平成23年2月 和歌山県議会定例会会議録 第7号(小川 武議員の質疑及び一般質問)


県議会の活動

平成23年3月1日(火曜日)

 午後1時0分再開
○議長(谷 洋一君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 質疑及び一般質問を続行いたします。
 38番小川 武君。
 〔小川 武君、登壇〕(拍手)
○小川 武君 今期4年間最後の議会となりまして、連日、論戦を交わされた今議会もいよいよ一般質問最終日となります。この日、最後の質問者として登壇をさせていただきまして、谷議長初め先輩・同僚議員の皆さん方に、まずは感謝申し上げたい、お礼を申し上げたいと思います。
 仁坂知事におかれましては、昨年11月の知事選挙において25万人を超える県民の信託を得、見事御当選、2期目の県政に船出をされたところであります。今後の御活躍を心から御期待申し上げたいと思います。
 また、先月中旬、紀の川市の養鶏場において、残念ながら鳥インフルエンザが発生いたしました。また昨日、隣接する奈良県五條市において遺伝子検査で陽性反応が出たとのことであります。
 紀の川市では、知事初め県職員の皆さん、自衛隊、紀の川市の皆さんの昼夜を問わない頑張りのおかげで最短で処理が終了いたしましたが、五條市の事例など、まだまだ予断を許さない状況にあります。県におかれましては、今後も蔓延や風評被害の防止など、諸対策をよろしくお願い申し上げたいと思います。
 それでは、通告に従いまして質問に入らしていただきます。
 まず、平成23年度予算に関連してお伺いいたします。
 予算の内容については、多くの方が今議会、質問されたところであります。私は、特に県債残高を中心に、将来の本県への影響についてお尋ねいたします。
 私は、平成3年から20年間、県議会議員として務めさしていただきました。この間、県内ではさまざまな社会資本並びに基盤整備が、また道路網の整備等についても進められてまいりました。
 平成23年度当初予算でも、平成15年度以来8年ぶりとなる5400億円を超える積極的な予算が組まれ、頑張る地場産業の支援や川筋ネットワークなどの道路整備、中小河川浸水対策予算の大幅拡充など、我が自由民主党との政策協定に係る経費が数多く盛り込まれているところであります。
 各分野において生活環境が整えられるとともに、我々自民党も求める和歌山県を元気にする政策が実行されることは、将来に向けての希望であり、安心でもあります。ぜひ安定的な社会資本などの整備と、県民に希望と安心を与える事業実施に積極的に取り組んでもらいたいと望む次第であります。
 一方、本県の財政基盤は弱く、当初予算における県税収入は約800億円と歳入全体の15%程度にとどまり、地方交付税や県債、国庫支出金などの依存財源が総額約3300億円で全体の60%を超えており、まだまだ厳しい状況にあると思われます。
 また、社会資本の整備等のために発行する県債の残高は、23年度末には9200億円近くと過去最大となる見込みであり、このうち地方交付税で全額措置される臨時財政対策債を除いても約6400億円となっております。この額を県民1人当たりの県債残高に換算してみますと、昨年度末見込みで約89万円で、臨時財政対策債を除いても約62万円と見込まれております。
 全都道府県の中で県債残高が1兆円を超えていないのは、平成20年度決算では本県を含め14県であり、類似の団体との比較では少ないほうであるというものの、来年度当初予算においても県債の額は868億円、臨時財政対策債を除いても468億円が見込まれており、また、県債の償還に係る利子も141億円余りで、単純に1日に換算しますと約3900万円ということになります。県債残高の増加は、未来を担う子供たちにとって大きな負担となるのではないか、一抹の不安を感じるところであります。
 ここ数年、県は、行財政改革に懸命に取り組んでいただきました。特に仁坂知事就任後は、新行財政改革推進プランを作成し、積極的に職員削減も進められた結果、知事部局の職員定数は平成22年度で3764人となるなど、改革に取り組む姿勢が顕著にあらわれ、それに伴う人件費の削減も着実に図られておるところであります。ただ、一方で職員の削減にも限度がありますので、国、地方の税収等の大幅な回復が見込めない限り、今後の行財政運営はますます厳しさを増していくとも考えられております。
 後世の人々が希望と安心を持って過ごせるふるさと和歌山を築くため、知事の今後のかじ取りに期待し、この県債残高が子供や孫の世代にツケを回すことにならないように願うところでありますが、知事の所見をお伺いいたします。
 次に、開催まで82日となりました全国植樹祭についてお尋ねいたします。
 全国植樹祭は、豊かな国土の基盤である森林、緑に対する国民的理解を深めるため、天皇皇后両陛下御臨席のもと、毎年国内のいずれかの地で行われる国土緑化運動の中心的行事であります。県当局初め関係の機関における準備も、国民体育大会などと並び、三大行幸啓の1つであるこの記念すべき植樹祭の成功に向け、現在、追い込みの段階であろうかと思います。
 今回、第62回となる全国植樹祭は、本県の豊かな森林と木の文化をよりよい姿で次代を担う子供たち、孫たちに引き継いでいくことを目的に、昭和52年以来、本県では2度目の開催となります。
 本県は、「木の国」と呼ばれるほど全国有数の森林県であり、古くから林業が盛んで、そこから生まれる紀州材の優秀さは、江戸時代から高く評価されていたとも聞いております。
 一方で、林業は不況が長引いており、伐採跡地の植林もままならず放棄されているという状況でもあります。森林保全の重要性について、かつてなく認識が高まっているのも、また事実であります。
 こうした状況の中、知事は、先駆的な企業の森事業を長期総合計画に位置づけた上で強力に推進し、都会の力を森林保全に呼び込みながら、林業、木材産業についてもその再生に向け尽力されているところであります。
 植樹祭開催の目的が森林に対する国民的理解を深めるということからすれば、いかに多くの県民に関心を持ってもらい、将来に向け森づくりに主体的にかかわってもらうことが大切であろうかと思います。さらに本県は、豊かな森と森にかかわる文化を有する県であり、特色ある情報発信を工夫していくべきであると考えております。
 以上のような認識に立ち、今回の植樹祭の開催に際し、どのような独自性を打ち出し、全国に向けて本県の森林の魅力や取り組みをどのように発信していくのか、また、将来を担う子供たち、よりよい森林環境を引き継いでいくというしっかりとした意識をどのように育てていくのか、知事にお伺いいたします。
 次に、私が生まれ育った我がふるさと、古くから景勝の地として知られ、万葉集にも詠まれた名所、和歌浦地域の活性化についてお尋ねいたします。
 かつて和歌浦の地は、明治17年に大阪─和歌浦間の航路が開設され、その後の四国連絡航路となる徳島─和歌浦間が開設されるなど、和歌山の海の玄関口として活況を呈しました。
 明治42年には県庁前から和歌浦口まで路面電車が走り、大正2年には新和歌浦まで軌道が延伸されると、海路、和歌浦から鉄道を連絡して京阪神、高野山までの観光ルートが確立するなど、風光明媚な和歌浦が観光地として隆盛を誇ってきたところであります。このころには、新和歌浦、雑賀崎も観光開発され、周辺には約40数軒の旅館が建ち並んで、背後の高津子山にはソメイヨシノが植樹され、桜の名所として「西の嵐山」と称されました。
 昭和25年には、その風光明媚な景色から新日本観光地百選海岸の部において1位を獲得すると、その海岸美が全国に知られるところとなり、新婚旅行先としても観光客は一段と増加したところであります。私も、小学校時代、学校から帰ってこの場所へ遊びに行ったことを思い出しております。懐かしい場所がたくさんあります。
 昭和35年には、和歌浦遊園から高津子山までの新和歌遊園ロープウェイが開業するとともに、回転展望台やレストランが整備されました。和歌浦遊覧船が就航するなど観光開発が進み、小さな漁村集落であった一帯が一大観光地として変化を遂げてまいりました。
 しかしながら、昭和13年に和歌山航路が廃止され、また四国連絡航路が南海電鉄和歌山港線の延伸に伴い和歌浦港から和歌山港に移転したのを最後に、和歌浦から航路がなくなりました。さらに、かつては海路からの連絡鉄道でもあった路面電車が廃止され、その後の和歌浦の行く末に影を落としたようにも思われます。
 また、昭和40年代に入ると、全国的にインフラ整備の影響や新たな観光地の出現などにより、観光客は著しく減少いたしました。さらに、追い打ちをかけるように温泉ブームがわき起こりました。温泉資源のない和歌浦の衰退に拍車がかかり、そのあおりで旅館、ホテルが休廃業し、ピーク時の半数以下に減少いたしました。かつての一大観光地は、残念なことに輝きを失い、色あせてしまいました。
 和歌浦漁港については、名勝片男波の一角に位置し、古くからこの地に根差した漁港として、昭和26年8月21日に漁港指定された県管理の第3種漁港であります。古くは大阪商船などの寄港港として、海の玄関口としての機能をあわせ持った港として栄えます。昭和29年には、県営和歌浦魚市場が開設されました。和歌浦湾を初めとして県内沿岸でとれた魚が水揚げされる産地、市場機能をあわせ持った漁港として活況を呈してまいりました。
 その後、市場の経営権が和歌山市に移譲され、昭和49年には、新設された和歌山市中央卸売市場に機能が移転し、産地、市場としての水揚げ量は大きく減少したところであります。
 時を同じくして、昭和45年ごろから和歌浦漁港の地の利を生かして、鮮度の確保、価格の安定を目的に、地元及び四国のハマチ養殖業者が京阪神への出荷の中継基点として、和歌浦漁港の水域に生けすを設置いたしました。一時養殖の上、水揚げ出荷するようになり、昭和56年には和歌浦活魚出荷協同組合が設立されました。養殖ハマチの出荷量は全国でも屈指の漁港に成長いたしました。地元漁業者による沿岸漁業については、資源の減少、価格の低迷、さらには後継者不足などから低迷の一途をたどってまいったところであります。
 これらの状況から、漁港内には未利用の施設が多く存在することとなり、ごみの不法投棄や廃船の放置など、お世辞にもきれいとは言えない状態が長らく続きました。
 私自身もこの県議会の場で幾度となく質問をさせていただき、また常日ごろ、どうすれば再びにぎわいが戻ってくるのかと考えております。これらの現実を前にして、かつてのにぎわいを知る者にとって、本当に寂しい限りでありました。
 これら観光産業の衰退、漁港の荒廃など目の当たりにした和歌浦の地元の方々は、このままでは我々のふるさとはだめだと声を上げ、何とかしなければならないとの思いから、和歌浦漁港をきれいにして、県内外から来訪する方々が気持ちよく過ごすことができる美しい環境を地域が管理し、つくり上げたいと地元有志が立ち上がり、県に対し要望を行い、株式会社シーサイド和歌浦が設立されました。地域が主体となって管理を行うこととなりました。
 さらに、地域主体で漁港を管理し、あわせて地域活性化を目指すこととして、地域の有志が出資を行い、有限会社ベイサイド和歌浦を設立し、18年度から和歌浦漁港の管理を行っているところであります。
 ベイサイド和歌浦においては、当初から自主事業として、まずは行政に頼ることなく、和歌浦地域の活性化のためには地域の自分たちが手弁当で汗を流してつくり上げなければとのかけ声で、漁業協同組合、観光旅館組合を初め地域の方々が一体となって、和歌浦でその日とれた鮮魚の直売や紀州よさこい踊りの披露、観光遊覧船など、和歌浦漁港朝市おっとっと広場をまさに手づくりで立ち上げたところであります。このときは、想像以上の来訪者を迎え好評を博し、以降年2回、5月と11月に朝市を開催しております。
 来訪者も毎回のように、県内はもとより京阪神、四国から多くの来訪者を迎え、時には1万人を超えることもあるほどにぎわっております。私も1回目から参加し、毎回和歌浦湾の海の恵みに舌鼓を打っておるところであります。どうか、皆さんも機会があればぜひ寄っていただきたい、お願い申し上げます。
 また、5月の朝市には、これも地域活性化の1つとして、和歌祭保存会が中心となって、地域の皆さん方の協力のもと復活が実現し、伝統芸能和歌祭と共催しております。漁港内を勇壮に練り歩くさまは、もはや地域の風物詩となっているところであります。
 さらに11月は、平成20年度から和歌浦湾でとれる地元名産のシラスをブランド化し、しらすまつりおっとっと広場と銘打って開催いたしております。以降11月は、このブランドわかしらすを中心に行っております。
 また、これらの地域の取り組みを後押しするかのように、昨年8月、古来「万葉集」に詠まれた和歌の浦干潟、片男波、妹背山、鏡山、奠供山を中心とした約90万平方メートルが国の名勝に指定されたところであります。このように、和歌浦に係る大きな流れが今まさに到来しております。
 実は、昨年10月、和歌浦漁港において、地域活性化に取り組む関係の皆さんとともに、仁坂知事に対し、和歌浦漁港を中心とした地域活性化に対する支援などについて要望を行ったところであります。
 仁坂知事が今議会の冒頭で来年度実施予定の政策に係る基本的な考え方を説明され、希望の政策、地域の活力づくりを進める旨、触れられたと思います。この中で知事は、和歌山が持っている豊富な地域資源を活用し、地域の活力創出につなげると述べられました。和歌浦地域は、まさにこうした行政の支援が必要なときではないかと考えておるが、いかがでございましょう。
 これまでの地域が主体となった和歌浦漁港を核とした地域活性化の取り組みをどのように評価され、さらには、名所・景勝の地として和歌浦地域の活性化策の一環として、今後、和歌浦漁港を中心とした取り組みをどのように支援していくのか、知事の御所見をお伺いいたします。
 私は、昭和50年に和歌山市議会議員として初当選いたしました。4期16年間、そして平成3年には和歌山県議会議員として初当選さしていただきました。5期20年間、合わせて36年間、議員活動を行ってまいりました。この間、語り尽くせないいろいろの出来事がありました。
 幸運であったのは、平成元年、和歌山市の市制施行100周年のとき、また平成16年、紀伊山地の霊場と参詣道が世界遺産に登録されたとき、図らずも県と市の大切な節目節目の時期に議会の議長として仰せつかっていたことであり、忘れることのできない1つの思い出であります。
 近年の高度成長の中、恵まれた環境の中で36年間の長きにわたり議員として過ごすことができたのは、現仁坂知事を初め県職員の方々、県議会の先輩・同僚の皆さん方、そして支援者を初めとする県民の皆さん、家族や友人のおかげであります。この場をかりて深く感謝を申し上げて、お礼を申し上げたいと思います。ありがとうございました。(拍手)
 和歌山県議会は、昨年の12月定例会、記念すべき通算300回の節目を迎えました。この間、多くの先輩議員の方々がすばらしい功績を残されてまいりました。私の今の心境は、諸先輩方のように、世代交代として優秀な議員の皆さん方に道を譲りたいと考えまして、来る統一選挙において、この議場の中におられる皆さん方に歴史と伝統あるこの県議会を継承していただくため、全員の当選を心からお祈り申し上げたいと思います。
 昨日、仁坂知事から、選挙でお世話になった多くの方々には、これから行政の、みずからの仕事でお返しをさしていただくと力強いお言葉がありました。今後とも、県勢発展のために、県民の幸せのために、すべての県民が和歌山に生まれてよかった、和歌山で育って和歌山で住んでよかったと思えるような和歌山をつくっていただき、この和歌山のために御尽力をお願い申し上げる次第であります。
 私は、今後は議員として活動した経験を生かし、一県民として和歌山県の発展のために、県民の幸せのために、ふるさと和歌山のために一生懸命頑張ることをお誓い申し上げて、最後のごあいさつにかえたいと思います。
 本当にありがとうございました。(拍手)
○議長(谷 洋一君) ただいまの小川武君の質問に対する答弁を求めます。
 知事仁坂吉伸君。
 〔仁坂吉伸君、登壇〕
○知事(仁坂吉伸君) まず、県債残高の問題でございます。
 私は、さきの知事選に際しまして「和歌山を元気に あたたかい改革」をスローガンに掲げ、4つの政策を実行・実現することを県民の皆様にお約束をしてまいりました。これらの政策を推進しながらも、後の世代にツケを回すことがないように、財政規律にも配慮しなければならないと申し上げてきたところでございます。
 議員御指摘のとおり、平成23年度末の県債残高の見込み額は約9199億円となっておりますが、交付税の振りかえとして発行がふえている臨時財政対策債を除く残高見込み額は約6406億円と、平成19年度末以来、大体同水準でございます。
 これは、新行財政改革推進プランに基づき、将来の公債費負担に十分配慮しながら県債活用を図ってきた結果と考えておりまして、平成23年度当初予算においても、臨時財政対策債を除く県債の発行額を平成22年度当初予算よりも28億円少ない468億円とし、可能な限り県債発行の抑制に努めたところでございます。
 社会資本等の整備には県債の発行を伴いますけれども、厳しい財政状況の中で今後も後世に負担だけを残すことがないように配慮しながら、安定的な社会資本等の整備を進めるとともに、持続可能な財政構造の確立と新政策の推進に引き続き一生懸命取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、植樹祭を契機とした森林環境の関係でございます。
 和歌山県の多様で豊かな森林は、貴重な資源であります。植樹祭では、この森林を守り、生かし、そのすばらしさを広く伝えることにより、木の国の豊かな森林と木の文化をよりよい姿で後世に引き継いでいくために、県民全体での取り組みの大きな節目にしたいと考えております。
 植樹祭は、会場づくりのための開発は一切行わず、経費を大幅に節減し、主役は将来を担う和歌山県を担う子供たちとし、式典参加者が天皇皇后両陛下とともに会場内で竹ポットに種をまくなど、従来の植樹祭になかった独自性を持たしております。
 式典は、神話に始まる和歌山の森づくりの歴史から現在、未来につなげる本県ならではのモチーフで構成し、和歌山の森林の魅力と独自の取り組みを発信してまいります。
 また、県民だれもが参加できるように、全市町村に地域植樹祭会場を設けまして、そこで用いる苗木は、苗木のスクールステイで大勢の子供たちに育ててもらったものを使い、式典参加者がまく種も、やはり子供たちに拾い集めてもらったものを使うことにしております。
 多くの子供たちが種とりや苗木づくりの体験を通じて樹木を慈しむ心がはぐくまれているという手ごたえを感じておりまして、こうした取り組みの継続により、子供たちが将来にわたって森林を守っていこうという意識を持ってもらうように、そういう意識をはぐくんでまいりたいと考えております。
 次に、和歌浦についてでございます。
 議員お話しのとおり、和歌浦は、万葉の時代から多くの旅人が訪れ、その景勝に心打たれる地域であります。最盛期には、一大観光地として栄えてきましたが、近年では旅館街の衰退が進み、地域全体がにぎわいを失いつつありました。
 そうした中、平成18年より地域の方々による和歌浦漁港を活用した朝市の開催が始まりました。昨年も漁港での朝市の開催に招かれ、出店者や運営に当たる方々の活力に接することができました。地域住民や漁業者、観光業者など多くの関係者がこうして1つにまとまり、漁港での朝市や和歌祭を開催して活性化に結びつけているということは、大変高く評価しているところでございます。
 県では、水産業を核とした地域活性化支援を新政策として掲げ、県、市町村、地元関係者が一体となり、6次産業化の推進など複合的な地域おこしについての支援を考えております。
 和歌浦漁港についても、交流拠点施設整備による朝市の常設化など、県と地元地域が一体となってさらなる地域の発展に向け取り組んでまいりたいと考えております。
 私も子供のころより親しんだ和歌浦でございます。一時の困難期を経て、元気を出そうという息吹を感じることが最近はできます。特にしらすまつりや和歌祭、そういう催しに招かれまして、そのたびごとに常に先頭で御指導いただいているのが小川議員であります。いつもお元気で、そのエネルギッシュな活動ぶりにはいつも敬服をしております。
 今期で御退任ということで、大変寂しい思いはいたしますが、いつまでも御指導くださいますようにお願い申し上げます。(拍手)
○議長(谷 洋一君) 答弁漏れはありませんか。
 〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(谷 洋一君) 再質問を許します。
 〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(谷 洋一君) 以上で、小川武君の質問が終了いたしました。
 お諮りいたします。質疑及び一般質問を終結することに御異議ございませんか。
 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(谷 洋一君) 御異議なしと認めます。よって、質疑及び一般質問を終結いたします。
 この際、報告いたします。
 議案の追加提出がありました。
 お諮りいたします。議案第70号を本日の日程に追加し、これより直ちに議題といたしたいと思います。これに御異議ございませんか。
 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(谷 洋一君) 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決定いたしました。
 議案第70号を議題といたします。
 議案は、お手元に配付しております。
 まず、当局の説明を求めます。
 知事仁坂吉伸君。
 〔仁坂吉伸君、登壇〕
○知事(仁坂吉伸君) 議案の御説明に先立ちまして、去る2月22日、ニュージーランド・クライストチャーチで発生した地震につきまして一言申し上げます。
 本地震の救助活動は難航しておりまして、紀の川市の土橋あすかさんを初め多くの邦人を含む多数の方々の安否がいまだ確認されておりません。県民の皆様とともにこれらの方々の御無事をお祈りしたいと存じております。
 それでは、ただいま上程されました補正予算議案について御説明をいたします。
 議案第70号平成22年度一般会計補正予算は、昨日、奈良県五條市六倉町の採卵鶏農場の死亡鶏から高病原性鳥インフルエンザの遺伝子検査において陽性が確認されたことに伴い、本県においても当該発生農場から周囲10キロメートル圏内を移動制限区域に設定いたしました。この区域内には、橋本市の採卵鶏農家10戸と肉用鶏農家1戸が所在することから、奈良県境に2カ所、発生農場から10キロメートル線上に2カ所、合計4カ所の消毒ポイントの設置が緊急に必要となり、これに要する経費3900万円余の補正予算計上をお願いするものでございます。
 何とぞ、御審議の上、御賛同賜りますようにお願い申し上げます。
○議長(谷 洋一君) 以上で、当局の説明が終わりました。
 これより質疑に入ります。本案について質疑はありませんか。
 〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(谷 洋一君) 質疑なしと認めます。
 お諮りいたします。本案については、委員会付託及び討論を省略し、これより直ちに採決いたしたいと思います。これに御異議ございませんか。
 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(谷 洋一君) 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決定いたしました。
 これより採決に入ります。
 議案第70号を採決いたします。
 本案を原案のとおり決することに賛成の諸君は、御起立願います。
 〔賛成者起立〕
○議長(谷 洋一君) 起立全員であります。よって、本案は原案のとおり可決されました。
 次に日程第3、議案の付託について申し上げます。
 お諮りいたします。議案第1号から議案第16号までは、お手元に配付しております議案付託表のとおり、予算特別委員会に付託いたしたいと思います。これに御異議ございませんか。
 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(谷 洋一君) 御異議なしと認めます。よって、そのとおり決定いたしました。
 次に、議案第33号から議案第39号まで、議案第41号から議案第43号まで、議案第45号から議案第57号まで及び議案第59号から議案第69号までは、お手元に配付しております議案付託表のとおり、所管の常任委員会に付託いたします。
 次に日程第4、請願の付託について申し上げます。
 今期定例会の請願については、お手元に配付しております請願文書表のとおり、所管の常任委員会に付託いたします。
 なお、常任委員会の会場はお手元に配付しておりますので、御了承願います。
 お諮りいたします。3月2日から4日まで及び7日は委員会審査のため休会といたしたいと思います。これに御異議ございませんか。
 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(谷 洋一君) 御異議なしと認めます。よって、3月2日から4日まで及び7日は休会とすることに決定いたしました。
 次会は、3月8日定刻より会議を開きます。
 本日は、これをもって散会いたします。
 午後1時48分散会

このページの先頭へ