平成24年12月 和歌山県議会定例会会議録 第3号(片桐章浩議員の質疑及び一般質問)


平成24年12月 和歌山県議会定例会会議録

第3号(片桐章浩議員の質疑及び一般質問)


汎用性を考慮してJIS第1・2水準文字の範囲で表示しているため、会議録正本とは一部表記の異なるものがあります。

正しい表記は「人名等の正しい表記」をご覧ください。

 質疑及び一般質問を続行いたします。
 31番片桐章浩君。
  〔片桐章浩君、登壇〕(拍手)
○片桐章浩君 おはようございます。
 議長のお許しをいただきましたので、通告に従いまして、本日は3点の一般質問をさせていただきます。よろしくお願いしたいと思います。
 まず1点目が、紀の国わかやま国体についてでございます。
 3年後に迫ってきたこの紀の国わかやま国体に関して、国体競技のうち14競技16種目、これだけが和歌山市で開催される、こういう予定になっております。
 国体開催によって、スポーツだけではなく、観光や人の交流機会の増加など、和歌山市を活性化するため多くの競技を和歌山市が受け入れてくれてる、これは歓迎すべきことだと思いますし、これから開催が近づくにつれて盛り上がりが出てくる、こういうことも期待したいところであります。
 多くの選手や応援者が会場入りする、和歌山県入りする開催期間中は、予想していないような問題が発生することもあろうかと思いますから、事前準備の段階において不安のないように万全を期してほしいと思い、競技日程と配宿に絞って、今回は、この国体に関して質問をさしていただきます。
 少し不安感を持っているのは、感じているのは、和歌山市内での宿泊の問題であります。
 和歌山市内の宿泊可能施設は50施設、宿泊可能人数は約5000人と想定されているようであります。しかし、これまでの国体開催県の状況やホテル関係者の話などを伺ったところ、提供可能数、収容可能人員の安全サイドを見ると大体約70%ぐらい、宿泊ロスを30%ぐらいということなんですが、想定することも必要なのではないか、こういう意見をいただいております。
 もちろん、施設関係者にとってはお客さん、いわゆるここでいうところの選手とか競技関係者に対して安全で快適なお部屋を提供したい、こういうことを思っていることから、トラブルが発生しないように安全率の高いロス率を見込んでいるというふうには思うわけですが、仮にこのロス率を勘案した場合の和歌山市内における宿泊人数は約3500人と大きく減少することになります。
 宿泊施設が不足している理由として、和歌山県の実行委員会が決めている、こういう一文がございます。競技場から遠隔地を宿舎とする場合でも、競技会場までの所要時間はおおむね60分以内であること、これを確保した配宿を検討していることが1つの要因と思われます。
 競技日程の組み方にもよりますが、和歌山市で開催される競技の中で、宿舎から会場までの移動時間内にホテルの宿泊ができない選手が出てくる、こういう可能性もあるとお聞きしております。
 和歌山市の場合、宿泊施設との兼ね合いから、既に決定している14競技のうち3競技程度は、国体開会式前に競技を行う、こういうことも視野に入れているというふうに聞いておりますが、開会中の競技種目を11種目を前提としたとしても不足するおそれがある、こういうことも言われていると、これは聞いている話なんですが、おそれがあると聞いております。
 競技日程が正式に決定していない段階での推測は非常に難しいわけですが、11日間の中で競技を行うためには、特に選手、大会役員、招待者などの参加人数の多い開会式前後、それから前半日程と後半日程が重複する7日目あたりの日程で宿泊施設が不足するのではないか、こういう不安感が感じられます。
 和歌山市内に数カ所想定されている民間施設を転用施設として利用可能だというふうに考えたとしても、宿泊施設不足はやはり解消されることなく、関西空港エリアまで宿泊可能施設に拡大しても、どうしても宿泊施設が不足すると、こういうふうに思われる状況だと聞いております。
 しかも、これらの宿泊施設の足らないという前提に関しては、選手、監督、役員のみの数字で、応援のために他府県から和歌山市に来てくださる応援者の宿泊を見込んでいない数字がこの数字になっております。
 一方、宿泊施設の不足の対応策の1つとして民泊という話も出ておるわけなんですが、なかなか昨今の状況からすると、民泊の手配、非常に難しいんではないかなというふうに思います。この件に関しては、既に昨日の質疑の中で、知事からも、仮に民泊が確保できたとしても、会場までの移動時間、こういうものを考えると、それなりの人数を受け入れるのは難しいという見解もございましたが、ここもなかなか人数を大きく受け入れることは難しいかというふうに思います。
 そこで、この宿泊に関する前提として、競技日程、この点について最初の質問をさしていただきたいと思います。
 競技は、基本的に会期内で行うことが原則ですが、事情によっては水泳を含めた3競技までは、会期より前に開催することも可能だというふうに聞いております。逆に言えば、水泳を含めた3種目を除いた競技を会期内で実施しなければならないわけです。仮に和歌山市で宿泊施設が不足するとした場合、原則にのっとった3競技以外の競技を会期前の日程に組み込むことを検討する必要もあるかと思います。
 宿泊施設の問題がネックとなり競技日程が確定していない状況があるわけですが、本来であれば、まず競技日程を決めてから、それぞれの日にちの宿泊者数予測を出して、宿泊施設が不足するところはホテルなど配宿ロスを減少させる方向の話し合い、こういったものをする必要があろうかと思います。
 まず、競技日程の決定を先にしなければならないと思いますから、競技日程の決定時期、そしてどこがどのようなプロセスを経て決定するのか、この点に関して国体推進監からまずお答えをいただきたいと思います。
○議長(山下直也君) ただいまの片桐章浩君の質問に対する答弁を求めます。
 国体推進監若宮茂樹君。
  〔若宮茂樹君、登壇〕
○国体推進監(若宮茂樹君) 競技日程の決定時期につきましては、平成19年9月に開催された県準備委員会第1回総会において、平成24年度中に決定するものとして承認されています。
 また、競技日程決定までのプロセスについては、会場地市町村が県競技団体及び中央競技団体の意向のもと競技日程案を作成し、県実行委員会の承認を経て日本体育協会国民体育大会委員会で決定されることとなっており、紀の国わかやま国体の競技日程については、平成25年3月に開催予定の同委員会に報告するための準備を進めております。
○議長(山下直也君) 片桐章浩君。
  〔片桐章浩君、登壇〕
○片桐章浩君 それでは、競技日程は24年度中、具体的に言いましたら平成25年3月までには決定しなければならないということで、残すところ、年末は少し時間がありますが、3カ月程度のところまで来ておりまして、これは早急に、最終決定、日体協まで行くわけですから、事務手続を含めてそろそろ速度を加速させる必要があるのかなというふうに思ってます。この日程が決まらない、決めていかないことには、この後、問題提起をさせていただく宿泊に関しても、なかなか決まっていかないという問題になろうかと思います。
 さて、紀の国わかやま国体におきまして、一般の応援者の話ですが、和歌山市で宿泊することは、競技日程にももちろんよるわけなんですけども、選手、関係者、そういった人を競技会場に近いところを優先させるという原則からすると、和歌山市内に宿泊することは難しい状況があるのではないかというふうに思っております。
 国体に期待する盛り上がり、経済効果、それから応援者による宿泊によるいろんな影響等々考えると、なるべく競技会場に近いところで、応援者も含めて泊まっていただきたいというふうに思ってるわけです。
 そこで、競技日程を関係機関と調整した上で、極力、和歌山市で開催する競技に関しては、和歌山市内で宿泊できるように検討をしてほしいと思います。
 また、これはどうしても無理だというのであれば、県内での宿泊を優先させて、大会への盛り上げと競技終了後の観光誘致などを含めて県内宿泊の誘導を図ってほしいと思いますが、この一般の応援者の宿泊の考え方について国体推進監からお答えをお願いします。
○議長(山下直也君) 国体推進監。
  〔若宮茂樹君、登壇〕
○国体推進監(若宮茂樹君) 応援者等の宿泊についてですが、和歌山市は14競技を実施することから、選手、監督だけでなく多くの応援者が訪れ、大きな経済効果が期待されます。そのため、県内宿泊の空き情報をきめ細やかに提供することや、観光事業者と連携して紀南地域への誘客を図るなど、国体開催の効果を県内にとどめるための取り組みが必要と考えています。
○議長(山下直也君) 片桐章浩君。
  〔片桐章浩君、登壇〕
○片桐章浩君 和歌山市内の宿泊、先ほど言いましたように、キャパの問題でなかなか実際は難しいというところもありまして、調整にも結構手間取ってるというふうなこともわかるわけですが、市内を優先さしつつも県内、それがだめだったら関空エリアというふうな形で、これから調整を進めていただきたいと思います。
 そこで続いて、選手団の宿泊についてなんですが、和歌山市で競技が行われる選手団の宿泊調整、これは開催地である和歌山市が担う、こういうことになっていようかと思います。しかし、宿泊ロス率の見込みによっても違うわけですが、宿泊可能は最低ライン、先ほど言いましたように3500人、最高でも5000人ぐらいということでありますから、開会式、それから大会の中日前後において選手ですら宿泊できなくなる、こういう危険性がやはり先ほど言いましたようにあろうかと思います。
 競技日程を決めた後は、速やかに宿泊調整に向けた取り組みが必要だと思います。どうもこれらの調整が遅延しているように思うわけですが、足りない足りないと、日程が組めないと言うばかりではなくて、和歌山市とともに行動に移して、この配宿の問題に関して解決に向けてほしいと思うわけですが、この点について国体推進監からお答えいただきたいと思います。
○議長(山下直也君) 国体推進監。
  〔若宮茂樹君、登壇〕
○国体推進監(若宮茂樹君) 選手、監督、競技役員などの配宿については、県実行委員会が定めた宿泊基本方針において会場地市町村が行い、県内外の広域配宿を行う場合は会場地市町村と県が協議を行うものとなっています。
 和歌山市では宿泊不足が懸念されていることから、宿泊施設に対する客室提供の促進や競技日程の平準化、近隣市町への県内外配宿など、配宿主体である和歌山市から宿泊不足解消のための具体的な提案があれば、対応してまいりたいと考えています。
○議長(山下直也君) 片桐章浩君。
  〔片桐章浩君、登壇〕
○片桐章浩君 そしたら、配宿決定までの進め方について、引き続き質問を続けたいと思います。
 和歌山市内の宿泊に関しては、特に解決すべき課題がたくさんあろうかというふうに思っております。そのことを踏まえて、各府県の代表として大きな期待を背負った選手、それを盛り上げるための応援者、こういった方々が紀の国わかやま国体に来てくれるわけですから、ぜひ一層盛り上げるために、県内を中心とした宿泊のあり方について、場合によっては関西空港エリアまで含めた配宿の調整が必要になる、このことを繰り返して提言したいと思います。
 今後の配宿の調整については、幅広く議論を行い、開催市と考え方を一致さして取り組みを行ってほしいと思います。そして、平成24年度中、競技日程を決定する必要があり、競技日程が決定した後に配宿予定を確定させる、これも時間的にそれほど残されていないというふうに思うわけですが、おおむねこの配宿に関して、いつまでに決定していかなければならないものなのか。そのために和歌山市との調整が必要だというふうに思いますが、決定までの進め方について、再度国体推進監からお答えをいただきたいと思います。
○議長(山下直也君) 国体推進監。
  〔若宮茂樹君、登壇〕
○国体推進監(若宮茂樹君) 配宿については、競技日程確定後、決めていくこととなりますが、平成25年度には県と会場地市町村で構成する合同配宿本部を立ち上げ、客室提供の促進など充足対策にも取り組みながら、旅行業者による配宿シミュレーションを重ね、平成27年の開催時には、来県者がよりよい環境で宿泊できるよう配宿を決定してまいります。
○議長(山下直也君) 片桐章浩君。
  〔片桐章浩君、登壇〕
○片桐章浩君 配宿の問題については、時間に限りがある、それから組織がそれぞれ大きくて分かれてるということもあって、コミュニケーションというんでしょうか、協調してこれから仕事を進めていくというふうな関係が必要かと思いますので、今時点で、実際キャパも決まってるし、日程も決まっていない段階であれこれ言うのは難しいんですが、ぜひ、調整をしていただくよう、努力をしていただくようにお願いしたいというふうに思います。
 続きまして、2点目の和歌山県とフロリダ州との姉妹提携について、質問に移らさしていただきます。
 この姉妹提携は、平成7年10月4日、和歌山県とフロリダ州との間で姉妹提携を行っております。この協定書によりますと、「日米間の伝統的な友情と誠意ある関係を基盤として両者は相互理解と友好を深めるため様々な交流を推進し、双方が利益と繁栄を享受できるように、互いに協力しながら活動を進めることに同意する。両者はこの提携が和歌山県民とフロリダ州民との間を深い友情と尊敬の絆で堅く結び、同時に和歌山県とフロリダ州の経済、貿易、社会・文化的発展に大きく寄与し、その一里塚となることを信じて提携する」とうたわれております。
 先般、西フロリダ大学から、当時の状況を知り、そして今も両州県の交流を図ってくださっている大学の関係者の方が、和歌山県を訪れてくれました。これは、フロリダから東京に入り、東京で県関係者との交流も行ったようですが、東京の交流会が終わって和歌山市まで来ていただきました。来ていただいたのは午後の6時、それから帰るのが午後の8時、最終の新幹線に乗るためということで、和歌山市の滞在時間はわずか2時間だったわけなんですが、この間、フロリダ州と和歌山県との交流、もっとやってほしいという熱い期待を込めたメッセージをたくさん実はいただいております。
 その中で、今までの交流機会が悪いというわけじゃないんですが、なかなか民間レベルでの交流機会まで今のところいっていないんじゃないのかなと。もっとやれば両者にとってメリットがあるので、そんな関係づくりの契機をつくってほしい。
 その1つの中で、オレンジパートナーシップ、これを活用してほしいという要望もいただきまして、この西フロリダ大学の先生に伺ってオレンジパートナーシップのことを知ったので、早速聞いてみる、調べてみると、平成23年11月、ちょうど1年ぐらい前なんですが、仁坂知事がフロリダ州を訪問した際に、フロリダ州と経済関係の活性化に向けたオレンジパートナーシップ協定、これを交わしていることを知りました。
 このことに触れまして、仁坂知事、熱心に来てくれたと。協定を交わしてから来てくれたのは余り今までなかったようなんですが、来てくれたということに熱心に触れ、この協定を発展させてほしいと、こういう思いも伝えてくれたわけであります。
 この協定では、両州県の特性を生かして経済関係を促進、拡大していく、これを目的としていまして、当時の和歌山県の発表資料によると、締結に関して次のようになっております。「双方の特性を生かし、未来志向で野心的な経済交流を実施すべく、観光分野における協力、県産品等の貿易関係における協力、県州内企業間の相互投資促進にかかる協力、数学・科学技術分野における教育交流の促進を柱とする協定に署名しました」となっております。
 「全米第4位のGDPを誇るフロリダ州と未来志向で野心的な経済交流を展開していくことに合意できたことは、新たなビジネスチャンスの拡大、本県経済の活性化につながるものと期待しております。今後は、本協定に従い、各協力分野における種々の取り組みを具体的に実施し、双方の交流を更に深化させていきたいと考えています」と、こういうふうな内容であります。
 仁坂知事が締結を果たしたこのオレンジパートナーシップ締結から、約1年が経過いたしました。西フロリダ大学の先生が期待しているのは、この協定に基づき、民間交流あるいは大学間の交流、ビジネス面や観光面で成果があらわれることを期待しているわけです。
 締結後、この活動はどのようになっているのでしょうか、また、今後の活動計画についてはどのようになっていますか、知事から答弁をお願いします。
○議長(山下直也君) 知事仁坂吉伸君。
  〔仁坂吉伸君、登壇〕
○知事(仁坂吉伸君) フロリダ州との関係は、御指摘のように、姉妹県州でございます。これは、いろいろ経緯を調べておりますと、国からいろいろ姉妹州県関係をつくったらどうだというお話があって、お見合い話みたいなのがあって、それで結構昔にそういう関係をつくったようであります。ただ、少し手に余ったのか、あんまり熱心に具体的な交流をしてなかった面もあります。
 一般に、姉妹州県といって、首長が行ったり来たりして乾杯だけして帰ってくるというのが世の中にごまんとあるんですけども、こういうのは時間と費用の無駄なんで、ちょっと制限的に運用しようというふうにも思っているんです。
 ただ、フロリダのイメージというのは、これは日本の中では抜群でありまして、アメリカで、いろんな50州ある中で知ってる州の名前を挙げろと言ったら、まず3つのうちの1つぐらいには出てくる。そこと大いに仲よしでいろんなことをやってるというのは、日本の中でも和歌山の地位を、あるいは名声を高めるには非常にいいかなというふうに思いまして、そういう観点からちょっとこの立て直しをしようと思いました。
 両方ミカンの産地でもありますので、オレンジパートナーシップという名前をつけようと。それで、ディズニーワールドというのがありますが、こちらにはアドベンチャーワールドというのもありますし、ダブルワールドだとか、州政府の代表部が実は日本にないもんですから、こういう関係も代替してあげていいぞとか、そのかわり、フロリダ州がワシントンとかニューヨークで何かやるときは和歌山のほうも入れろとか、人事交流なんかもしようとか、いろいろ具体的な話を言いつつ提案をして、それで昨年11月、リック・スコット州知事と、姉妹提携を発展させた実質的な交流を目的とするオレンジパートナーシップ協定を締結したわけです。
 ただ、ちょっと正直に申し上げますと、まだ乗りがあんまりよろしくございませんで、爆発的な効果を上げているかと言われたら、そこまで行っとらんということでございます。ただ、こちらはずっと継続的にもっとやろうという話をしておりまして、事務的なレベルでの働きかけを続けておりましたところ、本年9月にフロリダ州のケン・デッツナー総務長官──これはナンバーツーでございますね──これが来日された際に、知事室長をして協定を具体化するための具体的な意見交換を行わせました。
 この中で、双方が今後、経済交流に積極的に取り組むことを確認して、具体案として、デッツナー総務長官からは、フロリダ州で開催される全米最大の観光イベントでの和歌山県の観光地の紹介とか、そういうのを世話しようかとか、あるいは大手スーパー等への和歌山県の産品の紹介などをしようかとか、そういうような具体的な提案もされているところでございます。
 県といたしましては、フロリダ州からの観光客の誘致、あるいは県産品の輸出などを具体化するとともに、先ほど言いましたように、フロリダと組んでやっとるということで和歌山県のイメージアップにもなるかと思いまして、県内企業等に働きかけを行うとともに、本県が行う観光キャンペーンなどにおいてフロリダ州の観光PRもやってあげるとか、そういうようなことを具体的に積み重ねて、相互に利益のあるような実質的なそういう関係にして、これからどんどんまいりたい、そんなふうに思っております。
○議長(山下直也君) 片桐章浩君。
  〔片桐章浩君、登壇〕
○片桐章浩君 今の件については、藤本室長も東京で交流されたということと、それから民間レベル、大手スーパーということも僕も聞いたんですけども、ここへ和歌山産品のものを流通さしたいというふうな意見も聞いております。ただ、本気でと言うたらおかしいですけど、本気でどんどん持ってきてくれなければ、なかなか民間レベルで展開することはできないということもおっしゃっておりましたんで、ぜひ本気で乗っかっていっていただけたらというふうに思います。
 それでは、3点目、主要幹線道路の渋滞対策に移らさしていただきます。
 和歌山市内の主要幹線道路、この中に慢性的な渋滞箇所というのが何カ所かあるわけなんですが、その中の1つ、現在計画が進捗中の市駅小倉線、これは和歌山市東部、それから中心市街地を結ぶ主要幹線道路になっております。この道路は、和歌山市中心部と国道24号、阪和自動車道和歌山インターチェンジ、そして県道井ノ口秋月線を連携する要所であり、中でも区間終点部の国道24号は、朝夕に限らず慢性的な渋滞が発生している道路であり、和歌山市においては第3次渋滞対策箇所、ここに位置づけられている道路にもなっております。
 渋滞緩和を行うことで、朝の通勤時間帯における和歌山市中心部への所要時間が短縮されますし、夕方の逆方向への渋滞緩和にもつながるかと思います。また、渋滞時に抜け道となっている生活道路へ車が進入すること、これが減少することで、通学の子供たちの通学時の安全確保、こういった面でもメリットがあろうかと思います。このようなことを前提として、この付近を初めとする主要幹線道路整備の早期実現を図ってほしいと思います。
 現在、県道井ノ口秋月線は事業中であり、この区間と同時に工事進行中の東西幹線道路を設置することにより交通分散ができること、これは期待できるわけです。
 そこで、最初の質問であります。
 慢性的な渋滞道路での解消が必要だと思いますが、まず、県土整備部長に、国道24号のこの工事進行中付近の現在の1日の交通量についてお示しをいただきたいと思います。
○議長(山下直也君) 県土整備部長尾花正啓君。
  〔尾花正啓君、登壇〕
○県土整備部長(尾花正啓君) 阪和自動車道和歌山インターチェンジ付近での国道24号の1日の交通量につきましては、平成22年度道路交通情勢調査によりますと、直近の観測地点である和歌山市田屋地内で3万4560台となっております。
○議長(山下直也君) 片桐章浩君。
  〔片桐章浩君、登壇〕
○片桐章浩君 それでは、この道路、計画中の平面交差にした場合の1日の計画交通量をお示しください。これも県土整備部長からお願いします。
○議長(山下直也君) 県土整備部長。
  〔尾花正啓君、登壇〕
○県土整備部長(尾花正啓君) この交差点の計画には平成42年の将来交通量を用いており、その際の国道24号の計画交通量は、交差点北側で日3万5900台、交差点南側で日3万1200台となっております。
○議長(山下直也君) 片桐章浩君。
  〔片桐章浩君、登壇〕
○片桐章浩君 この東西幹線道路、この国道24号とクロスする東西幹線道路のことなんですが、当初、立体交差で計画をしていたのではないかなというふうに思います。交通量、ただでさえ慢性的に渋滞しているこの国道24号の付近なのに、新しいこの4車線の幹線道路が平面交差するというのはなかなか考えにくいからです。
 ただ、今の答弁からすると、平面交差にしたところで、それほど交通量がふえない見込みであるか、むしろ将来予測では減少傾向にあるようなので、今以上の渋滞になるということはなさそうな感じも見受けられます。
 もう1つ、この点に関して、最近知ったことなんですけども、平成21年の12月に、先ほど言いました立体交差で計画していたこの東西幹線道路が平面交差に計画変更になっておりました。当初の計画では、平成15年にこの井ノ口秋月線は立体交差で事業計画がたしか決定していたかというふうに思います。
 基本的に、4車線道路同士の交差点の場合、立体交差が原則だというふうに思います。道路構造の手引き「交差点の計画基準」によると、「4車線以上の道路が相互に交差する場合は立体交差を原則とする。ただし、交差点の交通量、交通の安全、道路網の構成、交差点の間隔からみて、平面交差が許容される場合または地形その他の理由により立体交差が困難な場合にはこの限りでない」と、こういうただし書きが記載されてるわけですが、前提は立体交差であります。
 言うまでもなく、立体交差は一方の路線を通行する車両がもう一方の通行を妨げないため、路線の容量の増加、渋滞の解消、交通事故の防止などにも役立つものですから、この渋滞区間の交差点は立体交差にすべきではないかなというふうに思っております。
 特に、国道24号のこのあたりのように交通量の多い道路同士の交差点では、信号機によって交通が遮断される時間の分だけ渋滞がひどくなる。やはり、和歌山市においては中心市街地を活性化させるまちづくりを志向していることや、県にとっても人口減少に歯どめをかけるという計画に沿って将来のことを考えていることによりますと、この道路は立体交差にすることが好ましいというふうに思います。
 安全対策、それから渋滞緩和、それから基準にあるように立体交差でそもそも計画は進められてきたのに、なぜ立体交差から平面交差に計画が変更になったのか、理由がわかりにくいかと思います。安全対策の面からも道路渋滞緩和の必要性があるにもかかわらず、当初計画を変更して平面交差にした理由をお聞かせいただきたいと思います。この点、県土整備部長の答弁をお願いします。
○議長(山下直也君) 県土整備部長。
  〔尾花正啓君、登壇〕
○県土整備部長(尾花正啓君) 都市部の道路整備においては、安全で円滑な交通の確保だけでなく、まちづくりも考えて行う必要があります。道路を整備しても、通過交通になってしまえば、町並みが衰退してしまうおそれがあります。特に、この交差点付近は、地元の方々から、沿道の土地利用の観点より立体交差から平面交差にしてほしいと強く要望されており、事業の進展がとまったままになっておりました。
 こうした状況を踏まえて、改めて人口減に伴う将来交通量の減少及び和歌山北インターチェンジが新設されること等を加味し、交差点計画の再検討を行った結果、平面交差が可能であることが確認できました。これらのことから平面交差に変更し、事業を推進しております。
○議長(山下直也君) 片桐章浩君。
  〔片桐章浩君、登壇〕
○片桐章浩君 将来の交通量の計画の推計、それから和歌山市は人口が減っていくんではないかというふうなことも踏まえて、それから地元からの諸事情というのも勘案した上で変更したというふうに一部答弁があったわけなんですが、当面はここがT字交差点、それから開通後は4車線、こういった道路の交差点になるというふうに思いますんで、ぜひ安全対策、それから渋滞に関しては県警本部等々とも調整をしながら確保を図っていただきたいかというふうに思っております。
 そこで、この計画が21年度にこういうふうに変更になってるということをかんがみて、和歌山市内の主要の幹線道路の全体像について、最後1点、確認をさせていただきたいというふうに思います。
 渋滞緩和の必要性、安全対策上、これらの観点から、ここに流入する車をほかの道路に誘導していく、こういう道路網整備も必要かというふうに思います。和歌山市内の主要幹線道路の渋滞緩和対策ももちろん必要なわけなんですが、国体開催に向けて道路はこれから整備をどんどん進めていくというふうに思っておりますが、阪和自動車道和歌山インターチェンジ、この出口付近でいきなり渋滞になるという事態は避けてほしいというふうに思います。
 和歌山市内の道路整備による渋滞緩和に向けた知事の考え方、これをお聞かせいただきたいのと同時に、国体開催までに和歌山市内で計画している主要道路の整備計画の見込みについて、あわせて知事の答弁をお願いします。
○議長(山下直也君) 知事。
  〔仁坂吉伸君、登壇〕
○知事(仁坂吉伸君) 和歌市内の渋滞緩和、それから全体的な、特に主要道路のネットワーク、そういうことについて御説明申し上げたいと思います。
 特に、議員御指摘のように、和歌山市にある道路というのは、どっかがネックになっておって、ちっとも流れないというのがたくさんあります。主に、周辺から和歌山市の中心に向かう交通の交通量が非常に大きいもんですから、そういうものの渋滞の緩和を図り、かつまた、そこをきっちり流れるようにすることによって、従来、整備はされてるけど渋滞が多過ぎるというところの緩和も図るというのが大事だろうというふうに思います。
 そこで、全体でございますけども、国では、第2阪和道の和歌山岬道路、それから、県とか和歌山市では、東西の幹線として都市計画道路の西脇山口線、あるいは南港山東線、それからもうちょっと外側でいくと和歌山橋本線、これは、和歌山市以外のところのネックの解消も大事なんですけれども、そういうところもきっちりやっていくと。さらに、南北の幹線としては松島本渡線の整備を重点的に推進するということを、現在、一生懸命やってるところでございます。
 これらは、国のものを除きますと都市計画道路という位置づけでございます。実は、都市計画道路というのは都市施設であって、都市計画税を徴収している市町村がやらないといけないんですけども、県道ともダブっているし、余りにも和歌山市の仕事が多過ぎるというんで、はるか昔に県と和歌山市で分担を決めて、和歌山市のほうの仕事を助けてあげるというか、ちょっと言い過ぎですけど、分担さしていただくということを決めました。
 両方とも、実は大変進んでなかったんですけども、これではいかんということで、少なくとも県のところはこの6年で猛烈に進み始めたと認識しておりますし、人からもそう言われております。
 和歌山市の担当のところのおくれが気になるところでございまして、実は先ほど具体的な例として言われた市駅小倉線、あれも実は県の担当のところは宮街道に接続したら一応終わりなんですけど、あと今度、市駅まで、向こう側が全く手がついてないわけです。(「しりたたいたれ」と呼ぶ者あり)ええ、そのようにしたいと──そっちに答えちゃいけませんね、今のは……。ということでございます。
 県といたしましては、27年の国体開催までに渋滞緩和に資する市内の骨格あるいは環状道路が、完全というわけではありませんが、最大限できるように、地元の御協力を得ながら、それからまた市にも大いに元気になってもらいながら、住民の方々の御協力も得ながら、国、県、市が連携して取り組んでいきたいと思っております。
○議長(山下直也君) 片桐章浩君。
  〔片桐章浩君、登壇〕
○片桐章浩君 今、答弁いただきましたように、都市計画道路の中でT字になりましたし、さきの議会でも言いました県道の秋葉山方面もとまってるということで、どちらの担当区間が遅いか早いかというのは別として、おくれがあるのが事実であります。ぜひそっちへも協力というか、手を差し伸べると言うたらおかしいですけども、お誘い合わせの上、早く開通できるように、そういうふうに持っていってあげたいと思います。
 それから、和歌山市内のこの県内の主要幹線道路の整備、知事が力を入れている府県間道路、それから川筋ネットワーク道路、これらについても重点的に整備を進めて国体開催に間に合わせいただけますようにお願いを申し上げまして、一般質問を終わらしていただきます。ありがとうございます。
○議長(山下直也君) ただいまの発言は要望でありますので、以上で片桐章浩君の質問が終了いたしました。
 これで、午前中の質疑及び一般質問を終わります。
 この際、暫時休憩いたします。
  午前11時43分休憩
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