平成23年6月 和歌山県議会定例会会議録 第2号(中 拓哉議員の質疑及び一般質問)


県議会の活動

 質疑及び一般質問を続行いたします。
 24番中 拓哉君。
  〔中 拓哉君、登壇〕(拍手)
○中 拓哉君 皆さん、おはようございます。「なかなか頑張る中拓哉」、お声もかかりまして、ありがとうございます。平成11年の4月に和歌山市議選に初出馬してからずっと言い続けてはや12年がたち、13年に入りました。
 去る4月10日の県議選で9902票の得票で再びこの県議会に送ってくださいました和歌山市民の御期待にこたえ、応援してくださった県下各地の支持者の御恩に報いる上からも、任期の4年間、止暇断眠で頑張ってまいります。
 この演壇に立つのも、討論2回、質疑1回、一般質問11回と、都合14回目の登壇でございます。その都度、主権者から託された大事な質問権を行使してまいりました。また、有効に行使していきたいと思いますので、執行機関の皆様には、皆さんの雇い主である県民におこたえする、そういった真摯な御答弁をお願い申し上げたいと思います。
 さきの東北太平洋沖地震発生の3月11日は、歴史の転換点になってしまいました。日本のみに限らず、あの2001年の9.11にも匹敵する、原子力事故の重大性からも、世界的な衝撃の日として記憶されるでありましょう。一日も早いこの原子力事故の収束を願いつつ、また震災地の復興を願いつつ、現にこの時間も苦難の渦中にある方々に思いをはせつつ、ここで質問したいと思います。
 昨年の6月議会で、私は、発足間もない菅政権の評価を知事に伺いました。菅首相就任6月8日の組閣で、菅さんは「奇兵隊内閣」と自称し、その後、9月14日の民主党の代表選──大接戦ではないかと言われて、その代表選で再選を果たして小沢色を一掃し、9月17日には「有言実行内閣」を組閣しました。また、1月14日の再改造内閣では、これも驚きだったんですけども、与謝野馨経済財政担当大臣として閣内に招き、増税財政再建を託し、マニフェストの修正に取り組んできておりました。
 平成23年度の予算も、衆議院の採決時には16人の民主党の代議士が欠席しての賛成多数でしたし、予算委員会等で追及を受けて引責辞任した前原外務大臣に続き、菅首相の資金管理団体「草志会」に104万円の献金疑惑があるということで指摘されるなど、窮地に陥ったやさきに今回の大震災が発生しました。その後の混乱は、皆さんも御承知のとおりでございます。
 知事には、6月8日の記者会見でもお答えなさってるようですけども、この議場で改めて、この1年間の菅内閣への評価をお伺いしたいと思います。
 次に、先ほど中村先輩もお触れでしたけども、関西広域連合についてお聞きします。
 20年6月議会で、私、道州制のことを勉強しまして、知事に見解を問い、またその後、所属さしてもらいました特別委員会においても、関西広域連合に臨む姿勢など、例えば仁坂知事に連合長に立候補すべしと、そういったことをあなたに問いただしてまいりました。
 昨年12月に発足し、この2月には広域連合の定例議会も開催されたとの由でございます。また、東日本大震災の被災地支援ではカウンターパート方式で対応し、功を奏している由、あるいはサマータイムによる節電策、先ほど御答弁もありましたけど、自然エネルギー協議会参加や出先機関の移管問題など、その都度、報道や資料提供でお仕事の様子はうかがえるのですが、意思決定の有無がもうひとつ判然としません。関西広域連合のこの半年間の評価を改めてお示しください。
 次に、原子力についてお尋ねします。
 本県には原子力発電所はございませんが、かつては日置川町や日高町に設置しようとの動きがございました。当時、坂井弘一代議士の秘書だった私も、素人ながら勉強もいたしました。当時から広瀬隆さんの「東京に原発を!」や「危険な話」といった著作が話題を集め、それなりの説得力がありました。学生時代の愛読書だった「朝日ジャーナル」という雑誌なんですけども、今回、うれしいことに、臨時号ですけど復刻版が出まして、それに広瀬隆の論文も載っておりまして、それを読むと「電力不足は起こらない。原発は即刻とめられる」とございました。
 また、いろんな専門家が書いてくれてますけども、同じ号に、あの西澤潤一東北大学名誉教授の論文では、「学問の基本に立ち返り、事象の『理解』と『予測』を」とのタイトルで、原子核反応も恐れるに足りずとする内容でございました。
 先般、NHKの「原発危機 事故はなぜ深刻化したのか」というスペシャルの番組を見てますと、全交流電源喪失事態における政府、原子力安全・保安院、原子力安全委員会、東京電力の余りの無力ぶりに、見ていましてもう失望をいたしました。
 それまで私の理解は、私の妻の兄が名古屋大学の大学院で原子力の研究を専攻し、動燃──当時ですけど──動力炉・核燃料開発事業団にも勤務してましたので、私もあれこれ素人ながら、女房の兄貴が帰ってきたときに質問を投げかけたところ、何事によらずすらすらすらすら答えてくれるもんですから、原子力行政に対して漠然とした安心感を持っておりました。
 しかし、今回の事故に関する報道や識者の見解を読むたびに、むなしさを覚えるといいましょうか、「世界」なんかでも、もう5月、6月と特集してくれてますし、いろんなところで識者が書いてるのを見ますと、今まで何やったんかなあ、そういう虚脱感というか虚無感に襲われます。一刻も早くアインシュタイン以上の天才があらわれて今回の事故を収束させてくれて、放射性廃棄物を出さない核融合の技術を確立させてくれたらなあ、また、このエネルギー問題については、それこそコペルニクス的な転換をもってエネルギーの政策を推進してもらえたらなあ、そんなことを期待するもんでございます。
 概して言えますことは、いわゆる原子力村、東大の理学部出身者を中心とするんでしょうか、あるいは日本の原子力関係の研究者を中心としましてでき上がっているこの原子力村、これを中心にいただく日本人のいわゆる中空構造がこういう事態を招いたんじゃないか。スリーマイルにしろ、チェルノブイリにしろ、高木仁三郎さんのような権威ある方が警告を発し指摘していたところで、結局は日本人全体が、お上には逆らわない、長いもんに巻かれろ、さわらぬ神にたたりなしと、そういった体質が、この関係者が反省し、謝ってざんげすると、そのことをまた私たち日本人もみずから許してしまう、そういうところにあるんじゃないかなと思います。
 仁坂知事には、通産官僚のキャリアの中で原子力行政にも参画された由、仄聞します。科学技術庁ですか、原子力安全課長ですか、そういった職にもおられましたんで、いまだおさまらない、先の展望の見えない今回の福島第1原発の事故に対する知事の所見をお述べいただけたらと思います。
 去る6月の3、4、5日、2泊3日で仙台から八戸まで、多田県会議員、中尾和歌山市会議員の3人で震災地を訪れてまいりました。都合830キロの強行軍でございましたけども、朝8時30分に仙台空港におり立ち、函館ナンバーのレンタカーをしつらえました。仙台空港ではもう既に車が流されてましたんで、函館から引き回してると、こういうことでした。
 石巻市立ふたば保育所を訪ね、わかもののちからプロジェクトが集めた絵本500冊の贈呈に同席さしてもらいました。絵本を集めた中心者の4名の青年とともに保育所を訪ねましたところ、園児たちからは、「ありがとう」の言葉とともに、それはそれは無邪気な笑顔で大歓迎を受けました。
 園長先生からは、震災当日の津波に襲われたときの様子、もともと避難場所は園児を連れて遠いところ、距離のあるところへ行かなあかんかったらしいんですけども、とっさの機転でお隣の東北電力の事務所ビルに避難した御様子、一部始終を伺い、危機管理のお手本を教わりました。
 その後、石巻市内の港湾施設や市街地、海岸沿いの町並みを走り、石巻に日和山という高台がございましたんで、そこから市内の全貌をうかがいました。川の中州から海岸にかけては、まさに全滅です。信号はつきません。車はうずたかく積み上げられ、瓦れきを運ぶトラックが土ぼこりを上げながら激しく往来しておりました。
 関東大震災の折に、関東・東京方面で流言飛語が飛び交いまして、その犠牲となって弾圧された在日の外国人──まあ中国人、朝鮮人、韓国人、そういった方々ですけども──そういった方々の弁護に携わられた方で、石巻出身の方がおります。その弁護士は、みずからも治安維持法に問われ、自分の息子さんも治安維持法で獄死に遭いながら最後まで軍国主義と闘った布施辰治さんという方で石巻の出身なんですけども、石巻にせっかく来たんですからこの方の碑を訪ねようと思うて探しました。
 その碑には「生きべくんば民衆とともに 死すべくんば民衆のために」との碑文が刻まれておりまして、公園のきれいなところに建ってたんですけども、今回の震災でその公園は仮設住宅が建っておりまして、その碑も仮設住宅の後ろに静かにたたずんでおりました。そういったところも訪ねながら、一路、南三陸町へと向かいました。
 翌日訪ねた陸前高田市もしかりでありましたが、もうこの南三陸、陸前高田からずっと海岸沿いにかけては、ひたすら瓦れきの山であり、海沿いはコンクリートの建物の外壁が残るのみ、あとは家の基礎の跡が残るのみで、見渡す限りの平地であります。大船渡や釜石市は被災の建物の片づけも進まず、ところどころに備えられたお花やぬいぐるみの鮮やかさが悲しみをそそります。
 内陸部では、ふだんの生活なんです。その様子を映すだけに、その余りの乖離に非情さをうらみます。むごたらしく、おののくばかりで、言葉がございません。
 3日目は遠野市を訪ね、自衛隊が駐屯する運動公園で六車第9後方支援連隊長の御説明を受けました。平成19年、20年と大がかりな訓練を実施しており、地震当日直後から各部隊がこちらに集積し、各方面に展開していって後方支援に当たった旨のお話に感銘を受けました。
 遠野市の博物館では、明治三陸地震津波の直後に、この気仙沼から九戸まで300キロにわたって三陸海岸を海岸沿いに44日かけてくまなく被害調査をした山奈宗真さんという人の業績に触れまして驚愕しました。驚嘆しました。
 また、そこでも習ったことですけども、大船渡市の三陸町吉浜という字では、明治29年、昭和8年の2度の大津波の教訓から、当時の柏崎丑太郎村長さんの命で海抜20メートルのところに道をつくって──ここは今、県道になってますけど──ここから下には住むべからずと決めて今回の津波の難から逃れたとのお話を、この道沿いのおうちのおばあちゃん、老婆から教えてもらいました。
 和歌山県が支援に当たっている山田町の役場も訪ね、佐藤勝一副町長と面談の折には、「和歌山の皆さんに助けられています。感謝します」とのお言葉を賜りました。避難所となっている山田高校も訪ね、みずからも家を流され避難暮らしの役場の職員さんからは、避難所運営の様子を詳細にわたり御教示くださいました。
 避難所の体育館にはテレビが数台置かれておりまして、お聞きしましたところ、震災後、NHKや日本テレビといった民放会社からもらったとのことでございます。
 なお、本県から2人の保健師さんが任務に当たっておられましたので、非常に頼もしく思いました。
 ずっとこの800キロから回ってきまして、いずれの地も頑丈、屈強な堤防が無残にも破壊され、おうちをなくされている光景に、世の無常を感じずにはおられません。また、お亡くなりになった方々の無念、残された遺族の方々の喪失感、いかばかりかと胸が締めつけられるばかりでございます。
 翻って、本県に思いをいたすとき、私たちは何をなすべきでありましょうか。あの3月11日、私も選挙の前ということもあって外回りしておりましたけども──名草のほうを回ってました。何か防災のサイレンが鳴り始めました。ラジオをつけたら東北で地震だと。そうこうしてましたら消防団長──私、砂山消防分団員であります──消防団長からすぐ戻ってこい、そういう連絡を受けて、消防服に着がえまして消防の小屋に、砂山の小屋に詰めました。
 砂山小学校が避難所でございます。ランチルームに市民の方が三々五々避難されてきました。また、聞けば、和歌浦小学校やアート・キューブにも避難なさってる、そういうお話でしたんで巡回に伺いましたところ、私を見て、県会議員と知ってる方があるなり、「中さん、県会議員やで」と言うてくれた途端に、もう皆さん口々に、私のところへ寄ってきて、「今どうなってんのよ。もう3時間、4時間なるけど」、「あの人帰ったけど、私も帰ってええかの。ちょっと大事なもんとりに行きたいよ」。それはそれは皆さん情報に飢えてたといいますか、情報に触れてませんもんですから、いろいろいろいろと聞いてくださいました。
 一方、町内会長や避難所にいる校長先生、あるいは市役所の職員さんは、事務室、校長室にあるテレビに触れてますから、私らと同じように、ああ津波が寄ってるなあ、こんな映像あったんやなあ、コンビナート燃えてるなあ、まだ余震続いてるなあ、大津波警報出てるなあ、そういう情報に触れるわけでございます。
 あの日、私、南館へもお邪魔しました。知事も陣頭指揮を振っておられました。「和歌山の防災ヘリを今、東北に飛ばしたところだ。晩も飛べるか、飛べるんなら行けと、こういった指揮をしたところだ」と。あるいは「県内の水門、樋門、堤防の様子も調べさせてるんだ」と。知事も陣頭指揮をとっておられましたし、職員の皆さんも、緊張の中、気ぜわしく任に当たっておられました。和歌山市内では渋滞も起こっておりました。
 そういった中で、私も折々テレビに触れますから、お昼にテレビが撮った先ほどの津波の映像、あるいはコンビナートの火災、そのほかいろんな場面に触れることができます。
 その後の原発のことは、もうくだんのごとしで、詳しくは申し上げません。
 この東日本の大震災を受けたときに、私の経験から、避難所の見直しなど、本当に進めてもらいたいな。県も、先ほど知事の答弁にありました、鋭意お取り組みのことと、そのこと自身は頼もしく思いますけども、その上で、県民から寄せられたそういった疑問あるいは要望、いずれ襲ってくる東南海・南海地震への備えから、以下、幾つかお聞きしたいと思います。
 1つは、3月11日の大津波警報発令下での県下の避難の状況、お示しください。
 また、これは市民から寄せられる声ですが、聞きづらい、何言うてるかわからんと言われる防災行政無線の放送内容の周知、改善策はおありでしょうか。
 また、津波ハザードマップ、和歌山市民らには配られておりますけども、今回の国の見直しを受けて津波ハザードマップは市民のところにいつ届くんでしょうか。配布時期をお示しください。
 また、いただいてる津波のハザードマップ、和歌山市民の私の家に届いたものを見ますと、米印で「津波のときは浸水のおそれがあります」て書いてます。避難所はここやて書いてくれてるんですけども、小さく米印で津波のときは使わんといてと、まあこういうことでしょうね。
 防災マップとしてはそれででき上がりかわかりませんけども、市民にそんなもん配っててええんでしょうか。やはりそういうことがはっきり、つかるところはつかるところ、震災のおそれあるところは津波のハザードマップでは省いとくのが本来じゃないでしょうか。そういった点の避難所の変更地なんかについてもお示しください。
 先ほど来申し上げております情報が遮断されることは、非常につらいことです。毛布やパン、水はくれるかわかりません。しかし、避難地で数時間、情報のない中でひたすら待たんなん、この恐怖や、相当なものがあると思います。ですから、こういった恐怖、あるいは間違った揣摩憶測、流言飛語──そこで、私が先ほど「そやね、帰ってええん違う」と言うた途端に、「中さんが帰ってええと言うた」ということで皆さん帰り始めます。そういった間違った伝達が起こるわけですから、なるべく皆さんが一斉に同じ情報に触れるように、こういった避難地へテレビを設置すべきと考えますが、いかがでしょうか、お答えください。
 次に、また視点を変えまして、日ごろ気づいたところの中でお尋ねします。
 県の施策を県民に広報する上で有効なツールとして「県民の友」がございます。これについてお伺いします。
 6月号を見ますと、環境月間に合わせた特集記事あり、2月議会で成立し、この7月1日から施行を迎える暴力団排除条例の周知あり、あるいは毎回好評な知事のメッセージ「県民の皆様へ 『社会実験』」と称する随筆ありと充実した内容とともに、A4サイズの手軽さが親しみを持って県民に受け入れられております。
 4月の後半に、先ほど中村先輩の質問にありましたけど、ユッケの食中毒の事件が、報道がございました。子供さんが亡くなった。本県の状況をそのとき調べました。そしたら、そもそも和牛の生食用というのは流通していること自体がおかしいんですと、国が安全審査して認めた食肉処理場はありませんと、こういうことでございました。しかし、うちのせがれも非常にユッケが好きなもんですから、焼き肉屋へ行ったときは、メニューにも載ってるし、当たり前のように食べておるのに、おかしなことがあるもんだなあと思いまして、その後の調査を待ちました。
 その折、家庭での食中毒も心配なので、「『県民の友』で載せるんかえ」と言ったら「載せます」と、「載せたらどうよ」「そや、もう『県民の友』に載せますよ」、こういう話でございました。当然、梅雨時の6月号に載るものと思っておりました。そんなことをやりとりしたんが4月の末、5月の連休明けだったかと思います。当然6月号に載ると思いましたら載ってませんでしたので、聞けば、「締め切りが発行の40日前で、もう6月号は間に合いませんでした」、こういうことでした。
 一方、これも先ほど知事も答弁ありました関西広域連合として取り組む節電の取り組み、これはつい最近決まったことですけども、聞けば7月号の「県民の友」にチラシとして一緒に入れて県民の皆さんにお知らせするというんですね。
 こういうことから私なりに理解したことは、要は県職員のやる気違うんかえと。間に合うも合わんも県の職員のやる気じゃないんか、こういうことでございます。40万部という全世帯に配る大量の部数を印刷、裁断、こん包、発送するわけですから、印刷業者さんの日数には短縮の余地はさほどないかもわかりませんが、原稿を出稿したり、構成したりレイアウトあるいは編集、そういったことをしたり、あるいは文章の間違いの校正、そういったことは、庁内間では当然パソコンをお使いでしょうし、印刷業者にももうビットで渡すわけですから、1日あったらできるわけですね。
 そういうことから考えると、非常に有効な媒体でございます「県民の友」をもっと機能的に運営できるように改めてはいかがでしょうか、お答えください。
 また、和歌山市がこのほど、こういった「わかやまし暮らしのページ」と称する冊子を全世帯──16万世帯、和歌山市にありますけども──全戸配布しました。180ページほどのボリュームで網羅的に市の事務を紹介し、いろんな形の問い合わせの窓口のことをきっちり詳細に書いてくれております。
 市会当時からこういったことの改善を求めてきましたので、うれしい限りなんですけども、和歌山市も賢うなりまして、時節柄でしょうか、自分のところの自腹使ってないんですね。ちゃんと広告をとってやらす会社に任せて、こういう立派なん、できました。ちょっと広告多いんで広告の多さのしつこさはあるんですけども、ただでできたということで良としまして、今回は提案でございます。
 こういった民間のノウハウを活用すれば、和歌山県版のこういった暮らしの便利帳を作成して40万の全戸に配布できるんじゃないでしょうか。県の皆さん、福祉なら福祉、環境生活部なら環境生活部、それぞれ小冊子を出してくださってます、県民の皆さんに周知するために。しかし、そういったことがこういった手法を使えば1冊で済むんじゃないでしょうか。そういったことを提案したいと思います。何かこれをしていく上で支障があれば、お答えいただきたいと思います。
 次に、議案第79号建築物等の外観の維持保全及び景観支障状態の制限に関する条例についてお尋ねします。
 かねてから、和歌山市内におきましても、空き家となって久しく、持ち主がもう亡くなってたり、相続もあいまいなまんま朽ち始めた危険な建物があるということで、市会議員当時もいろいろ相談が寄せられましたけども、難儀してきました。「次の台風来たら、中さん、これ、かわら落ちるで。壁崩れるで。けがするのわかってんのに」ということだったんで、私なりに勉強しまして、まさに急迫不正の侵害だ、こういうときは他人の財産であっても片づけてええと、こういうことでございまして、市役所にも申し上げますけども、私有財産の所有権は侵害できやんのやということで取り合ってもらえませんでした。せいぜい市の方が消防とか警察の方とかに連絡とってくださって、所有者に連絡してくれるのが関の山で、いわばナシのつぶてであります。
 そんな中、いささか大仰ですが、地獄で仏とも言えるぐらいの僕は知事の英断だと思います。今回、この廃墟につきましての条例の提案、その記事がどこかに載ったんでしょうね、記事を見た全然知らない、面識のない京都の市会議員、公明党の議員さんですけども、電話をいただいて、「和歌山、どんなんですか。教えてくださいね」、こういった問い合わせも受けました。
 そもそもこの条例を発案した動機と守るべき法益、効果について知事からお述べいただきまして、また条文の細かなことですけども、この条文には、規則で定める、規則で定めるといって規則に委任してるのがいっぱいございましたもんですから、この際、この本会議場でお答えいただきたいと思います。
 条文に規定する景観支障状態のうち、規則で定める破損、腐食の程度、規則で定める距離以内の区域、規則で定める数以上の周辺住民、それぞれどれだけなのでしょうか、お答えください。またさらに、6条に規定する景観支障除去措置命令の相当の期限とはどれぐらいの期間をいうんでしょうか、お示しください。
 最後に、きょうのメーンイベントになりますけども、議案第82号──もし議案をお持ちの方は25ページをお開きください。どうですか、番外さん、議案お持ちですか。お持ちやったら、ちょっと25ページを開いてください。表現のことなんで、実際見てもろてでないと、ここで口で言うてんのをなかなかわかってもらえないと思います。
 これは、「和歌山県民交流プラザ和歌山ビッグ愛・ビッグホエール設置及び管理条例の一部を改正する条例について」ということでございます。
 私、2月議会で知事の招集権の「招集」の字、間違うてたということを指摘しましたけども、今回の条文の表記についても誤りがありますので、訂正を求めます。
 この条例は、ビッグ愛、ビッグホエールという2つだったものを、ビッグウエーブができるので追加し、それらの施設の使用料を定めて、ビッグホエールの一部使用料を1万500円から13万1250円という幅で引き上げますから、大体3割近くの引き上げなんで、県民にとっては値上げですから、その値上げの問題についても問題ではございますが、それより何より問題は、この誤解される表記についてであります。
 まず、題名です。ゆっくり読みます。「県民交流プラザ和歌山ビッグ愛・和歌山ビッグホエール・武道・体育センター和歌山ビッグウエーブ設置及び管理条例」とあります。ですから、中点が3つあるので、区切られるのが4つになるわけですね。これを忠実に読めば4つの建物があるということになります。
 ところが、この同じ文章を第1条に持ってきて、それはそれでいいんですけど、括弧で次に略称を言うときに、括弧の中は「以下『ビッグ愛・ビッグホエール・ビッグウエーブ』」という条文になるんですね。題名にあった「武道」、第1条の本文にあった「武道」という言葉が消されております。この中点の表記を正しく理解すべきやと僕はここで訴えたい。中点、ちゃんと読んだら4つになって「武道」は消えないんです。
 題名でも最初は、もともとの直しに来る前の条文は、「和歌山県民交流プラザ和歌山ビッグ愛」という、この2回出てくる「和歌山」を削って、「和歌山」のなかったビッグホエールに「和歌山」をまたつけにきています。これもどういうことを言ってるのかもうひとつわかりませんので、どんな意味があるか教えてください。
 また、貸し館ですから、いろいろあるということを書くんですけど、ホール、会議室、駐車場を例示に挙げときながら、ホール、会議室、駐車場に今回武道場を加えるだけでええのに、わざわざ会議室を削って武道場というふうに書きかえたりもしてました。そういった点が気につくので質疑としてお尋ねしたいのと、会議室についても、ビッグ愛なんかはこの条例で残るわけですから、ビッグ愛は17部屋があって15は会議室です。にもかかわらず、「会議室」の言葉は消えてしまいました。
 そもそもこういった公の施設の設置及び管理条例は、県民の財産ですね。県民にお使いいただく、そのために出してくるわけですから、県民にわかりやすく、親しみの持てるもんであるべきやと考えます。即刻この間違いを正すべきと思いますけども、そのお考えのありやなしや、お答えください。
 以上、何点かお尋ねしましたことを第1問といたします。御答弁よろしくお願いします。(拍手)
○議長(新島 雄君) ただいまの中拓哉君の質問に対する答弁を求めます。
 知事仁坂吉伸君。
  〔仁坂吉伸君、登壇〕
○知事(仁坂吉伸君) まず、菅内閣の評価でございます。
 昨年、議員から発足後間もない菅政権に対する御質問をいただいた際に、特に本県にとって切実な願いといたしまして、地方のことを大事にする政策を口だけではなくて本当に具体的に実行してほしい、地方重視と言いながら当県のような地方がますますおくれていくような政策は改めてほしいということを期待したいと申し上げました。
 あれから1年たちましたが、率直に言いまして変わっておりません。本県の発展に必要不可欠な道路整備、技術開発、農業基盤整備などの将来への投資となるような予算は削減されたままであります。和歌山のような地方への配慮をという点を超えてこれを考えてみましても、菅内閣のみならず、現在の政権は、例えば子ども手当、農家への戸別所得補償、あるいは高速無料化など、現金給付や現在における利便向上、こういうものには熱心でありますけれども、将来の日本の発展のためになる投資的な政策を軽視していると私は思います。
 そこで、私は、先日実施しました国の施策及び予算に関する提案活動の場などを通じまして、将来への投資の必要性について政府に訴えてまいりました。従来に比べますと、政府内において一定の理解が広がってきているように感知しておりますので、早急に実行に移していただけるように、さらに働きかけを行ってまいりたいと考えております。
 次に、関西広域連合の評価でございます。
 関西広域連合については、府県知事で構成する広域連合委員会、これを月1回開催いたしまして、広域連合の運営や取り組みについて議論を行い、成果を上げてまいりました。
 具体的には、東日本大震災に対して発生2日後に広域連合委員会を開催し、全国に先駆けて情報の一元管理とカウンターパート方式による迅速な被災地支援を行うことができたと考えております。
 この夏の節電対策につきましても、当時、関電からの情報提供は十分ではありませんでしたけれども、我々独自で推測するところによりますと、夏のピーク時には少々電力不足が起こりそうだという予測がございましたので、産業活動への支障や、あるいは都市の魅力を損なうことのないようにしながらも、夏場に家庭とオフィスの消費電力の5%、ピーク時にはこれを10%のカットに取り組むことを申し合わせました。これを受けて、先日、わかやま節電アクションプランを取りまとめたところであります。
 また、出先機関の移譲について、地方分権の推進という点から議論をしておりまして、運動方針を決めたところであります。
 このように、この半年間、さまざまな課題に対し関西が一丸となって取り組み、成果を上げていることについては、私は評価できると考えております。今後とも、関西広域連合の活動が本県の発展に必要不可欠な元気な関西圏づくりに資するように、積極的に意見、提案をして守り立てていきたいと考えております。
 次に、原子力行政への所見でございます。
 先ほど中議員が原子力安全課長とおっしゃいましたが、実は私は科学技術庁原子力安全課総括係長でございまして、20代のときの話でございます。
 当時、スリーマイルアイランドの事故がございました後、こういう問題をやっておりましたが、当時も安全規制については多くの労力が割かれておりました。たくさんの担当者がおったんですが、事故が起きた後の防災対策ということでございますが、これについては、露骨に言いますと何もなかったに等しいような状況でありました。そういう体制では原発立地県の方々の理解が得られないということで、現在につながるような制度をつくり始めたり、あるいは体制の準備をしたりして地元に説明に行った次第でございます。
 原子力につきましては、何といっても安全と国民理解を大前提に推進しなきゃいかんということであろうかと思います。このたびの東京電力福島第1原子力発電所の事故につきましては、今まで言われてきたように、原子炉建屋等は地震に耐えたが、非常用電源装置が津波で破壊され全電源が喪失された結果、原子炉内の冷却ができなくなったことが原因であると、こういうことであるとすれば、津波対策をきちんとやれば大丈夫だということになります。
 しかし、一方で、最近では原子炉建屋等がそもそも地震に耐えられなかったのではないかというような疑問も提示されております。もしそうであるとするならば、現在の原子力発電所の耐震設計で本当に大丈夫なのかというような検証が必要になると考えます。
 今後、こういう点につきまして、原子力安全委員会や、あるいは原子力安全・保安院など、政府でこれを検証した上で、国民に対してわかりやすい説明が必要かと思います。もし何らかの懸念があるんならば、それを正しく是正して手当てをした上で、安全対策に万全を期すことが今回の教訓を生かしていくことだと私は考えております。
 次に、いわゆる景観支障防止条例についてでございます。
 和歌山県には、中心部、特に都市の中心部の空洞化、これが大変激しくて目に余るような状況であるということは、ほとんどの方が考えておられると思います。こういう事象は、ほとんどは実は制度ができておりまして、その制度に対して権限を持っていて、また町のあり方に責任のある市町村が都市計画法あるいはその関連法を十分理解し、適切な運用をすればかなりのことができるということがわかっております。要はやらないだけでありまして、あるいはひょっとしたら理解が進んでないということかもしれません。
 しかし、中には現行法制では手が出せないような、そういう部分もあります。これを何とかせにゃいかんということで考えましたのが、この景観支障防止条例であります。
 町なかにある空き家の中には、適切な維持管理がなされていないものがいわば廃墟みたいになりまして、周辺の景観に大きな支障を及ぼしているものが見受けられます。一方、現行法制では、私有財産に対する権利の保障との関係でなかなか対応ができないというようなものが多うございます。
 そこで、この条例では、建築物等がいわば廃墟となって景観支障となることの防止を義務化するとともに、地域で問題となっている景観支障状態となってしまった廃墟については、十分な手続を踏んだ後で除去の措置命令を行ったり、あるいは代執行もできるようなことを考える内容になっております。
 また、こうした廃墟への対策を講じることによりまして、結果として、有効利用されていない土地の流動化など、まちづくりにつながり、地域が活性化することも期待しているところでございます。
 条例を適切に運用することによりまして、住みよい活力のある美しい和歌山のまちづくりにつながっていくように努めてまいりたいと考えております。
○議長(新島 雄君) 危機管理監宇恵元昭君。
  〔宇恵元昭君、登壇〕
○危機管理監(宇恵元昭君) 東南海・南海地震津波対策について、5点の御質問にお答えいたします。
 まず、3月11日の県内の避難の状況につきましては、東日本大震災では県内の15市町が避難指示、3市町が避難勧告を発令しました。避難対象者は19万6984人で、そのうち指定された避難所に避難された方々として把握されている避難者は6276人であり、避難率は3.2%であります。
 高台等、指定された避難場所以外に避難された方々もあり、実際の避難者数はこれを上回るものと考えられますが、いずれにしましても、少しでも早く避難行動を起こすことの重要性を啓発していくことが必要であると考えております。
 次に、防災行政無線の放送内容の周知策につきましては、津波警報、津波注意報発令時、気象庁の情報が県総合防災情報システムを経由し、市町村の防災行政無線などからサイレンが自動放送されることになっております。平時には、住民の方々にはこれらサイレン音や警告音声を聞く機会がないことから県ホームページで公開しているところであり、今後、テレビスポットなどを活用し、周知を図ってまいります。
 次に、ハザードマップの配布時期につきましては、国においては、東日本大震災を検証し、地震動推定、被害想定のあり方が見直されており、また東海・東南海・南海地震の被害想定についても検討されているところであります。県においては、こうした国の見直しを受けて被害想定を見直すこととしており、市町村においてハザードマップの作成、配布がなされるものと考えております。
 県としましては、国に対してできるだけ早期の見直しを要望するなど、住民の方々に少しでも早い時期に新たなハザードマップが配布できることとなるよう努めてまいります。
 次に、浸水のおそれのある避難場所につきましては、市町村においては、土砂災害、地震、津波被害などを一体化した防災マップを作成しているところもあり、津波発生時に浸水する可能性のある避難所のみをすぐに判別しがたいところがあるのも事実であります。
 県といたしましては、今回の緊急点検の中で、住民1人1人が自分の避難先を自覚していただくよう避難カードを配布するなど、市町村とともに徹底を図ってまいりたいと考えております。
 最後に、避難所におけるテレビの設置につきましては、避難所の指定、開設は市町村が行うこととなっておりますが、県では、その運営に役立つよう運営マニュアル作成モデルを策定し、市町村に示しているところであります。このマニュアルの中では、テレビの活用も含め、メディアからの情報をできるだけ収集できるよううたっているところであります。
 県としましても、避難者の方々ができるだけ災害時に必要な情報を入手できるよう、市町村に対し、こうした運営マニュアルの作成、徹底を図っていきたいと考えております。
 以上でございます。
○議長(新島 雄君) 知事室長野田寛芳君。
  〔野田寛芳君、登壇〕
○知事室長(野田寛芳君) 「県民の友」の活用促進、暮らしの便利帳の発行について回答させていただきます。
 広報紙「県民の友」につきましては、県の主要施策や知っておいていただきたい情報などを県民の皆様にお伝えするため毎月1回発行し、市町村や各地域の自治会の皆様などの御協力により、県内の各世帯に戸別配布しております。このことから、遅滞なく各世帯までお届けするために、制作にはさかのぼって一定期間をいただいている関係で、現状、掲載原稿の締め切りはおおむね発行日の約40日前となっております。
 ただ、議員御指摘のとおり、締め切り以後に急を要する案件等が発生する場合もあり、こうした場合には可能な限り対応しておりますが、印刷前の校正段階であれば、記事の差しかえを行うなど、柔軟な対応を心がけているところです。今後さらに工夫し、制作工程の短縮に取り組んでまいります。
 また、紙媒体で対応できない場合には、テレビ、ラジオ、ホームページなどの活用によっても県民の皆様に必要な情報をお伝えしているところであり、今後ともメディアの特性に応じてタイムリーな情報提供に努めてまいりたいと考えております。
 次に、暮らしの便利帳の発行についてでございますが、各種手続の際の官公庁の連絡先や日常生活で役立つ情報などを網羅した冊子、いわゆる便利帳につきましては、市町村レベルのものは、県内でも既に和歌山市、新宮市などで民間事業者の協力のもと発行されていると聞いております。
 議員御提案の県版の便利帳につきましては、これら市町村版との整合性や民間事業者参入の可能性なども考えながら、最適な方法を検討してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○議長(新島 雄君) 県土整備部長森 勝彦君。
  〔森 勝彦君、登壇〕
○県土整備部長(森 勝彦君) いわゆる景観支障防止条例の規則で定める内容についてでございますが、特に著しい破損、腐食等が生じている状態につきましては、屋根または外壁が機能していない状態として、これらのいずれかが3分の1以上損壊している場合などを考えております。
 景観支障除去措置の要請を行うことができる周辺住民等に関する建築物等からの距離につきましては、対象となる建築物等から半径100メートルとすることを考えております。周辺住民等が複数ある場合に共同で申請を行うために必要な数につきましては、周辺住民等の総数の3分の2以上とすることを考えております。
 勧告、命令に関する相当の期限につきましては、景観支障除去の方法を検討し、戸別の建築物等の状況により判断を行ってまいります。
○議長(新島 雄君) 教育長西下博通君。
  〔西下博通君、登壇〕
○教育長(西下博通君) 議員御指摘の当該施設につきましては、県民交流プラザ和歌山ビッグ愛、和歌山ビッグホエール、武道・体育センター和歌山ビッグウエーブという3つの建物で構成される1つの施設でございます。
 施設の名称につきましては、3つのそれぞれの建物が密接不可分な関係にあるため、中点で結びつけることといたしました。また、ビッグウエーブに係る中点につきましては、武道と体育が機能的に密接不可分な関係にあることから、中点で結びつけたものでございます。
 次に、「和歌山県民交流プラザ和歌山ビッグ愛」の先頭にある「和歌山」を削除し、「ビッグホエール」を「和歌山ビッグホエール」に改めていますのは、名称をより明確にするためのものでありますので、御理解をお願いします。
○議長(新島 雄君) 答弁漏れはありませんか。
  〔「あるような、ないようなやけど、まあ」と呼ぶ者あり〕
○議長(新島 雄君) ありませんか。
  〔「ございません」と呼ぶ者あり〕
○議長(新島 雄君) 再質問を許します。
 24番中 拓哉君。
○中 拓哉君 時間も押してきますんで、もう早口になります。
 知事さん、原子力はそういうことで、知事さんが若いころお仕事したときも安全、安全、安全で、それはもう全くそうやと思うんです。私も女房の兄に聞いたら、安全、安全、安全で、もうどこまででも金かけてると、こういう話だったですけども、福島原発を見たら、結局、バルブあけよ、あけよ、ベントせえと言うても、電気動かんかったらバルブもようあけに行かん、自分でせんなんということになってきて、おっしゃるように安全の備えということ言うてても、もう仕方ないんですよね。だからといって安全言わないんじゃないんですけど、だから根本的な発想の転換が要るんじゃないかな、そんなことを思って知事さんなりの発言を待ったんですけども、ちょっと残念でした。別に質問じゃありません。
 宇恵さんのほうは、マニュアルに確かにあるんですけど、テレビを置いてしなさいというのは、市の担当者、避難所を運営する市の情報班員としてテレビを活用して、情報を確かに知って、みんなに伝えようということですから、私の言うてる直接に避難民がテレビを見れるようにしてくれということとちょっと違うように思いますんで、これからマニュアルつくるときはそんなことを市町村に示していただけたらな、かように思います。
 教育長、結局皆さん、なかなかわからん──議案、また見てください。25ページ。番外さんはどうですか。25ページ、皆持ってますか。私の言うてることわかってほしいんよ。
 それ見ると4つなんですよ。それで今、教育長、3つて言いましたよね。3つで建物の密接不可分。その言うてる建物が密接不可分やから3つでも点で打って結んだんやと。だけど、この点は4つになってると。4つというか、建物は4つに読めると。4つ読めると言うた途端に、武道と体育センターは機能的な面で中点打ってんねやと、こう言うわけですね。だから、建物の中点と機能の中点2つあるんかというのは、この文章の中からわかりませんよ。わかりません。
 ですから、まさに教育長が答弁してくれたように、「武道と体育」て「と」という格助詞を使ったんですから、中点やめて「武道と体育」、あと「和歌山ビッグウエーブ」とすれば、この中点の使い方は間違いにはなりませんよね。そうやって直すべきやと思うんですよ。
 後で聞いたら、その「和歌山」があっちこっち行ってる分については、より明確になるために直したと言うんでしょう。だから、より明確になるために直すのが条例ですから、前の「和歌山」2つあってわからん言葉を今回直しにきたわけですから、今回、私、ここで指摘してるわけですから、なおわかりやすく紛らわしくないようにするために再度お直しすべきやということをお尋ねしたいのと、これは要するに教育長だけで条例出してきませんわね。知事部局の法制班なり総務学事課なりの、あるいは財政を通ってきますよね。そういう意味で、総務部長のほうからも、こんな使い方でええんかということについてお答えしていただけたらなあと思います。よろしくお願いします。
○議長(新島 雄君) ただいまの再質問に対する答弁を求めます。
 総務部長米澤朋通君。
  〔米澤朋通君、登壇〕
○総務部長(米澤朋通君) ビッグ愛とビッグホエールの中の中点につきましては、大きな中点と、武道と体育センターの中点については小さな中点という意味合いで条例のほうを制定させていただいている、原案を提出させていただいているところでございます。
○議長(新島 雄君) 教育長西下博通君。
  〔西下博通君、登壇〕
○教育長(西下博通君) 今、総務部長からもお答えいたしましたように、中点の使い方の問題というふうに認識いたしております。
 繰り返しになりますけども、そのビッグ愛とビッグホエールの中点というのは、あくまでも建物の関係が密接不可分な関係にあるということで使われておりまして、武道と体育につきましては、機能的な意味で中点が使われているというふうに御理解をいただきたいと思います。
○議長(新島 雄君) 中議員に申し上げます。
 私も間違った面がございますが、総務部長の発言は発言通告書に記載の答弁者ではありませんので、注意をいたします。
 再々質問を許します。
 24番中 拓哉君。
○中 拓哉君 それはどうも済みませんでした。
 しかし、やりとりの中では、教育委員会は、「もう行政の、当局の法令班を通ってます。総務学事課、通ってます」、それを一生懸命言うわけですよ。そういう弁解があるから、私、ここで総務部長の見解を聞かしてもらったんで、ルールは、私、また改めて勉強しますけども。
 ところが、同じ答弁やったから言うんですが、中点に2つあるということですね。大きな意味の中点と小さな意味の中点。そんなこと、恐らく全国の条例でも、笑われますよ。同じ中点使うてて、そんな違いがあるということ言うたら笑われますよ。
 ですから、早い話、「ビッグ愛及びビッグホエール並びに武道・体育センター」。そしたらこの中点は、武道と体育センターが密接不可分やから中点入れたんやということがわかるんですよ。何の差しさわりもございません、そうやってすれば。案とすれば、あるいは、もともと1個ずつの施設やったんやから単体で出してくるとか。要するに、県民にわかるようにしてもらいたいのに、中点の使い方が2つあるというようなことを言われたら議論にならんわけですね。条例を出してきてるその大前提が壊れるわけですよ。
 だから、私が提案する「ビッグ愛及びビッグホエール並びに武道・体育センター」としてもうたら、武道も生きてくるし、下に武道場も書いてあることやし、ああ、あれが武道館の役割を果たしてやっていくんだなと、私も剣道初段──たった初段ですけど──剣道やってる武道家としてはうれしい話です。
 そういう形の中で訂正、「武道」「及び」「並びに」にするということを再度御提案しますんで、やるのと、知事さん、この議論を聞いてて、知事も要するに法律つくるときは、最後は事務次官会議を通って内閣法制局を通らなあきませんよね。そういうときに1個1個チェックするわけですから、知事は提案者ですから聞けると思いますけども、私のこの議論聞いての所見をお答えいただきたいと思います。
○議長(新島 雄君) 通告書には記載されておりませんので、以上で中拓哉君の質問が終了……(「いや、質問しましたよ。私、提案して、今質問しました」と呼ぶ者あり)
 教育長西下博通君。
  〔西下博通君、登壇〕
○教育長(西下博通君) 中議員の御指摘にお答えします。
 先ほど来お答えいたしてますように、教育委員会としましては、関係法令上の絡みから十分精査をして、こういうふうな形で案を提案さしていただいてるということで御理解いただきたいと思います。
 ただ、この施設につきましては、とにかく県民に親しんでいただけるということを大前提に考えてますので、今後、そうしたものを有効に活用させていただきたいというふうに思ってございます。
  〔「提案者が次、答えれるやろ。知事の提案やで。知事の見解だけ聞かしてよ」と呼ぶ者あり〕
○議長(新島 雄君) 時間が……。答弁漏れがあるということですか。(「はい。知事の見解」と呼ぶ者あり)知事のほう、答弁ということでお願いいたします。
 知事仁坂吉伸君。
  〔仁坂吉伸君、登壇〕
○知事(仁坂吉伸君) ちょっと法令審査を申し上げますと、前提として、問題にされておられるところというのは、実は名称なんですね。名称ですから、今御指摘があったような、普通に並べるようなときは「及び」とか「並びに」でつけていくとすっきりするんですけども、名称で、一発で、しかも1つの施設でございますので、「及び」「並びに」の名称というのは何か変なんですね。ですから、中ポツで3つ並べたと思うんです。それはそんなおかしくはない。
 それから、その次に、小さいほうの中ポツ、こんなのがいろいろあるのはどうかという議論でございますが、形式的に間違いではないと思います。
 ただし、そういう「並びに」とか「及び」とか「もしくは」とか、いろいろぼやっとありますと、どうしても最後は常識で解釈しなきゃいけないというところがあります。普通、テクニックからすると、そういうことをできるだけ避けるようにして条文構成をつくっていくというのが大事なんですが、どうしてもそれが残ってしまうときは、最後は常識で判断をします。そのときに、例えば体育という施設があるかというと、ありませんですね。ですから、これは小さい点やろな、小さい中ポツやろなというふうに解釈するというのが多分起こることだと思いますので、したがって、小さい中ポツがあっても間違いではございません。
 ただし、例えばその小さい中ポツを取ってしまったときに意味が通じなくなるかというと、これまたそうでもないので、あとは、どっちでもいいんですが、どちらが美しいかということで、提案者としては小さい中ポツがあったほうが美しいと思って提案をさせていただきました。
○議長(新島 雄君) 以上で、中拓哉君の質問が終了いたしました。
 これで、午前中の質疑及び一般質問を終わります。
 この際、暫時休憩いたします。
  午前11時53分休憩
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