平成23年6月 和歌山県議会定例会会議録 第3号(森 礼子議員の質疑及び一般質問)


県議会の活動

 質疑及び一般質問を続行いたします。
 1番森 礼子君。
  〔森 礼子君、登壇〕(拍手)
○森 礼子君 初めに、4月の統一地方選挙では多くの皆様から温かい御支援を賜り、再びこの県議会へと送り出していただきましたことに心より感謝を申し上げさせていただきます。また、県議会の皆様方には、引き続き御指導をいただけますようによろしくお願い申し上げます。
 それでは、議長のお許しをいただきましたので、通告に基づきまして、議案への質疑及び一般質問をさせていただきます。
 「私たちの郷土和歌山県は、陽光あふれる温暖な気候、青い海、緑豊かな山々、清らかな川などの豊かな自然や、神道、仏教、修験道などの多様な信仰によってはぐくまれた世界遺産『紀伊山地の霊場と参詣道』に代表される貴重な歴史や文化、さらには、懐かしさを覚える農山漁村の風景や四季折々の多彩な食材、心を癒す温泉にも恵まれている」、これは、議員諸先輩方の御尽力で平成22年に制定された和歌山県観光立県推進条例の前文から引用したものですが、この文章からわかるように、和歌山県には豊かな自然や奥深い歴史と文化が織りなす独特な景観や祭り、伝統行事などがたくさんあって、それが重要な観光資源となっていて県の重要な産業である観光産業を支えているのは、皆さんも御承知のとおりでございます。
 観光立県和歌山として、今、観光産業の活性化に向けた取り組みが重要とされている中で、和歌山県の美しい景観を守っていくことは本当に大切であると私は考えます。そして、県都和歌山市には、和歌山城や紀三井寺周辺、そして昨年8月に国の名勝に指定されました和歌の浦など、京阪神からも気軽に訪れることのできる景観にすぐれた場所がたくさんあり、多くの観光客が訪れています。
 一方、和歌山のまちの中では都市の空洞化が進み、シャッター商店街や空き家がどんどんとふえてきています。そうした家屋の中には、人が住まなくなって長い間ほったらかされて、かわらが落ちたり、柱やけたが朽ちたりしているものがあると聞きます。
 実際、私もそういった廃屋と言われるような家や倉庫を何軒も見かけたことがあります。こうした廃屋は、大きな台風や地震に見舞われたときに建物が崩れてしまい、隣接する家屋などに被害を及ぼしたり、避難路をふさいだりする危険性があり、周りで暮らしている方々はきっと心配しているだろうと感じました。空き家が不法投棄のごみ捨て場となり、火災や放火などの犯罪につながる場合や、未成年、青少年のたまり場となり、教育環境にも悪影響を及ぼし、負の要因が余りにも多く、まちの活性化をも阻害しているケースも見受けられます。
 また、今にも崩れそうな廃墟、廃屋と同様に、通称「ごみ屋敷」の存在も住民にとっては大きな不安材料であります。このごみ屋敷は実際に住まれている方がいるわけで、本人がごみを自分の所有物である、財産であると主張した場合は、幾ら行政の立場といえども勝手に敷地内に入ることはできません。しかし、ごみ屋敷は、まちの景観を損なうばかりではなく、悪臭や害虫、ネズミの発生、空き家と同様、火災の危険性など、近隣住民の方々の衛生環境や精神面で悪影響を及ぼしております。
 私も、この4月の選挙に向けた活動の中で、各地を歩いているときにごみ屋敷に遭遇しました。それはそれは本当に、どうしたらこんなにたくさんのごみを集められるのか、積み上げられるのかと驚きました。積み上がったごみが玄関のドアをふさぎ、どこから入るのか。埋め尽くし、さらには崩れ落ちる危険も見て確認してきました。御近所の住民の方々にとってはごみ屋敷は毎日の生活に密着した問題で、悩みの種となっており、何とかしてほしいと話しておりました。
 私は、このごみ屋敷を実際に目にし、何らかの対策、対処が必要であると感じており、地元の方々と連携をして行政としての対応が重要であると思います。こうした景観はもとより、生活環境にも著しい支障があるごみ屋敷の問題についても御検討をいただくよう御要望いたします。
 さて、今回この質問を行うに当たって県の担当者に聞いたところ、和歌山県の空き家率は全国平均の13.1%を大きく上回る17.9%で、全国第3位で、別荘などを除いた純粋な空き家の数値では、全国平均の4.7%に対して9.1%と倍近い数字で、全国第1位となっているそうです。
 こういった町なかにおける廃墟や廃屋の問題は、全国的に見ても人口の減少や高齢化が進む地域では特に問題になっていますが、これまで法的な有効な対処方法はなく、所有者にお願いをするのみと聞きます。また、お願いしようにも所有者が近くに住んでいなかったり行方不明になっていたりして、それもままならないという現状ではないでしょうか。
 美しい景観を守り、住みよい環境をつくり出していくのが私たちみんなの望みであり、また、そこに暮らす住民それぞれが努力をしていかなければならない責務だと考えます。
 日本の法律は、個人の財産権の保護ということが特に重視されており、個人の財産に対し法律や条例で撤去命令を出すことができる規定を設けるということは、特別の場合を除いて少ないように思います。今回、議会に提案した条例は、こうした意味で画期的なもので、この条例を適切に運用していくことが行政と住民とが一体となったまちづくりを進める上でも大変重要になってくるものだと思います。
 昨日も中議員からこの議案に関する御質問がありましたが、私もこの条例案は特に注目されるべきものだと考えますので、知事にお伺いいたします。
 先日の記者会見の際に本邦初と話されていましたが、和歌山県がこの条例を制定しようとしていることについて何がきっかけとなったのか、和歌山県全体としてどのようなメリットがあるのか、地域をどのようにしていきたいと考えているのか、地震や火事など防災の観点から廃墟対策についてどう考えているのかについて質問いたします。
 今回、この条例案を提出されるまでに数多くの検討がなされてきたということですが、条例が成立した場合、県民にも少なからず影響があると考えますので、本条例がもたらす効果と知事の意気込みについてお聞かせください。
 おととしぐらいに私の家に1本の電話がかかってきました。それは県のほうから、どこの課からかはちょっと記憶に残ってないんですけれども、「○○地区の何番地は森さんのところの物件ですか」というお電話でした。そのときに、たまたま私が電話に出たんですけれども、すぐにうちの空き家のことだなと思いました。そのときに思ったのは、何かトラブルに巻き込まれたのかな、住民の方にけがでもさせたのかなという不安がよぎったんですが、お話を聞くと、「地区に住んでる近所の方々から今度の台風が来るまでに屋根と壁を直してほしいという要望があるので、直してください」というお電話でした。
 やっぱりそれまで危ないなと思っていてもなかなか腰が上がらないので、こういうふうに周りの声ということで県のほうから指導されますと、重たい腰もすっと上がりますので、条例の効果に私は期待しております。
 次に、子供の教育について。
 昨年12月の県議会で子供たちの学力と体力について質問をさせていただきましたが、今議会でも、西下教育長が新しく就任されたことを踏まえ、改めて取り組ませていただきます。
 前回は、全国学力・学習状況調査結果をもとに和歌山の子供たちの学力の状況を受けとめ、今後の子供たちの学力向上を願い、県としての取り組みについて質問させていただきました。以来ずっと、どのような取り組みが、また教育方針が、指導方法が子供たちの学力向上につながるのかと日々考えてまいりました。
 学力の向上という結果を導くには、ただ勉強する量をふやす、質を上げるというだけではなくて、心の教育、体力の向上、そして家庭教育など、さまざまな面からのアプローチが大切であると考えます。
 まず、学力面においてどのような取り組みをすれば子供たちの興味、関心を引くのか、そして実際の学力向上につながるのか、再度教育長にお伺いいたします。
 次に、体力についてですが、和歌山のこの自然あふれる緑の多い県で育った子供たちがどうして都会の子供たちに体力面で負けてしまうのかと悔しい思いです。
 例えば、学校でのお昼休みの過ごし方ですが、校庭で遊ぶ子供たちの数が多く、元気いっぱいのようにも見受けられますが、一方では、校庭でボールを使って遊んだり縄跳びをして遊んでる生徒は大体いつも同じメンバーで、反面、教室に残っているお子さんはいつも同じメンバーという状況が見受けられます。このような二極化が、運動の苦手な生徒さんがいろんな場面においてみんなの輪になじめないという雰囲気が漂い、学校生活が楽しくなかったり寂しい思いを受けたりと精神的な不安を抱き、勉学面にも影響をし、集中に欠けたり意欲を持てなかったりとつながっているよう感じます。
 また、先生が生徒らに加わり一緒に遊んでいる姿は最近余り見かけられなくなったように感じているというのが、私たちの母親からの目線であります。もし一緒に遊べるのであれば、いつも教室に残っている生徒さんたちも一緒になって遊べるように方向づけていただきたいというのが親の立場からの願いであります。
 例えば、前回御答弁いただいた長縄跳び等、チャレンジランキングにたくさんの学校が参加し、子供たちの運動への意欲をかき立てさせていただき、基礎体力をしっかりと身につけるというのも効果的かもしれません。
 教育長にお伺いいたします。
 一部の生徒だけでなく、できるだけたくさんの生徒が参加し、体力向上に結びつける方法はないのか。紀の国わかやま国体の開催を4年後に控え、和歌山県の子供たちの全体の体力向上に向けた取り組みをお聞かせください。
 次に、新聞を活用した教育活動についてお伺いします。
 子供たちに変化の激しいこれからの時代を生き抜く力をはぐくむことを目指した新学習指導要領については、平成23年度、小学校から全面的に実施され、中学校と高等学校は来年度以降、順次実施されるということとなっています。新学習指導要領では、学校教育の場で取り組みを推奨しています。
 学習指導要領のポイントは、以下4点に集約されています。
 第1点目は基礎的・基本的な知識、技能の習得、第2点目は知識、技能を活用して問題解決に必要な思考力、判断力、表現力の育成、第3点目は主体的に学習に取り組む意欲と学習習慣の確立、そして第4点目として言語活動の充実が挙げられています。
 新聞を活用した教育活動の1つであるNIE(ニュースペーパー・イン・エデュケーション)は、今申し上げました第2点目から第4点目までの目的達成のために効果的であり、その活動が第1点目の基礎的・基本的な知識、技能の習得につながることが、これまでの実践で証明されているということです。
 子供たちの学ぶ意欲を引き出す一番の方法は、五感を通して体験、経験するということだと思います。今の季節では、田植えの体験授業を取り入れている学校が本当に多いです。田植えでは、子供たちは聞いて、見て、さわってと五感を通して体験することができ、教室に戻れば、その体験を絵にしたり作文にしたりして、さらにはグループディスカッション等にもつながっていきます。
 新聞を授業に活用する意義は、生きた教材を教育に導入することで、私たちが生活している社会で起こっている事件や文化、歴史、社会問題、政治、スポーツなど、さまざまな事象について新聞から得た情報から課題を見つけ、考え、解決する力を培おうという取り組みです。今まさに社会で起こっていることをリアリティーのある形で教育の場に活用することが子供たちの学ぶ意欲をかき立て、もっと知りたい、学びたいという子供たちの好奇心の芽を伸ばしながら学習に取り組むことになると思います。
 また、自分の興味を持ったこと、関心のあることに対して自発的にもっと知りたいと思うことから継続的に新聞を読むことにつながり、思考力、判断力、表現力を育成できる。新聞を活用した授業の結果、子供たちの学ぶ意欲をかきたて教室の雰囲気が一変、主体的に学習に取り組む意欲という学びのスペースが形成されたという、手ごたえをつかんだ先生のお話も伝えられています。
 NIEを導入している学校も県内には幾つかあると聞いていますが、その効果はどのようなものでしょうか。読解力はすべての教科の基礎となるものであり、新聞を読み、活用することは読解力の向上に効果があるものだと考えますが、教育現場における新聞の活用について、教育長のお考えをお聞かせください。
 次に、環境教育の推進についてお伺いします。
 先日の我が家での出来事ですけれども、小学3年生の娘が元気いっぱい帰ってまいりました。いつもなら疲れたという感じですが、その日に限っては機関銃のように私に話をしてくれました。「きょうは学校で出前授業があったんよ。ママ、3Rって知ってる?」と聞かれました。私は、3Rというよりも「出前授業」という言葉のほうが新鮮に感じました。娘の通っている小学校に和歌山市の廃棄物担当課の方が講義に来てくださり、特に3Rについてのお話がわかりやすくて興味を引いたと、娘は本当に得意げに話してくれました。
 そして、その日から我が家では、娘の指揮のもと、リデュース、リユース、リサイクルと3Rの意識が高まり、家族みんなで取り組んでおります。例えば、鉛筆を本当に短くなるまで使うとか、できるだけごみを出さない、食事は残さない、繰り返して使うことのできるものは何度も使う等、自分からできることから頑張って取り組んでいます。学校での出前授業が子供から家庭へとつながり、家庭でも取り組む、いいことだなと本当に実感させていただきました。
 東日本大震災後、テレビ等報道の中で、廃棄物の処理や節電の努力など環境についての問題が幾つも取り上げられていますが、和歌山県では、子供たちに対しての環境教育はどのように位置づけられているのでしょうか。
 小学生の低学年のころからしっかりと環境についての知識を教えてあげることは、本当に大切であると感じます。廃棄物の量やごみの種類、分別のルール、家庭から出るごみの行方など、施設の見学や聞き取り調査で学習を深めたり、また、今回のような専門家による出前授業を通して私たちの生活の安心と安全、健康な生活が良好な環境の維持によって保たれていることを学んでほしいと願います。地球環境、特にCO2の排出削減が重要であると言われている中で、1人1人の環境への意識を高めることが大切であること、小さいことからできることから取り組むという習慣が子供たちに備わってほしいです。
 同時に、ことしの夏は電力不足が取りざたされており、関西電力管内でも15%の節電が求められるとのことです。教育の現場でも節電対策は進んでいることと思いますが、たくさんの電気を消費するエアコンも節電の対象となるのでしょうか。子供たちには、暑い夏になりますと熱中症の危険性も増加します。節電も大切ですが、子供たちの健康にも十分注意を払っていただくよう要望いたします。
 最後に、今回の質問では、西下教育長が就任された直後であることから、教育長にこれからの和歌山県の教育行政に対する抱負をお聞かせいただきたいと考えておりました。しかし、午前中に多田議員から御質問がありましたので、私の次の質問は角度を変えまして、教育長がこれまで教育者として経験してこられたことを振り返ってお答えを聞きたいと思います。
 今の子供たちは、テレビやインターネットなどからいろんな情報、刺激を手軽に手に入れられるような状況で、興味を抱くことがたくさんあり過ぎて、本来の学習に真剣に取り組もうとする意欲がなかなか起きてこないのが実情ではないでしょうか。そうした状況の中で、子供たちに学習に取り組む意欲を起こさせる効果的な方法はないものか、母親である私も大いに悩むところであります。
 教育長の教育者としての豊富なキャリアの中で、いわゆるやる気スイッチを起こさせた経験はたくさんおありだと思いますので、そうした経験を生かした学校現場への指導方法、取り組みがありましたら、ぜひお伺いしたいと思います。
 将来を担う子供たちの可能性、好奇心の芽を十分に引き出し、よりよい教育環境のもとで学ぶ場を子供たちに与えていただきたいと思います。
 以上で、私の一般質問を終わります。御答弁のほど、どうぞよろしくお願いいたします。ありがとうございました。(拍手)
○副議長(前芝雅嗣君) ただいまの森礼子君の質問に対する答弁を求めます。
 知事仁坂吉伸君。
  〔仁坂吉伸君、登壇〕
○知事(仁坂吉伸君) 景観支障防止条例につきましてお答え申し上げます。
 和歌山県内の空き家の状況につきましては、議員御指摘のとおり、増加の一途をたどっております。これらの空き家の中には、適切な維持管理がなされていないものが廃虚化いたしまして、周辺の景観に大きな支障をもたらしているというものが見受けられます。
 特に県民の生活に密着した景観に強く支障を及ぼしているものについては、対策を講ずる必要があるものの、現行法においては、私有財産との関係で有効な手段がない。そこで、今回、景観支障防止条例を提案するものであります。
 効果といたしましては、和歌山県の美しい景観を守っていくのみならず、結果的に、停滞する中心市街地において有効利用されていない土地の流動化あるいは利用、そういうものができることによって、地域の活性化や、あるいはまちづくりの発展にも寄与するものと考えております。条例を適切に運用することにより、住みよい活力のある美しい和歌山となるように努めてまいりたいと思います。
 また、防災の観点からの廃虚対策についてでございますけれども、これにつきましては、景観以上に差し迫った非常に重要な課題と認識しておりまして、議会運営委員会の際にもその旨御指摘をいただいておりまして、これは早急に考えなければいけないという課題だと考えております。
 これについては、差し当たって、いろいろ議論しておりますが、議員御指摘がありましたような例のように、建築基準法というのがありまして、その運用で相当程度対応できるのではないかとも思うのでありますが、例えば何がしか不十分なところがあったら、せっかくノウハウが本条例ででき上がったところでございますので、これを生かして、例えば条例を整備する等々、十分な対策をしていきたいと思います。
 いずれにいたしましても、例えば地震、津波のために逃げなきゃいけないような避難路を、この廃虚のようになった建物が地震のときに崩れてふさぐというようなことはあってはならないと思いますので、それについての対応も十分やってまいりたいと思います。ありがとうございました。
○副議長(前芝雅嗣君) 教育長西下博通君。
  〔西下博通君、登壇〕
○教育長(西下博通君) 子供の教育について、1から4までの御質問に対してまとめてお答えさしていただきたいと思います。
 まず、学力につきましては、子供たちが学ぶ楽しさや、きのうできなかったことがきょうできたという達成感を感じさせることが極めて大事でございます。そのためには、各学校においてすべての児童生徒にわかる授業を行うこと、それから教材の工夫や開発、課題の提出方法など、日々の授業を一層充実、工夫することが大事だと考えてございまして、現在、そのことを各学校に指導いたしてございます。
 また、学力向上のためには基本的な生活習慣の定着も重要であることから、「早寝早起き朝ごはん」運動に力を入れ、家庭や地域と連携しながら取り組みを進めてございます。
 体力につきましては、議員御指摘の二極化も認められることから、その改善方策として、体育の授業の指導力をアップさせるための学習研修会や、運動の機会を多くする環境づくりなどを柱とした取り組みを精力的に進めているところでございます。
 また、今年度からきのくにチャレンジランキングを中学生の種目で新たに実施するとともに、各地域や学校の状況に即した紀州っ子体力アッププランの策定など、今後ともさまざまな施策を展開してまいりたいと思ってございます。
 次に、新聞を活用した教育活動につきましては、NIEに取り組んでいる学校において、記事の読み比べを行ったり、それをもとに討論したりする活動を行ってございます。新聞を活用した授業は、児童生徒の学習への興味、関心、意欲を引き出すとともに、言語に関する能力を高める上で一定の効果があり、今後も指導方法の工夫を進めながら、国語力を初めとした学力の向上を図ってまいります。
 環境教育につきましては、県の学校教育指導の基本方針に位置づけ、環境の改善、保全に対して創造的、主体的に働きかける態度や行動力を育てることといたしてございます。児童生徒が身近な環境に関心を持つためには、出前授業や実社会に直接触れる体験などを授業に組み入れることは極めて有効な手だてであると考えてございます。
 今後とも環境保全の意識を高め、3Rや省エネ行動などを実践していける児童生徒を育成してまいります。
 最後に、子供のやる気を引き出すためには、体験活動など本物に触れる学習に加えて、子供や学級の実態に即した学習活動を展開し、わかる喜び、できる喜びを味わわせることが必要だと考えてございます。そのためにも、学校生活のさまざまな場面で友達を信じ、支え合い、励まし合い、磨き合うことができる学校づくりが極めて大事だというふうに考えてございます。
 教育は、未来を語り、若者にあすを託す崇高な営みでございます。私は、すべての子供たちが和歌山の学校で学んでよかったと実感できる教育を目指してまいりたいと思ってございます。
○副議長(前芝雅嗣君) 答弁漏れはありませんか。
  〔「ありません」と呼ぶ者あり〕
○副議長(前芝雅嗣君) 再質問を許します。
  〔「ありません」と呼ぶ者あり〕
○副議長(前芝雅嗣君) 以上で、森礼子君の質問が終了いたしました。
 これで、本日の質疑及び一般質問を終わります。
 明日も定刻より会議を開き、質疑及び一般質問を続行いたします。
 本日は、これをもって散会いたします。
  午後2時2分散会

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