平成25年9月 和歌山県議会定例会会議録 第4号(吉井和視議員の質疑及び一般質問)


平成25年9月 和歌山県議会定例会会議録

第4号(吉井和視議員の質疑及び一般質問)


汎用性を考慮してJIS第1・2水準文字の範囲で表示しているため、会議録正本とは一部表記の異なるものがあります。

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 質疑及び一般質問を続行いたします。
 吉井和視君。
  〔吉井和視君、登壇〕(拍手)
○吉井和視君 皆さん、こんにちは。
 きょうは、本日最後の質問に立たせていただきます。きょうはもう一括して、ここで全ての質問についてやらしていただきます。
 まず、森林対策ということで、きょうは林業活性化、このこと1本に質問をさしていただきたいと思います。
 よく昔から「山は泣いてる」という言葉を聞いたことがあると思います。そのとおり、山は今本当に、泣いてるどころか、危篤の状態に、瀕死の状態になっておるわけであります。この間の18号台風のときにも、あのぐらいの──あのぐらいと言っては申しわけないけども──雨で川が激流を運んで被害寸前のところまでいったわけであります。
 そういう中で、山の保水能力を高めるとか、そういうことをするために、今一生懸命、間伐とか、そういうことをやらなきゃいけないということでやってるわけなんですけども、そういう中で、とにかく林業の経営が成り立たないことが、この問題が解決されないということの一番の問題であろうかと思います。
 それで、国も森林を何とかしなけりゃいけないということで、平成13年に40年ぶりに、林業基本法という名前であったわけなんですけども、それを森林・林業基本法というものに改正したわけであります。
 ここで、1つだけ私は皆さん方に紹介したいというよりも、顕彰したいことがあるわけなんですけども、それは日高郡選出の故木下秀男議員であるわけなんですけども、この方が、いわゆる全国の林業活性化議員連盟の会長をその当時やっておりました。ちょうど国会が山場で、もう参議院の期間が過ぎたらこの法案も継続審議になって廃案になるというおそれのあったときに、木下秀男議員が林業会館に陣取って、国会議員、主に議院運営委員会、あるいはまた国対委員会、そしてまた森林関係議会議員、そういった方々に全国の森林議連を通じて要請活動を行って、ようやく国会ぎりぎりでこの林業改正ができたわけであります。
 そのときにちょうど6月議会があって、6月にそういう法案が通って、この議会が終わったら一度みんなでお礼に行こうやないかと、ちょうど参議院選挙もやっておったんで、参議院選挙が終わったら行こうかというときで、この改正がされて10日後に不慮の事故で木下秀男議員が御逝去されたということであります。そういう思い出があるわけなんですけども、とにかくそういう会期ぎりぎりで森林・林業基本法というものができたわけであります。
 それは、なぜできたかといいますと、今までの林業基本法というのは、林業関係者、それとか森林の増産とか、森林従事者の所得倍増とか所得向上とか、そういうことを考えた法律であったわけなんですけども、それではいけないと。それでは森林を守っていくことができない。森林の多面的機能──保水機能とか環境、二酸化炭素の吸収、ダム機能とか、お金に換算すれば和歌山県では2兆円で全国では200兆円にも相当するような、そういうふうな機能を何とか守っていかなきゃいけないということで改正されたわけであります。
 国でも、それ以後、いろんな取り組みがなされてきました。そして、地方においても森林税という形で大きな国民運動が起こったことは、皆さんも御承知のことだと思います。我が和歌山県でも、議員立法による紀の国森づくり税が創設できました。この紀の国森づくり税についての思い出もあるわけなんですけども、普通であれば地方議員、我々県会議員はこういった税金には賛成しかねる、反対するというのが議員としての1つの方向かもしれませんけども、我が和歌山県議会は、地方自治体の二元代表制の1つである議会が税についても政策の1つとして県民隅々まで語りかけ、そしてこの税をつくったということについては画期的な出来事であろうし、和歌山県議会の大きな改革であったんではないかと、私はそういうふうに思います。
 そういうことでこの森づくり税ができて、この前の議会でも、また5年延長したわけであります。そういうことで、地方も一生懸命この森林整備あるいはまた林業活性化ということについて大きな役割を果たしてきたというふうに思います。
 そこで、林業活性化にはやっぱり木材の利用が一番大事なわけであります。その木材の利用は、民間の住宅とか、いろんなところで使われるわけでありますけれども、一番我々が取り組まなきゃいけないことは、公共建築、そして公共土木であります。県においても、国においてもいろんな法律、例えば国については、公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律とか、そしてまた、それを受けて和歌山県では和歌山県木材利用方針ができております。それで、公共建築等、一生懸命努力されておるわけでありますけれども、私は今回、土木工事に関して質問をさしていただきたいと、そんなに思います。
 県土の70%以上が森林という全国有数の森林県である和歌山県であるわけでありますけれども、少し公共事業における木材の使用量が少ないようです。そういうふうに私は思います。これは、どう考えてみても、やっぱり和歌山県のトップである仁坂知事が大きな決断、一大方針を決定して、覚悟してこの政策に取り組まなきゃいけないと、私はそのように思うので、知事の今後の方針を、決意をここでお聞きしたいなと、そんなに思います。
 そして、あとの具体的なことについては関係部長に質問さしていただきます。
 この間の6月議会において、谷洋一議員の質問に対して県土整備部長は、間伐材の利用促進のための木材活用マニュアルを整備するということを答弁しておりますけれども、これはどうなっておるのかと。1日のおくれは取り返しのつかないような事態を招くわけでありますので、早急にこれをつくっていただきたい。間伐材を重点的に利用促進できる工種、工法についても推進し、中でも和歌山県の人が考えた県産品の先進的な新工法をもっと本気で支援できないのかと、そういうことをお聞かせ願いたい。
 そしてまた、木材を使用することが可能な施設、例えばガードレール、のり面とか、そして河川の護岸工事とか、そういったものについて、私はやっぱり県がこの施設については何%使いますよという、そういう数値目標を掲げることが非常に大事であろうかと思います。そうすることによって、森林組合とか、木材を供給できる側も準備ができると思うんです。そしてまた、私はそのことが大きな県の意気込みということで県民が賛同するんではないかと、そういうふうに思います。
 そして、この項の最後に、今、県庁の中で各部横断的な木の国プロジェクト推進会議というものがあると聞いております。そこで木材使用について検討しているようでありますけれども、私は、本庁だけではなくして出先機関も含めて、徹底的な木材の利用促進と間伐材の新工法、そういったものについて協議してほしいと。そして、その推進会議の強化方針、これから木材利用促進のために本気でやるにはどうするんかという方針について農林水産部長にお聞かせ願いたいと、そのように思います。
 次に、防災・減災等に資する国土強靱化法案についてお聞かせ願いたいと思います。
 東日本の大災害から、我々の二階代議士が自民党の国土強靱化調査会長ということになって、一生懸命この問題に取り組んで、昨年の衆議院選挙前にも国土強靱化法案というものを国会に議員立法で上げたわけであります。
 その法案を私も読んでみたんですけども、大変意気込みのある、本当に国土の多極化、そしてまた忘れかけておった均衡ある国土の発展とか農林漁村の振興、そういった本当に我々地方の者が期待する全てを網羅したような法案であったんですけれども、残念ながら衆議院解散で廃案になったわけなんですけども。
 それで、新たに防災・減災等に資する国土強靱化基本法案、これ、公明党さんのニューディール法案と合体して、公明党、自民党で議員立法ということで、今、共同提案をしておるわけなんですけども、こういう共同提案の中で、私は、こういうふうな国土強靱化法案が制定されれば地方が本当に救われるなと、特にこの和歌山県みたいなところは救われるんじゃないかということで非常に喜んでおるわけでありますけれども、そういう国土強靱化の中で、経済もデフレ経済の中から復活できると、そういうことを期待して、とにかく早くこの強靱化法案が完成してほしいなと、そんなに思ってるところであります。この新しい国土強靱化法案を読んでみても、考えようによっては、何でも、どんなことにも対応できる法律でなかろうかと思うわけであります。
 そこで、質問になるわけなんですけれども、地方の課題、そういったものを和歌山県も──この強靱化の法律の中で、地方の意見を聞く、県の意見を聞くということになっておりますので、和歌山の課題、和歌山の必要としている県土づくりにどうかかわっていくのかということを国に対して提言していかなけりゃいけない、私はそういうふうに思うわけであります。
 特に二階法案と言われてるようなこの法案、和歌山県が中心になって呼びかけてやっておるわけですから、当然、和歌山県の知事も全国の知事の中で先頭に立って、中心になって、リーダーシップを持って、この地方の声を反映させる運動を展開していかなきゃいけないと、私はそのように思います。とりあえず、関西広域連合の中で知事がリーダーシップをとって、この国土強靱化計画の基本計画をつくる際にどうあるべきかということを提言していかなけりゃいけないと、そのように思います。
 有効な強靱化にするためにはどうするのかということを、その準備の体制づくりを含めて知事の御所見をお伺いしたいなと、そんなに思います。
 それから、国土強靱化と和歌山県の県土づくりに関連して、最後に質問さしていただきます。
 衆議院の災害対策特別委員会が6月25日に開かれて、二階代議士は、その趣旨説明の中で、大規模災害から国民の命を守るのは政治の大事な使命であると、そういうことを強調して、それからまた、狭い意味の防災対策を乗り越えて産業政策も含めた国家百年の大計に基づく国づくりを行っていくと、その委員会でこの法案の目的を述べました。
 そこで、私なりに考えて、今、有田の中で──私も県会議員になって23年になるわけなんですけども、有田郡を見渡して、本当に政治的な政策が一番必要な象徴的な集落はどこかということを考えてみると、私は、それは湯浅の田地区であると、通称「田村」と言われてる地区ではないかと思うわけであります。
 それで、私はこの田村地区の振興政策について、国土強靱化と結びつけてお聞きしたいなと思います。
 田村という地区は──きょうも湯浅の議長、田村出身の松本議員さんが傍聴にお見えですけども。ああ、町長さんも来ていただいてる。ありがたいことで──世帯数は324世帯、人口は1076人の地区で、平均年齢46歳という比較的若い層がいる年齢構成の村であります。主要な産業はミカン、かんきつ類などの農業が盛んであり、特に高級ミカンで有名な田村みかん──先日、ニューオータニで泊まったんですけども、そこの売店でも売っておったですね、田村みかんのゼリーとか。冬にはミカンも売っておられます。県下で有数なビワの産地でもあるわけであります。
 その田村の産業、ミカンを輸送する運送業者が3社あります。大きい運送業者ですね。それから、シラスの大型加工場が4社。4社とも、相当大きな規模の従業員を抱える会社であります。そしてスレート、瓦の製造業者が1社あるわけであります。それから、100何十件のミカンの共同選果場もあるわけなんですけども、とにかく、これらの会社が地域に大きな貢献をしておるわけであります。
 総額、ちょっと聞いてみたところ、これらの工場や農業収入でどれぐらいの生産高を上げてるかということを聞いたわけなんですけども、松本議長いわく、50億円産業だと。人口1000人のいわゆる小さな部落で50億円、1人頭なら大体500万円。これは日本のGDPよりちょっと高いんではないかと、そんなに思うわけであります。
 そういうことで、とにかく産業は盛ん、ミカンはおいしい、全国一のミカンづくりをしておる田村が抱えてる大きな問題があるわけであります。それは、道路の問題であるわけであります。
 道の問題は、どこの地区へ行っても、どこの地域へ行ってもあるわけでありますけれども、ここは特別で、こういうふうな村──この村全体が山に囲まれて、西側だけ海に面しておるわけなんですけども、隣の地区に行くにも県道が1本であるわけであります。この県道といっても、高波のとき、台風とかそんなときには通行が不可能になって交通が遮断されるわけであります。そういった産業が本当に盛んな地区であるわけでありますけれども、災害というよりも、そういう日常の雨とか風とか、そういったものに至っても非常に敏感に、困難をきわめる村であるわけであります。通勤、通学もそうであります。
 こういうことが地域にとって非常に大きな痛手になっており、もし東南海・南海地震、南海トラフの大きな地震・津波が来れば、田村が全滅になるおそれも考えられることがあるわけであります。これに対応する避難道路、生活道路、産業道路の新設が、この地区にとって命と産業のいわゆる大きな意味での地域強靱化であるわけであります。
 今、田村から吉川地区までの細い町道みたいな、農道みたいなものがあるわけなんですけども、軽四輪も通行できない、そういう危険な道であります。現在の湯浅町の財政能力では、拡幅工事は非常に無理であります。そういった中で、国、県のいわゆる特別な支援なしでは、この地区を大きな災害、大きな津波から防御することが非常に困難であると考えますので、この点について、県、国の支援策について知事の見解をお尋ねいたしたいと思います。
 以上で、第1問を終了さしていただきます。
○副議長(花田健吉君) ただいまの吉井和視君の質問に対する答弁を求めます。
 知事仁坂吉伸君。
  〔仁坂吉伸君、登壇〕
○知事(仁坂吉伸君) 第1の林業の活性化の問題でございますが、本県は、紀州材の産地として古くから名をはせ、林業は地域の基幹産業でありました。しかし、住宅工法の変化とか、あるいは競合する外材製品の台頭等によりまして、木材価格は昭和55年ごろをピークに下落を続けておって、木材生産の停滞などを招いていって、林業は昔日の勢いがありません。これはいかんということを常々思っておりまして、本県林業の復権を図ろうとしているわけですが、それは論理的に考えますと、1つは低コスト林業を推進するということと、もう1つは県産材の需要を拡大するということに尽きるということだと思います。
 このため、特に後者については、ほかにも、例えば集成材の利用の可能性を探るとか、あるいはバイオ利用の促進の可能性を探るとか、特に農業にそれはこれから使えないかとか、そういうこともあるんですけれども、公共事業を含めた県内需要の拡大にも取り組まなきゃいけないというふうに思っております。
 県では、これは法律ですが、公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律に基づきまして、昨年の2月に和歌山県木材利用方針を策定いたしまして、県が整備する低層建築物は原則木造だ、それから公共土木工事においても木材の利用を推進したりするんだということで紀州材の需要拡大に努めてきたところではありますが、しかしながら、議員に御指摘されましたように、全国有数の森林県である和歌山県として、公共土木工事における木材の利用が芳しくないというようなことは、これはいかんということでしっかりと反省をいたしまして、現状を徹底的に分析した上で見直すべきところはきちんと見直して需要の振興を図ってまいりたいと考えております。
 次に、国土強靱化、あるいは防災の関係でございます。
 南海トラフの巨大地震が発生した場合、巨大地震でなくても南海トラフの3連動などなどの大きな地震が発生した場合、広範囲かつ大規模な被害が発生することから、これまでの防災に加え、助かる命を助けるということで減災の視点が大変重要であります。このため、国において進められようとしている国土強靱化の考え方は、まさに時宜を得たものと思います。
 関西広域連合のお話がございましたが、関西広域連合では、私は広域インフラの担当委員でございます。その立場もあって指揮をいたしまして、関西に必要なインフラのあり方について取りまとめて、みんなで協力して進めようというふうな機運を盛り上げております。
 その中で、共通認識を持つために、「広域交通インフラの基本的な考え方」というのをまず取りまとめました。その中では、特に重点として、大規模災害時の緊急輸送道路とか、あるいはリダンダンシーの確保など、大規模地震など自然災害等への備えというものに立脚したネットワークのあり方でなきゃいかんのだというようなことを大きな柱の1つとしております。これをもとにして、基本的な広域ネットワークのあり方、すなわちこれを地図に落としたもの、これを議論しているところでありまして、道路は既に決定して発表をしております。鉄道については検討中でありまして、これに沿ってみんなで努力するということであります。
 このような考え方によりまして、国の平成26年度予算編成等に対して、大規模災害に備えた広域的な視点からのインフラ整備や、あるいは南海トラフ巨大地震対策の総合的推進などを提案したところでありまして、実現に向けて関西広域連合のほうでも引き続き取り組んでまいりたいと思っております。
 また、県独自でも、これはちょっと正直に申し上げますと、関西広域連合よりもより活発に取り組みを行っております。その中で、議員御指摘のとおり、国土強靱化基本計画を作成する際には国に対して本県の意見を述べるということは大変重要なことであると考えます。
 県では、法律に基づく正式な問いかけはこれからなんですけども、あらかじめ言っとかな損だということでありまして、これまでも強靱な県土づくりのための提案を精力的に行ってきました。特に本年5月には、古屋国土強靱化担当大臣とお会いいたしまして国土強靱化について意見交換を行いまして、本県の課題を説明し、そのために、津波が来たときの避難困難地域の高台移転とか、あるいは大規模な避難ビルとか、そういうものの必要性とか、あるいは高速道路のミッシングリンクの解消などをぜひやってくれというようなことを提案したところであります。
 今後、法律が間もなく制定されると思いますけれども、その暁には、さらに全庁的な体制で強靱な県土づくりに取り組んでいきたいと考えております。
 その次に、湯浅町の田村というか、田地区の道路の話であります。
 この地区は、とてもおいしい田村みかんを産するところでありまして、和歌山にとっては宝物みたいなところだというふうに思っております。ただ、道が悪くて、例えばミカンの出荷などに大いに制約となっているということも、自分自身も経験をしております。直れば、この改良が進めば、もっと産業発展のチャンスもあるんだというふうに思います。改良が終わっていないところでございますので、現在、湯浅町田―栖原地区において、新田坂トンネルの工事など、重点的な整備を推進しているところでございます。
 一方、津波ということを考えますと、現在整備している道路は、議員御指摘のように海岸線沿いであります。そうすると、津波の大規模なやつが来ると、その道路が使い物にならなくなる可能性もあるし、避難をするとか、緊急援助物資を送るとか、あるいは救援に行くとかいう点でこれは問題だなあということも容易に想像するところで、これはどうしたもんかというふうに実は思うところであります。
 したがって、御指摘のような内陸をバイパスにしていくような道路が必要かなあというふうに思うわけですが、一方、現状を考えますと、御指摘のようにこれは町道であって、それで、県道の設置基準からすると同じところに2つというのはどうかというような議論があったり、現に工事している県道のほうをどうするかとか、いろいろ難しい問題はあると思います。
 しかし、町とともに真剣に考えて、いずれにしても、どんな形であれ、何らかの形で町に対しては支援をしていかなきゃいかん、そんなふうに思ってる次第であります。
○副議長(花田健吉君) 農林水産部長増谷行紀君。
  〔増谷行紀君、登壇〕
○農林水産部長(増谷行紀君) 林業活性化政策について、木の国プロジェクト推進会議での検討をお答え申し上げます。
 木材の使用目標割合を県が提示することについてですが、副知事、各部長等で構成する木の国プロジェクト推進会議を本年7月に開催し、重点的に木材利用を進める工種の明記に加え、例えば山腹工における柵工であれば、特殊な場合を除き100%木製とするなどの目標割合を設定した間伐材利用推進指針を定めることを決定し、現在、県土整備部と連携しながら今年度中の策定に向けて取り組んでいるところです。
 また、木の国プロジェクト推進会議の機能強化については、策定中の指針の着実な実施に向け、本庁と出先機関が一体となって取り組む体制の強化を目指してまいります。
○副議長(花田健吉君) 県土整備部長尾花正啓君。
  〔尾花正啓君、登壇〕
○県土整備部長(尾花正啓君) 木材の活用マニュアル整備の取り組み状況につきましては、これまで県木材協同組合連合会との意見交換や各発注機関に対し調査を行うなど、木製品の使用実績及び維持管理上の課題の整理に取り組んでまいりました。
 現在、農林水産部とも連携し、公共土木工事の設計施工に活用できるよう具体的な工法、規格、積算方法などの検討を行っており、早期にマニュアルとして取りまとめてまいります。
 また、県産品の新工法支援につきましては、平成22年度より県内建設業界の競争力強化事業として、相談、実験フィールドの提供、開発費用補助を行っており、8件を事業支援対象として選定し、そのうち紀州材を活用したものは4件となっております。当該4件のうち2件については既に商品化されており、うち1件が県産品に登録しており、他の1件については品質証明を得て販路拡大ができるよう技術審査証明の申請を行っているところです。
 県としましては、今後も紀州材を初め県産品の活用が図られるよう、さまざまな形で支援してまいりたいと考えております。
○副議長(花田健吉君) 答弁漏れはありませんか。
  〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○副議長(花田健吉君) 再質問を許します。
 吉井和視君。
  〔吉井和視君、登壇〕
○吉井和視君 木材活性化、林業振興については、知事の強い決意をお伺いしました。覚悟してやっていただきたいなと思います。覚悟というのは悟ったことを覚えるということで、変わらないように、ひとつよろしくお願いいたします。
 それから、田村地区の地域振興策については、町とともに真剣に考えていくということで、非常にありがたいわけです。
 先般も、私は行かなかったんですけども、上山町長、松本議長が二階代議士のところへ行ってこの要望をしてきたということをお聞きしました。二階先生はどう言ったという話を聞いたら、「任しとけ」と、こういう話であったらしいです。二階さんが「任しとけよ」と言ったって、これ、進む問題でありませんので、やっぱり仁坂知事が決断をして特別の支援を──支援する方法はあるわけです。ですから、それをひとつやっていただきたいな。そういうことをお願いして、きょうの質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)
○副議長(花田健吉君) ただいまの発言は要望でありますので、以上で吉井和視君の質問が終了いたしました。
 これで、本日の質疑及び一般質問を終わります。
 明日も定刻より会議を開き、質疑及び一般質問を続行いたします。
 本日は、これをもって散会いたします。
  午後2時22分散会

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