その後も、平成25年3月に、世界最大級のクルーズコンベンション「シートレード・クルーズ・シッピング・マイアミ」に出展するなど、引き続き本県への誘致に取り組んでいるところです。
 今後とも、客船運航会社や旅行会社に対し、本県観光資源の魅力をセールスするなど、和歌山下津港を初めとする本県への誘致に向け、積極的に取り組んでまいります。
○議長(山田正彦君) 長坂隆司君。
  〔長坂隆司君、登壇〕
○長坂隆司君 2点目に、和歌山下津港における取扱貨物の現状と本港の特徴を生かした今後の戦略について、企画部長にお伺いします。
○議長(山田正彦君) 企画部長野田寛芳君。
  〔野田寛芳君、登壇〕
○企画部長(野田寛芳君) 和歌山下津港につきましての取扱貨物の現状と、本港の特徴を生かした今後の戦略についてでございますが、和歌山下津港は、本県唯一の国際拠点港湾として、輸出入貨物が全体の6割を占め、3年連続で増加しております。
 公共岸壁では、鋼材、原塩などのばら積み貨物や、化学工業品、製造食品、産業機械などのコンテナ貨物を取り扱っております。特にコンテナ貨物に関して、韓国・釜山との間に2航路、神戸港との間に1航路、合計3つの定期航路があり、平成24年の取扱量につきましては、20フィートコンテナを1本とする単位では4144本と前年比8%増となりましたが、輸出が輸入の4分の1と不均衡が発生するとともに、本県の製品輸出や消費物輸入において、本港の利用割合が低い状況にあります。
 このため、県では、本県のすぐれた産品や製品などの新たな輸出貨物発掘や、他港を利用している県内の輸出入企業に対して本港への利用転換を働きかけるとともに、船会社に対して、本港の利便性向上につながる航路の拡充を求めるポートセールス活動を精力的に行っておりまして、その結果、先ほど申しましたとおり、3年連続というような取扱量の拡大にもつながったと考えております。
 今後も引き続き、ばら積みやコンテナ貨物の中で本港の利用可能性の高い貨物とその荷主の洗い出しに努めまして、本港に拠点がある県内物流事業者とともに、荷主や船会社に対するポートセールスに積極的に取り組んでまいります。
○議長(山田正彦君) 長坂隆司君。
  〔長坂隆司君、登壇〕
○長坂隆司君 3点目に、その今まで答えていただいた戦略を踏まえた将来における港湾整備について、県土整備部長にお伺いいたします。
○議長(山田正彦君) 県土整備部長石原康弘君。
  〔石原康弘君、登壇〕
○県土整備部長(石原康弘君) 和歌山下津港の整備につきましては、現在、本港区では、外航クルーズ船の安全な入出港や大型貨物船の荷役効率の向上のため本港沖防波堤を、また、物流効率化を図るため青岸岸壁及び臨港道路の整備を行っております。さらに、北港区では、企業立地のため北港沖防波堤の整備を行っております。
 今後も、地域の経済活性化に資するため、和歌山下津港の利便性、安全性の向上を図る施設の整備や維持管理に努めてまいります。
○議長(山田正彦君) 長坂隆司君。
  〔長坂隆司君、登壇〕
○長坂隆司君 日本海側の地方港の雄として生き残りをかけて頑張っている港ということで、以前から興味のあった京都舞鶴港を訪れたわけであります。そしたら、目標年度を定めた京都舞鶴港の全体的な将来に向けた港湾戦略をきちっと立てておられました。
 今回、この質問を取り上げる中で、国際クルーズ船は観光交流課、航路や貨物戦略は総合交通政策課、そして港湾整備は港湾整備課ということで、以前より細分化された縦割り行政の現実と課題をかいま見た気がしました。ぜひ国際拠点港湾として、和歌山下津港の将来を見据えたまとまった港湾戦略を県全体の横断的な施策として今後提示いただきますよう、要望させていただきます。
 3点目です。サイクリングロード整備についてであります。
 平成26年度に向けた和歌山県の新政策のうち、魅力ある地域づくりとして、自転車利用促進事業や紀の川サイクリングロードのみならず、川、海、山のサイクリングロードの利用環境の整備の積極的な推進をうたっていただいております。紀の川サイクリングロードでは、紀の川、吉野川の源流までつなげていただきたいものですが、自県内のサイクリング促進にも、積極的な奈良県との協調にも御尽力いただいておりますし、山のサイクリングロードでは高野山へ向かうコース、海のルートは紀中・紀南へのルートと、健康づくりに、環境負荷軽減に、そして観光振興に、今後のサイクリングロード整備が楽しみであります。
 もう1つ考えていただきたいのは、和歌山市の海岸線から大阪との府県境を越えて走る岬・泉南方面へのルートであります。折しも岬町は、国土交通省のみなとオアシス認定に向けて大きく動いています。ことし8月25日には、「みなとオアシスみさき」の仮登録式が行われました。
 みなとオアシスとは、国土交通省が「みなとまちづくり」として、港に関する交流施設、旅客ターミナル、緑地、マリーナなどを活用した交流拠点地区の愛称であります。すなわち、海の風景、潮の香りといった自然や、古くから交易等の場として栄えた時代をほうふつさせる歴史、海に開かれた港町として歩んできた文化など、多くの魅力で知的刺激を与えてくれる港の元来有する資源を人々が訪れやすいものとするため、休憩スペース、トイレ及び駐車場を活用してサービスを提供できる港の施設や地区をみなとオアシスとして登録し、広く案内することにより、地域のにぎわい創出を図ることを目的とするものです。
 そのみなとオアシスの岬町における海岸部の仕掛けの1つとして、和歌山市の加太、河西公園に向けたサイクリングコースを検討しておられます。大阪との府県境は、峠越えの少々ハードなコースもありますが、雄ノ山峠を越えれば、山中渓までのコース、和歌山市木ノ本、西庄から岬町の甲山を通るコース、それに加太の大川峠を抜けるコース等々、いろんなコースを楽しめますし、岬町にも和歌山市にも、土取り跡地を利用した公園や周遊道路があります。主に加太港、加太の町並み、コスモパーク加太、森林公園、大川峠から岬町の小島自然海浜、甲山、土取り跡地のいきいきパークみさきを経由して深日港、みさき公園裏の長松自然海浜、淡輪漁港、そしてせんなん里海公園への折り返しでちょうど50キロ、すばらしい海の景観が楽しめるサイクリングコースが検討されています。大阪側からも和歌山側からも、マニアには既に部分的に利用されているルートでもあります。
 岬町のみなとオアシスでのみなとまちづくりに協力しながら、大阪府南部に向けたサイクリングロードの利用環境の整備についてもコースの1つとしてお加えいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。県土整備部長にお伺いいたします。
○議長(山田正彦君) 県土整備部長。
  〔石原康弘君、登壇〕
○県土整備部長(石原康弘君) 和歌山県の自転車利用推進策として、川、山、海のサイクリングロードの利用環境整備に取り組んでいるところです。
 まず、川のルートとしましては、和歌山市から九度山町に至る紀の川沿いのルートを平成25年3月に自転車道線として県道認定を行い、今後、整備を進めることとしております。さらに、九度山町から橋本市の区間につきましても、本議会に路線の延伸に係る議案を上程しているところです。また、世界遺産の高野山や熊野三山など紀伊山地をめぐる山のルートや、新宮市から和歌山市までの風光明媚な海岸沿いをめぐる海のルートについても、選定を進めているところです。
 議員御提案のみなとオアシスによるみなとまちづくりとの連携につきましては、いまだ岬町から具体的なお話をお伺いしておりませんけれども、今後、海のルートとしまして調整が図れる部分があれば、和歌山市や岬町とも連携をしてまいりたいと考えております。
○議長(山田正彦君) 長坂隆司君。
  〔長坂隆司君、登壇〕
○長坂隆司君 私も、サラリーマン時代に4年近く横浜市の港近くで働いて、海にすぐ行けるところに住んでいたことがあります。その港には、漁港、プレジャーボートや遊漁船の船だまりがあったり、大きな客船が停泊していたり、海上コンテナやばら積み貨物がヤードや倉庫に並べられ、ガントリークレーンでコンテナが本船に積み込まれていたり、また、タグボートやはしけ船が行き来していたり、倉庫付近では港湾労働者がフォークリフトを駆使して荷役をしていたりと、一生懸命に働いている漁業者や港湾労働者の息遣いが感じられて、何とも言えない港の持つ独特な魅力的な雰囲気というものがありました。
 風光明媚な海岸線とともに、港の空気を体感しながらのサイクリングコースがごく身近にあるわけでありまして、大阪との府県境の魅力の再発見、また大阪府や府内の市町との交流も、和歌山県の発展のためには必要な要素であります。ぜひ民間のサイクリング愛好者の動向、趣向にも目を向けていただいて、サイクリングロードのさらなる利用環境整備に努めていただきたいと要望させていただきます。
 4点目、行きます。OECDの学習到達度調査(PISA)結果から。
 経済協力開発機構(OECD)は、本年10月8日に国際成人力調査(PIAAC)の結果を公表しました。2011年から2012年に24カ国・地域で初めて行われました。読解力、数的思考力、IT(情報技術)活用力の3分野で、日本は読解力、数的思考力の平均点で1位、IT活用力は、高い習熟度を持つ人の割合は10位でしたが、平均点では1位となり、全3分野で平均点はトップでした。
 この調査では、職業別のほかに学歴別でも各国の成人の社会適応能力がはかられ、中卒者、高卒者、大卒者、どの学歴でも高得点をマークし、中でも中卒者がOECD平均の高卒者と同程度で、アメリカ、ドイツの高卒者を上回っていました。生産現場で働く労働者の能力の高さが日本の経済を支えていると言っても過言ではない結果です。
 しかるに、12月3日には、OECDは、15歳、すなわち日本でいえば義務教育終了後の高校1年生対象に、65カ国・地域の約51万人に対して実施した学習到達度調査(PISA)の結果を公表しました。PISAは、実生活で直面する課題に対して知識や技能をどの程度活用できるかを評価するのが狙いとされています。単なる点数の優劣ではなく、グローバル人材の求められる今の世の中には必要な視点だと評価するものです。
 今回の日本の平均点は、読解力が4位、前回8位、科学的応用力も4位、前回5位、数学的応用力は7位、前回9位と、全3分野で前回に続き上昇、平均得点は3分野とも2000年の調査開始以降で最も高い結果でした。文部科学省は、脱ゆとり教育を掲げ、学習内容をふやし、思考力の育成などを重視した新学習指導要領などの成果で、生徒の学力が向上していると評価分析しています。
 ちなみに、今回は、日本からは全国191の高校などの1年生約6400人が参加しています。
 読解力では、論述式で、17問中11問で答えを書かない無答率がOECD平均より高く、苦手な傾向が根強いことがわかり、今後も書く力をつけていくことが要求されます。また、読解力は、日本を含む全ての参加国で女子のほうが男子よりも得点が高い傾向が見られています。科学的応用力でも、論述式で平均正答率がOECD平均より10ポイント以上低い問題もあったようです。数学的応用力でも、答えが書かれていない無答率の高さも目立っていたし、あわせて行われた生徒の意識調査では、「数学で学ぶ内容に興味がある」と答えたのは38%、これはOECD平均53%を大きく下回り、数学への興味、関心は参加国・地域の中でも際立って低い状況です。
 帝京大学の清水静海教授によれば、計算自体は小学生レベルなのに解けていないのは、問題の読解力が低く、生活場面に即して数学を使うことになれていないためだ、全く回答を書かない無回答は社会に出たときに『わかりません』と引き下がってしまうことにつながると警鐘を鳴らしています。
 そこで質問ですが、1点目、今回のPISAの調査結果で、国の脱ゆとり教育の学力向上策は功を奏してると言えるかもしれませんが、やはり以前より指摘されている学習意欲や勉強に対する関心の低さは改善されていないのではないかと思います。これに対して教育委員会はどう考え、どう実際の授業、指導に生かしていくおつもりでしょうか。教育長にお伺いいたします。
○議長(山田正彦君) 教育長西下博通君。
  〔西下博通君、登壇〕
○教育長(西下博通君) PISAの調査の結果、課題があるとされた学ぶ意欲や学習に対する関心につきましては、議員の御指摘のとおり、本県においても同様の傾向が見られます。
 こうした課題を解決するために、学習意欲や勉強に対する関心を高めるポイントなどを示した「和歌山の教育 基礎・基本」を作成し、県内全ての学校に配布し、これを活用するよう指導しているところです。また、各学校においては、各教科等において子供が日常生活で興味の持てる教材を使うなど、子供の意欲を引き出すためのさまざまな授業の工夫を行っております。
 今後とも、学ぶ意欲や学習に対する関心を高めるため、一層創意工夫を凝らした授業づくりに取り組むよう、各学校を指導してまいりたいと思っております。
○議長(山田正彦君) 長坂隆司君。
  〔長坂隆司君、登壇〕
○長坂隆司君 また、保護者の職業や教育歴、家庭の裕福さを反映した社会経済文化的水準で見ると、日本では、高水準校と低水準校の得点差が、2003年以降、拡大しているとOECDから指摘されています。また、上海などアジアの上位国・地域と比べ、上位層が少なく下位層が多い傾向は変わっていません。やはり基礎学力の充実が急がれますし、学習内容の増加に伴い、授業についていけずに学ぶ意欲を失う子供も少なくないのではないでしょうか。学び自体に興味を持たせる取り組みと、生徒のほうも、わからないことに粘り強く取り組む姿勢が必要だと思います。
 学びの取り組み姿勢を充実させるための義務教育9年間、また、その後の高校教育における本県の目指す教育のあり方について、教育長の考え方をお聞かせください。
○議長(山田正彦君) 教育長。
  〔西下博通君、登壇〕
○教育長(西下博通君) 確かな学力を身につけさせることは、子供たちが明るく豊かな学校生活を送るための根幹をなすものであります。とりわけ義務教育段階では、学校において、学力向上の基礎・基本となる授業に集中する力、粘り強く続ける力、意欲的に取り組む力という3つの力を育むとともに、家庭でもしっかりとした学習習慣を身につけさせることが重要だと考えております。
 高等学校におきましては、義務教育段階で身につけた力を発展させ、みずからの興味や関心を生かしながら個々の持つ能力や特性をより伸長させ、人生をたくましく切り開いていく力を育み、日々、夢と希望を持って学ぶことのできる指導を進めていきたいと考えております。
 和歌山の子供たちが「和歌山の学校で学んでよかった」と言えるような、自信と誇りを持てる学校教育を推進してまいります。
○議長(山田正彦君) 長坂隆司君。
  〔長坂隆司君、登壇〕
○長坂隆司君 今、教育長に和歌山に言及いただいて、「自信と誇りを持てる学校教育」という力強いお言葉を聞かせていただきました。ぜひ子供たちに学ぶ楽しさと根気よく学ぶことの必要性に気づかせてあげる、そんな教育をよろしくお願い申し上げまして、質問を閉じさせていただきます。(拍手)
○議長(山田正彦君) 以上で、長坂隆司君の質問が終了いたしました。
 質疑及び一般質問を続行いたします。
 42番雑賀光夫君。
  〔雑賀光夫君、登壇〕(拍手)
○雑賀光夫君 議長のお許しを得ましたので、早速、質問に入らせていただきます。
 第1の柱は、B型肝炎にかかわる問題です。
 皆さんのお手元にチラシをお配りしています。片面を見ると、「肝臓の悪い方を捜しています」と書いています。裏側を見ると、「推定患者は、全国で約45万人。和歌山の認定訴訟者はたった44名なのです」という見出しがあります。そして、その一番下には、「『和歌山からB型肝炎を掘り起こすボランティア』前田幸彦です」という、このチラシをつくられた方の名前が入っています。
 前田さんは、B型肝炎で奥さんを亡くされ、ふるさと紀美野町に帰ってこられてから、B型肝炎訴訟大阪弁護団の支援を得て訴訟に取り組まれました。
 B型肝炎というのはウイルス性の肝臓病ですが、成人が感染してもほとんどが一過性感染で、免疫を獲得して、その後、感染することはないそうです。一方、乳幼児期に感染した場合、抗体をつくらずウイルスのキャリアとなり、慢性肝炎、肝硬変、肝がんを発症して亡くなる方が出てきます。その乳幼児期感染の40%が、かつての集団予防接種のときの注射器の使い回しにあると言われています。
 お手元のチラシのほうに「この注射方法に問題があったのです」として、そして集団接種の挿絵が入っております。この救済を国に求める裁判が行われたんですが、2011年6月、当時の政権が国の責任を認めて全国原告弁護団に謝罪し、和解の基本合意が調印されました。そして、和解金を支払う特別措置法が制定されました。この特別措置法は時限立法です。2017年1月までに書類を提出しなくてはなりません。
 前田さんの奥さんは2005年に亡くなられていましたが、提訴し、ことしの2月に和解に持ち込まれました。被害者であることの証明は大変だったそうです。「接種痕を示せ」と言われるんですが、本人は亡くなっておられる。「母子手帳があるか」と言われるんだが、自分が子供のときの母子手帳など保存していない。幸い写真があり、東大病院のお医者さんが証言してくれたので、提訴、和解にこぎつけることができたそうです。
 肝臓は、沈黙の臓器と言われます。年月を経てウイルスが活動を始めると、長い闘いになります。この問題の和解や救済の法律のことも知らずに、自分が被害者であることにも気づいていない多くの皆さんにお知らせしたいと、前田さんは自費でこのチラシをつくり、県内4大全国紙に折り込みをされたんだそうです。
 そこで、質問です。
 B型肝炎対策には、2つの段階があると思います。1つは、肝炎対策基本法に基づく早期発見のための検査の呼びかけです。もう1つは、特別措置法に基づく救済の制度を知らせることです。
 まず、第1の基本法に基づく取り組みはどうなっているんでしょうか。福祉保健部長からお話しください。
○議長(山田正彦君) ただいまの雑賀光夫君の質問に対する答弁を求めます。
 福祉保健部長中川伸児君。
  〔中川伸児君、登壇〕
○福祉保健部長(中川伸児君) 肝炎対策基本法に基づくB型肝炎対策につきましては、現在、早期発見のための肝炎ウイルス検査を保健所及び契約医療機関約500カ所で無料で受けていただくことができ、治療が必要な方については医療費助成を実施しております。
 さらに、県立医科大学附属病院と国立病院機構南和歌山医療センターの2カ所を肝疾患診療連携拠点病院に指定し、肝疾患相談支援センターを設けるとともに、専門医療機関22カ所を指定するなど、早期に適切な治療を受けられる体制を整えております。
 県といたしましては、肝炎ウイルス感染者の早期発見のため、多くの方に肝炎検査を受けていただくよう、積極的な啓発、広報等に努めてまいります。
○議長(山田正彦君) 雑賀光夫君。
  〔雑賀光夫君、登壇〕
○雑賀光夫君 この点では一生懸命やっていただいていると思います。
 いま1つは、特別措置法に基づく救済です。これには手続が必要だし、時限が限られており、急がなくてはなりません。
 B型肝炎を予防注射が原因で広げたことの責任を国が認めた以上、国はそのことを広く知らせ、被害者の掘り起こしをする必要があると思います。前田さんが自費でこうしたチラシをつくって努力をされている姿を見ると、もっともっと行政の支援が必要ではないかと思うのでございます。一般的な検査の呼びかけにとどめるのでなく、掘り起こしを急いでほしいのです。
 献血の際には、血液検査があります。献血を検査がわりにしてはいけないのはもちろんですが、健康だと思い込んでいた方がこの検査でB型肝炎陽性と判明した場合、結果だけの通知ではそのことの意味がわからず、そのまま放置することになります。結果の通知だけでなく、特別措置法による国の救済を受けられる場合もあるということを知らせるなど、丁寧なフォローをしてほしいのです。
 また、紀美野町の広報紙には、B型肝炎救済の問題を囲み記事で入れてくれています。和解による救済を紹介するものです。「県民の友」でも広く知らせていただいてはどうかと思いますが、いかがでしょうか。福祉保健部長、お願いします。
○議長(山田正彦君) 福祉保健部長。
  〔中川伸児君、登壇〕
○福祉保健部長(中川伸児君) 献血による検査結果につきましては、赤十字血液センターが献血に御協力をいただいた方に希望により血液の検査結果を通知しているところです。B型肝炎ウイルス検査は、検査結果に異常を認めた場合に、別途、通知しております。この通知には詳細な検査結果内容やパンフレットを同封し、B型肝炎ウイルスに感染している可能性が高い方に受診勧奨を実施しております。
 なお、問い合わせ窓口では、肝疾患相談支援センターの紹介などを行っておりますが、あわせて特別措置法の紹介を行うよう、赤十字血液センターに伝えてまいります。
 また、県では、全国B型肝炎訴訟大阪弁護団による和歌山県での相談会に職員を派遣し、県肝炎対策事業の説明を行っているところです。今後、ホームページや広報紙等を通じ、厚生労働省の相談窓口等の情報を提供していきたいと考えております。
○議長(山田正彦君) 雑賀光夫君。
  〔雑賀光夫君、登壇〕
○雑賀光夫君 ありがとうございます。
 特別措置法による救済についても紹介していただけるように赤十字の血液センターに伝えていただけるそうで、大変ありがたいと思います。「県民の友」などにも紹介する機会もあるでしょう。そういう場合も、そういう点に御配慮いただきたいということをお願いしておきたいと思います。
 第2番目の柱は、学校での教職員の長時間勤務の問題です。
 きのう、奥村県議も触れましたが、今、ブラック企業というものが大きな問題になっています。それは、若者を長時間働かせ、使い捨てにする企業です。日本共産党は、その実態を厳しく批判するとともに、ブラック企業規制法を議員提案しています。中身はいろいろありますが、例えば、サービス残業は残業代を2倍にする制度をつくる、年間の総残業時間は360時間に制限するなどのことがそこには含まれています。
 きょうは、その民間企業の問題じゃなくて、公務労働、学校現場にもある教員の長時間労働の問題について取り上げたいと思います。
 このたび、教職員の全国組織である全日本教職員組合が教職員の勤務実態調査を行い、報告書を発表いたしました。(資料を示す)この分厚い報告書でありますが、その調査によると、教職員の1カ月の平均時間外勤務は69時間32分となっています。1カ月です。夏休みの期間などは時間外勤務が短いということを勘案したとしても、年間700時間を超すのではないでしょうか。共産党が提案するブラック企業規制の2倍です。しかも、それが平均値の話です。教員の勤務条件は、学級規模などとともに重要な教育条件です。教員にゆとりがなくては豊かな教育というものはできません。
 そこで、まず教育長にお伺いいたします。
 教育長は、この報告をごらんになっているでしょうか。県教育委員会は、県下小中学校、県立学校の教職員の勤務の実態をどう把握されているでしょうか。教育長にお伺いいたします。
○議長(山田正彦君) 教育長西下博通君。
  〔西下博通君、登壇〕
○教育長(西下博通君) 議員御指摘の全日本教職員組合の教職員の超過時間調査につきましては、報道されている教育雑誌等で概要を拝見しております。
 県立学校の教職員の超過勤務につきましては、平成23年度から全ての教員を対象に毎年6月に勤務時間実態把握調査を実施し、勤務状況の把握に努めているところです。
 本年度の調査では、1940人、約70%の教員から回答があり、1カ月の超過勤務の平均は32.5時間でした。昨年度と比べて2時間減少しており、引き続き効率的な学校運営を行うなど、超過勤務が少なくなるよう指導してまいります。
 小中学校の教員につきましては、所管する市町村教育委員会に県立学校と同様に取り組むよう働きかけていますが、現在、詳細な超過勤務の状況は把握しておりません。
 以上でございます。
○議長(山田正彦君) 雑賀光夫君。
  〔雑賀光夫君、登壇〕
○雑賀光夫君 県立学校の教員の勤務実態については、お答えいただきました。平均32.5時間。これは平均ですから、私もそのデータは見せていただきましたが、月100時間を超える方が全日制高校では102人もいらっしゃいます。
 小中学校については、調べるように言っているけれども結果は聞いていないというんでは困ります。問題の深刻さの受けとめ方がこれでいいのかなとも思います。
 さらに言えば、こういう調査結果が出たというのを新聞や雑誌報道で見たなら、教職員組合の方もしょっちゅういらっしゃるわけだから、すぐにでも「おい、持ってきてくれよ」、こう言うぐらいの関心は持っていただきたいなあという気持ちも持ちます。
 私は、海南市教育委員会が教員の勤務について調査したものをいただいて、ここに持っております。中学校が特に多いんですが、中学校でいうと、週12時間以上、月当たりにすると50時間以上ということになるでしょうか、「超過勤務をしている」と答えている教員が69%に上っています。平均ではありません、以上です。しかも、これは教職員組合の調査ではなくて教育委員会の調査です。きょうは、このデータを使って議論を進めたいと思います。
 まず、民間労働者であれば、時間外労働をすれば25%から50%の割り増し賃金がつきます。県庁の職員も同様です。しかし、教員の場合は、時間外勤務手当及び休日勤務手当は支給されません。それは、どういう根拠に基づいて時間外労働を命じておられるのか、教育長から説明をいただきたいと思います。
○議長(山田正彦君) 教育長。
  〔西下博通君、登壇〕
○教育長(西下博通君) 教員には、教育職員の給与等に関する特別措置法により、給料月額の4%に相当する教職調整額が支給されており、学校行事や職員会議等のいわゆる超勤4項目について時間外勤務を命ずることができることとなっております。
○議長(山田正彦君) 雑賀光夫君。
  〔雑賀光夫君、登壇〕
○雑賀光夫君 教育長がお答えになったとおりだと思います。教職調整額4%が支給されているというふうに言われました。これが超過勤務手当にかわるものだとすれば、25%の割り増しを含めて計算すれば、1日16分足らずの超過勤務手当に相当します。1カ月に換算すれば、5時間余りになるでしょうか。
 一方では、1カ月50時間以上の超過勤務をしている。それに対して教職調整額は、時間に換算すれば月に5時間しかない。まさに違法状態だと思いますが、教育長はどうお考えでしょうか。
○議長(山田正彦君) 教育長。
  〔西下博通君、登壇〕
○教育長(西下博通君) 議員御指摘の点につきましては、教員の勤務実態につきましては、課題があるというふうに考えております。そのため、報告書の簡素化などによる事務時間の軽減や週休日の振りかえ期間の拡大などの勤務時間制度の充実に努めているところでございます。
○議長(山田正彦君) 雑賀光夫君。
  〔雑賀光夫君、登壇〕
○雑賀光夫君 今、「課題がある」とお答えいただきました。課題があると認識されているのは結構ですが、前々から問題が指摘されていながら、見るべき改善がなかなか進んでいないのが実態です。
 昔から、先生というのは、勤務時間など余り問題にせずに、子供のためならと一生懸命やられてきました。しかし、夏休みなどは、割合にゆったりと自宅研修ということもできていたと思います。しかし、最近は、子供は学校に来ないのに、夏休み中でも先生方はそろって学校にいらっしゃる。子供は夏休みでも教員は勤務を要する日です──もちろん当然です。
 しかし、専門職である教員については、自由な研修ができるという法律的に認められた制度があります。図書館に行って調べ物をする、理科の先生が生石山に行って自然観察をする、自宅のほうに資料がたくさんあって教材研究ができるから、きょうは自宅で教材研究をしますという場合もあるでしょう。こうした自主的な研修が、教育公務員特例法によって、勤務場所を離れて研修することができると教員には認められているのです。夏休みぐらいは豊かな研修をしてほしいと思うのですが、いかがでしょうか。
○議長(山田正彦君) 教育長。
  〔西下博通君、登壇〕
○教育長(西下博通君) 教員には、さまざまな経験や知識に基づく幅広い力が求められておりますから、長期休業中に休暇制度等を利用して見聞を広げ、教養を身につけることは重要であると考えております。
 勤務場所を離れての研修については教育公務員特例法に規定されており、その内容が研修としてふさわしいものであり、職務に反映できるものであれば認めているところです。議員御指摘の場合については、その内容が研修としてふさわしいものであり、職務に反映できるものであるかどうかによると考えます。
 教員には、今後もより一層研修に励み、資質、能力の向上に努めていただきたいと考えております。
○議長(山田正彦君) 雑賀光夫君。
  〔雑賀光夫君、登壇〕
○雑賀光夫君 休暇制度を利用するんなら、別にこれは家族サービスであろうが何でも関係ないんですが、私は、後半で言われた、教育公務員特例法に求められた専門職としての、教員としての豊かさを追求する研修について申し上げているわけです。
 一例を挙げてみたいと思います。
 先日、私、教職員組合の教育研究集会で、外国語教育の分科会を傍聴してきました。そこで若い英語の先生が報告されたのは、「この夏休みに16日かけて自転車でイギリスを北の端から南の端までずっと回ってきました」、こういう話をして、それで写真も紹介しながら、その中で何回もパンクをしながら、地域の皆さんと一緒に話もしながら回ってきたという話をしておられまして、大変おもしろく聞かしていただきました。
 本来は、教育委員会が予算をつけてこのようなさまざまな海外留学の機会を保障したらいいと思うんですが、なかなかその予算もないわけです。しかし、そんな中でも、例えば英語の先生が英語圏を回って、そして自分が実際に英語で話をし、帰ってきたら、こういうことをしてきたよというふうに子供に語れるという、こういうことというのは教員の力を高めると思います。ですから、これは、教育公務員特例法に言う勤務時間を離れての研修として扱うこともできるというふうに私は思うんですが、教育長はどうお考えでしょうか。
○議長(山田正彦君) 教育長。
  〔西下博通君、登壇〕
○教育長(西下博通君) 議員御指摘の研修のあり方については、先ほど申し上げましたように、その内容が本当に研修としてふさわしいものかどうか、それから、さらにそれを子供たちにどう反映できるのか、さまざまな面から幅広く研究していくことが大切ではないかというふうに考えております。
○議長(山田正彦君) 雑賀光夫君。
  〔雑賀光夫君、登壇〕
○雑賀光夫君 もっともっと、教員が自主的で自由な研修をすることを奨励していただきたいわけです。
 よく、こういうことを自主的な研修と言うたら、それは報告書を出してもらわなくてはいけませんとおっしゃる。もちろん、そうです。しかし、そんなことでも、例えば、そういうイギリスを自転車で回ってくる、そして実際、自分の英語の力も試してみる、力を鍛える、こういうときに、そしたら、帰ってきたら分厚い報告書を出さなきゃならないんかといったら、もうそれやったらやめとこかと、こうなるわけですから。例えばこういうことであれば、日程表と地図と、そして現地の写真などを幾つか添えればもういいじゃないですか。あるいは、生石山を回ってきた先生には、その日付と観察した植物の写真を張りつけたレポートを出してもらったらいいと思うんです。
 もっと広く言えば、教員というものは、時には映画、音楽、演劇などを楽しみ、スポーツを楽しむというゆとりがないと心が干上がってしまう。心が干上がってしまうと、子供の悩みにも共感することができなくなってしまう。自転車でイギリスを回ってきたというような、そういう夢やロマンを持った先生であってこそ、子供の心をつかむことができると思います。
 ところが、一方では、学校に縛りつけられて月50時間の長時間労働、管理体制のもとでは、教員の心を干上がらせて、夢やロマンを持てなくしてしまっているのではないか。私は、そういう心配をして申し上げているわけでございます。
 ですから、もちろん4時間の調整手当に対する50時間の超過勤務という、こういう矛盾も重大な問題ですが、何よりも学校現場の先生方が、そういう豊かな心を育んで子供の声に耳を傾けられるようにしていく。そのためにも、長時間労働の問題を解消しなければならないと思います。
 そこで、勤務の軽減のためにやってほしい1つに、学力テストの採点の問題であります。ごくわずかの問題でありますけれども、県独自の学力テストの是非はさておいて、国の学力テストなら、国が指定した学校については民間業者が採点を引き受けてくれると思います。そしたら、県がやるテストなら、県が採点業務ぐらい、これだけ長時間労働が問題になってる中ですから、予算化されてはどうかと思うんですが、いかがでしょうか。
○議長(山田正彦君) 教育長。
  〔西下博通君、登壇〕
○教育長(西下博通君) 本年度から県独自で実施する学習到達度調査というのは、当該学年で学習した内容を確実に身につけさせることを目的といたしております。
 この目的を達成するためには、調査実施後、教師みずからが児童生徒一人一人の答案を直接確認し、学力の定着状況の把握と課題の分析を行い、速やかに学力の向上対策に取り組むことが必要です。そのためにも、担当する教師みずからが採点をすることは重要であると考えておりまして、予算化することは考えておりません。
○議長(山田正彦君) 雑賀光夫君。
  〔雑賀光夫君、登壇〕
○雑賀光夫君 私は、一方では、月に50時間というような超過勤務という実態が報告されている──これは教育委員会の調査です。そういう中だからこういうことを言ってるんです。そういうことがなかったら、もちろん、テストの結果を先生が採点したほうがいいということもあるでしょう。しかし、一方では、国のテストについては国でちゃんと予算化するわけだから、これだけ長時間労働が問題になって、教育長も課題があると言ってるけども、なかなか手の打ちようがないわけだから、ですから、やれるところから少しでも勤務の軽減をしたらいいと考えてこういうことを申し上げてるわけでございます。
 それでは次へ行きますが、教員の勤務というものは、そんなにきちっとはかるわけにいかない面があります。
 例えば、駅伝が盛んな学校で、子供たちが自主的に朝練をやりたい、朝から来て走りたいと。子供たちが頑張ってるんやから、わしらも出てきて一緒につき合うか、こういうふうに教員というものはもちろんなります。あるいは、部活動に多少熱が入って遅くなって、その結果、あすの準備のために帰りが遅くなるということもあります。そういう問題を、教員の仕事というのは持ってるわけです。
 その中で、教員に一体どこで自由な研修の時間を保障するかという、教特法に言われる研修の自由というものも保障しなければならないわけですが、そんな中で、長時間勤務をなくすという課題意識をもっと管理職は持たなくてはいけないと思います。
 ところが、勤務時間が終わってから職員会議を招集することがしばしばあるという話を聞くときがあります。もちろん、子供が家出したから、先生方、緊急に集まってくださいと、こういう緊急のときには文句なしに、勤務時間外であろうが、教員というものは働きます。しかし、別に勤務時間外にやらなくてもいい職員会議や現職教育が勤務時間外に開かれるということが余り疑問もなしに行われてるということがあるとすれば──もちろん、全ての学校だと思いませんが──問題があると思うんですが、教育長はどうお考えでしょうか。
○議長(山田正彦君) 教育長。
  〔西下博通君、登壇〕
○教育長(西下博通君) ただいま議員の御指摘は、そのとおりだと思います。緊急の場合を除き、職員会議は勤務時間内に行われるべきであり、議員御指摘のような職員会議が常に時間外に行われているという状態であるとすれば、これは極めて遺憾であり、今後とも適切な指導をしていきたいというふうに考えております。
○議長(山田正彦君) 雑賀光夫君。
  〔雑賀光夫君、登壇〕
○雑賀光夫君 緊急の事態でもないのに時間外に職員会議が行われるのが当たり前になってるのは問題だというふうに、はっきりお答えいただきました。
 教員の勤務というのは、そういうふうに、朝練で子供たちがやるから早く出てくる、そういう時間までなかなか全部はつかみにくいという面はあるんですが、しかし、職員会議あるいは現職教育という、こういうものについては、どれだけ時間外にはみ出しているかということは、校長から報告させればすぐわかることです。校長の管轄下においてやられていて、それが縛られてるわけですから。ぜひとも、その実態をつかんでいただきたいと思いますし、またの機会にお伺いしたいと思います。
 次へ行かせてもらいます。
 第3の柱は、博物館のあり方についてであります。
 このたび、博物館施設の機能強化として、博物館、美術館などの所管見直しが発表されました。その後、事務を教育委員会から知事部局に変更するという、こういうことで検討されているようですが、どうしてそういう必要があるのかよくわからない。変更の対象になったのは、県立自然博物館と県立近代美術館でございます。
 まず、自然博物館についてお伺いいたします。
 この博物館は、社会教育上、どういう位置づけがあり、どういう役割を果たしてきたのか、教育長にお伺いしたいと思います。
○議長(山田正彦君) 教育長。
  〔西下博通君、登壇〕
○教育長(西下博通君) 和歌山県立自然博物館につきましては、博物館法に基づく登録博物館として設置し、和歌山県の自然や生物に関する資料の収集及び調査研究を行うとともに、これを広く県民の方々に展示公開する等の活動を通じて県民文化の向上に大きく寄与してきたものと考えております。
○議長(山田正彦君) 雑賀光夫君。
  〔雑賀光夫君、登壇〕
○雑賀光夫君 お答えがありましたが、大変人気のある博物館であります。この博物館の行事で子供が化石を発見したというニュースがよく報道されます。子供たちを化石の世界に導いていく。館内に展示されているのは、県内の化石ばかりだそうです。
 水族館では、いろいろな工夫があるでしょうが、その中でも、職員がサンタクロースの格好をして、水槽掃除を兼ねて子供を喜ばせるのが前から人気です。もちろん、これは水族館の本来の仕事ではありませんけども。
 入館者数も、10数年前と比べて6万人、7万人台から、昨年は12万3000人を超しています。レジャーが多様化している中で、大したもんだと思います。
 こうした人気のある博物館でありますが、建設後30年を超しています。私も、文教委員会で、「昆虫などの展示のスペースが狭いんではないですか」などと申し上げたこともあります。このたびの計画を拝見すると、自然博物館のスペースの狭さも意識され、将来的な機能拡張も視野に入れながら施設整備を検討されるということは、大変結構なことだと歓迎をいたします。
 しかし、どうして事務委任しなくてはならないんだろうか。博物館法の第19条に、「公立博物館は、当該博物館を設置する地方公共団体の教育委員会の所管に属する。」と定められております。事務委任だけなら、それを変えるわけでもないんでしょうけども、しかし委任ありきではなくて、まず現在の教育委員会のもとで機能強化を考えるべきではないかという疑問があるわけです。
 自然博物館の場合、環境生活総務課自然環境室に委任するというのですが、自然博物館というのは、主として子供たちを相手にした社会教育の施設であったと思います。
 よく似た自然博物館を知事部局が管轄している1つに、滋賀県の琵琶湖博物館があります。この場合はよくわかるんですね。琵琶湖の水質汚染が問題になって、県民の合成洗剤を使わない運動まで起こった。滋賀県庁には、琵琶湖環境政策課という課まである。そこで、琵琶湖博物館がそういう部局の管轄になるのは自然な流れです。また、福井県の恐竜博物館は、観光などを扱う部局の管轄にしているそうです。それも、そうだろうなと思います。
 しかし、和歌山県の場合、教育委員会が管轄し、子供たちに親しまれてきたわけです。自然博物館の整備等について、長年、この博物館を育ててきた教育委員会のもとで計画を立てて、そしてじっくりとさまざまな意見を聞いて検討されてはどうかと思うんですが、教育長、いかがでしょうか。
○議長(山田正彦君) 教育長。
  〔西下博通君、登壇〕
○教育長(西下博通君) 県立自然博物館は、議員御指摘のように、毎年10万人を超える多数の入館者が訪れる、大変県民に親しまれている博物館でございます。
 ただし、現在の同館の展示内容や学芸員の配置等については、御指摘のとおり、水族を中心とした分野に大きく偏っており、今後は、動物、植物、地学等を含む県全体の自然を学び体験する施設として博物館の展示や教育普及等のあり方を見直していく必要があります。
 今回の機能強化に当たりましては、自然博物館の使命や事業との関連性が高く、自然や環境に関する専門的な情報の蓄積が豊富で、国等の関係機関とのかかわり合いが深い環境生活部において、指導、助言を行っていくことが最も適当であると考え、来年当初から事務委任をすることにしたものでございます。
○議長(山田正彦君) 雑賀光夫君。
  〔雑賀光夫君、登壇〕
○雑賀光夫君 私も、それを充実することについては異議を申し立ててはおりません。しかし、この移管の問題について、また後から全体の問題について申し上げることにして、先にもう1つの事務委任をされる県立近代美術館の問題のほうへ行きたいと思います。
 黒川紀章の設計になり、第一級の収蔵施設と収蔵物を持つ県立近代美術館は、地方の美術館としては高いレベルを誇っていると思います。そのことは、第一級の収蔵家である田中恒子さん──京都にお住まいの方で、大学の名誉教授か何か、そういう方ですが、たくさんのコレクションを持っておられる。そのコレクションを置いてもらうんなら和歌山県立美術館にということで、和歌山県立美術館を指定してそっくり寄贈された。そういうことによっても示されます。
 ところが、私の知り合いのある美術家が、県立近代美術館の原勝四郎展という展覧会に行ったそうです。原勝四郎さんというのは田辺出身の絵描きさんだそうですが、そこで、いい展覧会だったので──展示作品の写真冊子である、これをカタログと言うんだそうですが──「カタログを下さい」というふうに言ったら、「実は予算がないんでつくってないんです」、こういうふうに言われて、その方は他府県の美術館も訪れる方なので、「ああ、そうか、そんなに苦労してるんか」とびっくりしたというふうに私に語ってくれました。
 昨年開催した田中恭吉展というのも、内容は大変すぐれていて、担当した学芸員の方は、近代日本美術の研究者に与えられる倫雅美術奨励賞という賞を受賞された。これもカタログがつくれずに、出版社が出資してくれたことによって関連の書籍が出版をできて、そこに載せた論文でこの賞をいただいたそうですが、こういう苦労をしていらっしゃる。
 それで、近代美術館の運営予算はどうなってるんだろうというて、よその県と比べてみたいと思ったんですが、なかなか当局からも資料がいただけませんでしたので、滋賀県立近代美術館のホームページを見ました。展覧会開催事業費は、平成23年度で6166万円となっています。和歌山県の資料は当局からいただきましたから、これは同じ年で3852万円、大体60%余りの予算しかありません。
 美術館活動の大きな柱である展覧会事業が十分できるように、もっと前から予算の確保を図っていく必要があったんではないかと思うんですが、教育長はどうお考えでしょうか。
○議長(山田正彦君) 教育長。
  〔西下博通君、登壇〕
○教育長(西下博通君) 県立近代美術館につきましては、県民に多様な芸術鑑賞の機会を提供するため、川口軌外等の本県出身やゆかりの作家の作品、ピカソを初めとする国内外の貴重な版画類、さらには現代美術作品のコレクションを収集するとともに、各種の展覧会事業を行ってきたところです。
 ただし、近年は、議員御指摘のように、予算の制約等もあり、展覧会事業の内容について工夫や見直しを行ってきております。
 こうした中、今回の博物館の機能強化策の一環として、展覧会の開催の仕組みを改めるとともに、おおむね3年に1回程度は通常予算とは別に大規模な展覧会も開催できるよう取り組んでまいりたいと考えております。
○議長(山田正彦君) 雑賀光夫君。
  〔雑賀光夫君、登壇〕
○雑賀光夫君 ただいまお答えいただいた3年に1回という話も、今度の県立美術館も文化国際課に委任するという記者発表された方針の中に盛り込まれているものです。
 感想は後に申し上げますが、美術館というのは、展覧会をするだけじゃなくて、美術品を収納するという大事な博物館機能もあります。県展などは、これまでも文化国際課と協力してやってこられたわけで、ですから、これからも連携して、そういう今構想されてるようなこともできるんではないかというふうに思うんですが、どうしても連携ではやれないんでしょうか。
○議長(山田正彦君) 教育長。
  〔西下博通君、登壇〕
○教育長(西下博通君) 和歌山県の美術、芸術の振興拠点であり、県民が気軽に芸術文化に親しむことのできる県立美術館の運営につきましては、和歌山県文化芸術振興条例や同振興基本計画を所掌し、本県の芸術文化振興に係る業務を総合的に担っている企画部において、連携ではなくて、直接指導、助言を行っていくことが最もふさわしいと考え、事務を委任するものでございます。
○議長(山田正彦君) 雑賀光夫君。
  〔雑賀光夫君、登壇〕
○雑賀光夫君 いろいろお伺いしましたが、私は、このたびの博物館の管轄の移管あるいは事務委任は、余りにも唐突であるという気がしてなりません。
 さっき、滋賀県の近代美術館の話をしたんですが、滋賀県の近代美術館というのは、周りに、京都を初め、たくさんの美術館があるわけです。だから、その中でこの博物館はどういう役割を果たすのかということが大きな問題になったようでして、(資料を示す)そして、これが近代美術館の現状と課題、そしてこれがこれからのあり方を検討した冊子なんですが、有識者を含めて今後のあり方についての報告書をまとめています。そして、これからどういうふうにしたらいいのかということを、ただ教育委員会と知事部局の担当課が話をするという、そんな話じゃなくて、本当に真剣に検討されているというふうに思います。
 ただ、この近代美術館の場合は、管轄は知事部局になっています。だから、知事部局になっているかどうかということよりも、いかにそれぞれの博物館が県民に親しまれ、本来の役割を果たせるかということが一番大事なことだと思っています。
 それぞれの博物館や美術館を支えている職員や学芸員の皆さんが一番よくわかっていますから、その皆さんの意見を大事にする、同時に広く県民や有識者の意見を聞きながら発展の方向を検討していくことが、私は大変大事なんではないかと思っています。ちょっときついことを言いますが、そういうプロセスを決定的に欠いていたのが今回の博物館の移管問題であったというのが、私の感想でございます。
 以上で、私の今回の質問を終わります。どうもありがとうございました。(拍手)
○議長(山田正彦君) 以上で、雑賀光夫君の質問が終了いたしました。
 これで、午前中の質疑及び一般質問を終わります。
 この際、暫時休憩いたします。
  午前11時38分休憩
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  午後1時0分再開
○副議長(花田健吉君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 質疑及び一般質問を続行いたします。
 1番立谷誠一君。
  〔立谷誠一君、登壇〕(拍手)
○立谷誠一君 議長のほうからそういう指示をいただきましので、通告に従いまして一般質問に入らしていただきます。
 一般質問に入る前に、せんだって4名の議員で香港のほうに視察に行ってまいりました。その視察報告をまずさせていただきたいと思います。
 去る11月11日から13日までの3日間、井出益弘、坂本登、服部一、そして立谷誠一の4名の議員で香港特別行政区へ、香港の現状と課題の調査に、議長により議員派遣をいただき、行ってまいりました。以下、概略と感想を御報告させていただきます。
 私にとっては初めての香港視察でしたので、見るもの全て目新しく、関心を持つことの多い視察でした。香港は、東京23区の半分ぐらいの面積に700数十万人が生活する都市国家のようなまちでした。夕方になると人々はまちにあふれ出てきて、歩けないほどです。今後、世界の人口が膨張すると、こんな状況になるのではないかなと思ったほど、人、人、人であふれていました。
 さて、初日の訪問先のジェトロでは小野村所長以下所員の方々と香港の輸出入の現状と将来見通しについてや、翌日は香港日本国野田総領事の計らいで野田総領事、高間副領事、小澤領事に企業のオーナーを加えたメンバーで香港経済の実態と貿易のあり方など広範囲の内容で意見交換を行い、知識を深めてまいりました。また、香港イオン社を訪問させていただき、幹部の奥嶋経理、佐藤経理ほか職員の皆さんから、売り場の実態や商品の鮮度、お客さんの入り込み状況など、多方面の情報収集をさせていただきました。
 それぞれの立場の皆さんからいただいた情報によると、1人当たりの香港人の年間所得は約400万円と高く、消費の旺盛なまちであるということ、香港では関税はなく、全ての土地は香港市庁の所有であり、市庁には土地賃貸料が入るため、市庁の会計は大きな黒字となっていること。ちなみに、昨年はお金が余り、使うところもなく、市民1人当たり6万円ずつ還元したと、そういったお話でもありました。さらに、年間の観光客は、何と4800万人に達しており、そのうち71%は中国本土からの中国人で、リピート客のウエートも高いということでありました。
 ジェトロの小野村所長からは、世界中のいろんなところに行ってきたが、定年後は香港で仕事がしたい、ここは一番いい、親日的で日本語が格好よく、貿易が自由である、さらに、基本的に低税率で、消費税も固定資産税も相続税も貯金に対する税もない、そして、何よりも汚職を嫌う文化があるということでありました。そして、香港には農地はほとんどなく、農産物は100%輸入に頼っており、日本からも大量に輸入しており、日本にとっても最大の農産物の輸出国であること、特に徳島、宮崎、沖縄が熱心に売り込みに来ている、そして、香港人は日本食が大好きであるとの説明でありました。
 ただ、日本からは、熊本のミカンとか地域を特定した売り込み方をしてくるが、香港の人々にとって、日本のどこかなどといった地域に関する関心はむしろ低く、オール日本で売り込むことが大事であるというお話でございました。
 さらに、香港は中国へ輸出するショーウインドーであり、中国への直接投資の45%が香港経由となっていて、香港は安心と信頼を受けていて中国投資の拠点となっている、それから、福島県を中心に10県からの輸入はまだ禁止となっており、放射能汚染水の問題など原子力発電所の放射能汚染に関するテレビ報道などが続いていまして、東北というとイメージが悪い、そんな状態であるということであります。
 まとめとして、香港における和歌山県の認知度は低く感じられましたので、中長期的な販売戦略をしっかり立て、もっともっと積極的な売り込みを図っていくことにより、香港は和歌山県の産品も十分その努力に応えてくれる土地柄であると強く感じました。
 以上、香港視察の報告とさせていただきます。
 それでは、一般質問に入らしていただきます。
 まず1点目として、旧南紀白浜空港跡地の活用策についてですが、旧南紀白浜空港の跡地活用策は、昨日、大沢県議のほうからも力強い建設的な発言がありましたが、私も同じような趣旨からお伺いをいたします。
 旧南紀白浜空港の跡地利用については、新空港の建設計画がスタートしてからの年月を加えれば、かれこれ20年近くの年月が経過いたしました。私が首長の時代も含め、この間、たくさんの提言や意見などが寄せられていましたが、財源の問題や新空港に対する高さ制限の問題や、南東側に広がる保養地としてつくられた住居に生活する方々に対する騒音の問題、白浜町内における一番高い山を削ってつくられたことでもわかりますように町内でも一番高いところにあり、土地としてはよさそうでも交通アクセスの視点からいえば少し疑問符がつくなど、たくさんのデメリット的要件もあり、今日に至っても恒久的な結論を出すには至っておりませんが、2年余り前の紀伊半島大水害発生後、旧南紀白浜空港が救援物資を運ぶヘリコプターの離発着の拠点として活用をされました。私は、こうした活用こそ、和歌山県民にとって、紀南地域全体にとって大きくメリットのあることだと思います。
 旧南紀白浜空港は、和歌山県地図を眺めていただくと、紀伊半島のほぼ真ん中の位置にあり、したがって、それぞれの被災地へ効率よく短時間で到達できる位置にあります。
 県議会初日の議会終了後、米軍の普天間基地に所属している政治学博士のロバート・D・エルドリッジ氏の来県をいただき、「災害協力」と題して、東日本大震災と大津波発生後の救援活動「トモダチ作戦」の内容をお聞きさしていただきました。
 その内容には、将来に向けて検証し、整理しておかなければならない事柄もたくさんありましたが、米軍は、近年、自然災害における災害協力にも力点を置き、活動しているとのことでありました。その米軍の視点から見た、今後、我々の地域で発生すると言われている南海トラフ地震が発生すると、素早く対応可能な空からの災害救援の基地として南紀白浜空港を考えているとの話でありました。
 その理由として、紀伊半島周辺にある高知空港、徳島空港、神戸空港、関西空港の全てが海抜も低く、被災を受けている可能性が高く、使えないとの判断になっており、必然的に高台にある南紀白浜空港が注目を浴び、南紀白浜空港の存在は極めて重要であると考えているとの話でありました。
 自然災害発生時に沖縄からの部隊の派遣であれば、山口県の岩国基地で一度給油をして南紀白浜空港に来て、紀伊半島や四国など被災地全体の救援活動に入るため、南紀白浜空港がその拠点施設になるということでありました。
 後方支援基地の役割の重要性は、3年前の東日本大震災発生後、岩手県の遠野市が、海岸線より50キロメートルほど内陸部にあること、消防本部の施設があったこと、周辺に広大な平面の空き地があり、陸路においても交通の要所であったことなどから後方支援活動の拠点となり、その大きな役割を果たしたと、総務委員会の視察で寄せていただいた折、遠野市の市長から伺ったところでございます。
 遠野市長の実体験を踏まえ、考えておかなければならないこととして、世界一の自然災害発生大国の我々国民として、平素から自然災害は防ぐことはできないが、災害発生後、直ちに救助活動、支援活動に入ることができる体制がとられていることにより、減災につなげられるということを県民の皆さんに理解していただく取り組みは、県として、県民に対して県民の命は守り抜くという大きなメッセージとなり、また、次の世代に対する大変重要な施策であると私は考えています。
 以上の視点から、南紀白浜空港、旧南紀白浜空港跡地一帯を和歌山県の、そして国の防災活動拠点として位置づけ、ソフト・ハード両面の各種機能の整備を構築していくことを進めるべきだと考えますが、知事の御所見をお伺いいたします。
○副議長(花田健吉君) ただいまの立谷誠一君の質問に対する答弁を求めます。
 知事仁坂吉伸君。
  〔仁坂吉伸君、登壇〕
○知事(仁坂吉伸君) 旧南紀白浜空港跡地につきましては、紀南地方に残された数少ない広大な土地でありまして、現空港に隣接するとともに、本県を代表する観光地である白浜温泉の中心にも立地してることから、紀南地域全体の経済発展や活性化を考える上で大変重要な土地であると思います。
 現在のように跡地としてそのまま放っておくというのはもったいないと思いますし、白浜町の発展のためにも、あるいは紀南の発展のためにもあんまりならないと思いますので、白浜にふさわしいような何かを誘致したいもんだというふうに考えておるわけであります。
 そこで、白浜で何が大事かというと、白浜全体としては、まず観光であると思います。したがって、跡地利用につきましては、観光地としての価値をより高めることを第一に考えて、観光産業との相乗効果が図れ、できるだけ高い集客力を持ち、地元の雇用の貢献も見込めるような、そういう企業とか施設とか、そういうものを誘致したいなというふうに思っているところであります。
 他の地域では製造業は業種を問わず歓迎というふうにしておるんですが、ここだけはちょっとイメージ的に観光地と合わないような業種の製造業の工場とか、あるいはあんまり雇用がない太陽光発電所というよりは、にぎわいを創出できるような施設が望ましいと思っております。
 こういった白浜町にふさわしい企業に粘り強く働きかけを続けてきましたが、それらしい案件にはどんどん挑戦して、私自身が直接説得に行ったり、いろいろ誘致に努力をしているんですけれども、長い経済停滞の中でなかなかうまくいかなかったというのも事実でございます。その間は、地の利を生かして、広域防災拠点として、現在の白浜空港と一体となった土地として十分活用していきたいと考えております。
 今後も、地元白浜町と連携を図りながら、紀南地域の発展につながるような企業や施設の誘致に積極的に取り組んでいく所存であります。
○副議長(花田健吉君) 立谷誠一君。
  〔立谷誠一君、登壇〕
○立谷誠一君 知事からは、ただいまのような御回答というかお返事をいただきました。
 ちょっと口幅ったいことなんですが、実は、私は白浜に住んでいますので、一番関心の高い場所でもあり、何とかせなあかんと。先ほど発言さしていただきましたが、新空港につくりかえると計画のあった、もう次、計画のあった時点からその跡地をどうするかというのは、町の中でも結構わいわいとそういうやりとりがあったんです。
 当然、私なりにもそんなことを考えてきまして、いろいろ、こんな企業はどうやろうか、サッカー場にしたらどうやろうかとか、サッカー11面とれるん違うかと。駒大というとこからも来ていただきまして、駒大というのは、御存じかもわかりませんが、高校サッカー、それから大学サッカーなんかでも、駒大というのは頂点に立ってまして、やっぱり駒大の皆さん方の了解というか、うまく取り組みができるかどうかというのは、そうした施設をつくったときに有効に活用してもらえるかどうかという重要なポイントでもありましたので、何度も来ていただいて見ていただいたわけですけど、最終的に、巨額な予算が要る、総合的に考えて当時の白浜町の財力では難しいと、そんなこともありまして実現に至りませんでした。
 それから、少し、こういうお話ししながら今思い出したんですが、新空港が建ったとき、もう旧空港は要らんのだったら──昔、昭和38年前後、あの辺は戦後、南白浜開拓団とか、白浜町に3つの開拓団が入りまして、その方々が本当に額に汗──何というか、汗を振り飛ばしながら働き続けた場所だったんです。それで、ようやく土づくりができて植栽した。当時、ブドウとかいろんなものを。山の上ですので田んぼにはできませんでしたので、そうした麦を植えたりとか芋を植えたりとかと、そうしてやっと土づくりが終わった。これから収穫がふえていくんではないかなと。そのやさきに飛行場の建設計画だったわけです。
 そういう私も、おやじがそこに結構広い畑を持っていまして、その畑で芋をこしらえて私らは育ててもうたというか、それがなければ育たなかった。そのぐらい大事な場所でもあったんです。何百年にわたってあの場所を耕作してきて、子育てをしてきた、そういう大事な、農家にとって重要な土地でした。
 それで、新空港ができるというふうになったときに、こういう話がありました。「土地、戻してくれへんやろか」、「もと買うた値段で買い取らさしてもらえんやろか」、「これを行政に言うてもらえんか」と、正直、もとの地主の方が何人かそんな相談に見えたのを、今、思い出しまして、ちょっと御披露さしていただいたんですが。
 本当に、だからあの土地、単に山を削った上の木が生えてた土地というよりは、何百年にわたって地域の皆さん方が、先祖が次の世代を育てるために、もう機械も入りませんし、くわで耕し続けた場所だったので、これからもそういう土地を快く空港に──当時の、今言えば旧空港と言われる土地ですが、そこに快く先祖の土地を提供していただいた皆さん方の、もう大方の方は寿命終わりましたけども、そういう方々の思いを考えれば、私としては真剣な議論にやっぱりならざるを得ない。
 そういった意味で、今、知事は、本当に地域全体が活性化できて、一番重要な、働くとこなかったら生きていけませんよね、そういうことも含めたことをお考えであるということでしたが、いま一度、私は、もうちょっと別の視点から、やっぱり一番何が大事かなと考えてみたときに、我々、200年も300年も寿命がないわけでして、たかだか70~80年の寿命の中で、やっぱり何が大事かなといったら、人の命だと思うんです。今度100年、150年の間に、またここに大騒動を起こす、大きな被害を受けるであろうと大きな災害の発生の予告がされている。100年、150年の周期というたら、本当に忘れたころにやってくる。そういう災害でありますけれども、でも先祖の皆さん方はそれに耐えて、大勢の人命を、家族を失いながらでも生き延びてきた。そうしたことを考えたときに、当時は、江戸時代、もっと前の時代は、いろんな科学的なそういう材料もなければデータもない。申し送りぐらいの話の中で生活するもんだから、またひどい被害を受けても、海のはたにまた家を建て直して、それが一番効率的にええわけですよね、仕事を進めていく中で。そんな時代でした。
 私は、そうした視点からよく考えて思いますのに、やっぱり次の世代の命を助ける活動、命を助けられるものを考えられないかと、そういうふうに考えた次第です。
 先ほどお聞きいただきましたように、そんなに、よさそうで、そうでもない土地である。だったら、あの土地が米軍がそう言われてる、だからということではないですけれども、あの土地をもっともっと我々の次の世代に対する──先ほど発言さしていただきましたが、県民に対して、県民の命は守りますよと、そういうメッセージが発信できる。そして願わくば──せんだってもフィリピンで大きな台風の後、大勢の皆さんが亡くなりました。本当に何万人という人が亡くなってるのが、それでも過ぎてくれば、数カ月もすれば、何か我々の心の中から薄らいでいく。しかし、命が何万人と亡くなっている。
 そうしたときに、あそこがもしそうした機能を備えられる、そういう場所になっておれば、フィリピンやそういうとこにでも、もしかすると救援という形で人の命を助けるための活動の拠点になるんではないかなと。そのこと自体が我々にとっての、やっぱり人の命が救えたというのは誇りでもありますし、地域のこれからも、次の世代に対するそういう責任を果たした姿になるんではないかなと思えてならないわけでございます。
 そういった視点で、今、知事から御答弁をいただいたんですが、いま一度、一番危機管理という立場の中でその指揮をとっておられます危機管理監のあたりからも、そうした視点からのお考えを一度お聞かせいただければと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
○副議長(花田健吉君) 危機管理監木村雅人君。
  〔木村雅人君、登壇〕
○危機管理監(木村雅人君) 大規模災害が発生した場合、自衛隊や海上保安庁を初め防災関係機関の多数のヘリコプターが全国から集まってくることから、広いスペースを確保することができる旧南紀白浜空港跡地を広域防災拠点に指定し、各機関の救助・救援活動の拠点として活用することとしております。重要な防災の拠点であるというふうにも考えております。
 また、隣接の現南紀白浜空港は、国からSCU(広域医療搬送拠点臨時医療施設)に指定されており、ことし8月には、県外の医療施設に患者を搬送する全国規模の和歌山県広域医療搬送訓練を内閣府等と協力し実施したところであります。
 今後も、航空部隊の救助・救援活動の中心的役割を担う施設として活用し、県民の命を守るため訓練を重ね、大規模災害に備えてまいりたいというふうに考えております。
○副議長(花田健吉君) 立谷誠一君。
  〔立谷誠一君、登壇〕
○立谷誠一君 ありがとうございます。今回、私、これ一番力点を置いて発言をさしていただきたいと思いましたので。これからちょっと要望をお願いしまして、次の質問に入らしていただきたいと思います。
 遠野市というまちがありまして、先ほどお話しさせていただきましたが、総務委員会で岩手県の遠野市──海岸べりから約50キロぐらいの奥地にありまして、ここが今回の東日本の大津波で海岸線が皆破壊された中で、ここが救援支援基地となったということで、そしたらということで視察をさしていただけることになりました。ここで市長に2時間にわたってお話を直接聞いた内容の幾つかをお聞きいただいて、また今、危機管理監のほうからお話がありましたようなことも含めて、今後の参考にしていただけたらと思います。
 いろいろ本当に危機管理監のところでは調査もされておられるんだと思いますが、例えば、災害が発生したら、まず負傷者の対応をどうするか。これは、病院だったり、お医者さんの確保、看護師さんなんかの確保ですよね。
 それから、一番やっぱりそうだったなと思ったことの1つに、今回も我々の地域で大量に死傷者が出るん違うかと。残念ながら数字は、本当に出すこと自体不遜な思いですけれども、何万人、何十万人というような数字が出たりしています。遠野市でも、このことが大きな課題で問題になったようです。それは、いっときに何万人という遺体を焼くことができない。
 このことに対して、例えば遠野市長の話では、国のほうから「今回に限って火葬にすれば、お金は国が負担するから」、こんな話があったと。しかし、現場は「違うで」と。「火葬場はこんなことに対応できるようにしていないから、1日に2人か3人か火葬できればええぐらいの施設しか持っていない。そこに何万人の遺体を持ってくるわけですから、そんなもん土葬にしなきゃならん。これだって本当にちょっと視点としては抜かってしまっていた」。本当にそうやなと、何万人も一遍に遺体を焼くわけにいかないですよ。そんなことであったりとか、じゃ、これを今度我々の地域も、そんなこともやっぱり可能性の中でどうしておかなあかんのかとか。
 あとほかに、ボランティアの人のことなんですが、遠野市はそんなんで後方支援基地となりましたので、大量に全国からいわゆる救援物資をそれぞれ送ってきていただくわけですけど、そこで約1000人のボランティアが必要だった。1000人のボランティアというたら、これを管理監督していくだけのノウハウを持っていなければ大混乱が起こる。適切な指導ができなければ、その能力が十分発揮できない。そんなことも科学的にやっぱり位置づけて、対策を講じていく必要があると思うたわけであります。
 そのほかに、これも恐らく知事も御存じだとは思いますけど、私らも視察先で以前経験したことに、結構ごみを送ってくるという話を言われるわけです。まあいえば、女性の方でしたら使った下着を大量に送ってくる。何もないんだから、そんなもんも要るやろうと。それから、賞味期限が切れた缶詰であったりとか、いわゆるまあ今の日本人では食に要しない、そういうもんも大量に入ってくるわけです。それを色分けして、それを処分するのに1000万からの処理代も要ったとか、そんなお話もありました。
 こんなこと1つとっても、やっぱり単なる防災というよりは、そうした後の体制も加えた総合的なそういう考え方と施設と、もう1つは、もう学問の域に入るんと違うかなと。単に災害の救援だけじゃないでと。そういうことから含める。例えば、埋まってる人を助けようと思ったら、救助犬の育成だったりとか訓練だったりとか、本当に言い出したら切りがないんですが、この辺でやめたいと思いますけれども、そんなふうなお話を長々と2時間にわたって教えてもらいました。こうしたことも含めて、これからのあの場所がそういう困った皆さん方の救援の発信基地になっていく。こんなすばらしい取り組みはないんじゃないかな、そんなふうに考えている次第です。
 残念ながら時間が少ないので、このあたりでこのことについて閉じさしていただこうと思うんですが、南紀白浜空港の跡地の活用については、そうしたこともまた改めてお考えの中にも、隅のほうにでも置いていただいて、地域全体のそうした今後のことを研究いただきたいなと、そんなふうに思う次第であります。要望とさしていただきます。
 それでは、2点目に移らしていただきたいと思います。
 次に、地域の移動手段の確保についてということで、田辺・西牟婁郡内で長い年月にわたって地域の住民の移動手段としての役割を務めてくれたバスの会社が、近年、自家用自動車等の普及による乗降客の激減により経営困難を来しており、余りにも収支の合わない路線について、来年9月よりの運行を中止にしたいとの申し出が町の行政のほうにありました。
 バス会社の責任者に面会を求め、事情やお考えをお尋ねしましたが、「今、行政より1000数百万円の補助をいただいているが、とてもやないが収支が合っていません。今後、少々金額を上げていただいても難しい」とのことでありました。そして、運転の中止を考えている路線メニューとしては──固有のまちの名称を出さしていただこうと思います──「すさみ町内の路線は全面的にやめたい、旧日置川町も田辺市内もやめたい、白浜町内は5路線のうち1路線はやめるが、あとの4路線は頑張って続けていきます」、こういった内容でありました。
 現実的な問題として、町内で時々すれ違うバスを車の窓越しにのぞいてみても、人が乗っていない。ちょっと口の悪い人は「空気を運んでいる」と言う人もおるほどで、ほとんど乗っていないことが多いのですが、一方、たまに利用される方々もいて、この方々に視点を置くと、バスの運行がなくなると他に移動手段がなく、病院や買い物に行けないことになってしまいます。過疎地域では、ますます住みづらい土地となってしまいます。
 この悩ましい問題は、県下のあらゆるところで発生すると考えられ、また、今日においては全国的な問題でもあると思います。少子高齢化の進捗により、今後ますます県下各地域で生活困難となる訴えが発生してくることが予想されますが、地域の移動手段をどのように守ろうとしているのか、この問題に対してどのような方策を考えられておられるのか、お考えをお伺いしたいと思います。
○副議長(花田健吉君) 企画部長野田寛芳君。
  〔野田寛芳君、登壇〕
○企画部長(野田寛芳君) 地域の移動手段確保に係る県の方策についてでございますが、路線バスは、通勤、通学、通院等、県民の日常生活を支える移動手段として欠かせないものであり、その利便性を確保するため、バス路線の維持を図っていくことは大変重要であると考えております。
 しかしながら、議員御指摘のとおり、バス事業を取り巻く環境は、人口の減少、過疎化の進展、自家用車の普及などにより、近年、利用者が著しく減少しており、大変厳しい状況であります。
 こうした中、県としても、バス路線の維持を重要な課題と捉え、複数の市町村をまたぐ広域的、幹線的なバス路線やノンステップバスの導入に対しまして、国と協調して補助を行っているところでございます。
 また、県が設置しております和歌山県生活交通対策地域協議会とか、市町村の地域公共交通会議におきまして、路線バスの維持対策だけでなく、コミュニティーバスや乗り合いタクシーなど、各地域の実情に応じたより効果的、効率的な移動手段の導入について、国、市町村、関係事業者及び地域住民と連携し、協議、検討を行っているところでございます。
 今後は、さらにそういった取り組みに加え、市街地や過疎地域といった地域の特性、あるいは各地域において計画されているまちづくりなど、さまざまな状況に見合った持続可能な公共交通ネットワークのあり方について、地域協議会等の場において、関係機関と連携しながら検討してまいります。
○副議長(花田健吉君) 立谷誠一君。
  〔立谷誠一君、登壇〕
○立谷誠一君 御答弁をいただきました。
 こんな資料をちょっと用意さしていただきました。(資料を示す)これ、田辺・西牟婁の路線バスの図なんですが、これはもうバス会社のほうの社長からいただいてきたもんですが、きょうはここで議員の皆さん方に、あるいは当局の皆さん方に見ていただいても構んかどうかと確認をさしていただいた上で、きょう提示をさしていただきました。「どうぞ結構です」と、こういうことでした。
 見方ですが、ピンク色になってるところの路線が今回提起されてまして、このままいくと、来年の9月からここの場所にバスが走っていない、そういう事態が起こってくると、こういうことです。
 本当に、私らもある意味、もっと真剣になって考える必要がある。無責任なこと言ってないかな、そんな思いでこの席に立たしていただいてます。本当に、誰かに無理なことを言うて、解決策がそこにある、そういう問題じゃないと思います。みんな一緒になって考えないと、県下全域でこういう事態、今起こってなかっても次にまたそういうことが起こっていく。だから、きょうこの席に御参会の議員の皆さんを初め皆さん方で、やっぱり自分の地域の今後の交通弱者に対する対策をどうしていかなきゃならないか、一緒に考えていただけたらと思いまして、こういう資料を用意させていただきました。
 それから、今、御答弁いただきましたので、もう1点だけお願いしたいと思います。
 次に、そしたら路線バスを運行しているバス会社は県内に何社ぐらいあるんでしょうか。それぞれのバス会社の経営環境、やっぱり経営状況がどういう状態にあるんかなと。このことも、こういう時代を迎えればやっぱり関心事の1つで、また一緒に考えていくことができないかと、そんな思いで経営環境はどうなってるのかなと。
 それと、10年、20年前──50年も100年もという話ではなくて、10年、20年前と比べて、今日のバスの乗降客の現状って本当はどないなってるんかな。減ってる、減ってると聞いてるけれども、どういう減り方になってるんか。そういった意味で、いま一度御答弁をいただけないかと思います。
○副議長(花田健吉君) 企画部長。
  〔野田寛芳君、登壇〕
○企画部長(野田寛芳君) 県内で路線バスを運行している事業者数とか、それから利用者数、それから経営状況ということでございましたが、県内で路線バスを運行している事業者は、現在11社ございます。
 まず、利用者数のことを申し上げますと、利用者数の推移につきましては、昭和46年度がピークでございまして、7136万人ございました。このときを100としますと、平成3年度は2630万人で36.9%、それから平成13年度は1639万人で23.0、それから平成23年度になりますと1441万人で20.2と大変大きく減少しておりまして、大変厳しい状況でございます。当然ながら、経営状況につきましては、とても苦しいということが言えると思っております。
○副議長(花田健吉君) 立谷誠一君。
  〔立谷誠一君、登壇〕
○立谷誠一君 はい、ありがとうございます。
 もう1件だけお尋ねをさしていただきたいと思います。
 近年になりまして、いろいろな規制緩和が進みました。特に小泉内閣のときにいろんな規制が緩和されてなりましたが、現時点でのこの路線バス事業者に対する指導・監督権限についてどういう状態にあるんかというのを、ここ5年、10年、そういうスパンで見たときに規制緩和がかなり進んだんで──以前は、私らの記憶では陸運局的なところがあって、開設するんでも陸運局の許可が要って、それを中止あるいはやめる、変更するんでも、やっぱり陸運局の強い権限のもとに、なかなか簡単にさしてもらえないというか、自由にはさせられない、それがやっぱり公共交通機関の使命たるゆえんだったと思うんです。それが、規制緩和が進みましたので、現時点での我々が知っておかなければならない指導・監督権限の範疇を教えていただきたいと思います。
○副議長(花田健吉君) 企画部長。
  〔野田寛芳君、登壇〕
○企画部長(野田寛芳君) 路線バス事業者に対する指導・監督権限についてでございますが、道路運送法に規定する事業の経営許可、それから運賃、料金の認可、それから事業計画の変更認可、事業休廃止の届け出などの権限は、国土交通省が所管しております。
 なお、事業計画の変更のうち、路線の休廃止につきましては、6カ月前までに国土交通大臣に届け出ることになっております。これは、許認可でなしに届け出ということになっております。それから、この場合でも、市町村が設置する地域公共交通会議等で協議が調った場合につきましては、6カ月前ではなく、30日前までに届け出ることとなっております。
 許認可については、以上でございます。
○副議長(花田健吉君) 立谷誠一君。
  〔立谷誠一君、登壇〕
○立谷誠一君 はい、ありがとうございます。
 大変困難で難しい作業なんですが、到達された時代を迎えるまでの過渡期の時代としては、知恵を絞り、汗をかいて、考え、取り組まなければならない。これがここに出席されている、私はもちろんのことですが、全員の仕事でもあると考えます。よい方策に到達できますよう、どうぞよろしくお願いいたします。
 それでは、最後の質問です。
 提出した質問項目書類に「高等学校への進学について」となってるんですが、「高等学校を卒業していなければ資格も取れない」、これは大分前の時代に、よくこんな言葉は聞かされた言葉なんです。このことについて、進学ということのキーワードで質問をさしていただきたいと思います。
 中学校卒業後に高等学校へ進めなかった子供たちのことについて、お伺いをいたします。
 「高等学校を卒業していなければ資格も取れない」とはよく聞く、また聞かされた言葉です。今日では、高校へ行くことができなかった子供たちの数は、私たち──私は昭和24年生まれで、現在64歳です。私の子供の時代というのは、昭和30年代なんです。それから、高校はもう40年という年代でしたが、私たちの時代は、それでもなかなか、まだ戦争が終わって10年、20年と、そういう時代でもありましたので、家庭の事情であったりとかいろいろなことで学校へ行けない。私は白浜のほうでしたが、大体進学率──中学から高校に行くときに、当時の進学率は70%でした。
 実は、私の家内が中辺路町というところなんですが、1つ違いですので、家内はもっと悪くて、60人のうちにほんまに1割、2割と、そんな時代だったようです。だけど、失礼な変な言い方ですが、行けない仲間があった。そのことで、すごくそういう覚悟を持って生き延びていこうとする子供の力も、そこに同じような境遇で行けないという子供たちがあるということが、強い支えの側面もあったかもわかりません。
 それが、当時行けなかったのは、勉強を頑張らなんだからとか、体が弱く受験を諦めたとか、勉強嫌いだったからとか、受験したがだめだった、そんなことがあって整理をされて、学校へ行ける者と行けん者と、こうなったわけですけども、それにしても、考えてみたら、わずか生まれて15年、「15歳の春」とよく言いますけど、15歳の春でこの現実を受け入れてきたわけです。
 しかし、今日の子供たちも、同じように15歳のこの年に受け入れざるを得ない。そういう6年生、3年生、3年生と、この学制の区切りの中で受け入れているわけでありますが、しかし、年月が経過いたしまして、自分のスキルアップを考えるなど少しゆとりのある時間を迎えたとき、「中学校卒業だけでは、社会で頑張ろうと思っても資格すら取れない」と、いまだにこんな言葉を使う方々も結構多くて、そう言われています。
 学生時代に学力が低かったのは、もしかして記憶力が弱かっただけではないんでしょうか。いずれにしても、わずか15歳で、だめな人と振り落とされているのが現状です。本当にこんなこと、人が人に烙印を押してしまう、それもごくわずかな子供たちに対して──今日ではですよ──ごくわずかな子供たちに対して、大人の世界が罰を与えているかのようであります。
 高校学費を今日では政府が補助する時代です。もう義務教育みたいなものです。新しい時代を迎え、高等学校の存在は、もっともっとフランクで幅広いものがあってもいいのではないでしょうか。何とか全員高校へ入学させてやれないものでしょうか。当局のお考えをお伺いいたします。
○副議長(花田健吉君) 教育長西下博通君。
  〔西下博通君、登壇〕
○教育長(西下博通君) 県立高等学校への進学に対しましては、「和歌山の子供は和歌山で育てる」という方針のもと、高等学校で学びたいと希望する生徒が入学できるよう、募集定員を確保しているところでございます。
 また、全日制課程や定時制課程の高等学校に進学できなかった生徒につきましても、県内に3校設置している通信課程の高等学校において、定員を定めず、希望すれば高校教育を受けることができるようにしております。
○副議長(花田健吉君) 立谷誠一君。
  〔立谷誠一君、登壇〕
○立谷誠一君 2点目です。そこで、1つお伺いをさしていただきたいと思います。
 県内で高校を受験しない、できない、あるいは合格できなかった、そういった子供たちは、今日、毎年、県下全体で何人ぐらいおられるのでしょうか。
○副議長(花田健吉君) 教育長。
  〔西下博通君、登壇〕
○教育長(西下博通君) 中学校を卒業した生徒のうち、議員御指摘のように、さまざまな理由により高等学校へ進学しなかったり就職しなかった進路未決定者につきましては、平成25年度春の卒業生では66名、平成24年度では67名、平成23年度では59名、これは過去の3年間の数字でございますが、大体60名前後で推移をしてございます。
○副議長(花田健吉君) 立谷誠一君。
  〔立谷誠一君、登壇〕
○立谷誠一君 はい、ありがとうございます。
 教育長にこういう質問あるいはお願いするのも本当に気も使うんですけど、これからの新しい時代を考えたときに、この高等学校の教育ということに対して、一遍思い切って発想の転換をしてもらう、そういうことというのはやっぱり難しいでしょうかと思うわけです。
 それは、今お話しいただきました59名から60名前後の子供たちが毎年行けてない。実は、1学年というか学年単位で1万人ぐらいの子供さんがあると聞いています。その中の50人から60人の子供だけが高校に行けなくて──それは今の基準で言えば、勉強せなんだから違うかと、そうなるわけですけど、僕、いつも思うんですけど、「15の春」ていっても遅咲きの桜もないやろうか。15まではおくれてたけど、でも、それから先の長い人生の中で取り戻してる、そういう大人になって取り戻してる方々も大勢見受けられます。
 私らの時代と本当に違って、ほんまにもう中学校、和歌山県下に数ありますよね。その中で、50人、60人とすると、恐らく1人や2人や3人の子供だけが行けてないという現実なんです。通信制の学校等もあるということでもありますけれども、子供たちはちょっと違うと思うんです。「集団で学ぶ」という言葉もよく教育委員会の皆さん方から聞くお話で、大勢の中で育まれることによって、友達だったりとか、学校の勉強以外のことで身についていく、それが長い人生の中で助けてもらえる、そういう位置関係にもなると思うんです。その友達が高校へ行けてなかったら、そういう友達関係もやっぱり弱くなっていく。そう思うんです。子供たちは、通信教育で学んでというの、それが根性がないとか、根気がないとか、続かないからという話ではなくて、僕は、やっぱりちょっと子供たちの願っていることと違うんと違うかな。
 これ、きのうも教育委員会の方にたまたまちょっとお会いしたんで、「40人学級やよね」と、「そこに1つだけ椅子置いといてあげてくれへんか。各学校に置いてくれへんでも構わんで、50~60人だったらな。どこその高校に1つか2つか、こそっと多い目に置いといてあげてくれへんか。そしたら皆行けらよ」と、そんなふうに思ってしまいました。
 今、財政事情のいろいろ厳しい時代に、あれもこれもあれもこれも、本当に揺りかごから墓場までみたいなことを言うてええんかどうかというあたりのところを考えもせないかんかもわかりませんけど、私は、15の春ってなあ、15歳で振り落として、先ほどちょっと過ぎた言葉を言うたかわかりませんが、何か我々の大人の社会が罰を与えたかのようなことをしてしまっていないんか、そんなふうに思うわけです。
 最後に、これもちょっとお許しいただきたいんですけど、私、いつも思うんですが、教育委員会がどうしたいんかということではなくて、15という年端もいかない子供たちがどうしてほしいんか。教育委員会が、普通科はこれだけやで、工業高校の教室はこれだけやと、こうして割り振りをして、本当は普通科に皆行きたいのに工業高校にも行かな仕方ないと、そんな現象が起こってるように思います。
 やっぱり子供の立場に立って、本当は子供たちはどうしてほしいんかと、そういう視点に、そろそろ教育委員会の子育ての視点を子供たちの目線に下げていただいて、考えてみていただけないかと思います。望むことではないんですけども、少子高齢化という時代を迎えて、これから教室がうんとあき出すんと違うんかなと思うんです。そしたら、1つぐらいの机、ちょっとこそっと置かしてもうても問題ないかなと思ってみたりするんですが、恐らくきっと何かルールがあって、「それは実はそんなこと言うてもな、できんことなんや」ということがあるんだろうと思うんですけれども、また一遍そんなことも含めて、教育委員会の協議の中で一度話題の1つにでもしていただければうれしいなと思います。
 これで、一般質問を終わらしていただきます。(拍手)
○副議長(花田健吉君) 以上で、立谷誠一君の質問が終了いたしました。
 質疑及び一般質問を続行いたします。
 17番平木哲朗君。
  〔平木哲朗君、登壇〕(拍手)
○平木哲朗君 久しぶりの登壇でございますが、まず、橋本市の宣伝をせえと言われましたんで、これは知事にもぜひやっていただきたいなと思うこと、実はAKBの「恋するフォーチュンクッキー」橋本市バージョンが完成しました。そして、市長、副市長、市議会の有志の方、市の職員さん、特別参加で振興局の職員さん、市民の皆さんが参加され、踊りながら橋本市の案内をしています。9日にアップされ、現在、3万3500件以上のアクセスがされています。神奈川県、佐賀県でも制作され、知事みずから踊られています。和歌山県でも作成されて、知事も副知事も踊られて、全国へ和歌山県の財産を情報発信していただいたらどうかなあと思いますので、ぜひ御検討をいただきたいと思います。
 それでは、議長のお許しをいただきましたんで、一般質問を行います。
 まず、国道371号バイパス早期完成に向けた取り組みについてお聞きします。
 先月、仮称・新紀見トンネルの事業化に向けて、大阪府と待望の合意がなされたと知事から発表されました。トンネル着工について、仁坂知事の御尽力に改めて感謝を申し上げます。
 橋本市、また市議会からも河内長野市、河内長野市議会への強力な働きかけによる連携強化を図り、河内長野市選出の西野府会議員にも連携協力をお願いし、強力な支援をしていただきました。先月には、市長、市議会の皆さんと大阪府庁を訪問し、小河副知事、西野府会議員にもお礼を言ってきました。11月15日には、市長、市議会議員有志の皆さんと、県、府、比例区選出の国会議員、そして国土交通省の道路局長、課長さんを訪問し、今後の予算獲得や協力をお願いに行ってきたところです。
 国道371号バイパス早期完成に向けて、今後も西野府会議員との連携を深め、橋本市と河内長野市との連携を強化し、両市議会の議連の設立も計画されていると聞いています。
 大阪府側全線の完成年度は平成40年代から平成30年代半ばに短縮されたところと聞いていますが、人間というのは欲が出ます。やはり、命の道である国道371号バイパスの1年でも早い完成を望んでいます。ことしの大阪府の予算は、2億7000万円と聞いています。これでは、トンネルが着工されたとしても厳しい状況です。新紀見トンネルを含む全線の早期完成、予算獲得に向けた大阪府への働きかけと取り組みについて知事にお聞きします。
 次に、仮称・新紀見トンネル建設に向けた大阪府との調整など、今後の手続方針について県土整備部長にお聞きします。
 一方、和歌山県側については、平成25年度中に一部の地域が暫定2車線であるが開通すると聞いています。行楽シーズンの渋滞緩和、朝夕の通勤渋滞緩和もされますので、市民の皆さんも大変喜んでいます。知事や県当局、用地を協力していただいた皆さん、関係者の皆さんに感謝を申し上げたいと思います。
 しかし、現在の工事の進捗状況を見ていると、残り3カ月で本当に供用ができるのかなあという不安になります。また、御幸辻地内では、市の工事区間や御幸辻区の要望も出ており、協議が進められていると聞いています。地元区には丁寧な説明と対応をお願いしたいと思います。県、市、地元区の協議の状況と、今年度の供用開始ができるか、県土整備部長にお聞きします。
 次に、紀の川左岸広域農道についてお聞きします。
 広域農道沿いの橋本市西畑地内で3月に発生した地すべりの区域内に、3軒の民家があります。この地域の皆さんは、地域おこしのため、紀の川左岸広域農道早期完成に向けて、用地買収やさまざまな問題解決をするために積極的に協力をいただいています。余り口には出しませんが、不安に感じていることは間違いありません。住民の皆さんが安心できる工法であることが重要です。
 地すべり対策についてお聞きします。
 より安全な工法や設計変更についての住民説明会の開催はいつごろになるか、お聞きします。
 次に、清水─九度山間の完成年度とネーミングについてお聞きします。
 河南地域を振興、売り出すためには、高野山開創1200年に合わせ、平成27年3月の完成が大変重要です。この地域は、村おこしに大変熱心であり、畑ごんぼの生産に取り組み、果樹の栽培や観光資源も豊富にあり、直売所の建設にも取り組んでいます。地すべりが発生し、工事のおくれを大変心配しています。予定どおり完成できるのか、お聞きします。
 また、高野山開創1200年には、高野山に多くの観光客が訪れます。紀の川左岸広域農道という名称ではなく、観光客が興味を引く、その地域を連想させれるネーミングを考える必要があると思いますが、県土整備部長の御意見をお聞きします。
○副議長(花田健吉君) ただいまの平木哲朗君の質問に対する答弁を求めます。
 知事仁坂吉伸君。
  〔仁坂吉伸君、登壇〕
○知事(仁坂吉伸君) 国道371号は、和歌山県北東部と大阪府南部を連絡する府県間道路でありまして、京奈和自動車道と一体となって世界遺産高野山を中心とした広域的な観光ルートを形成するとともに、紀北橋本エコヒルズなどへの企業誘致や、地場産業、農林水産業の振興に大きく寄与する道路であります。
 国道371号の府県間部を含めた大阪府側の整備については、これまでも松井知事を初め歴代の大阪府知事に直接強く働きかけてきたところでありますが、このたび事業化に向けて取り組むことで合意し、府県それぞれの事業を1つの整備計画として、既に社会資本整備総合交付金事業の要望を行っているところであり、平成27年度からトンネル本体に着工したいと考えております。このトンネル工事については、和歌山県側が大阪府から委託を受けて両方の部分をやるということでございます。
 今後、県としては、新紀見トンネルの早期整備に向けて、必要な予算確保を大阪府と一緒に国に働きかけるとともに、大阪府側の残された区間の整備が促進されるように、機会があるごとに強く働きかけていきたいと思っております。
 考えてみますと、大阪府の考えについては、いろいろと言いたいことがたくさんあります。大阪府が東京に伍して双極構造の1つとなるためには、東京をちょっと観察して、欠けたるところはやっぱり補っていかなきゃいけない。例えば東京において、都県間道路において、東京側が不整備で向こうへ行けないと、聞いたことがありません。その結果、発展がとまっているというのも聞いたことがありません。しかし、残念ながら、大阪と和歌山の現状、あるいは大阪と奈良の現状は、皆さん御承知のとおりであります。
 立場が立場でなければ、もうちょっと違う口調で言いたいのでありますが、立場が立場でございますので、大阪府に機会があるごとに強く、大阪府の工事もやったらどうでしょうかというふうに働きかけてまいりたいと思っております。
○副議長(花田健吉君) 県土整備部長石原康弘君。
  〔石原康弘君、登壇〕
○県土整備部長(石原康弘君) 国道371号仮称・新紀見トンネルの整備につきましては、今ほど知事のほうからもお話ししていただきましたが、和歌山県側から府県境をまたいで一連で施工することを予定しており、平成27年度に本体着工できるよう、今後、府県間の費用負担や役割を定めた基本協定を結ぶとともに、平成26年度には調査設計を行いたいと考えております。
 次に、和歌山県側の橋本バイパスの地元御幸辻区からの要望につきましては、現在、県、市、地元自治会役員等による3者会議を組織して協議を行っているところであり、これまでも平成25年10月30日、11月8日及び11月28日の計3回開催しております。この会議で、幾つかの要望項目につきましては御了解を得て、残る項目につきましては現在協議を進めており、今後とも十分な説明、協議を行ってまいります。
 また、橋本バイパスの工事の状況ですが、御幸辻から京奈和自動車道橋本インターチェンジ間の1.7キロメートルは4車線で、三石台から御幸辻間の延長1.3キロメートルは暫定2車線で整備を進めております。既に本体工事を概成し、現在、排水工及び縁石工等の工事を進めているところで、今年度末の完成に向け、鋭意努力してまいります。
 次に、紀の川左岸広域農道は、橋本市清水からかつらぎ町西渋田までの全長18キロの農道であり、橋本市西畑地内において、本年3月に地すべりが発生しました。県としましては、すぐさま地すべり調査に着手し、応急的な押さえ盛り土を実施しました。その後、水抜きボーリングを行い、8月から鋼管ぐいの対策工事を実施しており、今年度末に完了する予定です。
 工事は、安全確保のために地すべり観測を行いながら進めており、現在、地すべりの動きは認められておりません。加えて、隣接した工区での道路工事につきましても、地質状況等を詳細に調査、確認し、工法を検討した上で、地元関係者への説明会を12月20日に予定しております。
 次に、当該農道のうち、橋本市清水から九度山町間の延長約5キロメートルにつきましては、平成27年3月末の開通を目指して工事を進めているところです。
 また、ネーミングにつきましては、地域活性化につながるよう、関係市町及び関係団体と十分協議して決定したいと考えております。
○副議長(花田健吉君) 平木哲朗君。
  〔平木哲朗君、登壇〕
○平木哲朗君 はい、ありがとうございました。
 本当に間際に来ていろいろな問題が起こっておりますので、ぜひ丁寧な対応をお願いしたいと思います。そして、ぜひそこの道を走りたいなあという、特に左岸農道についてはネーミングをしていただいて、そこへ少しでも観光客が誘致できるようにお願いをしたいと思います。
 次に行かしていただきます。
 次に、紀の川本川における土砂のしゅんせつと樹木、竹の伐採についてお聞きします。
 国道24号や河南道路を車で走っていると、川の中に樹木や竹が生い茂り、河床が上がってきている風景が確認されます。橋本市でも、一昨年の台風12号、ことしの台風18号でも同じ地域で被害が起こっています。住民の皆さんも、台風や大雨が降るたびに心配をされています。
 11月には、市長、議長、市議会の有志の皆さんと和歌山河川国道事務所を訪問し、土砂のしゅんせつと樹木、竹の伐採をお願いに行ってきました。平成26年、元気な和歌山の実現に向けて、新政策と予算の編成方針の安心・安全の政策の中にも、「紀の川水系をはじめとする河川流域の総合的な洪水対策を推進するため、河川改修や国営総合農地防災事業を実施」とあります。紀の川本川でも、下流堰から工事が進められているのは認識をしています。しかし、そんなに長く待てないのが住民の思いであり、少しでも改善されることを望んでいます。紀の川本川における土砂のしゅんせつと樹木、竹の伐採について、今後の取り組みをお聞きします。
○副議長(花田健吉君) 県土整備部長。
  〔石原康弘君、登壇〕
○県土整備部長(石原康弘君) 紀の川本川につきましては、国土交通省が昨年12月に策定した紀の川水系河川整備計画に基づき、目標とする戦後最大洪水に対して流下能力の不足する狭窄部等の対策を下流から順次実施することとしております。
 一方で、抜本的な治水対策には時間が要することから、紀伊半島大水害を踏まえ、緊急的に対策が必要な箇所について、国土交通省は掘削、伐採を実施しており、橋本市の南馬場地内では、昨年に引き続き、今年度も緊急的に約3万6000立方メートルの河道掘削を実施しております。
 また、県としましては、内水被害軽減を図るため、伊都振興局管内に排水ポンプ車を配備するとともに、内水対策事業の採択要件緩和を国土交通省に要望しているところです。
 今後とも、下流からの抜本的な整備の推進を図るとともに、緊急的な対策が必要な箇所の河道掘削や樹木伐採などについても実施するよう、国土交通省に働きかけてまいります。
○副議長(花田健吉君) 平木哲朗君。
  〔平木哲朗君、登壇〕
○平木哲朗君 よろしくお願いしたいと思います。住民が恐怖に感じるという状況が毎年続いていくというのは非常にいいことではありませんので、早急な対応をお願いしたいと思います。
 次に、地場産業・観光の振興についてお聞きします。
 地場産業を支える企業の減少について商工観光労働部長にお聞きをします。
 例えば、地場産業であるパイル織物が製品として出荷できるためには、染色などの周辺企業が不可欠です。しかし、これまでパイル織物産業の一環として高野口周辺に集積していた染色工場については、後継者がいないために廃業が相次いでいます。紀北染色協同組合には、10年前の平成15年には17社が加盟していましたが、現在では5社となっています。地元に染色工場がなくなれば、パイル織物企業は、発注するロットを減らすか、あるいはコストをかけて他地域の業者に発注しなくてはなりません。また、地元の染色工場だから対応できたパイル織物企業からのきめ細かな注文や高度な技術への対応が、染色工場の廃業によってなくなってしまうと、せっかく持っているパイル織物企業のすぐれた技術も、製品にも生かすことができない状況が生まれています。
 こういった地場産業を支える企業の減少は、地場産業そのものの将来にとって大きな課題だと考えますが、県としてこの問題にどう取り組んでいくのかをお聞きします。
 次に、地場産業の1つである紀州へら竿の振興についてお聞きします。
 本年3月、紀州へら竿が国の伝統的工芸品に指定されました。また、11月には、伝統的工芸品全国大会が本県で初めて開催され、紀州へら竿等を全国に向けて発信することができました。紀州へら竿の産地は、今までにない盛り上がりとともに、今後の期待を抱いているところです。
 紀州へら竿については、現在、国指定に伴う振興計画に基づいた後継者を育成する取り組みが始まっており、大変喜ばしいことであると思います。しかしながら、後継者が育っても、自己資金不足等により、つくったものがすぐに売れないなど次の製品につながらず、結果、産業としては衰退してしまうのではないかと危機感を抱いています。
 へらざおの市場規模は容易には拡大しないと考えられることから、新商品の開発により、新たな市場を開拓していくことが私は重要であると考えます。新商品開発の補助金を活用して取り組んでいる事例もありますが、このような状況の中、紀州へら竿の振興のため、県としてどのような取り組みをされるのか、商工観光労働部長にお聞きします。
 次に、観光も地元の経済を潤す大きな産業であります。和歌山県の観光というと、どうしても白浜や熊野などの紀南地域のイメージが強くなりますが、紀北地域にも世界遺産高野山を初め、根来寺、粉河寺、丹生都比売神社、慈尊院、隅田八幡神社など歴史ある社寺、それに戦国武将真田昌幸・幸村親子が隠棲した九度山、また白浜のパンダにも負けない人気のある和歌山電鐵貴志駅のたま駅長、そして特産品では全国有数の産地である桃、柿などの果樹といった観光資源がたくさんあります。
 ただ、高野山やたま駅長の全国的な知名度に比べて、ほとんどの観光資源の知名度は低く、単独では情報発信力やお客様の訪問の動機づけに弱く、その魅力ほどお客様に来ていただいていないと思っています。
 平成26年には世界遺産10周年、平成27年には高野山が空海によって開かれた1200年というような、高野山がクローズアップされる機会があり、既に県では、これらに向けて多くのお客様を高野山に呼び込むための準備をしていると思います。高野山に来られるお客様をそこだけで帰してしまうのではいかにももったいなく、先ほどの社寺など観光資源に誘導し、地域での周遊と滞在、そして消費を促すべきだと考えます。
 和歌山市内と高野山の宿坊を除き、多くのお客様を受け入れる宿泊施設がないと言われる紀北地域においても、高野山、国体、それにビジネスのお客様を見越して、来年4月、橋本市にホテルルートイン橋本が開業を予定しております。
 つまり、こういった宿泊施設と周辺の観光素材を線で結ぶような施策が必要と考えますが、紀北地方の今後の観光施策について商工観光労働部長にお聞きします。
○副議長(花田健吉君) 商工観光労働部長藤本陽司君。
  〔藤本陽司君、登壇〕
○商工観光労働部長(藤本陽司君) まず、地場産業の振興についてでございます。
 本県の地場産業は高い技術力を持っていますが、下請として他社からの受注に頼っている場合が多く、海外からの低価格製品の流入や生活様式、消費構造の変化などにより、厳しい状況に置かれています。
 その結果、例えば、高野口のパイル織物を支える染色や縫製など、地場産業には欠かせない企業もより一層厳しい状況に置かれていると認識しております。
 こういった状況を改善するためには、下請という他社からの受注に依存するのではなく、みずから企画提案し、新たな製品を開発していくことも重要です。パイル織物の企業の中には、その高い技術力を生かし、液晶パネルの研磨用クロスやコピー機などで用いられる電子写真用ブラシ等、新しい分野に取り組んでいる企業も多数ございます。
 県では、こういった新たな取り組みを支援するため、企画力やデザイン力など、自社の弱い部分を外部人材で補いながら、技術、経験、ネットワーク等の強みを生かして行う新商品の開発から販路開拓までを最長3年間一貫して支援するわかやま地場産業ブランド力強化支援事業や、地域資源を生かした新商品の開発を支援するわかやま中小企業元気ファンド、先端的な分野での商品開発のための技術を確立する先駆的産業技術研究開発支援事業など、企業のさまざまな目的に応じて活用いただける支援策を設けています。
 また、ものづくり中小企業・小規模事業者試作開発等支援補助金など、国の施策につきましても、産業別担当者などを通じ、それぞれの企業に適した施策が活用できるよう周知に努めているところでございます。
 地場産業の中心となる企業に活力が生まれてくれば、それが関連企業にも波及していくことから、まずは新たな取り組みにチャレンジする企業の成長を後押しする政策にしっかりと取り組み、地場産業全体の活性化につなげてまいりたいと考えております。
 次に、紀州へら竿の振興についてでございます。
 ことし平成25年は、本県の伝統工芸品産業にとって非常に意義深い年でありました。まず、3月の紀州へら竿の経済産業大臣の指定は、本県において、紀州漆器、紀州箪笥に続く、実に26年ぶりの指定であり、また、11月に本県において初めて開催した伝統的工芸品月間国民会議全国大会には、県内外から1万5000人を超える多くの方に御来場いただき、本県の誇る伝統工芸品を広くPRすることができました。
 御質問の紀州へら竿を初めとする伝統工芸品産業の振興のためには、後継者の育成、新商品の開発、販路開拓という3つの面からの支援が重要であると考えています。
 大臣指定を受けた紀州へら竿については、国の支援を受けるための振興計画が7月に認定され、先般、多くのマスコミに取り上げられた後継者育成所「匠工房」の開設等、既に振興計画に基づいた事業が始まっております。また、従前より設けている県の支援策、後継者育成補助制度を現在も活用いただいており、後継者育成のための国、県双方の支援策が有効に生かされているところです。
 また、新商品の開発や販路開拓については、各種の補助制度や融資制度等を組み合わせ、活用いただくことで、それらの一助になると考えています。県内には、伝統的な抄造技術を用いた自動車のエンジン用歯車の開発に県が支援を行った実績があり、伝統工芸の技法を現代技術に適用する可能性を開いた事例として注目されています。
 今後も、こういった取り組みを積極的に支援していくとともに、国、市町村等と連携を図りながら、なお一層、県内の伝統工芸品産業の振興を図ってまいります。
 次に、紀北地域の観光振興についてでございます。
 紀北地域の観光振興につきましては、平成26年の世界遺産登録10周年を契機とした和歌山デスティネーションキャンペーンや、平成27年の高野山開創1200年を控え、現在、おもてなしや周遊観光のシステムづくりなどの受け地整備を地域や交通機関と協働で進めているところです。
 その取り組みの一環として、高野山を含む紀北地方の12社寺が中心となって、JR西日本、和歌山電鐵、南海電鉄、県関係市町村で協議会を組織し、ことし9月14日から12月13日までの期間で「いのりとみのりの旅」和歌山紀北キャンペーンを実施しております。このキャンペーンは、ことしで3年目となりますが、和歌山市から高野山までの紀北地方の社寺を中心に周遊を促進する内容となっており、特別企画の実施や来訪特典の付与に加えて、期間中の臨時アクセスバスの運行や協賛飲食店の情報提供などの要素も取り入れております。
 県では、来年の和歌山デスティネーションキャンペーン、再来年の高野山開創1200年においては、このキャンペーンにおける取り組みを軸にして内容の充実を図るとともに、周辺の宿泊施設、観光施設や体験プログラム、ウオーキング、地域特産品の購入などを合わせた周遊ルートを情報発信し、紀北地域への誘客と滞在を促進してまいります。
○副議長(花田健吉君) 平木哲朗君。
  〔平木哲朗君、登壇〕
○平木哲朗君 はい、ありがとうございます。
 まず、ここのところで本当は質問したかったことが1つありまして、公共施設に地場産品を使ってほしいなあという思いを非常に強く持っておりまして、これどこに聞いたら──どこが担当になるのかよくわからなかったんで、今回ちょっと要望としてお伝えしたいなと思ってます。
 本県の地場産業では、毛布やカーテン、じゅうたん等の繊維製品から、椅子や机といった家具を初め、さまざまな製品がつくられています。一方、県では、業務を行う上で、庁舎内の備品や消耗品など、年間かなりの予算を使って調達をしています。例えば、災害時に備え、県でも備蓄用毛布を保管していると思いますが、備蓄用毛布として活用できるすぐれた製品を県内で製造することもできると思います。価格面で高くなると思われるかもしれませんが、一般的な価格でつくる技術も持っているので、そんなに割高にはならないのかなあと思っています。
 そこで、県がみずから物品を購入する場合、県内で製造された製品を率先して購入していく取り組みが必要ではないでしょうか。そうすると、地場産業の製造が下支えされ、雇用の維持、安定につながっていくと思いますし、県外への販路拡大にもつながると弾みがつくと思います。予算の適正な執行ということには配慮しつつも、ぜひ県内で製造された製品を活用していくための取り組み方針や調達方法を御検討いただきたく、これは要望としますが、知事、よろしくお願いしたいと思います。
 次に、紀州へら竿につきましては、先日もちょっと製竿組合の方とお話ししたんですけども、今、問屋さんでも、へらざおを取り扱ってくれる問屋さんが減ってきてる。韓国でも減ってきてるというような状況の中で、非常に厳しい現状があります。そして、国の補助金というのも二分一、三分一のものが多く、そして立て払いをせなあかんということで、1つの製竿組合が事業を行うには非常に重過ぎるというような問題もあります。そういう面を含めて、一度もっと県、市で製竿組合と協議をしていただいて、もっと事業がしやすくなるような仕組みを考えていただきたいと思います。
 これは、原材料の問題なんですけども、実は、高野竹が枯れ始めているというような現象が全国で起きています。これについてはぜひ調査をしていただいて、早急な対応をお願いしたいと思います。よろしくお願いをしたいと思います。
 そして、紀北地区に多くの観光客が来ていただくことが私たちにとっても大きなメリットになります。橋本市を売り出すという部分でも非常に大事になりますので、ぜひこれを成功させたいと思いますので、御協力のほどお願いをします。
 次に移ります。
 次に、合併団体における財政運営についてということで、合併特例終了後の合併団体の財政運営についてお聞きをします。
 合併算定がえ制度は、合併前の団体が存続するものとして算定した額を経過的に10年間保証し、その後の5年間で段階的に削減されます。みなべ町では平成27年度から、他の団体では平成28年度から段階的に削減されます。
 合併団体では、職員数の削減、公共施設の統廃合等、合併算定がえの終了を見据え、行財政改革に取り組んできました。しかし、広域化による市街地、集落の点在化に伴う制度設計時に想定していなかった新たな財政需要が発生しており、適切な交付税措置が必要と考えます。
 次の2点について質問します。
 合併団体の合併算定がえ終了による地方交付税の減少額と影響及び県の対応についてお聞きします。
 合併団体に対する今後の支援の取り組みについてお聞きします。
 旧市、旧町の一体性がまだ達成されていないと思います。合併してよかったという声も余り聞こえてきません。地域が一体となれるようなソフト面の支援も必要ではないかと考えます。総務部長の御見解をお聞きします。
○副議長(花田健吉君) 総務部長市川靖之君。
  〔市川靖之君、登壇〕
○総務部長(市川靖之君) まず、合併団体の合併算定がえ終了による地方交付税の減少額と影響及び県の対応についてであります。
 本県の合併団体における合併算定がえと通常算定との地方交付税の差額は、平成25年度算定に基づきますと約121億円と、標準財政規模の約9.5%に相当する額となります。
 合併算定がえの終了につきましては、合併による経費削減効果によるものでありますが、一方で、支所や消防署等の維持に係る経費など、合併による面積の拡大、集落の点在化等に伴って、議員御指摘のとおり、制度設計時には想定されていなかった財政需要が生じているところであります。
 こうした財政需要につきましては、適切に交付税措置がなされる必要があると考えており、県では、合併団体からの意見を取りまとめ、国に対しまして交付税算定の見直しを行うよう提案し、現在、国において制度改正が検討されているところであります。
 県としましては、国の制度改正の動向を注視するとともに、国に対しまして、引き続き合併団体の行政需要に対し、適切な財政上の措置が講じられるよう働きかけてまいります。
 次に、地域が一体となれるようなソフト面での支援についてでございます。
 合併団体におきましては、合併に際して策定した市町村建設計画に基づき合併後のまちづくりに取り組んでおり、道路整備やコミュニティーバスの運行など、こういった基盤整備のほか、旧市町村の住民の交流を促すための地域イベントの開催など、地域の実情に応じて施策が実施され、一体的なまちづくりが進められておるところでございます。
 これらの施策の実施のため、県としましても、市町村合併支援特例交付金の交付などを通じまして支援を行ってきたところでございます。
 議員から御指摘のありました地域の一体感や合併メリットの実感、こういったものにつきましては継続的な取り組みが必要であると考えられ、そのための財源として合併特例債による基金の積み立てが認められており、今後も県としましては、基金の活用を含めて、合併団体の取り組みに対する助言を行ってまいります。
○副議長(花田健吉君) 平木哲朗君。
  〔平木哲朗君、登壇〕
○平木哲朗君 はい、ありがとうございます。
 ただ、消費税が来年から5%から8%に上がって、地方消費税の税収は上がりますが、地方交付税も減るということで、あんまりプラスにはならんと思うんです。
 逆に不交付団体というのは、その分、収入がふえますから、要は都市と地方の格差がさらに広がるというような状況にもなってくると思いますんで、今、東京都や愛知県、大都市から召し上げているお金をやっぱり引き続き、また同じような形でこういう地方に入れていただいて、地方の財源を確保するということにぜひ取り組んでいただきたいと思います。また、国とも連携をしながらお願いをしたいと思いますので、知事、よろしくお願いをします。
 次に、和歌山県におけるPM2.5対策についてお聞きします。
 これは、私も、来月から花粉症が始まりますが、花粉症に黄砂にPM2.5となったら、どうなるんかなという不安を非常に感じています。
 PM2.5という言葉を初めて聞いたのは、ことしの2月ごろだったかと思いますが、中国では、石炭や化石燃料による暖房、自動車排気ガス、工場からのばい煙など、複合的要素により発生する非常に粒の小さいすすなどの大気汚染物質の影響で、北京などの大都市では空がかすんで前がよく見えない状況で、市民は皆マスクをしている状況です。その粒の非常に小さい微小粒子状物質をPM2.5といい、その粒の小ささが影響して人間の肺や気管支など呼吸器に悪影響を及ぼすこと、またそれが偏西風に乗って黄砂などとともに日本に飛来してくるということでした。
 ことしの3月ごろ、環境省が国民に注意喚起をするための暫定指針値を大急ぎでつくって、各都道府県もそれに従った指針値をつくったと報道がありましたが、日本の一部地域でも、PM2.5の濃度がその指針値を超えたとも聞いております。その後、夏になって以降、しばらくPM2.5対策については騒がれなくなったと思ってました。
 今また、中国では石炭による暖房を使う時期になって、北京や上海では、青空が見えないどころか、10メートル先もよく見えない、市民もマスクをして、車は昼間でもライトをつけている、学校は臨時休校になり、市民の中にも、せきがとまらないと病院に駆け込む人もふえていると報道されています。
 暖房のため化石燃料の使用が急増し、また冬から春にかけて偏西風が強くなって黄砂が飛来する時期が近づいてくると、日本も対岸の出来事と言っていられないのではないでしょうか。つい先日も、韓国のソウルや日本の福岡でも、PM2.5の影響で白いもやがかかった状態であると報道されております。ということは、中国のPM2.5の影響が次第次第に東に進んでいるということのあらわれでもあり、和歌山県において、じゃ大丈夫なのかと、不安を感じる県民の方も多いと思います。こうした状況から、県において、きちんとPM2.5の濃度を測定して、県民に情報を提供し、県民の健康を守らなければならないと思います。
 そこで、環境生活部長に質問ですが、まず、和歌山県においてPM2.5の監視測定局はどの地域にどれだけ設置されているのか、また、その測定局におけるPM2.5の濃度の状況はどうなっているのか、お答えください。
○副議長(花田健吉君) 環境生活部長塩崎 望君。
  〔塩崎 望君、登壇〕
○環境生活部長(塩崎 望君) 大気汚染物質PM2.5の監視体制につきましては、県が橋本市、海南市及び田辺市の3カ所で、中核市である和歌山市が市内6カ所で測定を実施しているところです。
 これまで、県内のPM2.5の状況は、環境省が示す注意喚起に係る暫定指針値である1日の平均値、大気1立方メートル当たり70マイクログラムを超過したことはありません。
 なお、先月、環境省において、注意喚起に係る暫定的な指針の運用方法の見直しが行われ、注意喚起を実施するタイミングが、これまでの朝1回から朝と昼の2回に変更されました。これは、1日の平均濃度の予測精度向上を図るもので、本県におきましても12月1日から対応を開始しております。
○副議長(花田健吉君) 平木哲朗君。
  〔平木哲朗君、登壇〕
○平木哲朗君 ありがとうございます。
 県としては海南市、橋本市、田辺市に測定局を設置し、また中核市である和歌山市も独自の測定局を設置しており、測定しているPM2.5の濃度については暫定指針値を超えたことがないというのは理解できました。
 しかし、中国の深刻な大気汚染の状況を見ると、今後、化石燃料の使用がさらに増加し、偏西風が強くなってくると、和歌山県においても、いつその指針値を超えないとも限らないのではないでしょうか。
 先ほど、PM2.5の測定局は、和歌山市、海南市、橋本市、田辺市の4市にしか設置していないという答弁でしたが、重化学工業から発生する窒素酸化物や硫黄酸化物など、従来型の大気汚染物質であれば、工場が集中している周辺だけでもいいという考え方はあろうと思うんですが、PM2.5のように大陸から海を越えて飛来する大気汚染物質の場合は、いまだ未設置の地域にも測定局を設置して、県内を網羅する形できめ細かく監視して住民に情報提供をしていかなければならないのではないでしょうか。
 そこで、今後のPM2.5の測定局の整備について、どのような方針なのか、環境生活部長にお聞きします。
 あわせて、住民に対する測定データの情報提供についてですが、環境省のホームページでも公表されてるようですが、全国単位の表示であり、なかなか一般の県民にはわかりにくいのではないでしょうか。県のホームページでわかりやすく公表するとともに、指針を超える場合は住民に的確に注意喚起して、被害を防ぐ行動をとってもらう工夫が必要かと思います。そういったことを踏まえて、住民への効果的な情報提供の方法についても環境生活部長にあわせてお尋ねします。
○副議長(花田健吉君) 環境生活部長。
  〔塩崎 望君、登壇〕
○環境生活部長(塩崎 望君) 県では、平成26年度新政策の中に、「大気中の微小粒子状物質PM2.5の常時監視体制を強化し、測定結果をわかりやすく公表」という政策を掲げております。
 今後、その具体化に向け検討を進め、県内を網羅する形でのPM2.5測定局の設置や、測定データを日ごろからわかりやすくお知らせできるよう大気汚染常時監視システムの改良にも取り組み、県民の大気汚染に対する不安解消につなげられるよう取り組んでまいりたいと考えております。
 なお、PM2.5の濃度が上昇し、注意喚起を要する事態となった場合には、ホームページ上での情報提供に加え、テレビ、ラジオ、防災わかやまメール、さらには市町村や関係団体を通じるなど、さまざまな手段を用いて、広く県民に対し迅速かつ確実に情報を伝え、外出を控えるなどの自己防衛に努めていただくよう呼びかけてまいります。
○副議長(花田健吉君) 平木哲朗君。
  〔平木哲朗君、登壇〕
○平木哲朗君 最初にも言いましたように、私も花粉症で苦しんでる1人でありますし、やっぱり呼吸器とか、赤ちゃんであるとか、高齢者の方にも非常に大きな影響を与える。私も、花粉症で鼻が詰まり、喉がかゆくなり、声が出なくなり、目がしょぼしょぼするという経験をずうっと──これは来月から始まりますが、これは本当に苦しい、つらい。なってみないとわからないもんでありますので、さらにPM2.5によってその被害が拡大することのないように十分注意喚起に努めていただきたいと思います。
 これで、最後の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)
○副議長(花田健吉君) 以上で、平木哲朗君の質問が終了いたしました。
 これで、本日の質疑及び一般質問を終わります。
 明日も定刻より会議を開き、質疑及び一般質問を続行いたします。
 本日は、これをもって散会いたします。
  午後2時42分散会

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