平成23年6月 和歌山県議会定例会会議録 第2号(中村裕一議員の質疑及び一般質問)


県議会の活動

  午前10時0分開議
○議長(新島 雄君) これより本日の会議を開きます。
 日程に先立ち、諸般の報告をいたします。
 過日提出のあった議案第75号、議案第76号、議案第80号及び議案第81号は、いずれも職員に関する条例議案でありますので、地方公務員法第5条第2項の規定により人事委員会の意見を徴しましたところ、文書により回答がありました。また、監査委員から現金出納検査実施結果の報告がありました。いずれもお手元に配付しておりますので、御了承願います。
 日程第1、議案第74号から議案第91号までを一括して議題とし、議案に対する質疑を行い、あわせて日程第2、一般質問を行います。
 21番中村裕一君。
  〔中村裕一君、登壇〕(拍手)
○中村裕一君 改選後、最初の一般質問での登壇を、自民党県議団の会長のゆえをもってお許しをいただきました。この改選によりまして、自民党県議団、28名の最大会派となりました。一致団結をして、数におごることなく、県勢浮揚のため、県民の福祉のために頑張っていくことを表明しておきたいと思います。
 以下、通告に従いまして一般質問を行ってまいります。
 その日は、朝からあいさつ回りをして、ようやく昼過ぎに事務所へ帰ると、みんながテレビの前に集まっていました。一体何があったのかとのぞいてみると、ちょうど大きな川の周辺を真っ黒な津波が人家や田畑をのみ込みながら遡上する様子が中継されていました。まるでSF映画のような映像を見ながら、これは大変なことが起きていると直感いたしました。
 3月11日、この日はすべての国民にとって忘れられない1日となりました。この日を境に日本じゅうが、いや、世界じゅうが変わったのであります。改めて、亡くなられた方々の御冥福をお祈り申し上げますとともに、被災された皆さんにお見舞いを申し上げます。
 歌手の松山千春は、「知恵があるやつは知恵を出そう。力があるやつは力を出そう。金があるやつは金を出そう。『自分は何にも出せないよ』っていうやつは元気出せよ」と言ったそうですが、一刻も早く復興されるよう、私たちもできる範囲で頑張ろうではありませんか。
 今回の震災では、1万5000名を超す人命が失われ、今なお7600名余の方々が行方不明になっています。また、津波によって発生した福島第1原発事故の被害は現在も拡大中で、とどまるところを知りません。全体の被害額は数10兆円と言われ、現在も8万人余が避難生活を余儀なくされ、新聞やテレビでは、連日、被災した方々の悲しい物語が報道されています。
 一方、この震災には世界じゅうから支援や義援金が寄せられ、今もボランティアが続々と集結しています。本当に世の中は捨てたものではないと思いました。また、被災地では、泥棒や略奪が起きることもなく、行儀よく順番待ちをする日本人の姿に、これまた世界じゅうから称賛が寄せられました。
 震災直前は、民主党政権が菅総理の献金問題でいよいよ追い詰められ、総辞職や解散総選挙さえも予想される雲行きでした。ところが、震災以降は、普天間飛行場の一件で不仲と言われた日米関係も表面的には修復され、ばらまき4Kなどと言われる民主党の失政も、高速道路無料化や子ども手当が見直されると言います。国民や野党が求めても馬耳東風だったものが一瞬で変更されることは全く皮肉ですが、政権交代はいまだ遠く、これほど国民にとって不幸なことはないと思います。
 私たち自民党では、震災当日、党本部に震災対策本部を立ち上げ、翌日から募金活動を始め、政府に震災対策を要求するとともに、3月14日には県連から尾崎要二幹事長と政調会長の私が代表して、知事に対して被災地の支援や県内総点検など9項目の要望をさせていただきました。
 私たちは、今回のとうとい犠牲を教訓に、近い将来発生が予測される東南海・南海地震対策に、もはや想定外などということは許されず、万全の備えをしておかなくてはと考えます。
 そこで、以下数点について質問をいたします。
 今回の震災を、現地で瓦れきを目の当たりにし、新聞やテレビなどの報道に接して私が強く思ったことは、命あっての物種だということであります。
 被災された方々には何かと御不便ですが、被災地では既に復興の途上にあります。しかし、亡くなった人は苦情すら言えません。行方不明の人は、いまだに海の底であります。やはり、何としても生き残らねばならないと思いました。政治や行政の最大の仕事は、いかに住民の生命を守るかであります。
 今回の地震では、大深水防波堤が破堤し、万里の長城と言われた巨大防潮堤が町を守れなかったことが報道されました。しかし、立派に村を守った水門があり、高速道路の盛り土は津波の威力を軽減し、住民の逃げ場になりました。また、釜石では、日ごろから避難訓練をしている小中学生はいち早く高台に避難し、99.8%が助かったとも言われております。やはり、ハード・ソフトのバランスのとれた防災対策が必要であります。
 県防災の責任者である知事は、今回の震災に対してどのような感想をお持ちでしょうか。また、県地域防災計画の見直しを含め、今後どのように取り組まれるのか、御所見を伺います。
 次に、津波対策推進法について伺います。
 昨年6月の法案提出以来、二階俊博代議士を初め、自公の県選出国会議員の先生方に御尽力をいただいてまいりましたが、ようやく6月17日の参議院本会議において全会一致で可決・成立しました。この際、成立に対する知事の御所見を伺います。
 3番目に、地震被害について伺います。
 直接の被害については、本県でも紀南地方の水産業を中心に約10億円の被害があり、支援予算が今議会に上程されています。しかし、県内企業経営者からは、輸出品には県からの産地証明書があっても日本製自体が敬遠されると聞きましたが、風評被害の実態はどうなっているのでしょうか。震災不況の影響も含めて、県経済の景気も御報告願います。
 4番目に、関西広域連合について伺います。
 震災支援については、昨年発足した関西広域連合で地域割りをして対応したことが大いに評価されたと聞いております。広域連合は発足以来半年が経過しましたが、震災対応を含め、成果があれば御報告願います。
 5番目は、節電と新エネルギーについて。
 ことしの夏は、原発事故を受けて、直接被害が少なかった近畿地方でも、関西電力が国民や企業に15%の節電を要請しました。しかし、15%の根拠があいまいなことから各府県の知事から反発が相次ぎ、関西電力は各方面への説明に躍起になっています。一部の報道では、関西電力の節電要請には原発再開への思いも絡んでいると言われ、原発必要論にも発展しそうな雰囲気です。
 家庭には節電メーターがあるわけでもなく、15%がいいのか、10%でいいのか、本当のことは国民にはよくわかりません。経産省出身の仁坂知事は粛々と県民に節電を要請されるものと思っていましたが、果たしてどのようなお考えでしょうか。今後の近畿地方での電気需要と本県での電源開発の可能性についても、あわせてお答え願います。
 また、孫正義ソフトバンク社長から広域連合へメガソーラーの立地要請があったと聞きますが、どのように対応されましたか。
 孫社長は、15日に開かれた菅政権が今国会に提出した全量固定価格買い取り制度推進の集会に駆けつけ、菅総理にあと10年ぐらい総理を続けてほしいと言ったそうですが、民主党政権がそう長く続くとは思えませんし、孫さんといえば、何やらよくわからない会社を大電話会社に育てた人物です。
 もちろん、資源の少ない我が国が、自然エネルギーなど新エネルギーを促進することは国策であることも事実です。近く、ソーラーなどを対象とした自然エネルギー協議会が開催され、知事も参加を表明されていますが、どのような展望をお持ちでしょうか。
 6番目は、携帯エリアメールの活用について伺います。
 阪神大震災以来、災害時には携帯電話やメールが有効と言われています。県では、地震や津波などの緊急情報をNTTドコモのエリアメールを使って配信することが、県民だけではなく観光客にも通じ、危機回避に大いに役立つと判断し、今議会に事業予算が提案されています。マナーモードにしていても音でお知らせしてくれる機能もあり、どうしてこんなすばらしいことに今まで気がつかなかったのか、不思議に思うぐらいであります。
 しかし、発表以来、NTTドコモ以外の利用者からは、「私たちのことはどうなるのだ」と、auやソフトバンクの対応を心配する声が上がっています。県の取り組みと電話会社の対応を伺います。
 知事は、今議会の提案説明の中で、新行財政改革推進プランの見直しを表明されました。そこで、大きな2番目は、新行財政改革推進プランについて伺います。
 まず、現行プランの取り組みについて。
 現行の行革プランが策定された平成20年ごろの財政状況は、何もしないと財政調整基金などの基金がすぐ枯渇し、深刻な財源不足になって財政再生団体に転落する可能性がありました。
 そこで、何とか持続可能な財政構造へ転換しようとプランを策定し、行財政改革を断行することにしました。特に一般会計については中期的な収支見通しを示し、職員数や事務事業を見直せば収支不足は段階的に縮減し、財政調整基金等も枯渇することもなく財政運営ができるとのもくろみが示されました。
 当時、知事が、「無駄はもちろん、必要なものでも優先順位が低いものは削減する」と言われたことを覚えております。以後、知事選挙で優しい改革に転じつつも3年が経過しましたが、現行プランの取り組みはどうなっているのでしょうか。現状と評価について伺います。
 次に、プランの見直しについて伺います。
 本県の当初予算は、平成20年度以降、予算規模が3年連続で増加し、逆に職員数は行革により減少していることから、職員1人当たりの仕事量は確実に増加しており、知事は、これ以上の人員削減は厳しいとの見解を示されました。
 しかし、仕事はふえるばかりです。東日本大震災を教訓とした東南海・南海地震対策が待ったなしの状況にあり、知事はさきの提案説明において、全力で進めることを表明されました。また、紀の国わかやま国体についても、県庁を挙げて成功に向けてしっかり準備をしなければなりません。
 これらの政策にしっかり対応しつつ、今までの行政サービスの水準も維持していくためには、マンパワーの維持や増強が必要ではないかと思います。しかし、人員増強ともなれば、財政の健全化が遠のくばかりか、逆戻りしないかと心配いたします。また、東日本大震災の発生により少なからず本県財政にも影響が出ると思いますが、その点も含め、今後どのような方向で見直しを検討されるのでしょうか。
 また、知事は現行プランの目標年度である平成24年度以降も視野に置いて見直しをするとのことでありますが、今後の県政運営を考えるときには、平成27年度開催予定の紀の国わかやま国体が1つの大きな区切りになるのではと考えますが、いかがでしょうか、御所見を伺います。
 大きな3番目は、道路整備について伺います。
 先般、近畿地方整備局長を初め幹部が県庁を訪れ、平成23年度予算の実施並びに今後の事業について説明があったと聞きます。
 県では、1つの目標として、国体開催までに近畿自動車道紀勢線田辺─すさみ間や京奈和自動車道県内全線が供用されるよう要望活動を行ってきました。このことについて何か説明があったのでしょうか。
 次は、4車線化について。
 さて、植樹祭の前日、5月21日に海南─有田間が4車線化され、長年利用者に迷惑をかけてきた渋滞がうそのように解消されました。この際、御努力いただいた知事初め県選出国会議員、地元関係者、工事関係者の皆さんに、厚く御礼申し上げます。
 しかし、既に日曜の夕方には川辺インター周辺で新たに渋滞が発生するなど、渋滞が南下しています。そもそも、2車線区間は1日1万台を超えると渋滞が発生すると言われ、むしろ当然の現象かもしれませんが、有田─御坊間は一体いつになったら4車線化されるのか。私は政権交代しかないと思いますが、有田─御坊間の4車線化の必要性と見込みについて御見解を伺います。
 3番目は、交通安全対策会議について伺います。
 3年前、御坊市湯川町丸山地内の国道42号線交差点で、高校生が後ろから来た軽乗用車にはねられ、死亡しました。現場には早速横断歩道や道路照明が設置されましたが、高校生など自転車や歩行者は必ず現場を横断せねばならず、危険性は一向に減少していません。一刻も早く両側に歩道を設置していただきたい。御坊市や地元から紀南河川国道事務所へ要望していますが、現在のところ、新規採択の基準には達しないそうです。
 普通の県民からすれば、県道は両側に歩道がつく立派な道路なのに、さらに交通量が多く、道路の設計基準も高いはずの直轄国道に歩道が設置されないのは合点がいきません。そもそも、道路整備の採択基準に交通安全の視点が全くないとは言わないまでも、基準が緩いのではないかと思ってしまいます。
 県では、交通安全対策会議を設置し、5カ年計画を策定するとともに毎年見直していますが、計画の実現に向けた県の取り組みを伺います。
 大きな4番目は、公共交通観光について伺いたいと思います。
 実は、「公共交通観光」、これはグーグルで検索しても出てきません。私が勝手につくった造語でありまして、公共交通機関を使った観光という意味でありますので、御了解をいただきたいと思います。
 本県では、観光客の集客を図るため、これまで鉄道の高速化や高速道路の延伸、4車線化、また関空や白浜空港の増便活動など、本当に血のにじむ思いで一生懸命に推し進めてきました。このことは間違いはありません。しかし、せっかくある地方の路線バスなどには国からの補助金で赤字を補てんするだけで、何か高度利用することは全く何もしてこなかったのではないでしょうか。
 これから県内で新路線が開設されることは困難で、今は残っているだけでもありがたいことであります。もしこの赤字バス路線に観光客を誘致することができれば、バス会社が喜ぶだけではなく、地域も路線を維持できるし、何といっても地域振興になります。また、観光客も安価な旅行ができて、おいしいお酒も飲めます。それに、今はやりの環境に優しいエコツーリズムにもなります。
 今回の質問に当たり、改めて県内バス路線図を見ますと、高野や熊野など世界遺産への路線は充実していることは当然としても、何と高野山へは、有田からと海南からと2路線が立派に運行されているのには驚きました。
 現在、赤字路線は補助制度が縮小され、このままいけば廃止になることも予測され、結局はコミュニティーバスになり、行政の重荷になるだけです。一度失われたものを復活させることは容易ではありません。観光立県を目指す本県にとって路線バスは観光振興の有力な手段だと考えます。公共交通観光、すなわち地方路線バスなどを使った観光振興を提案申し上げますが、知事の御所見を伺います。
 最後に、生食用食肉の衛生基準について伺います。
 焼き肉チェーン店の集団食中毒事件を受けて厚生労働省が実施していた全国調査の結果が、6月14日に発表されました。全国で生食肉を提供している飲食店の51.8%が、食肉処理業や販売業では約35%が国の衛生基準を守っていませんでした。同時に、都道府県では唯一本県だけが100%の飲食店で基準を満たしてないことが判明し、大変驚くとともに残念に思いました。一方、店側からは、役所から指導もなく、基準がはっきりしないので何が悪かったのかわからないという意見もありました。
 この際、責任がどこにあるかということより、一刻も早く適切に遵守されるよう官民挙げて努力すべきであると思いますが、県当局の認識と今後の取り組みについて伺います。
 以上で、私の一般質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)
○議長(新島 雄君) ただいまの中村裕一君の質問に対する答弁を求めます。
 知事仁坂吉伸君。
  〔仁坂吉伸君、登壇〕
○知事(仁坂吉伸君) まず、東日本大震災に関して、知事の感想と地域防災計画の見直しについてという点でございます。
 3月11日に発生いたしました東日本大震災では甚大な被害が発生し、多くの生命が失われました。お亡くなりになられた方々の御冥福をお祈りするとともに、被災された皆様方に心からお見舞いを申し上げたいと思います。
 従来の想定を超えた未曾有の大震災は想像を絶するものであり、東海・東南海・南海地震への備えを喫緊の課題とする本県防災の責任者としては、背筋の凍る思いであります。
 今回の大震災を教訓に東海・東南海・南海地震への備えを万全にするために、県では防災・減災対策の総点検として、県民1人1人が避難場所、避難方法を自覚できるように徹底するほか、住宅の耐震化、家具固定などの減災対策の緊急点検に取り組んでいるところであります。また、いずれ行われる国の東海・東南海・南海地震の被害想定の見直しを受けて、県の被害想定を見直すこととしております。
 このような総点検では、地震・防災対策総点検専門家会議の意見をいただきながら──これは、今、国でも中心になって頑張っている河田先生とか、避難の片田先生とか、そういう少数でありますが、大変立派な先生方に無理をして来ていただいて、御意見をいただいているところでありますが──そういう御意見をいただきながら行っていきたいと考えております。
 このような総点検を踏まえまして、県や市町村の計画についても必要な修正を行いますとともに、ハード整備、これについても、この総点検に従って行うべきところをどんどん進めていくということにしたいと考えております。
 また、国レベルの協力も必要でございます。高速道路などのインフラができていない当県では、一たん地震、津波が起こったときに被害がさらに拡大するおそれがございます。そこで、こういう整備をお願いする。これは単独でも行っておりますが、6月16日には、超広域災害への備えを強力に進める9県知事会議を設置いたしまして、国に対して要望を行っているところでございます。
 次に、津波新法でございます。
 6月17日に、参議院において津波対策の推進に関する法律が可決・成立いたしましたことは大変大きな一歩であり、和歌山県として待ち望んでいたところであります。
 この法律は、津波の観測強化や調査研究の推進、防災教育・訓練の重要性や必要性について鋭く御指摘をいただき、必要とされる財政上の措置についても盛り込まれているものであります。
 中でも津波防災の日である11月5日は、安政の南海地震の日、「稲むらの火」の故事が語り継がれている日であります。
 濱口梧陵という、このすばらしい人物が我らが郷土から出たことは、大変な誇りであります。その上、和歌山県議会の初代議長であり、議員各位、県民ともにこの法律の成立を喜びたいと思います。
 この立派な偉績を検証するような何らかの事業を検討したい、こういうふうに現在考えているところでございます。また、以上申しましたようなことを早速知事コメントにまとめまして、6月17日に発表さしていただいているところであります。
 次に、東日本大震災に関する風評被害というくくりでございますが、特に経済問題でございます。
 まず、震災の影響を含めました景気情勢につきましては、震災直後、原材料、部品・部材の調達が困難になったことや、首都圏などの売り上げ減少等で、化学や電気・電子、あるいは家具・建具、繊維などの業界を中心に影響が出ていたところであります。その後、代替品の調達や生産復旧により、現在はやや落ちつきを取り戻しておりますが、今後、電力逼迫のおそれやサプライチェーンの復旧の見通しなどの懸念要因により、本県経済の先行きは予断を許さない状況であります。
 また、県内の主な観光地の宿泊予約のキャンセルや海外観光客の落ち込みなど、観光業界は現在でも大きなダメージを受けたままになっております。
 私は、このような事態に対応するため、世界不況に伴い設置した緊急経済対策本部の取り組みを適用するなどの全庁的な対応を行っているところであります。具体的には、産業別担当者制度などにより業況の把握に努め、相談窓口の設置、震災により間接的な被害を受けた中小企業者への新たな資金繰り対策、あるいは県内輸出業者への支援を実施してきたところであります。
 次に、海外向けに輸出される食品、あるいは一部非食品もございますが、海外バイヤーによりますと、日本産品は震災後、売上高が相当落ち込んでおります。また、各国からは日本産品への過剰な輸入規制が行われております。これが行われた当時──震災直後ですが──政府は外国と全く闘わなかった。不当なこのような外国の措置に対して全く闘わなかったということを私は声を大にして抗議してまいりました。
 このような輸入規制は、風評被害などという言葉で語られるようなものでございませんで、明らかにWTO違反であります。
 世界の貿易秩序は、SPS協定というのがありまして、これによって不合理で科学的な証明のないような、そういう輸入措置を、検疫であろうととってはいかんということになっておりまして、紛争解決の手段などもきちんとできております。これを全く使わないで、諸外国の言いなりになって日本国民を守らなかった政府の責任というのは大変重いというふうに思いまして、そういう弱い政府の動向を見て、各国が次々とこのような措置を拡大してまいりました。
 私は、和歌山でもそれに抗議して声を大にして言っておりましたが、政府にも乗り込んで、これを一生懸命、きちんと外国と闘うようにと進言をしてまいりました。ようやく最近、少しずつ政府も行動を起こすようになり、諸外国も少し見直そうかなという動きが出ているようでありますけれども、随分日本の利益が損なわれたというふうに思います。
 一方、県では、和歌山県の業者さんがこのような被害に遭うと大変というのが大事なことであります。したがって、全国に先駆けて県がリスクをとっていち早く諸外国への原産地証明書の発行を行いまして、事業者からは、証明書により相手国への輸出ができたとの報告があったところであります。
 今後とも、県内事業者の輸出機会の確保については、機動的に万全を期してまいりたいと考えております。
 次に、関西広域連合の成果であります。
 議員御発言のとおり、被災地支援の面では大きな成果があったと考えております。この大災害に対して、16年前、阪神・淡路大震災で大きな被害を受けた関西だからこそ、一日も早い復旧・復興を心から願い、発災2日後の3月13日には構成府県の知事が一堂に会し、特に被害が甚大な宮城県、岩手県、福島県を支援対象としたカウンターパート方式と、それから情報の一元管理の枠組みを構築しました。
 本県は、大阪府とパートナーを組みまして岩手県を中心に支援することになり、3月14日には現地連絡所を設置、4月1日からは現地事務所を開設し、ニーズに応じた的確な支援に現在でも取り組んでいるところであります。
 このように関西の力を結集し、スピード感を持った支援活動が実行できているのは関西広域連合の大きなメリットであり、支援活動に御協力いただいております県民、県内市町村、各種団体、企業等に感謝申し上げたいと思います。今後は、他の分野でも大きな成果を出せるように、副連合長として取り組んでまいりたいと考えます。
 次に、節電対策、それから自然エネルギー協議会の関係であります。
 関西電力に対しましては、関西広域連合として、以前から削減目標のフレームを示すように、電力需給は大丈夫かというようなことを詳細に教えるようにずっと言ってまいりました。「なかなか詳細なことは教えてもらえなかったんですが」と言ってるうちに、いきなり一律15%の節電を要請されたということに対して、二重の意味で遺憾であると私は思います。
 1つは、この要請の当初、詳細な供給側の説明がなかったということでありまして、もう1つは、各経済主体がそれぞれ電力をどういうふうに使ってるかというのが違う中で、全体として15%の節電を達成するためにはだれにどのような要請をして努力していただいたらうまくいくかというようなことについてどう思ってるのかというようなことも全く提案されておりません。だから、そういう意味では、まだまだこれからだというふうに思っております。関西電力に対しては、このような具体的な根拠とか必要性を明確に説明するように要請しているところであります。
 現時点では、夏のピーク時に少々電力が不足するおそれがあるという当時の考え方を前提にいたしまして、関西広域連合でまとめられた節電対策がございます。これは、夏の期間、オフィスと生活で5%の節電をお願いしようじゃないか、ピーク時には10%にしようじゃないかというような考え方でございますが、こういう節電対策に沿いまして、当県では、県民生活、とりわけ経済活動に悪影響が出ないように注意しながら、わかやま節電アクションプランにより対策を進めてまいりたいと考えておる次第でございます。
 しかし、実態が明らかになってきますならば、一段とギアチェンジをする必要が出てくるかもしれません。その辺は慎重に、かつ注意深く勉強を続けてまいりたいと考えております。
 なお、電源開発の可能性でございますけれども、今後も電力供給不足が続くのであるならば、和歌山でのLNG火力発電所とか、あるいは自然エネルギーの利用プロジェクトなどの建設、さまざまな可能性が生じてくるかと考えております。
 また、関西広域連合へのメガソーラーの立地要請につきましては、既に当県として候補地を申し出ている段階であります。今後、ソフトバンクと条件の面での検討が行われるのではないか──まだ行われておりませんが──行われるのではないかと思っておりまして、それに応じて我が県の詳細な対応を考えてまいりたいと考えております。
 次に、自然エネルギー協議会──これ、全体で行うことでございますが──これの展望につきましては、今後7月に協議会の設立が予定されておりまして、メガソーラーなど具体的な取り組みにつきましては、この協議会の中で国全体としてどういうことが必要になってくるかというようなことを決め、そして共通して運動していくということになるんではないかと考えております。
 次に、行革でございます。
 これまでのプランの取り組みでございますが、まず歳出削減策の1つとして、職員数を大幅に削減してまいりました。
 職員数の削減につきましては現行プラン以前から取り組んでおりますが、平成17年からの5年間で12.5%、2200人以上の職員を削減しております。それとあわせて、事務事業の見直しを徹底し、合理化を鋭意進め、歳出削減に努めてきたところであります。
 また、歳入確保策として、県税収入率の引き上げや未利用財産の処分に積極的に取り組む一方、退職手当債等につきましては極力発行を抑制し、健全な財政運用に努めてまいりました。
 こうした取り組みや国の経済対策等も積極的に活用した結果、平成23年度当初予算編成時点で収支不足は、プラン想定では23億円でありましたが、16億円に圧縮し、財政調整、県債管理両基金も200億円を確保するに至っております。
 一方で、公共投資額をこの4年間で1.5倍に伸ばしまして、医療、福祉など安心・安全策を後退させることなく、このような目標でございます「基金の大幅な取り崩しに頼ることなく財政収支が均衡する状態」へ着実に成果を上げているというふうに考えております。
 次に、見直しの方向性についてでございますが、今後も「未来に羽ばたく元気な和歌山」の実現に向け邁進するとともに、東南海・南海地震に備えた防災・減災対策や紀の国わかやま国体の開催準備など、新たな行政需要にも適切に対応していく必要があるというふうに考えます。
 そのためには財源も人員体制も必要となりますが、特に人員については、もうこれ以上は減員は難しいと私は思います。中期的に現在の規模を維持していく必要があると考えているところであります。
 一方、これまで着実に歩を進めてきた財政の健全化を後退させるわけにはまいりませんので、財政の収支見通しをきっちりと行って、双方を両立していくための行財政改革をもう一度検討してまいりたいと考えているところでございます。
 その際には、実は懸念もございます。東日本大震災に起因する税収減や、あるいは地方交付税に係る国の動向、社会保障と税の一体改革の地方財政に与える影響など、心配なところは大変多うございます。見直しに当たっては、そのような点もきちんと見きわめながら、これにも耐え得るような、そういう対策を考えてまいりたいと考えております。
 また、御指摘のように、現行のプランの見直しに当たっては、国体開催予定の平成27年度までの5年程度を取り組み期間として検討してまいりたいと考えております。
 次に、道路整備でございます。
 高速道路の国体開催までの供用についてですが、先般の近畿地方整備局との会議において、近畿自動車道紀勢線田辺─すさみ間や京奈和自動車道については、平成23年度直轄事業の事業計画の中で平成27年度供用予定と示され、今後、目標に向け頑張っていくとの説明がありました。
 このことは、これまで働きかけてきた成果であると評価しているところですが、一方で、これらの平成23年度の当初予算は、残事業費を勘案すると依然厳しい状況になっています。このため、整備局長に対しては、改めて平成27年国体開催までの供用と、今後の事業推進に必要な予算をちゃんと確保してもらうよう強く申し入れたところであります。
 次に、有田─御坊間の4車線化でございます。
 議員御指摘のとおり、海南─有田間の物すごい渋滞は解消されましたが、有田─御坊間については、容量をはるかに上回る、議員御指摘のような交通量がございまして、既にかなりの渋滞が発生しているところであります。また、対面交通に起因する重大事故の危険性からも、4車線化は喫緊の課題であると考えております。
 この区間については、昨年11月に4車線化の都市計画決定を行い、今後は国で整備手法を決定した上で事業化を進めてもらう必要がありますが、一方で国の道路予算は依然厳しく、今後の高速道路整備のあり方も非常に不透明な状況にあります。
 そこで、そうした中、先日、国土交通省で設置されております高速道路のあり方検討有識者委員会で意見発表する機会を得ましたので、大規模地震に備えた紀伊半島一周の高速道路整備や4車線化の必要性について、強くあるいは理論的に訴えてきたところであります。
 県といたしましては、整備計画が策定されており、前政権の際745億円の4車線化予算がついていて現政権で取り上げられてしまった御坊─田辺間を含め、県民の悲願である有田─田辺間の4車線化が早期に実現されますように、引き続き国や関係機関に対して強く働きかけてまいりたいと考えております。
 次に、いわゆる公共交通観光でございます。
 路線バスについては、観光客が安価でかつ手軽に利用でき、観光振興を図る上でも重要な交通手段であると認識しております。しかしながら、観光客にとっては、旅行の計画時に路線の有無や鉄道との連絡など、煩わしさが伴うものであります。また、情報が少なければ、なかなかつらいものがあると思います。
 このため、県では、「旅のインデックス」や「わかやまアクセスガイド」等の県観光パンフレット、わかやま観光ホームページからの情報発信に加えまして、JR、南海電鉄が発売している電車と路線バスを組み合わせたフリー切符の紹介など、利用促進に努めているところであります。
 また、今年度は、近年増加傾向にある熊野古道を歩く個人旅行者の利便性の向上とさらなる誘客を図るため、発地から熊野古道を経由して着地までの路線バスを活用した交通手段がパソコンや携帯電話から簡単に検索できるシステムを開発するなど、インターネットを活用した情報発信に努めてまいりたいと思います。
 さらに、県内各地の路線バスを活用した観光ルートを順次システムに組み入れていくとともに、鉄道会社に対して、路線バスを組み込んだフリー切符等の充実を働きかけてまいりたいと考えております。
○議長(新島 雄君) 危機管理監宇恵元昭君。
  〔宇恵元昭君、登壇〕
○危機管理監(宇恵元昭君) 携帯エリアメールの活用についての御質問にお答えいたします。
 NTTドコモ以外の携帯電話につきましては、KDDI社、ソフトバンクモバイル社に対し、同様のサービスの提供について既に申し入れを行っており、開発の意向がある旨の回答をいただいております。
 以上でございます。
○議長(新島 雄君) 環境生活部長保田栄一君。
  〔保田栄一君、登壇〕
○環境生活部長(保田栄一君) まず、道路整備の交通安全対策会議の実効性についてでございます。
 交通安全対策会議では、昭和46年度以降、平成22年度まで8次にわたり交通安全計画を策定し、国や市町村など関係機関が連携して交通事故による死者数の減少に努めてきたところです。
 昭和46年度には、交通事故による死者数が本県では223人であったものが、第8次計画の最終年度である平成22年度には50人となりましたが、とうとい命が奪われていることに変わりはございません。
 平成23年度からの第9次計画では、高齢者及び子供の安全確保、歩行者及び自転車の安全確保並びに生活道路及び幹線道路における安全確保の3点に重点を置きまして、平成27年度までに年間交通事故死者数を38人以下にするという厳しい目標を設定し、交通事故による死傷者数減少のため、関係機関と力を合わせて取り組んでまいります。
 次に、生食用食肉の衛生基準についてですが、緊急監視に当たっては、消費者の健康保護の観点から、国の衛生基準通知への適合性を厳格に審査したところです。
 適合しなかった項目としましては、微生物検査が実施されていなかったことや、トリミングが正しく行われていなかったことによるものです。従来から機会をとらまえて衛生基準に基づく取り扱い方を周知してきたところですが、その方法や頻度が不十分な面も見受けられました。
 今後は、消費者の生食ニーズを踏まえ、衛生基準に適合しなかった営業者には生食用食肉の取り扱いを中止するよう監視指導を強化してまいります。
 また、生食用食肉を取り扱おうとする営業者に対しましては、衛生基準に基づく取り扱い方を周知徹底させるよう指導するとともに、その適合性を消費者に示すことができるような制度を検討してまいります。
 以上です。
○議長(新島 雄君) 答弁漏れはありませんか。
  〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(新島 雄君) 再質問を許します。
  〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(新島 雄君) 以上で、中村裕一君の質問が終了いたしました。

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